JP3869288B2 - 燃料噴射方法 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン等に燃料を供給するための電子制御式の燃料噴射方法に関し、特に、電源電圧の変動や、燃料噴射装置を構成するソレノイドのコイル抵抗などの変動の影響を受けずに、正確に燃料噴射をおこなう燃料噴射方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18は、従来の電源電圧に基づいて補正をおこなうタイプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図である。このタイプの制御機構では、電源端子11に印加された電源電圧VBを電源電圧入力回路12を介してECU(ElectronicControl Unit)のマイクロコンピュータ13に入力する。
【0003】
マイクロコンピュータ13は、電源電圧VBが低いときにはFET14のオン期間を長くするような波形のパルスをFET駆動回路15に出力する。それによって、ソレノイド16にコイル電流が流れる時間が長くなり、燃料噴射時間が長くなる。電源電圧VBが高いときにはその逆となり、燃料噴射時間を短くすることによって、燃料噴射量が一定になるように制御している。FET14がオンからオフに切り替わった直後にソレノイド16に流れる電流はダイオード17を介してツェナーダイオード18に流れ、FET14のドレイン電圧がツェナーダイオード18の電圧と同じになり、そこで電力が消費されて燃料噴射が停止することになる。
【0004】
図19は、従来の定電流制御をおこなうタイプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図である。このタイプの制御機構では、電源端子11に印加された電源電圧VBを電源電圧検出回路21により検出するとともに、電流検出用に付加した抵抗22および電流検出回路23によりコイル電流を検出する。そして、マイクロコンピュータ13および定電流駆動回路24により、コイル電流が電源電圧VBの変動によって変化しないように制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図18に示すような電源電圧に基づいて補正をおこなう制御機構では、ソレノイド16を構成するコイルの温度が上昇した場合にそのコイルの抵抗値が変化し、電源電圧VBが同じでもコイル電流が変化してしまうため、燃料噴射量を正確に補正することは困難であるという問題点があった。図19に示すような定電流制御によればコイル温度が上昇してもコイル電流を一定に制御することができるが、そのための制御回路の複雑化による部品点数の増加や、ソフトウェア処理の増加を招くという不都合があった。
【0006】
また、近時、本出願人は、燃料ポンプやレギュレータにより加圧されて送られてきた燃料を噴射する従来タイプの燃料噴射装置とは異なり、燃料を加圧しながら噴射する新しいタイプの燃料噴射装置(以下、ディスチャージポンプとする)を開発している。
【0007】
このディスチャージポンプは、噴射量が燃料噴射用ソレノイドを駆動するコイル電流の影響を受けてしまうという特性を有するため、上述した電源電圧に基づいて補正をおこなう制御機構により単純に駆動パルス幅を増減しただけでは、正確な噴射量の補正をおこなうことはできないという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、制御回路の複雑化や部品点数の増大を招くことなく、燃料噴射量を正確に補正することができ、また、上述したディスチャージポンプにおいても燃料噴射量を正確に補正することができる燃料噴射方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明にかかる燃料噴射方法は、燃料噴射用のソレノイドの駆動を開始し、コイル電流検出の設定時間Trが経過した後にコイル電流値を検出し、その検出されたコイル電流値Isを、実際にコイル電流値を検出するまでの経過時間Tsに基づいて補正し、その補正されたコイル電流値Irに基づいてソレノイドの駆動パルス幅を補正することを特徴とする。
【0010】
ここで、Irは、単位時間当たりのコイル電流値の増加分に関する係数をGiとすると、Is−Gi(Ts−Tr)の計算により求められる。この発明によれば、燃料噴射用ソレノイドの実際の駆動パルス幅は、補正されたコイル電流値Irに基づいて補正される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、本発明にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムの構成について説明する。図1は、本発明にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムの概略構成を示す図である。
【0012】
図1に示すように、ディスチャージポンプ・システムは、燃料タンク31内の燃料を圧送する電磁駆動ポンプとしてのプランジャポンプ32と、プランジャポンプ32による圧送により所定の圧力に加圧された燃料を通過させるオリフィス部を有する入口オリフィスノズル33と、入口オリフィスノズル33を通過した燃料が所定の圧力以上のとき(エンジンの)吸気通路内に向けて噴射する噴射ノズル34と、エンジンの運転情報およびプランジャポンプ32のソレノイドに流れるコイル電流値に基づいてプランジャポンプ32等に制御信号を発する駆動ドライバ35およびコントロールユニット(ECU)36等を、その基本構成として備えている。
【0013】
図2は、本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムの制御機構を説明するための図である。図2において、ソレノイド46はプランジャポンプ32を構成する。このソレノイド46を駆動するためのスイッチング素子であるたとえばNチャネルFET44、FET駆動回路45、電源電圧検出回路49、電流検出用の抵抗52、電流検出回路53、ダイオード47およびツェナーダイオード48は駆動ドライバ35に含まれる。
【0014】
ツェナーダイオード48はFET44がオンからオフになったとき、FET44のドレイン電圧をツェナーダイオード48の電圧と同じにしてソレノイド電流を消費させるものである。マイクロコンピュータ43はコントロールユニット36に含まれる。
【0015】
電源電圧検出回路49は、電源電圧VBを検出してその検出値をマイクロコンピュータ43に供給する。ソレノイド46の一端は、電源電圧VBが印加される電源端子41に接続される。ソレノイド46の他端は、FET44のドレインに接続されるとともに、ダイオード47およびツェナーダイオード48を介してFET44のゲートに接続される。FET44のゲートには、マイクロコンピュータ43から出力された制御信号に基づいてFET駆動回路45において生成される駆動パルスが供給される。
【0016】
FET44のソースは電流検出用の抵抗52を介して接地される。駆動パルスによってFET44がオン状態になると、電源端子41からソレノイド46、FET44および抵抗52を介して接地端子へ電流(コイル電流)が流れ、ソレノイド46が駆動される。抵抗52を流れる電流の大きさは電圧信号として電流検出回路53に入力され、そこで入力電圧に応じた電流値が検出されることになる。電流検出回路53から出力された検出信号はマイクロコンピュータ43に入力され、そこで図示しない電流検出用A/D変換器によりディジタル信号に変換されて、後述する処理に供される。
【0017】
ここで、本実施の形態では、ディスチャージポンプの噴射量を補正するため、ソレノイド46の駆動開始から所定時間が経過した時点でコイル電流値の検出をおこない、その検出値に基づいてFET44のオン期間の調節、すなわち駆動パルス幅の補正をおこなう構成となっている。図3は、この駆動パルス幅の補正原理を説明するために、要求燃料噴射量から要求される駆動パルス(以下、要求駆動パルスとする)61、コイル電流62および実際に出力される駆動パルス(以下、駆動パルス出力とする)63の各波形を示す波形図である。
【0018】
図3において、Pwは要求駆動パルス61のパルス幅、すなわちソレノイドの要求駆動パルス幅である。Trはソレノイド46の駆動開始からコイル電流62の値を検出するためにあらかじめ設定した時間であり、Irはコイル電流の検出値である。Prはコイル電流の検出値Irに基づいて求められたパルス幅の補正値であり、Poutは駆動パルス出力63のパルス幅である。
【0019】
図3に示すように、要求駆動パルス61の立ち上がりエッジに同期して駆動パルス出力63が立ち上がり、それによってコイル電流62が流れ始める。そして、コイル電流検出の設定時間Tr、特に限定しないが、たとえば2ms経過した時点で、コイル電流62の検出値Irが検出される。この検出値Irと要求駆動パルス幅Pwとを用いて駆動パルスの補正値Prが求められる。その補正値Prに基づいて要求駆動パルス幅Pwが補正され、実際にはパルス幅Poutの駆動パルスがFET44に供給される。
【0020】
ここで、IrとPwとPrとの関係はあらかじめ実験等により求められており、マイクロコンピュータ43内の不揮発性メモリに記憶されている。厳密にいえば、コイル電流検出の設定時間Trが経過した時点でコイル電流値が検出されるのではなく、実際には、つぎに説明するようにTr経過後、さらにある応答時間だけ遅れたタイミングでコイル電流値の検出が実行される。
【0021】
本実施の形態では、図4に示すように、駆動パルス91をオンさせるための割込み92でコイル電流検出の設定時間Trを計測するタイマーがスタートして割込み待ち状態93となり、このタイマーのカウントアップ割込み94で電流検出用A/D変換器が起動して割込み待ち状態95となり、A/D変換終了割込み96でA/D変換値を読み込むというソフトウェア処理がおこなわれる。
【0022】
上記における処理において、コイル電流検出の設定時間Trは、駆動パルス91をオンさせるための割込み92の発生時点、すなわちソレノイド46の駆動開始時点から、電流検出用A/D変換器が起動するまでの時間である。ここで、タイマーおよび電流検出用A/D変換器はマイクロコンピュータ43に内蔵されている。
【0023】
このようなソフトウェア処理において、図5に示すように、タイマーのカウントアップ割込み94が発生したときに、別の割込み処理97を実行していると、それが終了してから電流検出用A/D変換器が起動される。そのため、コイル電流のサンプリングのタイミングがTlだけずれてしまい、ソレノイド46の駆動開始からTr+Tl(=Tsとする)時間経過した時点のコイル電流が検出されることになる。
【0024】
したがって、図6に示すように、コイル電流の検出値98が本来の値、すなわち駆動開始からTr時間経過した時点のコイル電流値IrからIlだけずれてしまう。駆動パルス91をオンさせるための割込み92の発生時に別の割込み処理を実行しているため、駆動パルス91がオン状態になった後、しばらくしてからタイマーがスタートする場合も同様である。
【0025】
そこで、本実施の形態では、図7に示すように、ソレノイド46の駆動開始から実際にコイル電流を検出するために電流検出用A/D変換器を起動するまでの経過時間Tsと、電流検出用A/D変換器の起動により実際に検出したコイル電流値Isとを用いて、以下のようなコイル電流値の補正がおこなわれる。Tsは、ソレノイドの駆動を開始するための駆動パルスがオンに切り替わった時刻(出力用アウトプットコンペア値)をマイクロコンピュータ43内のメモリに記憶しておき、電流検出用A/D変換器を起動しようとした時刻から、その記憶しておいた時刻を引くことにより求められる。
【0026】
応答時間は、Tsからコイル電流検出の設定時間Trを引いた時間、すなわち(Ts−Tr)である。そして、Trにおけるコイル電流値Irは、つぎの(1)式のように、応答時間におけるコイル電流の増加分をIsから引くことにより求められる。ただし、Giは補正係数であり、これの求め方については後述する。
【0027】
Ir=Is−Gi(Ts−Tr) ・・・(1)
【0028】
補正係数Giは、基本的に、特定のサンプリング期間中に実際に検出したコイル電流値Isと、ソレノイド46の駆動開始から実際にコイル電流を検出するために電流検出用A/D変換器を起動するまでの経過時間Tsとに基づいて求められる。
【0029】
ここで、特定のサンプリング期間とは、エンジンの運転開始から停止に至るまで、所定の燃料噴射回数ごとに区切ったそれぞれの期間のことをいう。すなわち、特に噴射回数を限定しないが、たとえば100回ごとに期間を区切るとすれば、1回目から100回目までの100回の燃料噴射がおこなわれる期間が第1回目のサンプリング期間となる。そして、101回目から200回目までの燃料噴射期間は第2回目のサンプリング期間となり、201回目から300回目までの燃料噴射期間は第3回目のサンプリング期間となる。301回目の燃料噴射以降も同様である。
【0030】
第1回目のサンプリング期間中の100回の燃料噴射に対して前記(1)式の計算をおこなうための補正係数Giは、例外的に、電源電圧を測定し、電源電圧に対してGiv(Giの標準値)をマッピングした2次元マップ(図8参照)に基づいて、電源電圧の測定値に対応するGivを求めることにより決まる。すなわち、Gi=Givである。図8に一例として示すマップは、あらかじめ実験等により求められており、コントロールユニット36内の不揮発性メモリに記憶されている。
【0031】
第2回目以降のサンプリング期間中の100回の燃料噴射に対して前記(1)式の計算をおこなうための補正係数Giは、その直前のサンプリング期間中の100回の燃料噴射のそれぞれにおいて前記TsおよびIsをサンプリングし、それらの値に基づいて求められる。具体的に第1のGi算出方法では、直前のサンプリング期間中のサンプリングにより得られた100組のTsおよびIsのうち、図9に示すように、Tsの最大値TmaxおよびそのときのIsの値Itmaxと、Tsの最小値TminおよびそのときのIsの値Itminとから、Giの値はつぎの(2)式より求まる。
【0032】
ここで、Tsの値にばらつきが生じるのは、図5に関連して説明したように、電流検出用A/D変換器を起動しようとしたときに別の割込み処理が実行されていることがあるからである。
【0033】
Gi=(Itmax−Itmin)/(Tmax−Tmin) ・・・(2)
【0034】
ただし、上記(2)式より求めたGiの値が、Giの標準値Givのばらつきを考慮してあらかじめ設定されたGivの最大値Gimaxと最小値Giminとに対して、つぎの(3)式を満たさない場合には、Gi=Givとなる。図10に、電源電圧に対してGivの最大値Gimaxおよび最小値Giminをマッピングした2次元マップの一例を示す。図10に一例として示すマップは、あらかじめ実験等により求められており、コントロールユニット36内の不揮発性メモリに記憶されている。
【0035】
Gimin≦Gi≦Gimax ・・・(3)
【0036】
まとめると、第1回目のサンプリング期間中の100回の燃料噴射に対しては、電源電圧に対応した標準値Givを用いて前記(1)式の計算をおこないながら駆動パルス幅の補正をおこなう。その際、前記TsおよびIsのサンプリングもおこなう。そして、第2回目のサンプリング期間中の100回の燃料噴射に対しては、第1回目のサンプリング期間中にサンプリングしたTsおよびIsのデータを用いて前記(2)式からGiの値を求める。
【0037】
その求めたGiの値が(3)式を満たしていればその値を用い、満たしていなければ電源電圧に対応した標準値Givを用いて、それぞれ前記(1)式の計算をおこないながら駆動パルス幅の補正をおこなう。第2回目のサンプリング期間中も、第3回目のサンプリング期間における駆動パルス幅補正のために、前記TsおよびIsのサンプリングをおこなう。以後、同様である。
【0038】
つぎに、第2回目以降のサンプリング期間中の100回の燃料噴射に対して前記(1)式の計算をおこなうための補正係数Giの求め方の第2の方法について、図11を用いて説明する。第2の方法では、第2回目以降の各サンプリング期間に対して、それぞれ後述する平均化設定時間(第1の時間)Toおよび特定時間(第2の時間)Txが設定される。そして、前記Tsが平均化設定時間To内であるTsおよびIsのデータのそれぞれの平均値ToAおよびIoAと、前記Tsが特定時間Tx内であるTsおよびIsのデータのそれぞれの平均値TxAおよびIxAを用いて、つぎの(4)式よりGiの値が求まる。
【0039】
Gi=(IxA−IoA)/(TxA−ToA) ・・・(4)
【0040】
補正係数Giの求め方の第2の方法においても、上述した第1の方法と同様に、上記(4)式より求めたGiの値が、前記(3)式を満たさない場合には、補正係数としてGiの標準値Givを用いる。ここで、平均化設定時間Toは、Tsの最小値Tminよりも少し大きな値である。したがって、特定のサンプリング期間において、ToAは、TminとToとの間のTsの平均値であり、また、IoAは、TminとToとの間にある各Tsに対応するIsの平均値である。ToとTminとToAとの関係を図12に示す。
【0041】
前記特定時間Txについては、つぎの3通りの設定のしかたがあるが、いずれを採用してもよい。第1の設定によれば、図13に示すように、TxはTsの最小値Tminと最大値Tmaxとの間の時間である。したがって、各特定のサンプリング期間において、TxAは、TminとTmaxとの間のTsの平均値、すなわちすべてのTsの平均値であり、また、IxAは、すべてのTsに対応するIsの平均値である。
【0042】
特定時間Txの第2の設定によれば、図14に示すように、Txは前記平均化設定時間ToとTsの最大値Tmaxとの間の時間である。したがって、この場合には、各特定のサンプリング期間において、TxAは、ToとTmaxとの間のTsの平均値であり、また、IxAは、ToとTmaxとの間にある各Tsに対応するIsの平均値である。
【0043】
特定時間Txの第3の設定によれば、図15に示すように、Txは既知である平均経過時間TmeanとTsの最大値Tmaxとの間の時間である。したがって、この場合には、各特定のサンプリング期間において、TxAは、TmeanとTmaxとの間のTsの平均値であり、また、IxAは、TmeanとTmaxとの間にある各Tsに対応するIsの平均値である。
【0044】
ここで、Tmeanは、特定のサンプリング期間のTsの平均値を特定の回数分測定し、その特定回数分のTsの平均値のさらに平均を求めた値である。具体的には、Tmeanは、たとえば第1回目のサンプリング期間のTsの平均値Tsave1、第2回目のサンプリング期間のTsの平均値Tsave2、・・・および第n回目のサンプリング期間(nは3以上の整数)のTsの平均値Tsavenの平均値である。つまり、Tmeanは、たとえば第1回目〜第n回目のサンプリング期間の全Tsの平均値である。Tmeanの値はコントロールユニット36内の不揮発性メモリに記憶されている。
【0045】
上述した実施の形態によれば、ソレノイド46の駆動開始から実際にコイル電流を検出するまでの経過時間Tsと、その経過時間Tsにおいて実際に検出されたコイル電流値Isとを用いてコイル電流値の補正をおこない、コイル電流検出の設定時間Trにおけるコイル電流値Irを求めるため、本来の値からずれたコイル電流値に基づく補正が原因で発生するA/Fの変動を抑制して、燃料噴射量を正確に補正することができる。図16に実施の形態によりA/F変動が抑制された様子を示し、比較として図17に実施の形態を適用していない場合のA/F変動の様子を示す。図16ではΔA/Fは1.5であり、図17ではΔA/Fは2.5である。
【0046】
以上において本発明は、上述した各実施の形態に限らず、種々変更可能である。たとえば、補正係数Giの求め方や、そのGiを求める際に用いる特定時間Tmaxの設定方法などは上述した例に限らない。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、燃料噴射用ソレノイドの実際の駆動パルス幅が、補正されたコイル電流値に基づいて補正されるため、本来の値からずれたコイル電流値に基づく補正が原因で発生するA/Fの変動を抑制し、燃料噴射量を正確に補正することが可能な燃料噴射方法が得られるという効果を奏する。また、従来のような定電流駆動回路等が不要となるため、制御回路の簡略化や部品点数の削減を図ることが可能な燃料噴射方法が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムの制御機構を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムにおける要求駆動パルス、コイル電流および駆動パルス出力の各波形を示す波形図である。
【図4】本発明の実施の形態においてコイル電流を検出するためのソフトウェア処理を示すタイミングチャートである。
【図5】コイル電流を検出するためのソフトウェア処理において検出タイミングにずれが生じる場合を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】コイル電流を検出するためのソフトウェア処理において検出タイミングがずれた場合の駆動パルスおよびコイル電流の各波形を示す波形図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においておこなわれるコイル電流値の補正方法の概念を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求めるために用いられるマップの一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求める第1の方法の概念を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求めるために用いられるマップの一例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求める第2の方法の概念を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求める第2の方法について説明する図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求める第2の方法について説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求める第2の方法について説明する図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法においてGiを求める第2の方法について説明する図である。
【図16】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムにおけるA/F変動の様子を示す図である。
【図17】比較として本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適用していないディスチャージポンプ・システムにおけるA/F変動の様子を示す図である。
【図18】従来の電源電圧に基づいて補正をおこなうタイプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図である。
【図19】従来の定電流制御をおこなうタイプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図である。
【符号の説明】
41 電源端子
43 マイクロコンピュータ
44 NチャネルFET
45 FET駆動回路
46 ソレノイド
47 ダイオード
48 ツェナーダイオード
49 電源電圧検出回路
52 電流検出用の抵抗
53 電流検出回路

Claims (9)

  1. 燃料噴射用のソレノイドの駆動を開始する工程と、
    前記ソレノイドの駆動開始時点からあらかじめ設定された時間経過した後にコイル電流値を検出する工程と、
    前記ソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値の検出タイミングまでの実際の経過時間に基づいて、検出された前記コイル電流値を補正する工程と、
    補正された前記コイル電流値に基づいて前記ソレノイドの駆動停止タイミングを補正する補正値を求める工程と、
    求めた補正値を用いて駆動停止タイミングを調整して前記ソレノイドの駆動を停止する工程と、
    を含むことを特徴とする燃料噴射方法。
  2. ソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値の検出タイミングまでの設定時間をTr、ソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値の検出タイミングまでの実際の経過時間をTs、ソレノイドの駆動開始時点から前記Ts時間経過したときに実際に検出されたコイル電流値をIsとすると、補正されたコイル電流値Irは、単位時間当たりのコイル電流値の増加分に関する係数Giを用いて、
    Ir=Is−Gi(Ts−Tr)
    で表されることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射方法。
  3. 特定のサンプリング期間内において、ソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値を検出するまでの最小経過時間Tminにおけるコイル電流値Itmin、およびソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値を検出するまでの最大経過時間Tmaxにおけるコイル電流値Itmaxに基づいて、前記係数Giを、
    Gi=(Itmax−Itmin)/(Tmax−Tmin)
    より求めることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射方法。
  4. 特定のサンプリング期間内に、ソレノイドの駆動開始時点からの経過時間として第1の時間Toおよび第2の時間Txを設定し、ソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値を検出するまでの経過時間のうち、前記To以下の経過時間の平均値ToAおよび前記To以下の経過時間となったときのコイル電流値の平均値IoAを求めるとともに、前記Txとなる経過時間の平均値TxAおよび前記Txとなる経過時間となったときのコイル電流値の平均値IxAを求め、前記係数Giを、
    Gi=(IxA−IoA)/(TxA−ToA)
    より求めることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射方法。
  5. 前記第2の時間とは、前記特定のサンプリング期間中におけるソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値を検出するまでの経過時間の最小値から最大値までの時間であることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射方法。
  6. 前記第2の時間とは、前記第1の時間以上の時間であることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射方法。
  7. 前記第2の時間とは、複数の前記特定のサンプリング期間中における、ソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値を検出するまでの経過時間の平均値以上の時間であることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射方法。
  8. あらかじめ電源電圧に対する前記係数Giの関係を求めておき、前記特定のサンプリング期間に対する係数Giの値が算出されるまでは、前記係数Giを電源電圧に基づいて求めることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一つに記載の燃料噴射方法。
  9. あらかじめ電源電圧に対する前記係数Giの標準値の最大値Gimaxおよび最小値Giminを求めておき、前記式から求めたGiの値が前記Gimin以上でかつ前記Gimax以下のときには当該式から求めたGiの値を前記係数Giの値とし、一方、前記式から求めたGiの値が前記Giminよりも小さいか、またはGimaxよりも大きいときには電源電圧に基づいて求めたGiの値を前記係数Giの値とすることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一つに記載の燃料噴射方法。
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