JP2004271762A - 反射シートの製造方法、反射シート及びリフレクター - Google Patents

反射シートの製造方法、反射シート及びリフレクター Download PDF

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幸一 島田
Katsuhiko Koike
小池  勝彦
Shin Fukuda
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Abstract

【課題】銀を主体とする金属層を反射体に用いて高反射率を示す反射シートを提供し、かつ、同反射シートを用いたリフレクターを提供する。
【解決手段】高分子フィルム40上に、チタン酸化物層10、低屈折率層20、銀主体とする金属層30を積層して構成した反射シートにおいて、酸素及び希ガス存在下でチタン酸化物を成膜することにより高反射率を有する反射シートを得る。またこの反射シートを用いたリフレクターを提供する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子フィルム上に銀を積層して構成する反射シートの製造方法及びその製造方法で得られる反射シート、リフレクターに関する。さらに詳しくは、チタン酸化物層、低屈折率層、銀を主体とする金属層の構成からなる反射シートの製造方法及びその製造方法で得られる反射シート、リフレクターに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、反射体として銀やAlを用いた薄膜が、液晶表示装置のバックライト部のランプリフレクターを中心に、蛍光灯の反射傘などに用いられている。これらは銀やAl薄膜層/接着層/アルミ板から形成される反射板や銀やAl薄膜層/白塗装/接着層/アルミ蒸着層/高分子フィルム/白塗装から形成されるいわゆる反射シートであり、例えば特許2503160号公報(特許文献1)、特開平7―32537号公報(特許文献2)、特開2002−116313号公報(特許文献3)、特開2000−221311号公報(特許文献4)等で報告されている。
【0003】
最近、液晶表示装置の高画素数化に伴い、バックライトの輝度向上が求められている。ここで、バックライトの輝度を上げるための手法として、光源からの光を余すこと無く利用できる反射率の高い反射体を用いることが挙げられる。現在は、銀薄膜層を用いた反射体が用いられているが、市場からはより反射率の高い反射体が求められている。
【0004】
ここで、金属層上に低屈折率層と高屈折率層を適当な厚さで積層すると、理論上、増反射膜が得られることが知られている。この増反射膜は、反射率の高い反射体と成り得るため、上述した市場の要求に答えることができると考えられる。これまで増反射膜を構成する高屈折率層にチタン酸化物を用いることが、特開2000−180848号公報(特許文献5)等で報告されている。しかしながら、実際に金属層、低屈折率層上にチタン酸化物を成膜しても増反射しない結果であり、成膜条件を検討する必要があった。
【0005】
【特許文献1】特許2503160号公報
【特許文献2】特開平7―32537号公報
【特許文献3】特開2002−116313号公報
【特許文献4】特開2000−221311号公報
【特許文献5】特開2000−180848号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、反射率が極めて高い反射シートの製造方法及びその製造方法で得られる反射シート、かつ上記の反射シートを用いたリフレクターを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、驚くべきことに、高分子フィルム上にチタン酸化物層、低屈折率層、銀を主体とする金属層を積層した反射シートであって、酸素存在下でチタン酸化物層を形成することにより、上記の課題を解決出来ることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
(1)少なくともチタン酸化物層(A)、低屈折率層(B)、銀を主体とする金属層(C)、高分子フィルム(D)からなり、(A)層、(B)層、(C)層が(A)/(B)/(C)の順に位置する反射シートの製造方法であって、酸素及び希ガスの存在下、20Pa以下の圧力でチタン酸化物(A)層を形成させることを特徴とする反射シートの製造方法であり、
(2)酸素濃度が0.1%以上、20%以下であることを特徴とする反射シートの製造方法であり、
(3)上記の製造方法で得られる反射シートであり、
(4)上記の反射シートと、支持体(E)とを積層してなるリフレクター
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、反射シートの製造方法に関する。ここでいう反射シートとは、高分子フィルム(D)上に反射層を形成したものである。反射層は少なくともチタン酸化物層(A)、低屈折率層(B)、銀を主体とする金属層(C)の積層体からなるものである。
【0009】
(反射層の製造方法)
チタン酸化物層(A)、低屈折率層(B)、銀を主体とする金属層(C)は、真空成膜法を用いて形成することが好ましい。真空成膜法を具体的に例示すると、蒸着法、イオンビーム蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、化学気相成長法が挙げられる。特にイオンプレーディング法またはスパッタリング法が好適に用いられる。イオンプレーティング法では、反応ガスプラズマ中で所望の金属または焼結体を抵抗加熱したり、電子ビームにより加熱したりすることにより真空蒸着を行う。スパッタリング法では、ターゲットに所望の金属または焼結体を使用する。スパッタリングガスにアルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン等の不活性ガス(希ガス)を用いることができるが、好ましくはアルゴンが用いられる。上記の希ガスの純度は99%以上が好ましいが、より好ましくは99.5%以上である。後述する酸素も含め反応に必要なガスを加えて、スパッタリングを行うこともある。なお、一般的には導電性薄膜を形成する際には直流スパッタリング法、絶縁性薄膜を形成する際には高周波スパッタリング法が用いられることが多い。
【0010】
本発明においては、チタン酸化物層の成膜には上記の希ガスと共に酸素を用いる。用いる酸素の濃度は、0.1%以上、20%以下であり、好ましくは0.1%以上、18%以下であり、さらに好ましくは0.1%以上、15%以下である。また、成膜時の圧力は20Pa以下であり、好ましくは15Pa以下、さらに好ましくは10Pa以下である。ここで酸素濃度が0.1%よりも低い場合は、得られた反射シートの反射率が低い結果となってしまう。また酸素濃度が20%よりも高い場合は、成膜時間が非常に長くなり実用的ではない。
【0011】
本発明において、上記の酸素濃度は混合ガス調製時の酸素分圧と全圧の比により規定する事が出来る。、また、Quadrupole Mass Spectrometry System等の混合ガスそのものを測定する方法で得られる酸素濃度値も、代用することも可能である。上記の酸素濃度値は、実質的に同値であり、どちらの値を用いても支障はない。
【0012】
本発明においてのチタン酸化物層(A)の形成は、上記の酸素及び希ガスの存在下、チタン酸化物を真空成膜法で薄膜に形成することが好ましいが、これに限るわけではない。チタンを上記の酸素及び希ガスの存在下、真空成膜法で酸化させながらチタン酸化物層を形成する方法も適用できる。さらに必要に応じて得られた薄膜を酸化しても良い。
【0013】
(反射シートの構成)
反射層は少なくともチタン酸化物層(A)、低屈折率層(B)および銀を主体とする金属層(C)とから成り3層以上、31層以下、好ましくは3層以上、21層以下、更に好ましくは3層以上、11層以下である。銀を主体とする金属層は基本的に1層で良いが、2層以上にしても良い。チタン酸化物層、低屈折率層の積層数が増えると、反射率は高くなるがコスト面が問題となる場合がある。
【0014】
上記の多層構造における各層の位置関係は、チタン酸化物層/低屈折率層/銀を主体とする金属層の順になる組合せが一つ以上あればよい。具体的には
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)、
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)、
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)および
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)を好ましい例として挙げることが出来る。また、本発明の目的の範囲内で、他の層が含まれていても良い。たとえば、ハードコート層、防汚層、防錆層、拡散層、凹凸層などが挙げられる。
【0015】
高分子フィルム(D)は、上記反射層の多層構造において任意の位置に配置する事ができるが、好ましくは高分子フィルムの片面に上記反射層が形成される構成、即ち
高分子フィルム(D)/銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)、
高分子フィルム(D)/銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)、
高分子フィルム/銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)および
高分子フィルム/銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)が好ましい例として挙げられる。また、
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/高分子フィルム(D)、
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/高分子フィルム(D)、
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/高分子フィルム(D)および
銀を主体とする金属層(C)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/低屈折率層(B)/チタン酸化物層(A)/高分子フィルム(D)も好ましい例として挙げられるがこの場合は高分子フィルムが透明であることが望ましい。
【0016】
(高分子フィルムに関して)
本発明における高分子フィルム(D)は、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート類、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、セルローストリアセテートなどのセルロース誘導体類、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、フッ素系樹脂などの各種プラスチックからなるフィルムが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではなく、ある程度常用耐熱温度が高いものであれば使用できる。透明性に特に制限はない。耐熱性の高いフィルムを用いれば、高温で使用できる反射シートが得られることは言うまでもない。
【0017】
他の例として、後述する粘着剤シートや接着剤シートを高分子フィルムとして用いることも可能である。前者の粘着剤シートは架橋型の粘着剤であることが好ましく、後者の接着剤シートはホットメルト型接着剤であることが好ましい。
【0018】
使用される高分子フィルム(D)の厚みは、特に限定されるものではないが、通常は10〜250μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜200μm用いられる。後述するリフレクターに用いる場合は特に10〜150μmであることが好ましい。
【0019】
また、反射層を高分子フィルム(D)上に設ける際に、該高分子フィルム表面に、コロナ放電処理、グロー放電処理等を行うことが反射層と高分子フィルムとの密着性を向上させる効果があることは当業者の技術的常識の範囲であろう。また、高分子フィルム(D)の表面に上記以外の金属や金属酸化物を蒸着させることで反射層と高分子フィルムとの密着性を向上させることもできる場合がある。
【0020】
また、本発明においては反射体の反射層とは反対側に凹凸形状を有しても良い。その場合の凹凸の高さは0.1μm以上、好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5〜30μmである。このような凹凸形状を形成することによって操作性の改善の他、接着力を向上出来る場合がある。
【0021】
凹凸形状を形成する方法としては、高分子フィルム表面にエンボス加工を施し凹凸構造を形成する方法、SiOなどの粒子を高分子フィルム表面に高圧空気とともに吹き付けるサンドブラスト法、エッチング等の化学的方法、粒子を塗布する方法等があり、必要な形状に応じてその方法は選択される。
【0022】
(低屈折率層に関して)
低屈折率とは、屈折率が1.20以上、1.80以下であることをいう。ただし、一般的に用いられている低屈折率層は屈折率が、1.30以上、1.60以下である。ここで屈折率は、エリプソメータ−で測定することができる。
【0023】
本発明の低屈折率層(B)には、珪素酸化物、フッ化カルシウム、フッ化ナトリウム化合物、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ランタン、フッ化ネオジム、酸化アルミニウム、フッ化セリウム等が好ましく用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、無機物でも有機物のいずれも使用できる。
【0024】
(銀を主体とする金属層に関して)
銀を主体とする金属層(C)には、銀単体或いは、銀主体とした合金が好ましく用いられる。またこれら銀を主体とした合金の純度は100%であることが好ましいが、実際には金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、タンタル、クロム、インジウム、マンガン、チタン、パラジウム、ネオジム、カドミウム、アンチモン、スズ、亜鉛、ニオブなどを含有することがある。含有する不純物としての金属の割合は、反射率を考慮すると0.01%以上、20.0%以下が好ましい。不純物含有量がこの範囲にあれば、上記の銀合金は、その組合せによって、耐久性が向上することがある。具体的な銀合金の例としては、銀と金とからなる合金、銀と銅とからなる合金、銀とニッケルとからなる合金、銀とパラジウムとからなる合金、銀とネオジムとからなる合金、銀とインジウムとからなる合金、銀とスズとからなる合金、銀とタングステンとからなる合金、銀とチタンとからなる合金、銀とクロムとからなる合金、銀とパラジウムと銅とからなる合金、銀とパラジウムと金とからなる合金、銀とネオジムと金とからなる合金、銀とネオジムと銅とからなる合金、銀とインジウムとスズとからなる合金等が挙げられるが、この限りではない。
【0025】
(各層の厚み)
銀を主体とする金属層(C)において、その厚みは50nm以上、1000nm以下であることが好ましい。より好ましくは80nm以上、1000nm以下であり、さらに好ましくは100nm以上、1000nm以下である。該層の厚みが100nm以上あれば、銀を主体とする金属層の反射率はほとんど変わらないが、厚すぎるとコストが大きくなり実用的ではなくなってしまう。50nmより薄い場合は、光が銀を主体とする金属層を透過してしまい、反射率は低くなってしまう。
【0026】
ただし上記の低屈折率層(B)、チタン酸化物層(A)の膜厚は、反射率を向上させる波長領域に応じて適宜選択する事が出来る。各々の層の好ましい厚みは以下の通りである。
【0027】
低屈折率層(B)の厚みは、30nm以上、150nm以下が好ましい。波長550nmの全光線反射率に関して、より好ましい膜厚は30nm以上、120nm以下、さらに好ましくは35nm以上、115nm以下である。ここで、波長450nmや650nmの光で高反射率が必要とされる場合、波長450nmの全光線反射率に関しては、より好ましくは30nm以上、110nm以下、さらに好ましくは30nm以上、95nm以下である。また波長650nmの全光線反射率に関しては、より好ましくは35nm以上、145nm以下、さらに好ましくは35nm以上、140nm以下である。
【0028】
チタン酸化物層(A)の厚みは、20nm以上、120nm以下が好ましい。波長550nmの全光線反射率に関しては、より好ましい膜厚は25nm以上、90nm以下、さらに好ましくは30nm以上、80nm以下である。ここで、波長450nmや650nmの光で高反射率が必要とされる場合、波長450nmの全光線反射率に関しては、より好ましくは20nm以上、80nm以下、さらに好ましくは25nm以上、65nm以下である。また波長650nmの全光線反射率に関しては、より好ましくは30nm以上、100nm以下、さらに好ましくは40nm以上、95nm以下である。
【0029】
前記各層の膜厚の測定方法としては、触針粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動子法などを用いる方法があり、特に水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定可能であるため所望の膜厚を得るのに適している。また、前もって成膜の条件を定めておき、試料基材上に成膜を行い、成膜時間と膜厚の関係を調べた上で、成膜時間により膜厚を制御する方法もある。
【0030】
本発明の反射シートの例を図1、図2に示した。図1の反射シートは高分子フィルム40上に銀を主体とする金属層30、低屈折率層20、チタン酸化物層10を積層させたものである。この場合、金属反射層側が反射面となる。また図2の反射シートではチタン酸化物層10上に高分子フィルム40がある。この場合の反射面は高分子フィルム側となる。
【0031】
また上述したように高分子フィルムに凹凸形状を有する反射シートの例を図3に示した。図3の反射シートは、易滑層50を有する高分子フィルム40上に、銀を主体とする金属層30、低屈折率層20、チタン酸化物層10を積層させたものである。
【0032】
(反射シートの反射率)
上記した様な方法で作製された反射シートで、反射面側から測定される全光線反射率は典型的には、銀を主体とした金属層を用いた場合、550nmの波長の光に対して97%以上であり、より好ましくは98%以上であり、さらに好ましくは98.5%以上である。
【0033】
一般的な反射シートでは、銀を主体とする金属層の劣化を防ぐために、透明金属酸化物等からなる保護層を銀を主体とする金属層上に積層する必要がある。しかしながら本発明の反射シートでは、銀を主体とする金属層上に低屈折率層、高屈折率層が積層されており、これらが保護層の役割も果している。
【0034】
(リフレクターへの応用)
本発明のリフレクターは、前述の反射シートを、板状やシート状成形体である支持体に固定したものである。反射シートを固定する方法は、接着剤や粘着剤による貼合、高分子フィルム(D)を介して固定する場合は熱融着や溶剤を用いてフィルム表面を選択的に溶解させた後に接着する方法などが挙げられるが、接着剤、粘着剤を用いる方法が好ましく用いられる。
【0035】
本発明のリフレクターの例を図4、図5に示した。図4のリフレクターは、高分子フィルム40上に銀を主体とする金属層30、低屈折率層20、チタン酸化物層10を積層させた反射シートと支持体70とを接着材層60で貼合させたものである。また図5のリフレクターは高分子フィルム40が反射面側にあり、銀を主体とする金属層30と支持体70とが接着材層60で貼合させたものである。この場合は銀を主体とする金属層と接着材層の間に上記以外の金属や金属酸化物を蒸着させて密着性を向上させることができる場合がある。
【0036】
上記の接着剤は、熱または触媒の助けにより接着される接着剤であり、具体的には、シリコン系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、アクリル系接着剤など一般的な接着剤を用いることができる。どの接着剤を使用した場合でもその厚みは、0.5μm〜50μmが好ましい。
【0037】
粘着剤としてはゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニル系粘着剤等である。中でもアクリル系粘着剤は、安価であるために広く用いられる。
【0038】
反射シートと板状成形体との接着剤、粘着剤を用いた貼合は、反射シートの高分子フィルム側もしくは反射層側へ接着層、粘着層を形成した後、支持体と貼合するのが好ましい方法である。上記の接着層、粘着層の形成方法として具体的には接着剤、粘着剤のコーティング、乾燥、ローラーによる板状成形体とのラミネートの手順で行わう方法や接着剤シート、粘着剤シートを反射シートと貼合する方法が好ましい例として挙げられる。上記の内、接着剤、粘着剤のコーティング方法は、公知の方法を用いることが出来る。具体的にはグラビアコーター方式及び、リバースコーター方式を好ましく用いることが出来る。コーティングされた接着剤の乾燥温度、及びラミネート温度は接着剤、粘着剤の種類によってまちまちであるが、上記した一般的な接着剤を用いる場合は70℃以上、120℃以下であり、好ましくは75℃以上、115℃以下であり、さらに好ましくは80℃以上、110℃以下である。また粘着剤の場合は0℃以上、60℃以下であり、好ましくは10℃以上、55℃以下であり、さらに好ましくは20℃以上、50℃以下である。。また、上記の接着層、粘着層を反射層側に形成する場合は、反射層の劣化等を伴わない接着剤、粘着剤を選択する必要がある。
【0039】
この接着剤、粘着剤による反射シートと、板状成形体との接着強度は、180度ピール強度で測定して100g/cm以上である事が好ましい。この接着強度に達しない場合には、板金加工した際、反射シートの、板状成形体からの剥がれ等が生じ、変形等を引き起こす可能性があるためである。
【0040】
板状成形体には、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、鋼亜鉛合金、鋼等が使用されるが、これらの金属にはそれぞれ長所があり、次のように使い分けることができる。アルミニウムは軽量かつ加工性に優れ、また、熱伝導率が高くそれにかかる熱を効果的に大気中に逃がすことができるため、ランプ発光によって反射体が加熱されるLCD用バックライトに好適に利用できる。アルミ合金は軽量かつ機械的強度が強い。ステンレス鋼は機械的が適度にあり、また耐蝕性に優れている。鋼亜鉛合金すなわち黄銅または真鍮は、機械的強度の強いことに加え、はんだづけが容易なため電気的端子をとり易い。鋼は安価なため、コストを抑える必要がある時に好ましく用いられる。また形状記憶合金を用いれば加工性に優れる等の利点がある。
【0041】
プラスチックの板やシートを用いることができるのは勿論のことである。用いられる材質としては、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET))、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリイミドなどのホモポリマーまたは、コポリマー、環状オレフィンコポリマー等があげられる。特に好ましくは、ポリエチレンテレフタラートフィルムであり、該高分子フィルムが最外層である場合には外観上白色のものが好まれる。支持体としての高分子フィルムの厚みは、コスト低減及び、曲げやすさからは、薄い方が好ましく、反射シートとのラミネートする際の取扱い(ハンドリング)性及び、形状保持性からは、厚い方が好まれる。好ましいフィルムの厚みは、5μm以上500μm以下、より好ましくは10μm以上200μm以下であり、さらに好ましくは15μm以上100μm以下である。また、後述する曲げ加工が困難な場合は、環状オレフィンポリマー等の形状記憶樹脂を用いて解決することもできる。
【0042】
本発明のリフレクターは反射率、耐久性、成形性に優れるので液晶表示装置に用いられるサイドライト型のバックライト用ランプリフレクターに好適であり、高輝度で美しい画像を提供できる。本発明のランプリフレクターは上記の反射シートおよび必要に応じて貼合される支持体とからなるリフレクターを所定の形状に打ち抜き加工し、例えば図6に示すような形状に曲げ加工して冷陰極菅を覆うような形状に作製されたランプリフレクター80を好ましい例として挙げることが出来る。また、上記打ち抜き加工を行う場合、事前に好適なサイズに枚葉化しても良い。枚葉加工、打ち抜き加工、曲げ加工を異なる設備で行う等の理由で輸送が必要となる場合、数十枚単位のシートを重ねた後真空パック包装して輸送することが好ましい。この際、包装材は平滑性の良いものが好ましく、エアキャップなど凹凸のあるものを用いるとシート表面に微少な変形が起こりランプリフレクターとしての性能を低下させることがある。
【0043】
加工する際には、例えば図7に示した断面図のように、銀を主体とする層30と低屈折率層20とチタン酸化物層10とからなる反射層が最内側となり、支持体が最外側になるように配置する、または図8に示すようにチタン酸化物10上の高分子フィルム40を最表面となるように配置する。また必要に応じて穴あけ加工等の工程を加えても良い。
【0044】
曲げ加工後の形状は使用方法によって異なるが、U字型、コの字型、V字型などが好ましい。その際の曲げ加工時の曲率半径は5mm以下、好ましくは4mm以下である。
【0045】
具体的な加工法としてはプレスを用いたV字曲げ、U字曲げ、またはダンゼントベンダーを用いた折り畳み曲げ等が挙げられる。
【0046】
本発明の反射体は成形性に優れており、上記の様な加工を行っても反射層に皺や浮き上がりが発生しない。このことにより本発明の反射体から得られるランプリフレクターはサイドライト型バックライト装置に組み込むと高輝度で輝線の発生しない美しい映像を実現できる。
【0047】
使用する光源としては、例えば、白熱電球、発光ダイオード(LED)、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光ランプ、メタルハイドライドランプなどが挙げられ、中でも蛍光ランプが好ましく用いられる。蛍光ランプにはその電極構造、点灯方式により熱陰極型と、冷陰極型に大別され、電極、インバーターとも熱陰極型の方が大きくなる傾向にある。熱陰極型は、発光に寄与しない電極近傍の電飾損失が小さく効率がよく、冷陰極型に比べ数倍優れた発光効率を示し、発光も強いが、寿命は冷陰極型の方が優れており、低消費電力性、耐久性などの点から冷陰極型がより好ましく用いられる。
【0048】
蛍光ランプに電流を供給する導線としては一般的な被覆導線が用いられるが、被覆材に硫黄が含有されていると、経時劣化により硫化水素などの硫化物を発生させ、反射層や他の部材を劣化させる可能性があるので、硫黄フリーの被覆材を用いた導線を用いることが好ましい。
【0049】
本発明のランプリフレクターは、例えば図9に示したようなバックライトユニットにおいて、導光板100の横に配置された光源90を覆うように設置されるランプリフレクター80の様に使用される。
【0050】
本発明のランプリフレクターで、図7のように薄膜状の反射層が光源側最外層に位置する場合は、透明樹脂等で保護されたリフレクターの様な樹脂中に光が閉じこめられることが無い。このため、輝度を高めても輝線等が発生せず、高輝度で美しい映像を実現できるので特に好ましい。
【0051】
また本発明のランプリフレクターは、高い反射率を有するため内部温度も低くなり、耐久性が向上する効果もある。
【0052】
(導光板下反射体への応用)
本発明の反射シートは、サイドライト型バックライト装置の導光板下反射体としても好適に用いられる。この場合、本発明における反射シートの金属反射層側から測定される拡散反射率は、550nmの波長の光に対して1%以上、20%以下であり、より好ましくは1%以上、18%以下であり、さらに好ましくは1%以上、15%以下である。
【0053】
本発明の上記の拡散反射シートにおける拡散反射は、高分子フィルム(D)上に凹凸層を形成させたり、凹凸形状を有する高分子フィルム上に上記と同様の方法で反射層を形成したり、上記の反射シート上に凹凸層を形成することによって発現させることが出来る。
【0054】
上記の凹凸層の形成方法としては、例えば、(1)粒子などの固形物を樹脂と混練してフィルム、シート状に成形する方法やこれらと凹凸の少ないフィルム、シートとを貼合や共押し出しして成形する方法、(2)粒子などの固形物を半溶融状態のフィルム、シートに散布後冷却して定着させる方法、(3)スクリーン印刷のような印刷技術を利用して転写する方法、(4)熱可塑性樹脂をシート、フィルムに成形する際に凹凸形状を有する冷却ロールを使用し,ロールの凹凸形状を突起物として転写する方法、(5)マイクロ金型を利用して形成する方法、(6)サンドブラスト法等の研磨、摩擦過程を有する方法、(7)フォトリソグラフィーを利用して形成する方法、(8)エッチング法を利用して形成する方法、(9)微粒子を好ましくはバインダー樹脂を用いて塗布させることにより突起物を形成する方法等が挙げられる。又、上記等の方法で得られる突起物を熱処理等で変形させることも可能である。これらの中でも(1)の粒子と樹脂とを混練後、フィルム、シートに成型する方法と(9)の微粒子をバインダー樹脂によって塗布する方法が好ましく用いられる。
【0055】
微粒子としては、例えばアクリル、ポリスチレン、ビニルベンゼン、スチレンメタクリレート、スチレンアクリレート、スチレンブタジエン等の高分子(有機)粒子をはじめ、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉛(鉛白)、酸化亜鉛(亜鉛華)、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、ケイ酸ソーダ等からなる無機微粒子や酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性透明微粒子等も用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるわけではない。中でもアクリル樹脂或いはシリカが好ましい。
【0056】
上記突起物の大きさは用いられる導光板に左右されるが、好ましい最大幅は、0.1μm以上、50μm以下、好ましくは40μm以下、更に好ましくは35μm以下である。また好ましい突起物の高さは、0.1〜45μm、好ましくは40μm以下、更に好ましくは35μm以下である。である。突起物の形状には特に制限は無く、粒子型、ドーム型、山型、ピラミッド型、円柱型、角柱型、台形、プリズム型、不定形等を例示することができる。また単段形状であっても多段形状であっても良くこれらの形状が混在していたり、多段に組み合わさっていても良い。
【0057】
上記粒子の粒径分布は小さい方が好ましく、平均粒子径に対する粒子径の標準偏差の割合は50%以下であることが好ましい。さらに好ましくは40%以下である。但し必要に応じて2種類以上の粒子を用いることもできる。この場合、主成分の粒子の割合が50%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上である。平均粒子径の分布は、少量の粒子を分散させた溶液を動的光散乱法により測定することで求めることができる。また粒子を撮影したSEM(Scanning Electron Microscope)写真から無作為に選んだ100個の粒子径より求めることができる。また粒子径はSEM写真以外に光学顕微鏡を用いても読み取ることができる。また得られた写真又は像を画像処理することからも粒径分布を求めることができる。
【0058】
上記粒子は、バインダーとなる樹脂中に分散させた状態で塗布されることが好ましい。また、溶融樹脂中に上記粒子を分散後、フィルム、シート状に成形したり、他のフィルムと共押し出しして成形する方法も好ましく用いられる。上記の塗布や成形は公知の方法を用いることが出来る。バインダー樹脂として用いるものとしては、好ましくは高分子フィルム(D)に用いられる樹脂と同様の樹脂が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。好ましい具体例としては、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリメタアクリルニトリル樹脂、エチルシリケートより得られる重合体などの珪素樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂や、これらの混合物などが挙げられる。これらは高分子フィルム及び粒子との組合せにより密着性等を考慮して適宜選択される。具体的な例としては、塗布する方法を用いる場合、コストや汎用性などの理由でアクリル樹脂が特に好ましい。一方、熱による変形が起こりやすい条件などで用いる場合は、使用する高分子フィルムと同じ組成のものを用いることが特に好ましい。
【0059】
また高分子フィルム(D)の反射層と反対面に易滑処理がなされていても良い。易滑処理を施すことで、液晶表示装置を組み付ける際の作業性が向上する。
【0060】
図10に上記のような反射シートの一例を示す。図10の反射シートは、例えば上記の粒子を含む塗工液を塗工して形成される凹凸層110、および易滑層50を有する高分子フィルム40の凹凸層110側に、銀を主体とする金属層30、低屈折率層20、チタン酸化物層10を積層させたものである。
【0061】
(サイドライト型バックライト装置、液晶表示装置への応用)
前述の拡散層を有する反射シートを導光板下反射体として用いたサイドライト型バックライト装置は、拡散層を有する反射シートを用いているので、反射面に歪みが生じた場合でも輝度ムラが発生し難く、また従来の装置に比べ格段の輝度向上を実現することができる。
【0062】
サイドライト型バックライト装置の一例を図11に示す。図11のサイドライト型バックライト装置は、導光板100の側面に光源90、ランプリフレクター80を付し、表示面側に拡散シート130、表示面と反対側に導光板下反射体120を配置したものである。
【0063】
また上記のサイドライト型バックライト装置を用いた液晶表示装置は、上記のサイドライト型バックライト装置を用いているので、反射面に歪みが生じた場合でも輝度ムラが発生し難く、また従来の装置に比べ格段の輝度向上を実現することができる。
【0064】
(本発明の評価方法)
本発明品である反射シートの反射率、構成等の代表的な評価方法を以下に説明する。本発明品である反射シートの反射率は、日立自記分光光度計(型式U―3400)に150φの積分球を設置し、反射層側で測定することができる。ここでいう反射率は、アルミナ白板の反射率を100%として換算する。チタン酸化物層形成時の混合ガスから酸素濃度を定量する場合は、上記の通りQuadrupole Mass Spectometry Systemで測定することができる。銀を主体とした金属層、チタン酸化物層、低屈折率層、接着層、板状成形体の各部の厚さは、その断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することで直接測定できる。銀を主体とする金属層、チタン酸化物層、低屈折率層の材料の屈折率は、エリプソメーターで測定することができる。高分子フィルムの材料分析は、赤外分光(IR)測定により可能である。また、接着剤の材料分析は銀薄膜層と板状成形体を引き剥がして接着剤を露出させ、適当な溶媒にそれを溶かした試料を作成し、その赤外分光(IR)測定を行うことで可能である。銀薄膜層及び、板状成形体の材料分析は、蛍光X線分光(XRF)測定により可能である。さらに、X線マイクロアナライザー(EPMA)では蛍光X線分光より微細な部分の元素分析が行える。また、オージェ電子分光法(AES)、二次イオン質量分析法(SIMS)により組成分析、及び深さプロファイルをとることで厚さも知ることができる。
【0065】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
ポリエチレンテレフタラート(PET)上に、DCマグネトロンスパッタ法で、銀(純度99.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。続いて、このシートをスパッタ装置から取り出すことなく、RFマグネトロンスパッタ法で、純度99.9%のSiOをターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとしてSiOを膜厚48nmになるように形成した。続いて、このシートをスパッタ装置から取り出すことなく、TiO(純度99.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンと酸素をスパッタガスとして、TiOを膜厚55nmになるように形成した。この時、酸素濃度は3%となるように調整した。得られた反射シートを日立自記分光光度計(型式U―3400)に150φの積分球を設置し、550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率99.2%であった。
実施例2
TiO成膜時の酸素濃度を5%とした以外は、実施例1に準じて反射シートを得た。該シートの550nmにおける反射層側の全光線反射率は99.0%であった。
【0066】
比較例1
酸素無しでTiOを成膜したこと以外は、実施例1に準じて反射シートを作製した。得られたシートの全光線反射率を測定したところ、95.4%であった。
【0067】
参考例1
TiO成膜時の酸素濃度を0.05%とした以外は、実施例1に準じて反射シートを作製した。得られたシートの全光線反射率を測定したところ、96.4%であった。
【0068】
参考例2
ポリエチレンテレフタラート(PET)上に、DCマグネトロンスパッタ法で、銀(純度99.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、膜厚150nmになるように形成した。できた反射シートを日立自記分光光度計(型式U―3400)に150φの積分球を設置し、550nmにおける反射層側の全光線反射率の測定を行ったところ、反射率96.5%であった。
以上の結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
Figure 2004271762
【0070】
【発明の効果】
本発明の増反射膜の製造方法によって、優れた反射率を有する反射シートを提供することができ、かつ同反射シートを用いたリフレクター、サイドライト型バックライト装置、液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射シートの例を示す断面図1
【図2】本発明の反射シートの例を示す断面図2
【図3】本発明の反射シートの例を示す断面図その3
【図4】本発明のリフレクターの例を示す断面図1
【図5】本発明のリフレクターの例を示す断面図2
【図6】本発明のリフレクターを成形加工したランプリフレクターの例
【図7】ランプリフレクターの断面構成その1
【図8】ランプリフレクターの断面構成その2
【図9】サイドライト型バックライトユニットに取付けたランプリフレクターの例
【図10】本発明の拡散反射シートの例を示す断面図
【図11】サイドライト型バックライト装置の例
【符号の説明】
10 チタン酸化物層
20 低屈折率層
30 銀を主体とする金属層
40 高分子フィルム
50 易滑層
60 接着材層
70 支持体
80 ランプリフレクター
90 光源
100 導光板
110 凹凸層
120 導光板下反射体
130 拡散層

Claims (4)

  1. 少なくともチタン酸化物層(A)、低屈折率層(B)、銀を主体とする金属層(C)、高分子フィルム(D)からなり、(A)層、(B)層、(C)層が(A)/(B)/(C)の順に位置する反射シートの製造方法であって、酸素及び希ガスの存在下、20Pa以下の圧力でチタン酸化物(A)層を形成させることを特徴とする反射シートの製造方法。
  2. 酸素濃度が0.1%以上、20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射シートの製造方法。
  3. 請求項1に記載の製造方法で得られる反射シート。
  4. 請求項3に記載の反射シートと、支持体(E)とを積層してなるリフレクター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009117352A (ja) * 2007-10-08 2009-05-28 Hung-Yi Tsai 高照明効率の光反射構造を備えた照明器具
JP2012104267A (ja) * 2010-11-08 2012-05-31 Stanley Electric Co Ltd 光源装置および照明装置
JP2017058648A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 コニカミノルタ株式会社 バックライト用光反射フィルム

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