JPWO2004081084A1 - シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体 - Google Patents
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Abstract
Description
かご型構造を有するシルセスキオキサンまたはその誘導体を用いて得られる重合体に関する研究が行われている。そしてこの重合体は、耐候性、耐熱性、物理的特性、光学的特性などに優れていると期待されている。例えば、特許文献1および2には、シルセスキオキサンのかご型構造に欠損があるもの、いわゆる不完全なかご型構造(完全な8面体状ではなく、その1部が欠損した構造)のものをシロキサンで結合した共重合体の製造方法が開示されている。この製造方法は、多面体オリゴメリックシルセスキオキサン(polyhedral oligomeric Silsesquioxane)を、アミンなどを官能基とする二官能性のシラン、シロキサン、または有機金属化合物で架橋する方法である。非特許文献1には、不完全なかご型構造のシルセスキオキサンをシロキサン等で結合したものを主鎖とする共重合体の製造方法、およびかご型構造のシルセスキオキサンをペンダント型の共重合成分とし、メタクリル酸を共重合体主鎖成分とした共重合体の製造方法が開示されている。更に、非特許文献2には、シルセスキオキサンの不完全なかご型構造の隅に位置するSiに結合するOHと、ビス(ジメチルアミノ)シラン等とを反応させたシルセスキオキサン−シロキサン共重合体の製造方法が開示されている。
特許文献3には、完全なかご型構造のシルセスキオキサンとビニル基を有する化合物とを反応させる共重合体の製造方法が開示されている。非特許文献3には、水素化オクタシルセスキオキサンとフェニルエチニルベンゼンをヒドロシリル化重合させて共重合体が得られることが報告されている。非特許文献4には、かご型構造の複数の隅にビニル基を結合させた完全なかご型のシルセスキオキサン化合物と、水素化した完全なかご型のシルセスキオキサン化合物をヒドロシリル化重合させると、ゲル状の共重合体が得られることが報告されている。特許文献4および5には、かご型構造を有する水素化オクタシルセスキオキサンと水酸基含有化合物またはビニル基含有化合物との反応により、有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサンを有する共重合体を得る製造法が開示されている。これらはいずれも、完全なかご型構造を有するシルセスキオキサンが主鎖にグラフトした構造であるか、架橋点となるかのどちらかである。かご型構造を有するシルセスキオキサンをポリマー鎖にグラフトさせた場合、シルセスキオキサンは局所的な分子運動を抑制するためポリマーへの改質効果を示すが、ポリマー鎖構造の変化には寄与しない、一方、シルセスキオキサンが架橋点となった場合、ゲル状の共重合体となり成形性に劣る。
本発明で用いる用語は、次のように定義される。アルキルおよびアルキレンは、どちらも直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。このことは、これらの基において任意の水素がハロゲンや環式の基などと置き換えられた場合も、任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、フェニレンなどで置き換えられた場合も同様である。本発明で用いる「任意の」は、位置のみならず個数も任意であることを示す。複数の基が別の基で置き換えられるときには、それぞれの基が異なる別の基で置き換えられてもよい。例えば、アルキルにおいて任意の−CH2−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい場合には、アルコキシアルケニルまたはアルケニルオキシアルキルであってもよいことを示す。そして、これらの基におけるアルコキシ、アルケニレン、アルケニルおよびアルキレンのいずれの基も、直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。但し、本発明において、任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいと記述するときには、連続する複数の−CH2−が−O−で置き換えられることはない。なお、本発明におけるハロゲンの例は、フッ素、塩素および臭素である。そして、「アルケニル」は、アルケニルおよびアルケニルを有する基の総称として定義される。しかしながら、この定義は化合物名称の一部として用いられる場合には適用されない。
上記の課題は以下に示す各項により解決される。
[1]式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体。
ここに、R0は独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、R1と同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。
[2]式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、このシルセスキオキサン誘導体中の反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる、[1]項に記載の重合体。
ここに、R0は独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、R1と同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。
[3]R0が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、[2]項に記載の重合体。
[4]R0のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、[2]項に記載の重合体。
[5]R0のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、[2]項に記載の重合体。
[6]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とを用いて得られる、[2]項に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。
[7]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、[6]項に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
ここに、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
[8]式(1−1)において、X11の少なくとも2つがアルケニルであってその残りがR1であり、式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり、式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基である、[7]項に記載の重合体。
[9]式(1−1)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがR1であり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[10]式(1−1)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがR1であり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[11]式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がアルケニルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[12]式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[13]式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[14]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、アルケニルを少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とを用いて得られる、[2]項に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。
[15]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、[14]項に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRおよびR1と同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である:
ここに、式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。
[16]式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがR1であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであってその残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[17]式(1−2)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがR1であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであって、その残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[18]式(1−2)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であり、そしてX12の残りがR1であり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがR1であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであって、その残りが式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[19]式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りがR1であり;式(4−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[20]式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[21]式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[22]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、[7]項に記載の重合体の製造方法。
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
ここに、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
[23]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、[15]項に記載の重合体の製造方法。
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRおよびR1と同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である:
ここに、式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。
[24][7]項に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
[25][15]項に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
[26][7]項に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
[27][15]項に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
[28]式(1−3)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−3)におけるX13と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる、[2]項に記載の重合体。
ここに、R0は独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;X13の少なくとも2つは塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基であり、そしてX13の残りはR1と同様に定義される基である。
[29]R0が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、[28]項に記載の重合体。
[30]R0のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびはフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;R1がR0と同様に定義される基であり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である、[28]項に記載の重合体。
[31]R0のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である、[28]項に記載の重合体。
以下の説明においては、「シルセスキオキサン」を記号「PSQ」で表記することがある。従って、「シルセスキオキサン誘導体」は「PSQ誘導体」と表記される。式(1−0)で示されるPSQ誘導体を化合物(1−0)と表記することがある。式(2−1)で示される化合物を化合物(2−1)と表記することがある。他の式で示されるPSQ誘導体および化合物についても、同様の方法で簡略化して表記することがある。以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明は、化合物(1−0)を用いて得られる重合体である。
式(1−0)において、R0は独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルである。すべてのR0が同じ1つの基であることが好ましいが、異なる2つ以上の基で構成されていてもよい。8個のR0が異なる基で構成される場合の例は、2つ以上のアルキルで構成される場合、2つ以上のアリールで構成される場合、2つ以上のアリールアルキルで構成される場合、水素と少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールアルキルとで構成される場合、少なくとも1つのアリールと少なくとも1つのアリールアルキルとで構成される場合などである。これらの例以外の組み合わせでもよい。
R0がアルキルであるとき、その炭素数は1〜40である。好ましい炭素数は1〜20である。より好ましい炭素数は1〜8である。このアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよい。アルキルの好ましい例は、炭素数1〜20の非置換のアルキル、炭素数2〜20のアルコキシアルキル、炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルキレンで置き換えられた基、炭素数2〜20のアルケニル、炭素数2〜20のアルケニルオキシアルキル、炭素数2〜20のアルキルオキシアルケニル、炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルケニレンで置き換えられた基、ここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がフッ素で置き換えられた基などである。シクロアルキレンおよびシクロアルケニレンの好ましい炭素数は3〜8である。
炭素数1〜20の非置換のアルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、1,1,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、オクチル、2,4,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルおよびエイコシルである。
炭素数1〜20のフッ素化アルキルの例は、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナデカフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、パーフルオロ−1H,1H,2H,2H−ドデシルおよびパーフルオロ−1H,1H,2H,2H−テトラデシルである。
炭素数2〜20のアルコキシアルキルの例は、3−メトキシプロピル、メトキシエトキシウンデシルおよび3−ヘプタフルオロイソプロポキシプロピルである。
炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルキレンで置き換えられた基の例は、シクロヘキシルメチル、アダマンタンエチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−ビシクロヘプチルおよびシクロオクチルである。シクロヘキシルは、メチルの−CH2−がシクロヘキシレンで置き換えられた例である。シクロヘキシルメチルは、エチルの−CH2−がシクロヘキシレンで置き換えられた例である。
炭素数2〜20のアルケニルの例は、ビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、5−ヘキセニル、7−オクテニルおよび10−ウンデセニルである。炭素数2〜20のアルケニルオキシアルキルの例は、アリルオキシウンデシルである。炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルケニレンで置き換えられた基の例は、2−(3−シクロヘキセニル)エチル、5−(ビシクロヘプテニル)エチル、2−シクロペンテニル、3−シクロヘキセニル、5−ノルボルネン−2−イルおよび4−シクロオクテニルである。
式(1−0)におけるR0がアリールであるとき、その任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい。この炭素数1〜20のアルキルにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。アリールの好ましい例は、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよいフェニル、および非置換のナフチルである。ハロゲンの好ましい例は、フッ素、塩素および臭素である。フェニルの置換基である炭素数1〜8のアルキルにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は、−O−、−CH=CH−またはフェニレンで置き換えられてもよい。R0がアリールである場合の好ましい例は、非置換のフェニル、非置換のナフチル、アルキルフェニル、アルキルオキシフェニル、アルケニルフェニル、フェニルを含む置換基を有するフェニルおよびここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がハロゲンで置き換えられた基である。
ハロゲン化フェニルの例は、ペンタフルオロフェニル、4−クロロフェニルおよび4−ブロモフェニルである。アルキルフェニルの例は、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−ペンチルフェニル、4−ヘプチルフェニル、4−オクチルフェニル、4−ノニルフェニル、4−デシルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリエチルフェニル、4−(1−メチルエチル)フェニル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、および2,4,6−トリス(1−メチルエチル)フェニルである。アルキルオキシフェニルの例は、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4−プロポキシフェニル、4−ブトキシフェニル、4−ペンチルオキシフェニル、4−ヘプチルオキシフェニル、4−デシルオキシフェニル、4−オクタデシルオキシフェニル、4−(1−メチルエトキシ)フェニル、4−(2−メチルプロポキシ)フェニル、および4−(1,1−ジメチルエトキシ)フェニルである。アルケニルフェニルの例は、4−ビニルフェニル、4−(1−メチルビニル)フェニおよび4−(3−ブテニル)フェニルである。
フェニルを含む置換基を有するフェニルの例は、4−(2−フェニルビニル)フェニル、4−フェニルオキシフェニル、3−フェニルメチルフェニル、ビフェニルおよびターフェニルである。4−(2−フェニルビニル)フェニルは、エチルフェニルのエチル基において、1個の−CH2−がフェニレンで置き換えられ、もう1個の−CH2−が−CH=CH−で置き換えられた例である。
フェニルの水素の一部がハロゲンで置き換えられ、さらに他の水素がアルキル、アルキルオキシまたはアルケニルで置き換えられたフェニルの例は、3−クロロ−4−メチルフェニル、2,5−ジクロロ−4−メチルフェニル、3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル、2,3,5−トリクロロ−4−メチルフェニル、2,3,6−トリクロロ−4−メチルフェニル、3−ブロモ−4−メチルフェニル、2,5−ジブロモ−4−メチルフェニル、3,5−ジブロモ−4−メチルフェニル、2,3−ジフルオロ−4−メチルフェニル、3−クロロ−4−メトキシフェニル、3−ブロモ−4−メトキシフェニル、3,5−ジブロモ−4−メトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−プロポキシフェニルおよび4−ビニル−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルである。
そして、式(1−0)におけるR0がアリールアルキルであるとき、このアリールアルキルは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成される。このアリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。アリールアルキルの好ましい例はフェニルアルキルである。このフェニルアルキルにおいて、アルキレンの好ましい炭素数は1〜8である。
非置換のフェニルアルキルの例は、フェニルメチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、11−フェニルウンデシル、1−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、3−フェニルブチル、1−メチル−3−フェニルプロピル、2−フェニルブチル、2−メチル−2−フェニルプロピルおよび1−フェニルヘキシルである。
フェニルアルキルのフェニルにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよい。この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。フェニルの任意の水素がフッ素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、4−フルオロフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルメチル、2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)エチル、3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)プロピル、2−(2−フルオロフェニル)プロピルおよび2−(4−フルオロフェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が塩素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、4−クロロフェニルメチル、2−クロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,3,6−トリクロロフェニルメチル、2,4,6−トリクロロフェニルメチル、2,4,5−トリクロロフェニルメチル、2,3,4,6−テトラクロロフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニルメチル、2−(2−クロロフェニル)エチル、2−(4−クロロフェニル)エチル、2−(2,4,5−クロロフェニル)エチル、2−(2,3,6−クロロフェニル)エチル、3−(3−クロロフェニル)プロピル、3−(4−クロロフェニル)プロピル、3−(2,4,5−トリクロロフェニル)プロピル、3−(2,3,6−トリクロロフェニル)プロピル、4−(2−クロロフェニル)ブチル、4−(3−クロロフェニル)ブチル、4−(4−クロロフェニル)ブチル、4−(2,3,6−トリクロロフェニル)ブチル、4−(2,4,5−トリクロロフェニル)ブチル、1−(3−クロロフェニル)エチル、1−(4−クロロフェニル)エチル、2−(4−クロロフェニル)プロピル、2−(2−クロロフェニル)プロピルおよび1−(4−クロロフェニル)ブチルである。
フェニルの任意の水素が臭素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、2−ブロモフェニルメチル、4−ブロモフェニルメチル、2,4−ジブロモフェニルメチル、2,4,6−トリブロモフェニルメチル、2,3,4,5−テトラブロモフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニルメチル、2−(4−ブロモフェニル)エチル、3−(4−ブロモフェニル)プロピル、3−(3−ブロモフェニル)プロピル、4−(4−ブロモフェニル)ブチル、1−(4−ブロモフェニル)エチル、2−(2−ブロモフェニル)プロピルおよび2−(4−ブロモフェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルの例は、2−メチルフェニルメチル、3−メチルフェニルメチル、4−メチルフェニルメチル、4−ドデシルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、2−(3−メチルフェニル)エチル、2−(2,5ジメチルフェニル)エチル、2−(4−エチルフェニル)エチル、2−(3−エチルフェニル)エチル、1−(4−メチルフェニル)エチル、1−(3−メチルフェニル)エチル、1−(2−メチルフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)プロピル、2−(2−メチルフェニル)プロピル、2−(4−エチルフェニル)プロピル、2−(2−エチルフェニル)プロピル、2−(2,3−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフェニル)ブチル、4−(1−メチルエチル)フェニルメチル、2−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)エチル、2−(4−(1−メチルエチル)フェニル)プロピルおよび2−(3−(1−メチルエチル)フェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける水素がフッ素で置き換えられた場合の例は、3−トリフルオロメチルフェニルメチル、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)プロピルおよび1−メチル−1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−が−CH=CH−で置き換えられた場合の例は、2−(4−ビニルフェニル)エチル、1−(4−ビニルフェニル)エチルおよび1−(2−(2−プロペニル)フェニル)エチルである。フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−が−O−で置き換えられた場合の例は、4−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−エトキシフェニルメチル、2−(4−メトキシフェニル)エチル、3−(4−メトキシフェニル)プロピル、3−(2−メトキシフェニル)プロピル、3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル、1−(4−メトキシフェニル)エチル、(3−メトキシメチルフェニル)エチルおよび3−(2−ノナデカフルオロデセニルオキシフェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−の1つがシクロアルキレンで置き換えられた場合の例は、もう1つの−CH2−が−O−で置き換えられた場合も含めて例示すると、シクロペンチルフェニルメチル、シクロペンチルオキシフェニルメチル、シクロヘキシルフェニルメチル、シクロヘキシルフェニルエチル、シクロヘキシルフェニルプロピルおよびシクロヘキシルオキシフェニルメチルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−の1つがフェニレンで置き換えられた場合の例は、もう1つの−CH2−が−O−で置き換えられた場合も含めて例示すると、2−(4−フェノキシフェニル)エチル、2−(4−フェノキシフェニル)プロピル、2−(2−フェノキシフェニル)プロピル、4−ビフェニリルメチル、3−ビフェニリルエチル、4−ビフェニリルエチル、4−ビフェニリルプロピル、2−(2−ビフェニリル)プロピルおよび2−(4−ビフェニリル)プロピルである。
フェニルの少なくとも2つの水素が異なる基で置き換えられたフェニルアルキルの例は、3−(2,5−ジメトキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)プロピル、3−クロロ−2−メチルフェニルメチル、4−クロロ−2−メチルフェニルメチル、5−クロロ−2−メチルフェニルメチル、6−クロロ−2−メチルフェニルメチル、2−クロロ−4−メチルフェニルメチル、3−クロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,5−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、3,5−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5−トリクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,4,6−テトラクロロ−5−メチルフェニルメチル、2,3,4,5−テトラクロロ−6−メチルフェニルメチル、4−クロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2−クロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,4,6−トリクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、3−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、4−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、5−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、6−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、3−ブロモ−4−メチルフェニルメチル、2,3−ジブロモ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5−トリブロモ−4−メチルフェニルメチルおよび2,3,5,6−テトラブロモ−4−メチルフェニルメチルである。
そして、フェニルアルキルにおけるフェニルの更に好ましい例は、非置換のフェニル、並びに置換基としてフッ素、炭素数1〜4のアルキル、ビニルおよびメトキシの少なくとも1つを有するフェニルである。なお、後で説明するように、ビニルを置換基として有するフェニルアルキルは、場合によっては好ましくない。
アルキレンの−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられたフェニルアルキルの例は、3−フェノキシプロピル、1−フェニルビニル、2−フェニルビニル、3−フェニル−2−プロペニル、4−フェニル−4−ペンテニル、13−フェニル−12−トリデセニル、フェニルシクロヘキシルおよびフェノキシシクロヘキシルである。
フェニルの水素がフッ素またはメチルで置き換えられたフェニルアルケニルの例は、4−フルオロフェニルビニル、2,3−ジフルオロフェニルビニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルビニルおよび4−メチルフェニルビニルである。
R0のより好ましい例は、非置換のフェニル、ハロゲン化フェニル、少なくとも1つのメチルを有するフェニル、メトキシフェニル、ナフチル、フェニルメチル、フェニルエチル、フェニルブチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、ペンタフルオロフェニルプロピル、4−エチルフェニルエチル、3−エチルフェニルエチル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルエチル、4−ビニルフェニルエチル、1−(4−ビニルフェニル)エチル、4−メトキシフェニルプロピル、フェノキシプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。R0の更に好ましい例は、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
式(1−0)におけるR1は、塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である。−CNを有する基の例は、R0の例として挙げた上記の基において、任意の水素が−CNで置き換えられた基である。そして、R1の好ましい例は、R0と同様に定義される基であり、そのうち炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルがより好ましい。R1の更に好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。
式(1−0)におけるXは、独立して水素、塩素、R1と同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。即ち、Xの少なくとも2つは、重合体を形成するために好ましい反応性の基である。Xの残りは、選択された反応性の基と反応しない別の基またはR1と同様に定義される基であり、そしてR1と同様に定義される基が好ましい。Si−Clは重合体を形成させるために利用してもよく、重合体を形成した後で、グラフト加工などをするために利用してもよい。−CH=CH−および−C≡C−は脂肪族不飽和結合である。これらの例は、ビニルおよびエチニルの他、アルキル、シクロアルキル、アリールまたは縮合環において任意の水素が−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられた基を挙げることができる。アルキル、シクロアルキルまたは縮合環において、任意の−CH2−がCH=CH−または−C≡C−で置き換えられた基も挙げることができる。−OH等の他の基も、重合体を形成させるために用いることができる一般的な官能基である。化合物(1−0)と、この化合物(1−0)中の反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを反応させることにより、好ましい重合体が得られる。
そして、本発明においては、少なくとも2つのアルケニルを有する化合物(1−0)または少なくとも2つのSi−H基を有する化合物(1−0)を用いて得られる重合体が好ましい。少なくとも2つのアルケニルを有する化合物(1−0)は、式(1−1)で示される。
式(1−1)におけるRは、式(1−0)におけるR0と同様に定義される基であり、その好ましい基もR0の場合と同じである。R1は式(1−0)におけるR1と同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。しかしながら、RおよびR1が水素またはアルケニルであることは好ましくない。
そして、X11の少なくとも2つはアルケニルである。X11の残りは独立して塩素、R1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。アルケニルではないX11の好ましい例は、塩素およびR1と同様に定義される基であり、より好ましい例はR1と同様に定義される基である。そして、すべてのX11がアルケニルであることが更に好ましい。
−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基は、脂肪族系の基でも、芳香族系の環を有する基でも、脂環式の環を有する基でも、またはケイ素原子を有する基でもよい。しかしながら、これらのいずれかの基とアルケニルまたはSi−Hとを同時に有する基は好ましくない。
アルケニルの例は、アルケニル、アルケニルオキシアルキル、アルケニルフェニル、アルケニルオキシフェニル、アルケニルフェニルアルキル、アルケニルオキシフェニルアルキル、アルケニルシクロアルキルおよびアルケニルオキシシクロアルキルである。これらの中で好ましい例は、炭素数2〜4のアルケニル、スチリル、ビニルオキシフェニルおよびアリルオキシフェニルである。そして、より好ましい例はビニル、アリルおよびスチリルであり、更に好ましい例はビニルである。
化合物(1−1)を用いるとき、反応の相手にSi−H基を少なくとも2つ有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−1)の反応の相手にSi−H基を2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物を、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物から選択することにより、優れた物性(例えば、耐熱性および耐候性)を有する重合体を得ることができる。
化合物(1−1)の反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(1−2)、化合物(2−1)、化合物(3−1)、化合物(4−1)、化合物(5−1)および化合物(6−1)である。化合物(1−2)は、化合物(1−0)がSi−H基を有する場合の化合物である。
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そして、X12の少なくとも2つは水素であり、X12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。水素ではないX12の好ましい例は、R1と同様に定義される基である。
化合物(2−1)はヒドロシラン誘導体である。
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。X21の少なくとも2つは水素であり、その2つが水素であることが好ましい。このとき、X21の残りはR1である。
化合物(3−1)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そしてLは、単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
ここに、R2はR1と同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である。
式(3−1)は次のように展開される。
式(3−1−1)〜式(3−1−7)において、R1は式(3−1)におけるR1と同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そして、化合物(3−1−1)〜化合物(3−1−7)のうち、化合物(3−1−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−1)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
化合物(4−1)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である。X21の少なくとも2つは水素であり、X21の2つのみが水素であることが好ましい。そして、これらが互いに離れた位置にあることがより好ましい。X21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。nは3〜30の整数である。好ましいnは4〜6である。
化合物(5−1)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
式(5−1)において、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される基である。これらの好ましい例もそれぞれ同じである。X31の少なくとも2つは水素であり、X31の残りはR1である。
化合物(6−1)は、T8D2構造またはその類似構造を有するPSQ誘導体である。Siに3個の酸素が結合している構造をT構造とし、Siに2個の酸素が結合している構造をD構造とするとき、T8D2構造は8つのT構造と2つのD構造とが組み合わされている構造を意味する。
式(6−1)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であって、その残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。
水素ではないX31の好ましい例は、塩素およびRと同様に定義される基であり、より好ましい例はRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、更に好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが更に好ましい。式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つのみが水素であることが好ましい。
次に、少なくとも2つのSi−Hを有する化合物(1−0)を用いる場合について説明する。このような化合物(1−0)は前記の化合物(1−2)である。
式(1−2)におけるRは、式(1−0)におけるR0と同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1は式(1−0)におけるR1と同様に定義される基である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、更に好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが更に好ましい。しかしながら、RおよびR1が水素またはアルケニルであることは好ましくない。
そして、X12の少なくとも2つは水素である。X12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。水素ではないX12の好ましい例は、塩素およびR1と同様に定義される基であり、そしてより好ましくはR1と同様に定義される基である。そして、すべてのX12が水素であることが更に好ましい。
化合物(1−2)を用いるとき、反応の相手にアルケニルを少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−2)の反応の相手にアルケニルを2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を1つまたは2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物として、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物を選択することにより、耐熱性、耐候性などの優れた重合体を得ることができる。アルケニルの例およびその好ましい例は前記の通りである。
化合物(1−2)の反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(2−2)、化合物(3−2)、化合物(4−2)、化合物(5−2)、化合物(6−2)、および化合物(d−1)〜化合物(d−4)である。化合物(2−2)はヒドロシラン誘導体である。
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、その2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合含有基であることが好ましい。このとき、X22の残りはR1である。下記の化合物は、炭素−炭素三重結合を有する化合物の一例である。X2 2がアルケニルであるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。
化合物(3−2)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そしてLは、単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
ここに、R2はR1と同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である。
式(3−2)は次のように展開される。
式(3−2−1)〜式(3−2−7)において、R1は式(3−2)におけるR1と同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そしてX22は、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である。X22がアルケニルであるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。化合物(3−2−1)から化合物(3−2−7)のうち、化合物(3−2−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−2)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
化合物(4−2)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である。X22の少なくとも2つは、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、X22の2つのみがアルケニルであることが好ましい。そして、これらが互いに離れた位置にあることがより好ましい。アルケニルの例および好ましい例は前記の通りである。X22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。そして、nは3〜30の整数であり、好ましいnは4〜6である。
化合物(5−2)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
式(5−2)において、RおよびR1は式(1−2)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される基であり、これらの好ましい例もそれぞれ同様である。X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、X32の残りはR1と同様に定義される基である。X32がアルケニルであるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。
化合物(6−2)は、化合物(6−1)と同様に、T8D2構造またはその類似構造を有するPSQ誘導体である。
式(6−2)において、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。
アルケニルではないX32の好ましい例は、塩素およびRと同様に定義される基であり、そしてより好ましくはRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、そしてより好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つのみがアルケニルであることが好ましい。
化合物(d−1)〜化合物(d−4)は、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する化合物のうち、上記のケイ素化合物以外の例である。
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである。R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである。炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。
これらの化合物の例を次に示す。下記の式において、k1は1〜12の整数である。
ケイ素化合物以外であって、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する化合物は、上記の化合物(d−1)〜化合物(d−4)に制限されない。例えば下記のような化合物でもよい。
本発明で用いる化合物(1−0)は、例えば化合物(1−M)に化合物(E)を反応させることにより容易に得られる。
これらの式における記号は、式(1−0)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有する。
そして、化合物(1−M)は、水酸化ナトリウム、水および有機溶剤の存在下で化合物(F)を加水分解し、縮合させることによって得られる。
この式において、R0は式(1−0)におけるR0と同じ意味を有し、A1は加水分解性の基である。A1の好ましい例は塩素および炭素数1〜4のアルコキシである。水酸化ナトリウムの好ましい使用量は、化合物(F)に対するモル比で、0.4〜0.8である。添加する水の好ましい量は、化合物(F)に対するモル比で1.1〜1.3である。有機溶剤の好ましい例は、直鎖状、分岐状または環状の1価のアルコール類である。
化合物(5−1)および化合物(5−2)は、例えば化合物(5−M)に化合物(G1)または化合物(G2)のそれぞれを反応させることにより容易に得られる。
これらの式における記号は、式(5−1)または式(5−2)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有する。
そして、化合物(5−M)は、例えば水酸化ナトリウム、水および式中に酸素を有する有機溶剤の存在下で化合物(H)を加水分解し、縮合させることによって得られる。
この式において、Rは式(5−1)におけるRと同じ意味を有し、A1は前記の式(F)におけるA1と同じ意味を有する。水酸化ナトリウムの好ましい使用量は、化合物(H)に対するモル比で0.2〜1である。水の好ましい使用量は、化合物(H)に対するモル比で1〜3である。前記の有機溶剤の好ましい例は、直鎖状、分岐状または環状のアルコールおよび直鎖状または環状のエーテルである。
前記の化合物(1−M)の製造条件は、この化合物(5−M)の製造条件の範囲に含まれる。即ち、化合物(5−M)の製造条件においては、化合物(5−M)のみが得られる条件と化合物(1−M)と化合物(5−M)の両方が得られる条件とが存在する。そして、化合物(F)、水酸化ナトリウムおよび水の使用比率を最適化することにより、化合物(1−M)のみを得ることも可能である。
化合物(6−1)および化合物(6−2)は、前記の化合物(1−M)に化合物(J1)および化合物(J2)をそれぞれ反応させることにより容易に得られる。
これらの式におけるX31、X32およびZは、式(a−1)、式(a−2)、式(b−1)または式(b−2)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有し、そしてqは0または1である。そして、本発明で用いる化合物の一部は、化合物(1−0)、化合物(6−1)および化合物(6−2)を除いて、アメリカ合衆国のハイブリッド・プラスチック社(HYBRID PLASTICS)から入手することもできる。
ヒドロシリル化重合に用いる溶剤は、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限されない。好ましい溶剤は、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、エーテル(ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン(THF)、ジオキサンなど)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、四塩化炭素など)、およびエステル(酢酸エチルなど)である。これらの溶剤は単独で使用しても、その複数を組み合わせて使用してもよい。これらの溶剤の中で芳香族炭化水素が好ましい。芳香族炭化水素の中でトルエンが更に好ましい。溶剤を使用する場合には、溶剤に対する本発明の化合物の好ましい割合は、溶剤の重量に基づいて0.05〜80重量%である。より好ましい割合は30〜70重量%である。この割合は目的によって異なる。そして、溶剤は必ずしも必要ではない。
ヒドロシリル化重合は室温で実施してもよい。重合を促進させるために加熱してもよい。重合による発熱または好ましくない重合等を制御するために冷却してもよい。ヒドロシリル化重合では、必要に応じて触媒を用いることができる。ヒドロシリル化触媒を添加することによって、重合をより容易に進行させることができる。好ましいヒドロシリル化触媒の例は、カルステッド(Karstedt)触媒、スパイヤー(Speier)触媒、ヘキサクロロプラチニック酸などであり、これらは一般的によく知られた触媒である。これらのヒドロシリル化触媒は、反応性が高いので少量添加すれば十分反応を進めることができる。その使用量は、触媒に含まれる遷移金属のヒドロシリル基に対する割合で、10−9〜1モル%である。好ましい添加割合は10−7〜10−3モル%である。10−9モル%は、重合を進行させることができ、容認できる時間内で終了させるために必要な添加割合の下限である。製造コストを低く抑えることを考慮すれば、この割合は1モル%以下である方がよい。
線状の重合体では、分子量の低下が主鎖の1回の切断により起こるが、はしご型ポリマーでは、主鎖の少なくとも2回以上の切断を必要とする。このため、ダブルデッカー構造を主鎖に導入した3次元はしご型ポリマーは、かご型構造の骨格を線状重合体の主鎖に導入した重合体より熱安定性がさらに優れている。そして、3次元構造であるため、高強度と高弾性率を有する重合体が得られる。即ち、かご型構造の骨格を線状重合体の主鎖に導入した重合体よりも更に高い耐熱性および物理的強度を有する重合体が得られる。この効果をより大きく発現させるためには、化合物(1−0)の相手として、同じ化合物(1−0)またはかご型構造を有する化合物を用いることが好ましい。好ましい組み合わせの1つの例は、化合物(1−2)、化合物(4−1)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせである。好ましい組み合わせのもう1つの例は、化合物(4−2)、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせである。より好ましい組み合わせの1つの例は、化合物(1−2)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせである。より好ましい組み合わせのもう1つの例は、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせである。そして、化合物(1−1)と化合物(1−2)との組み合わせが更に好ましい。しかしながら、各反応成分の物性(分子鎖の長さ、硬さ、構成原子等)および反応条件を調整することにより、重合体の柔軟性、透明性、誘電率、屈折率等を目的に応じて制御することも可能である。
具体的には、化合物(3−1)、化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を組み合わせて用いることにより、重合体の柔軟性を調整することができる。化合物(3−1)、化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を用いる場合の例の1つは、化合物(1−2)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせに、更に化合物(3−1)を加える組み合わせである。もう1つの例は、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせに、更に化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を加える組み合わせである。更には、化合物(1−1)と化合物(3−1)との組み合わせでもよく、化合物(1−2)と化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)との組み合わせでもよい。
ダブルデッカー構造の骨格を主鎖に導入することによって得られた重合体は、溶解性、耐熱性、機械強度、光学透過性、ガス透過性、誘電率、難燃性、接着性、加工性等に優れている。その結果、幅広い用途に利用できる。例えば、電気・電子材料として、金属溶出防止膜、ガスバリア膜、反射防止膜等の基板用コーティング剤、液状封止剤、層間絶縁膜等の半導体用コーティング剤、マイクロレンズ、導光板、光導波路材料等の光学素子、ディスプレイ基板、およびプリント配線用基板などに利用できる。なお、必要に応じて、初期の性状を損なわない範囲で重合体への他の成分、例えば、酸化防止剤、着色剤、充填剤等をブレンドして使用してもよい。
ヒドロシリル化反応を利用しない場合には、式(1−3)で示されるPSQ誘導体を用いて重合体を得ることができる。
式(1−3)におけるR0は、式(1−0)におけるR0と同様に定義される基であり、好ましい例も同様である。R1は式(1−0)におけるR1と同様に定義される基であり、好ましい例も同様である。
X13の少なくとも2つは塩素、並びに−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基から選択される反応性の基である。反応性の基でないX13の例は、R1と同様に定義される基、および−CNを有する基である。反応性の基でないX13の好ましい例はR1と同様に定義される基である。Si−Clは重合体を形成させるために利用してもよく、重合体を形成した後で、グラフト加工などをするために利用してもよい。上記の反応性の基を少なくとも2つ有する化合物(1−3)と、この反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを反応させることにより、重合体を得ることができる。
(1)分子量:GPCにより、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を測定した。
装置:日本分光株式会社製、JASCO GULLIVER 1500(インテリジェント示差屈折率計 RI−1530)
カラム:東ソー製カラムG4000HXL、G3000HXL、G2500HXLおよびG2000HXLの4本をこの順序に接続して使用
カラム温度:40℃
展開溶剤:THF
流量:1ml/min
標準物質:分子量既知のポリスチレン.
(2)鉛筆硬度:JIS規格「JIS−K−5400 8.4 鉛筆引掻試験」の方法に従って求めた。
なお、実施例中の化学式において、Meはメチルであり、Phはフェニルである。
Claims (31)
- 式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体。
ここに、R0は独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、R1と同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。 - 式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、このシルセスキオキサン誘導体中の反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる、請求項1に記載の重合体。
ここに、R0は独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、R1と同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。 - R0が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、請求項2に記載の重合体。
- R0のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、請求項2に記載の重合体。
- R0のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、請求項2に記載の重合体。
- 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とを用いて得られる、請求項2に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。 - 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、請求項2に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
ここに、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。 - 式(1−1)において、X11の少なくとも2つがアルケニルであってその残りがR1であり、式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり、式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項7に記載の重合体。
- 式(1−1)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがR1であり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
- 式(1−1)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがR1であり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
- 式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がアルケニルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
- 式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
- 式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
- 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、アルケニルを少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とを用いて得られる、請求項2に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。 - 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、請求項14に記載の重合体:
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRおよびR1と同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である:
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。 - 式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがR1であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであってその残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
- 式(1−2)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であってその残りがR1であり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがR1であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであって、その残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
- 式(1−2)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であり、そしてX12の残りがR1であり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがR1であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであって、その残りが式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
- 式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りがR1であり;式(4−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
- 式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
- 式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
- 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項7に記載の重合体の製造方法。
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−1)におけるR1と同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
ここに、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1は式(1−1)におけるRおよびR1とそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。 - 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項15に記載の重合体の製造方法。
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはR1と同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
ここに、R1は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
ここに、R2は式(1−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
ここに、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRおよびR1と同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはR1である:
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である:
ここに、式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。 - 請求項7に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
- 請求項15に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
- 請求項7に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
- 請求項15に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
- 式(1−3)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−3)におけるX13と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる重合体。
ここに、R0は独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;R1は塩素、R0と同様に定義される基、または−CNを有する基である;X13の少なくとも2つは塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基であり、そしてX13の残りはR1と同様に定義される基である。 - R0が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、請求項28に記載の重合体。
- R0のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびはフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;R1がR0と同様に定義される基であり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である、請求項28に記載の重合体。
- R0のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である、請求項28に記載の重合体。
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