JPWO2005012529A1 - ヒアルロン酸生産植物 - Google Patents
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Abstract
Description
ヒアルロン酸は、1934年にMeyerとPalmerが、牛の眼球の硝子体から単離したグリコサミノグリカン(ムコ多糖)である(Meyer,K.and Palmer,J.W.(1934)J.Biol.Chem.,107,629−634)。彼らは、この物質がグルクロン酸とN−アセチルグルコサミンがβ−1,3およびβ−1,4結合した二糖の繰り返し構造を有する直鎖状の多糖であることを示した(Weissman,B.and Meyer,K.(1954)J.Am.Chem.Soc.,76,1753−1757)。
その後、1950〜1960年代に、ヒアルロン酸生合成に関する研究がA群連鎖球菌を用いた無細胞系実験により行われ、ヒアルロン酸鎖の伸長にウリジン−5’−ジホスホ−グルクロン酸(以下、UDP−グルクロン酸またはUDP−GlcAとすることがある)およびウリジン−5’−ジホスホ−N−アセチルグルコサミン(以下、UDP−N−アセチルグルコサミンまたはUDP−GlcNAcとすることがある)の2種類の糖ヌクレオチドを用いることにより、連鎖球菌細胞膜に局在するヒアルロン酸合成酵素の活性が示された(Markovitz,M.,Cifonelli,J.A.and Dorfman,A.(1959)J.Biol.Chem.,234,2343−2350)。ヒアルロン酸合成酵素を安定な活性型として、可溶化して高純度に精製することは長年の間、困難であったが、1993年に、連鎖球菌のヒアルロン酸合成酵素遺伝子(hasA)が単離され(DeAngelis,P.L.,Papaconstantinou,J.and Weigel,P.H.(1993)J.Biol.Chem.,268,14568−14571)、それ以来、真核生物のヒアルロン酸合成酵素遺伝子のクローニングが報告され(Itano,N.and Kimata,K.(1996)J.Biol.Chem.,271,9875−9878;Itano,N.and Kimata,K.(1996)Biochem.Biophys.Res.Commun,222,816−820;Spicer,A.P.,Augustine,M.L.dnd McDonald,J.A(1996)J.Biol.Chem.,271,23400−23406;Spicer,A.P.,Olson,J.S.and McDonald,J.A.(1997)J.Biol.Chem.,272,8957−8961;Shyjan A.M.,Heldin,P.,Butcher E.C.,Yoshino T.and Briskin,M.J.(1998)J.Biol.Chem.,271,23395−23399;Watanabe,K.and Yamaguchi,Y.(1996)J.Biol.Chem.,271,22945−22948)、さらに、クロレラウイルスPBCV−1(DeAngelis,P.L.,Jing,W.Graves,M.V.,Burbank,D.E.and vam Etten,J.L.(1998)Science,278,1800−1804)やパスチュレラ ムルトシダ由来(DeAngelis,P.L.,Jing,W.Drake,R.R.and Achyuthan,A.M.(1998)J.Biol.Chem.,273,8454−8458)のヒアルロン酸合成酵素遺伝子が見出され、活性型の組換え酵素が得られるようになった。
これらの研究の進展と共に、ヒアルロン酸の広範囲の生理機能が解明され、ユニークな物理化学的特性と生物学的な機能が明らかにされてきた。高分子のヒアルロン酸は、変形関節症の治療や眼科用手術補助剤、癒着防止や創傷治癒促進に使用されている。また、低分子のヒアルロン酸は生理活性効果があることが報告されている。そして、バイオマテリアル素材や、新たな医療用途への応用も期待されている。
これまで、ヒアルロン酸は、動物組織からの抽出または微生物発酵により生産されてきた。しかしながら、動物組織からの抽出は、例えば狂牛病におけるプリオン、ウィルス等の混入の危険性が懸念されている。また、動物細胞は、細胞の維持管理が困難で高価な培地を必要とする上に増殖速度も遅い。一方、微生物発酵は、糖を含有する培地や設備投資のコストが問題である。また、大腸菌などでは、タンパク質のプロセッシングが起こらない、インクルージョンボディ(封入体)を形成する可能性があり、プロテアーゼによる分解が生じるなどの問題がある(Petrides,D.et al.(1995)Biotecnol.Bioeng.,48,529)。また、治療用物質を微生物で生産する場合は、エンドトキシンの混入などを防ぐために精製コストが非常に高くなる。
このような理由から、光合成により原料である糖を植物内で合成し、それらの糖を用いて、ヒアルロン酸を植物に生産させることができれば、安全面、コスト面等の点から、産業上特に有利と考えられる。
しかし、植物で、動物および微生物由来のタンパク質を発現させた例はあるものの(Giddings,G.et al.(2000)Nat.Biotecnol.,18,1151−1155;Daniell,H.et al.(2001)Trends Plant Sci.,6,219−226)、タンパク質が機能を持つために必要な高次構造や糖鎖構造が由来生物と異なるため、生産されるタンパク質が本来の機能を持たないことも多かった。例えば、タバコ培養細胞BY−2でエリスロポエチンを発現させたがin vivoで生理活性を持たなかった例などがある(Matsumoto,S.et al.(1995)Plant Mol.Biol.,27,1163−1172)。
また、従来の技術は、動物や微生物由来のタンパク質を植物で発現させて、そのタンパク質自体を抽出して利用することが主に行われており、植物に動物や微生物由来のタンパク質を発現させ、なおかつ植物内で発現しているタンパク質を利用して植物内で物質生産を行った例はほとんどなかった。
植物内での物質生産として、ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素をタバコ培養細胞BY−2に導入した結果、従来から存在していた糖タンパク質の糖鎖に新たにβ1,4結合でガラクトースを結合させた報告がある(Palacpac,N.Q.et al.(1999)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,96,4692−4697)。しかし、この反応は、糖転移酵素を用いて1種類の糖ヌクレオチドから1個の糖を転移させる反応であって、ヒアルロン酸のような2種類の糖ヌクレオチドを一定の順序で数十個あるいは数百個も転移させて高分子を生成する反応とは全く異なっている。
また、ヒアルロン酸合成酵素は、一般的に複数の膜貫通領域および膜結合領域を持っている。ヒアルロン酸合成酵素のような膜結合型タンパク質を、遺伝子を発現させる宿主と異なる由来の遺伝子を発現する場合は、膜貫通領域および膜結合領域が正しい構造を維持できないことが多い。例えば、活性型ヒアルロン酸合成酵素は、1つのヒアルロン酸合成酵素と膜に存在するリン脂質であるカルジオリピン約14〜18分子とが複合体を形成し、ヒアルロン酸合成酵素活性に影響することが示唆されている(Tlapak−Simmons,V.L.(1999)J.Biol.Chem.,274,4239−4245)。このように、植物内で植物が本来有していないヒアルロン酸合成酵素遺伝子を発現すること自体、想到困難であることが予測される。
このように、ヒアルロン酸を植物により生産する技術は有用性が高いと期待されるものの、ヒアルロン酸は植物が全く生産していない物質であり、このように植物がもともと生産しない物質を植物で生産すること、しかも、ヒアルロン酸のような高分子の物質を生産することは、従来の技術からは到底困難と考えられていた。
本発明は、ヒアルロン酸合成酵素を植物内で発現し、植物では本来生産されないヒアルロン酸を、植物細胞又は植物を用いて生産させることを主な課題とする。
図2は、RT−PCRの反応液のアガロース電気泳動の結果を示す。
すなわち、本発明は、次の事項に係るものである。
項1.(1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換する工程、(2)形質転換して得られた形質転換体を生育する工程、(3)該形質転換体により生産されたヒアルロン酸を分離する工程を有する、ヒアルロン酸の製造方法。
項2.(1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換する工程、(2)形質転換して得られた形質転換体を生育する工程、(3)該形質転換体により生産されたヒアルロン酸を分離する工程を有する、ヒアルロン酸の製造方法。
項3.(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換する工程を有する、ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物細胞の作製方法。
項4.(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換する工程を有する、ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物の作製方法。
項5.発現用組換えベクターが、(1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNA及び(2)器官特異的又は組織特異的プロモーターを含む発現用組換えベクターであって、得られる形質転換植物が、器官特異的又は組織特異的ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物である、項4に記載の方法。
項6.ヒアルロン酸合成酵素が脊椎動物由来又は微生物由来ヒアルロン酸合成酵素である、項1〜5のいずれかに記載の方法。
項7.ヒアルロン酸合成酵素がクロレラウィルス由来ヒアルロン酸合成酵素である項1〜5のいずれかに記載の方法。
項8.(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換することにより得られるヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物細胞。
項9.(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換することにより得られる、ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項10.植物体が、被子植物、裸子植物、シダ植物及びコケ植物からなる群から選ばれるいずれかの植物体である、項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項11.器官が、根、茎、塊茎、葉、花器、塊根、種子及び茎頂からなる群から選ばれる1種又は2種以上の器官である、項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項12.組織が、表皮、師部、柔組織、木部及び維管束からなる群から選ばれる1種又は2種以上の組織である、項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項13.発現用組換えベクターが、(1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNA及び(2)器官特異的又は組織特異的プロモーターを含む発現用組換えベクターであって、得られる形質転換植物が、器官特異的又は組織特異的ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物である、項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項14.(i)ヒアルン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換することにより得られる、ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物細胞。
項15.(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換することにより得られる、ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項16.ヒアルロン酸合成酵素が脊椎動物由来又は微生物由来ヒアルロン酸合成酵素である、項8又は14に記載の形質転換植物細胞。
項17.ヒアルロン酸合成酵素が脊椎動物由来又は微生物由来ヒアルロン酸合成酵素である、項9〜13、15のいずれかに記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項18.ヒアルロン酸合成酵素がクロレラウィルス由来ヒアルロン酸合成酵素である、項8又は14に記載の形質転換植物細胞。
項19.ヒアルロン酸合成酵素がクロレラウィルス由来ヒアルロン酸合成酵素である、項9〜13、15のいずれかに記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
項20.項8又は14に記載の形質転換植物細胞或いは項9〜13、15のいずれかに記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織によって生産されたヒアルロン酸
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においては、ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又はヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを用いて、植物細胞又は植物体の形質転換を行う。
ヒアルロン酸合成酵素としては、UDP−グルクロン酸とUDP−N−アセチルグルコサミンを基質として、グルクロン酸とグルコサミンの繰り返し構造からなるポリマー構造のヒアルロン酸を合成するものであれば、その由来は特に限定されない。例えば、ヒト、マウス、ラビット、ニワトリ、ウシ、アフリカツメガエル等の脊椎動物由来のヒアルロン酸合成酵素、ストレプトコッカス属、パスチュレラ属、クロレラウイルス等の微生物由来のヒアルロン酸合成酵素などを用いることができる。
これらのヒアルロン酸合成酵素のなかでも、クロレラウイルス由来のヒアルン酸合成酵素が特に好ましい。
ヒアルロン酸合成酵素の1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドは、ヒアルロン酸合成活性を失わない程度の変異がなされたポリペプチドであり、ヒアルロン酸合成酵素の一部且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドと、ヒアルロン酸合成酵素の欠失、付加、挿入又は置換体であって且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドの両方を含む。
ヒアルロン酸合成酵素の一部であって、且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドとは、上記のようなヒアルロン酸合成酵素においてヒアルロン酸合成活性を奏するために必須となるアミノ酸部位を含み、必須でない部分の一部は欠失し、かつヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドである。
ヒアルロン酸合成酵素の1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドの一例として、パスチュレラ ムルトシダ由来ヒアルロン酸合成酵素は、膜結合領域および膜貫通領域と思われる約270アミノ酸を欠失してもヒアルロン酸合成酵素活性をもつことが報告されている(Jing et al.,2000,Glycobiology,10,883−889)。
このような変異は、自然界において生じるほかに、人為的な変異も含む。変異したアミノ酸の数は、ヒアルロン酸合成活性を失わない限り、その個数は制限されない。
本発明におけるヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又はヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAとしては、上記ヒアルロン酸合成酵素又はポリペプチドをコードするものであれば特に限定されず、コドンの縮重により配列が異なるものも含まれる。
このようなDNAとして、公知のヒアルロン酸合成酵素遺伝子を適宜用いることができる。例えば、ヒト、マウス、ラビット、ニワトリ、ウシ、アフリカツメガエル、ストレプトコッカス属、パスチュレラ属、クロレラウイルス由来のヒアルロン酸合成酵素遺伝子を用いることができる。
より具体的には、ヒト由来のヒアルロン酸合成酵素(hHAS)遺伝子のHAS1、HAS2およびHAS3、マウス由来のヒアルロン酸合成酵素(mHAS)遺伝子のHAS1、HAS2およびHAS3、ニワトリ由来のヒアルロン酸合成酵素(gHAS)遺伝子のHAS1、HAS2およびHAS3、ラット由来のヒアルロン酸合成酵素(rHAS)遺伝子のHAS2、ウシ由来のヒアルロン酸合成酵素(bHAS)遺伝子のHAS2、アフリカツメガエル由来のヒアルロン酸合成酵素(xHAS)遺伝子のHAS1、HAS2およびHAS3、パスチュレラ ムルトシダ由来のヒアルロン酸合成酵素(pmHAS)遺伝子、ストレプトコッカス ピオゲネス由来のヒアルロン酸合成酵素(spHAS)遺伝子、ストレプトコッカス エクイリシミリス由来のヒアルロン酸合成酵素(seHAS)遺伝子、クロレラウイルスPBCV−1(cvHAS)由来のHAS遺伝子などを用いることができる。
ヒアルロン酸合成酵素(HAS)遺伝子には、HAS1、HAS2、HAS3などの各種タイプを有するものがあるが、タイプの種類は特に限定されない。
このうち、クロレラウィルス由来のHAS遺伝子が特に好ましい。
上記(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組み換えベクターを用いて植物細胞又は植物体を形質転換することによって、本発明の形質転換体、換言すると、形質転換植物細胞又は形質転換植物が作製される。
本発明の形質転換植物細胞又は形質転換植物は、(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを挿入した発現用組換えベクターを、目的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入し、形質転換することにより得ることができる。
ここで、宿主とは、植物全体、種子、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、根茎等)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束等)又は植物培養細胞のいずれをも意味するものである。
本明細書において、植物とは、種子植物、シダ植物、コケ植物、地衣植物等を含む、多細胞の植物を意味し、植物全体、種子、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、根茎等)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束等)又は植物培養細胞のいずれをも包含するものである。
また、該形質転換して得られた形質転換体を培養し、該形質転換体により生産されたヒアルロン酸を分離することにより、ヒアルロン酸が製造される。
発現用組換えベクターとしては、形質転換植物細胞又は形質転換植物作製のために通常用いられているベクターを用いることができる。
このようなベクターとしては、植物細胞で転写可能なプロモーター配列と転写産物の安定化に必要なポリアデニレーション部位を含むターミネーター配列を含んでいれば特に制限はない。例えばプラスミド「pBI121」、「pBI221」、「pBI101」、「pIG121Hm」などを用いることができる。
植物培養細胞を宿主として用いる場合は、形質転換は、植物培養細胞に、エレクトロポレーション法又はアグロバクテリウムのバイナリーベクター法もしくはパーティクルガン法で(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを挿入した発現用組換えベクターを導入することにより行うことができる。発現ベクターを導入された植物細胞は、例えば、カナマイシン耐性などの薬剤耐性を基準として選択される。形質転換された植物細胞は、細胞培養、組織培養、器官培養に用いることができ、また従来知られている植物組織培養法等を用いて、植物体を再生することもできる。
形質転換の対象となる植物細胞の例としては、例えば、タバコ由来BY−2細胞やT−13細胞、ニンジン由来kurodagosun細胞、ブドウ由来VR細胞やVW細胞、ヨウシュヤマゴボウ由来PAR細胞やPAP細胞やPAW細胞、シロイヌナズナ由来T87細胞、アスパラガス由来Asp−86細胞やA.per細胞やA.pas細胞やA.plo細胞、スイカ由来Cba−1細胞、トマト由来Sly−1細胞、ハッカ由来1−Mar細胞、ニチニチソウ由来CRA細胞やV208細胞や、ホウレンソウ由来Spi−WT細胞やSpi−I−1細胞やSpi−12F細胞、ヘチマ由来Lcy−1細胞やLcyD6細胞やLcyD7細胞や、イネ由来OS−1細胞、ツルニチニチソウ由来Vma−1細胞、ゴマ由来PSB細胞やPSW細胞やPSG細胞、ヒャクニチソウ由来ZE3細胞などが挙げられる。
植物体、植物器官又は植物組織を宿主とする場合、形質転換は、採取した植物切片に、アグロバクテリウムのバイナリーベクター法又はパーティクルボンバードメント法によって、あるいはプロトプラストにエレクトロポレーション法によって、(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを挿入した発現用組換えベクターを導入し、形質転換の結果得られる腫瘍組織やシュート、毛状根などを分離することにより行われる。
こうして得られる腫瘍組織やシュート、毛状根などは、そのまま細胞培養、組織培養又は器官培養に用いることが可能である。また従来知られている植物組織培養法を用い、適当な濃度の植物ホルモンの投与などにより植物体に再生させることができる。
ヒアルロン合成酵素遺伝子が導入された植物細胞から植物を再生させるには、このような植物細胞を、再分化培地、ホルモンフリーのMS培地などに培養すればよい。発根した幼植物体は、土壌に移植して栽培することにより植物体とすることができる。再生(再分化)の方法は植物細胞の種類により異なるが、従来知られている植物組織培養法を適宜用いることができる。
例えばイネではFujimuraら(Fujimuraら(1995)、Plant Tissue Culture Lett.、vol.2:p74)の方法を用いることができる。トウモロコシでは、Shillitoら(Shillitoら(1989)、Bio/Technology、vol.7:p581、Gorden−Kamm,1990,Plant Cell 2,603)の方法を用いることができる。ジャガイモでは、Visserら(Visserら(1989)、Theor.Appl.Genet.、vol.78:p589)の方法を用いることができる。タバコでは、Nagataら(Nagata,1971,Planta 99,12)の方法を用いることができる。シロイヌナズナではAkamaら(Akamaら(1992)、Plant Cell Rep.,vol.12:p7)の方法を用いることができる。
これらの方法により作製された植物体、または同じ性質を有するその子孫(繁殖媒体、例えば種子、塊茎、切穂などから得た植物体)も本発明の対象である。
植物内で、ヒアルロン酸合成活性を持つ酵素を発現させ、更に植物内でヒアルロン酸を生産、蓄積または分泌させる際には、植物の適切な組織および器官で特異的に発現するようにヒアルロン酸合成酵素遺伝子を制御することが好ましい。
そのような制御を行うためには組織特異的又は器官特異的プロモーターを更に発現用組み換えベクターに挿入して用いるとよい。
器官特異的プロモーターとしては、例えば、根特異的プロモーター、塊茎特異的プロモーター、葉特異的プロモーター、種子特異的プロモーター、茎特異的プロモーターなどがある。
また、組織特異的プロモーターとしては、例えば、緑色組織特異的プロモーターなどがある。
より具体的に、使用し得るプロモーターの例としては、例えば、構成的高発現プロモーターとして、カリフラワーモザイクウイルスの35SRNA遺伝子のプロモーターであるCaMV35Sプロモーター等が挙げられる。緑色組織特異的プロモーターとしては、リブロース1,5−ビスリン酸カルボキシラーゼの小サブユニットタンパク質をコードするrbs遺伝子のプロモーターやクロロフィルa/b結合タンパク質をコードするCAB遺伝子のプロモーター、グルセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼAサブユニットタンパク質をコードするGapA遺伝子プロモーター等が挙げられる。また種子特異的プロモーターとしては、リポキシゲナーゼ遺伝子のLOXプロモーター、レクチン遺伝子のPslプロモーター、アミラーゼ遺伝子のAmylAプロモーター等が挙げられる。根特異的プロモーターとしては、ヒヨシアミン6b−ヒドロキラーゼ遺伝子のA6H6Hプロモーター、プトレシンN−メチルトランスフェラーゼのPMTプロモーター等が挙げられる。茎特異的プロモーターとしては、スクロースシンターゼのSus4遺伝子プロモーター、グリコプロテインをコードするパタチン遺伝子プロモーター等が挙げられる。
また、ヒアルロン酸合成酵素遺伝子の発現を誘導性プロモーターで制御することも考えられる。誘導性プロモーターの例を以下に記載する。
傷害やサリチル酸の添加により発現が増加する耐病性関連遺伝子プロモーターであるPR1aプロモーターや、乾燥、低温、高塩濃度、アブシジン酸の転換より発現が増加するrd29A遺伝子プロモーター等が挙げられる。農薬として用いられている化合物により発現が誘導されるプロモーターとしては、除草剤のセーフナーにより誘導されるグルタチオン−S−トランスフェラーゼの27KDaサブユニットタンパク質をコードするGST−27遺伝子プロモーター、ベンゾ(1,2,3)−チアジアゾール−7−カルボシオイック酸S−メチルエステル(BTH)により誘導されるキチナーゼ遺伝子プロモーターやPR遺伝子タンパク質プロモーター等がある。さらに、植物細胞内でヒアルロン酸合成遺伝子をより安定に発現させるためにインスレーターの利用や目的の細胞内小器官でヒアルロン酸合成酵素を局在させるためにシグナルペプチドを付加したり、ヒアルロン酸合成酵素の一部を置換および欠損させることなどを行ってもよい。
形質転換の対象となる植物体には、遺伝子導入の可能ないずれの植物も包含される。
本発明の植物又は植物体には、被子植物の単子葉植物や双子葉植物、裸子植物等が包含される。このような植物には、任意の有用植物、特に作物植物、蔬菜植物、花卉植物や木本植物が含まれる。
また、本発明の植物又は植物体には、シダ植物、コケ植物なども含まれる。
本発明が使用され得る植物種の例としては、具体的には、ナス科、イネ科、アブラナ科、バラ科、マメ科、ウリ科、シソ科、ユリ科、アカザ科、セリ科、フトモト科、ヒルガオ科の植物などが挙げられる。
ナス科の植物の例としては、Nicotiana、Solanum、Datura、Lycopersion、またはPetuniaに属する植物が挙げられ、例えば、タバコ、ナス、ジャガイモ、トマト、トウガラシ、ペチュニアなどが含まれる。
イネ科の植物の例としては、Oryza、Hordenum、Secale、Scccharum、Echinochloa、またはZeaに属す植物が挙げられ、例えば、イネ、オオムギ、ライムギ、ヒエ、モロコシ、トウモロコシなどが含まれる。
アブラナ科の植物の例としては、Raphanus、Brassica、Arabidopsis、Wasabia、またはCapsellaに属する植物が挙げられ、例えば、大根、アブラナ、シロイヌナズナ、ワサビ、ナズナなどが含まれる。
バラ科の植物の例としては、Orunus、Malus、Pynus、Fragaria、またはRosaに属する植物が挙げられ、例えば、ウメ、モモ、リンゴ、ナシ、オランダイチゴ、バラなどが含まれる。
マメ科の植物の例としては、Glycine、Vigna、Phaseolus、Pisum、Vicia、Arachis、Trifolium、Alphalfa、またはMedicagoに属する植物が挙げられ、例えば、ダイズ、アズキ、インゲンマメ、エンドウ、ソラマメ、ラッカセイ、クローバ、ウマゴヤシなどが含まれる。
ウリ科の植物の例としては、Luffa、Cucurbita、またはCucumisに属する植物が挙げられ、例えば、ヘチマ、カボチャ、キュウリ、メロンなどが含まれる。
シソ科の植物の例としては、Lavandula、Mentha、またはPerillaに属する植物が挙げられ、例えば、ラベンダー、ハッカ、シソなどが含まれる。
ユリ科に属する植物の例としては、Allium、Lilium、またはTulipaに属する植物が挙げられ、例えば、ネギ、ニンニク、ユリ、チューリップなどが含まれる。
アカザ科の植物の例としては、Spinaciaに属する植物が挙げられ、例えば、ホウレンソウなどが含まれる。
セリ科の植物の例としては、Angelica、Daucus、Cryptotaenia、またはApitumに属する植物が挙げられ、例えば、シシウド、ニンジン、ミツバ、セロリなどが含まれる。
ヒルガオ科の植物の例としては、Ipomoeaに属する植物が挙げられ、例えば、サツマイモなどが含まれる。
上記のような形質転換植物と同じ性質を有する子孫、また、それらの器官及び組織も本発明の対象である。
また、本発明には、ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物細胞が含まれる。また、ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織も含まれる。
ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物細胞は、(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換することにより得ることができる。
ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物は、ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換することにより得ることができる。
該形質転換植物細胞又は植物内においては、ヒアルロン酸合成酵素遺伝子がヒアルロン酸合成活性を持つ酵素として発現される。
上記のようなヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物細胞又は形質転換植物、或いは、ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物細胞或いは形質転換植物を用いることにより、ヒアルロン酸を植物により生産することが可能になる。
該形質転換植物細胞又は形質転換植物により生産されたヒアルロン酸を分離又は取得する方法としては、例えば、以下のような方法が挙げられる。
上記形質転換植物又は形質転換植物細胞を培養し、植物内にヒアルロン酸を生産させた後、該形質転換植物細胞又は植物から適宜公知の方法によって、ヒアルロン酸を抽出する。
例えば、形質転換植物であれば、乾燥させた植物の葉を粉砕して、適当な有機溶媒により抽出を行う。
ヒアルロン酸を含む抽出液を濾過後、植物細胞を含まないヒアルロン酸の濾過溶液を得る。この溶液をダイアフィルトレーションによって精製し、低分子量の不純物を除去する。溶解したヒアルロン酸を含む濾過溶液を純水でダイアフィルトレーションし、濾液を連続して捨てることによりヒアルロン酸の分離が可能である。医療用の製品が必要である際には、溶液から核酸を沈殿させるという工程を更に行ってもよい。この工程は、例えば、塩化セチルピリジニウムの第4級アンモニウム化合物等の陽イオン界面活性剤を添加することによって行うことができる。
本発明により取得されるヒアルロン酸は、化粧品及び医薬品の成分、又はバイオマテリアル素材などの用途に有用に利用できる。具体的には、化粧品の保湿成分、又は、関節炎や慢性リウマチ、火傷や切り傷の治療薬や目薬の成分などとして、有用に利用し得る。
本発明によれば、本来植物で生産されなかったヒアルロン酸が、植物により生産される。本発明によれば、ヒアルロン酸合成酵素遺伝子が植物内で発現され、更に、植物内でヒアルロン酸が生産される。
遺伝子組換え技法により、タンパク質を生産するための宿主系としては、現在、遺伝子組換え植物、植物培養細胞、大腸菌、酵母などの微生物、動物細胞培養、遺伝子組換え動物などが利用可能である。しかし、いずれの生産システムにも一長一短があり、目的とする組換えタンパク質の用途および特性、生産量などを考慮して最適なものを選ぶ必要がある。植物以外の生産システムをみると、大腸菌はタンパク質のプロセッシングが起こらない、インクルージョンボディ(封入体)を形成する可能性があり、プロテアーゼによる分解が生じるなどの問題がある。酵母などでは糖鎖修飾は起こるが酵母独自の構造である。また治療用物質を微生物で生産する場合はエンドトキシンの混入などを防ぐために精製コストが非常に高くなる。動物細胞は、細胞の維持管理が困難で、高価な培地を必要とする上に増殖速度も遅いため、大規模生産が難しい。なおかつウイルスやガン遺伝の混入の危険性がある。遺伝子組換え動物の場合は、維持管理の問題の他に倫理的な問題がある。
一方、植物生産システムにおける植物培養細胞や植物は、開発期間が長くなる問題やアルカロイドの課題はあるが、従来の農業生産システムが利用でき、スケールアップが容易なうえに、安価に大量に目的物質を生産することが可能である。また微生物、動物細胞を宿主とした場合に問題になるトキシン、感染性ウイルスの心配もない有望な物質生産系である。
このように、本発明における植物によるヒアルロン酸生産システムは、従来の動物や微生物による生産システムと比べて、安全性が高く、コストやエネルギー負荷も小さく、産業上有利な生産システムとなっている。
これまで植物生産システムにおいて、動物および微生物由来のタンパク質を発現させても、由来生物が異なる場合、必要な高次構造や糖鎖構造が維持されず、生産されたタンパク質が本来の機能を持たないことも多かった。動物や微生物由来のタンパク質を植物で発現させて、そのタンパク質自体を抽出して利用することは従来行われていたが、本発明のように、植物に動物や微生物由来のタンパク質(酵素)を発現させ、なおかつ植物内で発現している酵素を利用して植物内で物質生産を行った例はほとんどなかった。植物が元来持っている糖鎖の構造を、ヒト由来糖転移酵素を組換えた植物で糖鎖構造を変換した例はあるが、植物が元々生産していた物質である糖質の構造を変化させたものであり、本発明のヒアルロン酸のように植物が全く生産していない物質を生産させた実例は従来になく、しかも、ヒアルロン酸のように2種類の糖が一定の順序で数十個あるいは数百個も連なった高分子の物質を生産した例もない。
また、ヒアルロン酸合成酵素は、一般的に複数の膜貫通領域および膜結合領域を持っている。ヒアルロン酸合成酵素のように膜結合型タンパク質を、遺伝子を発現させる宿主と異なる由来の遺伝子を発現する場合は、膜貫通領域および膜結合領域が正しい構造を維持できないことが多い。特に、活性型ヒアルロン酸合成酵素は、1つのヒアルロン酸合成酵素と膜に存在するリン脂質であるカルジオリピン約14〜18分子とが複合体を形成し、ヒアルロン酸合成酵素活性に影響することなどが示唆されている。よって、本発明のように、植物内で植物が本来有していないヒアルロン酸合成酵素遺伝子が発現し、しかも、ヒアルロン酸を生産できる構造を維持していることは、従来の予想を大きく超えるものである。
このように、本発明におけるヒアルロン酸生産植物は、従来技術からは予測し得ない技術であって、かつ、産業上極めて有利な効果を奏するものである。
クロレラウイルスヒアルロン酸合成酵素遺伝子(cvHAS)をPCRにより単離するためにPCRプライマーを作製した。プライマーは、既に明らかになっているクロレラウイルスゲノム配列情報(Kutish et al,1996,Virology,223,303−317)(Li et al,1995,Virology,212,134−150)(Li et al,1997,Virology,237,360−377)(Lu et al,1995,Virology,206,339−352)(Lu et al,1996,Virology,216,102−123)およびクロレラウイルス由来ヒアルロン酸合成遺伝子の同定情報(Graves et al,1999,virology,257,15−23)(DeAngelis et al,1997,Science,278,1800−1803)を参考として設計し、かつ発現ベクターへの導入に必要な制限酵素部位を付加したものを作製した。制限酵素サイトは5’側プライマーにはNdeI部位、3’側プライマーにはXbaI部位を付加した。
PCRの鋳型には、クロレラウイルスCVHI1株およびCVKA1株のゲノムDNA(広島大学 先端物質科学研究科生命分子情報学研究室 山田 隆 教授より譲渡)を用いた。
PCRは、DNAポリメラーゼにKOD−plus−(東洋紡)を用い、94℃ 2分、(94℃ 15秒、40℃ 30秒、68℃ 1分)2サイクル、(94℃ 15秒、60℃ 30秒、68℃ 1分)25サイクルの反応プログラムで行った。得られたPCR断片を、pBluescript II KS(+)(以後pBSと省略する)のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子の開始コドンATG部位がNdeIサイトになるように改変した大腸菌発現ベクター(改変pBS)のNdeIとXbaI部位に挿入した。挿入された断片を、シークエンサーによりCVHI1株由来ヒアルロン酸合成酵素遺伝子cvHAS−HI(配列番号1)およびCVKA1株由来ヒアルロン酸合成酵素遺伝子cvHAS−KA(配列番号2)のDNA配列を決定した。
2.cvHASの大腸菌での発現および抽出
cvHAS−HIまたはcvHAS−KAを含む大腸菌JM109を37℃で一晩培養した培養液を種菌とし、500mL坂口フラスコに50mLのLB培地(0.2%グルコースおよびアンピシリンを含む)と500μLの種菌を添加し、20℃で約72時間培養した。cvHASの発現誘導のためのイソプロピルチオ−β−D−ガラクトピラノシド(IPTG)は培養開始と同時に添加した。培養終了後、培養液の遠心分離を行うことにより菌体を回収し、30mlのバッファー(20mMトリス緩衝液(pH7.5)、0.2M NaCl、1mM EDTA、1mMベンズアミジンおよび1mM 2−メルカプトエタノール(2−ME)を含む)で懸濁した後、フレンチプレスにより菌体を破砕した。破砕液を遠心分離(12,000rpm、20分)し、さらにその上清を超遠心分離(x100,000g、1時間)することによりcvHASを含む膜画分を抽出し、200μlのバッファー(上記と同様)で再溶解し、cvHAS抽出液とした。
3.cvHAS活性測定
大腸菌で生産されたcvHAS抽出液を用いてヒアルロン酸をin vitroで合成し、その反応液中のヒアルロン酸濃度を測定する方法でヒアルロン酸合成酵素活性を表すこととした。In vitroヒアルロン酸合成は、100mMトリス緩衝液(pH7.0)、40mM MgCl2、0.2mM EGTA、2mM 2−ME、0.1% BSA、2mM UDP−GlcA、2mM UDP−GlcNAc、20% glycerolおよび10μlのHAS抽出液を含み全量50μlに調整した反応液を37℃で2時間、4時間および20時間(O/N)反応させた。反応後、90℃にて3分間加熱し、反応を終了させた。反応液を遠心後、上清をヒアルロン酸の測定に用いた。
ヒアルロン酸の測定は、ヒアルロン酸結合タンパク質によるヒアルロン酸の測定試薬のヒアルロン酸プレート「中外」(富士レビオ)を用いた。
ヒアルロン酸プレート「中外」は、ヒアルロン酸結合タンパク質を用いたサンドイッチ結合型ヒアルロン酸定量方法である。マイクロタイタープレート上に固定化したヒアルロン酸結合タンパク質に検体中のヒアルロン酸を結合させた後、酵素標識ヒアルロン酸結合タンパク質を結合させ、サンドイッチを形成させる。引き続き、テトラメチルベンチジン(TMB)および過酸化水素を加えると、標識酵素のペルオキシダーゼの作用でTMBが酸化されて呈色する。反応停止液を添加後、プレートリーダーで波長450nm、対照波長620nmで吸光度を測定(A450)することにより、サンプルのヒアルロン酸濃度が評価できる。
本キットに付属している標準ヒアルロン酸溶液を用いて標準曲線を作製し、サンプル中に含まれているはサンプルの吸光度からヒアルロン酸を含まない溶液(Mock)の吸光度を引いた値(△A450)を用いてヒアルロン酸濃度を決定し、表1でヒアルロン酸濃度(HA濃度(ng/ml))として記載した。
ヒアルロン酸合成酵素活性の表示においては、合成されたヒアルロン酸量をモルとして表示するために、以下のような計算を行い変換した。ヒアルロン酸プレート「中外」に付随していた標準ヒアルロン酸(濃度100ng/ml)の吸光度をAとして、各サンプルの吸光度をBとすると総反応液量が50μlであることから、それぞれのヒアルロン酸合成酵素活性は
BX100ng/ml÷AX50μl÷1000=Cng/反応時間
と算出した。
ヒアルロン酸の構成単位である(GlcA−GlcNAc)の分子量は398.35であるので、(GlcA−GlcNAc)nの分子量は398.5Xn−18X(n−1)で表すことができるので、
n=10の場合、(GlcA−GlcNAc)10の分子量は
398.8X10−18X(10−1)=3821.5Daと算出される。
従って、それぞれの反応時間でヒアルロン酸に取り込まれたGlcAの分子数は
C÷3821.5Xn(今回はn=10)X1000=Dpmol
と算出した。
また、抽出液のタンパク質濃度はBSAを標準タンパク質として用い、Bio−Rad protein assay reagent(バイオラッド)により測定した結果を表1でタンパク量として記載した。
またヒアルロン酸合成酵素活性は、ヒアルロン酸抽出液に含まれている1mgあたりのタンパク質が1時間あたりに合成したヒアルロン酸に取り込まれたGlcAの分子数(pmol)を計算することにより表1でHA活性として表示した。
その結果を表1に示す。
表1において、ヒアルロン酸合成酵素を含まないベクターにより形質転換した大腸菌由来の抽出液をMockと表した。ストレプトコッカス ピオゲネス由来ヒアルロン酸合成酵素遺伝子を持つベクターにより形質転換した大腸菌由来のヒアルロン酸合成酵素抽出液をspHASと表した。クロレラウイルスCVKA1株由来のヒアルロン酸合成酵素を含むベクターにより形質転換した大腸菌由来のヒアルロン酸合成酵素抽出液をcvHAS−KAと表し、2回の反復を行ったのでそれぞれをcvHAS−KA1およびcvHAS−KA2と表した。クロレラウイルスCVHI1株由来のヒアルロン酸合成酵素を含むベクターにより形質転換した大腸菌由来のヒアルロン酸酵素抽出液をcvHAS−HIと表し、2回の反復を行ったのでそれぞれをcvHAS−HI1およびcvHAS−HI2と表した。
HAS活性の表現方法は、特開2000−4886、Itano,N.and Kimata,K.(1996)J.Biol.Chem.,271,9875−9878、Tlapak−Simmons,V.L et al.,(1999)J.Biol.Chem.,274,4246−4253等に表現された方法と同様である。
表1の結果に表されるように、単離した遺伝子がヒアルロン酸合成酵素活性を持つことが確認された。
4.cvHAS植物発現用ベクターの作製
上記3.で作製しHAS活性を確認したcvHAS−HIとcvHAS−KAを含むプラスミドDNAを鋳型として、PCRにより制限酵素サイトを付加したPCRプライマーを用いてcvHAS−HIとcvHAS−KA断片を増幅した。PCRプライマーは、5’側は改変pBS上の配列に制限酵素部位DraIを付加させたプライマーを設計し、3’側は改変pBS上のマルチクローニングサイト中の制限酵素サイト部位SacIを含む領域をプライマーとして設計した。
続いて、植物形質転換用ベクターpBI121(Jefferson et al.,1987,EMBO J,6,3901−3907)へcvHASの挿入は、pBI121を制限酵素SmaIとSacIで消化し、挿入するcvHASは制限酵素DraIとSacIで消化し、ライゲーション反応で行った。SmaIとDraIは切断部位が平滑末端となるので接続が可能である。
以上より、cvHAS−HIを含むpBI121プラスミド(pBI121cvHI)とcvHAS−KAを含むpBI121プラスミド(pBI121cvKA)が作製できた。
5.エレクトロポレーションコンピテントセルの作製
エレクトロポレーションコンピテントセルは、アグロバクテリウムLBA4404(Agrobacterium tumefaciens strain LBA4404)単一コロニーを5mLのLB培地に植菌し、28℃で1晩振盪培養した。この培養液を、500mLのLB培地に植菌し、600nmにおける濁度が0.5になるまで28℃で振盪培養した。培養液を遠心分離(5000rpm,10min,4℃)により集菌して上清を除去し、菌体を洗浄するため500mLの滅菌水を加えて懸濁し、再度遠心分離(5000rpm,10min,4℃)により集菌して上清を除去した。この操作を2回繰り返した後、沈殿に20mLの冷却した滅菌10%グリセロール溶液を加えて懸濁し、遠心分離(5000rpm,10min,4℃)により集菌して上清を除去した。沈殿に3mLの冷却した滅菌10%グリセロール溶液を加えて懸濁し、40μLずつ1.5mL遠心管に分注して、液体窒素で凍結させてから−80℃で保存した。
6.アグロバクテリウムLBA4404株へのpBI121cvHIとpBI121cvKAの導入
pBI121cvHIとpBI121cvKAプラスミドDNAを調製し、アグロバクテリウムLBA4404(Agrobacterium tumefaciens strain LBA4404)へエレクトロポレーションにより導入した。A.tumefaciens LBA4404のエレクトロポレーションコンピテント細胞40μlに発現プラスミド(200μg/ml)1μlを混合した懸濁液を、あらかじめ氷中で冷却した電極間距離1mmのキュベットに注入し、パルス電場(1.8kV、25μF、200Ω)を印加した。直ちにSOC500μlを加え、28℃にて3時間培養した後、カナマイシンを含むLBプレート培地に塗布し、25℃で3日間培養し、pBI121cvHIとpBI121cvKAを含むアグロバクテリウムを得た。
7.pBI121cvHIとpBI121cvKAを含むアグロバクテリウムLBA4404株によるタバコ培養細胞(BY−2)の感染
形質転換タバコ培養細胞は、Nicotiana tabacum L.cv Bright Yellow2(以下、BY−2と表すことがある。Nagata et al.,1981,Mol Gen Genet,184,161−165)を使用し,タバコ培養細胞の培養は、Nagataらの方法(Nagata et al.,1981,Mol Gen Genet,184,161−165)に従い、LS(Linsmaier and Skoog)培地(Linsmaier and Skoog,1965,Physiol Plant,18,100−127)中のKH2PO4を370mg/L、thiamine HClを1mg/Lに増量し、さらに最終濃度3%のsucroseおよび最終濃度0.2mg/Lの2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)を添加した改変LS培地て行った。
タバコ培養細胞の形質転換は、基本的にAnの方法い(An,1985,Plant Physiol,79,568−570)に従った。カナマイシン50mg/Lを含む5mLのLB培地で28℃にて1晩培養したpBI121cvHIおよびpBI121cvKAを含むそれぞれのアグロバテリウム培養液100μLと、培養4日目のタバコ培養細胞懸濁液4mLをシャーレに入れてよく混ぜ、25℃で2晩、暗所下で静置して共存培養した。
アグロバクテリウムを除くため、シャーレの中の培養液を50mLの遠心管に移して、さらにカナマイシン100mg/Lとカルベニシリン250mg/Lを含む改変LS培地を20mL加えて、遠心(1000rpm,4分)し、上清を除去した。直ちに、新しい改変LS培地25mLを入れて遠心(1000rpm,4分)し、細胞を洗浄した。この操作を3回繰り返し、アグロバクテリウムを除いた培養細胞をカナマイシン100mg/L、カルベニシリン250mg/Lの入った改変LS寒天培地にまき、25℃で暗黒下に静置して培養した。約2−3週間後にカルス化した細胞を新しいプレートに移植し、増殖しているクローンを選択した。最後に、カナマイシン100mg/L、カルベニシリン250mg/Lを加えた改変LS培地30mLに移し、継代培養を行った。
8.培養細胞でのcvHASの生産および抽出
改変LS培地中で7日間培養したBY−2細胞懸濁液150mLを遠心分離(1000rpm、20分)行い、細胞と培地に分離した。細胞を30mlバッファー(20mM Tris−HCl pH7.5、0.2M NaCl、1mM EDTA、1mM benzamidineおよび10mM 2MEを含む)に懸濁し、フレンチプレスにより破砕した。破砕液を遠心分離(12,000rpm、20分)し、さらにその上清を超遠心分離(x100,000g、1時間)することによりcvHASを含む膜画分を抽出し、300μlバッファー(20mM Tris−HCl pH7.5、0.2M NaCl、1mM EDTA、1mM benzamidineおよび10mM 2MEを含む)再溶解し、cvHAS抽出液とした。
9.培養細胞が生産したヒアルロン酸の定量
培養細胞が生産したヒアルロン酸を定量するためのサンプルは、上記の細胞培養後に細胞と分離した培地、cvHAS抽出液およびヒアルロニダーゼで処理したcvHAS抽出液を用いた。cvHAS−HIとcvHAS−KAを含む培養細胞それぞれ2株を測定した。細胞と分離した培地は、凍結乾燥により2倍に濃縮した。ヒアルロニダーゼ消化は、ウシ精巣由来ヒアルロニダーゼ(SIGMA)を150mM NaClを含む100mMリン酸バッファー(pH5.3)に100mg/mLの濃度で溶解し、cvHAS抽出液に添加し、37℃で4時間インキュベートした。それぞれのサンプルを90℃にて3分間加熱後、遠心分離(12,000rpm、10分)し、ヒアルロン酸の定量に上清を用いた。ヒアルロン酸の定量は、ヒアルロン酸プレート「中外」(富士レビオ)を用いて行った。その結果を表2に示す。
表2において、クロレラウイルスCVKA1株由来のヒアルロン酸合成酵素遺伝子を含むベクターにより形質転換したBY−2由来のサンプルをcvHAS−KAと表し、2回の反復を行い、それぞれをcvHAS−KA1およびcvHAS−KA2と表した。クロレラウイルスCVHI1株由来のヒアルロン酸合成酵素遺伝子を含むベクターにより形質転換したBY−2由来のサンプルをcvHAS−HIと表し、2回の反復を行い、それぞれをcvHAS−HI1およびcvHAS−HI2と表した。ヒアルロン酸プレート「中外」(富士レビオ)に付属していた標準ヒアルロン酸の測定結果を「ヒアルロン酸(スタンダード)」として記載した。()内の濃度は標準ヒアルロン酸溶液中のヒアルロン酸の濃度を表す。
表2に示されるように、それぞれのラインの培養細胞がヒアルロン酸を生産していることが確認された。
10.培養細胞生産cvHASの活性測定
植物培養細胞で生産されたcvHAS抽出液を用いてヒアルロン酸をin vitroで合成し、その反応液中のヒアルロン酸濃度を測定する方法でヒアルロン酸合成酵素活性を評価した。In vitroヒアルロン酸合成は、100mM Tris−HCl pH7.0、40mM MgCl2、0.2mM EGTA、20mM 2−mercaptoethanol、0.1% BSA、2mM UDP−GlcA、2mM UDP−GlcNAc、20%glycerolおよび10μlのHAS抽出液を含み全量50μlに調整した反応液を37℃で0、2時間反応させた。反応後、90℃にて3分間加熱し、反応を終了させた。反応液を遠心後、上清をヒアルロン酸の測定に用いた。ヒアルロン酸結合タンパク質によるヒアルロン酸の測定には、ヒアルロン酸プレート「中外」(富士レビオ)を用いた。HAS抽出液のタンパク質濃度はBSAを標準タンパク質として用い、Bio−Rad protein assay reagent(バイオラッド)により測定した。その結果を表3に示す。
表3に示されるように、植物培養細胞で生産されたcvHASは、cvHAS−HI、cvHAS−KAともにヒアルロン酸合成酵素活性を持つことが明らかになった。他の由来のヒアルロン酸合成酵素でも植物細胞でヒアルロン酸の合成が可能であることが示唆される。
11.形質転換タバコ培養細胞が生産したヒアルロン酸含有画分の調製
カナマイシン(100mg/L)およびカルベニシリン(250mg/L)を含む改変LS培地中で10日間培養した形質転換BY−2の細胞懸濁液150mLを遠心分離(1000rpm、20分)し、上清の培地を回収した。この培地を限外濾過し(amicon YM−10)、約4分の1に濃縮した後、2倍量のエタノールを添加して、析出物を遠心で回収した。析出物を水に溶解し、ヒアルロン酸プレートにより、溶解物中のヒアルロン酸を検出し、ヒアルロン酸含有画分が得られていることを確認した。さらに、このヒアルロン酸含有画分に、150mM NaClを含む100mMリン酸緩衝液(pH5.3)に溶解したウシ精巣由来ヒアルロニダーゼ(SIGMA)溶液を等量加え、最終濃度2kU/mlにて37℃でヒアルロニダーゼ反応を開始した。一定時間の反応開始後に95℃にて20分間加熱し、反応を停止した。反応液を遠心して得られた上清をHPLCによる分析に供した。HPLCは、基本的にTawadaらの方法(Tawada et al.,2002,Glycobiology,12,421−426)に従い、アミノカラムYMC−Pack NH2(4.6mmx15cm)を用い、サンプル50μlを50℃にて、流速1ml/minで流し、NaH2PO4を移動相としたグラジェント溶出(20→500mM、30分)により、生成物をUV(210nm)で検出した。図1は、上述の抽出物のヒアルロニダーゼ処理液のHPLCの測定結果を示す。反応開始1時間後にはヒアルロニダーゼの作用により生成した低分子量ヒアルロン酸混合物と推定される複数の糖のピークが検出された。ヒアルロニダーゼ処理の時間経過と共に、生成した低分子量ヒアルロン酸混合物の分子量は低分子側に移行し、反応開始24時間後には、初期の混合物のピークのほとんどは消失し、最終生成物の4糖および6糖のみが検出された。ヒアルロニダーゼ処理の時間経過と共に見られるこのようなオリゴ塘の生成パターンは、ヒアルロン酸のヒアルロニダーゼ処理と同様の結果であり、BY−2の培地から抽出された画分に高分子量のヒアルロン酸が含有されていることが示された。
12.pBI121cvHIとpBI121cvKAを含むアグロバクテリウムLBA4404株によるタバコの感染
タバコ(Nicotiana tabacum SR−1)の形質転換は、アグロバクテリウムを用いるリーフディスク法(山田康之、岡田吉美編、「植物バイオテクノロジーII」、東京化学同人、1991年)に従った。カナマイシン50mg/Lを含む5mLのLB培地で28℃にて1晩培養したpBI121cvHIおよびpBI121cvKAをそれぞれ含むアグロバテリウムの培養液に、滅菌処理したタバコのリーフディスクを3分間浸した後、濾紙上で余分な菌体を除去し、MS(Murashige and Skoog)無機塩(Murashige and Skoog,1962,Physiol Plant,15,473)に3%スクロース、B5ビタミン、1mg/Lベンジルアミノプリン、1mg/Lナフタレン酢酸および0.3%ゲランガムを添加し、pH5.7に調整した分化培地に静置し、28℃にて2日間、暗所で静置した。感染させたリーフディスクを滅菌水で3回洗浄し、濾紙上で余分な水分を除去した後、抗生物質としてカナマイシン(100mg/L)およびクラフォラン(250mg/L)を含む分化培地に静置し、25℃にて16時間光条件下でカルスの形成を誘導した。誘導開始3週間後に、形態的に正常なシュートを選び、茎葉を含んだ状態で切り出し、カナマイシン(100mg/L)およびクラフォラン(250mg/L)を含む発根培地(MS無機塩、3%スクロース、B5ビタミンおよび0.3%ゲランガム、pH5.7)に移し、25℃にて16時間光条件下で発根を誘導した。2週間後に発根が認められたシュートを新鮮な発根培地に移し替え、茎葉の生育した複数個のラインが得られた。
13.形質転換タバコの生産したヒアルロン酸の定量
上述のアグロバクテリウムによる感染で得られた6ラインの形質転換タバコの葉約100mgを2ml容チューブに移し、200μlのバッファー(20mM Tris−HCl pH7.5、0.2M NaCl、1mM EDTAおよび10mM 2MEを含む)を加えて懸濁し、400mgのジルコニアビーズ(直径2mm)を加えた。ビードスマッュ(和研薬BS−12)を用いて、チューブを振とう攪拌処理することにより、タバコの葉を破砕処理した(2,500rpm,5分)。破砕処理後の液を遠心し(15,000rpm,10分)、上清を粗抽出液として回収した。粗出液を水で10倍に希釈し、測定サンプルとして用いた。ヒアルロン酸の定量は、ヒアルロン酸プレート「中外」(富士レビオ)を用いて行った。その結果を表2に示す。尚、タバコ野生株(wild)およびmock(pBI121で形質転換したタバコ)の葉を用いて同様の破砕処理を行い、比較のサンプルとして用た。cvHAS形質転換タバコのうち、cvHAS−KAの1ライン(No.2)にはヒアルロン酸が有意に検出されたの結果から、形質転換で得られたタバコ植物体においてもヒアルロン酸が生産されていることが確認さた。
14.形質転換タバコにおけるcvHASの転写の確認
上述のアグロバクテリウムによる感染で得られた6ラインの形質転換タバコの葉からトータルRNAを抽出した。トータルRNAの抽出は、RNeasy Plant Mini Kit(QIAGEN)を用い、添付のプロトコールに従った。液体窒素で十分に冷却した乳鉢に約100mgの葉を移し、液体窒素中で乳棒で粉末状に破砕した。直ちに、1% 2−mercaptoethanolを含むBuffer RFT450μlに破砕細胞を懸濁し、ボルテックスミキサーで撹拌した。この破砕液をQIAshredderスピンカラムに移し、遠心により、細胞破片の除去とホモジナイズを行った。得られた破砕液の上清に半分量のエタノールを添加し、RNeasyミニカラムに移した。以後、プロトコールに従い、洗浄および溶出の操作を順次行い、トータルRNAを抽出した。尚、タバコ野生株(wild)およびmock(pBI121で形質転換したタバコ)の葉を用いて同様の破砕処理を行い、比較のサンプルとして用いた。
次に、得られたトータルRNAを鋳型として、RT−PCRを行った。1st strand cDNAは、ReverTra Ace−α−(東洋紡)を用い、添付のプロトコールに従い、上述の1μgのトータルルRNAおよびrandom primerから合成した。1st strand cDNAを鋳型としたPCRは、DNAポリメラーゼにKOD Dash DNA polymerase(東洋紡)を用い、(95℃ 30秒、59℃ 2秒、74℃ 30秒)30サイクルの反応プログラムで行った。プライマーとして、5’側プライマー(配列番号3)および3’側プライマー(配列番号4)を用いた。図2は、RT−PCRの反応液のアガロース電気泳動の結果を示す。cvHAS形質転換タバコのうち、ヒアルロン酸生産能の認められたcvHAS−KAの1ライン(No.2)にのみ、相当サイズの明瞭な増幅バンドが検出され、cvHAS遺伝子の転写が確認された。
Claims (20)
- (1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換する工程、(2)形質転換して得られた形質転換体を生育する工程、(3)該形質転換体により生産されたヒアルロン酸を分離する工程を有する、ヒアルロン酸の製造方法。
- (1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換する工程、(2)形質転換して得られた形質転換体を生育する工程、(3)該形質転換体により生産されたヒアルロン酸を分離する工程を有する、ヒアルロン酸の製造方法。
- (i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換する工程を有する、ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物細胞の作製方法。
- (i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換する工程を有する、ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物の作製方法。
- 発現用組換えベクターが、(1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNA及び(2)器官特異的又は組織特異的プロモーターを含む発現用組換えベクターであって、得られる形質転換植物が、器官特異的又は組織特異的ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物である、請求項4に記載の方法。
- ヒアルロン酸合成酵素が脊椎動物由来又は微生物由来ヒアルロン酸合成酵素である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- ヒアルロン酸合成酵素がクロレラウィルス由来ヒアルロン酸合成酵素である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- (i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換することにより得られるヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物細胞。
- (i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換することにより得られる、ヒアルロン酸生産能を有する形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- 植物体が、被子植物、裸子植物、シダ植物及びコケ植物からなる群から選ばれるいずれかの植物体である、請求項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- 器官が、根、茎、塊茎、葉、花器、塊根、種子及び茎頂からなる群から選ばれる1種又は2種以上の器官である、請求項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- 組織が、表皮、師部、柔組織、木部及び維管束からなる群から選ばれる1種又は2種以上の組織である、請求項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- 発現用組換えベクターが、(1)(i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNA及び(2)器官特異的又は組織特異的プロモーターを含む発現用組換えベクターであって、得られる形質転換植物が、器官特異的又は組織特異的ヒアルロン酸生産能を有する形質転換値物である、請求項9に記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- (i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物細胞を形質転換することにより得られる、ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物細胞。
- (i)ヒアルロン酸合成酵素をコードするDNA又は(ii)ヒアルロン酸合成酵素のアミノ酸配列において、1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加若しくは挿入され且つヒアルロン酸合成活性を有するポリペプチドをコードするDNAを含む発現用組換えベクターを用いて植物体を形質転換することにより得られる、ヒアルロン酸合成酵素を生産する形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- ヒアルロン酸合成酵素が脊椎動物由来又は微生物由来ヒアルロン酸合成酵素である、請求項8又は14に記載の形質転換植物細胞。
- ヒアルロン酸合成酵素が脊椎動物由来又は微生物由来ヒアルロン酸合成酵素である、請求項9〜13、15のいずれかに記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- ヒアルロン酸合成酵素がクロレラウィルス由来ヒアルロン酸合成酵素である、請求項8又は14に記載の形質転換植物細胞。
- ヒアルロン酸合成酵素がクロレラウィルス由来ヒアルロン酸合成酵素である、請求項9〜13、15のいずれかに記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織。
- 請求項8又は14に記載の形質転換植物細胞或いは請求項9〜13、15のいずれかに記載の形質転換植物又はそれと同じ性質を有する子孫又はそれらの器官又はそれらの組織によって生産されたヒアルロン酸。
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