JPH07191317A - 液晶表示装置用反射板および反射型液晶表示装置 - Google Patents
液晶表示装置用反射板および反射型液晶表示装置Info
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- JPH07191317A JPH07191317A JP5331622A JP33162293A JPH07191317A JP H07191317 A JPH07191317 A JP H07191317A JP 5331622 A JP5331622 A JP 5331622A JP 33162293 A JP33162293 A JP 33162293A JP H07191317 A JPH07191317 A JP H07191317A
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- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/13—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
- G02F1/133—Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
- G02F1/1333—Constructional arrangements; Manufacturing methods
- G02F1/1335—Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
- G02F1/133553—Reflecting elements
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高光沢度、高拡散反射率で、かつ反射面を保
護することができる液晶表示装置用反射板を得る。また
この反射板を使用して反射型液晶表示装置を構成する。 【構成】 基板上に反射層を形成し、この反射層の上に
光学的膜厚が約λ0 /4(ただしλ0 は設計波長)の低
屈折率の透明誘電体膜と、光学的膜厚が約λ0 /4(た
だしλ0 は設計波長)の高屈折率の透明誘電体膜をこの
順に積層する。
護することができる液晶表示装置用反射板を得る。また
この反射板を使用して反射型液晶表示装置を構成する。 【構成】 基板上に反射層を形成し、この反射層の上に
光学的膜厚が約λ0 /4(ただしλ0 は設計波長)の低
屈折率の透明誘電体膜と、光学的膜厚が約λ0 /4(た
だしλ0 は設計波長)の高屈折率の透明誘電体膜をこの
順に積層する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に用いら
れる反射板、または反射型液晶表示装置に関する。
れる反射板、または反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】TN系液晶ディスプレイ(以下LCDと
いう)、STN系LCD、2端子素子LCD、3端子素
子LCDなどの反射型液晶表示装置は、図6に示すよう
に上側偏光板61、液晶パネル62、下側偏光板63、
反射板64を含む部材が順次重ねられた基本構造により
構成される。図6の各部材間は粘着剤または接着剤65
により一体化結合される。上記下側偏光板63と反射板
64は図7に示すように反射板64上に、粘着剤65、
保護層66、偏光子63、保護層68、粘着剤65、さ
らに離型フィルム69が順次重ねられ、偏光板付き反射
板として使用される。上記偏光板付き反射板は、大きく
分けて図8に示すように、プラスチックフィルム70上
に金属蒸着膜71を蒸着する金属蒸着タイプ、図9に示
すようにプラスチックフィルム70上に金属箔72を接
着剤73で接着した積層タイプ、および図10に示すよ
うにプラスチックフィルム70上へ金属ペイント74を
コートするコートタイプの3種類に分類される。これら
の反射板は、表面に保護コートなどの特別な層(金属表
面の自然酸化を除いて)が形成されることなく、偏光板
などの光学部材と粘着剤を介して一体化されていた。ま
た、ここに用いられる金属蒸着膜71、金属箔72及び
金属ペイント74の金属はアルミニウム系が主流であっ
た。以下、詳しく説明する。
いう)、STN系LCD、2端子素子LCD、3端子素
子LCDなどの反射型液晶表示装置は、図6に示すよう
に上側偏光板61、液晶パネル62、下側偏光板63、
反射板64を含む部材が順次重ねられた基本構造により
構成される。図6の各部材間は粘着剤または接着剤65
により一体化結合される。上記下側偏光板63と反射板
64は図7に示すように反射板64上に、粘着剤65、
保護層66、偏光子63、保護層68、粘着剤65、さ
らに離型フィルム69が順次重ねられ、偏光板付き反射
板として使用される。上記偏光板付き反射板は、大きく
分けて図8に示すように、プラスチックフィルム70上
に金属蒸着膜71を蒸着する金属蒸着タイプ、図9に示
すようにプラスチックフィルム70上に金属箔72を接
着剤73で接着した積層タイプ、および図10に示すよ
うにプラスチックフィルム70上へ金属ペイント74を
コートするコートタイプの3種類に分類される。これら
の反射板は、表面に保護コートなどの特別な層(金属表
面の自然酸化を除いて)が形成されることなく、偏光板
などの光学部材と粘着剤を介して一体化されていた。ま
た、ここに用いられる金属蒸着膜71、金属箔72及び
金属ペイント74の金属はアルミニウム系が主流であっ
た。以下、詳しく説明する。
【0003】1.金属蒸着タイプ 図8に示すように、表面に凹凸処理したポリエチレンテ
レフタレート(以下、PETと表記)フィルムをプラス
チックフィルム基板として用い、このフィルム上に金属
蒸着膜としての500〜600オングストローム厚のア
ルミニウム薄膜を蒸着により形成して反射板を形成す
る。この反射板は無指向性である。プラスチックフィル
ムの表面に凹凸を形成する方法として、無機物充填物を
合成樹脂に混練し製膜する方法(特開昭54−1582
53号)や、あるいは有機物充填物を合成樹脂に混練し
成膜する方法や、プラスチックフィルムの表面をサンド
ブラスト法、液体ホーニング法または薬品による化学的
処理後、合成樹脂コーティングする方法(特開昭60−
117281号)などが知られている。
レフタレート(以下、PETと表記)フィルムをプラス
チックフィルム基板として用い、このフィルム上に金属
蒸着膜としての500〜600オングストローム厚のア
ルミニウム薄膜を蒸着により形成して反射板を形成す
る。この反射板は無指向性である。プラスチックフィル
ムの表面に凹凸を形成する方法として、無機物充填物を
合成樹脂に混練し製膜する方法(特開昭54−1582
53号)や、あるいは有機物充填物を合成樹脂に混練し
成膜する方法や、プラスチックフィルムの表面をサンド
ブラスト法、液体ホーニング法または薬品による化学的
処理後、合成樹脂コーティングする方法(特開昭60−
117281号)などが知られている。
【0004】2.積層体タイプ (1)アルミニウム箔とプラスチックフィルムの積層体 アルミニウム箔の艶消し面と、プラスチックフィルムで
あるPETフィルムを貼り合わせ、艶面に砂などの粒状
物を衝突させて表面を粗面化する方法(特開平2−14
9801号)や、アルミニウム箔面にエンボスロールを
接触させて表面を粗面化する方法(特開昭58−219
526号、特開平3−246502号)などがある。
あるPETフィルムを貼り合わせ、艶面に砂などの粒状
物を衝突させて表面を粗面化する方法(特開平2−14
9801号)や、アルミニウム箔面にエンボスロールを
接触させて表面を粗面化する方法(特開昭58−219
526号、特開平3−246502号)などがある。
【0005】(2)ヘアライン入りアルミニウム箔とプ
ラスチックフィルムの積層体 アルミニウム箔を圧延を繰り返して製造する。最終圧延
では薄くなるため、2枚を重ねて上下ロールで圧延し、
その後別々にセパレートする。ロールに接した面は艶面
で反射率が大きい、他方のアルミニウム箔と接した面は
艶消し面となり、反射率が小さい。艶消アルミニウム箔
(AA1100またはJIS−IN30)をプラスチッ
クフィルムとしてのPETフィルム上と接着剤を介して
貼り合わせた反射板が知られている。この反射板はアル
ミニウム箔の圧延方向とほぼ直角方向に延びる微細な凹
凸によりヘアラインが形成され、反射特性に指向性が生
じていて、見る角度によって反射面が暗くなる場合があ
る(特開昭58−219526号)。
ラスチックフィルムの積層体 アルミニウム箔を圧延を繰り返して製造する。最終圧延
では薄くなるため、2枚を重ねて上下ロールで圧延し、
その後別々にセパレートする。ロールに接した面は艶面
で反射率が大きい、他方のアルミニウム箔と接した面は
艶消し面となり、反射率が小さい。艶消アルミニウム箔
(AA1100またはJIS−IN30)をプラスチッ
クフィルムとしてのPETフィルム上と接着剤を介して
貼り合わせた反射板が知られている。この反射板はアル
ミニウム箔の圧延方向とほぼ直角方向に延びる微細な凹
凸によりヘアラインが形成され、反射特性に指向性が生
じていて、見る角度によって反射面が暗くなる場合があ
る(特開昭58−219526号)。
【0006】(3)艶消アルミニウム合金箔とプラスチ
ックフィルムの積層体 アルミニウムに鉄とマンガンを微量に含有させたアルミ
ニウム合金を圧延により箔にする。この箔の表面は滑ら
かな極微細な突起が形成される。この箔の表面にPET
フィルムを接着剤により積層する。このようにして形成
した反射板は無指向性で明るさが良好である(特開昭6
4−66687号)。
ックフィルムの積層体 アルミニウムに鉄とマンガンを微量に含有させたアルミ
ニウム合金を圧延により箔にする。この箔の表面は滑ら
かな極微細な突起が形成される。この箔の表面にPET
フィルムを接着剤により積層する。このようにして形成
した反射板は無指向性で明るさが良好である(特開昭6
4−66687号)。
【0007】3.コートタイプ PETフィルムよりなるプラスチックフィルム上に、ア
ルミニウムフレークを含む金属ペイントとしてのアルミ
ニウムペイントをコーティングして反射板を構成する
(特開昭60−482号)。尚、この反射板は無指向性
である。
ルミニウムフレークを含む金属ペイントとしてのアルミ
ニウムペイントをコーティングして反射板を構成する
(特開昭60−482号)。尚、この反射板は無指向性
である。
【0008】以上のアルミニウム系の反射板は、光沢度
が十分に高くない。従ってこれらの反射板を偏光板と一
体化し、液晶パネルに貼合わせだ場合、表示がやや暗
く、白黒表示の場合は背景色がややグレイ色味を帯びた
白表示となっていた。
が十分に高くない。従ってこれらの反射板を偏光板と一
体化し、液晶パネルに貼合わせだ場合、表示がやや暗
く、白黒表示の場合は背景色がややグレイ色味を帯びた
白表示となっていた。
【0009】一方、アルミニウムより可視部で反射率の
高い金属に銀があることは公知の事実である(G.Ha
ss:J.Opt.Soc.Amer.48,677,
1958)。この銀を液晶表示用反射板として使用する
という考え、たとえば銀蒸着膜の使用は特開昭54−1
58253号、特開昭60−117281号に、また銀
箔の使用は特開平2−149801号、特開平3−24
6502号に記載されている。
高い金属に銀があることは公知の事実である(G.Ha
ss:J.Opt.Soc.Amer.48,677,
1958)。この銀を液晶表示用反射板として使用する
という考え、たとえば銀蒸着膜の使用は特開昭54−1
58253号、特開昭60−117281号に、また銀
箔の使用は特開平2−149801号、特開平3−24
6502号に記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液晶表示装
置用反射板は、金属蒸着膜、金属箔および金属ペイント
の金属で形成されていて、その金属がアルミニウム系の
場合には光沢度または拡散反射率が充分でなかった。
置用反射板は、金属蒸着膜、金属箔および金属ペイント
の金属で形成されていて、その金属がアルミニウム系の
場合には光沢度または拡散反射率が充分でなかった。
【0011】また、その金属が銀の場合には、銀が貴金
属であるためコストが高く実用化に至っていなかった。
属であるためコストが高く実用化に至っていなかった。
【0012】更に従来の反射層はその表面が金属層であ
るため、偏光板、1/4波長板、1/2波長板、位相差
板、またはこれらの組合わせから選択された光学部材な
どの光学部材と接着剤を介して一体化する作業工程で、
表面に傷が入り反射性能を損なうことがあった。
るため、偏光板、1/4波長板、1/2波長板、位相差
板、またはこれらの組合わせから選択された光学部材な
どの光学部材と接着剤を介して一体化する作業工程で、
表面に傷が入り反射性能を損なうことがあった。
【0013】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、低コストでかつ耐擦傷性に優れ、高
光沢度または高拡散反射率を得ることができる液晶表示
装置用反射板を提供することにある。
になされたもので、低コストでかつ耐擦傷性に優れ、高
光沢度または高拡散反射率を得ることができる液晶表示
装置用反射板を提供することにある。
【0014】更に、明るい反射板または明るい光学部材
付き反射板と液晶パネルを一体化した高品位の反射型液
晶表示装置を提供することにある。
付き反射板と液晶パネルを一体化した高品位の反射型液
晶表示装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次の通り構成される。請求項1の発明は、
基板上に高反射率性を示す単層または複数層の反射層と
透明誘電体層を積層してなる液晶表示用反射板におい
て、上記透明誘電体層は、光学的膜厚が約λ0 /4(た
だしλ0 は設計波長)で、かつ下記の第2の透明誘電体
膜より低屈折率の第1の透明誘電体膜と、光学的膜厚が
約λ0 /4で、かつ上記第1の透明誘電体膜より高屈折
率の第2の透明誘電体膜を積層して形成され、液晶表示
装置用反射板が構成される。上記λ0 /4の低屈折率の
透明誘電体膜とλ0 /4の高屈折率の透明誘電体膜との
相対的な屈折率の差は大きいほど反射率の向上が期待で
きる。
成するため、次の通り構成される。請求項1の発明は、
基板上に高反射率性を示す単層または複数層の反射層と
透明誘電体層を積層してなる液晶表示用反射板におい
て、上記透明誘電体層は、光学的膜厚が約λ0 /4(た
だしλ0 は設計波長)で、かつ下記の第2の透明誘電体
膜より低屈折率の第1の透明誘電体膜と、光学的膜厚が
約λ0 /4で、かつ上記第1の透明誘電体膜より高屈折
率の第2の透明誘電体膜を積層して形成され、液晶表示
装置用反射板が構成される。上記λ0 /4の低屈折率の
透明誘電体膜とλ0 /4の高屈折率の透明誘電体膜との
相対的な屈折率の差は大きいほど反射率の向上が期待で
きる。
【0016】ここで反射層はアルミニウム、銀が使用さ
れる。低屈折率の透明誘電体膜は、屈折率が約1.7以
下のものが使用され、例えば二酸化ケイ素(SiO2)
は1.46、酸化アルミニウム(Al2O3)は1.6
2、弗化トリウム(ThF4)は1.52、弗化ランタ
ン(LaF3)は1.59、弗化マグネシウム(MgF
2)は1.38、弗化セリウム(CeO2)は1.63
などの単一系、これらの混合系が使用される。この低屈
折率の透明誘電体膜はベース金属層の表面酸化(陽極酸
化など)による方法でもよいし、PVD(Physic
al Vapour Deposition)法、例え
ばスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティン
グ法による方法、または化学的方法(溶液コーティング
など)を用いて形成される。上記スパッタリング法とし
て、メタルのスパッタプロセスと、蒸着したメタルの酸
化を分離して、低温で多層膜を形成する高速メタルモー
ドDCマグネトロンスパッタリング法が知られている
(USP4,851,095)。
れる。低屈折率の透明誘電体膜は、屈折率が約1.7以
下のものが使用され、例えば二酸化ケイ素(SiO2)
は1.46、酸化アルミニウム(Al2O3)は1.6
2、弗化トリウム(ThF4)は1.52、弗化ランタ
ン(LaF3)は1.59、弗化マグネシウム(MgF
2)は1.38、弗化セリウム(CeO2)は1.63
などの単一系、これらの混合系が使用される。この低屈
折率の透明誘電体膜はベース金属層の表面酸化(陽極酸
化など)による方法でもよいし、PVD(Physic
al Vapour Deposition)法、例え
ばスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティン
グ法による方法、または化学的方法(溶液コーティング
など)を用いて形成される。上記スパッタリング法とし
て、メタルのスパッタプロセスと、蒸着したメタルの酸
化を分離して、低温で多層膜を形成する高速メタルモー
ドDCマグネトロンスパッタリング法が知られている
(USP4,851,095)。
【0017】高屈折率の透明誘電体膜は、屈折率が約
1.8以上のものが使用され、例えば酸化チタニウム
(TiO2 )は2.1、酸化セリウム(CeO2 )は
2.42、酸化ジルコニウム(ZrO2 )は2.1、酸
化タンタル(Ta2 O5 )は2.1、酸化タングステ
ン、硫化亜鉛(ZnS)は2.35、酸化インジウム
(In2O3 )は2.0などの単一系、これらの混合系
が使用される。この高屈折率の透明誘電体膜PVD法、
例えばスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法による方法、または化学的方法(溶液コーティ
ングなど)を用いて形成される。上記スパッタリング法
として、メタルのスパッタプロセスと、蒸着したメタル
の酸化を分離して、低温で多層膜を形成する高速メタル
モードDCマグネトロンスパッタリング法が知られてい
る(USP4,851,095)。
1.8以上のものが使用され、例えば酸化チタニウム
(TiO2 )は2.1、酸化セリウム(CeO2 )は
2.42、酸化ジルコニウム(ZrO2 )は2.1、酸
化タンタル(Ta2 O5 )は2.1、酸化タングステ
ン、硫化亜鉛(ZnS)は2.35、酸化インジウム
(In2O3 )は2.0などの単一系、これらの混合系
が使用される。この高屈折率の透明誘電体膜PVD法、
例えばスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法による方法、または化学的方法(溶液コーティ
ングなど)を用いて形成される。上記スパッタリング法
として、メタルのスパッタプロセスと、蒸着したメタル
の酸化を分離して、低温で多層膜を形成する高速メタル
モードDCマグネトロンスパッタリング法が知られてい
る(USP4,851,095)。
【0018】上記低屈折率の透明誘電体膜と高屈折率の
透明誘電体膜は、金属反射膜または金属箔との密着性、
膜の信頼性、材料のコスト、硬さ、両者の膜応力の違
い、製造プロセスの難易度を考慮して選択され、好まし
くは酸化ケイ素(SiO2 )と酸化チタニウム(TiO
2 )の組み合わせ、二酸化ケイ素(SiO2 )と酸化ジ
ルコニウム(ZrO2 )の組み合わせ、酸化アルミニウ
ム(Al2O3 )と酸化チタニウム(TiO2 )の組み
合わせ、酸化アルミニウム(Al2O3 )と酸化セリウ
ム(CeO2 )の組み合わせ、酸化アルミニウム(Al
2 O3 )と酸化ジルコニウム(ZrO2 )の組み合わ
せ、弗化マグネシウム(MgF2 )と酸化チタニウム
(TiO2 )の組み合わせ、弗化マグネシウム(MgF
2 )と硫化亜鉛(ZnS)の組み合わせ、弗化トリウム
(ThF4 )と硫化亜鉛(ZnS)の組み合わせ等があ
る。
透明誘電体膜は、金属反射膜または金属箔との密着性、
膜の信頼性、材料のコスト、硬さ、両者の膜応力の違
い、製造プロセスの難易度を考慮して選択され、好まし
くは酸化ケイ素(SiO2 )と酸化チタニウム(TiO
2 )の組み合わせ、二酸化ケイ素(SiO2 )と酸化ジ
ルコニウム(ZrO2 )の組み合わせ、酸化アルミニウ
ム(Al2O3 )と酸化チタニウム(TiO2 )の組み
合わせ、酸化アルミニウム(Al2O3 )と酸化セリウ
ム(CeO2 )の組み合わせ、酸化アルミニウム(Al
2 O3 )と酸化ジルコニウム(ZrO2 )の組み合わ
せ、弗化マグネシウム(MgF2 )と酸化チタニウム
(TiO2 )の組み合わせ、弗化マグネシウム(MgF
2 )と硫化亜鉛(ZnS)の組み合わせ、弗化トリウム
(ThF4 )と硫化亜鉛(ZnS)の組み合わせ等があ
る。
【0019】請求項2の発明は、偏光板、1/4波長
板、1/2波長板、位相差板、カラーフィルタ、または
これらの組合わせから選択された光学部材に、粘着剤ま
たは接着剤を介して貼付して液晶表示装置用反射板を構
成する。
板、1/2波長板、位相差板、カラーフィルタ、または
これらの組合わせから選択された光学部材に、粘着剤ま
たは接着剤を介して貼付して液晶表示装置用反射板を構
成する。
【0020】請求項3の発明は、上記反射板を、粘着剤
または接着剤を介して液晶パネルに貼付して反射型液晶
表示装置を構成する。
または接着剤を介して液晶パネルに貼付して反射型液晶
表示装置を構成する。
【0021】
【作用】本発明によれば、アルミニウム系や銀系などの
高反射率性を示す金属層上に、光学的膜厚(t=n×
d:tは光学的膜厚、nは屈折率、dは膜厚)が約λ0
/4(ただし、λ0 は設計波長)の低屈折率の透明誘電
体膜と、光学的膜厚が約λ0 /4で高屈折率の透明誘電
体膜を積層することにより、または光学的膜厚が約λ0
/4の低屈折率の透明誘電体膜と、光学的膜厚が約λ0
/4で高屈折率の透明誘電体膜とを交互に2回以上積層
することにより、複数層の透明誘電体膜の干渉作用によ
り、金属層のみより高光沢度、または高拡散反射率にす
ることができる。また金属層上に硬い誘電体膜を形成し
ているため、傷つきやすい金属層を保護することができ
る。
高反射率性を示す金属層上に、光学的膜厚(t=n×
d:tは光学的膜厚、nは屈折率、dは膜厚)が約λ0
/4(ただし、λ0 は設計波長)の低屈折率の透明誘電
体膜と、光学的膜厚が約λ0 /4で高屈折率の透明誘電
体膜を積層することにより、または光学的膜厚が約λ0
/4の低屈折率の透明誘電体膜と、光学的膜厚が約λ0
/4で高屈折率の透明誘電体膜とを交互に2回以上積層
することにより、複数層の透明誘電体膜の干渉作用によ
り、金属層のみより高光沢度、または高拡散反射率にす
ることができる。また金属層上に硬い誘電体膜を形成し
ているため、傷つきやすい金属層を保護することができ
る。
【0022】本発明により高い反射率が得られる理由
は、空気層と高屈折率の透明誘電体膜の境界での反射光
と、低屈折率の透明誘電体膜と高屈折率の透明誘電体膜
の透明誘電体膜の境界での反射光とが干渉しあって、反
射光の強度を強めあうことにより、金属反射膜での反射
率以上に高い反射率をもたらすことによる。さらに低屈
折率の透明誘電体膜と高屈折率の透明誘電体膜とを交互
に積層することにより、より一層反射率を高めることが
できる。
は、空気層と高屈折率の透明誘電体膜の境界での反射光
と、低屈折率の透明誘電体膜と高屈折率の透明誘電体膜
の透明誘電体膜の境界での反射光とが干渉しあって、反
射光の強度を強めあうことにより、金属反射膜での反射
率以上に高い反射率をもたらすことによる。さらに低屈
折率の透明誘電体膜と高屈折率の透明誘電体膜とを交互
に積層することにより、より一層反射率を高めることが
できる。
【0023】この高光沢度または高拡散反射率の液晶表
示装置用反射板を、粘着剤、または接着剤を介して必要
に応じて光学部材ととともに液晶パネルに貼付けること
により明るい反射型液晶表示装置が得られる。
示装置用反射板を、粘着剤、または接着剤を介して必要
に応じて光学部材ととともに液晶パネルに貼付けること
により明るい反射型液晶表示装置が得られる。
【0024】
【実施例】本発明の実施例について、以下に説明する。 (実施例1)第1の実施例は、図1(a)(b)に示す
通り構成される。表面凹凸のプラスチックフィルム1上
に、可視部において高反射率を示す単層または複層の金
属層2をPVD法により形成し、この金属層上に光学的
膜厚が約λ0 /4(ただしλ0 は設計波長)の低屈折率
の透明誘電体膜3をPVD法で形成し、さらにその上に
光学的膜厚が約λ0 /4で高屈折率の透明誘電体膜4を
PVD法で形成する構成である。
通り構成される。表面凹凸のプラスチックフィルム1上
に、可視部において高反射率を示す単層または複層の金
属層2をPVD法により形成し、この金属層上に光学的
膜厚が約λ0 /4(ただしλ0 は設計波長)の低屈折率
の透明誘電体膜3をPVD法で形成し、さらにその上に
光学的膜厚が約λ0 /4で高屈折率の透明誘電体膜4を
PVD法で形成する構成である。
【0025】更に詳細に図1(a)を用いて説明する
と、PET材料に平均粒径5μmの珪砂を5重量%含有
して成膜することにより70μm厚のPETフィルムを
プラスチック基板1を得る。この基板表面には凹凸が形
成され粗面化した基板が得られる。この基板1の表面に
PVD法としての真空蒸着法によって厚み600オング
ストロームのアルミニウム層を形成して高い反射率を示
す単層の反射層2を形成する。その上に厚さ940オン
グストローム(λ0 が5500オングストロームの場
合)の酸化珪素層よりなる低屈折率の透明誘電体膜3を
形成する。設計波長としての5500オングストローム
は、可視光の波長範囲(4000オングストローム〜7
000オングストローム)のほぼセンターに位置し、ま
た目に感じる度合いが最も強くなる視感度の高い波長で
あるから、都合がよい。引き継ぎ、その上に厚さ625
オングストローム(λ0が5500オングストロームの
場合)の酸化チタニウムよりなる高屈折率の透明誘電体
膜4を形成する。
と、PET材料に平均粒径5μmの珪砂を5重量%含有
して成膜することにより70μm厚のPETフィルムを
プラスチック基板1を得る。この基板表面には凹凸が形
成され粗面化した基板が得られる。この基板1の表面に
PVD法としての真空蒸着法によって厚み600オング
ストロームのアルミニウム層を形成して高い反射率を示
す単層の反射層2を形成する。その上に厚さ940オン
グストローム(λ0 が5500オングストロームの場
合)の酸化珪素層よりなる低屈折率の透明誘電体膜3を
形成する。設計波長としての5500オングストローム
は、可視光の波長範囲(4000オングストローム〜7
000オングストローム)のほぼセンターに位置し、ま
た目に感じる度合いが最も強くなる視感度の高い波長で
あるから、都合がよい。引き継ぎ、その上に厚さ625
オングストローム(λ0が5500オングストロームの
場合)の酸化チタニウムよりなる高屈折率の透明誘電体
膜4を形成する。
【0026】以上の各層を積層して無指向性の反射板1
0を得た。この実施例において、基板1の表面を粗面化
する方法は、前述のように有機物充填物を合成樹脂に混
練し成膜する方法や、プラスチックフィルムの表面をサ
ンドブラスト法、液体ホーニング法または薬品による化
学的処理後、合成樹脂コーティングする方法(特開昭6
0−117281号)などがある。表面が凹凸のPET
フィルム上にアルミニウム反射膜を形成した従来例の場
合、反射率は58%であるが、この実施例の場合、反射
率84%が得られた。
0を得た。この実施例において、基板1の表面を粗面化
する方法は、前述のように有機物充填物を合成樹脂に混
練し成膜する方法や、プラスチックフィルムの表面をサ
ンドブラスト法、液体ホーニング法または薬品による化
学的処理後、合成樹脂コーティングする方法(特開昭6
0−117281号)などがある。表面が凹凸のPET
フィルム上にアルミニウム反射膜を形成した従来例の場
合、反射率は58%であるが、この実施例の場合、反射
率84%が得られた。
【0027】また、図1(b)の実施例を説明すると、
平均粒径5μmの珪砂を5重量%含有して製膜すること
により表面に凹凸を形成して粗面化した70μm厚のP
ETフィルムの表面を更にサンドブラスト法で表面を粗
面化すると、表面が鋭いギザギザになるので、この後、
表面の突起状の凹凸を緩和するためにポリエステル樹脂
よりなる合成樹脂で被覆してプラスチック基板1とす
る。
平均粒径5μmの珪砂を5重量%含有して製膜すること
により表面に凹凸を形成して粗面化した70μm厚のP
ETフィルムの表面を更にサンドブラスト法で表面を粗
面化すると、表面が鋭いギザギザになるので、この後、
表面の突起状の凹凸を緩和するためにポリエステル樹脂
よりなる合成樹脂で被覆してプラスチック基板1とす
る。
【0028】この基板1の表面上に真空蒸着法によって
厚み400オングストロームのアルミニウム層5aと、
その上に300オングストロームの銀層5bを形成して
高い反射率を示す複層の反射層5を形成して、その上に
上記図1(a)と同様に厚さ940オングストローム
(λ0が5500オングストロームの場合)の酸化珪素
層よりなる低屈折率の透明誘電体膜3、厚さ655オン
グストローム(λ0が5500オングストロームの場
合)の酸化ジルコニウムよりなる高屈折率の透明誘電体
膜4を形成して無指向性の反射板10を得た。この実施
例の場合、反射率91%が得られた。
厚み400オングストロームのアルミニウム層5aと、
その上に300オングストロームの銀層5bを形成して
高い反射率を示す複層の反射層5を形成して、その上に
上記図1(a)と同様に厚さ940オングストローム
(λ0が5500オングストロームの場合)の酸化珪素
層よりなる低屈折率の透明誘電体膜3、厚さ655オン
グストローム(λ0が5500オングストロームの場
合)の酸化ジルコニウムよりなる高屈折率の透明誘電体
膜4を形成して無指向性の反射板10を得た。この実施
例の場合、反射率91%が得られた。
【0029】(実施例2)第2の実施例を図2に示し、
液晶表示装置用反射板20は、高反射率を示す金属箔1
1の表面を陽極酸化して光学的膜厚が約λ0 /4(ただ
しλ0 は設計波長)の低屈折率の透明誘電体膜12をP
VD法で形成し、さらにその上に光学的膜厚が約λ0 /
4で高屈折率の透明誘電体膜13をPVD法で形成する
構成である。そして、金属箔の反射層と反対側にプラス
チックフィルム基板15を接着剤で接着する構成であ
る。
液晶表示装置用反射板20は、高反射率を示す金属箔1
1の表面を陽極酸化して光学的膜厚が約λ0 /4(ただ
しλ0 は設計波長)の低屈折率の透明誘電体膜12をP
VD法で形成し、さらにその上に光学的膜厚が約λ0 /
4で高屈折率の透明誘電体膜13をPVD法で形成する
構成である。そして、金属箔の反射層と反対側にプラス
チックフィルム基板15を接着剤で接着する構成であ
る。
【0030】更に詳細に図2とともに説明すると、厚さ
15μmの高反射率を示す金属箔としてのアルミニウム
箔11を液晶表示装置の大きさに合わせて最適サイズに
カッティングして、そのアルミニウム箔11の表面を、
3%酒石酸とエチレングリコールを容積比1:10の混
合溶液に浸し、+120Vの直流電圧を印加して陽極酸
化処理して、厚み約850オングストローム(λ0 が5
500オングストロームの場合)の酸化アルミニウム層
よりなる低屈折率の透明誘電体膜12を形成する。
15μmの高反射率を示す金属箔としてのアルミニウム
箔11を液晶表示装置の大きさに合わせて最適サイズに
カッティングして、そのアルミニウム箔11の表面を、
3%酒石酸とエチレングリコールを容積比1:10の混
合溶液に浸し、+120Vの直流電圧を印加して陽極酸
化処理して、厚み約850オングストローム(λ0 が5
500オングストロームの場合)の酸化アルミニウム層
よりなる低屈折率の透明誘電体膜12を形成する。
【0031】その上に、厚さ655オングストローム
(λ0が5500オングストロームの場合)の酸化ジル
コニウムよりなる高屈折率の透明誘電体膜13をPVD
法としての抵抗加熱方式真空蒸着法で形成する。以上の
ようにして、アルミニウム箔11の一方の面に2層の透
明誘電体膜12,13を形成し、上記2層の膜が形成さ
れていない面に70μmのPETフィルムをプラスチッ
ク基板15として二液性ウレタン系ドライラミネート接
着剤7を介して貼り合わせる。 そして、アルミニウム
箔の両側にエンボスロールをあて、無指向性の反射板2
0を得た。PETフィルム上に接着剤を介してアルミニ
ウム箔を形成した従来例の場合、反射率は69%である
が、この実施例の場合、反射率84%が得られた。
(λ0が5500オングストロームの場合)の酸化ジル
コニウムよりなる高屈折率の透明誘電体膜13をPVD
法としての抵抗加熱方式真空蒸着法で形成する。以上の
ようにして、アルミニウム箔11の一方の面に2層の透
明誘電体膜12,13を形成し、上記2層の膜が形成さ
れていない面に70μmのPETフィルムをプラスチッ
ク基板15として二液性ウレタン系ドライラミネート接
着剤7を介して貼り合わせる。 そして、アルミニウム
箔の両側にエンボスロールをあて、無指向性の反射板2
0を得た。PETフィルム上に接着剤を介してアルミニ
ウム箔を形成した従来例の場合、反射率は69%である
が、この実施例の場合、反射率84%が得られた。
【0032】上記反射板20に1/4波長板フィルムを
アクリル系粘着剤で貼り付けて波長板付き1/4波長フ
ィルムを形成することができる。
アクリル系粘着剤で貼り付けて波長板付き1/4波長フ
ィルムを形成することができる。
【0033】(実施例3)図3に示す第3の実施例であ
る液晶表示装置用反射板は、実施例1または実施例2の
反射板10または20を光学部材とともに粘着剤または
接着剤により貼付けした構造である。
る液晶表示装置用反射板は、実施例1または実施例2の
反射板10または20を光学部材とともに粘着剤または
接着剤により貼付けした構造である。
【0034】実施例1に示したように、平均粒径5μm
の珪砂を5重量%含有して成膜することにより表面に凹
凸を形成して粗面化した70μm厚のPETフィルム基
板1の表面に、厚み600オングストロームのアルミニ
ウム層を形成して反射層2を形成し、その上に厚さ94
0オングストローム(λ0が5500オングストローム
の場合)の酸化珪素層よりなる低屈折率の透明誘電体膜
3と、厚さ625オングストローム(λ0が5500オ
ングストロームの場合)の酸化チタニウムよりなる高屈
折率の透明誘電体膜4を形成することにより無指向性の
反射板10を得る。この反射板10に偏光フィルム2
1、離型フィルム22の順に、それぞれの間にアクリル
系粘着剤23を形成し、貼り合わせて偏光板付き反射板
30を得る。
の珪砂を5重量%含有して成膜することにより表面に凹
凸を形成して粗面化した70μm厚のPETフィルム基
板1の表面に、厚み600オングストロームのアルミニ
ウム層を形成して反射層2を形成し、その上に厚さ94
0オングストローム(λ0が5500オングストローム
の場合)の酸化珪素層よりなる低屈折率の透明誘電体膜
3と、厚さ625オングストローム(λ0が5500オ
ングストロームの場合)の酸化チタニウムよりなる高屈
折率の透明誘電体膜4を形成することにより無指向性の
反射板10を得る。この反射板10に偏光フィルム2
1、離型フィルム22の順に、それぞれの間にアクリル
系粘着剤23を形成し、貼り合わせて偏光板付き反射板
30を得る。
【0035】この実施例3において、偏光フィルム21
に代えて1/4波長板、1/2波長板、位相差板、また
はこれらの組み合わせから選択して光学部材を構成して
反射板に貼り合わせることができる。
に代えて1/4波長板、1/2波長板、位相差板、また
はこれらの組み合わせから選択して光学部材を構成して
反射板に貼り合わせることができる。
【0036】(実施例4)第4の実施例である液晶表示
装置は、実施例1または実施例2の反射板を、少なくと
も反射板側に偏光板等の光学部材を必要としない液晶表
示モードの液晶パネルに貼付けした構造である。
装置は、実施例1または実施例2の反射板を、少なくと
も反射板側に偏光板等の光学部材を必要としない液晶表
示モードの液晶パネルに貼付けした構造である。
【0037】図4(a)に示すように、偏光板を一枚も
必要としない相転移型ゲストホストモードのアクティブ
マトリックス駆動の液晶パネル41の反射面側に実施例
1の反射板10をアクリル系粘着材で貼付けて液晶表示
装置を得る。反射板10は図1(a)に示す通り、表面
を凹凸状に粗面化したPETフィルムよりなるプラスチ
ックフィルム基板上に、真空蒸着法によって厚み600
オングストロームのアルミニウムよりなる反射層5を形
成し、その上に厚さ約940オングストローム(λ0 が
5500オングストロームの場合)の酸化珪素層よりな
る低屈折率の透明誘電体膜3、厚さ約625オングスト
ローム(λ0 が5500オングストロームの場合)の酸
化チタニウムよりなる高屈折率の透明誘電体膜4を形成
してなる。
必要としない相転移型ゲストホストモードのアクティブ
マトリックス駆動の液晶パネル41の反射面側に実施例
1の反射板10をアクリル系粘着材で貼付けて液晶表示
装置を得る。反射板10は図1(a)に示す通り、表面
を凹凸状に粗面化したPETフィルムよりなるプラスチ
ックフィルム基板上に、真空蒸着法によって厚み600
オングストロームのアルミニウムよりなる反射層5を形
成し、その上に厚さ約940オングストローム(λ0 が
5500オングストロームの場合)の酸化珪素層よりな
る低屈折率の透明誘電体膜3、厚さ約625オングスト
ローム(λ0 が5500オングストロームの場合)の酸
化チタニウムよりなる高屈折率の透明誘電体膜4を形成
してなる。
【0038】なお、この実施例において、液晶パネルの
表示面側に、紫外線吸収フィルターなどの部材やタブレ
ットなどを配置することを制限するものではない。
表示面側に、紫外線吸収フィルターなどの部材やタブレ
ットなどを配置することを制限するものではない。
【0039】また、図4(b)に示すように、偏光板を
表示面側にのみ備え、反射板側に必要としない液晶表示
モードの液晶パネル42の片側に、実施例1または実施
例2の反射板10または20を貼付けして偏光板一枚の
反射型液晶表示装置を構成する。図4(b)において、
偏光板一枚を必要とするTN型ゲストホストモードのス
タティック駆動の液晶パネルの片面に、実施例2に示し
た反射板20を貼付けて反射型液晶表示装置を構成す
る。反射板20は図2に示したように、厚さ15μmの
高反射率を示す金属箔としてのアルミニウム箔11の表
面を陽極酸化処理して、厚み約850オングストローム
(λ0が5500オングストロームの場合)の酸化アル
ミニウム層よりなる低屈折率の透明誘電体膜12を形成
し、その上に、厚さ570オングストローム(λ0が5
500オングストロームの場合)の酸化セリウムよりな
る高屈折率の透明誘電体膜13を抵抗加熱方式真空蒸着
法で形成する。
表示面側にのみ備え、反射板側に必要としない液晶表示
モードの液晶パネル42の片側に、実施例1または実施
例2の反射板10または20を貼付けして偏光板一枚の
反射型液晶表示装置を構成する。図4(b)において、
偏光板一枚を必要とするTN型ゲストホストモードのス
タティック駆動の液晶パネルの片面に、実施例2に示し
た反射板20を貼付けて反射型液晶表示装置を構成す
る。反射板20は図2に示したように、厚さ15μmの
高反射率を示す金属箔としてのアルミニウム箔11の表
面を陽極酸化処理して、厚み約850オングストローム
(λ0が5500オングストロームの場合)の酸化アル
ミニウム層よりなる低屈折率の透明誘電体膜12を形成
し、その上に、厚さ570オングストローム(λ0が5
500オングストロームの場合)の酸化セリウムよりな
る高屈折率の透明誘電体膜13を抵抗加熱方式真空蒸着
法で形成する。
【0040】そして、上記2層の膜が形成されていない
面に70μmのPETフィルム15を二液性ウレタン系
ドライラミネート接着剤7を介して貼り合わせ、アルミ
ニウム箔の両側にエンボスロールをあて、無指向性の反
射板20を得る。
面に70μmのPETフィルム15を二液性ウレタン系
ドライラミネート接着剤7を介して貼り合わせ、アルミ
ニウム箔の両側にエンボスロールをあて、無指向性の反
射板20を得る。
【0041】(実施例5)実施例5の液晶表示装置は、
実施例3に示した光学部材付き反射板30を液晶パネル
に貼付けした構造である。
実施例3に示した光学部材付き反射板30を液晶パネル
に貼付けした構造である。
【0042】図5(a)について説明すると、位相差板
方式のSTN系液晶表示装置の液晶パネル51の2枚の
表示面側に位相差板52と偏光板53を重ね、反射面側
に実施例3に示した反射板30を貼付けて白黒表示の反
射型液晶表示装置を得る。
方式のSTN系液晶表示装置の液晶パネル51の2枚の
表示面側に位相差板52と偏光板53を重ね、反射面側
に実施例3に示した反射板30を貼付けて白黒表示の反
射型液晶表示装置を得る。
【0043】実施例3に示した反射板30は、図3に示
すようにPETフィルムの表面に、真空蒸着法で厚み6
00オングストロームのアルミニウム層を形成して反射
層2とし、その上に厚さ940オングストローム(λ0
が5500オングストロームの場合)の酸化珪素層より
なる低屈折率の透明誘電体膜3と、厚さ625オングス
トローム(λ0が5500オングストロームの場合)の
酸化チタニウムよりなる高屈折率の透明誘電体膜4を形
成することにより無指向性の反射板10を得る。この反
射板10に、偏光フィルム21、離型フィルム22の順
に、それぞれの間にアクリル系粘着剤23を形成し、貼
り合わせた偏光板付き反射板30である。
すようにPETフィルムの表面に、真空蒸着法で厚み6
00オングストロームのアルミニウム層を形成して反射
層2とし、その上に厚さ940オングストローム(λ0
が5500オングストロームの場合)の酸化珪素層より
なる低屈折率の透明誘電体膜3と、厚さ625オングス
トローム(λ0が5500オングストロームの場合)の
酸化チタニウムよりなる高屈折率の透明誘電体膜4を形
成することにより無指向性の反射板10を得る。この反
射板10に、偏光フィルム21、離型フィルム22の順
に、それぞれの間にアクリル系粘着剤23を形成し、貼
り合わせた偏光板付き反射板30である。
【0044】また図5(b)について説明すると、液晶
パネル55の片方に偏光板53、他方に実施例3の1/
4波長板54と一体化した反射板30を貼付けて反射型
液晶表示装置を構成する。即ち、90度ツイストした液
晶パネルの片方に偏光板53、他方に1/4波長フィル
ム付き反射板をアクリル系接着剤で貼付けて反射型液晶
表示装置を得る。
パネル55の片方に偏光板53、他方に実施例3の1/
4波長板54と一体化した反射板30を貼付けて反射型
液晶表示装置を構成する。即ち、90度ツイストした液
晶パネルの片方に偏光板53、他方に1/4波長フィル
ム付き反射板をアクリル系接着剤で貼付けて反射型液晶
表示装置を得る。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、反射層の前面に低屈折
率の透明誘電体膜と、高屈折率の透明誘電体膜を積層す
ることにより、金属層のみより高光沢度、または高拡散
反射率にすることができる。また反射層上に形成した透
明誘電体は硬い表面を有しているので、傷つきやすい金
属層を保護することができ、偏光フィルム等の光学部材
との貼合わせ時の作業などで反射板に傷が付くのを防止
することができる。
率の透明誘電体膜と、高屈折率の透明誘電体膜を積層す
ることにより、金属層のみより高光沢度、または高拡散
反射率にすることができる。また反射層上に形成した透
明誘電体は硬い表面を有しているので、傷つきやすい金
属層を保護することができ、偏光フィルム等の光学部材
との貼合わせ時の作業などで反射板に傷が付くのを防止
することができる。
【図1】本発明の第1の実施例を示す液晶表示装置用反
射板の断面図である。
射板の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す液晶表示装置用反
射板の断面図である。
射板の断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す液晶表示装置用光
学部材付き反射板の断面図である。
学部材付き反射板の断面図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す液晶表示装置の断
面図である。
面図である。
【図5】本発明の第5の実施例を示す液晶表示装置の断
面図である。
面図である。
【図6】従来の液晶表示装置の断面図である。
【図7】従来の液晶表示装置用偏光板付き反射板の断面
図である。
図である。
【図8】従来の液晶表示装置用反射板の断面図である。
【図9】従来の液晶表示装置用反射板の断面図である。
【図10】従来の液晶表示装置用反射板の断面図であ
る。
る。
1,15 プラスチック基板 2 反射層 3,12 低屈折率の透明誘電体 4,13 高屈折率の透明誘電体 5a アルミニウム層 5b 銀層 10,20 反射板 11 アルミニウム箔 21 偏光板 22 離型フィルム 23 アクリル系粘着剤 30 偏光板付き反射板 41 相転移型ゲストホストモードのアクティブマトリ
ックス駆動液晶パネル 42 TN型ゲストホストモードのスタテック駆動液晶
パネル 51 位相差板方式STN系液晶表示装置の液晶パネル 52 位相差板 53 偏光板 54 1/4波長板
ックス駆動液晶パネル 42 TN型ゲストホストモードのスタテック駆動液晶
パネル 51 位相差板方式STN系液晶表示装置の液晶パネル 52 位相差板 53 偏光板 54 1/4波長板
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に高反射率性を示す単層または複
数層の金属反射層と透明誘電体層を積層してなる液晶表
示用反射板において、上記透明誘電体層は、光学的膜厚
が約λ0 /4の低屈折率の透明誘電体膜と、光学的膜厚
が約λ0 /4で高屈折率の透明誘電体膜を順に積層して
なることを特徴とする液晶表示装置用反射板。 - 【請求項2】 上記液晶表示装置用反射板に、偏光板、
1/4波長板、1/2波長板、位相差板、またはこれら
の組合わせから選択された光学部材を粘着剤または接着
剤を介して貼付したことを特徴とする請求項1記載の液
晶表示装置用反射板。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された液
晶表示装置用反射板を、粘着剤または接着剤を介して液
晶パネルに貼付したことを特徴とする反射型液晶表示装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5331622A JPH07191317A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 液晶表示装置用反射板および反射型液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5331622A JPH07191317A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 液晶表示装置用反射板および反射型液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07191317A true JPH07191317A (ja) | 1995-07-28 |
Family
ID=18245717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5331622A Pending JPH07191317A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 液晶表示装置用反射板および反射型液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07191317A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100310697B1 (ko) * | 1999-09-30 | 2001-10-18 | 김순택 | 반사형 칼라 액정 표시소자 |
US7224527B2 (en) | 2003-02-21 | 2007-05-29 | Mitsui Chemicals, Inc. | Reflector and application thereof |
US7362398B2 (en) | 1998-06-16 | 2008-04-22 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Camera and personal computer having a reflection type liquid crystal device with particular dielectric multi-layer film and interlayer insulating films |
US7445348B2 (en) | 2003-05-15 | 2008-11-04 | Mitsui Chemicals, Inc. | Reflector, use thereof, and method for producing reflector |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5331622A patent/JPH07191317A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7362398B2 (en) | 1998-06-16 | 2008-04-22 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Camera and personal computer having a reflection type liquid crystal device with particular dielectric multi-layer film and interlayer insulating films |
KR100310697B1 (ko) * | 1999-09-30 | 2001-10-18 | 김순택 | 반사형 칼라 액정 표시소자 |
US7224527B2 (en) | 2003-02-21 | 2007-05-29 | Mitsui Chemicals, Inc. | Reflector and application thereof |
US7445348B2 (en) | 2003-05-15 | 2008-11-04 | Mitsui Chemicals, Inc. | Reflector, use thereof, and method for producing reflector |
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