JPWO2004053317A1 - 燃料噴射制御方法及び燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
電源電圧や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動、その他の外乱の影響等を受けずにエンジン側から燃料噴射要求に対して正確な燃料噴射制御を行う。燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後のコイル電流の実電流積分値に基づいて燃料噴射用ソレノイドの駆動制御を行う。即ち、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と基準電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程との各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御する。
Description
本発明は、内燃機関(以下、適宜「エンジン」という)に燃料を供給するための電子制御式の燃料噴射制御方法及び装置に関し、特に、電源電圧の変動や温度の変化等によって生じる燃料噴射用ソレノイドのコイル抵抗値等の変動による影響を排除して、エンジン側から要求された燃料噴射量を正確に供給するための燃料噴射制御方法及びその制御装置に関する。
2輪車を含む車両用エンジンに対し、エンジン側からの刻々変化する要求燃料噴射量に対して燃料供給を適切なタイミングで正確に行うことは、エンジン全体の性能を左右する極めて重要なファクターである。このため、エンジンへの燃料噴射をマイクロコンピュータを用いて電子制御するようにした電子制御式燃料噴射装置が利用されるに至っている。
第20図は、このような電子制御式燃料噴射装置の制御回路の具体例を示すものである。ここでは、電源電圧(バッテリ電圧)の変動によって燃料噴射装置から噴射される単位時間当たりの燃料噴射量が変動してしまうことに鑑みて、電源電圧の値によって燃料噴射時間を調整するようにしている。すなわち、電源端子11に印加された電源電圧VBを電源電圧入力回路12を介してECU(Electronic Control Unit)のマイクロコンピュータ13に入力する。そして、マイクロコンピュータ13は、電源電圧VBが低いときは、FET14のオンの時間をより長くした駆動パルスをFET駆動回路15に出力して燃料噴射用ソレノイド16の駆動時間(燃料噴射時間)を長く調整する。逆に、電源電圧VBが高い時は、FET14のオンの時間をより短く調整した駆動パルスをFET駆動回路15に出力してソレノイド16の駆動時間をより短く調整する。これにより燃料噴射量が電源電圧の変動による影響を受けずに、要求された適正量の燃料を供給するように制御している。このように、バッテリ電圧のレベルを検知して燃料噴射量を調整するようにした燃料噴射制御方法の例は、日本特開昭58−28537号に開示されている。
第21図は、電子制御式燃料噴射装置用制御回路の他の公知技術の例を示す。この回路では、電源端子11に印加された電源電圧VBを電源電圧検出回路21により検出すると共に、電流検出用に付加した抵抗22および電流検出回路23により燃料噴射用ソレノイドのコイル電流を検出する。そして、マイクロコンピュータ13および定電流駆動回路20により、コイル電流が電源電圧VBの変動によって変化しないように制御している。
このようにインジェクタ(燃料噴射装置)に流れる駆動電流を検出し、このインジェクタ駆動電流の検出値に基づいてインジェクタの開弁開始時間の遅れ時間を補正するようにしたインジェクタ駆動装置の例として、日本特開2002−4921号が挙げられる。
さらに、燃料噴射用電磁コイルの温度に対応する燃料温度を検出し、この燃料温度とバッテリ電圧に基づいて燃料噴射弁の作動遅れ時間を補正するための補正パルス幅を設定し、エンジンに供給する燃料量に対応する有効噴射パルス幅に対して前記補正パルス幅を加算した値を最終的な噴射パルス幅とするように構成したエンジン用燃料噴射弁の駆動制御装置が知られている(例えば、日本特開平8−4575号公報)。
しかし、例えば日本特開昭58−28537号や第20図に示されたような電源電圧値に基づいて燃料噴射時間の補正を行う制御方法では、ソレノイド16を構成するコイルの温度が上昇した場合にコイルの抵抗値が変化し、電源電圧VBが同じであってもコイル電流が変動してしまうことから要求された燃料噴射量を適正に供給することは困難であった。これは、ソレノイド16の単位時間当たりの燃料噴射量がコイル電流値によって変動してしまうからである。
このため、燃料噴射用ソレノイドを定電流で駆動したり、日本特開2002−4921号に開示されたインジェクタ駆動電流(コイル電流)の検出値に基づいてインジェクタの開弁開始時間の遅れ時間を補正することも行われているが、ソレノイドは、電圧印加後の動作開始時間を含めてその動作特性が温度によって影響を受けることから、エンジン側からの要求燃料噴射量に対して適切に応答できないばかりか、駆動制御回路やソフトウェア処理が複雑化することにより燃料噴射装置全体の小型化及び低コスト化を実現することは難しかった。
また、日本特開平8−4575号に開示されたエンジン用燃料噴射弁の駆動制御装置においては、動作特性の変動要因となる電磁コイルの温度を燃料の温度を測定することにより間接的に検知しようとしているが、電磁コイルの温度は必ずしも常に燃料温度と一致するものではなく、燃料温度を検知するための検知手段をエンジン用燃料噴射弁の駆動制御装置と共に燃料タンク内に配置しなければならないために、その分、燃料タンクの燃料貯蔵容量を減少させてしまうという問題があった。
第20図は、このような電子制御式燃料噴射装置の制御回路の具体例を示すものである。ここでは、電源電圧(バッテリ電圧)の変動によって燃料噴射装置から噴射される単位時間当たりの燃料噴射量が変動してしまうことに鑑みて、電源電圧の値によって燃料噴射時間を調整するようにしている。すなわち、電源端子11に印加された電源電圧VBを電源電圧入力回路12を介してECU(Electronic Control Unit)のマイクロコンピュータ13に入力する。そして、マイクロコンピュータ13は、電源電圧VBが低いときは、FET14のオンの時間をより長くした駆動パルスをFET駆動回路15に出力して燃料噴射用ソレノイド16の駆動時間(燃料噴射時間)を長く調整する。逆に、電源電圧VBが高い時は、FET14のオンの時間をより短く調整した駆動パルスをFET駆動回路15に出力してソレノイド16の駆動時間をより短く調整する。これにより燃料噴射量が電源電圧の変動による影響を受けずに、要求された適正量の燃料を供給するように制御している。このように、バッテリ電圧のレベルを検知して燃料噴射量を調整するようにした燃料噴射制御方法の例は、日本特開昭58−28537号に開示されている。
第21図は、電子制御式燃料噴射装置用制御回路の他の公知技術の例を示す。この回路では、電源端子11に印加された電源電圧VBを電源電圧検出回路21により検出すると共に、電流検出用に付加した抵抗22および電流検出回路23により燃料噴射用ソレノイドのコイル電流を検出する。そして、マイクロコンピュータ13および定電流駆動回路20により、コイル電流が電源電圧VBの変動によって変化しないように制御している。
このようにインジェクタ(燃料噴射装置)に流れる駆動電流を検出し、このインジェクタ駆動電流の検出値に基づいてインジェクタの開弁開始時間の遅れ時間を補正するようにしたインジェクタ駆動装置の例として、日本特開2002−4921号が挙げられる。
さらに、燃料噴射用電磁コイルの温度に対応する燃料温度を検出し、この燃料温度とバッテリ電圧に基づいて燃料噴射弁の作動遅れ時間を補正するための補正パルス幅を設定し、エンジンに供給する燃料量に対応する有効噴射パルス幅に対して前記補正パルス幅を加算した値を最終的な噴射パルス幅とするように構成したエンジン用燃料噴射弁の駆動制御装置が知られている(例えば、日本特開平8−4575号公報)。
しかし、例えば日本特開昭58−28537号や第20図に示されたような電源電圧値に基づいて燃料噴射時間の補正を行う制御方法では、ソレノイド16を構成するコイルの温度が上昇した場合にコイルの抵抗値が変化し、電源電圧VBが同じであってもコイル電流が変動してしまうことから要求された燃料噴射量を適正に供給することは困難であった。これは、ソレノイド16の単位時間当たりの燃料噴射量がコイル電流値によって変動してしまうからである。
このため、燃料噴射用ソレノイドを定電流で駆動したり、日本特開2002−4921号に開示されたインジェクタ駆動電流(コイル電流)の検出値に基づいてインジェクタの開弁開始時間の遅れ時間を補正することも行われているが、ソレノイドは、電圧印加後の動作開始時間を含めてその動作特性が温度によって影響を受けることから、エンジン側からの要求燃料噴射量に対して適切に応答できないばかりか、駆動制御回路やソフトウェア処理が複雑化することにより燃料噴射装置全体の小型化及び低コスト化を実現することは難しかった。
また、日本特開平8−4575号に開示されたエンジン用燃料噴射弁の駆動制御装置においては、動作特性の変動要因となる電磁コイルの温度を燃料の温度を測定することにより間接的に検知しようとしているが、電磁コイルの温度は必ずしも常に燃料温度と一致するものではなく、燃料温度を検知するための検知手段をエンジン用燃料噴射弁の駆動制御装置と共に燃料タンク内に配置しなければならないために、その分、燃料タンクの燃料貯蔵容量を減少させてしまうという問題があった。
本発明は、上記した従来技術が有していた種々の課題に鑑みてなされたものであって、電源(バッテリ)電圧や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動、その他の外乱の影響等を受けずにエンジン側からの要求燃料噴射量に対応した適正量の燃料噴射を可能とする燃料噴射制御方法及び装置を提供することを目的とする。
このため、本発明は、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出し、当該実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行うことを特徴とする燃料噴射制御方法を提供するものである。
電源電圧の変動や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動は、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値と強い相関関係を有することから、実電流積分値に基づいて燃料噴射用ソレノイドの駆動制御を行うことによりエンジン側からの要求燃料噴射量に対応した適正量の燃料噴射を可能にしたのである。
ここで、本燃料噴射制御方法の第1の実施態様としては、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と基準電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
そして、本燃料噴射制御方法の第2の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
さらに、本燃料噴射制御方法の第3の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する行程と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する行程と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
ところで、上記した3つの実施態様は、ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて、次回の燃料噴射サイクルの駆動信号のパルス幅を補正するものであるが、本発明は、上記3つの実施態様にそれぞれ対応するバリエーションとして、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動停止タイミングを補正調整するようにした燃料噴射制御方法を提供するものである。
ところで、本発明においては、前記燃料噴射用ソレノイドの駆動サイクル毎に前記実電流積分値をリセットする行程を含むものである。
本発明は、さらに、燃料噴射用ソレノイドを駆動する駆動手段と、前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する検出手段と、前記実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置を提供するものである。
そして、本燃料噴射制御装置の第1の態様においては、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、本燃料噴射制御装置の第2の態様においては、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する比較手段と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、前記制御手段は、前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する算出手段と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する比較手段と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
さらに、本発明は、上記3つの実施態様にそれぞれ対応するバリエーションとして前記検出手段がソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動を停止させるようにした燃料噴射制御方装置を提供するものである。
ここで、前記実電流積分値を検出する手段は、前記コイル電流の累積電流値を検知するアナログ検出回路、又は前記コイル電流の値を所定時間間隔で測定して算出するデジタル検出回路である。
本発明によれば、燃料噴射用ソレノイドのコイルに流れる電流積分値と燃料噴射量の間には密接な相関関係があることから、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の実電流積分値に基づいてソレノイドの駆動制御を行うことにより、燃料噴射用ソレノイドに印加される電圧やコイル温度の変動等が生じても燃料噴射装置の燃料噴射特性に対する影響を受けずに、エンジン側から要求された燃料噴射量に対して適正量の燃料噴射を実現したのである。
また、本発明においては、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の実電流積分値を、ソレノイドの駆動停止後のみならず駆動中においても逐次得ることができるので、電源電圧やコイル温度等の変動や刻々変化する要求燃料噴射量に迅速に対応可能な燃料噴射制御を実現したのである。
このため、本発明は、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出し、当該実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行うことを特徴とする燃料噴射制御方法を提供するものである。
電源電圧の変動や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動は、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値と強い相関関係を有することから、実電流積分値に基づいて燃料噴射用ソレノイドの駆動制御を行うことによりエンジン側からの要求燃料噴射量に対応した適正量の燃料噴射を可能にしたのである。
ここで、本燃料噴射制御方法の第1の実施態様としては、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と基準電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
そして、本燃料噴射制御方法の第2の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
さらに、本燃料噴射制御方法の第3の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する行程と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する行程と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
ところで、上記した3つの実施態様は、ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて、次回の燃料噴射サイクルの駆動信号のパルス幅を補正するものであるが、本発明は、上記3つの実施態様にそれぞれ対応するバリエーションとして、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動停止タイミングを補正調整するようにした燃料噴射制御方法を提供するものである。
ところで、本発明においては、前記燃料噴射用ソレノイドの駆動サイクル毎に前記実電流積分値をリセットする行程を含むものである。
本発明は、さらに、燃料噴射用ソレノイドを駆動する駆動手段と、前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する検出手段と、前記実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置を提供するものである。
そして、本燃料噴射制御装置の第1の態様においては、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、本燃料噴射制御装置の第2の態様においては、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する比較手段と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、前記制御手段は、前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する算出手段と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する比較手段と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
さらに、本発明は、上記3つの実施態様にそれぞれ対応するバリエーションとして前記検出手段がソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動を停止させるようにした燃料噴射制御方装置を提供するものである。
ここで、前記実電流積分値を検出する手段は、前記コイル電流の累積電流値を検知するアナログ検出回路、又は前記コイル電流の値を所定時間間隔で測定して算出するデジタル検出回路である。
本発明によれば、燃料噴射用ソレノイドのコイルに流れる電流積分値と燃料噴射量の間には密接な相関関係があることから、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の実電流積分値に基づいてソレノイドの駆動制御を行うことにより、燃料噴射用ソレノイドに印加される電圧やコイル温度の変動等が生じても燃料噴射装置の燃料噴射特性に対する影響を受けずに、エンジン側から要求された燃料噴射量に対して適正量の燃料噴射を実現したのである。
また、本発明においては、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の実電流積分値を、ソレノイドの駆動停止後のみならず駆動中においても逐次得ることができるので、電源電圧やコイル温度等の変動や刻々変化する要求燃料噴射量に迅速に対応可能な燃料噴射制御を実現したのである。
第1図は、本発明が適用される電磁式燃料噴射システムの概略構成を示す。
第2図は、本発明の燃料噴射制御装置を構成する制御回路であって、(a)は、ソレノイドに流れるコイル電流の実電流積分値を検出する部分がアナログ回路で構成した場合、(b)は、デジタル処理により検出する場合の制御回路の例を示す。
第3図は、第1の実施形態に係る機能構成ブロックを示す。
第4図は、第1の実施形態における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第5図は、第1の実施形態における制御処理を説明するためのタイミングチャートを示す。
第6図は、基準電流積分値マップの例を示す。
第7図は、全域積分の場合に用いる基準電流積分値マップの例を示す。
第8図は、第1の実施形態の変形例に係る機能構成ブロックを示す。
第9図は、第1の実施形態の変形例における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第10図は、第1の実施形態の変形例における制御処理を説明するためのタイミングチャートを示す。
第11図は、実電流積分値と燃料噴射量の相関関係を表す噴射量特性図の例を示す。
第12図は、第2の実施の形態に係る機能構成ブロックを示す。
第13図は、第2の実施形態における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第14図は、第3の実施形態に係る機能構成ブロックを示す。
第15図は、第14図に示した機能ブロックにおけるフィードバック制御手段の内部構成を示す。
第16図は、第3の実施形態における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第17図は、噴射量変換マップの例を示す。
第18図は、ゲインマップの例を示す。
第19図は、全域積分に用いる噴射量変換マップの例を示す。
第20図は、従来の電源電圧に基づいて補正を行うタイプの燃料噴射装置の制御機構を示す。
第21図は、従来の定電流制御を行うタイプの燃料噴射装置の制御機構を示す。
第2図は、本発明の燃料噴射制御装置を構成する制御回路であって、(a)は、ソレノイドに流れるコイル電流の実電流積分値を検出する部分がアナログ回路で構成した場合、(b)は、デジタル処理により検出する場合の制御回路の例を示す。
第3図は、第1の実施形態に係る機能構成ブロックを示す。
第4図は、第1の実施形態における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第5図は、第1の実施形態における制御処理を説明するためのタイミングチャートを示す。
第6図は、基準電流積分値マップの例を示す。
第7図は、全域積分の場合に用いる基準電流積分値マップの例を示す。
第8図は、第1の実施形態の変形例に係る機能構成ブロックを示す。
第9図は、第1の実施形態の変形例における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第10図は、第1の実施形態の変形例における制御処理を説明するためのタイミングチャートを示す。
第11図は、実電流積分値と燃料噴射量の相関関係を表す噴射量特性図の例を示す。
第12図は、第2の実施の形態に係る機能構成ブロックを示す。
第13図は、第2の実施形態における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第14図は、第3の実施形態に係る機能構成ブロックを示す。
第15図は、第14図に示した機能ブロックにおけるフィードバック制御手段の内部構成を示す。
第16図は、第3の実施形態における制御処理の流れを説明するフローチャートを示す。
第17図は、噴射量変換マップの例を示す。
第18図は、ゲインマップの例を示す。
第19図は、全域積分に用いる噴射量変換マップの例を示す。
第20図は、従来の電源電圧に基づいて補正を行うタイプの燃料噴射装置の制御機構を示す。
第21図は、従来の定電流制御を行うタイプの燃料噴射装置の制御機構を示す。
以下に、本発明に係る燃料噴射制御方法及びその装置の好適な実施の形態を、添付図面を参照しつつ詳しく説明する。
第1図は、燃料ポンプやレギュレータにより加圧されて送られてきた燃料を噴射する従来タイプの燃料噴射装置又は燃料噴射システムとは異なり、それ自体で燃料を加圧し噴射する電磁式燃料噴射ポンプを用いた燃料噴射システム(以下、「電磁式燃料噴射システム」という)の全体概略構成を示すものである。
以下、本発明の好適な実施の形態として、本発明がこの電磁式燃料噴射システムに適用された例について説明するが、本発明は、電源電圧や温度の変化に伴って、燃料噴射用ソレノイドのコイル電流や駆動開始特性が変動する他の方式の燃料噴射システムに適用可能であることは言うまでもない。
第1図に示すように、電磁式燃料噴射システムは、燃料タンク1内の燃料を圧送する電磁駆動ポンプであるプランジャポンプ2と、プランジャポンプ2により所定の圧力に加圧されて圧送された燃料を通過させるオリフィス部を有する入口オリフィスノズル3と、入口オリフィスノズル3を通過した燃料が所定の圧力以上のとき(エンジンの)吸気通路内に向けて噴射する噴射ノズル4と、エンジンの運転情報およびプランジャポンプ2のソレノイド(本願における燃料噴射用ソレノイド)に流れるコイル電流に基づいてプランジャポンプ2等に制御信号を出力するように構成されたコントロールユニット(ECU)6をその基本構成として備えている。ここで、本発明に係る燃料噴射制御装置における制御手段は、前記コントロールユニット6に該当する。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態においては、燃料噴射時に出力された駆動パルス幅と燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の実電流積分値に基づき、次の燃料噴射サイクルにおいて出力するべく駆動パルス幅を補正するものである。本願においては、本燃料噴射制御装置がデータとして予め保有する電流積分値については「基準電流積分値」と言い、検出された実際のコイル電流の積分値を「実電流積分値」と言う。
第2図は、本燃料噴射制御装置の回路構成の具体例を示すものである。
第2図(a)において、ソレノイド16は、電磁式燃料噴射ポンプ2を構成する。このソレノイド16を駆動するための駆動手段14は、ここではNチャネルFET14を使用している。NチャンネルFET14のソースには電流検出用抵抗22が接続されて駆動電流は、この電流検出用抵抗22を通って接地側に流れる。
第2図(a)に示した駆動回路は、ソレノイド16が駆動停止時に発生するエネルギーを放熱させずに再利用する蓄電手段を備える。この蓄電手段は、ソレノイド16の駆動停止時に発生するソレノイド16に蓄積されたエネルギーを一時的に蓄えるコンデンサ31と、コンデンサ31の放電を制御するFETからなる放電制御素子32と、コンデンサ31に蓄えられた電圧をソレノイド16に印加したときにその電圧が電源11側に回り込むのを防ぐ電流逆流防止回路33と、コンデンサ31に蓄えられた高電圧によりコンデンサ31からFET14に直接電流が流れ込むのを防ぐ整流素子34と、を備えている。
放電制御素子32は、マイクロコンピュータ13内に設けられた放電制御回路によりオン/オフ制御される。尚、コンデンサ31に蓄電されたエネルギーは、電源のバッテリを充電するようにしてもよい。また、コンデンサ31を設けることなく抵抗等で放熱させることによりソレノイド16のエネルギーを吸収する構成としても良い。
マイクロコンピュータ13は、前述したコントロールユニット6に含まれる。第21図のように電源電圧VBを検出する場合は、電源電圧VBを抵抗等で分圧してその分圧した電圧をマイクロコンピュータ13に供給するようにすると良い。
ソレノイド16の一端は、電源電圧VBが印加される電源端子11に接続される。ソレノイド16の他端は、FET14のドレインに接続される。FET14のゲートには、マイクロコンピュータ13から出力される駆動パルスが供給される。駆動パルスは、各燃料噴射サイクルにおける要求燃料噴射量に対応するパルス幅を有して供給される。
上記したようにFET14のソースは、電流検出用抵抗22を介して接地される。駆動パルスPによってFET14がオン状態になると、電源端子11からソレノイド16,FET14および電流検出用抵抗22を介して接地端子へ駆動電流(コイル電流)が流れ、ソレノイド16が駆動される。電流検出用抵抗22を流れる電流の大きさは電圧信号として電流検出回路23に入力され、この入力電圧に応じた電流値が検出されることになる。
電流検出回路23から出力された検出信号は、マイクロコンピュータ13に入力され、A/Dコンバータ(図示せず)によりデジタル信号に変換されて、駆動パルスを補正する処理が実行されるのである。
電流検出回路23には、電流値を積分出力する電流積分回路24と、リセット回路25が設けられている。電流積分回路24は、電流検出用抵抗22の両端の電圧が入力されるオペアンプ24aと、オペアンプ24aの帰還ループに挿入された積分コンデンサ24bと、電流検出用抵抗22およびオペアンプ24aの帰還ループ(積分コンデンサ24bと直列)に接続される直列抵抗24cからなる。オペアンプ24aの出力は積分コンデンサ24bに蓄積され、この値が実電流積分値D2としてマイクロコンピュータ13に出力される。
リセット回路25は、NチャネルFET25aと抵抗体25bの直列回路が積分コンデンサ24bと並列接続されてなり、マイクロコンピュータ13は、リセット時にリセット信号KによりFET25aをオンさせて積分コンデンサ24bに保有されたエネルギーを抵抗体25bで消費(放電)させ、実電流積分値D2をクリアする。このリセット行程は、各燃噴射サイクル毎に行われるが、本実施の形態では燃料噴射サイクルにおける駆動開始前に行うようにしている。
第2図(b)は、実電流積分値をデジタル処理により算出する場合の本燃料噴射制御装置の回路構成例を示すものである。
この回路構成例においては、第2図(a)と同様に、ソレノイド16に流れるコイル電流を抵抗22の両端に生じる電圧値に換算して測定するようにしている。ここで、抵抗22に生じる電圧降下は、電流検出回路23内の抵抗26aと抵抗26bにより分圧され、この分圧電圧がオペアンプ24aの非反転入力に入力される。オペアンプ24aの反転入力には、抵抗26cと抵抗26dの相互接続点が入力される。抵抗26cの他の端子は接地され、抵抗26dの他方の端子はオペアンプ24aの出力に接続される。この抵抗26cと抵抗26dによりオペアンプ24aのゲインが決定される。
オペアンプ24aの出力は、コイル電流値を示すものとして、デジタル変換器(図示せず)によりデジタル値に変換され、マイクロコンピュータ13に入力される。マイクロコンピュータは、一定周期T(例えば、10マイクロ秒)毎にこのデジタル化されたコイル電流値Icを読み取り、読み取った各周期毎のコイル電流値をメモリに記憶してコイル電流値の実電流積分値を算出するのである。
このような、デジタル回路により実電流積分値の検出は、第2図(a)に示したアナログ回路のように電荷を蓄積するためのコンデンサを使用しないために、素子間の特性のバラツキ、温度変化、経年変化に基づいて生じる検出誤差を軽減できるので正確な実電流積分値を検出することが可能となる。
第3図は、第1の実施の形態に係る燃料噴射制御方法及び装置を実現するための機能構成ブロックを示す。これらの構成ブロックに記載された各処理は、制御手段を構成するマイクロコンピュータ13において行われる。
エンジン側からは、本燃料噴射制御装置に対して各燃料噴射サイクル毎に要求燃料噴射量39のデータが送られてくる。本制御装置は、この要求燃料噴射量に対応する駆動パルス幅(要求駆動パルス幅)P1を算出するパルス幅算出手段40と、この要求駆動パルス幅P1に基づき、基準積分値マップを参照して基準電流積分値D1を読み出す基準積分値読み出し手段41と、ソレノイドの駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2を算出する実電流積分手段42と、基準電流積分値D1を実電流積分値D2で割り、補正値D3を得る除算手段43と、要求駆動パルス幅P1に補正値D3を乗算して補正後パルス幅P2を得る乗算手段44とを有する。なお、実電流積分手段42は、第2図に記載の電流積分回路24により構成されている。
このように、本燃料噴射制御装置の第1の実施の形態にいては、比較手段として除算手段43を使用し、基準積分値D1と実電流積分値D2の比を求めるようにしている。
次に、本実施の形態に係る燃料噴射制御方法による処理プロセスの例を、第4図のフローチャート、および第5図のタイミングチャートを用いて説明する。
第4図において、最初に、電磁式燃料噴射ポンプ2の燃料噴射開始前にリセット信号Kを出力する(ステップS1,第5図の時間軸「t0」)。これにより、FET25aが一定時間オンし、積分コンデンサ24bを放電させて実電流積分値D2をリセットする。
次に、マイクロコンピュータ13は、要求燃料噴射量(要求噴射量)に対応する駆動パルス幅P1の駆動信号を出力することによりFET14をオンさせ、電磁式燃料噴射ポンプ2のソレノイド16の駆動を開始させる(ステップS2)。この後、電流積分回路24は、ソレノイド16が駆動された後のコイル電流の実電流積分値D2を算出する(ステップS3)。
そして、燃料噴射用ソレノイド16がオン状態(ステップS4:No)からオフ状態に切り替わると(ステップS4:Yes)、マイクロコンピュータ13は、それまでの実電流積分値D2を取り込む(ステップS5,第5図の時間軸「t1」)。
次に、マイクロコンピュータ13は、次の燃料噴射サイクルにおける駆動開始時までの期間中(第5図の時期t2)に、パルス幅演算処理を実行する。まず、予め設定されている基準電流積分値マップを用いて駆動パルス幅P1から基準電流積分値D1を求める(ステップS6)。
第6図は、基準電流積分値マップ50を示す図表の例である。第6図に示すように、駆動パルス幅P1に対する基準電流積分値D1の関係は、所定の特性線で示すことが可能であり、基準電流積分値マップ50には、この特性線に相当するデータが予めマイクロコンピュータ内のメモリに格納されている。第6図の例では、駆動パルス幅P1が大きいほど基準電流積分値D1が所定係数を有して増大する状態が示されている。
この後、得られた基準電流積分値D1を、ステップS5で取り込んだ実電流積分値D2で除算することにより補正値D3を得る(ステップS7)。そして、要求噴射量に対応する駆動パルス幅P1に補正値D3を乗算して補正後パルス幅P2を得る(ステップS8)。この補正後パルス幅P2は、次回の電磁式燃料噴射ポンプ2による燃料噴射時にソレノイド16を駆動する補正後パルス幅P2として用いられる(ステップS9)。この補正されたパルス幅P2は、マイクロコンピュータ13内におけるメモリ(不図示)に格納され、次回のソレノイド16駆動時(第5図の時期「t3」)にFET14をオンさせる期間(燃料噴射時間)の駆動パルスPとして用いられることとなる。
上記の実電流積分値D2は、駆動パルス幅P1が出力されている期間中のソレノイド16に流れるコイル電流の実電流積分値であり、第5図の領域M1に該当する。また、第6図に示した基準電流積分値マップ50における基準電流積分値D1の算出条件は、ソレノイド16に流れるコイル電流がピーク値に達するまでの期間に対応して設定されている。これに限らず、ソレノイド16に流れるコイル電流が0に至るまでの全域積分(第5図の領域M1+M2)を基準電流積分値D1として基準電流積分値マップに設定し、対応して実電流積分値D2についても全域積分する構成にすることも可能である。
第7図は、このような全域積分に用いる基準電流積分値マップ50を示す図表である。
このように、本第1の実施の形態によれば、算出した実電流積分値D2を用いて駆動パルス幅P1を補正することができ、マイクロコンピュータ13は、この実電流積分値D2をソレノイド16のオフ時、すなわち燃料噴射停止時に余裕をもって読み取ることができるようになり、読み取りのタイミング制約を解消することができる。また、ソレノイド16に対する電源を蓄電し供給する構成とすることにより、安定した電源電圧を供給でき、また、サンプリング時期の影響(時間的影響)を受けないため、電源電圧を安定して検出でき、駆動パルスPの補正精度を向上させることができるのである。
次に、第1の実施の形態のバリエーションについて説明する。
以上詳しく説明したように、第1の実施の形態においては、ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて、次回の燃料噴射サイクルの駆動信号のパルス幅を補正するものであるが、この第1の実施の形態の変形例として、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動停止タイミングを補正調整することが可能である。
第8図は、この第1の実施の形態に係るバリエーションを実現するための機能構成ブロックを示すものである。第8図において、コントロールユニット6(第1図)は、マイクロコンピュータ13を用いて構成されており、図に示す各機能別の手段を有している。今回の燃料噴射に必要な要求噴射量p1は、目標電流積分値設定手段81に入力され、この要求噴射量p1に対応する目標電流積分値D0が比較処理手段82に出力される。
同時に、実電流積分手段42によりソレノイド16の駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2が算出され、比較処理手段82に出力される。実電流積分手段42を構成する具体的な回路構成は後に詳しく説明する。比較処理手段82は、実電流積分値が目標電流積分値に達したか否かを常時比較するものであり、実電流積分値が目標電流積分値に達したと同時にソレノイド16の駆動パルスPの出力を停止する駆動停止機能82aを有している。
次に、この第1の実施の形態に係るバリエーションにおける制御プロセスを、第9図のフローチャートと第10図のタイミングチャートに基づいて説明する。
始めに、電磁式燃料噴射ポンプ2の燃料噴射開始前にリセット信号Kを出力する(ステップS31,第10図の時期「t0」)。これにより、FET25aが一定時間オンし、積分コンデンサ24bを放電させて実電流積分値D2をリセットする。
次に、マイクロコンピュータ13は、要求噴射量p1に対応して目標電流積分値D0が設定され(ステップS32)、駆動パルスPをFET14に供給してFET14をオンさせ、電磁式燃料噴射ポンプ2のソレノイド16の駆動を開始させる(ステップS33)。
この後、電流積分回路24は、ソレノイド16駆動後のコイル電流の実電流積分値D2を算出する(ステップS34)。そして、比較器80は実電流積分値D2と目標電流積分値D0を比較する(ステップS35)。この比較器80による電流積分値の比較処理期間T1を第10図に示した。そして、実電流積分値D2が目標電流積分値D0より小さい期間は(ステップS35:No)、FET14に対する駆動パルスPの出力(ソレノイド16の駆動)を継続させる(ステップS36)。
一方、実電流積分値D2が目標電流積分値D0より大きくなったら(第10図の時期「t3」,ステップS35:Yes)、FET14に対する駆動パルスPの出力(ソレノイド16の駆動)を停止させる(第10図の時期「t4」,ステップS37)。
これにより、実電流積分値を用いて当該燃料噴射サイクルにおける駆動パルス幅を実質的に補正するリアルタイム処理を実現することにより、処理タイミングの制約を受けずに、高精度で迅速な燃料噴射制御が実現できるのである。
このように、本発明においては、ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて燃料噴射のためのソレノイドの駆動制御を行うものであるが、これは、ソレノイド16の実電流積分値が、燃料噴射量との間に強い相関関係があるとの発見に基づくものである。
第11図は、電流積分値と燃料噴射量の相関関係を説明するための噴射量特性を示すものである。第11図に示すように、電源電圧や駆動パルス幅の変動に拘らず、実電流積分値と燃料噴射量は、一義的な関係を有していること明確に示している。
このように、ソレノイド16に供給する電源電圧、コイル温度に変動等の外乱が発生しても特性線上での移動となるため、噴射量特性への影響が生じないことが判る。これにより、本発明による電流積分値を用いた燃料噴射用の補正が効果的であり精度の高い燃料噴射制御を可能にするのである。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較し、実電流積分値と目標電流積分値との比較に基づいてソレノイドの駆動パルス幅を補正しソレノイドを駆動制御するようにしている。
従って、第2の実施の形態においては、実電流積分値との比較の対象が、上記した第1の実施の形態における「要求燃料噴射量に対応する駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値」を、「要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値」に置き換えたものである。
第12図は、第2の実施の形態に係る燃料噴射制御方法及び装置を実現するための機能構成ブロックを示す。これらの構成ブロックに記載された各処理は、制御手段を構成するマイクロコンピュータ13において行われる。
エンジン側からは、本燃料噴射制御装置に対して各燃料噴射サイクル毎に要求燃料噴射量39のデータが送られてくる。本制御装置は、この要求燃料噴射量に対応する駆動パルス幅(要求駆動パルス幅)P1を算出するパルス幅算出手段40と、要求燃料噴射量に対して、目標電流積分値マップを参照して目標電流積分値D4を読み出す目標電流積分値読み出し手段51と、ソレノイドの,駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2を算出する実電流積分手段42と、目標電流積分値D4を実電流積分値D2で割り、補正値D5を得る除算手段43と、要求駆動パルス幅P1に補正値D5を乗算して補正後パルス幅P2を得る乗算手段44とを有する。なお、実電流積分手段42は、第2図の(a)又は(b)に示す電流積分回路24により構成されている。
このように、本燃料噴射制御装置の第2の実施の形態にいては、比較手段として除算手段43を使用し、要求燃料噴射量に対応する目標電流積分値D4と実電流積分値D2の比を求めるようにしている。
第13図は、この第2の実施の形態に係る燃料噴射制御方法による処理プロセスのフローチャートを示すものである。ここでは、第4図に示した第1の実施の形態に係る処理プロセスのフローチャートと同様であり、第4図のステップS6における「駆動パルス幅から基準電流積分値を求める」処理に替えて、「要求燃料噴射量から目標電流積分値を求める」処理(ステップS6’)とし、第4図のステップS7における「基準電流積分値を実電流積分値で除算し、(駆動パスル幅の)補正値を求める」処理に替えて、「目標電流積分値を実電流積分値で除算し、(駆動パスル幅の)補正値を求める」処理(ステップS7’)としている。
従って、マイクロコンピュータのメモリには、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値を格納しておくこととなる。
この第2の実施の形態の変形例として、第1の実施の形態の変形例と同様に、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値が、メモリから読み込んだ目標電流積分値に達した時点でソレノイドの駆動を停止するように構成することが可能である。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に対応する推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較し、推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいてソレノイドの駆動パルス幅を補正し、この補正された駆動パルス幅に基づいてソレノイドを駆動制御する。
この第3の実施の形態においても前述した、第2図の(a)又は(b)に示した何れかの制御回路が用いられる。ここでは、補正値の算出にフィードバック制御を実行し、実電流積分値に基づき求めた推定噴射流量を目標噴射量に収束させるフィードバック制御を行うようにしている。
第14図は、この第3の実施の形態による燃料噴射制御方法と装置を実現するための機能構成ブロックを示す。コントロールユニット6(第1図参照)は、マイクロコンピュータ13を用いて構成されており、図に示す各機能別の手段を有している。
制御装置は、今回の燃料噴射の要求噴射量p1に対応する,駆動パルス幅(要求駆動パルス幅)P1を得る噴射量時間変換手段60と、ソレノイド16の駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2を算出する実電流積分手段42と、噴射量変換マップを用いて実電流積分値D2に基づき推定噴射量p2を得る噴射量変換手段61と、要求噴射量p1と推定噴射量p2の偏差を求め、噴射量に関する所定の補正値D4を得るフィードバック制御手段62と、要求駆動パルス幅P1に補正値D4を加算して補正後パルス幅P2を得る加算手段63とを有する。なお、実電流積分手段42は、第2図に示した電流積分回路24により構成されている。
第15図は、フィードバック制御手段62の内部構成を示すブロック図である。フィードバック制御手段62は、比例動作に積分動作を加えたPI制御に基づく制御動作を行う。
各部を説明すると、要求噴射量p1と推定噴射量p2の差分を検出し偏差p3を出力する減算手段65と、偏差の積分値pΣを検出するΣ偏差検出手段66と、検出された偏差p3と偏差の積分値pΣを加算した値(p3+pΣ)を出力する加算手段67と、ソレノイド16駆動後、このソレノイド16に供給される電源電圧を検出する電源電圧検出手段68と、ゲインマップを参照し、検出された電源電圧に対応する係数(ゲイン)i1を得るゲイン算出手段69と、加算手段67の出力である偏差の積分値p4(p4=p3+pΣ)に対して、ゲインi1を乗算して噴射量の補正値D4を算出する乗算手段70と、により構成されている。
第16図は、本第3の実施の形態における制御処理のフローチャートを示すものである。この第3の実施の形態におけるタイミングチャートは、第1の実施の形態と同様に第5図を用いて説明できる。始めに、電磁式燃料噴射ポンプ2の燃料噴射開始前にリセット信号Kを出力する(ステップS11,第5図の時期「t0」)。これにより、FET25aが一定時間オンし、積分コンデンサ24bを放電させて実電流積分値D2をリセットする。
次に、マイクロコンピュータ13は、要求噴射量p1に対応する駆動パルス幅P1を有してFET14をオンさせ、電磁式燃料噴射ポンプ2のソレノイド16の駆動を開始させる(ステップS12)。この後、電流積分回路24は、ソレノイド16駆動後のコイル電流の実電流積分値D2を算出する(ステップS13)。
そして、燃料噴射によるソレノイド16のオン状態(ステップS14:No)が、オフ状態に切り替わると(ステップS14:Yes)、マイクロコンピュータ13は、それまでの実電流積分値D2を取り込む(ステップS15,第5図の時期「t1」)。
次に、マイクロコンピュータ13は、次の燃料噴射開始までの期間中(第5図の時期「t2」)に以下のパルス幅演算処理を実行する。まず、予め設定されている噴射量変換マップを用いて読み込んだ実電流積分値D2から推定噴射量p2を求める(ステップS16)。第17図は、噴射量変換マップ75を示す図表である。図示のように、実電流積分値D2に対する推定噴射量p2の関係は所定の特性線で示すことができ、噴射量変換マップ75には、この特性線に相当するデータが予め格納されている。図示の例では、実電流積分値D2が大きいほど推定噴射量p2が所定係数を有して比例増大し、実電流積分値D2が所定値以上になると推定噴射量p2の増大比率が次第に少なくなる状態が示されている。
次に、フィードバック制御手段62は、以下のフィードバック制御を実行する。まず、ソレノイド16に供給される電源電圧を検出し(ステップS17)、ゲインマップを用いて検出電圧に対応する所定のゲインi1を求める(ステップS18)。
第18図は、ゲインマップ77を示す図表である。図示のように、電源電圧とゲインの関係は所定の特性線で示すことができ、ゲインマップ77には、この特性線に相当するデータが予め格納されている。図示の例では、電源電圧の値の増大に対しゲインi1の値が減少し、電源電圧の値が小さな範囲ではゲインi1の値が比較的大きく変化し、電源電圧の値が比較的大きい範囲ではゲインi1の値の変化が小さくなる状態が示されている。
フィードバック制御手段62は、上記ゲインi1の算出と同時に、要求噴射量p1と推定噴射量p2の偏差p3を求め(ステップS19)、この偏差p3の積分値p4を求める(ステップS20)。次に、偏差の積分値p4にゲインi1を乗算して補正値D4を得る(ステップS21)。以上のフィードバック制御は、フィードバック制御手段62にて実行される。
そして、要求駆動パルス幅P1に補正値D4を加算して補正後パルス幅P2を得る(ステップS22)。この補正後パルス幅P2は、次回の電磁式燃料噴射ポンプ2による燃料噴射時にソレノイド16を駆動する補正後パルス幅P2として用いられる(ステップS23)。この補正後パルス幅P2は、マイクロコンピュータ13内におけるメモリ(不図示)に格納され、次回のソレノイド16駆動時(第5図の時期「t3」)にFET14をオンさせる期間を規定した駆動パルス幅P2となる。
上記説明した実電流積分値D2は、駆動パルス幅P1が出力されている期間中のソレノイド16に流れるコイル電流の積分値(第5図の領域M1)に該当する。第17図に示した噴射量変換マップ75は、実電流積分値D2と推定噴射量p2の関係を前記領域M1に対応して設定したものである。これに限らず、ソレノイド16に流れるコイル電流が0に至るまでの全域積分(第5図の領域M1+M2)を実電流積分値D2として噴射量変換マップに設定することもできる。第19図は、このような全域積分に用いる噴射量変換マップ75を示す図表である。このほか、別途、推定噴射量p2に対応する実電流積分値D2を予め設定しておけば同様に用いることができる。
このように、この第3の実施の形態によれば、実電流積分値D2を用いて駆動パルス幅P1を補正することができ、マイクロコンピュータ13は、この実電流積分値D2をソレノイド16のオフ時、すなわち燃料噴射停止時に余裕をもって読み取ることができるようになり、読み取りのタイミング制約を解消することができる。また、要求噴射量p1と推定噴射量p2の偏差p3の積分値p4と、電源電圧の変動を考慮したフィードバック制御を行うため、より高精度な補正が行えるようになる。
この第3の実施の形態の変形例として、第1及び第2の実施の形態の変形例と同様に、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイムの実電流積分値に基づいて推定噴射量を算出し、この推定噴射量が要求噴射量に達した時点で、ソレノイドの駆動を停止するように構成することが可能である。
第1図は、燃料ポンプやレギュレータにより加圧されて送られてきた燃料を噴射する従来タイプの燃料噴射装置又は燃料噴射システムとは異なり、それ自体で燃料を加圧し噴射する電磁式燃料噴射ポンプを用いた燃料噴射システム(以下、「電磁式燃料噴射システム」という)の全体概略構成を示すものである。
以下、本発明の好適な実施の形態として、本発明がこの電磁式燃料噴射システムに適用された例について説明するが、本発明は、電源電圧や温度の変化に伴って、燃料噴射用ソレノイドのコイル電流や駆動開始特性が変動する他の方式の燃料噴射システムに適用可能であることは言うまでもない。
第1図に示すように、電磁式燃料噴射システムは、燃料タンク1内の燃料を圧送する電磁駆動ポンプであるプランジャポンプ2と、プランジャポンプ2により所定の圧力に加圧されて圧送された燃料を通過させるオリフィス部を有する入口オリフィスノズル3と、入口オリフィスノズル3を通過した燃料が所定の圧力以上のとき(エンジンの)吸気通路内に向けて噴射する噴射ノズル4と、エンジンの運転情報およびプランジャポンプ2のソレノイド(本願における燃料噴射用ソレノイド)に流れるコイル電流に基づいてプランジャポンプ2等に制御信号を出力するように構成されたコントロールユニット(ECU)6をその基本構成として備えている。ここで、本発明に係る燃料噴射制御装置における制御手段は、前記コントロールユニット6に該当する。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態においては、燃料噴射時に出力された駆動パルス幅と燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の実電流積分値に基づき、次の燃料噴射サイクルにおいて出力するべく駆動パルス幅を補正するものである。本願においては、本燃料噴射制御装置がデータとして予め保有する電流積分値については「基準電流積分値」と言い、検出された実際のコイル電流の積分値を「実電流積分値」と言う。
第2図は、本燃料噴射制御装置の回路構成の具体例を示すものである。
第2図(a)において、ソレノイド16は、電磁式燃料噴射ポンプ2を構成する。このソレノイド16を駆動するための駆動手段14は、ここではNチャネルFET14を使用している。NチャンネルFET14のソースには電流検出用抵抗22が接続されて駆動電流は、この電流検出用抵抗22を通って接地側に流れる。
第2図(a)に示した駆動回路は、ソレノイド16が駆動停止時に発生するエネルギーを放熱させずに再利用する蓄電手段を備える。この蓄電手段は、ソレノイド16の駆動停止時に発生するソレノイド16に蓄積されたエネルギーを一時的に蓄えるコンデンサ31と、コンデンサ31の放電を制御するFETからなる放電制御素子32と、コンデンサ31に蓄えられた電圧をソレノイド16に印加したときにその電圧が電源11側に回り込むのを防ぐ電流逆流防止回路33と、コンデンサ31に蓄えられた高電圧によりコンデンサ31からFET14に直接電流が流れ込むのを防ぐ整流素子34と、を備えている。
放電制御素子32は、マイクロコンピュータ13内に設けられた放電制御回路によりオン/オフ制御される。尚、コンデンサ31に蓄電されたエネルギーは、電源のバッテリを充電するようにしてもよい。また、コンデンサ31を設けることなく抵抗等で放熱させることによりソレノイド16のエネルギーを吸収する構成としても良い。
マイクロコンピュータ13は、前述したコントロールユニット6に含まれる。第21図のように電源電圧VBを検出する場合は、電源電圧VBを抵抗等で分圧してその分圧した電圧をマイクロコンピュータ13に供給するようにすると良い。
ソレノイド16の一端は、電源電圧VBが印加される電源端子11に接続される。ソレノイド16の他端は、FET14のドレインに接続される。FET14のゲートには、マイクロコンピュータ13から出力される駆動パルスが供給される。駆動パルスは、各燃料噴射サイクルにおける要求燃料噴射量に対応するパルス幅を有して供給される。
上記したようにFET14のソースは、電流検出用抵抗22を介して接地される。駆動パルスPによってFET14がオン状態になると、電源端子11からソレノイド16,FET14および電流検出用抵抗22を介して接地端子へ駆動電流(コイル電流)が流れ、ソレノイド16が駆動される。電流検出用抵抗22を流れる電流の大きさは電圧信号として電流検出回路23に入力され、この入力電圧に応じた電流値が検出されることになる。
電流検出回路23から出力された検出信号は、マイクロコンピュータ13に入力され、A/Dコンバータ(図示せず)によりデジタル信号に変換されて、駆動パルスを補正する処理が実行されるのである。
電流検出回路23には、電流値を積分出力する電流積分回路24と、リセット回路25が設けられている。電流積分回路24は、電流検出用抵抗22の両端の電圧が入力されるオペアンプ24aと、オペアンプ24aの帰還ループに挿入された積分コンデンサ24bと、電流検出用抵抗22およびオペアンプ24aの帰還ループ(積分コンデンサ24bと直列)に接続される直列抵抗24cからなる。オペアンプ24aの出力は積分コンデンサ24bに蓄積され、この値が実電流積分値D2としてマイクロコンピュータ13に出力される。
リセット回路25は、NチャネルFET25aと抵抗体25bの直列回路が積分コンデンサ24bと並列接続されてなり、マイクロコンピュータ13は、リセット時にリセット信号KによりFET25aをオンさせて積分コンデンサ24bに保有されたエネルギーを抵抗体25bで消費(放電)させ、実電流積分値D2をクリアする。このリセット行程は、各燃噴射サイクル毎に行われるが、本実施の形態では燃料噴射サイクルにおける駆動開始前に行うようにしている。
第2図(b)は、実電流積分値をデジタル処理により算出する場合の本燃料噴射制御装置の回路構成例を示すものである。
この回路構成例においては、第2図(a)と同様に、ソレノイド16に流れるコイル電流を抵抗22の両端に生じる電圧値に換算して測定するようにしている。ここで、抵抗22に生じる電圧降下は、電流検出回路23内の抵抗26aと抵抗26bにより分圧され、この分圧電圧がオペアンプ24aの非反転入力に入力される。オペアンプ24aの反転入力には、抵抗26cと抵抗26dの相互接続点が入力される。抵抗26cの他の端子は接地され、抵抗26dの他方の端子はオペアンプ24aの出力に接続される。この抵抗26cと抵抗26dによりオペアンプ24aのゲインが決定される。
オペアンプ24aの出力は、コイル電流値を示すものとして、デジタル変換器(図示せず)によりデジタル値に変換され、マイクロコンピュータ13に入力される。マイクロコンピュータは、一定周期T(例えば、10マイクロ秒)毎にこのデジタル化されたコイル電流値Icを読み取り、読み取った各周期毎のコイル電流値をメモリに記憶してコイル電流値の実電流積分値を算出するのである。
このような、デジタル回路により実電流積分値の検出は、第2図(a)に示したアナログ回路のように電荷を蓄積するためのコンデンサを使用しないために、素子間の特性のバラツキ、温度変化、経年変化に基づいて生じる検出誤差を軽減できるので正確な実電流積分値を検出することが可能となる。
第3図は、第1の実施の形態に係る燃料噴射制御方法及び装置を実現するための機能構成ブロックを示す。これらの構成ブロックに記載された各処理は、制御手段を構成するマイクロコンピュータ13において行われる。
エンジン側からは、本燃料噴射制御装置に対して各燃料噴射サイクル毎に要求燃料噴射量39のデータが送られてくる。本制御装置は、この要求燃料噴射量に対応する駆動パルス幅(要求駆動パルス幅)P1を算出するパルス幅算出手段40と、この要求駆動パルス幅P1に基づき、基準積分値マップを参照して基準電流積分値D1を読み出す基準積分値読み出し手段41と、ソレノイドの駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2を算出する実電流積分手段42と、基準電流積分値D1を実電流積分値D2で割り、補正値D3を得る除算手段43と、要求駆動パルス幅P1に補正値D3を乗算して補正後パルス幅P2を得る乗算手段44とを有する。なお、実電流積分手段42は、第2図に記載の電流積分回路24により構成されている。
このように、本燃料噴射制御装置の第1の実施の形態にいては、比較手段として除算手段43を使用し、基準積分値D1と実電流積分値D2の比を求めるようにしている。
次に、本実施の形態に係る燃料噴射制御方法による処理プロセスの例を、第4図のフローチャート、および第5図のタイミングチャートを用いて説明する。
第4図において、最初に、電磁式燃料噴射ポンプ2の燃料噴射開始前にリセット信号Kを出力する(ステップS1,第5図の時間軸「t0」)。これにより、FET25aが一定時間オンし、積分コンデンサ24bを放電させて実電流積分値D2をリセットする。
次に、マイクロコンピュータ13は、要求燃料噴射量(要求噴射量)に対応する駆動パルス幅P1の駆動信号を出力することによりFET14をオンさせ、電磁式燃料噴射ポンプ2のソレノイド16の駆動を開始させる(ステップS2)。この後、電流積分回路24は、ソレノイド16が駆動された後のコイル電流の実電流積分値D2を算出する(ステップS3)。
そして、燃料噴射用ソレノイド16がオン状態(ステップS4:No)からオフ状態に切り替わると(ステップS4:Yes)、マイクロコンピュータ13は、それまでの実電流積分値D2を取り込む(ステップS5,第5図の時間軸「t1」)。
次に、マイクロコンピュータ13は、次の燃料噴射サイクルにおける駆動開始時までの期間中(第5図の時期t2)に、パルス幅演算処理を実行する。まず、予め設定されている基準電流積分値マップを用いて駆動パルス幅P1から基準電流積分値D1を求める(ステップS6)。
第6図は、基準電流積分値マップ50を示す図表の例である。第6図に示すように、駆動パルス幅P1に対する基準電流積分値D1の関係は、所定の特性線で示すことが可能であり、基準電流積分値マップ50には、この特性線に相当するデータが予めマイクロコンピュータ内のメモリに格納されている。第6図の例では、駆動パルス幅P1が大きいほど基準電流積分値D1が所定係数を有して増大する状態が示されている。
この後、得られた基準電流積分値D1を、ステップS5で取り込んだ実電流積分値D2で除算することにより補正値D3を得る(ステップS7)。そして、要求噴射量に対応する駆動パルス幅P1に補正値D3を乗算して補正後パルス幅P2を得る(ステップS8)。この補正後パルス幅P2は、次回の電磁式燃料噴射ポンプ2による燃料噴射時にソレノイド16を駆動する補正後パルス幅P2として用いられる(ステップS9)。この補正されたパルス幅P2は、マイクロコンピュータ13内におけるメモリ(不図示)に格納され、次回のソレノイド16駆動時(第5図の時期「t3」)にFET14をオンさせる期間(燃料噴射時間)の駆動パルスPとして用いられることとなる。
上記の実電流積分値D2は、駆動パルス幅P1が出力されている期間中のソレノイド16に流れるコイル電流の実電流積分値であり、第5図の領域M1に該当する。また、第6図に示した基準電流積分値マップ50における基準電流積分値D1の算出条件は、ソレノイド16に流れるコイル電流がピーク値に達するまでの期間に対応して設定されている。これに限らず、ソレノイド16に流れるコイル電流が0に至るまでの全域積分(第5図の領域M1+M2)を基準電流積分値D1として基準電流積分値マップに設定し、対応して実電流積分値D2についても全域積分する構成にすることも可能である。
第7図は、このような全域積分に用いる基準電流積分値マップ50を示す図表である。
このように、本第1の実施の形態によれば、算出した実電流積分値D2を用いて駆動パルス幅P1を補正することができ、マイクロコンピュータ13は、この実電流積分値D2をソレノイド16のオフ時、すなわち燃料噴射停止時に余裕をもって読み取ることができるようになり、読み取りのタイミング制約を解消することができる。また、ソレノイド16に対する電源を蓄電し供給する構成とすることにより、安定した電源電圧を供給でき、また、サンプリング時期の影響(時間的影響)を受けないため、電源電圧を安定して検出でき、駆動パルスPの補正精度を向上させることができるのである。
次に、第1の実施の形態のバリエーションについて説明する。
以上詳しく説明したように、第1の実施の形態においては、ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて、次回の燃料噴射サイクルの駆動信号のパルス幅を補正するものであるが、この第1の実施の形態の変形例として、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動停止タイミングを補正調整することが可能である。
第8図は、この第1の実施の形態に係るバリエーションを実現するための機能構成ブロックを示すものである。第8図において、コントロールユニット6(第1図)は、マイクロコンピュータ13を用いて構成されており、図に示す各機能別の手段を有している。今回の燃料噴射に必要な要求噴射量p1は、目標電流積分値設定手段81に入力され、この要求噴射量p1に対応する目標電流積分値D0が比較処理手段82に出力される。
同時に、実電流積分手段42によりソレノイド16の駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2が算出され、比較処理手段82に出力される。実電流積分手段42を構成する具体的な回路構成は後に詳しく説明する。比較処理手段82は、実電流積分値が目標電流積分値に達したか否かを常時比較するものであり、実電流積分値が目標電流積分値に達したと同時にソレノイド16の駆動パルスPの出力を停止する駆動停止機能82aを有している。
次に、この第1の実施の形態に係るバリエーションにおける制御プロセスを、第9図のフローチャートと第10図のタイミングチャートに基づいて説明する。
始めに、電磁式燃料噴射ポンプ2の燃料噴射開始前にリセット信号Kを出力する(ステップS31,第10図の時期「t0」)。これにより、FET25aが一定時間オンし、積分コンデンサ24bを放電させて実電流積分値D2をリセットする。
次に、マイクロコンピュータ13は、要求噴射量p1に対応して目標電流積分値D0が設定され(ステップS32)、駆動パルスPをFET14に供給してFET14をオンさせ、電磁式燃料噴射ポンプ2のソレノイド16の駆動を開始させる(ステップS33)。
この後、電流積分回路24は、ソレノイド16駆動後のコイル電流の実電流積分値D2を算出する(ステップS34)。そして、比較器80は実電流積分値D2と目標電流積分値D0を比較する(ステップS35)。この比較器80による電流積分値の比較処理期間T1を第10図に示した。そして、実電流積分値D2が目標電流積分値D0より小さい期間は(ステップS35:No)、FET14に対する駆動パルスPの出力(ソレノイド16の駆動)を継続させる(ステップS36)。
一方、実電流積分値D2が目標電流積分値D0より大きくなったら(第10図の時期「t3」,ステップS35:Yes)、FET14に対する駆動パルスPの出力(ソレノイド16の駆動)を停止させる(第10図の時期「t4」,ステップS37)。
これにより、実電流積分値を用いて当該燃料噴射サイクルにおける駆動パルス幅を実質的に補正するリアルタイム処理を実現することにより、処理タイミングの制約を受けずに、高精度で迅速な燃料噴射制御が実現できるのである。
このように、本発明においては、ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて燃料噴射のためのソレノイドの駆動制御を行うものであるが、これは、ソレノイド16の実電流積分値が、燃料噴射量との間に強い相関関係があるとの発見に基づくものである。
第11図は、電流積分値と燃料噴射量の相関関係を説明するための噴射量特性を示すものである。第11図に示すように、電源電圧や駆動パルス幅の変動に拘らず、実電流積分値と燃料噴射量は、一義的な関係を有していること明確に示している。
このように、ソレノイド16に供給する電源電圧、コイル温度に変動等の外乱が発生しても特性線上での移動となるため、噴射量特性への影響が生じないことが判る。これにより、本発明による電流積分値を用いた燃料噴射用の補正が効果的であり精度の高い燃料噴射制御を可能にするのである。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較し、実電流積分値と目標電流積分値との比較に基づいてソレノイドの駆動パルス幅を補正しソレノイドを駆動制御するようにしている。
従って、第2の実施の形態においては、実電流積分値との比較の対象が、上記した第1の実施の形態における「要求燃料噴射量に対応する駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値」を、「要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値」に置き換えたものである。
第12図は、第2の実施の形態に係る燃料噴射制御方法及び装置を実現するための機能構成ブロックを示す。これらの構成ブロックに記載された各処理は、制御手段を構成するマイクロコンピュータ13において行われる。
エンジン側からは、本燃料噴射制御装置に対して各燃料噴射サイクル毎に要求燃料噴射量39のデータが送られてくる。本制御装置は、この要求燃料噴射量に対応する駆動パルス幅(要求駆動パルス幅)P1を算出するパルス幅算出手段40と、要求燃料噴射量に対して、目標電流積分値マップを参照して目標電流積分値D4を読み出す目標電流積分値読み出し手段51と、ソレノイドの,駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2を算出する実電流積分手段42と、目標電流積分値D4を実電流積分値D2で割り、補正値D5を得る除算手段43と、要求駆動パルス幅P1に補正値D5を乗算して補正後パルス幅P2を得る乗算手段44とを有する。なお、実電流積分手段42は、第2図の(a)又は(b)に示す電流積分回路24により構成されている。
このように、本燃料噴射制御装置の第2の実施の形態にいては、比較手段として除算手段43を使用し、要求燃料噴射量に対応する目標電流積分値D4と実電流積分値D2の比を求めるようにしている。
第13図は、この第2の実施の形態に係る燃料噴射制御方法による処理プロセスのフローチャートを示すものである。ここでは、第4図に示した第1の実施の形態に係る処理プロセスのフローチャートと同様であり、第4図のステップS6における「駆動パルス幅から基準電流積分値を求める」処理に替えて、「要求燃料噴射量から目標電流積分値を求める」処理(ステップS6’)とし、第4図のステップS7における「基準電流積分値を実電流積分値で除算し、(駆動パスル幅の)補正値を求める」処理に替えて、「目標電流積分値を実電流積分値で除算し、(駆動パスル幅の)補正値を求める」処理(ステップS7’)としている。
従って、マイクロコンピュータのメモリには、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値を格納しておくこととなる。
この第2の実施の形態の変形例として、第1の実施の形態の変形例と同様に、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値が、メモリから読み込んだ目標電流積分値に達した時点でソレノイドの駆動を停止するように構成することが可能である。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に対応する推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較し、推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいてソレノイドの駆動パルス幅を補正し、この補正された駆動パルス幅に基づいてソレノイドを駆動制御する。
この第3の実施の形態においても前述した、第2図の(a)又は(b)に示した何れかの制御回路が用いられる。ここでは、補正値の算出にフィードバック制御を実行し、実電流積分値に基づき求めた推定噴射流量を目標噴射量に収束させるフィードバック制御を行うようにしている。
第14図は、この第3の実施の形態による燃料噴射制御方法と装置を実現するための機能構成ブロックを示す。コントロールユニット6(第1図参照)は、マイクロコンピュータ13を用いて構成されており、図に示す各機能別の手段を有している。
制御装置は、今回の燃料噴射の要求噴射量p1に対応する,駆動パルス幅(要求駆動パルス幅)P1を得る噴射量時間変換手段60と、ソレノイド16の駆動開始後における電流の積分値(実電流積分値)D2を算出する実電流積分手段42と、噴射量変換マップを用いて実電流積分値D2に基づき推定噴射量p2を得る噴射量変換手段61と、要求噴射量p1と推定噴射量p2の偏差を求め、噴射量に関する所定の補正値D4を得るフィードバック制御手段62と、要求駆動パルス幅P1に補正値D4を加算して補正後パルス幅P2を得る加算手段63とを有する。なお、実電流積分手段42は、第2図に示した電流積分回路24により構成されている。
第15図は、フィードバック制御手段62の内部構成を示すブロック図である。フィードバック制御手段62は、比例動作に積分動作を加えたPI制御に基づく制御動作を行う。
各部を説明すると、要求噴射量p1と推定噴射量p2の差分を検出し偏差p3を出力する減算手段65と、偏差の積分値pΣを検出するΣ偏差検出手段66と、検出された偏差p3と偏差の積分値pΣを加算した値(p3+pΣ)を出力する加算手段67と、ソレノイド16駆動後、このソレノイド16に供給される電源電圧を検出する電源電圧検出手段68と、ゲインマップを参照し、検出された電源電圧に対応する係数(ゲイン)i1を得るゲイン算出手段69と、加算手段67の出力である偏差の積分値p4(p4=p3+pΣ)に対して、ゲインi1を乗算して噴射量の補正値D4を算出する乗算手段70と、により構成されている。
第16図は、本第3の実施の形態における制御処理のフローチャートを示すものである。この第3の実施の形態におけるタイミングチャートは、第1の実施の形態と同様に第5図を用いて説明できる。始めに、電磁式燃料噴射ポンプ2の燃料噴射開始前にリセット信号Kを出力する(ステップS11,第5図の時期「t0」)。これにより、FET25aが一定時間オンし、積分コンデンサ24bを放電させて実電流積分値D2をリセットする。
次に、マイクロコンピュータ13は、要求噴射量p1に対応する駆動パルス幅P1を有してFET14をオンさせ、電磁式燃料噴射ポンプ2のソレノイド16の駆動を開始させる(ステップS12)。この後、電流積分回路24は、ソレノイド16駆動後のコイル電流の実電流積分値D2を算出する(ステップS13)。
そして、燃料噴射によるソレノイド16のオン状態(ステップS14:No)が、オフ状態に切り替わると(ステップS14:Yes)、マイクロコンピュータ13は、それまでの実電流積分値D2を取り込む(ステップS15,第5図の時期「t1」)。
次に、マイクロコンピュータ13は、次の燃料噴射開始までの期間中(第5図の時期「t2」)に以下のパルス幅演算処理を実行する。まず、予め設定されている噴射量変換マップを用いて読み込んだ実電流積分値D2から推定噴射量p2を求める(ステップS16)。第17図は、噴射量変換マップ75を示す図表である。図示のように、実電流積分値D2に対する推定噴射量p2の関係は所定の特性線で示すことができ、噴射量変換マップ75には、この特性線に相当するデータが予め格納されている。図示の例では、実電流積分値D2が大きいほど推定噴射量p2が所定係数を有して比例増大し、実電流積分値D2が所定値以上になると推定噴射量p2の増大比率が次第に少なくなる状態が示されている。
次に、フィードバック制御手段62は、以下のフィードバック制御を実行する。まず、ソレノイド16に供給される電源電圧を検出し(ステップS17)、ゲインマップを用いて検出電圧に対応する所定のゲインi1を求める(ステップS18)。
第18図は、ゲインマップ77を示す図表である。図示のように、電源電圧とゲインの関係は所定の特性線で示すことができ、ゲインマップ77には、この特性線に相当するデータが予め格納されている。図示の例では、電源電圧の値の増大に対しゲインi1の値が減少し、電源電圧の値が小さな範囲ではゲインi1の値が比較的大きく変化し、電源電圧の値が比較的大きい範囲ではゲインi1の値の変化が小さくなる状態が示されている。
フィードバック制御手段62は、上記ゲインi1の算出と同時に、要求噴射量p1と推定噴射量p2の偏差p3を求め(ステップS19)、この偏差p3の積分値p4を求める(ステップS20)。次に、偏差の積分値p4にゲインi1を乗算して補正値D4を得る(ステップS21)。以上のフィードバック制御は、フィードバック制御手段62にて実行される。
そして、要求駆動パルス幅P1に補正値D4を加算して補正後パルス幅P2を得る(ステップS22)。この補正後パルス幅P2は、次回の電磁式燃料噴射ポンプ2による燃料噴射時にソレノイド16を駆動する補正後パルス幅P2として用いられる(ステップS23)。この補正後パルス幅P2は、マイクロコンピュータ13内におけるメモリ(不図示)に格納され、次回のソレノイド16駆動時(第5図の時期「t3」)にFET14をオンさせる期間を規定した駆動パルス幅P2となる。
上記説明した実電流積分値D2は、駆動パルス幅P1が出力されている期間中のソレノイド16に流れるコイル電流の積分値(第5図の領域M1)に該当する。第17図に示した噴射量変換マップ75は、実電流積分値D2と推定噴射量p2の関係を前記領域M1に対応して設定したものである。これに限らず、ソレノイド16に流れるコイル電流が0に至るまでの全域積分(第5図の領域M1+M2)を実電流積分値D2として噴射量変換マップに設定することもできる。第19図は、このような全域積分に用いる噴射量変換マップ75を示す図表である。このほか、別途、推定噴射量p2に対応する実電流積分値D2を予め設定しておけば同様に用いることができる。
このように、この第3の実施の形態によれば、実電流積分値D2を用いて駆動パルス幅P1を補正することができ、マイクロコンピュータ13は、この実電流積分値D2をソレノイド16のオフ時、すなわち燃料噴射停止時に余裕をもって読み取ることができるようになり、読み取りのタイミング制約を解消することができる。また、要求噴射量p1と推定噴射量p2の偏差p3の積分値p4と、電源電圧の変動を考慮したフィードバック制御を行うため、より高精度な補正が行えるようになる。
この第3の実施の形態の変形例として、第1及び第2の実施の形態の変形例と同様に、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイムの実電流積分値に基づいて推定噴射量を算出し、この推定噴射量が要求噴射量に達した時点で、ソレノイドの駆動を停止するように構成することが可能である。
本発明は、車両用エンジン等に燃料を供給するための電子制御式の燃料噴射制御方法及び装置に関し、電源電圧の変動や温度の変化によって生じる燃料噴射用ソレノイドのコイル抵抗値等の変動による影響を排除して、エンジン側から要求された燃料噴射量をより正確に燃料供給するためのものであることから、産業上の利用性を有する。
【0003】
蔵容量を減少させてしまうという問題があった。
【発明の開示】
本発明は、上記した従来技術が有していた種々の課題に鑑みてなされたものであって、電源(バッテリ)電圧や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動、その他の外乱の影響等を受けずにエンジン側からの要求燃料噴射量に対応した適正量の燃料噴射を可能とする燃料噴射制御方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料噴射制御方法は、電源電圧の変動や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動が、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値と強い相関関係を有することに鑑みて、実電流積分値に基づいて燃料噴射用ソレノイドの駆動制御を行うことによりエンジン側からの要求燃料噴射量に対応した適正量の燃料噴射を可能にしたのである。
ここで、本燃料噴射制御方法の第1の実施態様としては、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と基準電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
そして、本燃料噴射制御方法の第2の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
さらに、本燃料噴射制御方法の第3の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を
蔵容量を減少させてしまうという問題があった。
【発明の開示】
本発明は、上記した従来技術が有していた種々の課題に鑑みてなされたものであって、電源(バッテリ)電圧や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動、その他の外乱の影響等を受けずにエンジン側からの要求燃料噴射量に対応した適正量の燃料噴射を可能とする燃料噴射制御方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料噴射制御方法は、電源電圧の変動や燃料噴射用ソレノイドのコイル温度の変動が、燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値と強い相関関係を有することに鑑みて、実電流積分値に基づいて燃料噴射用ソレノイドの駆動制御を行うことによりエンジン側からの要求燃料噴射量に対応した適正量の燃料噴射を可能にしたのである。
ここで、本燃料噴射制御方法の第1の実施態様としては、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と基準電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
そして、本燃料噴射制御方法の第2の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する行程と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
さらに、本燃料噴射制御方法の第3の実施態様は、燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、前記ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を
【0004】
算出する行程と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する行程と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
ところで、上記した3つの実施態様は、ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて、次回の燃料噴射サイクルの駆動信号のパルス幅を補正するものであるが、本発明は、上記3つの実施態様にそれぞれ対応するバリエーションとして、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動停止タイミングを補正調整するようにした燃料噴射制御方法を提供するものである。
ところで、本発明においては、前記燃料噴射用ソレノイドの駆動サイクル毎に前記実電流積分値をリセットする行程を含むものである。
本発明は、さらに、上記の燃料噴射制御方法に対応した燃料噴射制御装置を提供するものである。
そして、本燃料噴射制御装置の第1の態様においては、燃料噴射用ソレノイドを駆動する駆動手段と、前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する検出手段と、前記実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、本燃料噴射制御装置の第2の態様においては、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する比較手段と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、前記制御手段は、前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する算出手段と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する比較手段と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
算出する行程と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する行程と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、の各行程を有し、前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御するのである。
ところで、上記した3つの実施態様は、ソレノイドの駆動開始から駆動停止に至る前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値に基づいて、次回の燃料噴射サイクルの駆動信号のパルス幅を補正するものであるが、本発明は、上記3つの実施態様にそれぞれ対応するバリエーションとして、ソレノイド駆動後のコイル電流の実電流積分値をリアルタイムで検出し、当該リアルタイム値に基づいて当該燃料噴射サイクルにおけるソレノイドの駆動停止タイミングを補正調整するようにした燃料噴射制御方法を提供するものである。
ところで、本発明においては、前記燃料噴射用ソレノイドの駆動サイクル毎に前記実電流積分値をリセットする行程を含むものである。
本発明は、さらに、上記の燃料噴射制御方法に対応した燃料噴射制御装置を提供するものである。
そして、本燃料噴射制御装置の第1の態様においては、燃料噴射用ソレノイドを駆動する駆動手段と、前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する検出手段と、前記実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、本燃料噴射制御装置の第2の態様においては、前記制御手段は、前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する比較手段と、前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
また、前記制御手段は、前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する算出手段と、前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する比較手段と、前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段とを備えるものである。
Claims (16)
- 燃料噴射用ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出し、当該実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行うことを特徴とする燃料噴射制御方法。
- 燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、
前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、
前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する行程と、
前記実電流積分値と基準電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、
の各行程を有し、
前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御することを特徴とする燃料噴射制御方法。 - 燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、
前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、
前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する行程と、
前記実電流積分値が前記基準電流積分値に到達した時点において前記ソレノイドの駆動を停止する行程と、
の各行程を有することを特徴とする燃料噴射制御方法。 - 燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、
前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、
前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する行程と、
前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、
の各行程を有し、
前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御することを特徴とする燃料噴射制御方法。 - 燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、
前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、
前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する行程と、
前記実電流積分値が前記目標電流積分値に到達した時点において前記ソレノイドの駆動を停止する行程と、
の各行程を有することを特徴とする燃料噴射制御方法。 - 燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、
前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、
前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する行程と、
前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する行程と、
前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する行程と、
の各行程を有し、
前記補正された駆動パルス幅に基づいて前記ソレノイドを駆動制御することを特徴とする燃料噴射制御方法。 - 燃料噴射用ソレノイドの駆動を開始する行程と、
前記ソレノイドの駆動開始後の前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する行程と、
前記実電流積分値に対応する推定噴射量を算出する行程と、
前記推定噴射量と要求燃料噴射量とを比較する行程と、
前記推定噴射量が前記要求燃料噴射量に到達した時点において前記ソレノイドの駆動を停止する行程と、
の各行程を有することを特徴とする燃料噴射制御方法。 - 前記燃料噴射用ソレノイドの駆動サイクル毎に前記実電流積分値をリセットする行程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第7項の何れかに記載の燃料噴射制御方法。
- 燃料噴射用ソレノイドを駆動する駆動手段と、
前記ソレノイドに流れたコイル電流の実電流積分値を検出する検出手段と、
前記実電流積分値に基づいて前記ソレノイドの駆動制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 前記制御手段は、
前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記制御手段は、
前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応する前記ソレノイドの駆動パルス幅に対して予め設定された基準電流積分値とを比較する比較手段と、を備え、
前記実電流積分値が前記基準電流積分値に到達した時点において、前記駆動手段による前記ソレノイドの駆動を停止させることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記制御手段は、
前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対して予め設定された目標電流積分値とを比較する比較手段と、
前記実電流積分値と前記目標電流積分値との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記制御手段は、
前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値と、要求燃料噴射量に対応して予め設定された目標電流積分値とを比較する比較手段を、備え、
前記実電流積分値が前記目標電流積分値に到達した時点において、前記駆動手段による前記ソレノイドの駆動を停止させることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記制御手段は、
前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する算出手段と、
前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する比較手段と、
前記推定燃料噴射量と前記要求燃料噴射量との比較に基づいて前記ソレノイドの駆動パルス幅を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記制御手段は、
前記検出手段による前記ソレノイドの駆動開始後の前記実電流積分値に対応する推定燃料噴射量を算出する算出手段と、
前記推定燃料噴射量と要求燃料噴射量とを比較する比較手段と、を備え、
前記推定燃料噴射量が前記要求燃料噴射量に到達した時点において、前記駆動手段による前記ソレノイドの駆動を停止させることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記実電流積分値を検出する検出手段は、
前記コイル電流の累積電流値を検知するアナログ検出回路又は前記コイル電流の値を所定時間間隔で測定して算出するデジタル検出回路であることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の燃料噴射制御装置。
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