JP4396139B2 - シルセスキオキサン骨格を有するポリマーおよびその薄膜の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シルセスキオキサン骨格を主鎖に有する新規なポリマー、このポリマーからなる薄膜およびこの薄膜の製造方法に関する。本発明のポリマーおよびその薄膜は、電子材料、光学材料および電気光学材料の分野において、層間絶縁膜、保護膜、液晶配向膜などに用いられる。なお、「シルセスキオキサン」は、各ケイ素原子が3個の酸素原子と結合し、各酸素原子が2個のケイ素原子と結合している化合物を示す類名であるが、本発明においてはその一部が変形したシルセスキオキサン類似構造の化合物も含めてシルセスキオキサンとする。シルセスキオキサン構造およびその一部が変形したシルセスキオキサン類似構造の総称として、「シルセスキオキサン骨格」を用いる。そして、以下の説明では、用語「シルセスキオキサン」を記号「PSQ」を用いて表記することがある。
【0002】
【従来の技術】
PSQに関しては、これまで数多くの研究が行われてきた。例えば非特許文献1に記載されている総説によれば、ラダー構造、完全縮合型構造、および不完全縮合型構造のほか、一定の構造を示さない不定形構造などのPSQの存在が確認されている。完全縮合型構造とは、複数の環状構造からなり、閉じた空間を形成する構造であり、その閉じた空間の形状は限定されていない。不完全縮合型構造は、完全縮合型構造の少なくとも1箇所以上が塞がれておらず、空間が閉じていない構造をさす。
【0003】
しかし、完全縮合型構造または不完全縮合型構造を有するPSQのうち、容易に合成され単離されている化合物の種類は限定されている。その中で市販されている化合物の数はさらに限定されている。最近では、完全縮合型構造または不完全縮合型構造を有するPSQに、種々の官能基が導入されたPSQ誘導体が、ハイブリッドプラスチック社より市販されており、多くの用途が提案されている。
【0004】
しかしながら、市販されているPSQ誘導体の基本骨格は、SiO3/2以外の結合を有するものも含めて数種類に過ぎない。従って、これらのPSQ誘導体を汎用樹脂の改質に用いるには、添加剤として樹脂中にブレンドして用いる場合が多い。しかし、既存のPSQ誘導体には、樹脂との相溶性が悪く、そのために均一に混合することができなかったり、塗膜にした場合に白化したり、塗膜からブリードアウトするなどの問題点があるので、その添加量に限界があった。そして、PSQが本来有する特性(難燃性、耐熱性、耐候性、耐光性、電気絶縁性、表面特性、硬度、力学的強度、耐薬品性など)を十分に付与できない例も少なくなかった。一方、わずかではあるが、PSQ骨格をポリマー中に導入した例がある。非特許文献2には側鎖にメタクリル酸エステル基を有するかご型のPSQが開示されている。
【非特許文献1】
Chem. Rev. 95, 1409 (1995)
【非特許文献2】
Macromolecules, 28, 8435, (1995)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
側鎖にメタクリル酸エステル基を有するかご型PSQのポリマーは、高い機械強度と酸素透過性を有する。しかしながら、このポリマーはPSQ骨格を側鎖に有する、いわゆるペンダント型のポリマーである。その分子量も低いので、製膜性にも問題がある。そして、PSQ骨格が主鎖に取り込まれた重縮合系のポリマーはこれまで開示されていない。本発明の課題は、多官能性PSQ誘導体を用いて得られる新規ポリマー、およびこれを簡便に製造するための方法を提供することにより、従来のPSQに関する上記の問題点を解決することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、式(7)で示される化合物から得られる複数の重合性官能基が導入されたPSQ誘導体を用い、この化合物をモノマーとする固相または無溶剤状態での重縮合法について検討した。そして、新規なポリマーおよびその薄膜をゲル化のおそれなく容易に製造する方法を見出し、本発明を完成した。
式(7)におけるRはフェニルである。化合物(7)は、3官能の加水分解性基を有するケイ素化合物を、アルカリ金属水酸化物の存在下、含酸素有機溶剤中で加水分解し重縮合させることにより、容易にしかも収率よく製造することができる。
【0007】
本発明においては、用語「任意の」は位置だけではなく個数についても任意であることを示す。そして、例えば、「アルキルにおいて、任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい」と表現するときには、複数の−CH2−がそれぞれ異なる基で置き換えられてもよい。このような場合の例は、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルケニルオキシアルキルなどである。なお、本発明においては、連続する2つの−CH2−が−O−で置き換えられて、−O−O−になることは好ましくない。アルキルおよびアルキレンは、特に断らない限り直鎖の基と分岐された基の両方を含むものとして用いられる。例えば、ブチルはn−ブチル、i−ブチル、s−ブチルおよびt−ブチルのいずれであってもよい。ハロゲンは、フッ素、塩素または臭素を意味する。
【0008】
本発明は以下の構成を有する。
[1]式(1)で示されるシルセスキオキサン骨格を主鎖に有し、アミド結合およびイミド結合の少なくとも1つによって重合連鎖が形成されるポリマー。
式(1)において、Rはフェニルであり、R 1 およびR 2 は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。
【0009】
[2]式(2)で示される化合物と2〜4個のアミノ基を有する化合物の少なくとも1つを用いて得られる、[1]項に記載のポリマー。
式(2)において、Rはフェニルであり、Y1の少なくとも2つは式(3)で示される基であり、そしてY1の残りは式(4)で示される基である。
式(3)において、Z1は−R 3 −COOHであり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(3)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
[3]式(5)で示される化合物と2〜4個のカルボキシル基を有する化合物の少なくとも1つを用いて得られる、[1]項に記載のポリマー。
式(5)において、Rはフェニルであり、Y2の少なくとも2つは式(6)で示される基であり、そしてY2の残りは式(4)で示される基である。
式(6)において、Z2は−R 3 −NH 2 であり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(6)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
[4][1]〜[3]のいずれか1項に記載のポリマーからなる薄膜。
【0020】
[5]絶縁膜である、[4]項に記載の薄膜。
【0021】
[6]保護膜である、[4]項に記載の薄膜。
【0022】
[7]液晶配向膜である、[4]項に記載の薄膜。
【0023】
[8]式(2)で示される化合物と2〜4個のアミノ基を有する化合物の少なくとも1つを溶剤に溶解して得られる溶液であって、式(2)で示される化合物と2〜4個のアミノ基を有する化合物の少なくとも1つが、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1〜2であるように配合される重合用組成物。
式(2)において、Rはフェニルであり、Y1の少なくとも2つは式(3)で示される基であり、そしてY1の残りは式(4)で示される基である。
式(3)において、Z1は−R 3 −COOHであり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(3)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。
【0024】
[9]式(5)で示される化合物と2〜4個のカルボキシル基を有する化合物の少なくとも1つを溶剤に溶解して得られる溶液であって、式(5)で示される化合物と2〜4個のカルボキシル基を有する化合物の少なくとも1つが、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1〜2であるように配合される重合用組成物。
式(5)において、Rはフェニルであり、Y2の少なくとも2つは式(6)で示される基であり、そしてY2の残りは式(4)で示される基である。
式(6)において、Z2は−R 3 −NH 2 であり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(6)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。
【0025】
[10][8]項に記載の重合用組成物を基板上に塗布し、加熱して溶剤を蒸発させ膜を形成させた後、更に加熱して重合させ、焼成することを特徴とする、[1]項に記載のポリマーからなる薄膜の製造方法。
【0026】
[11][9]項に記載の重合用組成物を基板上に塗布し、加熱して溶剤を蒸発させ膜を形成させた後、更に加熱して重合させ、焼成することを特徴とする、[1]項に記載のポリマーからなる薄膜の製造方法。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明のポリマーは、式(1)で示されるPSQ骨格を主鎖に有し、このPSQ骨格を有する構成単位がアミド結合およびイミド結合の少なくとも1つによって連結されているポリマーである。
式(1)において、Rはフェニルであり、R 1 およびR 2 は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。R 1 およびR 2 は同一の基であることが好ましい。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
本発明のポリマーを製造する好ましい方法の1つは、式(2)で示される化合物と2〜4個のアミノ基を有する化合物の少なくとも1つとを反応させる方法である。
式(2)において、Rはフェニルである。Y1の少なくとも2つは、式(3)で示される基であり、Y1の残りは式(4)で示される基である。そして、Y1のすべてが式(3)で示される基であることが好ましい。
式(3)におけるZ1はカルボキシル基を有する基であり、−R3−COOHで表される。R3は任意の−CH2−がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである。このようなZ1の例は、カルボキシルアルキル、カルボキシルシクロヘキシルアルキル、カルボキシルフェニルアルキル、カルボキシルアルキルフェニルアルキル、カルボキシルアルキルシクロヘキシルアルキルなどである。これらの基はいずれも、カルボキシル基をトリメチルシリル基などで保護してから、ヒドロシリル化反応を利用することによって、Siに結合させることができる。
【0050】
式(4)におけるZは炭素数1〜10のアルキルである。式(3)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルおよびフェニルである。そして、R1およびR2が同一の基であることが好ましい。
【0051】
本発明のポリマーを製造する好ましい方法のもう1つは、式(5)で示される化合物と2〜4個のカルボキシル基を有する化合物の少なくとも1つとを反応させる方法である。
式(5)において、Rはフェニルである。Y2の少なくとも2つは式(6)で示される基であり、Y2の残りは式(4)で示される基である。
式(6)におけるZ2はアミノ基を有する基であり、−R3−NH2で表される。R3は任意の−CH2−がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである。このようなZ2の例は、アミノアルキル、アミノシクロヘキシルアルキル、アミノフェニルアルキル、アミノアルキルフェニルアルキル、アミノアルキルシクロヘキシルアルキルなどである。これらの基はいずれも、アミノ基を保護してから、ヒドロシリル化反応を利用することによって、Siに結合させることができる。ニトロ基を有する環状基をグリニャール反応を利用してSiに結合させてから、ニトロ基を還元してアミノ基にしてもよい。このようにして導入されるZ2の例は、アミノシクロヘキシルおよびアミノフェニルである。
【0052】
式(4)におけるZは炭素数1〜10のアルキルである。式(6)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。そして、R1およびR2が同一の基であることが好ましい。
【0053】
以下の説明では、2〜4個のアミノ基を有する化合物を多価アミンで表記することがある。2〜4個のカルボキシル基を有する化合物を多価カルボン酸と表記することがある。化合物(2)と反応させる多価アミンおよび化合物(5)と反応させる多価カルボン酸は、アミノ基またはカルボキシル基を除く残基が炭素数1〜40の範囲であること以外に特に制限はない。化合物(2)と反応させる多価アミンの1つとして化合物(5)を選択してもよい。化合物(5)と反応させる多価カルボン酸の1つとして化合物(2)を選択してもよい。そして、多価アミンの好ましい例は次に示す残基のいずれかを有するアミンであり、多価カルボン酸の好ましい例も、次に示す残基のいずれかを有するカルボン酸である。
【0054】
(pは1〜40の整数である。)
【0055】
これらの構造には異性体が存在するものがある。そのような場合は、単一物でもよいし、複数の異性体の混合物でもよい。本発明で用いる多価アミンは、これらの残基のいずれかを有する多価アミンから、少なくとも1つを用途に応じて選択することができる。本発明で用いる多価カルボン酸も、これらの残基のいずれかを有する多価カルボン酸から、少なくとも1つを用途に応じて選択することができる。例えば、大きな強度や良好な耐熱性が必要な場合には、剛直な構造の次の残基を有する多価アミンまたは多価カルボン酸を選択すればよい。
【0056】
柔軟性が求められる用途の場合には、次の残基のいずれかを有する化合物を選択すればよい。
【0057】
本発明のポリマーを製造するには、まず化合物(2)と少なくとも1つの多価アミンを溶剤に溶解させて重合用組成物を調製する。化合物(5)と少なくとも1つの多価カルボン酸を溶剤に溶解させて重合用組成物としてもよい。以下に、本発明のポリマーの重合連鎖を形成する結合基の例について説明する。化合物(2)と多価アミンを用いる場合および化合物(5)と多価カルボン酸を用いる場合のどちらにおいても、重合性組成物においてアミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1〜2であるように、それぞれの原料化合物が配合される。そして、このモル比が1であるとき、架橋ポリアミドが得られ易い。このモル比が2であるとき、架橋ポリイミドが得られ易い。このモル比が1を超え2未満であるとき、アミド結合とイミド結合とを主鎖に有するポリマーが得られ易い。
【0058】
2個のカルボキシル基を有する化合物(2)に対して2個のアミノ基を有する多価アミンのみを、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1であるように配合すると、ほとんど架橋されていないポリアミドが得られ易い。4個のカルボキシル基を有する化合物(2)に対して2個のアミノ基を有する多価アミンのみを、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が2であるように配合すると、ほとんど架橋されていないポリイミドが得られ易い。
【0059】
本発明のポリマーは、その耐熱性およびこのポリマーからなる膜の強度を上げるためには、架橋されていることが好ましい。従って、2個のカルボキシル基を有する化合物(2)に対して2個のアミノ基を有する多価アミンのみを配合するときには、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1を超えるように調整することが好ましい。4個のカルボキシル基を有する化合物(2)に対して2個のアミノ基を有する多価アミンのみを配合するときには、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が2未満であるように調整することが好ましい。
【0060】
なお、4個のカルボキシル基を有する化合物(2)に対して2個のアミノ基を有する多価アミンのみを用い、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1であるように重合用組成物を調製する場合には、直線状のポリアミドが得られる可能性がある。しかしながら、このポリアミドはPSQ骨格を踏み段とするはしご状の構造を有するポリマーであり、このような構造のポリマーは架橋されているポリマーに近い特性を有する。
【0061】
2個のアミノ基を有する化合物(5)に対して2個のカルボキシル基を有する多価カルボン酸のみを、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1であるように配合すると、ほとんど架橋されていないポリアミドが得られ易い。2個のアミノ基を有する化合物(5)に対して4個のカルボキシル基を有する多価カルボン酸のみを、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が2であるように配合すると、ほとんど架橋されていないポリイミドが得られ易い。
【0062】
本発明のポリマーは、前述のように架橋されていることが好ましいので、2個のアミノ基を有する化合物(5)に対して2個のカルボキシル基を有する多価カルボン酸のみを配合するときには、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1を超えるように調整することが好ましい。2個のアミノ基を有する化合物(5)に対して4個のカルボキシル基を有する多価カルボン酸のみを配合するときには、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が2未満であるように調整することが好ましい。
【0063】
【0064】
本発明のポリマーからなる薄膜は、上記の重合用組成物を基板上に塗布し、比較的低温で溶剤を蒸発させて膜にした後、これをさらに加熱して脱水反応によって重合させ、脱水反応を完結させることによって得られる。溶剤は完全に蒸発させる必要はなく、固相または固相に近い状態の膜が形成されれば、その膜中にわずかな溶剤が残っていても構わない。そのような残存溶剤は、次の工程の加熱の初期に蒸発させられる。ジカルボン酸とジアミンとから線状ポリアミドを得る際には、通常の場合、ジカルボン酸を酸クロリドの形で用いたり、脱水反応を促進させるために縮合剤を用いることが行われる。しかしながら本発明においては、多価カルボン酸に替えて酸クロリドを用いたり、脱水反応を促進させるために縮合剤を用いることは、直ちに縮合反応が起こりゲル化するため好ましくない。重合用組成物を得る際のこのような条件設定により、保存安定性の良好な重合用組成物とすることができる。そして、この重合用組成物を基板上に塗布した後、比較的低温で溶剤を蒸発させてもゲル化することがない。従って、溶剤を蒸発させることによって得られる上記の膜は、厚みが均一で表面の滑らかな膜であり、これを更に加熱して脱水反応を完結させるまで膜の良好な状態が保たれる。
【0065】
この重合用組成物を塗布するための基板の例は、ガラス板、銅板、アルミニウム板、シリコンウエハなどである。基板に塗布した重合用組成物から、溶剤の沸点以下の温度で短時間の加熱処理により溶剤を蒸発させる。このようにして、基板上に残った無溶剤状態の固相に近い膜を更に200〜400℃で加熱焼成することにより、本発明のポリマーから成る薄膜が得られる。
【0066】
本発明の重合用組成物を調製するときに用いられる溶剤は、化合物(2)、化合物(5)、多価アミン、多価カルボン酸などの原料を溶解する良溶剤である。著しく高沸点でないことを除き、良溶剤であること以外に特に限定条件はない。好ましい溶剤の例は、N−メチル−2−ピロリドン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、スルホラン、γ−ブチロラクトンなどである。更に好ましい溶剤の例は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドである。これらの溶剤は、単独で用いても複数混合して使用してもよい。
【0067】
塗布性改善などの目的で表面張力の低い他の溶剤を併用しても良い。他の溶剤の例は、乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノ−ル、テトラリン、イソホロン、エチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル(エチレングリコ−ルモノブチルエ−テルなど)、ジエチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル(ジエチレングリコ−ルモノエチルエ−テルなど)、エチレングリコ−ルモノアルキルまたはフェニルアセテ−ト、トリエチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノアルキルエ−テル(プロピレングリコ−ルモノブチルエ−テルなど)、マロン酸ジアルキル(マロン酸ジエチルなど)、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどである。これらの溶剤には、前記の良溶剤に比べて溶解力の劣るものが多い。従って、溶解成分が析出しない程度の量を添加することが好ましい。
【0068】
重合用組成物を基板へ塗布する方法の例は、スピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法などの通常使用されている方法である。これらの溶液を塗布した後の溶剤の乾燥工程においても、通常の薄膜製造で使用される方法を採用できる。例えば、オ−ブン、ホットプレ−ト、赤外炉中などを使用する方法である。重合用組成物を塗布し、比較的低温で溶剤を蒸発させた後、150〜400℃程度の温度で加熱処理する。加熱処理の好ましい温度は200〜300℃である。加熱処理は、窒素雰囲気下または減圧条件下で実施することが好ましい。加熱時間はおよそ30〜180分であり、好ましくは60〜120分である。しかしながら、加熱時間は、ポリマーにおいて形成される結合基の種類、基板の大きさと加熱処理装置の加熱能力、温度などにより影響を受けるので、上記の時間範囲は絶対的なものではない。
【0069】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されない。
実施例で得られた化合物の物性は以下の方法で測定した。
<赤外吸収スペクトル(IR)>
日本分光株式会社製FT/IR−7000型を用い、室温においてKBr法で測定した。
<熱分解温度(Td)>
セイコー電子工業株式会社製のTG/DTA−220型を用い、空気中で毎分10℃の昇温速度で測定し、5%重量減少を示した点を分解温度とした。
【0070】
実施例1
<重合用組成物の調製>
WO2004/024741A1の明細書に記載の方法によって得られた化合物(2−1)を準備した。
(式(2−1)において、Phはフェニルであり、Meはメチルであり、そしてR4は−(CH2)4−である。)
化合物(2−1)(0.500g;0.294mmol)をサンプルビンにとり、DMAC(2.25g)に室温で溶解した。この溶液に1,4−フェニレンジアミン(0.0635g;0.588mmol)を加え、均一な溶液になるまで室温で撹拌した。約1時間撹拌後、溶液をメンブランフィルターでろ過して重合用組成物とした。
【0071】
<架橋ポリアミド(薄膜)の製造>
ガラス基板に、前記の重合用組成物をスピンナーで塗布し、120℃のホットプレート上で3分間加熱した。溶剤はほとんど蒸発し、ガラス基板上に褐色の膜が形成された。直ちにオーブンに入れて250℃で30分間焼成し、均一な褐色薄膜を得た。この薄膜を基板から削り取って粉末とし、熱分解温度を測定した結果は339.8℃であった。この粉末について、KBr法にてIRを測定したスペクトルを図1に示す。このスペクトルは、得られた薄膜がポリアミドからなることを示している。
【0072】
実施例2
1,4−フェニレンジアミンに替えて、1,3,5,7−テトラキス(4−アミノフェニル)アダマンタン(0.147g;0.294mmol)を用い、DMACを2.56g用いる以外は実施例1と同様にして薄膜を得た。実施例1と同様にして測定したこのポリマーの熱分解温度は317.6℃であった。このポリマーのIRスペクトルを図2に示す。このスペクトルは、得られた薄膜がポリアミドからなることを示している。
【0073】
比較例1
実施例1で用いた化合物(2−1)(0.500g;0.294mmol)を100ml−ナスフラスコに入れ、トルエン(10ml)と塩化チオニル(1ml)を加えて60℃で2時間撹拌した。溶剤と過剰の塩化チオニルを減圧下で溜去し、得られた酸クロリドをDMAC(2.25g)に室温で溶解した。この溶液に1,4−フェニレンジアミン0.0635gを少しずつ加えたところ、ゲル状不溶物が析出し始め、最終的に反応液全体が膨潤したゲルで覆われてしまった。得られた物質はゲル状であるため、塗布することはできなかった。
【0074】
【発明の効果】
本発明のポリマーは三次元構造を有しているため、通常の線状ポリアミドに比べて機械的強度や耐熱性に優れているだけでなく、原料の構造を選択することにより架橋密度を調節することができる。すなわち、高強度、高耐熱性を有する剛直な構造から、架橋密度の低い柔軟なフィルムまで、用途に応じて自在に特性を選択する事が可能である。従って、広範な用途(電子材料、光学材料、電気光学材料)に適用することができる。具体的には、LSIの層間絶縁膜、保護膜、液晶ディスプレーの配向膜などの機能性薄膜として有用である。本発明の重合用組成物は、高温で加熱するまでゲル化する恐れがない。そして、この重合用組成物を用いることによって、三次元構造のポリマーの薄膜を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリアミドのIRスペクトル
【図2】実施例2で得られたポリアミドのIRスペクトル
Claims (11)
- 式(2)で示される化合物と2〜4個のアミノ基を有する化合物の少なくとも1つを用いて得られる、請求項1に記載のポリマー。
式(2)において、Rはフェニルであり、Y1の少なくとも2つは式(3)で示される基であり、そしてY1の残りは式(4)で示される基である。
式(3)において、Z 1 は−R 3 −COOHであり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(3)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。 - 式(5)で示される化合物と2〜4個のカルボキシル基を有する化合物の少なくとも1つを用いて得られる、請求項1に記載のポリマー。
式(5)において、Rはフェニルであり、Y2の少なくとも2つは式(6)で示される基であり、そしてY2の残りは式(4)で示される基である。
式(6)において、Z 2 は−R 3 −NH 2 であり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(6)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーからなる薄膜。
- 絶縁膜である、請求項4に記載の薄膜。
- 保護膜である、請求項4に記載の薄膜。
- 液晶配向膜である、請求項4に記載の薄膜。
- 式(2)で示される化合物と2〜4個のアミノ基を有する化合物の少なくとも1つを溶剤に溶解して得られる溶液であって、式(2)で示される化合物と2〜4個のアミノ基を有する化合物の少なくとも1つが、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1〜2であるように配合されることを特徴とする重合用組成物。
式(2)において、Rはフェニルであり、Y1の少なくとも2つは式(3)で示される基であり、そしてY1の残りは式(4)で示される基である。
式(3)において、Z1は−R 3 −COOHであり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(3)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。 - 式(5)で示される化合物と2〜4個のカルボキシル基を有する化合物の少なくとも1つを溶剤に溶解して得られる溶液であって、式(5)で示される化合物と2〜4個のカルボキシル基を有する化合物の少なくとも1つが、アミノ基に対するカルボキシル基のモル比が1〜2であるように配合されることを特徴とする重合用組成物。
式(5)において、Rはフェニルであり、Y2の少なくとも2つは式(6)で示される基であり、そしてY2の残りは式(4)で示される基である。
式(6)において、Z 2 は−R 3 −NH 2 であり、R 3 は任意の−CH 2 −がシクロヘキシレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキレンである;式(4)において、Zは炭素数1〜10のアルキルである;そして、式(6)および式(4)のそれぞれにおいて、R1およびR2は独立してメチル、イソプロピル、ターシャリブチルまたはフェニルである。 - 請求項8に記載の重合用組成物を基板上に塗布し、加熱によって溶剤を蒸発させ膜を形成させた後、更に加熱して重合させ、焼成することを特徴とする、請求項1に記載のポリマーからなる薄膜の製造方法。
- 請求項9に記載の重合用組成物を基板上に塗布し、加熱によって溶剤を蒸発させ膜を形成させた後、更に加熱して重合させ、焼成することを特徴とする、請求項1に記載のポリマーからなる薄膜の製造方法。
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