JP5886685B2 - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

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本発明は、燃料噴射弁を用いて燃料を供給する内燃機関の燃料供給制御装置に関する。
特許文献1には、燃料噴射弁を駆動するための高電圧電源系に異常が発生したときに、バックアップ走行を可能とした燃料噴射弁の制御装置が示されている。この装置によれば、高電圧電源系の異常時においては、高電圧電源から燃料噴射弁に駆動電流を供給することが停止され、バッテリ電源からの保持電流を供給することによって燃料噴射弁を開弁し、燃料供給が行われる。バッテリ電源の電圧は、高電圧電源の電圧より低いため、バッテリ電源からの保持電流のみによって燃料噴射弁を開弁作動させるときは、燃料噴射弁の開弁時間が正常時より長く設定される。
特開平11−13524号公報
燃料噴射弁の開弁時間は、機関に供給すべき燃料量にほぼ比例し、機関の低負荷運転状態では比較的短い時間となるため、燃料噴射弁の開弁動作にともなうバウンス動作の影響が顕著となるという課題がある。バウンス動作は、燃料噴射弁のリフト量LFTが開弁直後に脈動する動作であり、燃料噴射弁の開弁時間(燃料噴射時間)が短くなるほど、燃料噴射量への影響度合が増加し、燃料噴射量の所望値からのずれ度合が大きくなる傾向がある。図6は、この課題を説明するためのタイムチャートであり、同図(a)〜(c)は、燃料噴射時間TINJが比較的長い場合に対応し、同図(d)〜(f)は、燃料噴射時間TINJが比較的短い場合に対応する。同図(a)及び(d)は、燃料噴射弁の開弁指令信号SCTLを示し、同図(b)及び(e)は、燃料噴射弁のソレノイドに供給される駆動電流IDを示し、同図(c)及び(f)は、リフト量LFTを示す。これらの図から明らかなように、燃料噴射時間TINJが短くなると、バウンス動作の時間割合が増加し、燃料噴射量のずれ度合が大きくなる。その結果、図7に示すように燃料噴射時間TINJが短くなる低負荷運転領域では、燃料噴射時間TINJと、燃料噴射量QINJとの関係の線形性が損なわれることになる。
特許文献1に示されたフェールセーフ動作のように、高電圧電源を使用せずに燃料噴射弁を駆動すれば、バウンス動作はほとんど発生しないが、通常の運転中にそのような制御を行うことはできない。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、高電圧電源を使用した燃料噴射弁の駆動制御をより適切に行い、バウンス動作の影響を軽減することができる内燃機関の燃料供給制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、燃料噴射弁(2)により燃料を供給する内燃機関の燃料供給制御装置において、前記燃料噴射弁(2)を駆動するための第1電源電圧(VS1)を供給する第1電源(4)と、前記燃料噴射弁(2)を駆動するための電源であって、前記第1電源電圧(VS1)より高い第2電源電圧(VS2)を供給する第2電源(10)と、前記機関の運転状態に応じて前記燃料噴射弁(2)を介して1燃焼サイクルにおいて供給すべき要求燃料量(QCMD)に対応する前記燃料噴射弁の開弁時間(TINJ)を算出する開弁時間算出手段と、前記機関運転状態に応じて前記燃料噴射弁(2)を駆動するための開弁指令信号の出力開始時期に相当する開弁開始指令時期(TIS)を算出する開弁開始指令時期算出手段と、前記開弁開始指令時期(TIS)及び開弁時間(TINJ)に応じて前記燃料噴射弁(2)を駆動する駆動手段と、前記要求燃料量(QCMD)が所定閾値(QLTH)より大きい通常運転状態においては、前記第2電源電圧(VS2)を第1高電圧(VH1)に設定し、前記要求燃料量(QCMD)が前記所定閾値(QLTH)以下である特定低負荷運転状態においては、前記第2電源電圧(VS2)を前記第1高電圧(VH1)より低い第2高電圧(VH2)に設定する第2電源制御手段とを備え、前記所定閾値(QLTH)は、前記燃料噴射弁を前記開弁時間(TINJ)だけ開弁することによって噴射される燃料噴射量と、前記開弁時間(TINJ)との関係の線形性が損なわれる前記特定低負荷運転状態を判定するために設定されたものであり、前記通常運転状態は前記特定低負荷運転状態以外の運転状態に相当し、前記開弁時間算出手段は、前記通常運転状態においては、前記第2電源電圧(VS2)を前記第1高電圧(VH1)に設定した状態において前記要求燃料量(QCMD)が供給されるように前記開弁時間(TINJ)を算出する一方、前記特定低負荷運転状態においては、前記第2電源電圧(VS2)を前記第2高電圧(VH2)に設定した状態において前記要求燃料量(QCMD)が供給されるように前記開弁時間(TINJ)を算出し、前記開弁開始指令時期算出手段は、前記機関運転状態に応じて前記通常運転状態用の開弁開始指令時期(TIS)を算出し、前記特定低負荷運転状態においては、前記燃料噴射弁が開弁作動を開始する時期に相当する実開弁開始時期が、前記第2電源電圧(VS2)を前記第1高電圧(VH1)に設定した状態における実開弁開始時期と一致するように設定された低電圧補正時間(TVSL)だけ、前記通常運転状態用の開弁開始指令時期(TIS)を早めることによって、前記開弁開始指令時期(TIS)を算出することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料供給制御装置において、前記開弁時間算出手段は、前記通常運転状態における前記開弁時間(TINJ)に低電圧補正係数(KVSL)を乗算することにより、前記特定低負荷運転状態における前記開弁時間(TIVSL)を算出し、前記低電圧補正係数(KVSL)は1.0より大きな値に予め設定されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、要求燃料量が所定閾値より大きい通常運転状態においては、第2電源電圧が第1高電圧に設定され、要求燃料量が所定閾値以下である特定低負荷運転状態においては、第2電源電圧が第1高電圧より低い第2高電圧に設定される。そして通常運転状態においては、第2電源電圧を第1高電圧に設定した状態において要求燃料量が供給されるように開弁時間が算出される一方、特定低負荷運転状態においては、第2電源電圧を第2高電圧に設定した状態において要求燃料量が供給されるように開弁時間が算出されるとともに、燃料噴射弁の実開弁開始時期が、第2電源電圧を第1高電圧に設定した状態における実開弁開始時期と一致するように設定された低電圧補正時間だけ、通常運転状態用の開弁開始指令時期を早めることによって、開弁開始指令時期が算出される。燃料噴射弁の開弁時間が短くなる特定低負荷運転状態においては、第2電源電圧を第2高電圧に設定することにより、バウンス動作の影響を軽減することが可能となる。さらに第2電源電圧を第2高電圧に設定した状態において要求燃料量が供給されるように燃料噴射弁の開弁時間を算出するとともに、燃料噴射弁の実開弁開始時期が、第2電源電圧を第1高電圧に設定した状態における実開弁開始時期と一致するように開弁開始指令時期を算出すること、すなわち開弁時間を通常運転状態より長く設定するとともに、開弁開始指令時期を通常運転状態より進角側に設定することにより、特定低負荷運転状態において実際の燃料噴射量及び燃料噴射時期に影響を与えることなく、バウンス動作の影響を軽減し、燃料噴射制御の精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関の制御装置を示す図である。 図1に示す電子制御ユニットに含まれる燃料噴射弁駆動部の構成を説明するための回路図である。 燃料噴射弁を開弁させるときのリフト量(LFT)及びソレノイドに供給される駆動電流(ID)の推移を示すタイムチャートである。 本発明の燃料噴射制御手法をより具体的に説明するためのタイムチャートである。 図2に示すCPUで実行される燃料噴射制御処理のフローチャートである。 従来技術の課題を説明するためのタイムチャートである。 燃料噴射時間(TINJ)と、燃料噴射量(QINJ)との関係を示す図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる内燃機関(以下「エンジン」という)1の制御装置を示しており、4気筒のエンジン1は各気筒に対応して4つの燃料噴射弁2を備えている。各燃料噴射弁2は電子制御ユニット(以下「ECU」という)3に接続されており、ECU3によって、その作動が制御される。ECU3には、電源としてのバッテリ4が接続されており、バッテリ4からECU3が動作するための電力及び燃料噴射弁2を駆動するための電力が供給される。
図2はECU3に含まれる燃料噴射弁駆動部の構成を説明するための回路図であり、1つの気筒の燃料噴射弁2を駆動するソレノイドL1に駆動電流を供給する回路構成が示されている。他の気筒の燃料噴射弁を駆動する回路も同様に構成されている。
図2に示す燃料噴射弁駆動部は、ソレノイドL1の一端に供給する電源電圧を切り換えるためのスイッチング素子としての電界効果トランジスタ(以下「FET」という)Q1,Q2と、ソレノイドL1の他端とアースとの接続/非接続を切り換えるためのスイッチング素子としてのFETQ3と、ダイオードD1〜D3と、抵抗R1と、昇圧回路10と、CPU11と、駆動回路12とを備えており、CPU11からFETQ1〜Q3及び昇圧回路10に制御信号が供給される。
昇圧回路10は、バッテリ4の出力電圧(以下「第1電源電圧」という)VS1(例えば14V)を昇圧して第2電源電圧VS2(例えば40V)を出力する回路であり、コイルL11,ダイオードD11,コンデンサ11,抵抗R11,R12,FETQ11,及び駆動回路21を備えている。CPU11は、入力端子VINに入力されるフィードバック電圧VFBに応じて出力端子DCSWから出力するFETQ11のオンオフ切換信号SSWのデューティ比DTYを制御する。具体的には、フィードバック電圧VFBが目標電圧VFBXと一致するようにデューティ比DTYを制御し、目標電圧VFBXは、第1高電圧VH1(例えば40V)または第2高電圧VH2(例えば30V)に設定される。
第1電源電圧VS1は、FETQ2及びダイオードD1を介してソレノイドL1の一端に供給され、第2電源電圧VS2は、FETQ1を介してソレノイドL1の一端に供給される。
ソレノイドL1の他端は、FETQ3及び抵抗R1を介してアースに接続され、ダイオードD3は、ソレノイドL1の他端と、昇圧回路10の出力との間に配置されている。
CPU11の出力端子HSW1及びHSW2から出力される第2電圧制御信号SDVS2及び第1電圧制御信号SDVS1は、駆動回路12を介してFETQ1,Q2のゲートに供給され、CPU11の出力端子LSWから出力されるロー側制御信号SDLは、駆動回路1を介してFETQ3のゲートに供給される。
図3(a)及び(b)は、燃料噴射弁2を開弁させるときのリフト量LFT、及びソレノイドL1に供給される駆動電流IDの推移を示すタイムチャートであり、時刻t0に駆動電流IDの供給を開始した例が示されている。この図に示す実線L1,L11、太い破線L2,L12、及び細い破線L3,L13は、それぞれ第2電源電圧VS2を40V,30V,及び20Vに設定した場合に対応する。この図から、第2電源電圧VS2を低下させることにより、バウンス動作の振幅及び継続時間が減少すること、及び駆動電流IDの立ち上り時間が長くなり、開弁時期が遅れることが確認できる。
そこで本実施形態では、図7に示す低負荷運転領域に対応するエンジン1の運転状態(以下「特定低負荷運転状態」という)においては、第2電源電圧VS2を低下させるとともに、燃料噴射開始時期を早めて所望のタイミングで燃料供給を行うことができるようにしている。具体的には、特定低負荷運転状態以外の運転状態(以下「通常運転状態」という)では、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1(=40V)に設定し、特定低負荷運転状態においては、第1高電圧VH1より低い第2高電圧VH2(=30V)に設定する。さらに、燃料噴射弁2の開弁時間を増加補正するとともに開弁開始指令時期を進角させる。これにより、実際の燃料噴射量及び燃料噴射時期に影響を与えることなく、バウンス動作の影響を軽減し、燃料噴射制御の精度を向上させることができる。
図4(a)〜図4(d)は、本実施形態における燃料噴射制御手法をより具体的に説明するためのタイムチャートであり、それぞれ燃料噴射弁2のリフト量LFT、駆動電流ID、駆動電圧VD、及びロー側制御信号SDLの推移を示す。駆動電圧VDは、ソレノイドL1に印加される、第2電源電圧VS2に対応する電圧である。これらの図の実線は第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1(40V)に設定した場合に対応し、破線が第2高電圧VH2(30V)に設定した場合に対応する。なお、図4に示す例は、特定低負荷運転状態に対応しており、第1電源電圧VS1による保持電流は供給されない。
この図に示すように第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1に設定した場合には、時刻t2から駆動電流IDの供給を開始するが、第2電源電圧VS2を第2高電圧VH2に設定した場合には、時刻t2より時間TVSL(以下「低電圧補正時間TVSL」という)だけ前の時刻t1から駆動電流の供給を開始する。これにより、第2電源電圧VS2を第2高電圧VH2に設定した場合(特定低負荷運転状態)における実開弁時期を、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1に設定した場合の実開弁時期と一致させ、時刻t3において燃料噴射弁2を開弁することができる。換言すれば、特定低負荷運転状態においては、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1に設定したときの実開弁開始時期(t3)と一致するように駆動電流IDの供給開始時期(開弁開始指令時期)が設定される。
また、特定低負荷運転状態では、時刻t1からt5までの時間が特定低負荷燃料噴射時間TIVSL(開弁指令時間)に相当し、第2電源電圧VS2が第2高電圧VH2に設定された状態において、エンジン運転状態に応じて算出される要求燃料量QCMDに相当する燃料が噴射されるように設定される。すなわち、第2電源電圧VS2が第1高電圧VH1に設定された場合における燃料噴射時間TINJに予め設定される低電圧補正係数KVSL(>1.0)を乗算することにより、特定低負荷燃料噴射時間TIVSLを算出し、この特定低負荷燃料噴射時間TIVSLを用いて燃料噴射弁を開弁駆動する。これにより、特定低負荷運転状態において、要求燃料量QCMDに相当する燃料をエンジン1に供給することが可能となる。
図5は、CPU11で実行される燃料噴射制御処理のフローチャートである。ステップS11では、エンジン運転状態(主としてエンジン回転数NE及び吸気圧PBA)に応じて燃料噴射制御パラメータ、すなわち燃料噴射弁2の開弁指令時間である燃料噴射時間TINJ、燃料噴射基準ステージINJSTG、及び開弁開始待機時間TISを算出する。ステップS11では、燃料噴射時間TINJは、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1に設定した状態において、エンジン運転状態に応じた要求燃料量QCMDが供給されるように算出される。また、クランク角30度の期間として「ステージSTG」を定義し、燃料噴射開始時期を特定するための基準となるステージSTGが燃料噴射基準ステージINJSTGとして算出される。開弁開始待機時間TISは、燃料噴射基準ステージINJSTGの開始時期から燃料噴射開始までの時間を示すパラメータである。
ステップS12では、要求燃料量QCMDが所定閾値QLTH以下であるか否かを判別し、その答が否定(NO)であって通常運転状態であるときは、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1(40V)に設定し(ステップS15)、ステップS16に進む。
ステップS12の答が肯定(YES)であって特定低負荷運転状態であるときは、第2電源電圧VS2を第2高電圧VH2(30V)に設定する(ステップS13)。ステップS14では、下記式(1)を用いて、ステップS11で算出された燃料噴射時間TINJを補正することにより、特定低負荷燃料噴射時間TIVSLを算出し、燃料噴射時間TINJを特定低負荷燃料噴射時間TIVSLに設定するとともに、下記式(2)を用いて、ステップS11で算出された開弁開始待機時間TISを低電圧補正時間TVSLにより補正する。式(1)により燃料噴射時間TINJが増加方向に補正され、式(2)により開弁指令時期が進角方向に補正される。
TIVSL=TINJ×KVSL (1)
TIS=TIS−TVSL (2)
ステップS16では、算出された燃料噴射制御パラメータTINJ,INJSTG,TISに応じて燃料噴射を実行する。ステップS17ではイグニッションスイッチがオフされたか否かを判別し、その答が否定(NO)である間はステップS11に戻る。イグニッションスイッチがオフされると、処理を終了する。
以上のように本実施形態では、エンジン1に供給する1気筒1燃焼サイクル当たりの要求燃料量QCMDが所定閾値QLTHより大きい通常運転状態においては、第2電源電圧VS2が第1高電圧VH1に設定され、要求燃料量QCMDが所定閾値QLTH以下である特定低負荷運転状態においては、第2電源電圧VS2が第1高電圧VH1より低い第2高電圧VH2に設定される。そして通常運転状態においては、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1に設定した状態において要求燃料量QCMDが供給されるように燃料噴射時間TINJが算出される一方、特定低負荷運転状態においては、第2電源電圧VS2を第2高電圧VH2に設定した状態において要求燃料量QCMDが供給されるように燃料噴射時間TINJが算出されるとともに、燃料噴射弁2の実開弁開始時期(図4,t3)が、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1に設定した状態における実開弁開始時期と一致するように、開弁開始指令時期を決定する開弁開始待機時間TISが算出される。要求燃料量QCMDに対応する燃料噴射時間TINJが短くなる特定低負荷運転状態においては、第2電源電圧VS2を第2高電圧VH2に設定することにより、バウンス動作の影響を軽減することが可能となる。さらに第2電源電圧VS2を第2高電圧VH2に設定した状態において要求燃料量QCMDが供給されるように燃料噴射時間TINJを算出するとともに、燃料噴射弁2の実開弁開始時期が、第2電源電圧VS2を第1高電圧VH1に設定した状態における実開弁開始時期と一致するように開弁開始待機時間TISを算出すること、すなわち燃料噴射時間TINJを通常運転状態より長く設定するとともに、開弁開始待機時間TISを短縮して開弁開始指令時期を通常運転状態より進角側に設定することにより、特定低負荷運転状態において実際の燃料噴射量及び燃料噴射時期に影響を与えることなく、バウンス動作の影響を軽減し、燃料噴射制御の精度を向上させることができる。
本実施形態では、バッテリ4が第1電源に相当し、昇圧回路10が第2電源に相当し、CPU11が、開弁時間算出手段、開弁開始指令時期算出手段、駆動手段の一部、及び第2電源制御手段を構成し、図2に示すFETQ1〜Q3,ダイオードD1〜D3、ソレノイドL1、抵抗R1等及び駆動回路12が駆動手段の一部を構成する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では4気筒機関の燃料供給制御に本発明を適用した例を示したが、4気筒機関に限らず、3,5,6,8気筒など種々の機関の燃料供給制御に適用可能である。
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどの燃料供給制御にも適用が可能である。
1 内燃機関
2 燃料噴射弁
3 電子制御ユニット
4 バッテリ(第1電源)
10 昇圧回路(第2電源)
11 CPU(開弁時間算出手段、開弁開始指令時期算出手段、駆動手段、第2電源制御手段)
12 駆動回路(駆動手段)

Claims (2)

  1. 燃料噴射弁により燃料を供給する内燃機関の燃料供給制御装置において、
    前記燃料噴射弁を駆動するための第1電源電圧を供給する第1電源と、
    前記燃料噴射弁を駆動するための電源であって、前記第1電源電圧より高い第2電源電圧を供給する第2電源と、
    前記機関の運転状態に応じて前記燃料噴射弁を介して1燃焼サイクルにおいて供給すべき要求燃料量に対応する前記燃料噴射弁の開弁時間を算出する開弁時間算出手段と、
    前記機関運転状態に応じて前記燃料噴射弁を駆動するための開弁指令信号の出力開始時期に相当する開弁開始指令時期を算出する開弁開始指令時期算出手段と、
    前記開弁開始指令時期及び開弁時間に応じて前記燃料噴射弁を駆動する駆動手段と、
    前記要求燃料量が所定閾値より大きい通常運転状態においては、前記第2電源電圧を第1高電圧に設定し、前記要求燃料量が前記所定閾値以下である特定低負荷運転状態においては、前記第2電源電圧を前記第1高電圧より低い第2高電圧に設定する第2電源制御手段とを備え、
    前記所定閾値は、前記燃料噴射弁を前記開弁時間だけ開弁することによって噴射される燃料噴射量と、前記開弁時間との関係の線形性が損なわれる前記特定低負荷運転状態を判定するために設定されたものであり、前記通常運転状態は前記特定低負荷運転状態以外の運転状態に相当し、
    前記開弁時間算出手段は、前記通常運転状態においては、前記第2電源電圧を前記第1高電圧に設定した状態において前記要求燃料量が供給されるように前記開弁時間を算出する一方、前記特定低負荷運転状態においては、前記第2電源電圧を前記第2高電圧に設定した状態において前記要求燃料量が供給されるように前記開弁時間を算出し、
    前記開弁開始指令時期算出手段は、前記機関運転状態に応じて前記通常運転状態用の開弁開始指令時期を算出し、前記特定低負荷運転状態においては、前記燃料噴射弁が開弁作動を開始する時期に相当する実開弁開始時期が、前記第2電源電圧を前記第1高電圧に設定した状態における実開弁開始時期と一致するように設定された低電圧補正時間だけ、前記通常運転状態用の開弁開始指令時期を早めることによって、前記開弁開始指令時期を算出することを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 前記開弁時間算出手段は、前記通常運転状態における前記開弁時間に低電圧補正係数を乗算することにより、前記特定低負荷運転状態における前記開弁時間を算出し、前記低電圧補正係数は1.0より大きな値に予め設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
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