JP2018127949A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】昇圧回路を共通化してサイズを抑制しながら、燃料噴射弁及び他のアクチュエータを性能良く駆動制御できるようにした電子制御装置を提供する。【解決手段】昇圧回路14は、昇圧駆動用の昇圧スイッチTa、ピエゾインジェクタ51〜54の駆動用及びポンプ4,減圧弁9の駆動用にそれぞれ設けられた複数の充電コンデンサC1,C2、及び、昇圧スイッチTaがオン・オフされることで複数の充電コンデンサC1,C2に充放電するための共通コイルLaを用いて構成される。昇圧切替スイッチTbは、共通コイルLaと複数の充電コンデンサC1,C2との間の複数の通電経路途中に少なくとも1つ以上接続されている。制御IC13は、昇圧切替スイッチTbをオン又はオフに制御し複数の充電コンデンサC1,C2のうちの1又は複数の充電コンデンサC1,C2の電圧を選択的に昇圧制御する。制御IC13は、複数の充電コンデンサに充電された複数の昇圧電圧源を用いて、ピエゾインジェクタ51〜54、ポンプ4、及び、減圧弁9をそれぞれ駆動制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、噴射弁を制御すると共に他のアクチュエータを駆動する電子制御装置に関する。
従来より、内燃機関に燃料を噴射する噴射弁を備えるインジェクタが知られているが、この種の電子制御装置はインジェクタを駆動するために、電源電圧と当該電源電圧(例えばバッテリ電圧)を昇圧した高電圧を用いている。また、この電子制御装置は、さらに他のアクチュエータを駆動するためにも用いられているが、この他のアクチュエータを駆動するときにも電源電圧を昇圧した高電圧を用いることがある。
特開2013−99169号公報
例えば、燃料圧力を増加又は減少するためのディスチャージ式ポンプ、減圧弁などの他のアクチュエータを駆動するときにも電源電圧を昇圧した高電圧を用いるが、これらの燃料噴射弁や他のアクチュエータを性能良く駆動するためには昇圧電圧値をそれぞれ変更しなければならないことがある。このため、これまでそれぞれ個別に昇圧回路を設け、異なる昇圧電圧値を生成していたが、発明者はこれらの昇圧回路を共通化することで電子制御装置の小型化を試みている。しかしながら、燃料噴射弁や他のアクチュエータを駆動制御するときには、必要な昇圧電圧値を必要なタイミングで供給することが望まれていることから、単純に昇圧回路を共通化するだけでは、不具合を生じる虞がある。
本発明の開示の目的は、昇圧回路を共通化してサイズを抑制しながら、燃料噴射弁及びその他のアクチュエータを性能良く駆動制御できるようにした電子制御装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、昇圧回路は昇圧駆動用の昇圧スイッチ、燃料噴射弁の駆動用及びアクチュエータの駆動用にそれぞれ設けられた複数の充電コンデンサ、及び、昇圧スイッチがオン・オフされることで複数の充電コンデンサに充放電するための共通コイルを用いて構成されている。このため、共通コイルを用いて昇圧回路を共通化することができ回路サイズを極力抑制できる。
昇圧制御部が、昇圧回路の昇圧切替スイッチをオン又はオフに制御し複数の充電コンデンサのうちの1又は複数の充電コンデンサの電圧を選択的に昇圧制御しているため、必要な電圧を必要なタイミングで生成できるようになり、駆動制御部により燃料噴射弁及び燃料噴射弁以外のアクチュエータを性能良く駆動制御できる。
第1実施形態における燃料噴射システムの構成例 第1実施形態における電子制御装置の電気的構成図 第1実施形態における動作を概略的に説明するタイミングチャート 第1実施形態の始動時における動作を概略的に説明するタイミングチャート 第1実施形態の始動時の処理を概略的に説明するフローチャート 第1実施形態のフラグ設定処理を概略的に説明するフローチャート 第1実施形態の通常時の処理を概略的に説明するフローチャート 第2実施形態における動作を概略的に説明するタイミングチャート 第3実施形態における動作を概略的に説明するタイミングチャート
以下、電子制御装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する各実施形態において、同一又は類似の動作を行う構成については、同一又は類似の符号を付している。そして、第2実施形態以降の説明では、その前の実施形態で説明した同一又は類似の構成及び同一又は類似の動作については必要に応じて説明を省略する。
(第1実施形態)
図1から図7は第1実施形態の説明図を示している。図1は燃料噴射システム1の構成例を示している。この燃料噴射システム1は、電子制御装置(ECU(Electronic Control Unit))2を備え、コモンレール3に燃料を供給する燃料供給ポンプ(以下、ポンプと略す)4、N気筒分の燃料噴射弁としてのピエゾインジェクタ51〜54を接続して構成される。
電子制御装置2は、例えば自動車などの車両に搭載されたディーゼルエンジンなどの内燃機関6に燃料を噴射供給するN個の例えばピエゾインジェクタ51〜54を駆動する。図2に示すように、ピエゾ式インジェクタ51〜54はピエゾ素子P1〜P4を備えるが、このピエゾ素子P1〜P4はそれぞれ容量特性を備える。このため当該インジェクタ51〜54の駆動/非駆動は電荷の充放電により行われる。この図2に示す電子制御装置2は、ピエゾインジェクタ51〜54のピエゾ素子P1〜P4に電荷を充放電させるように回路構成され、これにより、ピエゾインジェクタ51〜54による燃料の噴射タイミングを制御する。本実施形態では、N=4気筒の例を示しているが、本開示の内容は4気筒に限られることなく適用できる。
図1に示すように、ポンプ4は燃料タンク8から燃料を汲み上げるように構成され、コモンレール3の内部に燃料を蓄積、加圧する。電子制御装置2は、ポンプ4の燃料吸入部に設けられた電磁駆動式の吸入調量弁(図示せず)を電磁コイル71(図2参照)への通電に応じて制御し、この結果、ポンプ4によりコモンレール3の圧力を所定範囲の圧力に制御する。また、コモンレール3には電磁駆動式の減圧弁9が設置されている。この減圧弁9はコモンレール3の内部の燃料圧力を減圧制御するために設けられたプレッシャディスチャージバルブである。ここで、ポンプ4及び減圧弁9は燃料噴射弁以外のアクチュエータとして構成される。
電子制御装置2は、コモンレール3に設置された圧力センサ10により燃料圧力を検知し、コモンレール3の内部の燃料圧力が規定値を超えたときには、電磁コイル72(図2参照)への通電制御に応じて減圧弁9を開弁することで、コモンレール3の内部の燃料をリターン配管(図示せず)に戻して所定範囲内の圧力に戻すように制御する。
内燃機関6には、運転状態を検出するためのセンサとして、クランクが所定角度回転する度にクランク角信号を出力するクランク角センサ11が設置されており、電子制御装置2は、クランク角センサ11のクランク角信号に応じてエンジン回転数を算出可能になっている。また図示していないが、車両内には、運転者によるアクセルペダルの操作量であるアクセル開度を検出するアクセルセンサ、各種媒体(例えば冷却水、吸入空気)の温度を検出するための温度センサ、が設置され、電子制御装置2は、これらのセンサ信号Sを入力し、このセンサ信号Sに基づいて制御処理を実行する。
さて図2に示すように、電子制御装置2は、マイコン12、制御IC13、バッテリ(図示せず)による電源電圧(基準電圧相当)VBを昇圧してピエゾインジェクタ51〜54を駆動するための電圧を生成する昇圧回路14を備える。
昇圧回路14は、共通コイルLa、昇圧駆動用の昇圧スイッチTa、ダイオードDa1、Da2、及び、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2を備えた昇圧型のDCDCコンバータにより構成される。この昇圧回路14は、電源電圧VBを昇圧した電圧を複数の昇圧電圧源として生成して複数の第1及び第2充電コンデンサC1及びC2にそれぞれ蓄積し、共通コイルLaと複数の第1及び第2充電コンデンサC1及びC2との間の複数の通電経路のうちの1つに昇圧切替スイッチTbを接続して構成されている。
また電子制御装置2は、ピエゾインジェクタ51〜54を駆動するため、充電スイッチT1、T2及び放電スイッチT3、T4、及び気筒選択スイッチT5〜T8を備える。また、電子制御装置2は、ポンプ4及び減圧弁9の電磁コイル71、72を駆動するため、通電スイッチT9及び定電流制御用スイッチ(以下、定電流スイッチと称す)T10、及び、通電制御スイッチT11、T12を主構成として備える。
また電子制御装置2は、これらの主構成に付随する周辺回路、例えば、充放電コイルL1、L2、及び、ダイオードD1〜D4などを備える。充放電コイルL1、L2は、ピエゾインジェクタ51〜54を駆動するときのコイル抵抗成分を補い、充放電電荷量を制限するために設けられる。
マイコン12は、CPU、ROM、RAM、I/Oなど(何れも図示せず)を備えており、前述のセンサ信号Sを入力して各種指令信号(例えば昇圧開始指令信号、噴射指令信号及び圧力調整指令信号)を生成して制御IC13に出力する。制御IC13は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)による集積回路装置であり、例えばロジック回路、CPUなどによる制御主体と、RAM、ROM、EEPROMなどの記憶部、を備え、ハードウェア及びソフトウェアに基づいて各種制御を実行するように構成され、特にマイコン12から各種指令信号を受けて制御を実行するものであり、昇圧制御部、駆動制御部、として構成される。
<ブロック結線説明>
2気筒分のピエゾインジェクタ51、53のピエゾ素子P1、P3は、それぞれ電子制御装置2の上流端子2a、2cに接続されているが、これらの上流端子2a、2cは同一の一のコモンラインCL1に接続されている。この一のコモンラインCL1には、昇圧回路14の第1充電コンデンサC1、一の充電スイッチT1、一の放電スイッチT3、及び、充放電コイルL1が電気的に接続されている。
また他の2気筒分のピエゾインジェクタ52、54のピエゾ素子P2、P4は、それぞれ電子制御装置2の上流端子2b、2dに接続されているが、これらの上流端子2b、2dは同一の他のコモンラインCL2に接続されている。この他のコモンラインCL2には、前述の昇圧回路14の第1充電コンデンサC1と共に、他の充電スイッチT2、及び、他の放電スイッチT4、及び、充放電コイルL2が電気的に接続されている。
また、ポンプ4及び減圧弁9の駆動用の電磁コイル71、72は、それぞれ電子制御装置2の上流端子2e、2fに接続されているが、これらの上流端子2e、2fは同一の他のコモンラインCL3に接続されている。この他のコモンラインCL3には、昇圧回路14の第2充電コンデンサC2、通電スイッチT9、及び、定電流スイッチT10が電気的に接続されている。
<上流側構成の具体的な結線説明>
前述したように、昇圧回路14は、共通コイルLa、昇圧スイッチTa、昇圧切替スイッチTb、ダイオードDa1、Da2、及び、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2を備える。昇圧スイッチTaは、例えばボディダイオード付きのNチャネル型のMOSトランジスタにより構成され、制御IC13によりオン・オフ制御される。電源電圧VBの供給ノードNBとグランドノードNSとの間には、共通コイルLa、及び、昇圧スイッチTaを構成するMOSトランジスタのドレインソース間が直列接続されている。
共通コイルLaと昇圧スイッチTaとの共通接続ノードNmには、ダイオードDa1のアノードが接続されており、ダイオードDa1のカソードのノードN1とグランドノードNSとの間には第1充電コンデンサC1が接続されている。このため、共通コイルLaから第1充電コンデンサC1への通電経路は電気的に直結されている。
また、共通コイルLaと昇圧スイッチTaとの共通接続ノードNmとグランドノードNSとの間には昇圧切替スイッチTbが構成されている。この昇圧切替スイッチTbは、例えばボディダイオード付きのNチャネル型のMOSトランジスタにより構成され、制御IC13によりオン・オフ制御される。昇圧切替スイッチTbが、共通コイルLaとダイオードDa2との間に介在しているため、共通コイルLaから第2充電コンデンサC2への通電経路は電気的に直結されているわけではない。
第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1は、ピエゾインジェクタ51〜54の駆動用に用意されており、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2はポンプ4及び減圧弁9の駆動用に用意されている。電圧Vboost1は電圧Vboost2より大幅に高くなるように設定されている。このとき共通コイルLaから第1充電コンデンサC1への最も高電圧側の通電経路が電気的に直結されていることになる。最も高電圧側の通電経路を電気的に直結することで、ノードNmに昇圧切替スイッチを別途設けることなく最少の部品点数で回路を構成できる。共通コイルLaと昇圧スイッチTaとの共通接続ノードNmとグランドノードNSとの間には、昇圧切替スイッチTbを構成するMOSトランジスタのドレインソース間、ダイオードDa2、及び、第2充電コンデンサC2が直列接続されている。
第1充電コンデンサC1は例えばアルミ電解コンデンサにより構成され、共通コイルLaからダイオードDa1を通じて供給される電力を充電する。また制御IC13には第1充電コンデンサC1の端子間電圧が入力されており、これにより制御IC13は第1充電コンデンサC1の充電電圧、すなわち昇圧電圧Vboost1を検出可能になっている。このときダイオードDa1は、ノードNmから第1充電コンデンサC1への一方向に通電するように接続されているため、この逆方向への電流の逆流を防ぐことができる。
他方、第2充電コンデンサC2もまた例えばアルミ電解コンデンサにより構成され、昇圧切替スイッチTbがオン制御されていることを条件として、共通コイルLaからダイオードDa2を通じて通電される電力を充電する。また制御IC13には第2充電コンデンサC2の端子間電圧が入力されており、これにより、制御IC13は第2充電コンデンサC2の充電電圧、すなわち昇圧電圧Vboost2を検出可能になっている。このときダイオードDa2は、ノードNmから第2充電コンデンサC2への一方向に通電するように接続されており、この逆方向への電流の逆流を防ぐことができる。
前述したように、第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1は、通常、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2よりも高く保持されることになるが、ダイオードDa1が第1充電コンデンサC1の充電電圧ノードからノードNmへの逆流を防ぐため、第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1を電圧Vboost2よりも高く保持できる。
<コモンラインCL1に接続される上流側構成の結線説明>
第1充電コンデンサC1の後段には充電スイッチT1が接続されている。この充電スイッチT1は、第1充電コンデンサC1と充放電コイルL1との間に接続され、例えばボディダイオード付きのPチャネル型のMOSトランジスタにより構成される。この充電スイッチT1は第1充電コンデンサC1の蓄積電荷を充放電コイルL1を介してピエゾインジェクタ51又は53のピエゾ素子P1又はP3に充電切替可能になっている。
この充電スイッチT1を構成するMOSトランジスタのゲートは、制御IC13に入力されており、制御IC13によりオン・オフ制御可能になっている。また充放電コイルL1は放電スイッチT3のドレインと各上流端子2a及び2cとの間に接続されている。
また、充電スイッチT1と充放電コイルL1との間の共通接続ノードとグランドノードNSとの間には、放電スイッチT3が接続されている。この放電スイッチT3は、例えばボディダイオード付きのNチャネル型のMOSトランジスタにより構成され、制御IC13によりオン・オフ制御される。この放電スイッチT3は、ピエゾインジェクタ51、53のピエゾ素子P1、P3に蓄積された電荷を放電するために設けられており、ピエゾ素子P1、P3から蓄積電荷を放電するときに制御IC13によりオン制御される。
<コモンラインCL2に接続される上流側構成の結線説明>
また、第1充電コンデンサC1の後段には充電スイッチT2が接続されている。この充電スイッチT2は、第1充電コンデンサC1と充放電コイルL2との間に接続され、例えばボディダイオード付きのPチャネル型のMOSトランジスタにより構成される。この充電スイッチT2は、第1充電コンデンサC1の蓄積電荷を充放電コイルL2を介してピエゾインジェクタ52又は54のピエゾ素子P2又はP4に充電切替可能になっている。
この充電スイッチT2を構成するMOSトランジスタのゲートは、制御IC13に入力されており、制御IC13によりオン・オフ制御可能になっている。充放電コイルL2は、放電スイッチT4のドレインと各上流端子2b及び2dとの間に接続されている。
また充電スイッチT2と充放電コイルL2との間の共通接続ノードとグランドノードNSとの間には放電スイッチT4が接続されている。この放電スイッチT4は、例えばボディダイオード付きのNチャネル型のMOSトランジスタにより構成され、制御IC13によりオン・オフ制御される。この放電スイッチT4は、ピエゾインジェクタ52、54のピエゾ素子P2、P4に蓄積された電荷を放電するために設けられており、ピエゾ素子P2、P4から蓄積電荷を放電するときに、制御IC13によりオン制御される。
<コモンラインCL3に接続される上流側構成の結線説明>
また、第2充電コンデンサC2の後段には通電スイッチT9が接続されている。この通電スイッチT9は、第2充電コンデンサC2と上流端子2e及び2fとの間に接続され、例えばボディダイオード付きのPチャネル型のMOSトランジスタにより構成される。この通電スイッチT9は、第2充電コンデンサC2の充電電圧Vboost2を電磁コイル71及び72に供給可能になっている。この通電スイッチT9を構成するMOSトランジスタのゲートは制御IC13に入力されており、制御IC13によりオン・オフ制御可能になっている。
また、電源電圧VBの供給ノードNBと上流端子2e、2fとの間には、定電流スイッチT10とダイオードD1とが直列接続されている。この定電流スイッチT10は、例えばボディダイオード付きのPチャネル型のMOSトランジスタにより構成される。定電流スイッチT10を構成するMOSトランジスタのゲートは制御IC13に接続されており、ソースは電源電圧VBの供給ノードNBに接続され、またドレインはダイオードD1のアノードカソード間及びコモンラインCL3を通じて上流端子2e及び2fに接続されている。また、この上流端子2e及び2fとグランドノードNSとの間には還流用のダイオードD2が逆方向接続されている。
<電子制御装置2の外部接続構成の結線説明>
電子制御装置2の上流端子2a、2cと下流端子2aa、2ccとのそれぞれの間には、駆動対象となるピエゾインジェクタ51、53のピエゾ素子P1、P3がそれぞれ接続されている。ここで、一のコモンラインCL1に対して一対のピエゾインジェクタ51、53のピエゾ素子P1、P3が接続されている。
同様に、電子制御装置2の上流端子2b、2dと下流端子2bb、2ddとのそれぞれの間には、駆動対象となるピエゾインジェクタ52、54のピエゾ素子P2、P4がそれぞれ接続されている。ここで、一のコモンラインCL2に対して一対のピエゾインジェクタ52、54のピエゾ素子P2、P4が接続されている。
また、電子制御装置2の上流端子2e、2fと下流端子2ee、2ffとのそれぞれの間には、駆動対象となるポンプ4の電磁コイル71及び減圧弁9の電磁コイル72がそれぞれ接続されている。ここで、一のコモンラインCL3に対してポンプ4及び減圧弁9の駆動用の電磁コイル71、72が接続されている。
<電子制御装置2の下流側構成の結線説明>
電子制御装置2の下流端子2aa〜2ddとグランドノードNSとの間には、気筒選択スイッチT5〜T8がそれぞれ構成されている。これらの気筒選択スイッチT5〜T8は、例えばNチャネル型のMOSトランジスタにより構成されている。
気筒選択スイッチT5及びT7を構成するMOSトランジスタは、そのドレインがそれぞれ下流端子2aa、2ccに接続されており、そのソースがグランドノードNSに接続されている。また、気筒選択スイッチT6及びT8を構成するMOSトランジスタは、そのドレインがそれぞれ下流端子2bb、2ddに接続されており、そのソースがグランドノードNSに接続されている。
また、電子制御装置2の下流端子2ee、2ffとグランドノードNSとの間には、通電制御スイッチT11、T12がそれぞれ構成されている。これらの通電制御スイッチT11、T12もまた例えばNチャネル型のMOSトランジスタにより構成される。この通電制御スイッチT11、T12を構成するMOSトランジスタは、そのドレインがそれぞれ下流端子2ee、2ffに接続されており、そのソースがグランドノードNSに接続されている。
下流端子2eeと第2充電コンデンサC2のノードN2との間には、ダイオードD3が順方向接続されている。このため、下流端子2eeの電圧が、第2充電コンデンサC2のノードN2の電圧よりダイオードD3の順方向電圧Vf以上に上昇すると、電流がダイオードD3を通じて第2充電コンデンサC2に流されることになり、第2充電コンデンサC2を充電できる。
また、下流端子2ffと第2充電コンデンサC2のノードN2との間にも、ダイオードD4が順方向接続されている。このため、下流端子2ffの電圧が、第2充電コンデンサC2のノードN2の電圧よりダイオードD4の順方向電圧Vf以上に上昇するときには、電流がダイオードD4を通じて第2充電コンデンサC2に流されることになり、第2充電コンデンサC2を充電できる。これらのダイオードD3、D4はフライバック電流に応じたエネルギを回収する回収回路として用いられる。
これらの構成において、制御IC13は、昇圧スイッチTa、充電スイッチT1、T2、放電スイッチT3、T4、通電スイッチT9、定電流スイッチT10、及び、気筒選択スイッチT5〜T8、及び、通電制御スイッチT11、T12をオン・オフ制御することで各種制御を実行する。特に、制御IC13が第1及び第2充電コンデンサC1及びC2を昇圧制御するときには、昇圧切替スイッチTbをオンまたはオフに制御し、複数の第1及び第2充電コンデンサC1及びC2のうちの何れか一つ以上の電圧Vboost1又は/及びVboost2を昇圧制御する。そして制御IC13は、電圧Vboost1及びVboost2の昇圧電圧源を用いて、ピエゾインジェクタ51〜54、ポンプ4、及び減圧弁9を駆動制御するように構成されている。
前述構成の動作を説明する。
<基本的な噴射制御処理の説明>
本実施形態では、始動時及び通常時における昇圧動作に特徴を備えるが、この動作説明を行う前に、まず基本的な噴射制御処理及びポンプ4及び減圧弁9の駆動制御処理について図2の電気的構成及び図3のタイミングチャートを参照しながら説明する。
ここでは、ピエゾインジェクタ51を駆動し燃料を噴射制御するときの動作説明を行う。通常通り電源電圧VBが投入されると、制御IC13はマイコン12と協働して噴射制御処理する。電子制御装置2が、ピエゾインジェクタ51から燃料を噴射するときには、マイコン12が、図3のタイミングt1においてピエゾインジェクタ51に対応した噴射指令信号のアクティブレベル「H」を制御IC13に出力する。制御IC13は、この噴射指令信号のアクティブレベル「H」を受け付けると、気筒選択スイッチT5をオン制御し、その後、充電スイッチT1をオン・オフするチョッパ制御を開始する。
制御IC13が、図3の期間Tz1に示すようにチョッパ制御を行うことによりピエゾ素子P1にはピエゾ駆動電流が繰り返しパルス状に印加される。これにより、ピエゾ素子P1の端子電圧は徐々に上昇する。このとき、ピエゾ素子P1の端子電圧が徐々に上昇することに伴い、ピエゾインジェクタ51のノズルは徐々に開放しノズルが最大位置まで開放される。所定の充電停止条件が成立すると、制御IC13はチョッパ制御を停止し充電スイッチT1をオフ状態に保持する。この所定の充電停止条件は、ピエゾ素子P1の充電処理が十分に行われる条件を考慮すれば、様々な条件を適用できるものであり、その説明を省略する。そして制御IC13は、噴射指令信号をノンアクティブレベル「L」として受け付けるまで、気筒選択スイッチT5をオン制御したまま、充電スイッチT1をオフする状態を保持する。これにより、燃料が内燃機関6の気筒内に噴射される。
この後、マイコン12が、図3のタイミングt2において噴射指令信号をノンアクティブレベル「L」として制御IC13に出力すると、制御IC13はこの噴射指令信号のノンアクティブレベルを受け付ける。すると、制御IC13は放電スイッチT3のオン・オフによるチョッパ制御を開始する。
制御IC13が、チョッパ制御を行うことによりピエゾ素子P1に蓄積された電荷が放電されるようになる。このとき制御IC13は、図3の期間Tz2において放電スイッチT3のゲートに繰り返しパルス状にオン・オフ制御信号を印加するため、ピエゾ素子P1に蓄積された電荷はパルス状に放電されるようになり、ピエゾインジェクタ51のノズルは徐々に閉塞する。
放電スイッチT3がオンしたときには当該放電スイッチT3を通じてピエゾ素子P1の両端子間に蓄積された電荷が放電されるものの、当該放電スイッチT3がオフしたタイミングでは充放電コイルL1の両端子間に流れている電流が瞬時に遮断される。このため、充放電コイルL1に生じている誘導起電圧に応じた電流が充電スイッチT1のボディダイオードを通じて第1充電コンデンサC1に流れ込むことになり、ピエゾ素子P1の蓄積電荷のエネルギを第1充電コンデンサC1に回収できる。このとき、図3のタイミングt2以降に示すように、第1充電コンデンサC1の電圧の上昇度は上昇する。
そして所定の放電停止条件が成立すると、制御IC13は放電スイッチT3をオフ制御することでチョッパ制御を停止する。これにより燃料の噴射処理を停止できる。この所定の放電停止条件としては、ピエゾ素子P1の放電が十分に行われる条件を考慮すれば様々な条件を適用できるものであり、その説明を省略する。
本実施形態における4気筒の内燃機関6では各気筒に設けられたピストンがクランク角180°CAの位相差を備えて運動する。このとき、噴射制御処理はこのクランク角180°CAの間に所定回数(例えば5回:例えばパイロット噴射F1、プレ噴射F2、メイン噴射F3、アフター噴射F4、ポスト噴射F5)行うことで多段噴射する。その他、プレ噴射F2、ポスト噴射F5を除く3回に分けても良いし、単発噴射でも良く、回数は限られない。
<ポンプ4(又は減圧弁9)の制御内容の説明>
他方、電子制御装置2は、圧力センサ10のセンサ信号Sによりコモンレール3の内部の燃料圧力を検出し、この検出結果に応じてポンプ4又は減圧弁9によりコモンレール3内の燃料圧力を一定範囲内の圧力値となるようにフィードバックする。この燃料圧の調整処理は、クランク角180°CA毎に1回行われる。以下、ポンプ4を用いた燃料圧調整処理の内容を説明する。電子制御装置2のマイコン12はコモンレール3の燃料圧を圧力センサ10により検出すると、この検出圧力に応じて燃料圧を調整するように制御IC13に指令する。このときマイコン12は、圧力調整指令信号として加圧指令信号又は減圧指令信号を制御IC13に出力する。ここでは、マイコン12が燃料圧を加圧するポンプ4を駆動させる加圧指令信号を制御IC13に出力する形態を説明する。
マイコン12が、加圧指令信号のアクティブレベル「H」を制御IC13に出力すると、制御IC13はマイコン12からこの信号を受け付ける。するとまず、制御IC13は、図3のタイミングt3においてポンプ4を駆動選択するための通電制御スイッチT11をオン制御し、その後、通電スイッチT9をオン制御して電磁コイル71に通電する。その後、制御IC13は、図示しない電流検出抵抗の端子電圧を検出することで予め定められた所定のピーク電流閾値に達することが検知されると、通電スイッチT9をオフ制御し、電磁コイル71の通電電流を遮断する。
このとき、電磁コイル71には誘導起電力を生じるが、この誘導起電力は還流ダイオードD2を通じて電磁コイル71に流れ続ける。また、端子2eeの電圧が第2充電コンデンサC2に充電された電圧Vboost2−ダイオードD3の順方向電圧Vfより高いときには、ダイオードD3を通じて第2充電コンデンサC2にエネルギが回収される。
その後、制御IC13は、図3の期間Tz3において定電流スイッチT10をオン・オフ繰り返し制御することでポンプ4の駆動を保持して加圧状態を保持するように電磁コイル71に定電流制御する。これにより、コモンレール3の内部の燃料圧力を上昇させるように制御できる。マイコン12が圧力センサ10のセンサ信号Sを検知することで所望の圧力に達したことを検知すると、図3のタイミングt4において加圧指令信号のノンアクティブレベル「L」を制御IC13に指令する。すると、制御IC13は定電流スイッチT10及び通電制御スイッチT11をオフ制御することでポンプ4の駆動を停止する。
なお、マイコン12がポンプ4を駆動させる加圧指令信号を制御IC13に出力しコモンレール3内の燃料圧を加圧させる形態を示したが、マイコン12が減圧弁9を駆動させる減圧指令信号を制御IC13に出力してコモンレール3の内の燃料圧を減圧するときにはポンプ4を駆動させる処理と同様の電気的駆動処理を電磁コイル72に対して実行することになる。
すなわち、減圧弁9を開弁してリターン配管に燃料を戻してコモンレール3の内部の燃料圧力を低下させるときに電磁コイル72に電流を通電することでコモンレール3の内部の燃料圧力を低下させることができる。このときの電気的駆動処理は、前述のポンプ4の駆動用のスイッチT9、T10、T11にそれぞれ代わる減圧弁9の駆動用のスイッチT9、T10、T12をオン・オフ制御することで実現できる。
<始動時及び通常時における特徴的動作説明>
前述したように、燃料噴射処理と燃料圧調整処理とは独立して実行可能になっているが、燃料噴射処理や燃料圧調整処理が行われると、第1又は第2充電コンデンサC1又はC2の蓄積エネルギが消費されるため、当該充電コンデンサC1又はC2の充電電圧が低下する。図3に示したように、燃料噴射処理及び燃料圧調整処理は並行して行われるため、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2の充電方法を工夫することが望ましい。このため、本実施形態では昇圧制御に関し、下記のように実行する。
<始動時の昇圧制御に係る特徴的動作説明>
図4は始動時の動作をタイミングチャートにより概略的に示しており、図5及び図6はフローチャートを示している。イグニッションスイッチ等の電源スイッチ(図示せず)がオンされると、マイコン12及び制御IC13にはバッテリによる電源電圧VBが供給される。マイコン12及び制御IC13に電源電圧VBが供給されると、マイコン12が昇圧開始指令信号を制御IC13に送信する。
制御IC13は、マイコン12から昇圧開始指令信号を受け付けると、図5に示す処理を実行する。この図5に示すように、制御IC13は、S1においてフラグ設定処理する。図6にフラグ設定処理の概要を示すように、制御IC13は、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2の電圧Vboost1、Vboost2を検出する。制御IC13は、S21において第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が第1制御電圧の下限値Vtd1以下となっているか否かを判定し下限値Vtd1以下のときにはS22において第1充電要求フラグをオンとする。また、制御IC13は、S23において第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が第1制御電圧の上限値Vth1以上となっているか否かを判定し上限値Vth1以上となっているときにはS24において第1充電要求フラグをオフとする。また、制御IC13は、S25において第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2が第2制御電圧の下限値Vtd2以下となっているか否かを判定し下限値Vth2以下となっているときにはS26において第2充電要求フラグをオンとする。また制御IC13は、S27において第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2が第2制御電圧の上限値Vth2以上となっているか否かを判定し上限値Vth2以上となっているときにはS28において第2充電要求フラグをオフとする。
始動時には、電圧Vboost1、Vboost2はそれぞれ制御電圧の下限値Vtd1、Vtd2以下となっているため、第1及び第2充電要求フラグの何れもオンに設定される。制御IC13が、図6に示されるフラグ設定処理を終了すると、図5のS2において第1又は第2充電要求フラグがオンとなっているか否かを判定する。
始動時には第1及び第2充電要求フラグが共にオンされているため、制御IC13はS3において昇圧制御を開始する。その後、制御IC13は、S4において第2充電要求フラグがオンされているか否かを判定する。第2充電要求フラグがオンされているときには、制御IC13は、S5において昇圧切替スイッチTbをオン制御し、S6において第2制御電圧の上限値に達するまで昇圧スイッチTaをオン・オフ制御することで昇圧制御し続ける。
制御IC13は、S3において昇圧制御を開始しているため昇圧スイッチTaをオン・オフ制御し続ける。昇圧スイッチTaがオンしたときには、共通コイルLaはエネルギを蓄積し、昇圧スイッチTaがオフしたときには、共通コイルLaのエネルギが両充電コンデンサC1及びC2に充電される。昇圧切替スイッチTbがオンされているため、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2は電気的に並列接続されることになる。このため、昇圧スイッチTaがオン・オフに繰り返し制御されると、図4のタイミングt11〜t12に示すように、電圧Vboost1、Vboost2が共に上昇する。
そして、図5のS6において充電コンデンサC2に充電される電圧Vboost2が第2制御電圧の上限値Vth2に達すると、制御IC13は、S6でNOと判定し、S7において第2充電要求フラグをオフし、S8において昇圧切替スイッチTbをオフ制御する。図4のタイミングt12参照。これにより、第2充電コンデンサC2に充電される電圧Vboost2が制御電圧の上限値Vth2に達する。
また制御IC13は、処理をS1に戻してフラグ設定処理し、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2に充電される電圧Vboost1、Vboost2が共に制御電圧の上限値Vth1、Vth2に達するまで昇圧制御を繰り返す。すなわち、制御IC13は、前述のS7において第2充電要求フラグをオフとしたものの、第1充電要求フラグがオンとされている間、S2にてYESと判定し、S3において昇圧制御し続ける。
このとき、制御IC13は、S4において第2充電要求フラグがオフであるためNOと判定するものの、S9にて第1充電要求フラグがオンであるか判定したときにYESと判定する。このため制御IC13は、S10において電圧Vboost1が第1制御電圧の上限値Vth1に達していないときにはS10においてYESと判定し、電圧Vboost1が当該制御電圧の上限値Vth1に達するまで昇圧制御し続ける。図4のタイミングt12〜t13参照。
電圧Vboost1が制御電圧の上限値Vth1に達すると、制御IC13は、S10においてNOと判定し、S11において第1充電要求フラグをオフしてS1のフラグ設定処理に処理を戻す。図4のタイミングt13参照。
制御IC13が図6に示すフラグ設定処理を実行すると、第1及び第2充電要求フラグが共にオフとされるようになり、図5のS2においてNOと判定される。すると、制御IC13は、昇圧スイッチTaをオフに保持することでS12にて昇圧制御を停止する。これにより制御IC13は、内燃機関6の各気筒に燃料を噴射する前の事前準備として、予め昇圧回路14に昇圧動作を行わせることで第1及び第2充電コンデンサC1及びC2を満充電できる。
<通常時の昇圧制御に係る特徴的動作説明>
図7は通常時の処理内容をフローチャートにより概略的に示している。図7には図5の始動時の処理と同様の処理を行うステップについては同一符号を付して必要に応じて説明を省略する。
制御IC13が始動時の処理を実行することで、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2をそれぞれ上限値Vth1、Vth2まで満充電した後、噴射制御処理に移行する。マイコン12は、前述した各種センサのセンサ信号Sを取得し、この噴射タイミング及び燃料圧調整タイミングを演算して噴射指令信号を出力する。また、マイコン12は、圧力調整指令信号として加圧指令信号又は減圧指令信号を制御IC13に出力する。制御IC13が噴射指令信号を入力すると、この噴射指令信号に基づいて前述した噴射制御処理を実行し、加圧指令信号又は減圧指令信号を入力すると前述したポンプ4又は減圧弁9の制御処理を実行する。
制御IC13が噴射指令信号のアクティブレベルを入力し噴射制御処理を実行すると、ピエゾインジェクタ(ここでは51とする)にエネルギを通電する。エネルギがピエゾインジェクタ51のピエゾ素子P1に充電されるため、第1充電コンデンサC1の充電電圧が低下する。このとき第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が第1制御電圧の下限値Vtd1以下になると、制御IC13は、図7のS1、図6のS21、S22に示すように第1充電要求フラグをオンする。
すると、制御IC13は図7のS2、S3において昇圧回路14により第1充電コンデンサC1を昇圧制御する。図3のタイミングt21a参照。このとき、制御IC13は、図7のS31において昇圧切替スイッチTbをオフに制御してからS3において昇圧制御するため、第2充電コンデンサC2よりも優先的に第1充電コンデンサC1を充電制御することになる。
このとき、図7のS9、S5a、S10、S3に示すように、制御IC13は第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が上限値Vth1に達するまで昇圧制御を繰り返す。このとき、制御IC13はS5aにおいて昇圧切替スイッチTbをオフ制御しているため、第2充電コンデンサC2よりも優先的に第1充電コンデンサC1を充電制御する状態を保持する。
なお、図3のタイミングt21a〜t22に示すように、第1充電コンデンサC1を充電制御している間に図3のタイミングt2においてピエゾインジェクタ51の噴射制御信号がノンアクティブレベルになると、制御IC13は、充電スイッチT1をオフ制御してから放電スイッチT3をオン・オフ制御し、ピエゾ素子P1に蓄積された電荷を放電スイッチT3を通じて徐々に放電する。このとき制御IC13が放電スイッチT3をオン・オフ制御する途中において、放電スイッチT3をオフしたときに充放電コイルL1に生じている誘導起電圧が充電スイッチT1のボディダイオードを通じて第1充電コンデンサC1に回生される。これにより、第1充電コンデンサC1の充電度が上昇することになる。昇圧回路14が単に第1充電コンデンサC1を充電処理するときの充電度を第1充電度とし、この充電処理中に充電スイッチT1のボディダイオードを通じて誘導起電圧が第1充電コンデンサC1に回生するときの充電度を第2充電度とすると、第1充電度よりも第2充電度の方が高くなる。
第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が第1制御電圧の上限値Vth1に達すると、制御IC13は、図7のS10でNOと判定し、S11に示すように第1充電要求フラグをオフする。すると、制御IC13はS2においてNOと判定しS12において昇圧回路14の昇圧制御を停止する。図3に示すように、複数の噴射制御処理F1〜F5が繰り返されたとしても、その度に、制御IC13は第1充電コンデンサC1を充電制御することになる。
また、第1充電要求フラグがオフとされているときのポンプ4又は減圧弁9の駆動時の動作を説明する。制御IC13は加圧指令信号又は減圧指令信号を入力すると圧力調整ポンプ4又は減圧弁9を駆動するが、例えばポンプ4を駆動するときには、エネルギがポンプ4の電磁コイル71に給電されるため、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2が低下し下限値Vtd2に達する。すると制御IC13がこの下限値Vth2以下になったことを検知すると、図6のS25、S26に示すように第2充電要求フラグをオンする。
制御IC13は、図7のS2、S31、S3、S9、S4、S6を通じた処理を行うが、S6にて第2制御電圧の上限値Vth2を下回っている間はYESと判定する、このため制御IC13は、S5において昇圧切替スイッチTbをオン制御し、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2が上限値Vth2に達するまで昇圧制御を継続する。そして、制御IC13は、図7のS6にてNOと判定したときにS7において第2充電要求フラグをオフすると共にS8において昇圧切替スイッチTbをオフする。すると制御IC13は、S2にて第1及び第2充電要求フラグがオフされたと判定することになり、S12において昇圧制御を停止する。
ここで、第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1の昇圧制御と第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2の昇圧制御とは独立して動作するが、図3のタイミングt23〜t24の間のタイミングt25に示すように、第2充電コンデンサC2を充電している最中に第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が下限値Vtd1に達したときには、図7のS3において昇圧制御を繰り返している最中にS6にてYESと判定するものの、S5の昇圧切替スイッチTbのオン制御処理、S1aのフラグ設定処理を行うことになり、S1aのフラグ設定処理において図6のS21、S22にて第1充電要求フラグをオンすることから、次回のS9においてYESと判定されるようになる。
このとき制御IC13は、S5aにおいて昇圧切替スイッチTbをオフ制御し、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2の昇圧制御を停止した上で第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1を優先的に昇圧制御する。図3のタイミングt25〜t24参照。このタイミングt25〜t24の間、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2は保持される。
このため、第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1を優先的に昇圧制御できる。このようにしている理由は、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2の使用回数がクランク角180°CAに一回で、第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1の使用回数に比較して少ない回数となるためであり、第2充電コンデンサC2の昇圧制御の優先度を低くしても問題を生じる可能性を低くできるためである。
制御IC13が、第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1を優先的に充電制御することで電圧Vboost1が上限値Vth1に達すると、制御IC13は、図7のS4、S6、S5の処理を行うことで昇圧切替スイッチTbを再度オン制御し電圧Vboost2を再度充電し始める。図3のタイミングt24〜t26参照。これにより、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2が上限値Vth2に達するまで充電される。
また、次のクランク周期180°CAにおいて、制御IC13が、図3のt31〜t32に示す期間中にマイコン12から加圧指令信号を入力すると、ポンプ4を駆動し第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2が下限値Vtd2に達したときに当該電圧Vboost2を昇圧制御する。
制御IC13は、電圧Vboost2を昇圧制御している間においても、プレ噴射F2、メイン噴射F3等の噴射制御処理を実行することで第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が下限値Vtd1に達すると電圧Vboost1を優先的に昇圧制御し、電圧Vboost1が上限値に達すると電圧Vboost2を再度充電する。図3のタイミングt33〜t38参照。これらの処理が行われることにより、クランク角180°CAのうちに噴射制御処理、燃料圧調整処理が行われたとしても、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2の電圧Vboost1、Vboost2を共に適切な値(すなわち上限値Vth1、Vth2)まで充電できるようになり、内燃機関6のサイクルを性能良く継続できる。
<本実施形態に係る概念的なまとめ>
本実施形態によれば、制御IC13は、昇圧回路14の昇圧切替スイッチTbをオン又はオフに制御し、複数の充電コンデンサC1及びC2の電圧Vboost1及びVboost2を選択的に昇圧制御し、これらの複数の電圧Vboost1及びVboost2を複数の昇圧電圧源として用いて、ピエゾインジェクタ51〜54、ポンプ4、及び減圧弁9をそれぞれ駆動制御するようにしている。このため、共通コイルLaを共通化した昇圧回路14を構成することで電子制御装置2のサイズを抑制できる。
しかも、制御IC13は、昇圧切替スイッチTbをオンまたはオフに制御することで複数の充電コンデンサC1及びC2の電圧Vboost1及びVboost2を1又は複数だけ選択的に昇圧制御しているため、必要な電圧Vboost1、Vboost2を必要なタイミングで生成できるようになり、ピエゾインジェクタ51〜54、ポンプ4、及び減圧弁9を性能良く駆動制御できる。
共通コイルLaから第1充電コンデンサC1への通電経路には昇圧切替スイッチTbが設けられることなく電気的に直結されているため、昇圧切替スイッチTbを必要以上に設けることなく構成でき、電子制御装置2のサイズを抑制できる。特に、共通コイルLaから第1充電コンデンサC1への最も高電圧側の通電経路には昇圧切替スイッチTbを設けていないもののダイオードDa1が一方向に通電するように接続されている。このため、たとえ第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2よりも高くなったとしても、電流の逆流を防ぐことができる。
例えば、通常時において、第1充電コンデンサC1に対する第1充電要求フラグがオフとされている(図7のS9でNO)ときに、第2充電要求フラグがオンされるときには(図7のS4でYES)、制御IC13は、昇圧切替スイッチTbをオン制御し(S5)、充電コンデンサC2及びC1の電圧を全て昇圧制御するようにしているため、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2を昇圧制御しながら第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1を高く保持できる。
第2充電コンデンサC2に対する第2充電要求フラグがオンのとき(S25でYES、S26)、且つ、他の第1の充電要求フラグがオンのとき(S21でYES、S22)には、制御IC13は、昇圧切替スイッチTbをオン制御して(S3、S4でYES、S6でYES、S9でYES、S10でYES)、複数の充電コンデンサC1及びC2を全て充電制御するため、当該充電コンデンサC1及びC2の電圧Vboost1及びVboost2を同時に昇圧制御することができ極力素早く上限値Vth1、Vth2まで昇圧できる。この制御処理は、電源投入後の噴射開始前の始動時において特に有効である。
例えば、通常時において、制御IC13は、ポンプ4、減圧弁9の電磁コイル71、72に印加するための第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2の昇圧制御よりも、ピエゾインジェクタ51〜54に印加するための第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1を優先的に昇圧制御するようにしているため、電圧Vboost1を素早く昇圧制御することができ、ピエゾインジェクタ51〜54を性能良く駆動制御できるようになる。
ピエゾインジェクタ51〜54のピエゾ素子P1〜P4に蓄積されたエネルギを第1充電コンデンサC1に回収するように回路構成されているため、充電度を第1充電度から第2充電度に上げることができ、電圧Vboost1を上限値Vth1まで極力素早く昇圧制御できる。
(第2実施形態)
図8は第2実施形態の追加説明図を示している。第1実施形態では、通常時には第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1の昇圧制御を優先的に実施した形態を示しているが、通常時においても制御IC13が昇圧切替スイッチTbをオン制御することで第1及び第2充電コンデンサC1及びC2の充電処理を同時に行うようにしても良い。例えば、始動時に限られず、通常時にも図5に示す処理を実行するようにしても良い。
第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2は、ポンプ4及び減圧弁9の駆動用であるため、その上限値Vth2は、ピエゾインジェクタ51〜54の駆動用の第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1の上限値Vth1より大幅に小さい。このようなときには、制御IC13が電圧Vboost1及びVboost2を同時に昇圧制御したとしても、図4に示すように、電圧Vboost2が電圧Vboost1よりも先に昇圧完了する。
例えば、図8のタイミングt43、t44に示すように、第2充電要求フラグが第1充電要求フラグよりも先にオンされることで、図8のタイミングt43において昇圧切替スイッチTbをオン制御しポンプ駆動用の第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2を昇圧制御開始した後、第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1が図8のタイミングt44において下限値Vtd1に達し第1充電要求フラグがオンされ電圧Vboost1を昇圧制御開始する場合であっても、電圧Vboost2の昇圧制御を継続したまま電圧Vboost1を昇圧制御開始できるようになる。このように電圧Vboost1及びVboost2の昇圧制御に優先順位を付けなくても良い。
<本実施形態の概念的なまとめ>
以上説明したように本実施形態によれば、制御IC13は、ピエゾインジェクタ51〜54に印加するための第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1と、ポンプ4及び減圧弁9に印加するための第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2と、を同時に昇圧制御するようにしているため、第1及び第2充電コンデンサC1及びC2の電圧Vboost1及びVboost2を同時に昇圧制御することができ極力素早く上限値Vth1、Vth2まで昇圧できる。
(第3実施形態)
図9は第3実施形態の追加説明図を示している。第1実施形態で説明した図3のタイミングt23〜t24の期間中には、5回に分けた噴射処理のうちポスト噴射F5の処理中に第1及び第2充電コンデンサC1及びC2の充電制御処理が重なり、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2の昇圧制御の優先度を低くする形態を示しているが、ポスト噴射F5は触媒に燃料を送出する役割を果たしていることが多く、精密な噴射制御が要求されることは少ない。この場合、図9のタイミングt23〜t24に示すように、第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2を優先的に昇圧制御するようにしても良い。これにより、電圧Vboost1及びVboost2を適切に昇圧制御できる。
この場合、昇圧切替スイッチTbは、共通コイルLaのノードLmから第2充電コンデンサC2への通電経路に加えて、共通コイルLaのノードNmから第1充電コンデンサC1への通電経路に設けても良く、この昇圧切替スイッチTbを制御IC13によってオン・オフ制御すると良い。
<本実施形態の概念的なまとめ>
以上説明したように本実施形態によれば、制御IC13は、ピエゾインジェクタ51〜54に印加するための第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1よりも、ポンプ4及び減圧弁9に印加するための第2充電コンデンサC2の電圧Vboost2を優先的に昇圧制御するようにしているため、電圧Vboost2を素早く昇圧制御することができる。しかも、ポスト噴射F5の処理の意義に合わせて昇圧制御できる。
(他の実施形態)
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができ、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。例えば以下に示す変形又は拡張が可能である。前述した複数の実施形態を組み合わせて構成することができる。
昇圧切替スイッチTbは、共通コイルLaのノードNmから第1充電コンデンサC1への通電経路に設けても良く、この昇圧切替スイッチTbを制御IC13によってオン・オフ制御すると良い。
<始動時の昇圧制御に係る特徴的動作説明>において、電圧Vboost2が先に充電完了し昇圧電圧Vboost1が後で充電完了する形態について説明したが、これに限らず、電圧Vboost1が先に充電完了し電圧Vboost2が後に充電完了する形態でも同様に処理できる。
パイロット噴射F1、プレ噴射F2、メイン噴射F3、アフター噴射F4、ポスト噴射F5の5段階の噴射処理を実行する形態を示したが、これに限定されるものではなく、プレ噴射F2、ポスト噴射F5を除いた3段階の噴射処理に適用することも可能であり、その他の単発噴射にも適用でき、噴射処理の回数は前述に限られるものではない。
ピエゾインジェクタ51〜54による燃料噴射弁、ポンプ4などの他のアクチュエータを駆動するために、共通コイルLaから第1及び第2充電コンデンサC1及びC2へ2つの通電経路を通じて2つの充電コンデンサC1及びC2を用いた形態を説明したが、3つ以上の複数の充電コンデンサを接続した形態でも同様に適用できる。この場合、最も高電圧側の電圧を充電するための通電経路(例えばピエゾインジェクタ51〜54を駆動するための充電コンデンサへの通電経路)には昇圧切替スイッチTbを設けなくても良い。
マイコン12、制御IC13に代えて各種の制御装置を用いても良い。この制御装置が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェア、ハードウェア、あるいはそれらの組み合わせによって提供することができる。例えば制御装置がハードウェアである電子回路により提供される場合、1又は複数の論理回路を含むデジタル回路、または、アナログ回路により構成できる。また、例えば制御装置がソフトウェアにより各種制御を実行する場合には、記憶部にはプログラムが記憶されており、制御主体がこのプログラムを実行することで当該プログラムに対応する方法が実施される。
制御IC13は、第1充電コンデンサC1の制御範囲の下限値Vtd1以下となったことを条件として第1充電要求フラグをオフからオンして第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1の昇圧制御を開始するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、制御IC13は、噴射指令信号を受け付けたときに噴射開始直後と判定したタイミングで第1充電要求フラグをオンして第1充電コンデンサC1の電圧Vboost1の昇圧制御を開始するようにしても良い。
噴射弁としては、ピエゾ式インジェクタを適用した形態を示したが、例えばソレノイド式のインジェクタ等の他の噴射弁を用いても良い。この場合においても同様の作用効果を奏する。アクチュエータとしては、ポンプ4、減圧弁9を適用した形態を示したが、その他のアクチュエータに適用しても良い。この場合においても同様の作用効果を奏する。
前述実施形態では、説明の簡略化のため、4気筒分のピエゾインジェクタ51〜54を表記して説明を行ったが、6気筒などの他気筒の場合においても同様の内容を実施できる。
各種のスイッチT1〜T12、Ta、Tbは、ボディダイオード付きのMOSトランジスタにより構成した形態を示したが、他種のトランジスタ等を用いることができる。
特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。前述実施形態の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も実施形態と見做すことが可能である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において、考え得るあらゆる態様も実施形態と見做すことが可能である。
また本発明は、前述した実施形態に準拠して記述したが、本発明は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範畴や思想範囲に入るものである。
図面中、2は電子制御装置、4は燃料供給ポンプ(アクチュエータ)、9は減圧弁(アクチュエータ)、13は制御IC(昇圧制御部、駆動制御部)、14は昇圧回路、Laは共通コイル、Taは昇圧スイッチ、Tbは昇圧切替スイッチ、VBは電源電圧(基準電圧)、C1は第1充電コンデンサ(第1の充電コンデンサ)、C2は第2充電コンデンサ(第2の充電コンデンサ)、Tbは昇圧切替スイッチ、を示す。

Claims (14)

  1. 昇圧駆動用の昇圧スイッチ(Ta)、燃料噴射弁(51〜54)の駆動用及び前記燃料噴射弁以外のアクチュエータ(4,9)の駆動用にそれぞれ設けられた複数の充電コンデンサ(C1,C2)、及び、前記昇圧スイッチがオン・オフされることで前記複数の充電コンデンサに充放電するための共通コイル(La)を用いて構成され、基準電圧(VB)を昇圧した電圧(Vboost1,Vboost2)を複数の昇圧電圧源として生成して前記複数の充電コンデンサにそれぞれ蓄積し、前記共通コイルと前記複数の充電コンデンサとの間の複数の通電経路に少なくとも1つ以上の昇圧切替スイッチ(Tb)を接続して構成される昇圧回路(14)と、
    前記昇圧回路の昇圧切替スイッチをオン又はオフに制御し前記複数の充電コンデンサのうちの1又は複数の充電コンデンサの電圧を選択的に昇圧制御する昇圧制御部(13)と、
    前記昇圧制御部により前記複数の充電コンデンサに充電された前記複数の昇圧電圧源を用いて、燃料噴射弁、及び、前記アクチュエータをそれぞれ駆動制御する駆動制御部(13)と、
    を備える電子制御装置。
  2. 前記共通コイルから前記複数の充電コンデンサへの複数の通電経路のうち1つ以上の通電経路は電気的に直結されている請求項1記載の電子制御装置。
  3. 前記複数の通電経路のうち最も高電圧側の通電経路が電気的に直結されている請求項2記載の電子制御装置。
  4. 前記昇圧制御部は、
    前記複数の第1及び第2の充電コンデンサ(C1,C2)を充電するためにそれぞれ設けられた第1及び第2の充電要求フラグの何れかがオンとされているときに前記昇圧回路により前記第1及び第2の充電コンデンサの少なくとも一つ以上の電圧(Vboost1,Vboost2)を昇圧制御する(S21〜S28、S2、S3)ように構成され、
    前記昇圧切替スイッチが通電経路に接続された前記第2の充電コンデンサ(C2)に対する前記第2の充電要求フラグがオフとされているときには前記昇圧切替スイッチをオフ制御し(S1、S31、S4でNO)、
    前記第1の充電コンデンサ(C1)に対する前記第1の充電要求フラグがオフとされており(S9でNO)、且つ、前記第2の充電要求フラグがオンされているときには(S4でYES)、前記昇圧切替スイッチをオン制御し(S5)、前記充電コンデンサの電圧を昇圧制御する(S3)請求項1から3の何れか一項に記載の電子制御装置。
  5. 前記昇圧制御部は、
    前記複数の第1及び第2の充電コンデンサ(C1,C2)を充電するためにそれぞれ設けられた第1及び第2の充電要求フラグの何れかがオンとされているときに前記昇圧回路により前記複数の充電コンデンサの少なくとも一つ以上の電圧(Vboost1,Vboost2)を昇圧制御するように構成され、
    前記昇圧切替スイッチが通電経路に接続された前記第2の充電コンデンサ(C2)に対する前記第2の充電要求フラグがオンのとき(S25でYES、S26)、且つ、他の第1の充電要求フラグがオンのとき(S21でYES、S22)には、前記昇圧切替スイッチをオン制御して(S5)、前記複数の充電コンデンサを全て充電制御する請求項1から3の何れか一項に記載の電子制御装置。
  6. 前記昇圧制御部は、
    電源投入後の噴射開始前の始動時には前記第1及び第2の充電要求フラグをオンして前記複数の充電コンデンサを全て充電制御する請求項5記載の電子制御装置。
  7. 前記昇圧制御部は、
    噴射開始直後または前記充電コンデンサの制御範囲の下限値(Vtd1,Vtd2)以下となったときに前記充電要求フラグをオンさせ、前記充電コンデンサの制御範囲の上限値(Vth1,Vth2)以上となったときに前記充電要求フラグをオフさせる請求項4から6の何れか一項に記載の電子制御装置。
  8. 前記昇圧制御部は、
    前記他のアクチュエータに印加するための前記充電コンデンサ(C2)の電圧(Vboost2)の昇圧制御よりも、前記燃料噴射弁に印加するための前記充電コンデンサ(C1)の電圧(Vboost1)を優先的に昇圧制御する請求項1から7の何れか一項に記載の電子制御装置。
  9. 前記昇圧制御部は、
    前記他のアクチュエータに印加するための前記充電コンデンサ(C2)の電圧(Vboost2)と、前記燃料噴射弁に印加するための前記充電コンデンサ(C1)の電圧(Vboost1)と、を同時に昇圧制御する請求項1から7の何れか一項に記載の電子制御装置。
  10. 前記昇圧制御部は、
    前記燃料噴射弁に印加するための前記充電コンデンサ(C1)の電圧(Vboost1)の昇圧制御よりも、前記他のアクチュエータに印加するための前記充電コンデンサ(C2)の電圧(Vboost2)を優先的に昇圧制御する請求項1から7の何れか一項に記載の電子制御装置。
  11. 前記駆動制御部は、前記燃料噴射弁を駆動制御するときにポスト噴射(F5)を含む多段噴射を実行するように構成され、
    前記昇圧制御部は、前記ポスト噴射(F5)を実行する期間中には、前記燃料噴射弁に印加するための前記充電コンデンサ(C1)の電圧(Vboost1)の昇圧制御よりも、前記他のアクチュエータを駆動制御するための前記充電コンデンサ(C2)を優先的に昇圧制御する請求項10記載の電子制御装置。
  12. 前記燃料噴射弁は、ピエゾ素子(P1〜P4)を備えたピエゾインジェクタ(51〜54)により構成され、
    前記駆動制御部は、前記充電コンデンサの電圧(Vboost1)を前記ピエゾインジェクタのピエゾ素子(P1〜P4)に印加することで当該ピエゾインジェクタを駆動制御するように構成される請求項1から11の何れか一項に記載の電子制御装置。
  13. 前記ピエゾインジェクタのピエゾ素子に蓄積されたエネルギを前記充電コンデンサ(C1)に回収するように回路構成されている請求項12記載の電子制御装置。
  14. 前記他のアクチュエータは、燃料圧を加圧するためのポンプ(4)又は燃料圧を減圧するための減圧弁(9)により構成される請求項1から13の何れか一項に記載の電子制御装置。
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