JPWO2004102231A1 - 反射体、その用途および反射体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層を反射体に用いて高反射率を示す反射体を提供するものである。本発明によれば、高分子基体上に、高屈折率層、低屈折率層、銀またはアルミニウムを主体とする金属層を積層して構成した反射体において、高分子基体表面と内部とを構成するXPSで測定可能な原子がほぼ同一である高分子基体とすることにより、従来よりも高い反射率を実現できる反射体を得ることができる。また、この反射体は、リフレクター、導光板下反射体、バックライト装置、液晶表示装置に使用することができる。

Description

本発明は、高分子基体上に銀、アルミニウムから選ばれる金属を積層した反射体に関する。さらに詳しくは、高分子基体、高屈折率層、低屈折率層、銀又はアルミニウムを主体とする金属層の構成からなる反射体に関する。更にはそれを用いたリフレクター、導光板下反射体、バックライト装置、液晶表示装置に関する。
近年、反射体として銀やアルミニウムを用いた薄膜が、液晶表示装置のバックライト部のランプリフレクターを中心に、蛍光灯の反射傘などに用いられている。これらは銀やアルミニウム薄膜層/接着層/アルミ板から形成される反射板や銀やアルミニウム薄膜層/白塗装/接着層/アルミ蒸着層/高分子フィルム/白塗装から形成されるいわゆる反射シートであり、例えば特許2503160号公報、特開平7−32537号公報、特開2002−116313号公報、特開2000−221311号公報等で報告されている。
最近、液晶表示装置の高画素数化に伴い、バックライトの輝度向上が求められている。ここで、バックライトの輝度を上げるための手法として、光源からの光を余すこと無く利用できる反射率の高い反射体を用いることが挙げられる。現在は、銀薄膜層を用いた反射体が好適に用いられているが、市場からはより反射率の高い反射体が求められている。
銀は、単膜として高い反射率を示すが、銀そのものの値段が高いためコスト面で問題があるとされている。そのため銀の代わりに値段の安いアルミニウム薄膜を用いた反射体も液晶表示装置のバックライト部のランプリフレクターに使用されている。しかしながらアルミニウムは銀と比べ反射率が低いため、前述の理由からアルミニウム薄膜層を用いた反射体の反射率向上が求められている。
金属層上に低屈折率層と高屈折率層を適当な厚さで積層すると、理論上、増反射膜が得られることが知られている。この増反射膜は、金属単体と比較して反射率の高い反射体と成り得るため、上述した市場の要求に答えることができると考えられる。この増反射膜の基板として従来ガラスが用いられてきた。例えばレーザー用反射体として、特開昭61−185986号公報や特開平1−76788号公報等の開示内容がその例である。しかしながらこれらガラスを基板とした場合は、反射体を曲げることができないという加工性の問題、ロールトゥロールで製造できないという生産性の問題があった。この問題を解決するためには基板を高分子フィルムとした増反射膜が必要となってくる。
高分子基体を用いた増反射膜は、例えば、特開平11−2707号公報や特開2002−55213号公報等の開示があるが、それらの反射体の反射率向上効果は、比較的小さく、より高い反射率を有する反射体が求められていた。
本発明者らは、基板をガラスとした増反射膜の場合と比較して、高分子基体を用いた増反射膜では、1%以上も反射率が低くなるという現象を見出した。よって本発明は高分子基体を用いても反射率が極めて高い反射体、かつ同反射体を用いた種々の製品を提供することを課題として検討されたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した。その結果、銀、アルミニウム単層膜では高分子基体を用いても反射率の低下はおこらず、この問題が増反射膜特有の問題であること、加えて驚くべきことに、高分子基体表面の原子組成と高分子基体の原子組成に、上記の増反射性能が大きく影響されることを見出した。また、上記の課題を解決出来る高分子基体の組成とそれを実現するための手段も見出して、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
少なくとも高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)、高分子基体(D)を含む積層構造を有し、
(A)層、(B)層、(C)層が(A)/(B)/(C)の順に積層され、
高分子基体(D)が下記(I)の条件を満たすことを特徴とする反射体である。
(I) 高分子基体(D)の反射層側から深さ0〜10nmの部分のXPS測定で観測される原子(A1)(但し金属は除く)の内、高分子基体(D)の反射層側から深さ50nm〜10μmの部分のXPS測定で観測される原子(A2)(但し金属は除く)と同じ原子の割合(Rn)が98.0atom%以上である。本発明に従えば、反射率が非常に高い反射体を得ることが出来る。
また高分子基体(D)は高分子フィルムであることが好ましい。高分子フィルムとすることで、反射体の加工性や生産性を向上させることが出来ることがある。
また本発明は、上記の反射体を用いたリフレクターである。本発明に従えば、反射率が極めて高いリフレクターを得ることが出来、高輝度な表示装置や、省エネルギー型の表示装置などを実現することが出来る。
また本発明は、上記の反射体を用いた導光板下反射体である。本発明に従えば、反射率が極めて高い導光板下反射体を得ることが出来、高輝度な表示装置や、省エネルギー型の表示装置などを実現することが出来る。
また本発明は、上記の反射体を用いたバックライト装置である。本発明に従えば、輝度の高いバックライト装置や、省エネルギー型のバックライト装置などを実現することが出来る。
また本発明は、上記の反射体を用いた液晶表示装置である。本発明に従えば、輝度の高い液晶表示装置や、省エネルギー型の液晶表示装置などを実現することが出来る。
また本発明は、下記(II)の条件を満たす高分子基体(D1)上に、高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)が(A)/(B)/(C)の順の積層構造を有する反射層を形成することを特徴とする反射体の製造方法である。
(II)高分子基体(D1)の反射層を形成する表面のXPS測定で観測される原子(A11)(但し金属は除く)の内、高分子基体(D1)の当該表面の反射層側から深さ50nm〜10μmの部分のXPS測定で観測される原子(A21)(但し金属は除く)と同じ原子の割合(Rn)が98.0atom%以上である。
上記の高分子基体(D1)は、高分子基体を液体と接触処理した高分子基体(D2)であることが好ましい。
本発明に従えば、増反射効果が高いことに起因すると思われる反射率の極めて高い反射体を効率よく製造することが出来る。
図1 本発明の反射体の例を示す断面図(その1)である。
図2 本発明の反射体の例を示す断面図(その2)である。
図3 本発明の反射体の例を示す断面図(その3)である。
図4 本発明のリフレクターの例を示す断面図(その1)である。
図5 本発明のリフレクターの例を示す断面図(その2)である。
図6 本発明のリフレクターを成形加工したランプリフレクターの例である。
図7 本発明のランプリフレクターの断面構成の例(その1)である。
図8 本発明のランプリフレクターの断面構成の例(その2)である。
図9 サイドライト型バックライトユニットに取付けた本発明のランプリフレクターの例である。
図10 本発明の導光板下反射体の断面図の例である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の反射体とは、高分子基体(D)と反射層との積層構造を有し、反射層は高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)とが(A)/(B)/(C)の順の積層構造を有している。
(高屈折率層(A))
本発明における高屈折率とは、屈折率が1.70以上、4.00以下であることをいう。ただし、一般的に用いられている高屈折率層は屈折率が、2.00以上、3.00以下である。ここで屈折率は、エリプソメーターで測定することができる。
本発明の高屈折率層(A)には、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化セリウム、酸化インジウム、酸化ネオジム、酸化スズ、酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化ビスマス、酸化インジウムと酸化スズの合金、酸化インジウムと酸化セリウムの合金等が好ましく用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、無機物でも有機物のいずれも使用できる。
(低屈折率層(B))
本発明における低屈折率とは、屈折率が1.20以上、1.80以下であることをいう。ただし、一般的に用いられている低屈折率層は屈折率が、1.30以上、1.60以下である。ここで屈折率は、エリプソメーターで測定することができる。
本発明の低屈折率層(B)には、珪素酸化物、フッ化カルシウム、フッ化ナトリウム化合物、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ランタン、フッ化ネオジム、酸化アルミニウム、フッ化セリウム等が好ましく用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、無機物でも有機物のいずれも使用できる。
(銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層)
銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)には、銀やアルミニウム単体或いは、銀やアルミニウムを主体とした合金が好ましく用いられる。銀やアルミニウム単体は、純度が100%であることが好ましいが、実際には僅かに酸素や硫黄などのヘテロ原子や他の金属を含まれてしまうことがある。このため、本発明では銀やアルミニウム単体とは、純度が99.99質量%を超えるものと定義する。一方、これら銀やアルミニウムを主体とした合金とは、例えば金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、タンタル、クロム、インジウム、マンガン、チタン、パラジウム、ネオジム、カドミウム、アンチモン、スズ、亜鉛、ニオブ、ビスマスなどの金属を含有するものが挙げられる。上記の様な銀やアルミニウムとは異なる金属等の割合は、反射率を考慮すると0.01質量%以上、20.0質量%以下が好ましい。不純物含有量がこの範囲にあれば、上記の銀合金は、その組合せによって、耐久性が向上することがある。具体的な銀合金の例としては、銀と金とからなる合金、銀と銅とからなる合金、銀とニッケルとからなる合金、銀とパラジウムとからなる合金、銀とネオジムとからなる合金、銀とインジウムとからなる合金、銀とスズとからなる合金、銀とタングステンとからなる合金、銀とチタンとからなる合金、銀とクロムとからなる合金、銀パラジウムと銅とからなる合金、銀とパラジウムと金とからなる合金、銀とネオジムと金とからなる合金、銀とネオジムと銅とからなる合金、銀とインジウムとスズとからなる合金、銀とビスマスとからなる合金等が挙げられるが、この限りではない。アルミニウム合金についても上記と同様の元素と組合せた合金を用いることが出来る。
(反射層の製造方法)
高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)は、真空成膜法を用いて形成することが好ましい。真空成膜法を具体的に例示すると、蒸着法、イオンビーム蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、化学気相成長法が挙げられる。特にイオンプレーディング法またはスパッタリング法が好適に用いられる。イオンプレーティング法では、反応ガスプラズマ中で所望の金属または焼結体を抵抗加熱したり、電子ビームにより加熱したりすることにより真空蒸着を行う。スパッタリング法では、ターゲットに所望の金属または焼結体を使用する。スパッタリングガスにアルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン等の不活性ガスを用いうるが、好ましくはアルゴンが用いられる。ガスの純度は99%以上が好ましく、より好ましくは99.5%以上である。反応に必要なガス(反応性ガス)を加えて、スパッタリングを行うこともある。上記の反応性ガスとしては、公知のガスを必要に応じて選択して用いることが出来る。具体的な反応性ガスとしては、酸素、水素などを代表的例として挙げる事が出来る。なお、一般的には導電性薄膜を形成する際には直流スパッタリング法、絶縁性薄膜を形成する際には高周波スパッタリング法が用いられることが多い。
本発明において、銀やアルミニウムを主体とする金属層(C)上に位置する低屈折率薄膜層(B)の形成にあたっては、酸素を含まない雰囲気下において真空成膜を行うことが好ましいことがある。ここで酸素を含まない雰囲気とは、成膜ガス中に占める酸素成分の分圧割合が0.9%以下であることである。例えば、酸素を含む雰囲気中で金属酸化物の成膜を行うと、膜中に比較的厚い銀を含む金属酸化物薄膜層が形成されてしまい、該低屈折率薄膜層(B)が本来有するべき高光透過性を失ってしまうことがある。
本発明において、金属層(C)と低屈折率薄膜層(B)との境界領域、すなわち両層が混在する領域が生じることがある。この領域の厚さは、出来るだけ薄いことが好ましい。その構成として、好ましくは、低屈折率薄膜層(B)が金属酸化物からなる薄膜層である場合、(C)に由来する金属と(B)に由来する金属の原子数の和に対して、(C)に由来する金属の含有率が、10〜90atom%である部分の厚みが15nm以下であることが好ましく、0.1〜15nmがより好ましく、0.1〜10nmであることがさらに好ましい。上記の組成および厚みは、本発明においてはXPSで深さ方向に分析することで決定される。
一方、高屈折率薄膜層(A)の形成方法としては、適量の酸素の存在下に金属酸化物を真空成膜法で形成する方法が好ましいことがある。例えば、酸化チタンを用い、酸素の存在下に酸化チタン薄膜層を真空成膜法で形成する方法が挙げられる。
(各層の厚み)
銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)において、その厚みは50nm以上、1000nm以下であることが好ましい。より好ましくは80nm以上、1000nm以下であり、さらに好ましくは100nm以上、1000nm以下である。該層の厚みが100nm以上であれば、金属層の反射率はほとんど変わらず、1000nmを超える厚過ぎる層になるとコストが高くなる問題が生じることがある。50nmより薄い場合は、光が金属層を透過してしまい、反射率が低くなることがある。
低屈折率層(B)の膜厚は、反射率を向上させる波長領域や、低屈折率層を形成する物質の屈折率に応じて異なるので一概には規定できないが、本発明においては20nm以上、200nm以下が好ましく、より好ましくは150nm以下である。一般的に低屈折率層の厚みは、設定する光の波長をλとし屈折率をnとすると、λ/4nが増反射効果を発現させるには好ましいとされるが、本発明においては、λ/8n程度が好ましい場合がある。したがって、波長550nmの全光線反射率を高めるのにより好ましい膜厚は25nm以上、120nm以下、さらに好ましくは25nm以上、115nm以下である。一方、波長450nmや650nmの光で高反射率が必要とされる場合もある。波長450nmの全光線反射率を高めるには、より好ましくは20nm以上、110nm以下、さらに好ましくは20nm以上、95nm以下である。また波長650nmの全光線反射率を高めるには、好ましくは35nm以上、200nm以下、より好ましくは30nm以上、150nm以下、さらに好ましくは30nm以上、145nm以下、さらに好ましくは30nm以上、140nm以下である。尚、上記の波長550nm、波長450nmの光線は、視感との関連が大きく、重要度が高いとされている光線である。
高屈折率層(A)の膜厚も、反射率を向上させる波長領域に応じて異なるので一概には規定できないが一般的には20nm以上、120nm以下が好ましい。波長550nmの全光線反射率を高めるのにより好ましい膜厚は25nm以上、90nm以下、さらに好ましくは30nm以上、80nm以下である。波長450nmの全光線反射率を高めるには、より好ましくは20nm以上、80nm以下、さらに好ましくは25nm以上、65nm以下である。また波長650nmの全光線反射率を高めるには、より好ましくは30nm以上、100nm以下、さらに好ましくは40nm以上、95nm以下である。
前記各層の膜厚の測定方法としては、触針粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動子法などを用いる方法があり、特に水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定可能であるため所望の膜厚を得るのに適している。また、前もって成膜の条件を定めておき、試料基材上に成膜を行い、成膜時間と膜厚の関係を調べた上で、成膜時間により膜厚を制御する方法もある。
これらの方法によって決定される膜厚の値は完全に一致するとは限らないが、その差は数nm程度であり、誤差の範囲と考えて差し支えない。
(高分子基体)
本発明における高分子基体(D)、(D1)、(D2)(以下、単に高分子基体と言うことがある。)は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル類、ビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート類等が好ましく用いられるがこれらに限定されるわけではない。ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、セルローストリアセテートなどのセルロース誘導体類、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、フッ素系樹脂などの各種プラスチックからなる板、シート、フィルム等でも良く、ある程度常用耐熱温度が高いものであれば使用できる。耐熱性の高い材料を用いれば、高温で使用できる反射体が得られることは言うまでもない。より好ましくは、PET等のポリエステル類やビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート類等の炭素、酸素、水素を構成元素とするものが好ましい。尚、これらの炭素、酸素、水素を構成元素とする高分子基体には、当然ながら、他の元素を含む耐熱安定剤、酸化防止剤などの添加剤が含まれていても良い。
本発明の高分子基体としては、種々の形に成形するための成形加工性の自由度の高さ、ロール・トゥー・ロールプロセス等を適用できる高い生産性の観点などから高分子フィルムであることが好ましい。
本発明の高分子基体の厚みは、特に限定されるものではないが、高分子フィルムとして用いる場合は、好ましくは10〜250μm、より好ましくは10〜200μm、さらに好ましくは20〜200μmである。後述するリフレクターに用いる場合は、特に10〜150μmであることが好ましい。反射体の剛性、軽量性等を必要とする用途には、高分子基体としては、シート状や板状で使用され、その厚みは250μmを超えても構わず、例えば市販のガラス板などと同様の厚みのものも利用できる。
また、本発明においては反射体の反射層とは反対側となる面に凹凸形状を有しても良い。その場合の凹凸の高さは0.1μm以上、好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5〜30μmである。このような凹凸形状を形成することによって操作性の改善の他、接着力を向上出来る場合がある。
凹凸形状を形成する方法としては、高分子基体表面にエンボス加工を施し凹凸構造を形成する方法、SiOなどの粒子を高分子基体表面に高圧空気とともに吹き付けるサンドブラスト法、エッチング等の化学的方法、粒子を塗布する方法等があり、必要な形状に応じてその方法は適宜選択される。
(高分子基体の表面)
本発明において高分子基体の反射層側表面を構成する元素は、X線光電子分光法(X−ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)で測定した結果により規定する。より詳しくは、XPSでは水素およびヘリウムは検出できないので、水素およびヘリウムを除いた元素について規定する。また、反射層の組成に対する影響を出来るだけ排除するために、金属元素も除くことが好ましい。本発明のおける金属元素とは、一般的に金属と呼ばれているものであり、周期律表でIA属〜VIB属元素のうち、上記の水素の他、B(硼素)、C(炭素)、Si(珪素)、N(窒素)、P(燐)、As(砒素)、O(酸素)、S(硫黄)、Se(セレン)、Te(テルル)を除いたものである。
本発明の反射体の製造方法においては、下記の条件を満たす高分子基体(D1)を用いることを特徴とする。
(II)高分子基体(D1)の反射層を形成する表面のXPS測定で観測される原子(A11)(但し金属は除く)の内、高分子基体(D1)の当該表面の反射層側から深さ50nm〜10μmの部分のXPS測定で観測される原子(A21)(但し金属は除く)と同じ原子の割合(Rn)が98.0atom%以上である。
ここで原子(A21)が、2種類以上の原子、例えばC(炭素)とO(酸素)を含む場合は、Rn値は、原子(A11)に含まれるそれらの原子の含有率の和、すなわち炭素と酸素の含有率の和で表され、原子(A11)、原子(A21)中のそれぞれの元素同氏の比較をする必要はない。例えば、原子(A21)が炭素と酸素である場合、原子(A11)と原子(A21)とで、炭素の含有率が異なっていても、また、酸素の含有率が異なっていても、Rn値が上記の要件を満たしていればよい。
ここで、高分子基体(D1)の当該表面から反射層側から深さ50nm〜10μmの部分のXPS測定で観測される原子(A21)(但し金属は除く)とは、高分子基体(D1)を形成している主たる元素に該当すると考えられる。例えばポリエチレンテレフタラート(PET)であれば炭素、酸素のことを指す。PETは水素も含むが、上述した通り水素はXPSで検出できないため、本発明において高分子基体がPETフィルムの場合、原子(A21)とは、炭素、酸素のことを指し、水素は含まれない。また、非常に高感度のXPSを用いると、前述の安定剤などの添加剤に由来する元素も観測される可能性もあるが、一般に用いられているXPS装置では、添加剤等に由来する元素が観測されることは少なく、本発明においては原子(A21)は高分子基体(D1)を形成している主たる元素に該当すると考える。
XPS測定は、エッチングを併用することにより深さ方向の測定が可能であるので、原子(21)の測定にこの方法を用いることも考えられるが、高分子基体(D1)に好ましく用いられる有機高分子の場合、エッチング時に高分子構造が損傷してしまう可能性がある。このため、高分子基体(D1)の反射層側表面から深さ50nm〜10μmの部分をXPS測定するには、当該高分子基体表面をダイヤモンドカッター等で50nm〜10μm厚で切り取り、切り取った後の表面をXPS測定することにより上記の深さ原子(A21)を決定することが好ましい。この際、原子(A21)の組成は、上記の表面部分の任意の3箇所を測定し、その平均値で決定される。上記の反射層側表面からの深さは、高分子基体の材質や厚み、更には高分子基体が多層構造である場合には、その最表層の厚みを考慮して定められる。尚、上記の深さのより好ましい下限値としては、100nm、より好ましくは200nmである。
本発明においてRn及び後述するRnを決定するために行われるXPS測定は、通常VG社製ESCALABiXL220装置を用い、X線源がMgKα(ツインアノード)、分析領域が直径150μmの範囲、パスエネルギーが100eV、ステップ幅が1.0eV、スキャンレンジが0〜1100eVの条件で測定されるものである。当然ながら使用する材料によっては適宜、上記測定条件を変更することも可能である。
本発明において、高分子基体(D1)のRnが98.0atom%以上とは、換言すると高分子基体(D1)の表面と、内部との構成元素が実質的に殆ど同じであることを意味し、Rnはその程度を規定した指標であると捉えることが出来る。
本発明において、上記の規定が重要な理由としては、例えば以下のような推測が可能と考えられる。すなわち上記の規定を満たさない高分子基体は、その反射層側表面に、外からのゴミや異物、また高分子基体内部からブリードアウトする安定剤等が存在していることが予想され、これらの物質が反射率の低下を招くと推測される。このことは、本発明の反射体の製造に好ましく用いられる高分子基体(D1)として、表面が上記の条件を満たす物を製造して用いることは勿論、上記条件外の高分子基体であってもそれを前処理する事で上記(II)の条件を満たす高分子基体が得られると言う本発明者らの検討結果から上記の推測は支持されると考えられる。すなわち、前処理することで高分子基体表面に存在する上記の異物等が取り除かれ、高分子基体(D1)としての条件を満たす物が得られるのであろう。上記の高分子基体を前処理する方法としては、液体との接触させる方法の他、プラズマ処理やこれらの方法の組合せる方法などが挙げられる。特に液体と接触させる方法で得られる高分子基体(D2)が好ましく用いられる。さらにはアニール処理を行い、安定剤のブリードアウトを促進した後、液体と接触させる方法も好ましく例示できる。液体と接触させる方法の場合には、液体として水の他、エタノール等のアルコール系、アセトン等のケトン類が好ましく用いられるが、これに限られる訳では無く、上記の(II)の条件を満たす高分子基体が得られるものであれば使用することが出来る。さらに高分子基体の表面形状が実質的に変化しない物であればより好ましい。
本発明の反射体において、高分子基体(D1)のRn値が高いことが必要なより具体的な理由としては、例えば以下の仮説を立てることが出来る。
「本発明の反射体では、高い増反射効果を得るために低屈折率層(B)、高屈折率層(A)の膜厚を前述した通り、比較的厚くする必要があり、真空成膜法でこれらの層を形成する際には製膜時間を比較的長くする必要がある。成膜中、高分子基体(D1)は比較的高い温度に曝されるので、上記(II)の要件を満たさない、すなわちRn値が低い高分子基体は表面の異物やブリードアウトした安定剤が比較的多く、それらにより、金属層(C)、低屈折率層(B)、高屈折率層(A)が変質し易くなり、反射率の向上が阻害される。」
本発明者らの検討によれば、(II)の条件を満たさない高分子基体を用いると、その高分子基体表面にインジウム・スズ酸化物(ITO)層等の下地層を設けても本発明の目的を達成する様な高い反射率の反射体は得られない場合があることが分かっている。上記の仮説は、この結果からも支持されると考えられる。
本発明に係る高分子基体(D1)のRnが、98.0atom%以上であれば、極めて高い反射率を有する反射体が得られる。より好ましくは98.5atom%以上であり、さらに好ましくは99.0atom%以上である。例えば、高分子基体としてPETフィルムを用いた場合、その表面をXPSで測定して検出される全元素のうち、炭素と酸素を合わせた割合が98.0atom%以上であれば、本発明の反射体の製造に用いることが出来る。
ここで本発明において、表面とはXPSで通常測定される深さまでの領域のことを言い、具体的には表面からその深さが1〜10nm、好ましくは1〜8nmの範囲である。
(反射体)
本発明の反射体の反射層は、少なくとも高屈折率層(A)、低屈折率層(B)および銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)とから成り、3層以上、31層以下、好ましくは3層以上、21層以下、更に好ましくは3層以上、11層以下である。金属層は基本的に1層で良いが、2層以上にしても良い。高屈折率層、低屈折率層の積層数が増えると、反射率は高くなる傾向にあるが、生産性やコストが問題となる場合があり、また高屈折率層や低屈折率層が僅かながら光を吸収する事による反射率の低下が問題となる場合もある。
上記の多層構造における各層の位置関係は、高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/銀、アルミニウムを主体とする金属層(C)の順になる組合せが一つ以上あればよい。具体的には金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)、
金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)、
金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)、又は、
金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)
を好ましい例として挙げることが出来る。
高分子基体(D)は、上記反射層の多層構造において任意の位置に配置する事ができるが、好ましくは高分子基体の片面に上記反射層が形成される構成、即ち高分子基体(D)/金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)、
高分子基体(D)/金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)、
高分子基体(D)/金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)、又は高分子基体(D)/金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)
の様に(A)/(B)/(C)/(D)の順の積層構造が含まれるように形成されることが好ましい例として挙げられる。これらの場合、上記の反射体は最表面の高屈折率層(A)側から入射する光を反射するように用いられる。
また、
金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/高分子基体(D)、
金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/高分子基体(D)、
金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/高分子基体(D)、又は、
金属層(C)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/高屈折率層(A)/高分子基体(D)
等の構成も好ましい例として挙げられる。これらの場合は、高分子基体側からから入射する光を反射するように用いられる。従って、上記の場合は高分子基体(D)の透過率が高いことが望ましい。好ましい高分子基体の全光線透過率は70%以上である。より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。またこの場合の高分子基体のヘイズ値は、反射体の用途によって異なるので一概には規定できないが、本発明の反射体の場合、低い方が望ましい場合が多い。好ましいヘイズ値は、20%以下である。より好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは8%以下であり、特に好ましくは6%以下である。
また、本発明の目的を損なわない範囲で、他の層が形成されていても良い。これらの層として具体的には、クロム、チタン、タングステン等の金属層又は酸化亜鉛、酸化アルミニウム等の金属酸化物層を例とする界面接着性を向上させる層、耐傷付き性を高めるハードコート層等が挙げられる。
本発明の反射体の例を図1、図2に示した。図1の反射体は、高分子フィルム40上に銀又はアルミニウムを主体とする金属層30、低屈折率層20、高屈折率層10を積層させたものである。この場合、反射層側が反射面となる。また図2の反射体では高屈折率層10上に高分子フィルム40がある。この場合の反射面は高分子フィルム側となる。
また上述したように高分子フィルムに凹凸形状を有する反射体の例を図3に示した。図3の反射体は、易滑層50を有する高分子フィルム40上に、銀又はアルミニウムを主体とする金属層30、低屈折率層20、高屈折率層10を積層させたものである。
本発明の反射体を構成する高分子基体(D)は、
(I)高分子基体(D)の反射層側から深さ0〜10nmの部分のXPS測定で観測される原子(A1)(但し金属は除く)の内、高分子基体(D)の反射層側から深さ50nm〜10μmの部分のXPS測定で観測される原子(A2)(但し金属は除く)と同じ原子の割合(Rn)が98.0atom%以上である。
の条件を満たす。上記の(I)の条件が重要であることの理由は、前述の(II)の条件が重要である理由と同様である。尚、上記のRn値と、前述のRn値とは、本質的に大きく異なることはない。従って、条件(II)を満たす高分子基体(D1)を用いて製造される前述の反射体は、上記の条件(I)も満たしていると見なして良い。
「高分子基体(D)の反射層側から深さ0〜10nmの部分」や高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、金属層(C)の厚さを規定するためには、それぞれの界面を定義しておく必要がある。本発明におけるこれらの定義を、高分子基体(D)と金属層(C)とが界面を形成する場合を例として説明する。本発明においては、高分子基体(D)の炭素の元素含有率をβ atom%、金属層(C)を形成する物質の金属の元素含有率をα atom%として、(α/(α+β))値が0.5となる面を界面とする。上記の元素含有率は、前述のXPS等、公知の分析方法によって決定できる。
他の界面の場合も同様の方法で決定することが出来る。即ち、各層の決定付ける金属などの元素の含有率をそれぞれα、βとして界面を決定することが出来る。例えば、銀層(金属層(C)の一例)と酸化珪素層(低屈折率層(B)の一例)の界面は、銀と珪素の含有率を測定して界面を決定できる。酸化珪素層と酸化チタン層(高屈折率層(A)の一例)の界面は、珪素とチタンの含有率を測定して界面を決定できる。
また、上記の原子(A1)の測定は上記(A)層、(B)層、(C)層をエッチングしながらXPS測定することで決定できる。一方、原子(A2)の測定は、前述の方法と同様、反射体表面を反射層との界面から50nm〜10μmの厚みで切り取り、切り取った後の表面を測定する方法が好ましく採用される。その理由も同様で、高分子基体(D)のエッチングによる損傷の影響を避けるためである。原子(A1)、原子(A2)値は、それぞれ当該表面部分の任意の3箇所をXPS測定し、それらの平均値で決定される。
(反射体の反射率)
上記した様な方法で作製された反射体で、反射面側から測定される全光線反射率は典型的には、銀を主体とした金属層を用いた場合、550nmの波長の光に対して97%以上であり、より好ましくは98%以上であり、さらに好ましくは98.5%以上である。また、アルミニウムを主体とした金属層を用いた場合、550nmの波長の光に対して91%以上であり、より好ましくは92%以上であり、さらに好ましくは93%以上である。
一般的な反射体では、金属層の劣化を防ぐために、透明金属酸化物等からなる保護層を金属層上に積層する必要がある。しかしながら本発明の反射体では、銀を主体とする金属層上に低屈折率層、高屈折率層が積層されており、これらが保護層の役割も果たすことがある。この為、保護層を省略出来る場合がある。
(リフレクターへの応用)
本発明のリフレクターは、前述の反射体をそのままリフレクターとすることもできるが、反射体の内、フィルムやシート状のもの(以後、反射シートと称する。)を板状やシート状成形体である支持体に固定したものであっても良い。反射シートを固定する方法は、接着剤や粘着剤による貼合、高分子基体(D)を介して固定する場合は熱融着や溶剤を用いてフィルム表面を選択的に溶解させた後に接着する方法などが挙げられるが、接着剤、粘着剤を用いる方法が好ましく用いられる。
本発明のリフレクターの例を図4、図5に示した。図4のリフレクターは、高分子フィルム40上に銀又はアルミニウムを主体とする金属層30、低屈折率層20、高屈折率層10を積層させた反射シートと支持体70とを接着材層60で貼合させたものである。また図5のリフレクターは高分子フィルム40が反射面側にあり、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層30と支持体70とが接着材層60で貼合させたものである。この場合は銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層と接着材層の間に上記以外の金属や金属酸化物を蒸着させて密着性を向上させることができる場合がある。
上記の接着剤、粘着剤、支持体は公知の物を使用することが出来る。具体的には例えば特開2002−117725号公報等に例示がある。
本発明のリフレクターは、反射率、耐久性、成形性に優れるので液晶表示装置に用いられるサイドライト型のバックライト用ランプリフレクターに好適であり、高輝度で美しい画像を提供できる。本発明のランプリフレクターは上記の反射体および必要に応じて貼合される支持体とからなるリフレクターを所定の形状に打ち抜き加工し、例えば図6に示すような形状に曲げ加工して冷陰極菅を覆うような形状に作製されたランプリフレクター80を好ましい例として挙げることが出来る。また、上記打ち抜き加工を行う場合、事前に好適なサイズに枚葉化しても良い。枚葉加工、打ち抜き加工、曲げ加工を異なる設備で行う等の理由で輸送が必要となる場合、数十枚単位のシートを重ねた後、真空パック包装して輸送することが好ましい。この際、包装材は平滑性の良いものが好ましく、エアキャップなど凹凸のあるものを用いるとシート表面に微少な変形が起こりランプリフレクターとしての性能を低下させることがある。
上記の曲げ加工する際には、例えば図7に示した断面図のように、銀又はアルミニウムを主体とする層30と低屈折率層20と高屈折率層10とからなる反射層が最内側となり、支持体が最外側になるように配置する、または図8に示すように高屈折率層10上の高分子フィルム40を最内側となるように配置する。また必要に応じて穴あけ加工等の工程を加えても良い。
曲げ加工後の形状は使用方法によって異なるが、U字型、コの字型、V字型などが好ましい。その際の曲げ加工時の曲率半径は好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下である。
具体的な加工法としてはプレスを用いたV字曲げ、U字曲げ、またはダンゼントベンダーを用いた折り畳み曲げ等が挙げられる。
上記の高分子基体(D)、(D1)、(D2)が高分子シートや高分子フィルムである場合、本発明の反射体は特に成形性に優れており、上記の様な加工を行っても反射層に皺や浮き上がりが発生しない。このことにより本発明の反射体から得られるランプリフレクターはサイドライト型バックライト装置に組み込むと高輝度で輝線の発生しない美しい映像を実現できる。
使用する光源としては、例えば、白熱電球、発光ダイオード(LED)、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光ランプ、メタルハイドライドランプなどが挙げられ、中でも蛍光ランプが好ましく用いられる。蛍光ランプにはその電極構造、点灯方式により熱陰極型と、冷陰極型に大別され、電極、インバーターとも熱陰極型の方が大きくなる傾向にある。熱陰極型は、発光に寄与しない電極近傍の電飾損失が小さく効率がよく、冷陰極型に比べ数倍優れた発光効率を示し、発光も強いが、寿命は冷陰極型の方が優れており、低消費電力性、耐久性などの点から冷陰極型がより好ましく用いられる。
蛍光ランプに電流を供給する導線としては一般的な被覆導線が用いられるが、被覆材に硫黄が含有されていると、経時劣化により硫化水素などの硫化物を発生させ、反射層や他の部材を劣化させる可能性があるので、硫黄フリーの被覆材を用いた導線を用いることが好ましい。
本発明のランプリフレクターで、図7のように薄膜状の反射層が光源側最外層に位置する場合は、透明樹脂等で保護されたリフレクターの様な樹脂中に光が閉じこめられることが無い。このため、輝度を高めても輝線等が発生せず、高輝度で美しい映像を実現できる。
また本発明のランプリフレクターは、高い反射率を有するため内部温度も低くなり、耐久性が向上する効果もある。
本発明の反射体やリフレクターは、サイドライト型バックライト装置に用いることが出来る。 本発明のサイドライト型バックライト装置の例を図9に示した。すなわち、導光板100の横に配置された光源90を覆うようにランプリフレクター80が設置された構成を有している。
(導光板下反射体への応用)
本発明の反射体は、反射率が極めて高いので導光板下反射体としても利用することが出来る。導光板下反射体として利用する場合には、拡散反射の機能を有することが好ましい。具体的には、
100×(拡散反射率)/(全反射率)
で算出される反射ヘイズ値が好ましくは70%以下、より好ましくは50%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ましくは10%以下である。上記の拡散ヘイズを制御する方法としては、高分子基体に凹凸を形成する方法や、平面上の反射体に透明な凹凸層を設けるなどの公知の方法を制限無く採用することが出来る。高分子基体に凹凸を形成する好ましい方法としては、樹脂と樹脂ビーズとを混合した後、押出機で板状、シート状、フィルム状に成型する方法や、平面状の高分子基体に樹脂ビーズとバインダー樹脂との混合物を塗工して凹凸層を形成する方法が挙げられる。上記のバインダー樹脂としては、高分子フィルムに用いられる樹脂と同様の種類のものが好ましい。
凹凸層を形成する方法としては、その他にも前述のエンボス成形法、サンドブラスト法、エッチング法などを採用することもできる。
本発明の導光板下反射体の一例を図10に示した。即ち、易滑層50を付した高分子フィルム40に、樹脂ビーズとバインダー樹脂とからなる凹凸層120を形成し、これに金属層、低屈折率層、高屈折率層を順次積層した反射層110を形成したものである。
(本発明の評価方法)
本発明品である反射体の反射率、構成等の代表的な評価方法を以下に説明する。本発明品である反射体の反射率は、日立自記分光光度計(型式U−3400)に150φの積分球を設置し、反射層側で測定することができる。ここでいう反射率は、アルミナ白板の反射率を100%として換算する。銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とした金属層(C)、高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、接着層、板状成形体の各部の厚さは、その断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することで直接測定できる。金属層(C)、高屈折率層(A)、低屈折率層(B)の材料の屈折率は、エリプソメーターで測定することができる。高分子基体(D)表面の元素濃度は、X線光電子分光法(XPS)測定により分析できる。高分子基体の材料分析は、赤外分光(IR)測定により可能である。また接着剤の材料分析は金属薄膜層と板状成形体を引き剥がして接着剤を露出させ、適当な溶媒にそれを溶かした試料を作成し、その赤外分光(IR)測定を行うことで可能である。金属薄膜層及び、板状成形体の材料分析は、蛍光X線分光(XRF)測定により可能である。さらに、X線マイクロアナライザー(EPMA)では蛍光X線分光より微細な部分の元素分析が行える。また、オージェ電子分光法(AES)、二次イオン質量分析法(SIMS)により組成分析、及び深さプロファイルをとることで厚さも知ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
尚、反射率は、日立自記分光光度計(型式U−3400)に150φの積分球を設置し、反射層側で測定する事によって測定した。
またXPS測定は、VG社製ESCALABiXL220装置を用いて測定した。
市販のPETシート(厚さ:125μm)をアセトンで洗浄した。これの主表面をXPSで測定したところ、炭素と酸素のみが検出された。また、その表面を5μm切り取った後の面をXPS測定しても炭素と酸素のみが検出された。即ち得られたPETシートは、Rn値が100%である。このPETシートの主表面上に、DCマグネトロンスパッタ法で、銀(純度99.99%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。続いて、このシートをスパッタ装置から取り出すことなく、RFマグネトロンスパッタ法で、純度99.9%のSiOをターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとしてSiOを膜厚48nmになるように形成した。続いて、このシートをスパッタ装置から取り出すことなく、TiO(純度99.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンと酸素をスパッタガスとして、TiOを膜厚55nmになるように形成した。この時、酸素濃度は3%となるように調整した。この様にして得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率98.7%であった。
実施例1で用いたPETシート上に、DCマグネトロンスパッタ法で、Al(純度99.99%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。続いて、このシートをスパッタ装置から取り出すことなく、RFマグネトロンスパッタ法で、純度99.9%のSiOをターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとしてSiOを膜厚48nmになるように形成した。続いて、このシートをスパッタ装置から取り出すことなく、TiO(純度99.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンと酸素をスパッタガスとして、TiOを膜厚55nmになるように形成した。この時、酸素濃度は3%となるように調整した。この様にして得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率93.6%であった。
比較例1
実施例1と同様の方法で測定したRn値が、97.8atom%(炭素、酸素以外に窒素、硫黄などの複数の元素が検出された。)の市販のPETシートをそのまま用いたこと以外は、実施例1に準じて反射シートを得た。該シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率は96.4%であった。
比較例2
比較例1と同様のPETシートを用いたこと以外は、実施例2に準じて反射シートを得た。該シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率は88.5%であった。
比較例3
実施例1と同様のPET上に、DCマグネトロンスパッタ法で、Ag(純度99.99%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。この様にして得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率が96.5%であった。
比較例4
比較例1と同様のPET上に、DCマグネトロンスパッタ法で、Ag(純度99.99%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。この様にして得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率が96.6%であった。
比較例5
実施例1と同様のPET上に、DCマグネトロンスパッタ法で、Al(純度99.99%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。この様にして得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率が88.7%であった。
比較例6
比較例1と同様のPET上に、DCマグネトロンスパッタ法で、Al(純度99.99%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。この様にして得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率が88.5%であった。
以上の結果を表1に示した。
比較例7
銀薄膜層を形成する前に、PET上に、DCマグネトロンスパッタ法で、AZO(ZnO:Al=98wt%:2wt%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとしてAZOを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例1と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率96.8%であった。
Figure 2004102231
比較例8
銀薄膜層を形成する前に、PET上に、RFマグネトロンスパッタ法で、純度99.9%のTiOをターゲットとし、純度99.5%のアルゴンと酸素をスパッタガス(酸素濃度:3%)としてTiOを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例1と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率96.6%であった。
比較例9
銀薄膜層を形成する前に、PET上に、RFマグネトロンスパッタ法で、純度99.99%のAlをターゲットとし、純度99.5%のアルゴンと酸素をスパッタガス(酸素濃度:3%)としてAlを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例1と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率96.4%であった。
比較例10
銀薄膜層を形成する前に、PET上に、DCマグネトロンスパッタ法で、NiCr(Ni:Cr=65wt%:35wt%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとしてNiCrを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例1と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率96.6%であった。
比較例11
アルミニウム薄膜層を形成する前に、PET上にDCマグネトロンスパッタ法で、AZO(ZnO:Al=98wt%:2wt%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとしてAZOを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例2と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率88.6%であった。
比較例12
アルミニウム薄膜層を形成する前に、PET上にRFマグネトロンスパッタ法で、純度99.9%のTiOをターゲットとし、純度99.5%のアルゴンと酸素をスパッタガス(酸素濃度:3%)としてTiOを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例2と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率88.5%であった。
比較例13
アルミニウム薄膜層を形成する前に、PET上にRFマグネトロンスパッタ法で、純度99.99%のAlをターゲットとし、純度99.5%のアルゴンと酸素をスパッタガス(酸素濃度:3%)としてAlを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例2と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率88.5%であった。
比較例14
アルミニウム薄膜層を形成する前に、PET上にDCマグネトロンスパッタ法で、NiCr(Ni:Cr=65wt%:35wt%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとしてNiCrを膜厚20nmになるように形成した以外は、比較例2と同様にして反射シートを得た。
得られた反射シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率88.4%であった。
以上の結果を表2に示した。
Figure 2004102231
上記の結果から、本発明の反射体は、上記のようにXPS測定で特定される高分子基体を用いて製造することによって、きわめて高い反射率を実現することができる。一方、金属単層膜では、高分子基体の表面組成の反射率への影響は殆ど無い。従って、高分子基体の表面の影響は本発明の構成を有する反射体に特有のものであると考えられる。
また、高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、金属層(C)からなる反射層と高分子基体(D)との間に金属や金属酸化物などの下地層を形成しても、驚くべきことに高分子基体の表面組成が、反射体の反射率に大きく影響することが分かった。よって高分子基体の表面組成の制御は、高屈折率層(A)/低屈折率層(B)/金属層(C)の所謂増反射構成を有する反射体の反射率向上に極めて重要であると考えられる。

Claims (8)

  1. 少なくとも高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)、高分子基体(D)を含む積層構造を有し、
    (A)層、(B)層、(C)層が(A)/(B)/(C)の順に積層され、
    高分子基体(D)が下記(I)の条件を満たすことを特徴とする反射体。
    (I)高分子基体(D)の反射層側から深さ0〜10nmの部分のXPS測定で観測される原子(A1)(但し金属は除く)の内、高分子基体(D)の反射層側から深さ50nm〜10μmの部分のXPS測定で観測される原子(A2)(但し金属は除く)と同じ原子の割合(Rn)が98.0atom%以上である。
  2. 高分子基材(D)が高分子フィルムであることを特徴とする請求項1記載の反射体。
  3. 請求項1記載の反射体を用いたランプリフレクター。
  4. 請求項1記載の反射体を用いた導光板下反射体。
  5. 請求項1記載の反射体を用いたバックライト装置。
  6. 請求項1記載の反射体を用いた液晶表示装置。
  7. 下記(II)の条件を満たす高分子基体(D1)上に、高屈折率層(A)、低屈折率層(B)、銀、アルミニウムから選ばれる金属を主体とする金属層(C)が(A)/(B)/(C)の順の積層構造を有する反射層を形成することを特徴とする反射体の製造方法。
    (II)高分子基体(D1)の反射層を形成する表面のXPS測定で観測される原子(A11)(但し金属は除く)の内、高分子基体(D1)の当該表面の反射層側から深さ50nm〜10μmの部分のXPS測定で観測される原子(A21)(但し金属は除く)と同じ原子の割合(Rn)が98.0atom%以上である。
  8. 高分子基体(D1)が、高分子基体を液体と接触処理した高分子基体(D2)であることを特徴とする請求項7記載の反射体の製造方法。
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