JP2002364768A - 電磁弁駆動装置 - Google Patents

電磁弁駆動装置

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JP2002364768A
JP2002364768A JP2001172851A JP2001172851A JP2002364768A JP 2002364768 A JP2002364768 A JP 2002364768A JP 2001172851 A JP2001172851 A JP 2001172851A JP 2001172851 A JP2001172851 A JP 2001172851A JP 2002364768 A JP2002364768 A JP 2002364768A
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current
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switching element
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仁宏 ▲吉▼谷
Hitohiro Yoshitani
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁コイルの抵抗による損失を低減して効率
を向上する電磁弁駆動装置を提供する。 【解決手段】 電磁コイルの通電初期にコンデンサ31
の放電電流を電磁コイルに供給した後、コンデンサ61
の放電電流を所定期間、電磁コイルに供給してインジェ
クタ50を駆動する。インジェクタ駆動電流に落ち込み
が発生することを防止するため、コンデンサ31の放電
による高電圧駆動時に放電電流を増加する必要がなく、
コンデンサ31の放電電流を必要最小限に設定できる。
したがって、電磁コイルの抵抗で消費されるエネルギを
低減することにより、DC−DCコンバータ20の出力
電圧やコンデンサ31の容量が低減でき、効率を向上す
ることができる。さらに、インジェクタ駆動電流に落ち
込みが発生しないので、バッテリ電圧の変動や低下によ
りインジェクタ50の開閉応答性が変化することを防止
してインジェクタ50の開閉時期のばらつきが低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば内燃機関
(以下、「内燃機関」をエンジンという)の燃料噴射用
電磁弁等を駆動する電磁弁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの燃料噴射用電磁弁
(インジェクタ)を駆動する駆動装置として、インジェ
クタの開弁時の応答性向上を図るため、コンデンサに充
電したエネルギを駆動パルスの立上りとともに急激に放
電させて大きな駆動電流をインジェクタに供給するよう
にした蓄圧式の駆動装置が知られている。
【0003】このような蓄圧式のインジェクタ駆動装置
においては、弁開閉の遅れ時間を少なくするために駆動
速度を高速化する必要があることから、電源となるバッ
テリの電圧をDC−DCコンバータで昇圧してコンデン
サに蓄積し、その放電による大電流でインジェクタを高
速駆動するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の高速駆動方式の
インジェクタ駆動装置は、制御が簡単で動作が安定して
いるという利点がある。ところが、大きなエネルギをコ
ンデンサに蓄えておかなければならず、大容量のコンデ
ンサを必要とする欠点がある。そこで、インジェクタの
駆動中にその動作が安定するまでの一定期間、バッテリ
の電圧をインジェクタの電磁コイルに直接印加するよう
に構成することが考えられる。しかし、このような構成
のインジェクタ駆動装置では、バッテリ駆動時において
電流の落ち込みが発生するため、コンデンサの放電によ
る高電圧駆動時に放電電流を増加し、バッテリ駆動時に
おける不足分の電流を補う必要がある。そのため、コン
デンサの放電による高電圧駆動時におけるピーク電流が
増大し、インジェクタの電磁コイルの抵抗で消費される
エネルギが増大する。したがって、DC−DCコンバー
タの出力電圧やコンデンサの容量を必要以上に大きくし
なければならず、効率が悪化するという問題があった。
【0005】さらに、バッテリからインジェクタの電磁
コイルに直接供給するエネルギの割合が多くなるため、
バッテリ電圧の変動でインジェクタの開閉応答性が変化
する恐れがある。さらにまた、バッテリ電圧が低下した
場合、バッテリ駆動時における電流が低下するため、イ
ンジェクタの開弁時期が遅れるという問題が新たに発生
する恐れがある。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、コンデンサの放電電流を必要最
小限に設定でき、電磁コイルの抵抗による損失を低減し
て効率を向上する電磁弁駆動装置を提供することを目的
とする。本発明の他の目的は、バッテリ電圧の変動や低
下により電磁弁の開閉応答性が変化することを防止して
電磁弁開閉時期のばらつきを低減する電磁弁駆動装置を
提供することにある。本発明のさらに他の目的は、電磁
弁の駆動速度を高速度にして開弁時または閉弁時に発生
する弁体のバウンスで開弁または閉弁が不安定になるこ
とを防止し、電磁弁の動作の安定化を図る電磁弁駆動装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電磁弁駆動装置によると、駆動制御手段により、DC−
DCコンバータの出力電圧により充電される第1のコン
デンサの放電電流を電磁コイルの通電初期に電磁コイル
に供給した後、上記DC−DCコンバータの出力電圧に
より充電される第2のコンデンサの放電電流を所定期
間、電磁コイルに供給して電磁弁を駆動する。第1のコ
ンデンサの放電電流を電磁コイルに供給する高電圧駆動
の後、第2のコンデンサの放電電流を電磁コイルに供給
して電磁弁を駆動することにより、電磁弁駆動電流に落
ち込みが発生することを防止する。このため、第1のコ
ンデンサの放電による高電圧駆動時に放電電流を増加す
る必要がなく、第1のコンデンサの放電電流を必要最小
限に設定できる。したがって、電磁コイルの抵抗で消費
されるエネルギを低減することにより、DC−DCコン
バータの出力電圧や第1のコンデンサの容量が低減で
き、効率を向上することができる。さらに、電磁弁の駆
動時にDC−DCコンバータからの一定電圧を電磁コイ
ルに供給することにより電磁弁駆動電流に落ち込みが発
生しないので、バッテリ電圧の変動や低下により電磁弁
の開閉応答性が変化することを防止して電磁弁開閉時期
のばらつきを低減することができる。
【0008】本発明の請求項2記載の電磁弁駆動装置に
よると、保持電流制御手段により、上記所定期間経過後
に直流電源による電流を電磁コイルに供給して電磁弁の
開弁状態または閉弁状態を保持する。第2のコンデンサ
の放電電流による電磁弁の駆動後に直流電源から直接電
磁コイルに電流を供給するため、電磁弁の駆動速度を高
速度にして開弁時または閉弁時に発生する弁体のバウン
スで開弁または閉弁が不安定になることを防止し、電磁
弁の動作の安定化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
実施例を図面に基づいて説明する。本発明の一実施例に
よる電磁弁駆動装置を図1に示す。本実施例は、自動車
用エンジンのインジェクタを蓄圧式にて駆動する装置に
本発明を適用した例である。
【0010】直流電源としてのバッテリ11の正極側に
イグニッションスイッチ12を介してDC−DCコンバ
ータ20が設けられている。このDC−DCコンバータ
20は、DC−DCコンバータ制御手段としての図示し
ないDC−DCコンバータ駆動回路と、このDC−DC
コンバータ駆動回路によってスイッチング動作が制御さ
れる図示しないトランジスタと、このトランジスタのオ
ン時にバッテリ11から一次コイルに通電される図示し
ないトランスとから構成されている。ここで、バッテリ
11は、例えば14ボルト仕様である。
【0011】DC−DCコンバータ20内のトランスの
二次コイルに発生した高電圧を整流するダイオード21
および22で整流された高電圧電流はコンデンサ31お
よび61に充電される。第1のコンデンサとしてのコン
デンサ31はフィルムコンデンサであり、一方の端子が
ダイオード21を介してDC−DCコンバータ20の出
力端子側に接続され、他方の端子がスイッチング素子3
3を介して接地されている。また、第2のコンデンサと
してのコンデンサ61は電解コンデンサであり、一方の
端子がダイオード22を介してDC−DCコンバータ2
0の出力端子側に接続され、他方の端子がスイッチング
素子63を介して接地されている。スイッチング素子3
3に対しダイオード32が並列接続され、スイッチング
素子63に対しダイオード62が並列接続されている。
コンデンサ31の充電は、スイッチング素子33のオン
/オフ(導通/遮断)によって制御され、コンデンサ6
1の充電は、スイッチング素子63のオン/オフ(導通
/遮断)によって制御される。
【0012】コンデンサ31の放電は、第1のスイッチ
ング素子としてのスイッチング素子35のオン/オフ
(導通/遮断)によって制御され、コンデンサ31の放
電電流がスイッチング素子35およびダイオード34を
介して電磁弁としてのインジェクタ50の図示しない電
磁コイルに供給される。また、コンデンサ61の放電
は、第2のスイッチング素子としてのスイッチング素子
65のオン/オフ(導通/遮断)によって制御され、コ
ンデンサ61の放電電流がスイッチング素子65および
ダイオード64を介してインジェクタ50の電磁コイル
に供給される。ここで、ダイオード21、スイッチング
素子35およびダイオード34を有する第1の通電路と
しての通電路Aは、コンデンサ31の放電電流をインジ
ェクタ50の電磁コイルに流してインジェクタ50を駆
動する。この通電路Aに対し、接続点aから分岐してダ
イオード22、スイッチング素子65およびダイオード
64を有する第2の通電路としての通電路Bが並列に設
けられ、コンデンサ61の放電電流をインジェクタ50
の電磁コイルに流してインジェクタ50を駆動する。さ
らに、通電路AおよびBに対し、第3のスイッチング素
子としてのスイッチング素子37およびダイオード36
を有する第3の通電路としての通電路Cが並列に設けら
れ、インジェクタ50の駆動中にこの通電路Cを通して
バッテリ11の電圧をインジェクタ50の電磁コイルに
直接印加できるようになっている。ダイオード36は、
コンデンサ31および61の放電電流がバッテリ11に
逆流しないようにするためのものである。また、通電路
A、BおよびCが合流する接続点bには、インジェクタ
50の電磁コイルにフライバック電流を流す還流ダイオ
ード37が設けられている。
【0013】また、インジェクタ50の電磁コイルとグ
ランド端子との間には、スイッチング素子41と電流検
出用抵抗42が接続され、スイッチング素子41に流れ
る電流を電流検出用抵抗42で検出して、インジェクタ
50の電磁コイルに一定の電流が流れるように通電路B
のスイッチング素子65および通電路Cのスイッチング
素子37のオン/オフをデューティ制御する。電子制御
ユニット(ECU;Electronic Control Unit)100
から出力される噴射信号により、制御回路40内の図示
しない波形整形回路およびドライブ回路を介してスイッ
チング素子41のオン/オフを制御してインジェクタ5
0の電磁コイルに流れる電流を断続および制限する。E
CU100は、公知のCPU、ROM、RAM等を備え
るマイクロコンピュータを主体として構成されるもので
あって、エンジンの運転状態を検出するための図示しな
い各種センサからの信号を入力してエンジンの状態(吸
入空気量、回転数、冷却水温など)を検知することが可
能である。
【0014】制御回路40は、波形整形回路、立上り単
安定発生回路、ドライブ回路、定電流制御回路、立下り
単安定発生回路、スイッチング素子制御回路およびコン
パレータ等から構成されている。波形整形回路にはEC
U100からの噴射信号が入力され、波形整形回路にて
噴射信号中のノイズが除去される。波形整形回路の出力
信号は、立上り単安定発生回路、ドライブ回路および立
下り単安定発生回路に送られる。立上り単安定発生回路
は波形整形回路の出力信号である噴射信号の立ち上がり
エッジを検出してドライブ回路にワンショット信号を出
力する。ドライブ回路はスイッチング素子35および4
1に接続されている。また、ドライブ回路には定電流制
御回路が接続され、定電流制御回路はスイッチング素子
37、65および電流検出用抵抗42の一端と接続され
ている。そして、立上り単安定発生回路が噴射信号の立
ち上がりエッジを検出すると、ドライブ回路を介してス
イッチング素子41をオン動作させる。また、定電流制
御時には、電流検出用抵抗42に流れる電流を一定に保
持するように、定電流制御回路がスイッチング素子37
および65のオン/オフをデューティ制御するようにな
っている。ここで、制御回路40は、駆動制御手段およ
び保持電流制御手段を構成している。
【0015】また、立下り単安定発生回路にはスイッチ
ング素子制御回路が接続され、このスイッチング素子制
御回路にはスイッチング素子33および63が接続され
ている。そして、立下り単安定発生回路は噴射信号の立
ち下がりエッジを検出すると、スイッチング素子制御回
路を介してスイッチング素子33および63をオン状態
にするとともに、コンパレータでコンデンサ31および
61の充電電圧を充電完了電圧に相当する基準電圧と比
較し、コンデンサ31および61を基準電圧まで充電す
ると、立下り単安定発生回路はスイッチング素子制御回
路を介してスイッチング素子33および63をオフ状態
にする。
【0016】次に、上記のように構成したインジェクタ
駆動装置の作動について、図2を用いて説明する。 (1) 噴射信号が出力されていないとき、コンデンサ31
および61の充電電圧を制御回路40内のコンパレータ
で基準電圧と比較し、上記充電電圧が基準電圧(コンデ
ンサ31が数百ボルト、コンデンサ61が数十ボルト)
より低ければ、コンパレータの出力がハイレベルに維持
されて制御回路40内のスイッチング素子制御回路がス
イッチング素子33および63をオン状態にする。そし
て、DC−DCコンバータ駆動回路によってDC−DC
コンバータ20内のトランジスタをスイッチング動作さ
せ、DC−DCコンバータ20を動作させてDC−DC
コンバータ20の出力電圧をコンデンサ31および61
に充電する。その後、コンデンサ31および61の充電
電圧が上記基準電圧に達すると、コンパレータの出力が
ローレベルに反転してDC−DCコンバータ20の動作
を停止させてコンデンサ31および61への充電を終了
し、スイッチング素子33および63をオフ状態にす
る。
【0017】(2) ECU100からパルス状の噴射信号
が制御回路40に出力されると、制御回路40内の立上
り単安定発生回路が噴射信号の立ち上がりエッジを検出
し、インジェクタ50を開弁すべくドライブ回路を介し
てスイッチング素子41をオン状態にする(図2の
(a)に示すt0のタイミング)とともに、スイッチン
グ素子35、37および65をオン状態にする(図2の
(b)、(c)および(d))。その結果、コンデンサ
31に蓄えられていた高電圧が通電路Aからインジェク
タ50の電磁コイルを通って放電され(図2の
(e))、インジェクタ50が駆動されて燃料が噴射さ
れる。そして、コンデンサ31の電圧がコンデンサ61
の電圧よりも低下したとき、スイッチング素子35をオ
フ状態にし(図2の(b)に示すt1のタイミング)、
インジェクタ50の電磁コイルへの電流供給がコンデン
サ31からコンデンサ61に切り替わる。このとき、イ
ンジェクタ50の電磁コイルから電流検出用抵抗42に
流れる電流を検出して、電磁コイルに一定の電流が流れ
るようにスイッチング素子65のオン/オフをデューテ
ィ制御することにより(図2の(c))、コンデンサ6
1に蓄えられていた中電圧が通電路Bからインジェクタ
50の電磁コイルを通って放電される(図2の
(e))。このコンデンサ61の放電によるインジェク
タ50の駆動期間は、インジェクタ50のニードルが完
全に開弁するフルリフト期間(図2の(b)に示すt0
からt1までの期間)に対し、ニードルがバウンドする
所定期間(図2の(c)に示すt1からt2までの期間)
に設定されている。
【0018】(3) このとき、コンデンサ31および61
の電圧が低下しているため、制御回路40内のコンパレ
ータの出力がハイレベルに反転し、立下り単安定発生回
路が立ち下がりエッジを検出して制御回路40内のスイ
ッチング素子制御回路がスイッチング素子33および6
3をオン状態にし、DC−DCコンバータ駆動回路を介
してDC−DCコンバータ20を動作させ、コンデンサ
31および61に充電する(図2の(f))。このコン
デンサ31および61への充電は、充電電圧が基準電圧
であるコンデンサ31における数百ボルトおよびコンデ
ンサ61における数十ボルトに達した時点で、コンパレ
ータの出力がローレベルに反転してDC−DCコンバー
タ20の動作を停止させ、スイッチング素子制御回路が
スイッチング素子33および63をオフ状態にし、コン
デンサ31および61への充電を終了する。
【0019】(4) また、噴射期間中は、通電路Cを通し
てバッテリ11の電圧がインジェクタ50の電磁コイル
に直接印加され、バッテリ11から直接電磁コイルに電
流が供給される。このとき、インジェクタ50の電磁コ
イルから電流検出用抵抗42に流れる電流を検出して、
電磁コイルに一定の電流が流れるようにスイッチング素
子37のオン/オフをデューティ制御する(図2の
(d)に示すt2からt3までの期間)。これにより、噴
射期間中は、コンデンサ61の放電終了後もバッテリ1
1から直接電磁コイルに一定の電流を供給して、インジ
ェクタ50の開弁状態を保持するとともに、閉弁時に発
生する弁体のバウンスで閉弁が不安定になるのを防止す
る。そして、噴射期間が終了してECU100からの噴
射信号がローレベルに反転すると、スイッチング素子4
1がオフ状態となって(図2の(a)に示すt3のタイ
ミング)、インジェクタ50の電磁コイルに流れる電流
が遮断され、インジェクタ50を閉じて燃料の噴射を終
了させる。
【0020】次に、比較例によるインジェクタ駆動装置
を図3に示す。図1に示す本実施例と実質的に同一構成
部分に同一符号を付す。図3に示すように、比較例にお
いては、図1に示す本実施例のコンデンサ61、ダイオ
ード62およびスイッチング素子63と、通電路Bとが
設けられておらず、インジェクタ50の駆動中にその動
作が安定するまでの一定期間、バッテリ11の電圧をイ
ンジェクタ50の電磁コイルに直接印加するように構成
されている。このような構成をもつ比較例では、図4に
示すように、コンデンサ31の放電による高電圧駆動時
に放電電流を増加し、バッテリ駆動時における不足分の
電流を補う必要がある。そのため、コンデンサ31の放
電による高電圧駆動時におけるピーク電流が増大し、イ
ンジェクタ50の電磁コイルの抵抗で消費されるエネル
ギが増大する。したがって、DC−DCコンバータ20
の出力電圧やコンデンサ31の容量を必要以上に大きく
しなければならず、効率が悪化するという問題がある。
【0021】さらに、比較例では、バッテリ11からイ
ンジェクタ50の電磁コイルに直接供給するエネルギの
割合が多くなるため、バッテリ電圧の変動でインジェク
タ50の開閉応答性が変化する恐れがある。さらにま
た、図4の点線で示すように、バッテリ11の電圧が低
下した場合、バッテリ駆動時における電流が低下するた
め、インジェクタ50の開弁時期が遅れるという問題が
新たに発生する恐れがある。
【0022】一方、本実施例においては、インジェクタ
50の電磁コイルの通電初期にコンデンサ31の放電電
流を上記電磁コイルに供給した後、コンデンサ61の放
電電流を所定期間、電磁コイルに供給してインジェクタ
50を駆動する。コンデンサ31の放電電流をインジェ
クタ50の電磁コイルに供給する高電圧駆動の後、コン
デンサ61の放電電流を電磁コイルに供給してインジェ
クタ50を駆動することにより、インジェクタ駆動電流
に落ち込みが発生することを防止する。このため、コン
デンサ31の放電による高電圧駆動時に放電電流を増加
する必要がなく、コンデンサ31の放電電流を必要最小
限に設定できる。したがって、電磁コイルの抵抗で消費
されるエネルギを低減することにより、DC−DCコン
バータ20の出力電圧やコンデンサ31の容量が低減で
き、効率を向上することができる。
【0023】さらに、本実施例においては、インジェク
タ50の駆動時にDC−DCコンバータ20からの一定
電圧をインジェクタ50の電磁コイルに供給することに
よりインジェクタ駆動電流に落ち込みが発生しないの
で、バッテリ電圧の変動や低下によりインジェクタ50
の開閉応答性が変化することを防止してインジェクタ5
0の開閉時期のばらつきを低減することができる。
【0024】さらにまた、本実施例においては、コンデ
ンサ61の放電電流をインジェクタ50の電磁コイルに
供給する所定期間経過後にバッテリ11による電流を電
磁コイルに供給してインジェクタ50の開弁状態を保持
する。コンデンサ61の放電電流によるインジェクタ5
0の駆動後にバッテリ11から直接電磁コイルに電流を
供給するため、インジェクタ50の駆動速度を高速度に
して閉弁時に発生する弁体のバウンスで閉弁が不安定に
なることを防止し、インジェクタ50の動作の安定化を
図ることができる。
【0025】以上説明した本発明の一実施例では、バッ
テリ11の電圧を14ボルトに設定したが、本発明で
は、バッテリの電圧は24ボルトあるいは42ボルトで
もよく、バッテリ電圧に限定されることはない。また、
本実施例では、コンデンサ31をフィルムコンデンサと
し、コンデンサ61を電解コンデンサとしたが、本発明
では、コンデンサの種類に限定されることはない。
【0026】さらに、本実施例では、自動車用エンジン
のインジェクタを蓄圧式にて駆動する装置に本発明を適
用したが、本発明の電磁弁としては、コイルに電流を流
し、その磁束により弁を開閉動作する電磁弁であればそ
の種類に限定されることはない。また、電磁弁は、電流
を流したときに閉弁する方式の電磁弁であってもよいの
はいうまでもない。また、本発明のスイッチング素子と
しては、バイポーラトランジスタ(NPNバイポーラト
ランジスタ)、FET(好ましくはPチャネルMOSF
ET)、IGBTのいずれを用いてもよく、要は、スイ
ッチング素子であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電磁弁駆動装置の駆動
回路を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施例による電磁弁駆動装置の動作
を示すタイム図である。
【図3】比較例による電磁弁駆動装置の駆動回路を示す
回路図である。
【図4】比較例による電磁弁駆動装置のインジェクタ駆
動電流を示すプロフィル図である。
【符号の説明】
11 バッテリ(直流電源) 20 DC−DCコンバータ 31 コンデンサ(第1のコンデンサ) 35 スイッチング素子(第1のスイッチング素子) 37 スイッチング素子(第3のスイッチング素子) 40 制御回路(駆動制御手段、保持電流制御手段) 50 インジェクタ 61 コンデンサ(第2のコンデンサ) 65 スイッチング素子(第2のスイッチング素子) 100 ECU A 通電路(第1の通電路) B 通電路(第2の通電路) C 通電路(第3の通電路)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイルへの通電により開弁または閉
    弁する電磁弁を駆動する電磁弁駆動装置であって、 直流電源と、 前記直流電源の電圧を昇圧するDC−DCコンバータ
    と、 前記DC−DCコンバータの出力電圧により充電される
    第1および第2のコンデンサと、 前記第1のコンデンサの放電電流を前記電磁コイルに供
    給する第1の通電路を導通/遮断する第1のスイッチン
    グ素子と、 前記第1の通電路に対し並列接続され、前記第2のコン
    デンサの放電電流を前記電磁コイルに供給する第2の通
    電路を導通/遮断する第2のスイッチング素子と、 前記DC−DCコンバータの動作を制御するDC−DC
    コンバータ制御手段と、 前記電磁コイルの通電初期に前記第1のコンデンサの放
    電電流を前記電磁コイルに供給した後、前記第2のコン
    デンサの放電電流を所定期間、前記電磁コイルに供給し
    て前記電磁弁を駆動する駆動制御手段と、 を備えることを特徴とする電磁弁駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の通電路に対し並列
    接続され、前記直流電源による電流を前記電磁コイルに
    供給する第3の通電路を導通/遮断する第3のスイッチ
    ング素子と、 前記所定期間経過後に前記直流電源による電流を前記電
    磁コイルに供給して前記電磁弁の開弁状態または閉弁状
    態を保持する保持電流制御手段とを備えることを特徴と
    する請求項1記載の電磁弁駆動装置。
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