JPWO2004081084A1 - シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体 - Google Patents

シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2004081084A1
JPWO2004081084A1 JP2005503489A JP2005503489A JPWO2004081084A1 JP WO2004081084 A1 JPWO2004081084 A1 JP WO2004081084A1 JP 2005503489 A JP2005503489 A JP 2005503489A JP 2005503489 A JP2005503489 A JP 2005503489A JP WO2004081084 A1 JPWO2004081084 A1 JP WO2004081084A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
hydrogen
replaced
group
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005503489A
Other languages
English (en)
Inventor
大竹 伸昌
伸昌 大竹
林田 輝昭
輝昭 林田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Publication of JPWO2004081084A1 publication Critical patent/JPWO2004081084A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/42Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences
    • C08G77/44Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences containing only polysiloxane sequences
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/48Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which at least two but not all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
    • C08G77/50Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which at least two but not all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms by carbon linkages
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L77/00Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

本発明は、式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体である。R0;水素,アルキル,シクロアルキル,アリール,アリールアルキル、R1;塩素,R0,−CNを有する基、X ;反応性の基又はR1(ただしXの少なくとも2つは反応性の基)

Description

本発明は、シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体に関する。この重合体は、電子材料、光学材料、電子光学材料、塗料、プライマー(primer)などに用いられる。
シルセスキオキサン骨格を有する重合体は、特異な構造を有するため様々な分野での用途が検討されている。これまで、テトラエトキシシランのようなアルコキシシランを用いるゾル−ゲル法(sol−gel process)によって、シルセスキオキサン骨格を有する重合体の合成が行われてきた。しかし、ゾル−ゲル法にはいくつかの課題が残されている。その例は長い反応時間を要することおよび得られる重合体に微細な空孔が残りやすいことである。
かご型構造を有するシルセスキオキサンまたはその誘導体を用いて得られる重合体に関する研究が行われている。そしてこの重合体は、耐候性、耐熱性、物理的特性、光学的特性などに優れていると期待されている。例えば、特許文献1および2には、シルセスキオキサンのかご型構造に欠損があるもの、いわゆる不完全なかご型構造(完全な8面体状ではなく、その1部が欠損した構造)のものをシロキサンで結合した共重合体の製造方法が開示されている。この製造方法は、多面体オリゴメリックシルセスキオキサン(polyhedral oligomeric Silsesquioxane)を、アミンなどを官能基とする二官能性のシラン、シロキサン、または有機金属化合物で架橋する方法である。非特許文献1には、不完全なかご型構造のシルセスキオキサンをシロキサン等で結合したものを主鎖とする共重合体の製造方法、およびかご型構造のシルセスキオキサンをペンダント型の共重合成分とし、メタクリル酸を共重合体主鎖成分とした共重合体の製造方法が開示されている。更に、非特許文献2には、シルセスキオキサンの不完全なかご型構造の隅に位置するSiに結合するOHと、ビス(ジメチルアミノ)シラン等とを反応させたシルセスキオキサン−シロキサン共重合体の製造方法が開示されている。
特許文献3には、完全なかご型構造のシルセスキオキサンとビニル基を有する化合物とを反応させる共重合体の製造方法が開示されている。非特許文献3には、水素化オクタシルセスキオキサンとフェニルエチニルベンゼンをヒドロシリル化重合させて共重合体が得られることが報告されている。非特許文献4には、かご型構造の複数の隅にビニル基を結合させた完全なかご型のシルセスキオキサン化合物と、水素化した完全なかご型のシルセスキオキサン化合物をヒドロシリル化重合させると、ゲル状の共重合体が得られることが報告されている。特許文献4および5には、かご型構造を有する水素化オクタシルセスキオキサンと水酸基含有化合物またはビニル基含有化合物との反応により、有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサンを有する共重合体を得る製造法が開示されている。これらはいずれも、完全なかご型構造を有するシルセスキオキサンが主鎖にグラフトした構造であるか、架橋点となるかのどちらかである。かご型構造を有するシルセスキオキサンをポリマー鎖にグラフトさせた場合、シルセスキオキサンは局所的な分子運動を抑制するためポリマーへの改質効果を示すが、ポリマー鎖構造の変化には寄与しない、一方、シルセスキオキサンが架橋点となった場合、ゲル状の共重合体となり成形性に劣る。
:米国特許第5,412,053号明細書 :米国特許第5,589,562号明細書 :米国特許第5,484,867号明細書 :特開2002−069191公報 :特開2000−265065公報 :Comments Inorg.Chem.,1995,17,115−130 :Macromolecules,1993,26,2141−2142 :Chem.Lett.,1998,763−764 :J.Am.Chem.Soc.,1998,120,8380−8391 :Polymer Preprints,Japan,Vol.50,No.12(2001)
特に電気・電子材料においては、絶縁性、耐熱性、耐久性、成型性等の更なる改善が求められている。そして、かご型構造を有するシルセスキオキサンが耐熱性、耐候性、電気絶縁性、硬度、力学的強度、耐薬品性等に優れているため、主鎖がこのかご型構造を有するシルセスキオキサンである共重合体が望まれていた。非特許文献5には、完全かご型構造を有するシルセスキオキサンを主鎖成分とする重合体が開示されているが、それを用いた共重合体の開示例は1つのみであり、その具体的な特性が十分明らかではない。しかもガラス転移温度が125℃であるなど、更に改善されることが必要な共重合体であった。本発明の目的は、前記の要望に対応するために、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の2つの角が壊れた構造のシルセスキオキサン骨格を主鎖に有する三次元的はしご型ポリマーを提供することにある。以下の説明では、このオクタシルセスキオキサンのかご型構造の2つの角が壊れた構造をダブルデッカー(double−decker)構造と称する。シルセスキオキサンを主鎖に導入することにより分子量の制御が容易であり、そして求められる物性や成型性の調整が可能である。
本発明者等は、式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体を用いることにより、このシルセスキオキサン誘導体の骨格を主鎖に有する重合体が得られることを知った。そして、この重合体から得られる無色透明なコーティング膜が、接着性、可撓性、機械的強度、耐熱性などに優れ、金属イオンの溶出を防止する機能を有することを知った。この重合体を得る方法の好ましい例は、ヒドロシリル化反応を利用する方法である。ヒドロシリル化反応を利用してこの重合体を得るための好ましい方法は次の2つである。最初の例は、少なくとも2つのアルケニルを有する化合物(1−0)と、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させる方法である。そして2番目の例は、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物(1−0)と、少なくとも2つのアルケニルを有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させる方法である。
本発明で用いる用語は、次のように定義される。アルキルおよびアルキレンは、どちらも直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。このことは、これらの基において任意の水素がハロゲンや環式の基などと置き換えられた場合も、任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、フェニレンなどで置き換えられた場合も同様である。本発明で用いる「任意の」は、位置のみならず個数も任意であることを示す。複数の基が別の基で置き換えられるときには、それぞれの基が異なる別の基で置き換えられてもよい。例えば、アルキルにおいて任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい場合には、アルコキシアルケニルまたはアルケニルオキシアルキルであってもよいことを示す。そして、これらの基におけるアルコキシ、アルケニレン、アルケニルおよびアルキレンのいずれの基も、直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。但し、本発明において、任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいと記述するときには、連続する複数の−CH−が−O−で置き換えられることはない。なお、本発明におけるハロゲンの例は、フッ素、塩素および臭素である。そして、「アルケニル」は、アルケニルおよびアルケニルを有する基の総称として定義される。しかしながら、この定義は化合物名称の一部として用いられる場合には適用されない。
上記の課題は以下に示す各項により解決される。
[1]式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体。
Figure 2004081084
ここに、Rは独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
[2]式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、このシルセスキオキサン誘導体中の反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる、[1]項に記載の重合体。
Figure 2004081084
ここに、Rは独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
[3]Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、[2]項に記載の重合体。
[4]Rのすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、[2]項に記載の重合体。
[5]Rのすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、[2]項に記載の重合体。
[6]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とを用いて得られる、[2]項に記載の重合体:
Figure 2004081084
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
[7]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、[6]項に記載の重合体:
Figure 2004081084
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
Figure 2004081084
ここに、RはRと同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(2−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはRである:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
Figure 2004081084
ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH−である。
[8]式(1−1)において、X11の少なくとも2つがアルケニルであってその残りがRであり、式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり、式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基である、[7]項に記載の重合体。
[9]式(1−1)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがRであり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[10]式(1−1)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがRであり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[11]式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がアルケニルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがRであり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[12]式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがRであり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[13]式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがRであり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、[7]項に記載の重合体。
[14]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、アルケニルを少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とを用いて得られる、[2]項に記載の重合体:
Figure 2004081084
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
[15]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、[14]項に記載の重合体:
Figure 2004081084
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、RはRと同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、RおよびRはそれぞれ式(1−2)におけるRおよびRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはRである:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
Figure 2004081084
ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH−である:
Figure 2004081084
ここに、式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、Rは炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;Rは炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。
[16]式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがRであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであってその残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[17]式(1−2)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがRであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであって、その残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[18]式(1−2)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であり、そしてX12の残りがRであり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがRであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであって、その残りが式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[19]式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りがRであり;式(4−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[20]式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがRであり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[21]式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがRであり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、[15]項に記載の重合体。
[22]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、[7]項に記載の重合体の製造方法。
Figure 2004081084
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
Figure 2004081084
ここに、RはRと同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(2−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはRである:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
Figure 2004081084
ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH−である。
[23]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、[15]項に記載の重合体の製造方法。
Figure 2004081084
ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、RはRと同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
Figure 2004081084
ここに、RおよびRはそれぞれ式(1−2)におけるRおよびRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはRである:
Figure 2004081084
ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
Figure 2004081084
ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH−である:
Figure 2004081084
ここに、式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、Rは炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;Rは炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。
[24][7]項に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
[25][15]項に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
[26][7]項に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
[27][15]項に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
[28]式(1−3)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−3)におけるX13と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる、[2]項に記載の重合体。
Figure 2004081084
ここに、Rは独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;X13の少なくとも2つは塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基であり、そしてX13の残りはRと同様に定義される基である。
[29]Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、[28]項に記載の重合体。
[30]Rのすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびはフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;RがRと同様に定義される基であり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である、[28]項に記載の重合体。
[31]Rのすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である、[28]項に記載の重合体。
以下の説明においては、「シルセスキオキサン」を記号「PSQ」で表記することがある。従って、「シルセスキオキサン誘導体」は「PSQ誘導体」と表記される。式(1−0)で示されるPSQ誘導体を化合物(1−0)と表記することがある。式(2−1)で示される化合物を化合物(2−1)と表記することがある。他の式で示されるPSQ誘導体および化合物についても、同様の方法で簡略化して表記することがある。以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明は、化合物(1−0)を用いて得られる重合体である。
Figure 2004081084
式(1−0)において、Rは独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルである。すべてのRが同じ1つの基であることが好ましいが、異なる2つ以上の基で構成されていてもよい。8個のRが異なる基で構成される場合の例は、2つ以上のアルキルで構成される場合、2つ以上のアリールで構成される場合、2つ以上のアリールアルキルで構成される場合、水素と少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールアルキルとで構成される場合、少なくとも1つのアリールと少なくとも1つのアリールアルキルとで構成される場合などである。これらの例以外の組み合わせでもよい。
がアルキルであるとき、その炭素数は1〜40である。好ましい炭素数は1〜20である。より好ましい炭素数は1〜8である。このアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよい。アルキルの好ましい例は、炭素数1〜20の非置換のアルキル、炭素数2〜20のアルコキシアルキル、炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH−がシクロアルキレンで置き換えられた基、炭素数2〜20のアルケニル、炭素数2〜20のアルケニルオキシアルキル、炭素数2〜20のアルキルオキシアルケニル、炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH−がシクロアルケニレンで置き換えられた基、ここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がフッ素で置き換えられた基などである。シクロアルキレンおよびシクロアルケニレンの好ましい炭素数は3〜8である。
炭素数1〜20の非置換のアルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、1,1,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、オクチル、2,4,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルおよびエイコシルである。
炭素数1〜20のフッ素化アルキルの例は、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナデカフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、パーフルオロ−1H,1H,2H,2H−ドデシルおよびパーフルオロ−1H,1H,2H,2H−テトラデシルである。
炭素数2〜20のアルコキシアルキルの例は、3−メトキシプロピル、メトキシエトキシウンデシルおよび3−ヘプタフルオロイソプロポキシプロピルである。
炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH−がシクロアルキレンで置き換えられた基の例は、シクロヘキシルメチル、アダマンタンエチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−ビシクロヘプチルおよびシクロオクチルである。シクロヘキシルは、メチルの−CH−がシクロヘキシレンで置き換えられた例である。シクロヘキシルメチルは、エチルの−CH−がシクロヘキシレンで置き換えられた例である。
炭素数2〜20のアルケニルの例は、ビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、5−ヘキセニル、7−オクテニルおよび10−ウンデセニルである。炭素数2〜20のアルケニルオキシアルキルの例は、アリルオキシウンデシルである。炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH−がシクロアルケニレンで置き換えられた基の例は、2−(3−シクロヘキセニル)エチル、5−(ビシクロヘプテニル)エチル、2−シクロペンテニル、3−シクロヘキセニル、5−ノルボルネン−2−イルおよび4−シクロオクテニルである。
式(1−0)におけるRがアリールであるとき、その任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい。この炭素数1〜20のアルキルにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。アリールの好ましい例は、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよいフェニル、および非置換のナフチルである。ハロゲンの好ましい例は、フッ素、塩素および臭素である。フェニルの置換基である炭素数1〜8のアルキルにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH−は、−O−、−CH=CH−またはフェニレンで置き換えられてもよい。Rがアリールである場合の好ましい例は、非置換のフェニル、非置換のナフチル、アルキルフェニル、アルキルオキシフェニル、アルケニルフェニル、フェニルを含む置換基を有するフェニルおよびここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がハロゲンで置き換えられた基である。
ハロゲン化フェニルの例は、ペンタフルオロフェニル、4−クロロフェニルおよび4−ブロモフェニルである。アルキルフェニルの例は、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−ペンチルフェニル、4−ヘプチルフェニル、4−オクチルフェニル、4−ノニルフェニル、4−デシルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリエチルフェニル、4−(1−メチルエチル)フェニル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、および2,4,6−トリス(1−メチルエチル)フェニルである。アルキルオキシフェニルの例は、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4−プロポキシフェニル、4−ブトキシフェニル、4−ペンチルオキシフェニル、4−ヘプチルオキシフェニル、4−デシルオキシフェニル、4−オクタデシルオキシフェニル、4−(1−メチルエトキシ)フェニル、4−(2−メチルプロポキシ)フェニル、および4−(1,1−ジメチルエトキシ)フェニルである。アルケニルフェニルの例は、4−ビニルフェニル、4−(1−メチルビニル)フェニおよび4−(3−ブテニル)フェニルである。
フェニルを含む置換基を有するフェニルの例は、4−(2−フェニルビニル)フェニル、4−フェニルオキシフェニル、3−フェニルメチルフェニル、ビフェニルおよびターフェニルである。4−(2−フェニルビニル)フェニルは、エチルフェニルのエチル基において、1個の−CH−がフェニレンで置き換えられ、もう1個の−CH−が−CH=CH−で置き換えられた例である。
フェニルの水素の一部がハロゲンで置き換えられ、さらに他の水素がアルキル、アルキルオキシまたはアルケニルで置き換えられたフェニルの例は、3−クロロ−4−メチルフェニル、2,5−ジクロロ−4−メチルフェニル、3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル、2,3,5−トリクロロ−4−メチルフェニル、2,3,6−トリクロロ−4−メチルフェニル、3−ブロモ−4−メチルフェニル、2,5−ジブロモ−4−メチルフェニル、3,5−ジブロモ−4−メチルフェニル、2,3−ジフルオロ−4−メチルフェニル、3−クロロ−4−メトキシフェニル、3−ブロモ−4−メトキシフェニル、3,5−ジブロモ−4−メトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−プロポキシフェニルおよび4−ビニル−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルである。
そして、式(1−0)におけるRがアリールアルキルであるとき、このアリールアルキルは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成される。このアリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。アリールアルキルの好ましい例はフェニルアルキルである。このフェニルアルキルにおいて、アルキレンの好ましい炭素数は1〜8である。
非置換のフェニルアルキルの例は、フェニルメチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、11−フェニルウンデシル、1−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、3−フェニルブチル、1−メチル−3−フェニルプロピル、2−フェニルブチル、2−メチル−2−フェニルプロピルおよび1−フェニルヘキシルである。
フェニルアルキルのフェニルにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよい。この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。フェニルの任意の水素がフッ素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、4−フルオロフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルメチル、2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)エチル、3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)プロピル、2−(2−フルオロフェニル)プロピルおよび2−(4−フルオロフェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が塩素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、4−クロロフェニルメチル、2−クロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,3,6−トリクロロフェニルメチル、2,4,6−トリクロロフェニルメチル、2,4,5−トリクロロフェニルメチル、2,3,4,6−テトラクロロフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニルメチル、2−(2−クロロフェニル)エチル、2−(4−クロロフェニル)エチル、2−(2,4,5−クロロフェニル)エチル、2−(2,3,6−クロロフェニル)エチル、3−(3−クロロフェニル)プロピル、3−(4−クロロフェニル)プロピル、3−(2,4,5−トリクロロフェニル)プロピル、3−(2,3,6−トリクロロフェニル)プロピル、4−(2−クロロフェニル)ブチル、4−(3−クロロフェニル)ブチル、4−(4−クロロフェニル)ブチル、4−(2,3,6−トリクロロフェニル)ブチル、4−(2,4,5−トリクロロフェニル)ブチル、1−(3−クロロフェニル)エチル、1−(4−クロロフェニル)エチル、2−(4−クロロフェニル)プロピル、2−(2−クロロフェニル)プロピルおよび1−(4−クロロフェニル)ブチルである。
フェニルの任意の水素が臭素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、2−ブロモフェニルメチル、4−ブロモフェニルメチル、2,4−ジブロモフェニルメチル、2,4,6−トリブロモフェニルメチル、2,3,4,5−テトラブロモフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニルメチル、2−(4−ブロモフェニル)エチル、3−(4−ブロモフェニル)プロピル、3−(3−ブロモフェニル)プロピル、4−(4−ブロモフェニル)ブチル、1−(4−ブロモフェニル)エチル、2−(2−ブロモフェニル)プロピルおよび2−(4−ブロモフェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルの例は、2−メチルフェニルメチル、3−メチルフェニルメチル、4−メチルフェニルメチル、4−ドデシルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、2−(3−メチルフェニル)エチル、2−(2,5ジメチルフェニル)エチル、2−(4−エチルフェニル)エチル、2−(3−エチルフェニル)エチル、1−(4−メチルフェニル)エチル、1−(3−メチルフェニル)エチル、1−(2−メチルフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)プロピル、2−(2−メチルフェニル)プロピル、2−(4−エチルフェニル)プロピル、2−(2−エチルフェニル)プロピル、2−(2,3−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフェニル)ブチル、4−(1−メチルエチル)フェニルメチル、2−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)エチル、2−(4−(1−メチルエチル)フェニル)プロピルおよび2−(3−(1−メチルエチル)フェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける水素がフッ素で置き換えられた場合の例は、3−トリフルオロメチルフェニルメチル、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)プロピルおよび1−メチル−1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH−が−CH=CH−で置き換えられた場合の例は、2−(4−ビニルフェニル)エチル、1−(4−ビニルフェニル)エチルおよび1−(2−(2−プロペニル)フェニル)エチルである。フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH−が−O−で置き換えられた場合の例は、4−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−エトキシフェニルメチル、2−(4−メトキシフェニル)エチル、3−(4−メトキシフェニル)プロピル、3−(2−メトキシフェニル)プロピル、3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル、1−(4−メトキシフェニル)エチル、(3−メトキシメチルフェニル)エチルおよび3−(2−ノナデカフルオロデセニルオキシフェニル)プロピルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH−の1つがシクロアルキレンで置き換えられた場合の例は、もう1つの−CH−が−O−で置き換えられた場合も含めて例示すると、シクロペンチルフェニルメチル、シクロペンチルオキシフェニルメチル、シクロヘキシルフェニルメチル、シクロヘキシルフェニルエチル、シクロヘキシルフェニルプロピルおよびシクロヘキシルオキシフェニルメチルである。
フェニルの任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH−の1つがフェニレンで置き換えられた場合の例は、もう1つの−CH−が−O−で置き換えられた場合も含めて例示すると、2−(4−フェノキシフェニル)エチル、2−(4−フェノキシフェニル)プロピル、2−(2−フェノキシフェニル)プロピル、4−ビフェニリルメチル、3−ビフェニリルエチル、4−ビフェニリルエチル、4−ビフェニリルプロピル、2−(2−ビフェニリル)プロピルおよび2−(4−ビフェニリル)プロピルである。
フェニルの少なくとも2つの水素が異なる基で置き換えられたフェニルアルキルの例は、3−(2,5−ジメトキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)プロピル、3−クロロ−2−メチルフェニルメチル、4−クロロ−2−メチルフェニルメチル、5−クロロ−2−メチルフェニルメチル、6−クロロ−2−メチルフェニルメチル、2−クロロ−4−メチルフェニルメチル、3−クロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,5−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、3,5−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5−トリクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,4,6−テトラクロロ−5−メチルフェニルメチル、2,3,4,5−テトラクロロ−6−メチルフェニルメチル、4−クロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2−クロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,4,6−トリクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、3−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、4−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、5−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、6−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、3−ブロモ−4−メチルフェニルメチル、2,3−ジブロモ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5−トリブロモ−4−メチルフェニルメチルおよび2,3,5,6−テトラブロモ−4−メチルフェニルメチルである。
そして、フェニルアルキルにおけるフェニルの更に好ましい例は、非置換のフェニル、並びに置換基としてフッ素、炭素数1〜4のアルキル、ビニルおよびメトキシの少なくとも1つを有するフェニルである。なお、後で説明するように、ビニルを置換基として有するフェニルアルキルは、場合によっては好ましくない。
アルキレンの−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられたフェニルアルキルの例は、3−フェノキシプロピル、1−フェニルビニル、2−フェニルビニル、3−フェニル−2−プロペニル、4−フェニル−4−ペンテニル、13−フェニル−12−トリデセニル、フェニルシクロヘキシルおよびフェノキシシクロヘキシルである。
フェニルの水素がフッ素またはメチルで置き換えられたフェニルアルケニルの例は、4−フルオロフェニルビニル、2,3−ジフルオロフェニルビニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルビニルおよび4−メチルフェニルビニルである。
のより好ましい例は、非置換のフェニル、ハロゲン化フェニル、少なくとも1つのメチルを有するフェニル、メトキシフェニル、ナフチル、フェニルメチル、フェニルエチル、フェニルブチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、ペンタフルオロフェニルプロピル、4−エチルフェニルエチル、3−エチルフェニルエチル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルエチル、4−ビニルフェニルエチル、1−(4−ビニルフェニル)エチル、4−メトキシフェニルプロピル、フェノキシプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。Rの更に好ましい例は、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
式(1−0)におけるRは、塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である。−CNを有する基の例は、Rの例として挙げた上記の基において、任意の水素が−CNで置き換えられた基である。そして、Rの好ましい例は、Rと同様に定義される基であり、そのうち炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルがより好ましい。Rの更に好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。
式(1−0)におけるXは、独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。即ち、Xの少なくとも2つは、重合体を形成するために好ましい反応性の基である。Xの残りは、選択された反応性の基と反応しない別の基またはRと同様に定義される基であり、そしてRと同様に定義される基が好ましい。Si−Clは重合体を形成させるために利用してもよく、重合体を形成した後で、グラフト加工などをするために利用してもよい。−CH=CH−および−C≡C−は脂肪族不飽和結合である。これらの例は、ビニルおよびエチニルの他、アルキル、シクロアルキル、アリールまたは縮合環において任意の水素が−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられた基を挙げることができる。アルキル、シクロアルキルまたは縮合環において、任意の−CH−がCH=CH−または−C≡C−で置き換えられた基も挙げることができる。−OH等の他の基も、重合体を形成させるために用いることができる一般的な官能基である。化合物(1−0)と、この化合物(1−0)中の反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを反応させることにより、好ましい重合体が得られる。
そして、本発明においては、少なくとも2つのアルケニルを有する化合物(1−0)または少なくとも2つのSi−H基を有する化合物(1−0)を用いて得られる重合体が好ましい。少なくとも2つのアルケニルを有する化合物(1−0)は、式(1−1)で示される。
Figure 2004081084
式(1−1)におけるRは、式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい基もRの場合と同じである。Rは式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。しかしながら、RおよびRが水素またはアルケニルであることは好ましくない。
そして、X11の少なくとも2つはアルケニルである。X11の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。アルケニルではないX11の好ましい例は、塩素およびRと同様に定義される基であり、より好ましい例はRと同様に定義される基である。そして、すべてのX11がアルケニルであることが更に好ましい。
−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基は、脂肪族系の基でも、芳香族系の環を有する基でも、脂環式の環を有する基でも、またはケイ素原子を有する基でもよい。しかしながら、これらのいずれかの基とアルケニルまたはSi−Hとを同時に有する基は好ましくない。
アルケニルの例は、アルケニル、アルケニルオキシアルキル、アルケニルフェニル、アルケニルオキシフェニル、アルケニルフェニルアルキル、アルケニルオキシフェニルアルキル、アルケニルシクロアルキルおよびアルケニルオキシシクロアルキルである。これらの中で好ましい例は、炭素数2〜4のアルケニル、スチリル、ビニルオキシフェニルおよびアリルオキシフェニルである。そして、より好ましい例はビニル、アリルおよびスチリルであり、更に好ましい例はビニルである。
化合物(1−1)を用いるとき、反応の相手にSi−H基を少なくとも2つ有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−1)の反応の相手にSi−H基を2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物を、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物から選択することにより、優れた物性(例えば、耐熱性および耐候性)を有する重合体を得ることができる。
化合物(1−1)の反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(1−2)、化合物(2−1)、化合物(3−1)、化合物(4−1)、化合物(5−1)および化合物(6−1)である。化合物(1−2)は、化合物(1−0)がSi−H基を有する場合の化合物である。
Figure 2004081084
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そして、X12の少なくとも2つは水素であり、X12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。水素ではないX12の好ましい例は、Rと同様に定義される基である。
化合物(2−1)はヒドロシラン誘導体である。
Figure 2004081084
式(2−1)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。X21の少なくとも2つは水素であり、その2つが水素であることが好ましい。このとき、X21の残りはRである。
化合物(3−1)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
Figure 2004081084
式(3−1)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そしてLは、単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
Figure 2004081084
ここに、RはRと同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である。
式(3−1)は次のように展開される。
Figure 2004081084
式(3−1−1)〜式(3−1−7)において、Rは式(3−1)におけるRと同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、RはRと同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そして、化合物(3−1−1)〜化合物(3−1−7)のうち、化合物(3−1−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−1)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
化合物(4−1)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
Figure 2004081084
式(4−1)において、Rは式(2−1)におけるRと同様に定義される基である。X21の少なくとも2つは水素であり、X21の2つのみが水素であることが好ましい。そして、これらが互いに離れた位置にあることがより好ましい。X21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。nは3〜30の整数である。好ましいnは4〜6である。
化合物(5−1)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
Figure 2004081084
式(5−1)において、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される基である。これらの好ましい例もそれぞれ同じである。X31の少なくとも2つは水素であり、X31の残りはRである。
化合物(6−1)は、T8D2構造またはその類似構造を有するPSQ誘導体である。Siに3個の酸素が結合している構造をT構造とし、Siに2個の酸素が結合している構造をD構造とするとき、T8D2構造は8つのT構造と2つのD構造とが組み合わされている構造を意味する。
Figure 2004081084
式(6−1)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そして、Yは式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
Figure 2004081084
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であって、その残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。
水素ではないX31の好ましい例は、塩素およびRと同様に定義される基であり、より好ましい例はRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、更に好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが更に好ましい。式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つのみが水素であることが好ましい。
次に、少なくとも2つのSi−Hを有する化合物(1−0)を用いる場合について説明する。このような化合物(1−0)は前記の化合物(1−2)である。
Figure 2004081084
式(1−2)におけるRは、式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。Rは式(1−0)におけるRと同様に定義される基である。Rのより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、更に好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが更に好ましい。しかしながら、RおよびRが水素またはアルケニルであることは好ましくない。
そして、X12の少なくとも2つは水素である。X12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。水素ではないX12の好ましい例は、塩素およびRと同様に定義される基であり、そしてより好ましくはRと同様に定義される基である。そして、すべてのX12が水素であることが更に好ましい。
化合物(1−2)を用いるとき、反応の相手にアルケニルを少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−2)の反応の相手にアルケニルを2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を1つまたは2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物として、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物を選択することにより、耐熱性、耐候性などの優れた重合体を得ることができる。アルケニルの例およびその好ましい例は前記の通りである。
化合物(1−2)の反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(2−2)、化合物(3−2)、化合物(4−2)、化合物(5−2)、化合物(6−2)、および化合物(d−1)〜化合物(d−4)である。化合物(2−2)はヒドロシラン誘導体である。
Figure 2004081084
式(2−2)において、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、その2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合含有基であることが好ましい。このとき、X22の残りはRである。下記の化合物は、炭素−炭素三重結合を有する化合物の一例である。X がアルケニルであるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。
Figure 2004081084
化合物(3−2)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
Figure 2004081084
式(3−2)において、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そしてLは、単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
Figure 2004081084
ここに、RはRと同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である。
式(3−2)は次のように展開される。
Figure 2004081084
式(3−2−1)〜式(3−2−7)において、Rは式(3−2)におけるRと同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、RはRと同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そしてX22は、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である。X22がアルケニルであるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。化合物(3−2−1)から化合物(3−2−7)のうち、化合物(3−2−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−2)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
化合物(4−2)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
Figure 2004081084
式(4−2)において、Rは式(2−2)におけるRと同様に定義される基である。X22の少なくとも2つは、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、X22の2つのみがアルケニルであることが好ましい。そして、これらが互いに離れた位置にあることがより好ましい。アルケニルの例および好ましい例は前記の通りである。X22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。そして、nは3〜30の整数であり、好ましいnは4〜6である。
化合物(5−2)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
Figure 2004081084
式(5−2)において、RおよびRは式(1−2)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される基であり、これらの好ましい例もそれぞれ同様である。X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、X32の残りはRと同様に定義される基である。X32がアルケニルであるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。
化合物(6−2)は、化合物(6−1)と同様に、T8D2構造またはその類似構造を有するPSQ誘導体である。
Figure 2004081084
式(6−2)において、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。そして、Yは式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
Figure 2004081084
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。
アルケニルではないX32の好ましい例は、塩素およびRと同様に定義される基であり、そしてより好ましくはRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、そしてより好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH−である。Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つのみがアルケニルであることが好ましい。
化合物(d−1)〜化合物(d−4)は、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する化合物のうち、上記のケイ素化合物以外の例である。
Figure 2004081084
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、Rは炭素数1〜40のアルキレンまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである。Rは炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである。炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。
これらの化合物の例を次に示す。下記の式において、k1は1〜12の整数である。
Figure 2004081084
ケイ素化合物以外であって、アルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する化合物は、上記の化合物(d−1)〜化合物(d−4)に制限されない。例えば下記のような化合物でもよい。
Figure 2004081084
本発明で用いる化合物(1−0)は、例えば化合物(1−M)に化合物(E)を反応させることにより容易に得られる。
Figure 2004081084
Figure 2004081084
これらの式における記号は、式(1−0)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有する。
そして、化合物(1−M)は、水酸化ナトリウム、水および有機溶剤の存在下で化合物(F)を加水分解し、縮合させることによって得られる。
Figure 2004081084
この式において、Rは式(1−0)におけるRと同じ意味を有し、Aは加水分解性の基である。Aの好ましい例は塩素および炭素数1〜4のアルコキシである。水酸化ナトリウムの好ましい使用量は、化合物(F)に対するモル比で、0.4〜0.8である。添加する水の好ましい量は、化合物(F)に対するモル比で1.1〜1.3である。有機溶剤の好ましい例は、直鎖状、分岐状または環状の1価のアルコール類である。
化合物(5−1)および化合物(5−2)は、例えば化合物(5−M)に化合物(G1)または化合物(G2)のそれぞれを反応させることにより容易に得られる。
Figure 2004081084
これらの式における記号は、式(5−1)または式(5−2)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有する。
そして、化合物(5−M)は、例えば水酸化ナトリウム、水および式中に酸素を有する有機溶剤の存在下で化合物(H)を加水分解し、縮合させることによって得られる。
Figure 2004081084
この式において、Rは式(5−1)におけるRと同じ意味を有し、Aは前記の式(F)におけるAと同じ意味を有する。水酸化ナトリウムの好ましい使用量は、化合物(H)に対するモル比で0.2〜1である。水の好ましい使用量は、化合物(H)に対するモル比で1〜3である。前記の有機溶剤の好ましい例は、直鎖状、分岐状または環状のアルコールおよび直鎖状または環状のエーテルである。
前記の化合物(1−M)の製造条件は、この化合物(5−M)の製造条件の範囲に含まれる。即ち、化合物(5−M)の製造条件においては、化合物(5−M)のみが得られる条件と化合物(1−M)と化合物(5−M)の両方が得られる条件とが存在する。そして、化合物(F)、水酸化ナトリウムおよび水の使用比率を最適化することにより、化合物(1−M)のみを得ることも可能である。
化合物(6−1)および化合物(6−2)は、前記の化合物(1−M)に化合物(J1)および化合物(J2)をそれぞれ反応させることにより容易に得られる。
Figure 2004081084
これらの式におけるX31、X32およびZは、式(a−1)、式(a−2)、式(b−1)または式(b−2)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有し、そしてqは0または1である。そして、本発明で用いる化合物の一部は、化合物(1−0)、化合物(6−1)および化合物(6−2)を除いて、アメリカ合衆国のハイブリッド・プラスチック社(HYBRID PLASTICS)から入手することもできる。
ヒドロシリル化重合に用いる溶剤は、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限されない。好ましい溶剤は、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、エーテル(ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン(THF)、ジオキサンなど)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、四塩化炭素など)、およびエステル(酢酸エチルなど)である。これらの溶剤は単独で使用しても、その複数を組み合わせて使用してもよい。これらの溶剤の中で芳香族炭化水素が好ましい。芳香族炭化水素の中でトルエンが更に好ましい。溶剤を使用する場合には、溶剤に対する本発明の化合物の好ましい割合は、溶剤の重量に基づいて0.05〜80重量%である。より好ましい割合は30〜70重量%である。この割合は目的によって異なる。そして、溶剤は必ずしも必要ではない。
ヒドロシリル化重合は室温で実施してもよい。重合を促進させるために加熱してもよい。重合による発熱または好ましくない重合等を制御するために冷却してもよい。ヒドロシリル化重合では、必要に応じて触媒を用いることができる。ヒドロシリル化触媒を添加することによって、重合をより容易に進行させることができる。好ましいヒドロシリル化触媒の例は、カルステッド(Karstedt)触媒、スパイヤー(Speier)触媒、ヘキサクロロプラチニック酸などであり、これらは一般的によく知られた触媒である。これらのヒドロシリル化触媒は、反応性が高いので少量添加すれば十分反応を進めることができる。その使用量は、触媒に含まれる遷移金属のヒドロシリル基に対する割合で、10−9〜1モル%である。好ましい添加割合は10−7〜10−3モル%である。10−9モル%は、重合を進行させることができ、容認できる時間内で終了させるために必要な添加割合の下限である。製造コストを低く抑えることを考慮すれば、この割合は1モル%以下である方がよい。
線状の重合体では、分子量の低下が主鎖の1回の切断により起こるが、はしご型ポリマーでは、主鎖の少なくとも2回以上の切断を必要とする。このため、ダブルデッカー構造を主鎖に導入した3次元はしご型ポリマーは、かご型構造の骨格を線状重合体の主鎖に導入した重合体より熱安定性がさらに優れている。そして、3次元構造であるため、高強度と高弾性率を有する重合体が得られる。即ち、かご型構造の骨格を線状重合体の主鎖に導入した重合体よりも更に高い耐熱性および物理的強度を有する重合体が得られる。この効果をより大きく発現させるためには、化合物(1−0)の相手として、同じ化合物(1−0)またはかご型構造を有する化合物を用いることが好ましい。好ましい組み合わせの1つの例は、化合物(1−2)、化合物(4−1)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせである。好ましい組み合わせのもう1つの例は、化合物(4−2)、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせである。より好ましい組み合わせの1つの例は、化合物(1−2)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせである。より好ましい組み合わせのもう1つの例は、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせである。そして、化合物(1−1)と化合物(1−2)との組み合わせが更に好ましい。しかしながら、各反応成分の物性(分子鎖の長さ、硬さ、構成原子等)および反応条件を調整することにより、重合体の柔軟性、透明性、誘電率、屈折率等を目的に応じて制御することも可能である。
具体的には、化合物(3−1)、化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を組み合わせて用いることにより、重合体の柔軟性を調整することができる。化合物(3−1)、化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を用いる場合の例の1つは、化合物(1−2)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせに、更に化合物(3−1)を加える組み合わせである。もう1つの例は、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせに、更に化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を加える組み合わせである。更には、化合物(1−1)と化合物(3−1)との組み合わせでもよく、化合物(1−2)と化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)との組み合わせでもよい。
ダブルデッカー構造の骨格を主鎖に導入することによって得られた重合体は、溶解性、耐熱性、機械強度、光学透過性、ガス透過性、誘電率、難燃性、接着性、加工性等に優れている。その結果、幅広い用途に利用できる。例えば、電気・電子材料として、金属溶出防止膜、ガスバリア膜、反射防止膜等の基板用コーティング剤、液状封止剤、層間絶縁膜等の半導体用コーティング剤、マイクロレンズ、導光板、光導波路材料等の光学素子、ディスプレイ基板、およびプリント配線用基板などに利用できる。なお、必要に応じて、初期の性状を損なわない範囲で重合体への他の成分、例えば、酸化防止剤、着色剤、充填剤等をブレンドして使用してもよい。
ヒドロシリル化反応を利用しない場合には、式(1−3)で示されるPSQ誘導体を用いて重合体を得ることができる。
Figure 2004081084
式(1−3)におけるRは、式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり、好ましい例も同様である。Rは式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり、好ましい例も同様である。
13の少なくとも2つは塩素、並びに−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基から選択される反応性の基である。反応性の基でないX13の例は、Rと同様に定義される基、および−CNを有する基である。反応性の基でないX13の好ましい例はRと同様に定義される基である。Si−Clは重合体を形成させるために利用してもよく、重合体を形成した後で、グラフト加工などをするために利用してもよい。上記の反応性の基を少なくとも2つ有する化合物(1−3)と、この反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを反応させることにより、重合体を得ることができる。
実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限されない。以下に実施例における試験方法を説明する。
(1)分子量:GPCにより、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を測定した。
装置:日本分光株式会社製、JASCO GULLIVER 1500(インテリジェント示差屈折率計 RI−1530)
カラム:東ソー製カラムG4000HXL、G3000HXL、G2500HXLおよびG2000HXLの4本をこの順序に接続して使用
カラム温度:40℃
展開溶剤:THF
流量:1ml/min
標準物質:分子量既知のポリスチレン.
(2)鉛筆硬度:JIS規格「JIS−K−5400 8.4 鉛筆引掻試験」の方法に従って求めた。
なお、実施例中の化学式において、Meはメチルであり、Phはフェニルである。
化合物(7)(0.5g)、化合物(8)(1.8g)および化合物(9)(0.55g)をトルエン(15ml)に溶解した。この溶液を90℃まで加熱した後、カルステッド触媒(1μl)を添加して、同温度で2時間攪拌した。得られた反応液中の重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=2,700、Mw=5,100であった。この反応液をガラス板上に滴下し、トルエンを蒸発させて、ガラス面に接着した平滑で透明な皮膜を得た。これを300℃で1時間加熱し、鉛筆硬度試験により皮膜強度を測定したところH以上であった。この加熱後の皮膜を、ガラスに接着させたままで、室温で1時間トルエン中に浸したのち目視により観察した。その結果、皮膜に変化は認められず、得られた重合体皮膜の耐溶剤性は良好であった。
Figure 2004081084
実施例1で得られた反応液を、クロムメッキを施したガラス基板上にスピンコート法により塗布した後、80℃で3分間加熱した。更に220℃で30分間加熱して、膜厚3.5μmの平滑で接着性の良好な透明皮膜を得た。アッベ屈折計を用いて屈折率を測定したところ1.567であった。また、ヒューレットパッカード社製LCRメーター4263Bにより比誘電率を測定したところ、2.8(1KHz)であった。
実施例1で得られた反応液を、クロムメッキを施したガラス基板上にスピンコート法により塗布した後、80℃で3分間加熱した。更に220℃で30分間加熱して、膜厚1.5μmの平滑で接着性の良好な透明皮膜を得た。この皮膜の光線透過率は、波長380nm〜720nmの範囲では90%以上であった。
実施例1で得られた反応液を、ITOを表面に蒸着したガラス基板上にスピンコート法により塗布し、80℃で3分間加熱した。更に、200℃で30分間加熱して、膜厚100nmの平滑で接着性の良好な透明皮膜を得た。この皮膜表面をX線照射による電子分光法で分析したところ、In(インジウム)は検出されなかった。本発明の重合体による皮膜は、良好な金属イオン溶出防止機能を有する。
実施例1と同様にして得た反応液からトルエンを蒸発させたのちに、残渣をトルエン−メシチレン混合溶剤(容量比9:1)に再度溶解した。この溶液をアルミ箔上にアプリケータで塗布し、このアルミ箔をオーブン中において150℃で1時間加熱した。この後、アルミ箔を塩酸により除去することによって、無色透明で良好な可撓性と強度を有する厚さ45μmのフィルムを作成することができた。
実施例1で得られた反応液をガラス基板上に塗布し、室温でトルエンを蒸発させたのちに250℃で1時間加熱した。得られた皮膜をガラス基板から剥ぎ取り、動的粘弾性を測定したところ、粘弾性の急激な低下は220℃まで認められなかった。
本発明により、主鎖にシルセスキオキサン誘導体を有し、明確な構造を有する重合体を合成することができる。ダブルデッカー型のシルセスキオキサン骨格が連続して結合している構造を主鎖として有する重合体を製造することもできる。このような重合体は、主鎖に分子量の大きな剛直な部分を豊富に有するので、分子鎖の熱運動を制御できる。従って、分子鎖の動きを制御したい用途、例えばガス透過性、寸法安定性等の特性が望まれる用途に好適に使用することができる。化合物(1−0)およびその反応相手として、シルセスキオキサンを構成するSi原子にフェニル基のような屈折率の大きな基が結合した化合物を用いれば、屈折率の大きな重合体を得ることができる。逆に、屈折率の低い化合物を化合物(1)の相手として用いれば、屈折率の大きさを調節することができる。従って、ガラスやポリマーなどの基板表面をコーティングする場合に、その屈折率を基板と近い値に調節することが可能になる。本発明の重合体は、以上の特性の他に、シルセスキオキサン誘導体を用いた従来の重合体では知られていなかった特性を有しており、耐熱性、耐溶剤性、基板への接着性、透明性、皮膜形成性などに優れている。この重合体は、フィルム、シートおよび成型体として使用することができる。

Claims (31)

  1. 式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体。
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
  2. 式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、このシルセスキオキサン誘導体中の反応性の基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる、請求項1に記載の重合体。
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;Xは独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基であり;そして、Xの少なくとも2つは水素、塩素、または−CH=CH−、−C≡C−、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
  3. が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、請求項2に記載の重合体。
  4. のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、請求項2に記載の重合体。
  5. のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、請求項2に記載の重合体。
  6. 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とを用いて得られる、請求項2に記載の重合体:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
  7. 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、請求項2に記載の重合体:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
    Figure 2004081084
    ここに、RはRと同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(2−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはRである:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
    Figure 2004081084
    ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH−である。
  8. 式(1−1)において、X11の少なくとも2つがアルケニルであってその残りがRであり、式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり、式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項7に記載の重合体。
  9. 式(1−1)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがRであり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
  10. 式(1−1)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X11の少なくとも2つがアルケニルであり、そしてX11の残りがRであり;式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−1)において、X21の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つが水素であって、その残りが独立して塩素または式(6−1)におけるRと同様に定義される基であり;そして式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
  11. 式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がアルケニルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがRであり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
  12. 式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがRであり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
  13. 式(1−1)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX11がビニル、アリルまたはスチリルであり;式(1−1)、式(1−2)、式(2−1)、式(3−1)および式(5−1)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;式(1−2)におけるX12が水素であり;式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがRであり;式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−1)におけるZが−O−である、請求項7に記載の重合体。
  14. 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、アルケニルを少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とを用いて得られる、請求項2に記載の重合体:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である。
  15. 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを用いて得られる、請求項14に記載の重合体:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、RはRと同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、RおよびRはそれぞれ式(1−2)におけるRおよびRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはRである:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
    Figure 2004081084
    ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH−である:
    Figure 2004081084
    式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、Rは炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;Rは炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。
  16. 式(1−2)において、X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがRであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであってその残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
  17. 式(1−2)において、Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であってその残りがRであり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがRであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つがアルケニルであって、その残りが独立して塩素または式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
  18. 式(1−2)において、すべてのRが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;X12の少なくとも2つが水素であり、そしてX12の残りがRであり;式(2−2)において、X22の少なくとも2つがアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であってその残りがRであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであって、その残りが式(6−2)におけるRと同様に定義される基であり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
  19. 式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りがRであり;式(4−2)において、X22の2つがアルケニルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがアルケニルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
  20. 式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがRであり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
  21. 式(1−2)において、すべてのRが非置換のフェニルであり、そしてX12が水素であり;式(1−2)、式(2−2)、式(3−2)および式(5−2)のそれぞれにおいて、Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがRであり;式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが非置換のフェニルであり;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり;そして、式(b−2)におけるZが−O−である、請求項15に記載の重合体。
  22. 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項7に記載の重合体の製造方法。
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X11の少なくとも2つはアルケニルであり、そしてX11の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である:
    Figure 2004081084
    ここに、RはRと同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(2−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、そしてX21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、RおよびRは式(1−1)におけるRおよびRとそれぞれ同様に定義される基である;そして、X31の少なくとも2つは水素であり、そしてX31の残りはRである:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−1)または式(b−1)で示される基である:
    Figure 2004081084
    ここに、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X31の少なくとも1つは水素であり、そしてX31の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH−である。
  23. 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項15に記載の重合体の製造方法。
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立してアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;そして、X12の少なくとも2つは水素であり、そしてX12の残りは独立してRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りはRと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基である;Lは単結合、−O−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、RはRと同様に定義される基であり、そしてmは1〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である:
    Figure 2004081084
    ここに、RおよびRはそれぞれ式(1−2)におけるRおよびRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニルまたは炭素−炭素三重結合を有する基であり、そしてX32の残りはRである:
    Figure 2004081084
    ここに、Rは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;そして、Yは式(a−2)または式(b−2)で示される基である:
    Figure 2004081084
    ここに、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも1つはアルケニルであり、そしてX32の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−、−NH、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH−である:
    Figure 2004081084
    ここに、式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、Rは炭素数1〜40のアルキレンまたはフェニレンである;Rは炭素数1〜8のアルキルまたはフェニルである;炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい;そして、フェニルにおける任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよい。
  24. 請求項7に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
  25. 請求項15に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
  26. 請求項7に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
  27. 請求項15に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
  28. 式(1−3)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−3)におけるX13と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物とを用いて得られる重合体。
    Figure 2004081084
    ここに、Rは独立して水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;このアルキルにおいて、炭素原子の数は1〜40であり、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよく;このアリールにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよく;このアリールアルキルは、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールと任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成され;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;Rは塩素、Rと同様に定義される基、または−CNを有する基である;X13の少なくとも2つは塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基であり、そしてX13の残りはRと同様に定義される基である。
  29. が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルまたはフェニルアルキルであり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい、請求項28に記載の重合体。
  30. のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、フェニルおよびはフェニルアルキルから選択される同一の基であり;この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよく;このフェニルにおいて、任意の水素はハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよく;このフェニルアルキルは、任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルと、炭素原子の数が1〜8であり、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてよいアルキレンとで構成され;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく;RがRと同様に定義される基であり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である、請求項28に記載の重合体。
  31. のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり;Rが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり;X13が塩素、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NCO、−NH−および−NHのいずれかを有する基である、請求項28に記載の重合体。
JP2005503489A 2003-03-12 2004-03-03 シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体 Pending JPWO2004081084A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003067208 2003-03-12
JP2003067208 2003-03-12
PCT/JP2004/002655 WO2004081084A1 (ja) 2003-03-12 2004-03-03 シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2004081084A1 true JPWO2004081084A1 (ja) 2006-06-15

Family

ID=32984558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005503489A Pending JPWO2004081084A1 (ja) 2003-03-12 2004-03-03 シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7514519B2 (ja)
JP (1) JPWO2004081084A1 (ja)
KR (1) KR101141110B1 (ja)
TW (1) TWI278473B (ja)
WO (1) WO2004081084A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4483344B2 (ja) * 2003-03-13 2010-06-16 チッソ株式会社 シルセスキオキサン骨格を有する化合物およびその重合体
JP4396139B2 (ja) * 2003-05-27 2010-01-13 チッソ株式会社 シルセスキオキサン骨格を有するポリマーおよびその薄膜の形成方法
JP4581472B2 (ja) * 2003-06-30 2010-11-17 チッソ株式会社 有機ケイ素化合物とその製造方法、およびポリシロキサンとその製造方法
JP4742216B2 (ja) * 2004-07-08 2011-08-10 Jnc株式会社 ケイ素化合物
JP5082258B2 (ja) * 2005-02-28 2012-11-28 Jnc株式会社 カゴ型ケイ素骨格を有する有機ケイ素化合物及び高分子化合物
JP2007326988A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Chisso Corp エポキシ樹脂組成物
JP5408597B2 (ja) * 2006-06-13 2014-02-05 学校法人 関西大学 熱硬化性重合体組成物およびその硬化物
JP2008078557A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Fujifilm Corp 組成物、膜、およびその製造方法
US8029904B2 (en) * 2006-12-01 2011-10-04 Rohm And Haas Company Aryl (thio)ether aryl polysiloxane composition and methods for making and using same
JP2009070722A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Fujifilm Corp 絶縁膜形成用組成物および電子デバイス
US8637627B2 (en) * 2007-12-06 2014-01-28 Rohm And Haas Company Phenoxyphenyl polysiloxane composition and method for making and using same
WO2009084562A1 (ja) * 2007-12-27 2009-07-09 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. 籠構造含有硬化性シリコーン共重合体及びその製造方法並びに籠構造含有硬化性シリコーン共重合体を用いた硬化性樹脂組成物及びその硬化物
TWI444415B (zh) 2009-04-14 2014-07-11 Jnc Corp 玻璃纖維複合半矽氧烷成形體及其製造方法
JP5707607B2 (ja) 2009-04-24 2015-04-30 Jnc株式会社 有機ケイ素化合物及びそれを含む熱硬化性樹脂組成物
JP5793824B2 (ja) * 2009-06-02 2015-10-14 Jnc株式会社 有機ケイ素化合物、該有機ケイ素化合物を含む熱硬化性組成物、および光半導体用封止材料
JP5338532B2 (ja) * 2009-07-13 2013-11-13 Jnc株式会社 ポジ型感光性組成物
CN104744705B (zh) * 2010-05-18 2017-09-08 捷恩智株式会社 液状有机硅化合物的制造方法、热硬化性树脂组成物及其使用
JP5387638B2 (ja) * 2011-09-12 2014-01-15 Jnc株式会社 エポキシ樹脂組成物
KR102075639B1 (ko) 2012-06-27 2020-02-10 제이엔씨 주식회사 이차 전지용 부극 활성 물질과 그 제조 방법, 이를 이용한 부극 및 리튬 이온 전지
KR102170818B1 (ko) * 2013-12-26 2020-10-28 주식회사 동진쎄미켐 열 용융-압출 성형이 가능한 실세스퀴옥산, 이를 이용한 고투명 및 고내열 플라스틱 투명기판 및 이의 제조방법
KR20180028991A (ko) 2015-07-10 2018-03-19 제이엔씨 주식회사 리튬 이온 2차 전지용 음극 활물질 및 그의 제조 방법
WO2019098622A1 (ko) * 2017-11-16 2019-05-23 주식회사 동진쎄미켐 실세스퀴옥산 고분자 및 그를 포함하는 코팅 조성물

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0267290A (ja) * 1988-06-29 1990-03-07 Akad Wissenschaften Ddr 鳥かご状構造を有する親油性二重環ケイ酸誘導体、その製造方法及びその使用方法
JPH06329687A (ja) * 1993-05-13 1994-11-29 Wacker Chemie Gmbh 有機ケイ素化合物及びその製法
JP2000265066A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Dow Corning Asia Ltd 有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサン−ビニル基含有化合物共重合体及び同共重合体からなる絶縁材料
JP2000265065A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Dow Corning Asia Ltd 有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサン−ビニル基含有化合物共重合体の製造方法
JP2000334881A (ja) * 1999-05-28 2000-12-05 Konica Corp かご状シルセスキオキサン含有皮膜
JP2002284878A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 National Institute Of Advanced Industrial & Technology シルセスキオキサン系ポリマーを含む耐熱性樹脂組成物、該組成物を用いて形成された被膜、及びその被膜の作成方法
JP2002363285A (ja) * 2001-03-27 2002-12-18 Samsung Electronics Co Ltd シロキサン系樹脂およびこれを用いた半導体層間絶縁膜の形成方法
JP2003065435A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Nippon Soken Inc 自動変速機のシフトレンジ切換え制御装置
WO2003024870A1 (fr) * 2001-09-18 2003-03-27 Chisso Corporation Derives silsesquioxane et procede de fabrication
JP2004004612A (ja) * 2002-03-28 2004-01-08 Chisso Corp 液晶表示パネル用シール材料

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5484867A (en) 1993-08-12 1996-01-16 The University Of Dayton Process for preparation of polyhedral oligomeric silsesquioxanes and systhesis of polymers containing polyhedral oligomeric silsesqioxane group segments
US5412053A (en) 1993-08-12 1995-05-02 The University Of Dayton Polymers containing alternating silsesquioxane and bridging group segments and process for their preparation
US6346584B1 (en) * 1999-09-09 2002-02-12 Univation Technologies, Llc Catalyst modifiers and their use in the polymerization of olefins(s)
US6252030B1 (en) 1999-03-17 2001-06-26 Dow Corning Asia, Ltd. Hydrogenated octasilsesquioxane-vinyl group-containing copolymer and method for manufacture
US6972312B1 (en) * 1999-08-04 2005-12-06 Hybrid Plastics Llc Process for the formation of polyhedral oligomeric silsesquioxanes
JP2002069191A (ja) 2000-08-31 2002-03-08 Dow Corning Asia Ltd 水素化オクタシルセスキオキサン−水酸基含有化合物共重合体の製造方法
AU2003261916A1 (en) * 2002-09-13 2004-04-30 Chisso Corporation Silsesquioxane derivative and process for producing the same
US7256243B2 (en) * 2004-05-07 2007-08-14 Chisso Corporation Silicon compound

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0267290A (ja) * 1988-06-29 1990-03-07 Akad Wissenschaften Ddr 鳥かご状構造を有する親油性二重環ケイ酸誘導体、その製造方法及びその使用方法
JPH06329687A (ja) * 1993-05-13 1994-11-29 Wacker Chemie Gmbh 有機ケイ素化合物及びその製法
JP2000265066A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Dow Corning Asia Ltd 有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサン−ビニル基含有化合物共重合体及び同共重合体からなる絶縁材料
JP2000265065A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Dow Corning Asia Ltd 有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサン−ビニル基含有化合物共重合体の製造方法
JP2000334881A (ja) * 1999-05-28 2000-12-05 Konica Corp かご状シルセスキオキサン含有皮膜
JP2002284878A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 National Institute Of Advanced Industrial & Technology シルセスキオキサン系ポリマーを含む耐熱性樹脂組成物、該組成物を用いて形成された被膜、及びその被膜の作成方法
JP2002363285A (ja) * 2001-03-27 2002-12-18 Samsung Electronics Co Ltd シロキサン系樹脂およびこれを用いた半導体層間絶縁膜の形成方法
JP2003065435A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Nippon Soken Inc 自動変速機のシフトレンジ切換え制御装置
WO2003024870A1 (fr) * 2001-09-18 2003-03-27 Chisso Corporation Derives silsesquioxane et procede de fabrication
JP2004004612A (ja) * 2002-03-28 2004-01-08 Chisso Corp 液晶表示パネル用シール材料

Also Published As

Publication number Publication date
TW200420622A (en) 2004-10-16
KR20050106518A (ko) 2005-11-09
US7514519B2 (en) 2009-04-07
KR101141110B1 (ko) 2012-05-02
US20060116499A1 (en) 2006-06-01
WO2004081084A1 (ja) 2004-09-23
TWI278473B (en) 2007-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7423107B2 (en) Polymer obtained with silsesquioxane derivative
JPWO2004081084A1 (ja) シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体
JP4470738B2 (ja) シルセスキオキサン誘導体
JP4379120B2 (ja) シルセスキオキサン誘導体およびその製造方法
JP2006022207A (ja) ケイ素化合物
US7053167B2 (en) Silsesquioxane derivative having functional group
US7373060B2 (en) Optical waveguide using polymer composed of silsesquioxane derivative
CN103890100A (zh) 硅氧烷系组合物及其固化物以及其用途
Grzelak et al. Synthesis and hydrosilylation of vinyl-substituted open-cage silsesquioxanes with phenylsilanes: Regioselective synthesis of trifunctional silsesquioxanes
KR20170090368A (ko) 다면체 올리고머 실세스퀴옥산의 제조 방법
JP2008150478A (ja) ポリシロキサン化合物とその製造方法
JP2006268037A (ja) シルセスキオキサン誘導体からなる重合体を素材とする光導波路
JPWO2005000857A1 (ja) 有機ケイ素化合物とその製造方法、およびポリシロキサンとその製造方法
JP2005015738A (ja) 官能基を有するシルセスキオキサン誘導体の製造方法およびシルセスキオキサン誘導体
JP2007182528A (ja) シルセスキオキサン誘導体を反応させて得られる重合体およびその製造方法
JP5190667B2 (ja) かご型シルセスキオキサン骨格を含有する重合体を素材とする光学素子
JP2023532443A (ja) ポリシロキサンを製造するための前駆体、ポリシロキサン、ポリシロキサン樹脂、ポリシロキサンの製造方法、ポリシロキサン樹脂の製造方法およびオプトエレクトロニクス部品
JP2004331804A (ja) エポキシ化天然油および籠型構造を有するケイ素化合物からなるハイブリッド樹脂
JP2004352758A (ja) シルセスキオキサン骨格を有するポリマーおよびその薄膜の形成方法
JP2010013358A (ja) ホウ素含有シルセスキオキサン誘導体、その重合体、及び該誘導体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20101221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120515