JP2003281918A - サイドライト型バックライト装置および液晶表示装置 - Google Patents

サイドライト型バックライト装置および液晶表示装置

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JP2003281918A
JP2003281918A JP2002083337A JP2002083337A JP2003281918A JP 2003281918 A JP2003281918 A JP 2003281918A JP 2002083337 A JP2002083337 A JP 2002083337A JP 2002083337 A JP2002083337 A JP 2002083337A JP 2003281918 A JP2003281918 A JP 2003281918A
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JP
Japan
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reflector
layer
type backlight
guide plate
light guide
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Application number
JP2002083337A
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English (en)
Inventor
Tetsunori Shinozaki
篠崎  哲徳
Hiroshi Ishikawa
石川  浩
Masaru Tanabe
田邉  勝
Hirotaka Yoshida
吉田  浩隆
Shin Fukuda
福田  伸
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高輝度で耐久性、生産性に優れ、さらに反射体
に歪みが発生した場合に、その歪みによる輝度ムラを防
止可能な、輝線の発生を防止する反射体および高輝度で
耐久性に優れたランプリフレクターを組み込んだサイド
ライト型バックライト装置および液晶表示装置を提供す
る。 【解決手段】少なくとも基材と反射層とからなり、反射
層が少なくとも(a)下地層30、(b)銀を主体とす
る金属層20、(c)保護層10を(a)(b)(c)
の順に積層してなるランプリフレクターが導光板の側面
に設置された光源を覆うように配置され、少なくとも基
板50と反射層とからなり、全反射率に対する拡散反射
率の割合(拡散率)が1%〜50%である反射体が光源
から入射される光を上面に出射する導光板の下面に配置
されていることを特徴とするサイドライト型バックライ
ト装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輝度が高く輝度ムラの
少ないサイドライト型のバックライト装置、および液晶
表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイはこれまでのCRT
(Cathode Ray Tube)ディスプレイに比べ、薄型であり
省スペース化できること、また、低電圧で作動するこ
と、消費電力が少なく省エネルギー化できるなどの特徴
から、中小型機器のディスプレイを中心に広く用いられ
ている。
【0003】現在広く使用されている液晶ディスプレイ
は、光源にバックライトを用いる透過型液晶ディスプレ
イである。この液晶ディスプレイにおける表示の見やす
さは、液晶自身の性能もさることながら、バックライト
の性能によるところも大きくなっている。バックライト
の方式は近年の液晶ディスプレイのさらなる軽量、薄型
化が必須事項となっていることや、輝度の均一性や、光
源からの熱が液晶パネルに伝達しにくいなどの理由よ
り、光源の前方に反射板を置く直下型ではなく、導光板
を用い、その一端に配置された光源からの光を多重反射
させることで面光源化するサイドライト式バックライト
が多く用いられている。
【0004】バックライト部のランプリフレクターには
近年PET(ポリエチレンテレフタレート)/銀薄膜層
/接着層/アルミ板からなるいわゆる銀反射板や、PE
T/銀薄膜層/白塗装/接着層/アルミ蒸着層/高分子
フィルム/白塗装からなるいわゆる銀反射シートが使用
される例がある。これらは、透明高分子フィルムである
PETを銀の保護層として用いることにより、従来から
問題点であった大気暴露による銀の硫化、酸化を防止
し、高反射率を維持することができる。例えば、上記銀
反射板の信頼性を例に挙げると、高温試験(80℃)で
1000時間行ったが、硫化などによる黒化は観察され
ず、また、反射率の低下も観察されない。しかしなが
ら、80℃の高温下で、数百から数千時間で銀が紫色に
変色し、反射率が急激に低下する。また、耐湿熱性試験
(60℃、相対湿度90%)では、点状の白点が多数発
生し、反射率が低下するという問題がある。またPET
フィルム層内での反射が起こることにより、輝度を高め
ると輝線が発生するという問題があった。
【0005】導光板の下には、白色PETフィルム等か
らなる乱反射部材が配設されている場合が多く、この乱
反射部材で光を拡散させることにより、均一な輝度を得
ることが出来る。しかしながら、この乱反射部材では、
正反射成分が殆どないため、全体としては均一ではある
が十分な輝度は得ることができないという問題がある。
また、透明性または透光性を有するPETフィルム上に
アルミニウムを蒸着したシートを用いると、白色PET
に比べ輝度は向上するものの、拡散反射成分が無いた
め、シートの僅かな歪みが輝度ムラに大きく影響してし
まい、美しい画像を得ることができない。この問題を解
決するため、表面を粗面化したフィルムに金属を蒸着し
たシートが開発されたが、用いる金属にアルミニウムを
使うと、耐久性は優れるがそれ程高い輝度が得られな
い。また、可視光域で最も反射率の高い銀を使うと、十
分な輝度が得られるものの、銀は耐久性が乏しい為、劣
化が早く、輝度が経時的に低下してしまうという問題が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高輝度で耐
久性、生産性に優れ、さらに反射体に歪みが発生した場
合に、その歪みによる輝度ムラを防止可能で、輝線の発
生を防止する反射体および高輝度で耐久性に優れたラン
プリフレクターを組み込んだサイドライト型バックライ
ト装置および液晶表示装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、特定のランプリフ
レクターおよび導光板下反射体を用いると上記の問題を
解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】本発明は少なくとも基材と反射層とからな
り、前記反射層が少なくとも(a)下地層、(b)銀を
主体とする金属層、(c)保護層を(a)(b)(c)
の順に積層してなり反射層をランプ側に設置することを
特徴とするランプリフレクターと少なくとも基板と反射
層とからなり、全反射率に対する拡散反射率の割合(拡
散率)が1%〜50%であることを特徴とする導光板下
反射体とを用いて形成されることを特徴とするサイドラ
イト型バックライト装置である。本発明に従えば、高輝
度で耐久性、生産性に優れたサイドライト型バックライ
ト装置が得られる。
【0009】本発明において、(a)下地層が、金、
銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデ
ン、タンタル、クロム、インジウム、マンガン、チタ
ン、もしくは、パラジウムから選ばれた金属の単体およ
び/またはこれらの2種以上からなる合金で、厚さが5
nm以上50nm以下の金属層および/または透明酸化
物で、厚さが1nm以上20nm以下の透明酸化物層で
あることは好ましい態様である。本態様に従えば、十分
なバリヤー効果が得られ、銀を主体とする金属層形成時
に凝集が発生せず、また粘着剤、接着剤と反射層との密
着性にも優れる。
【0010】本発明においては(b)銀を主体とする金
属層が、銀単体或いは、不純物として金、銅、ニッケ
ル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、タンタ
ル、クロム、インジウム、マンガン、チタン、パラジウ
ムから選ばれる少なくとも1種類の金属を含有している
もの、或いは、銀を主体とした合金からなり、その厚み
が、70nm以上400nm以下は好ましい態様であ
る。 本態様に従えば、十分な厚みの金属層により所望
の反射率を実現できる。
【0011】本発明においては(c)保護層が、金、
銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデ
ン、タンタル、クロム、インジウム、マンガン、チタ
ン、もしくは、パラジウムから選ばれた金属の単体およ
び/またはこれらの2種以上からなる合金で、厚さが5
nm以上50nm以下の金属層および/または透明酸化
物で、厚さ1nm以上、20nm以下の透明酸化物層で
あることは好ましい態様である。本態様に従えば、十分
なバリヤー効果が得られ、銀を主体とする金属層形成時
に凝集が発生しない。
【0012】本発明においては、ランプリフレクターの
基板がアルミ板、真鍮板、ステンレス板、鋼板、または
プラスチック製の板またはシートであることは好ましい
態様である。本態様に従えば、用途に応じて軽量、放熱
性、強度、耐腐食性、成型性に優れたランプリフレクタ
ーを作り分けることが出来る。
【0013】本発明においては、ランプリフレクターを
打ち抜き加工を行うことは好ましい態様である。本態様
に従えば、生産性を高めることが出来る。
【0014】本発明は、ランプリフレクターが反射層側
の曲率半径が5mm以下の形状であることを特徴とす
る。本発明に従えば、高輝度で美しい画像を得ることが
出来る。
【0015】本発明は、導光板下反射体が最大幅0.1
μm〜50μm、高さ0.1μm〜45μmの突起物を
1mm2当たり2個以上100個以下有することを特徴
とする。本発明に従えば、高輝度で美しい画像を得るこ
とが出来る。
【0016】本発明は、上記のバックライト装置を備え
ることを特徴とする液晶表示装置である。本発明に従え
ば、高輝度で美しい画像を表示することが出来る。
【0017】本発明のサイドライト型バックライト装置
は、高輝度であり反射体に歪みが発生した場合でも、そ
の歪みによる輝度ムラが生じないため、視認性のよい液
晶表示装置を提供することができる。また、本発明のサ
イドライト型バックライト装置は耐久性にも優れるた
め、長期にわたり、均一で、高輝度な光を得られること
から、液晶の表示能力を向上させることができるため、
本発明の工業的意義は大きい。
【0018】
【発明の実施の態様】以下図面を参考にして本発明の好
適な実施例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の
一形態である導光板下反射体の例を示す断面図である。
本発明の反射体は基板50、粒子40、下地層30、銀
を主体とする層20、保護層10とからなる。図2、図
3は、本発明の実施の一形態であるランプリフレクター
の例を示す断面図および斜視図である。本発明の反射体
は支持体90、基板50、下地層30、銀を主体とする
層20、保護層10とからなり、保護層側に折り曲げ加
工される。図4は、導光板下反射体、ランプリフレクタ
ーを備えたサイドライト型バックライト装置の斜視図で
ある。サイドライト型バックライト装置は、導光板70
の裏面に、保護層10が接するように導光板下反射体が
配置され、側面に光源70とランプリフレクター80と
が備えられている。光源70からの光は、ランプリフレ
クター、導光板下反射体によって反射され、液晶表示パ
ネルの背面に取り付けることで面光源装置として機能す
る。
【0019】本発明のサイドライト型バックライトに用
いられるランプリフレクターは、基板に少なくとも
(a)下地層、(b)銀を主体とする層、(c)保護層
が形成された反射シートを用いることを特徴とし、好ま
しくは支持体に装着し、所定の形状に加工することによ
って得られる。
【0020】(a)下地層の好ましい例としては、銀と
は異なる金属層や金属酸化物層を挙げることが出来る。
具体的には、金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タング
ステン、モリブデン、タンタル、クロム、インジウム、
マンガン、チタン、パラジウム、ジルコニウム、ビスマ
ス、スズ、亜鉛、アンチモン、セリウム、ネオジウム、
ランタン、トリウム、マグネシウム、ガリウムなどの金
属単体、もしくは2種以上からなる合金、インジウム、
チタン、ジルコニウム、ビスマス、スズ、亜鉛、アンチ
モン、タンタル、セリウム、ネオジウム、ランタン、ト
リウム、マグネシウム、ガリウム等の酸化物、これら酸
化物の混合物や硫化亜鉛等の金属化合物が例示できる。
これらの中でも金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タン
グステン、モリブデン、タンタル、クロム、インジウ
ム、マンガン、チタン、パラジウム単体、またはこれら
の2種類以上からなる合金、酸化亜鉛、酸化インジウ
ム、酸化スズ、酸化珪素が好ましく、特に好ましくは酸
化アルミニウムが5重量%以下でドープされた酸化亜
鉛、ガリウムが10重量%以下でドープされた酸化亜
鉛、インジウムとスズとの酸化物(ITO)または二酸
化珪素などの透明性および透光性を有する酸化物を挙げ
ることが出来る。またこれらの2種類以上を組み合わせ
たり、多層化して用いることも出来る。
【0021】(b)銀を主体とする金属層には、銀単体
或いは、不純物として金、銅、ニッケル、鉄、コバル
ト、タングステン、モリブデン、タンタル、クロム、イ
ンジウム、マンガン、チタン、パラジウムなどを少量含
有しているものや銀を主体とした合金が好ましく用いら
れる。これらの不純物の含有量は、金属の種類によって
異なるが、0.002〜8重量%であり、好ましくは
0.004〜5重量%、特に好ましくは0.005〜4
重量%である。
【0022】(c)保護層には上記(a)下地層と同様
の金属や酸化物の他、これらと銀を主体とした合金から
選ばれる2種類以上を組み合わせたり、多層化して用い
ることが出来る。
【0023】これらの中でも金属酸化物、好ましくは、
インジウム、チタン、ジルコニウム、ビスマス、スズ、
亜鉛、アンチモン、タンタル、セリウム、ネオジウム、
ランタン、トリウム、マグネシウム、ガリウム等の酸化
物、これら酸化物の混合物、特に好ましくは酸化アルミ
ニウムが5重量%以下でドープされた酸化亜鉛、ガリウ
ムが10重量%以下でドープされた酸化亜鉛、インジウ
ムとスズとの酸化物(ITO)、二酸化珪素などの透明
酸化物が用いられる。
【0024】上記の下地層、銀を主体とする金属層およ
び保護層である金属薄膜層の形成法としては、主として
湿式法及び乾式法があるが、本発明においては乾式法を
採用することが好ましい。乾式法とは、真空成膜法の総
称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加熱式真空
蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ
法などがある。とりわけ、本発明には連続的に成膜する
ロール・ツー・ロール方式が可能な真空成膜法により粘
着層、接着層上に成膜する方法が好ましく用いられる。
【0025】真空蒸着法では、金属の原材料を電子ビー
ム、抵抗加熱、誘導加熱などで溶融させ、蒸気圧を上昇
させ、好ましくは13.3mPa(0.1mTorr)
以下で基材表面に蒸発させる。この際に、アルゴンなど
のガスを13.3mPa以上で導入し、高周波もしくは
直流のグロー放電を起こしても良い。
【0026】スパッタ法には、DCマグネトロンスパッ
タ法、RFマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパ
ッタ法、ECRスパッタ法、コンベンショナルRFスパ
ッタ法、コンベンショナルDCスパッタ法などを用い
る。スパッタ法においては、原材料として金属の板状の
ターゲットを用いればよく、スパッタガスにはヘリウ
ム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどを使
用するが、好ましくはアルゴンを用いる。ガスの純度は
99%以上が好ましいが、より好ましくは99.5%以
上である。また、透明酸化膜の形成には、真空成膜法が
好ましく用いられる。主に、スパッタ法が使用され、ス
パッタガスには、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプ
トン、キセノンなどを使用し、条件によっては酸素ガス
を用いて行うこともある。
【0027】通常、基板上に形成する薄膜の厚さは、ラ
ンプリフレクターや導光板下反射体を構成した際に光線
透過率が1%未満になるように考慮して決められる。本
発明の反射層における各層の厚みは、以下のようにする
ことが好ましい。
【0028】(a)下地層の厚みは、金属層を用いた場
合、5nm以上50nm以下が好ましく、より好ましく
は5nm以上30nm以下である。該層の厚みが5nm
より薄い場合は、所望のバリヤー効果が得られず、
(b)銀を主体とする金属層に凝集を発生させる場合が
ある。また、50nmより厚くしてもその効果に変化が
無い。また、透明酸化物を用いた場合、透明酸化物層の
厚みは、1nm以上20nm以下が好ましく、さらに好
ましくは、5nm以上10nm以下である。透明酸化物
層の厚みが1nmより薄い場合は、所望のバリヤー効果
が得られず、(b)銀を主体とする金属層に凝集を発生
させる。また、10nmより厚くしてもその効果に変化
が無い。
【0029】(b)銀を主体とする金属層の厚みは、7
0nm以上400nm以下が好ましく、より好ましくは
100nm以上300nm以下、さらに好ましくは13
0nm以上250nm以下である。銀を主体とする層の
厚みが70nmより薄い場合は、十分な金属層の形成が
出来ていないため、所望の反射率を得ることが出来ない
場合がある。また、400nmより厚くしてもその効果
に変化はない。
【0030】(c)保護層の厚みは、金属層を用いた場
合、5nm以上50nm以下が好ましく、より好ましく
は5nm以上30nm以下である。該層の厚みが5nm
より薄い場合は、所望のバリヤー効果が得られず、
(b)銀を主体とする金属層に凝集を発生させる場合が
ある。また、50nmより厚くしてもその効果に変化が
無い。また、透明酸化物を用いた場合、該層の厚みは、
1nm以上20nm以下が好ましく、さらに好ましく
は、5以上10nm以下である。透明酸化物層の厚みが
1nmより薄い場合は、所望のバリヤー効果が得られ
ず、(b)銀を主体とする金属層に凝集を発生させる。
また、10nmより厚くしてもその効果に変化が無い。
【0031】上記の(a)下地層、(b)銀を主体とす
る層、(c)保護層は(a)(b)(c)の順に積層さ
れるが3層に限定されるものではなく例えば(a)
(b)(c)(b)(c)(a)(b)(c)(b)
(a)(b)(c)の様に任意に(a)(b)(c)の
順となっていれば3層以上の多層構造であっても良い
が、層数が増えると生産効率が低下する傾向にあるの
で、好ましくは3〜20層より好ましくは3〜15層で
ある。
【0032】前記各層の膜厚の測定方法としては、触針
粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶
振動子法などの方法があり、特に水晶振動子法では成膜
中に膜厚が測定可能であるため所望の膜厚を得るのに適
している。また、前もって成膜の条件を定めておき、試
料基材上に成膜を行い、成膜時間と膜厚の関係を調べた
上で、成膜時間により膜厚を制御する方法もある。
【0033】上記の反射シートには、必要に応じてベン
ゾトリアゾールやアクリル系等の透明樹脂他の有機物を
コートしても良い。この際には主に湿式法が用いられ、
その厚みは0.1〜100μm、好ましくは0.5〜5
0μmである。
【0034】基板60は、物理的、化学的に安定なガラ
ス板、セラミック板等の板状、シート状の無機材料、高
分子シート、高分子フィルム等の有機材料等が適宜用い
られる。これらの中でも、形状の自由度が高く、例えば
(a)下地層、(b)銀を主体とする層、(c)保護層
を作成する際にロールツーロールプロセスが適用できる
高分子フィルムが望ましい。
【0035】本発明の反射体において、使用するに好ま
しい高分子フィルムは、例えばポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリ
エステル類、ビスフェノールA系ポリカーボネートなど
のポリカーボネート類、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、環状オレフィン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共
重合体等のポリオレフィン類、セルローストリアセテー
トなどのセルロース誘導体類、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リビニルブチラール類などのビニル系樹脂、ポリスチレ
ン類、ポリイミド類、ナイロン等のポリアミド類、ポリ
エーテルスルホン、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレー
ト系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエーテルーテルケトン
類、ポリウレタン類、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸
エステル類、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エス
テル類、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリ
ルなどのニトリル類、ポリエチレンオキシドなどのポリ
エーテル類、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール類、
ポバール等のポリアセタール類等各種プラスチックから
なるフィルムが挙げられるが、必ずしもこれらに限定さ
れるものではなく、結晶化温度やガラス転移点が室温よ
り高く、平滑な表面を持つものであれば使用できる。な
かでもポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
類、ポリカーボネート類、ポリアミド類が好ましい。
【0036】使用される高分子フィルムの厚みは、通常
は1〜250μmであり、好ましくは5〜200μm、
特に好ましくは10〜200μmである。本発明の基板
60は、特に後述する導光板下反射体に用いられる場
合、その引張弾性率や曲げ弾性率が100MPa以上、
好ましくは500MPa以上、更に好ましくは800M
Pa以上、特に好ましくは1000MPa以上である。
また熱収縮率は80℃で0.5%以下のものが好まし
い。
【0037】本発明の支持板60は、特にランプリフレ
クターに用いられる場合、下記のような金属板が用いら
れる。即ち、アルミニウム、アルミニウム合金、ステン
レス鋼、鋼亜鉛合金、鋼等である。これらの金属にはそ
れぞれ長所があり、次のように使い分けることができ
る。アルミニウムは軽量かつ加工性に優れ、また、熱伝
導率が高くそれにかかる熱を効果的に大気中に逃がすこ
とができるため、ランプ発光によって反射体が加熱され
るLCD用バックライトに好適に利用できる。アルミ合
金は軽量かつ機械的強度が強い。ステンレス鋼は機械的
が適度にあり、また耐蝕性に優れている。鋼亜鉛合金す
なわち黄銅または真鍮は、機械的強度の強いことに加
え、はんだづけが容易なため電気的端子をとり易い。鋼
は安価なため、コストを抑える必要がある時に好ましく
用いられる。また形状記憶合金を用いれば加工性に優れ
る等の利点がある。
【0038】プラスチックの板やシート を用いること
も出来る。用いられる材質としては、二軸延伸ポリプロ
ピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET))、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレ
フタラート(PBT)、アクリル樹脂、メタアクリル樹
脂、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)、ポリアレリート、ポリエ
ーテルイミド、ポリイミドなどのホモポリマーまたは、
コポリマーがあげられる。特に好ましくは、ポリエチレ
ンテレフタラートフィルムであり、該高分子フィルムが
最外層である場合には外観上白色のものが好まれる。こ
れらの材料は一般的に金属板に比べて軽量化が図れる特
徴がある。支持体としての高分子フィルム、シートの厚
みは、コスト低減及び、曲げやすさから、薄い方が好ま
しく、反射体とのラミネートする際の取扱い(ハンドリ
ング)性及び、形状保持性からは、厚い方が好まれる。
好ましいフィルムの厚みは、5μm以上500μm以
下、より好ましくは10μm以上200μm以下であ
り、さらに好ましくは15μm以上100μm以下であ
る。また、上記の支持体は前述の基板で兼用することも
可能である。また、後述する折り曲げ加工が困難な場合
は、環状オレフィンポリマー等の形状記憶樹脂を用いて
解決することもできる。
【0039】基板50と支持体90は、好ましくは粘着
剤や接着剤を介して板状成形体である支持体に固定され
る。上記の粘着剤は上述の下地層、銀を主体とする層、
保護層等を形成する際に安定なものであれば特に制限は
ないが、具体的に例示すると、ゴム系粘着剤、アクリル
系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニル系粘着剤等であ
る。中でもアクリル系粘着剤は、安価であるために広く
用いられる。
【0040】上記の接着剤は、熱または触媒の助けによ
り接着される接着剤であり、具体的には、シリコン系接
着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、シア
ノアクリレート系接着剤、アクリル系接着剤など一般的
な接着剤を用いることができる。エポキシ系接着剤は強
度、耐熱性に優れているため、これもまた好適に利用で
きる。シアノアクリレート系接着剤は、即効性と強度に
優れているため、効率的な反射体作製に利用できる。こ
れらの接着剤は、接着方法によって熱硬化型、ホットメ
ルト型、2液混合型に大別されるが、好ましくは連続生
産が可能な熱硬化型あるいはホットメルト型が使用され
る。どの接着剤を使用した場合でもその厚みは、0.5
μm〜50μmが好ましい。
【0041】上記の基材50と支持板90とはラミネー
ターなどで貼り合わせることによって得られる。貼り合
わせる際に必要に応じて加温することもできる。上記貼
りあわせの際の温度は0〜200℃、好ましくは10〜
150℃、より好ましくは20〜120℃である。
【0042】上記の基板と支持体との接着強度は、18
0度ピール強度で測定して100g/cm以上であるこ
とが好ましい。この接着強度に達しない場合には、加工
した際、反射シートの、板状成形体からの剥がれ等が生
じ、変形等を引き起こす可能性があるため好ましくない
場合がある。
【0043】本発明で使用されるランプリフレクター
は、金属反射層側から測定される反射率が550nmの
波長の光に対して好ましくは90%以上であり、より好
ましくは92%以上であり、さらに好ましくは94%以
上である。
【0044】本発明の反射体は耐久性が高く、例えば温
度100℃で300時間、照射強度500mW/cm2
の擬似太陽光を反射層側から照射した後でも、波長55
0nmにおける全反射率が90%以上である。ここで擬
似太陽光とは、屋外での晴天時の太陽光と同様なスペク
トルをもつ光である。具体的には、キセノンランプに光
学フィルターを組み合わせて擬似太陽光スペクトルを得
る。温度は、試料を保持したアルミ板に設置した熱電対
と板状ヒーターを温度コントローラーと接続した装置で
制御される。
【0045】本発明の反射体をランプリフレクターに成
形する際には、反射層側を内側にして光源を覆うように
成形加工される。また、所定の形状に打ち抜き加工を行
った後、図2、3に示す様に反射層側を内側にして折り
曲げ加工を行うことが好ましく、反射層側の曲率半径
は、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下
である。
【0046】本発明で使用される導光板下反射体は、反
射面側から測定した反射率の波長550nmにおける拡
散反射率と全反射率の比(拡散反射率/全反射率:拡散
率)は1〜50%であり、より好ましくは1〜20%、
特に好ましくは1〜17%、更に好ましくは1〜15%
である。また、全反射率は通常85%以上、好ましくは
90%以上、特に好ましくは90〜99%であり、拡散
反射率は50%以下、好ましくは20%以下、より好ま
しくは17%以下、特に好ましくは1〜10%である。
なお、550nmは、人間の眼の受光感度が最も高くな
る波長であり、実際の視認性を評価するに適している。
【0047】上記の拡散反射率は、例えば基板上もしく
は反射層上に突起を形成することによって制御すること
ができる。上記の突起物の最大幅は0.1〜50μmで
あり、好ましくは1〜50μm、より好ましくは10〜
50μm、更に好ましくは15〜45μm、特に好まし
くは20〜40μmである。また上記突起物の高さは、
0.1〜45μmであり、好ましくは1〜45μm、よ
り好ましくは5〜45μm、更に好ましくは10〜40
μm、特に好ましくは15〜35μmである。また、突
起物の形状は特に制限はなく、粒子型、ドーム型、山
型、ピラミッド型、円柱型、角柱型、台形、プリズム
型、不定形等を例示することが出来る。また単段形状で
あっても多段形状であっても良くこれらの形状が混在し
ていたり、多段に組み合わさっていても良い。突起物
は、1mm2当たり2個以上、100個以下有すること
が好ましく、更に好ましくは5個以上90個以下であ
る。
【0048】これらの突起物の作成方法にとして具体的
には、(1)粒子等の固形物を塗布させる方法、(2)
粒子などの固形物を樹脂と混練してフィルム、シート状
に成形する方法、(3)粒子などの固形物を半溶融状態
のフィルム、シートに散布後冷却して定着させる方法、
(4)スクリーン印刷の様な印刷技術を利用して突起物
を形成する方法、(5)熱可塑性樹脂をシート、フィル
ムに成型する際に凹凸形状を有する冷却ロールを使用
し、ロールの凹凸形状を突起物として転写する方法、
(6)マイクロ金型を利用して形成する方法(7)サン
ドブラスト法などの研磨、摩擦行程を有する方法(8)
フォトリソグラフィーを利用して形成する方法(9)エ
ッチング法を利用して形成する方法等を適用させること
が出来る。また上記等の方法で得られる突起物を熱処理
等で変形させることも可能である。
【0049】上記の突起物を形成する方法の中でも特に
表面状態の調整が比較的容易な、粒子を粘着層、接着層
成型時に粒子を添加する方法や粘着層、接着層、反射層
状に塗布する方法が好ましい。用いられる粒子として
は、例えば、アクリル、ポリスチレン、ビニルベンゼ
ン、スチレンメタクリレート、スチレンアクリレート、
スチレンブタジエン等の高分子(有機)粒子をはじめ、
シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉛(鉛
白)、酸化亜鉛(亜鉛華)、炭酸カルシウム、炭酸バリ
ウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、ケイ酸ソーダ
などからなる無機微粒子や、酸化錫、酸化インジウム、
酸化カドミウム、酸化アンチモンなどの導電性透明微粒
子なども用いることができるが、必ずしもこれらに限定
されるものではない。特にアクリル樹脂またはシリカを
用いることが好ましい。
【0050】本発明において用いられる粒子40は、平
均粒子径が0.1〜50μm、好ましくは1〜50μ
m、より好ましくは10〜50μm、更に好ましくは1
5〜45μm、特に好ましくは20〜40μmの粒子を
使用することが好ましい。
【0051】上記粒子40の粒径分布は小さい方が好ま
しく、平均粒子径に対する粒子径の標準偏差の割合は5
0%以下であることが好ましい。さらに好ましくは40
%以下である。 但し、必要に応じて2種以上の粒子を
用いることも出来る。この場合、主成分の粒子の割合は
50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは7
5%以上、特に好ましくは80%以上である。
【0052】平均粒子径の分布は、少量の粒子を分散さ
せた溶液を動的光散乱法により測定することで求めるこ
とができる。また、粒子を撮影したSEM(Scanning E
lectron Microscope)写真から無作為に選んだ100個
の粒子径より求めることもできる。また、粒子径は、S
EM写真以外に光学顕微鏡を用いても読みとることがで
きる。また、得られた写真または像を、画像処理するこ
とからも粒径分布を求めることができる。
【0053】上記の粒子40は、塗布する場合バインダ
ーとして用いられる樹脂中に分散させた状態で塗布され
る。バインダー樹脂としては、例えばポリメタクリル酸
メチルなどのアクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹
脂、ポリメタアクリルニトリル樹脂、エチルシリケート
より得られる重合体などの珪素樹脂、フッ素系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、アセテート系樹
脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、エポキシ樹脂や、これらの混合物などが挙げら
れるが、必ずしもこれらに限定される物ではない。これ
らは粘着層、接着層50や保護層10と粒子40との密
着性を考慮して選択される。なかでも、ポリエステル系
樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
【0054】通常これらの粒子をバインダー樹脂に分散
させるためには溶媒を用いる。溶媒としては、トルエ
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、イソプロピルア
ルコールなどが好ましく用いられる。これらは塗布作業
に一般的に用いられる溶媒であり、これら以外でも基板
50や粒子40に影響を与えない溶媒であれば、問題な
く使用できる。また、必要に応じてイソシアネート類や
メラミン類などの架橋剤、ぬれ剤や増粘剤、分散剤、消
泡剤、などの添加剤を加えてもよい。
【0055】上記粒子40のバインダー樹脂に対する配
合率は、粒子がバインダー樹脂に対して0.1wt%以
上10wt%以下であることが好ましい。配合率が、
0.1wt%より小さい場合、必要な反射光の拡散特性
が得られないため好ましくない。また、10wt%より
大きい場合は、光の拡散性が強くなりすぎるため好まし
くない。
【0056】粒子40を含む塗工液は、粘着層、接着層
50や保護層10上にwet状態で塗工量10g/m2
以上、40g/m2で塗布することが好ましい。粒子の
配合率は、反射体1表面の粒子密度に反映され、反射体
1、2の拡散率に影響を及ぼす。また塗布量は、バイン
ダー層の厚みに反映され、粒子40の頂上と反射層20
との高さの差つまり、導光板60と反射体1、2との接
触時の間隔に影響を及ぼす。塗布液量を10g/m2
り小さくすると、塗布液中に含まれる粒子40の量が不
足し、必要な反射光の拡散特性が得られない場合があり
好ましくない。また、塗布液量を40g/m2より大き
くすると、粒子40がバインダー樹脂に埋もれてしま
い、必要な突起高さが得られない場合があり好ましくな
い。つまり、上述範囲で粒子配合量と塗布液の塗布量と
を調整することで、基板50や保護層10上に1mm2
当たり、2個以上100個以下の突起物を得ることがで
きる。また、バインダー樹脂表面から粒子頂部までの突
起物高さは、触診粗さ計や表面形状測定装置などにより
容易に測定することができる。
【0057】上記の粒子40とバインダー樹脂を含む混
合液を粘着層、接着層50や保護層10に塗布する方法
としては、広い粘度範囲にわたって塗布が可能であり、
塗工中にも塗膜厚さを調整でき、また塗膜厚さを大幅に
変えることが出来るなどの特徴をもつ、ロールコータ
法、リバースロールコータ法があり、比較的運転技術を
要さず、幅広でも塗工厚さが均一で、薄膜コーティング
出来るなどの特徴をもつクラビアコータ法、高速塗工、
高生産性や、塗工厚さの均一性、広範囲に塗装が出来る
などの特徴をもつダイコート(押出)法、などが挙げら
れるが、いずれの方法においても上記の突起物密度およ
び突起物高さを実現できる。
【0058】本発明のサイドライト型バックライト装置
では、上記のように作製した導光板下反射体を導光板6
0の下面に配置し、金属薄膜層側を上面として設置する
ことが好ましい。バックライト装置としては、サイドラ
イト型として一般的に用いられているものであればよ
い。
【0059】使用される導光板60は、例えば、ポリメ
チルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボ
ネートやポリカーボネート・ポリスチレン組成物などの
ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂などの透明性
または透光性樹脂やガラスなどの約400nm〜700
nmの波長域において透明性を有するものが好ましく用
いられるが、光源の波長領域に応じて透明性を示す材料
であれば、これらに限定される訳ではない。また、導光
板60の厚さは、使用目的の導光板のサイズや、光源の
大きさなどにより適宜に決定することができる。
【0060】使用する光源70としては、例えば、白熱
電球、発光ダイオード(LED)、エレクトロルミネセ
ンス(EL)、蛍光ランプ、メタルハイドライドランプ
などが挙げられ、中でも蛍光ランプが好ましく用いられ
る。蛍光ランプにはその電極構造、点灯方式により熱陰
極型と、冷陰極型に大別され、電極、インバーターとも
熱陰極型の方が大きくなる傾向にある。熱陰極型は、発
光に寄与しない電極近傍の電飾損失が小さく効率がよ
く、冷陰極型に比べ数倍優れた発光効率を示し、発光も
強いが、寿命は冷陰極型の方が優れており、低消費電力
性、耐久性などの点から冷陰極型がより好ましく用いら
れる。
【0061】本発明のサイドライト型バックライト装置
では、驚くべきことに導光板60と反射層との間に特定
の間隔をおいて導光板下反射体を設置することで輝度ム
ラを抑制することが出来る。この間隔は、具体的には導
光板60から見た反射層の凹部と導光板60との間隔で
ある。通常、導光板60と本発明の導光板下反射体とは
直接接しているので、この間隔はA面を導光板60側に
配置した場合、突起物の高さで制御できる。またスペー
サーなどをこれらの間に挿入してこの間隔を調整するこ
とも出来る。この間隔は、5μm以上、好ましくは10
μm以上、より好ましくは10〜100μm、特に好ま
しくは10〜90μm、更に好ましくは15〜85μm
である。
【0062】導光板下反射体の反射層はランプリフレク
ターの場合と同様、少なくとも(a)下地層、(b)銀
を主体とする層、(c)保護層を有し(a)(b)
(c)の順に積層されていることが好ましく、任意に
(a)(b)(c)の順となっていれば3層以上であっ
ても良い。
【0063】本発明の導光板下反射体は基板側の面(B
面)に易滑処理がなされていても良い。易滑処理を施す
ことで、液晶表示装置を組み付ける際の作業性が向上す
る。易滑処理の方法について特に制限はないが、具体的
には微粒子を含む塗工液を塗布する方法、エンボス加工
により凹凸を形成する方法。シリカなどの粒子を基板6
0表面に高圧空気と共に吹き付けるサンドブラスト法、
エッチング等の化学的方法などを用いることできる。こ
の中でも塗工液を塗布する方法が好ましく用いられる。
【0064】本発明の液晶表示装置は上記のサイドライ
ト型バックライト装置4を組み込んで得られる。本発明
の液晶表示装置は、輝度が高く、美しい映像を実現でき
る。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0066】実施例1 (導光板下反射体の作製)突起物となる粒子として平均粒
子径が30μmであるアクリル粒子を、バインダー樹脂
としてポリエステル樹脂(高松油脂製、Tg20℃)を用
い、バインダー樹脂に対し硬化剤である脂肪族イソシア
ネートを20%、粒子の配合量を6.0wt%とし、固
形分比が24wt%になるようにトルエンとエチルメチ
ルケトンからなる溶剤を用いて溶液を調合した後、厚さ
188μmのPETフィルム(引っ張り弾性率:4300
MPa)上に塗布を行いA面側の突起物を得た。次に、
平均粒子径が1.5μmのアクリル粒子、バインダー樹
脂としてアクリル/メラミン樹脂を用い、バインダー樹
脂に対し、粒子の配合量を、2.0wt%とし、固形分
比が15wt%になるようにトルエンとエチルメチルケ
トンからなる溶剤を用いて溶液を調合した後、PETフ
ィルムのB面側に塗布を行い、易滑面を得た。
【0067】次にA面側に、DCマグネトロンスパッタ
法で、2%のAl23がドープされた酸化亜鉛(純度9
9.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴ
ンをスパッタガスとして、酸化亜鉛を膜厚5nmになる
ように下地層を形成した。続いて、このフィルムをスパ
ッタ装置から取り出すことなく、同様にDCマグネトロ
ンスパッタ法で、純度99.9%の銀をターゲットとと
し、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして銀
を膜厚200nmになるように成形した。続いて、この
フィルムをスパッタ装置からと取り出すことなく、DC
マグネトロンスパッタ法で、2%のAl23がドープさ
れた酸化亜鉛(純度99.9%)をターゲットとし、純
度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、酸化亜
鉛を膜厚5nmになるように保護層を形成した。この粘
着性反射体188μmのPET(ポリエチレンテレフタ
レート)フィルムとラミネーターで貼り合わせ図1に示
すような所望の反射体1を得た。この反射体1を日立自
記分光光度計(型式U―3400)に150φの積分球
を設置し、波長550nmにおける各反射率を金属層側
から測定したところ、全反射率、拡散反射率はそれぞれ
96.0%、5.3%であり、拡散率は5.5%であっ
た。次にA面側の突起物の高さを表面形状測定装置(D
EKTAK3:Veeco社製)で10点測定したとこ
ろ、その平均値は、25.5μm、光学顕微鏡で最大幅
を10点測定したところ、その平均値は30.5μmで
あった。また、1mm2当たり最大幅20〜40μm、
高さ15〜35μmの粒子数は19個存在した。測定後
の反射体1を、恒温恒湿槽に入れ、60℃、90%RH
の湿熱条件で500時間放置した。500時間経過後、
反射体1を取り出して表面を観察したところ、金属の凝
集は見られなかった。また、再度分光光度計により、全
反射率、拡散反射率を測定した結果、反射率が95.3
%、拡散反射率が5.6%と湿熱前とほとんどかわらな
かった。 (ランプリフレクターの作製)厚さ38μmのPET上
に、DCマグネトロンスパッタ法で、2%のAl2 3
ドープされた酸化亜鉛(純度99.9%)をターゲット
とし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとし
て、酸化アルミニウムが2%ドープされた酸化亜鉛を膜
厚5nmになるように形成した。続いて、このシートを
スパッタ装置から取り出すことなく、同様にDCマグネ
トロンスパッタ法で、純度99.9%の銀をターゲット
ととし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとし
て銀を膜厚200nmになるように成形した。続いて、
このシートをスパッタ装置から取り出すことなく、2%
のAl2O3がドープされた酸化亜鉛(純度99.9%)
をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッ
タガスとして、酸化アルミニウムが2%ドープされた酸
化亜鉛を膜厚5nmになるように形成した。得られたシ
ートのPET面とと厚さ2mmの真鍮板とをアクリル系
接着剤を介して貼り合わせた。180度ピール強度で測
定したところ200g/cmであった。日立自記分光光
度計(型式U―3400)に150φの積分球を設置
し、550nmにおける反射層側の全反射率の測定を行
ったところ、反射率96.8%であった。続いて、この
シートの光熱劣化試験を行った。光源には山下電装(株)
のソーラシミュレータ型式YSS−505Hを用い、照
射強度500mW/cm2の擬似太陽光下で行った。ま
た反射シートは100℃に加熱した。この条件下で30
0時間経過した後、反射率を測定したところ、96.0
%であった。
【0068】この反射シートを、所定の形状に打ち抜き
加工を行った後、反射相を内側に折り曲げ加工して(曲
率半径4mm)図3に示すようなランプリフレクターを
得た。 (バックライト評価)上記の導光板下反射体を導光板6
0の下面に反射層側が上になるようにセットし、上記の
ランプリフレクターを図4の様に取り付けサイドライト
型バックライト装置を得た。この状態で、光源70を点
灯し、面中央での正面方向に得られる輝度を測定すると
ともに、導光板下反射体に故意に歪みを与えた場合の、
面光源の輝度ムラについて観察した結果を表1に示す。
【0069】実施例2 アクリル粒子の系が35μmとした以外は実施例1と同
様にして導光板下反射体を作製し、バックライト装置評
価を行った。結果を表1に示した。
【0070】
【表1】
【0071】以下は、比較例である。
【0072】比較例1は、拡散反射率が本発明より高い
場合の例であり、輝度ムラが見られる問題が生じた。
【0073】比較例1 突起物となる粒子として平均粒子径5μmのアクリル粒
子を、バインダー樹脂としてアクリル樹脂を用い、配合
率をそれぞれ2.0wt%とし、固形分比が24%にな
るようにトルエンとエチルメチルケトンとからなる溶剤
を用いて溶液を調合した後、片側をサンドブラスト処理
された厚さ188μmのPETフィルムの未処理面側に
塗布を行いA面側の突起物を得た。以下は実施例1と同
様にして、導光板下反射体を作製し、バックライト評価
を行った。結果を表1に示した。
【0074】比較例2は、反射シートの基材がランプ側
に配置された例であり、輝線が発生する問題が生じた。
【0075】比較例2 反射シートの反射層側と真鍮板とを貼り合わせたこと以
外は実施例1と同様にしてランプリフレクターを作製
し、バックライト評価を行った。結果を表1に示した。
【0076】比較例3は、導光板下反射体として拡散反
射率が非常に高い白色PETを使用した例である。輝度
不足と輝線発生の問題が生じた。
【0077】比較例3 導光板下に用いる反射体に白色PETを使用し、実施例
1と同様の観察を行った結果を表1に示す。
【0078】表1からわかるように、実施例1,2とも
に輝度ムラの発生が無く、十分な輝度が得られ、バック
ライトとして良好な特性を示した。比較例1では、拡散
反射率が高く輝度ムラが発生し、比較例2では十分な輝
度が得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明における導光板下反射体の一例を示
す断面図である。
【図2】は、本発明におけるランプリフレクターの一例
を示す断面図である。
【図3】は、本発明におけるランプリフレクターの一例
である。
【図4】は、本発明のサイドライト型バックライト装置
の一例である。 (符号の説明) 10 保護層 20 銀を主体とする層 30 下地層 40 粒子 50 基板 60 導光体 70 光源 80 ランプリフレクター 90 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21Y 103:00 F21Y 103:00 (72)発明者 吉田 浩隆 千葉県袖ヶ浦市長浦580番地32 三井化学 株式会社内 (72)発明者 福田 伸 千葉県袖ヶ浦市長浦580番地32 三井化学 株式会社内 Fターム(参考) 2H042 DA04 DA10 DA16 2H091 FA14Z FA23Z FA42Z FB02 FC02 GA01 LA16 LA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも基材と反射層とからなり、前記
    反射層が少なくとも(a)下地層、(b)銀を主体とす
    る金属層、(c)保護層を(a)(b)(c)の順に積
    層してなるランプリフレクターが導光板の側面に設置さ
    れた光源を反射層を内側にして覆うように配置され、か
    つ、少なくとも基板と反射層とからなり、全反射率に対
    する拡散反射率の割合(拡散率)が1%〜50%である
    反射体が光源から入射される光を上面に出射する導光板
    の下面に配置されていることを特徴とするサイドライト
    型バックライト装置。
  2. 【請求項2】 ランプリフレクターの反射層側の曲率半
    径が5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載
    のサイドライト型バックライト装置。
  3. 【請求項3】 導光板下反射体が最大幅0.1μm〜5
    0μm、高さ0.1μm〜45μmの突起物を1mm2
    当たり2個以上100個以下有することを特徴とする請
    求項1に記載のサイドライト型バックライト装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のいずれかのサイドラ
    イト型バックライト装置を備えることを特徴とする液晶
    表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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