JP2003269224A - 燃料噴射方法 - Google Patents

燃料噴射方法

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JP2003269224A JP2002074115A JP2002074115A JP2003269224A JP 2003269224 A JP2003269224 A JP 2003269224A JP 2002074115 A JP2002074115 A JP 2002074115A JP 2002074115 A JP2002074115 A JP 2002074115A JP 2003269224 A JP2003269224 A JP 2003269224A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料を加圧しながら噴射するインジェクショ
ン装置(ディスチャージポンプ)において燃料噴射量を
正確に補正すること。 【解決手段】 燃料噴射用のソレノイドの駆動を開始
し、コイル電流検出の設定時間Trが経過した後にコイ
ル電流値を検出する。そのときに検出されたコイル電流
値Is、実際にコイル電流値を検出するまでの経過時間
Ts、および単位時間当たりのコイル電流値の増加分に
関する係数をGiを用いて、Is−Gi(Ts−Tr)
の計算をおこない、Tr経過時点でのコイル電流値Ir
を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン等に燃料
を供給するための電子制御式の燃料噴射方法に関し、特
に、電源電圧の変動や、燃料噴射装置を構成するソレノ
イドのコイル抵抗などの変動の影響を受けずに、正確に
燃料噴射をおこなう燃料噴射方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図18は、従来の電源電圧に基づいて補
正をおこなうタイプの燃料噴射装置の制御機構を説明す
るための図である。このタイプの制御機構では、電源端
子11に印加された電源電圧VBを電源電圧入力回路1
2を介してECU(ElectronicControl Unit)のマ
イクロコンピュータ13に入力する。
【0003】マイクロコンピュータ13は、電源電圧V
Bが低いときにはFET14のオン期間を長くするよう
な波形のパルスをFET駆動回路15に出力する。それ
によって、ソレノイド16にコイル電流が流れる時間が
長くなり、燃料噴射時間が長くなる。電源電圧VBが高
いときにはその逆となり、燃料噴射時間を短くすること
によって、燃料噴射量が一定になるように制御してい
る。FET14がオンからオフに切り替わった直後にソ
レノイド16に流れる電流はダイオード17を介してツ
ェナーダイオード18に流れ、FET14のドレイン電
圧がツェナーダイオード18の電圧と同じになり、そこ
で電力が消費されて燃料噴射が停止することになる。
【0004】図19は、従来の定電流制御をおこなうタ
イプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図であ
る。このタイプの制御機構では、電源端子11に印加さ
れた電源電圧VBを電源電圧検出回路21により検出す
るとともに、電流検出用に付加した抵抗22および電流
検出回路23によりコイル電流を検出する。そして、マ
イクロコンピュータ13および定電流駆動回路24によ
り、コイル電流が電源電圧VBの変動によって変化しな
いように制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図18
に示すような電源電圧に基づいて補正をおこなう制御機
構では、ソレノイド16を構成するコイルの温度が上昇
した場合にそのコイルの抵抗値が変化し、電源電圧VB
が同じでもコイル電流が変化してしまうため、燃料噴射
量を正確に補正することは困難であるという問題点があ
った。図19に示すような定電流制御によればコイル温
度が上昇してもコイル電流を一定に制御することができ
るが、そのための制御回路の複雑化による部品点数の増
加や、ソフトウェア処理の増加を招くという不都合があ
った。
【0006】また、近時、本出願人は、燃料ポンプやレ
ギュレータにより加圧されて送られてきた燃料を噴射す
る従来タイプの燃料噴射装置とは異なり、燃料を加圧し
ながら噴射する新しいタイプの燃料噴射装置(以下、デ
ィスチャージポンプとする)を開発している。
【0007】このディスチャージポンプは、噴射量が燃
料噴射用ソレノイドを駆動するコイル電流の影響を受け
てしまうという特性を有するため、上述した電源電圧に
基づいて補正をおこなう制御機構により単純に駆動パル
ス幅を増減しただけでは、正確な噴射量の補正をおこな
うことはできないという問題点があった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、制御回路の複雑化や部品点数の増大を招くこ
となく、燃料噴射量を正確に補正することができ、ま
た、上述したディスチャージポンプにおいても燃料噴射
量を正確に補正することができる燃料噴射方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にかかる燃料噴射方法は、燃料噴射用のソレ
ノイドの駆動を開始し、コイル電流検出の設定時間Tr
が経過した後にコイル電流値を検出し、その検出された
コイル電流値Isを、実際にコイル電流値を検出するま
での経過時間Tsに基づいて補正し、その補正されたコ
イル電流値Irに基づいてソレノイドの駆動パルス幅を
補正することを特徴とする。
【0010】ここで、Irは、単位時間当たりのコイル
電流値の増加分に関する係数をGiとすると、Is−G
i(Ts−Tr)の計算により求められる。この発明に
よれば、燃料噴射用ソレノイドの実際の駆動パルス幅
は、補正されたコイル電流値Irに基づいて補正され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、本発明に
かかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・
システムの構成について説明する。図1は、本発明にか
かる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・シ
ステムの概略構成を示す図である。
【0012】図1に示すように、ディスチャージポンプ
・システムは、燃料タンク31内の燃料を圧送する電磁
駆動ポンプとしてのプランジャポンプ32と、プランジ
ャポンプ32による圧送により所定の圧力に加圧された
燃料を通過させるオリフィス部を有する入口オリフィス
ノズル33と、入口オリフィスノズル33を通過した燃
料が所定の圧力以上のとき(エンジンの)吸気通路内に
向けて噴射する噴射ノズル34と、エンジンの運転情報
およびプランジャポンプ32のソレノイドに流れるコイ
ル電流値に基づいてプランジャポンプ32等に制御信号
を発する駆動ドライバ35およびコントロールユニット
(ECU)36等を、その基本構成として備えている。
【0013】図2は、本発明の実施の形態にかかる燃料
噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システムの
制御機構を説明するための図である。図2において、ソ
レノイド46はプランジャポンプ32を構成する。この
ソレノイド46を駆動するためのスイッチング素子であ
るたとえばNチャネルFET44、FET駆動回路4
5、電源電圧検出回路49、電流検出用の抵抗52、電
流検出回路53、ダイオード47およびツェナーダイオ
ード48は駆動ドライバ35に含まれる。
【0014】ツェナーダイオード48はFET44がオ
ンからオフになったとき、FET44のドレイン電圧を
ツェナーダイオード48の電圧と同じにしてソレノイド
電流を消費させるものである。マイクロコンピュータ4
3はコントロールユニット36に含まれる。
【0015】電源電圧検出回路49は、電源電圧VB
検出してその検出値をマイクロコンピュータ43に供給
する。ソレノイド46の一端は、電源電圧VBが印加さ
れる電源端子41に接続される。ソレノイド46の他端
は、FET44のドレインに接続されるとともに、ダイ
オード47およびツェナーダイオード48を介してFE
T44のゲートに接続される。FET44のゲートに
は、マイクロコンピュータ43から出力された制御信号
に基づいてFET駆動回路45において生成される駆動
パルスが供給される。
【0016】FET44のソースは電流検出用の抵抗5
2を介して接地される。駆動パルスによってFET44
がオン状態になると、電源端子41からソレノイド4
6、FET44および抵抗52を介して接地端子へ電流
(コイル電流)が流れ、ソレノイド46が駆動される。
抵抗52を流れる電流の大きさは電圧信号として電流検
出回路53に入力され、そこで入力電圧に応じた電流値
が検出されることになる。電流検出回路53から出力さ
れた検出信号はマイクロコンピュータ43に入力され、
そこで図示しない電流検出用A/D変換器によりディジ
タル信号に変換されて、後述する処理に供される。
【0017】ここで、本実施の形態では、ディスチャー
ジポンプの噴射量を補正するため、ソレノイド46の駆
動開始から所定時間が経過した時点でコイル電流値の検
出をおこない、その検出値に基づいてFET44のオン
期間の調節、すなわち駆動パルス幅の補正をおこなう構
成となっている。図3は、この駆動パルス幅の補正原理
を説明するために、要求燃料噴射量から要求される駆動
パルス(以下、要求駆動パルスとする)61、コイル電
流62および実際に出力される駆動パルス(以下、駆動
パルス出力とする)63の各波形を示す波形図である。
【0018】図3において、Pwは要求駆動パルス61
のパルス幅、すなわちソレノイドの要求駆動パルス幅で
ある。Trはソレノイド46の駆動開始からコイル電流
62の値を検出するためにあらかじめ設定した時間であ
り、Irはコイル電流の検出値である。Prはコイル電
流の検出値Irに基づいて求められたパルス幅の補正値
であり、Poutは駆動パルス出力63のパルス幅であ
る。
【0019】図3に示すように、要求駆動パルス61の
立ち上がりエッジに同期して駆動パルス出力63が立ち
上がり、それによってコイル電流62が流れ始める。そ
して、コイル電流検出の設定時間Tr、特に限定しない
が、たとえば2ms経過した時点で、コイル電流62の
検出値Irが検出される。この検出値Irと要求駆動パ
ルス幅Pwとを用いて駆動パルスの補正値Prが求めら
れる。その補正値Prに基づいて要求駆動パルス幅Pw
が補正され、実際にはパルス幅Poutの駆動パルスが
FET44に供給される。
【0020】ここで、IrとPwとPrとの関係はあら
かじめ実験等により求められており、マイクロコンピュ
ータ43内の不揮発性メモリに記憶されている。厳密に
いえば、コイル電流検出の設定時間Trが経過した時点
でコイル電流値が検出されるのではなく、実際には、つ
ぎに説明するようにTr経過後、さらにある応答時間だ
け遅れたタイミングでコイル電流値の検出が実行され
る。
【0021】本実施の形態では、図4に示すように、駆
動パルス91をオンさせるための割込み92でコイル電
流検出の設定時間Trを計測するタイマーがスタートし
て割込み待ち状態93となり、このタイマーのカウント
アップ割込み94で電流検出用A/D変換器が起動して
割込み待ち状態95となり、A/D変換終了割込み96
でA/D変換値を読み込むというソフトウェア処理がお
こなわれる。
【0022】上記における処理において、コイル電流検
出の設定時間Trは、駆動パルス91をオンさせるため
の割込み92の発生時点、すなわちソレノイド46の駆
動開始時点から、電流検出用A/D変換器が起動するま
での時間である。ここで、タイマーおよび電流検出用A
/D変換器はマイクロコンピュータ43に内蔵されてい
る。
【0023】このようなソフトウェア処理において、図
5に示すように、タイマーのカウントアップ割込み94
が発生したときに、別の割込み処理97を実行している
と、それが終了してから電流検出用A/D変換器が起動
される。そのため、コイル電流のサンプリングのタイミ
ングがTlだけずれてしまい、ソレノイド46の駆動開
始からTr+Tl(=Tsとする)時間経過した時点の
コイル電流が検出されることになる。
【0024】したがって、図6に示すように、コイル電
流の検出値98が本来の値、すなわち駆動開始からTr
時間経過した時点のコイル電流値IrからIlだけずれ
てしまう。駆動パルス91をオンさせるための割込み9
2の発生時に別の割込み処理を実行しているため、駆動
パルス91がオン状態になった後、しばらくしてからタ
イマーがスタートする場合も同様である。
【0025】そこで、本実施の形態では、図7に示すよ
うに、ソレノイド46の駆動開始から実際にコイル電流
を検出するために電流検出用A/D変換器を起動するま
での経過時間Tsと、電流検出用A/D変換器の起動に
より実際に検出したコイル電流値Isとを用いて、以下
のようなコイル電流値の補正がおこなわれる。Tsは、
ソレノイドの駆動を開始するための駆動パルスがオンに
切り替わった時刻(出力用アウトプットコンペア値)を
マイクロコンピュータ43内のメモリに記憶しておき、
電流検出用A/D変換器を起動しようとした時刻から、
その記憶しておいた時刻を引くことにより求められる。
【0026】応答時間は、Tsからコイル電流検出の設
定時間Trを引いた時間、すなわち(Ts−Tr)であ
る。そして、Trにおけるコイル電流値Irは、つぎの
(1)式のように、応答時間におけるコイル電流の増加
分をIsから引くことにより求められる。ただし、Gi
は補正係数であり、これの求め方については後述する。
【0027】 Ir=Is−Gi(Ts−Tr) ・・・(1)
【0028】補正係数Giは、基本的に、特定のサンプ
リング期間中に実際に検出したコイル電流値Isと、ソ
レノイド46の駆動開始から実際にコイル電流を検出す
るために電流検出用A/D変換器を起動するまでの経過
時間Tsとに基づいて求められる。
【0029】ここで、特定のサンプリング期間とは、エ
ンジンの運転開始から停止に至るまで、所定の燃料噴射
回数ごとに区切ったそれぞれの期間のことをいう。すな
わち、特に噴射回数を限定しないが、たとえば100回
ごとに期間を区切るとすれば、1回目から100回目ま
での100回の燃料噴射がおこなわれる期間が第1回目
のサンプリング期間となる。そして、101回目から2
00回目までの燃料噴射期間は第2回目のサンプリング
期間となり、201回目から300回目までの燃料噴射
期間は第3回目のサンプリング期間となる。301回目
の燃料噴射以降も同様である。
【0030】第1回目のサンプリング期間中の100回
の燃料噴射に対して前記(1)式の計算をおこなうため
の補正係数Giは、例外的に、電源電圧を測定し、電源
電圧に対してGiv(Giの標準値)をマッピングした
2次元マップ(図8参照)に基づいて、電源電圧の測定
値に対応するGivを求めることにより決まる。すなわ
ち、Gi=Givである。図8に一例として示すマップ
は、あらかじめ実験等により求められており、コントロ
ールユニット36内の不揮発性メモリに記憶されてい
る。
【0031】第2回目以降のサンプリング期間中の10
0回の燃料噴射に対して前記(1)式の計算をおこなう
ための補正係数Giは、その直前のサンプリング期間中
の100回の燃料噴射のそれぞれにおいて前記Tsおよ
びIsをサンプリングし、それらの値に基づいて求めら
れる。具体的に第1のGi算出方法では、直前のサンプ
リング期間中のサンプリングにより得られた100組の
TsおよびIsのうち、図9に示すように、Tsの最大
値TmaxおよびそのときのIsの値Itmaxと、T
sの最小値TminおよびそのときのIsの値Itmi
nとから、Giの値はつぎの(2)式より求まる。
【0032】ここで、Tsの値にばらつきが生じるの
は、図5に関連して説明したように、電流検出用A/D
変換器を起動しようとしたときに別の割込み処理が実行
されていることがあるからである。
【0033】 Gi=(Itmax−Itmin)/(Tmax−Tmin) ・・・(2)
【0034】ただし、上記(2)式より求めたGiの値
が、Giの標準値Givのばらつきを考慮してあらかじ
め設定されたGivの最大値Gimaxと最小値Gim
inとに対して、つぎの(3)式を満たさない場合に
は、Gi=Givとなる。図10に、電源電圧に対して
Givの最大値Gimaxおよび最小値Giminをマ
ッピングした2次元マップの一例を示す。図10に一例
として示すマップは、あらかじめ実験等により求められ
ており、コントロールユニット36内の不揮発性メモリ
に記憶されている。
【0035】 Gimin≦Gi≦Gimax ・・・(3)
【0036】まとめると、第1回目のサンプリング期間
中の100回の燃料噴射に対しては、電源電圧に対応し
た標準値Givを用いて前記(1)式の計算をおこない
ながら駆動パルス幅の補正をおこなう。その際、前記T
sおよびIsのサンプリングもおこなう。そして、第2
回目のサンプリング期間中の100回の燃料噴射に対し
ては、第1回目のサンプリング期間中にサンプリングし
たTsおよびIsのデータを用いて前記(2)式からG
iの値を求める。
【0037】その求めたGiの値が(3)式を満たして
いればその値を用い、満たしていなければ電源電圧に対
応した標準値Givを用いて、それぞれ前記(1)式の
計算をおこないながら駆動パルス幅の補正をおこなう。
第2回目のサンプリング期間中も、第3回目のサンプリ
ング期間における駆動パルス幅補正のために、前記Ts
およびIsのサンプリングをおこなう。以後、同様であ
る。
【0038】つぎに、第2回目以降のサンプリング期間
中の100回の燃料噴射に対して前記(1)式の計算を
おこなうための補正係数Giの求め方の第2の方法につ
いて、図11を用いて説明する。第2の方法では、第2
回目以降の各サンプリング期間に対して、それぞれ後述
する平均化設定時間(第1の時間)Toおよび特定時間
(第2の時間)Txが設定される。そして、前記Tsが
平均化設定時間To内であるTsおよびIsのデータの
それぞれの平均値ToAおよびIoAと、前記Tsが特
定時間Tx内であるTsおよびIsのデータのそれぞれ
の平均値TxAおよびIxAを用いて、つぎの(4)式
よりGiの値が求まる。
【0039】 Gi=(IxA−IoA)/(TxA−ToA) ・・・(4)
【0040】補正係数Giの求め方の第2の方法におい
ても、上述した第1の方法と同様に、上記(4)式より
求めたGiの値が、前記(3)式を満たさない場合に
は、補正係数としてGiの標準値Givを用いる。ここ
で、平均化設定時間Toは、Tsの最小値Tminより
も少し大きな値である。したがって、特定のサンプリン
グ期間において、ToAは、TminとToとの間のT
sの平均値であり、また、IoAは、TminとToと
の間にある各Tsに対応するIsの平均値である。To
とTminとToAとの関係を図12に示す。
【0041】前記特定時間Txについては、つぎの3通
りの設定のしかたがあるが、いずれを採用してもよい。
第1の設定によれば、図13に示すように、TxはTs
の最小値Tminと最大値Tmaxとの間の時間であ
る。したがって、各特定のサンプリング期間において、
TxAは、TminとTmaxとの間のTsの平均値、
すなわちすべてのTsの平均値であり、また、IxA
は、すべてのTsに対応するIsの平均値である。
【0042】特定時間Txの第2の設定によれば、図1
4に示すように、Txは前記平均化設定時間ToとTs
の最大値Tmaxとの間の時間である。したがって、こ
の場合には、各特定のサンプリング期間において、Tx
Aは、ToとTmaxとの間のTsの平均値であり、ま
た、IxAは、ToとTmaxとの間にある各Tsに対
応するIsの平均値である。
【0043】特定時間Txの第3の設定によれば、図1
5に示すように、Txは既知である平均経過時間Tme
anとTsの最大値Tmaxとの間の時間である。した
がって、この場合には、各特定のサンプリング期間にお
いて、TxAは、TmeanとTmaxとの間のTsの
平均値であり、また、IxAは、TmeanとTmax
との間にある各Tsに対応するIsの平均値である。
【0044】ここで、Tmeanは、特定のサンプリン
グ期間のTsの平均値を特定の回数分測定し、その特定
回数分のTsの平均値のさらに平均を求めた値である。
具体的には、Tmeanは、たとえば第1回目のサンプ
リング期間のTsの平均値Tsave1、第2回目のサ
ンプリング期間のTsの平均値Tsave2、・・・お
よび第n回目のサンプリング期間(nは3以上の整数)
のTsの平均値Tsavenの平均値である。つまり、
Tmeanは、たとえば第1回目〜第n回目のサンプリ
ング期間の全Tsの平均値である。Tmeanの値はコ
ントロールユニット36内の不揮発性メモリに記憶され
ている。
【0045】上述した実施の形態によれば、ソレノイド
46の駆動開始から実際にコイル電流を検出するまでの
経過時間Tsと、その経過時間Tsにおいて実際に検出
されたコイル電流値Isとを用いてコイル電流値の補正
をおこない、コイル電流検出の設定時間Trにおけるコ
イル電流値Irを求めるため、本来の値からずれたコイ
ル電流値に基づく補正が原因で発生するA/Fの変動を
抑制して、燃料噴射量を正確に補正することができる。
図16に実施の形態によりA/F変動が抑制された様子
を示し、比較として図17に実施の形態を適用していな
い場合のA/F変動の様子を示す。図16ではΔA/F
は1.5であり、図17ではΔA/Fは2.5である。
【0046】以上において本発明は、上述した各実施の
形態に限らず、種々変更可能である。たとえば、補正係
数Giの求め方や、そのGiを求める際に用いる特定時
間Tmaxの設定方法などは上述した例に限らない。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、燃料噴射用ソレノイド
の実際の駆動パルス幅が、補正されたコイル電流値に基
づいて補正されるため、本来の値からずれたコイル電流
値に基づく補正が原因で発生するA/Fの変動を抑制
し、燃料噴射量を正確に補正することが可能な燃料噴射
方法が得られるという効果を奏する。また、従来のよう
な定電流駆動回路等が不要となるため、制御回路の簡略
化や部品点数の削減を図ることが可能な燃料噴射方法が
得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適
用したディスチャージポンプ・システムの概略構成を示
す図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適
用したディスチャージポンプ・システムの制御機構を説
明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を適
用したディスチャージポンプ・システムにおける要求駆
動パルス、コイル電流および駆動パルス出力の各波形を
示す波形図である。
【図4】本発明の実施の形態においてコイル電流を検出
するためのソフトウェア処理を示すタイミングチャート
である。
【図5】コイル電流を検出するためのソフトウェア処理
において検出タイミングにずれが生じる場合を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図6】コイル電流を検出するためのソフトウェア処理
において検出タイミングがずれた場合の駆動パルスおよ
びコイル電流の各波形を示す波形図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法にお
いておこなわれるコイル電流値の補正方法の概念を示す
図である。
【図8】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法にお
いてGiを求めるために用いられるマップの一例を示す
図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法にお
いてGiを求める第1の方法の概念を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法に
おいてGiを求めるために用いられるマップの一例を示
す図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法に
おいてGiを求める第2の方法の概念を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法に
おいてGiを求める第2の方法について説明する図であ
る。
【図13】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法に
おいてGiを求める第2の方法について説明する図であ
る。
【図14】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法に
おいてGiを求める第2の方法について説明する図であ
る。
【図15】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法に
おいてGiを求める第2の方法について説明する図であ
る。
【図16】本発明の実施の形態にかかる燃料噴射方法を
適用したディスチャージポンプ・システムにおけるA/
F変動の様子を示す図である。
【図17】比較として本発明の実施の形態にかかる燃料
噴射方法を適用していないディスチャージポンプ・シス
テムにおけるA/F変動の様子を示す図である。
【図18】従来の電源電圧に基づいて補正をおこなうタ
イプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図であ
る。
【図19】従来の定電流制御をおこなうタイプの燃料噴
射装置の制御機構を説明するための図である。
【符号の説明】
41 電源端子 43 マイクロコンピュータ 44 NチャネルFET 45 FET駆動回路 46 ソレノイド 47 ダイオード 48 ツェナーダイオード 49 電源電圧検出回路 52 電流検出用の抵抗 53 電流検出回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射用のソレノイドの駆動を開始す
    る工程と、 前記ソレノイドの駆動開始時点からあらかじめ設定され
    た時間経過した後にコイル電流値を検出する工程と、 前記ソレノイドの駆動開始時点からコイル電流値の検出
    タイミングまでの実際の経過時間に基づいて、検出され
    た前記コイル電流値を補正する工程と、 補正された前記コイル電流値に基づいて前記ソレノイド
    の駆動停止タイミングを補正する補正値を求める工程
    と、 求めた補正値を用いて駆動停止タイミングを調整して前
    記ソレノイドの駆動を停止する工程と、 を含むことを特徴とする燃料噴射方法。
  2. 【請求項2】 ソレノイドの駆動開始時点からコイル電
    流値の検出タイミングまでの設定時間をTr、ソレノイ
    ドの駆動開始時点からコイル電流値の検出タイミングま
    での実際の経過時間をTs、ソレノイドの駆動開始時点
    から前記Ts時間経過したときに実際に検出されたコイ
    ル電流値をIsとすると、補正されたコイル電流値Ir
    は、単位時間当たりのコイル電流値の増加分に関する係
    数Giを用いて、 Ir=Is−Gi(Ts−Tr) で表されることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射
    方法。
  3. 【請求項3】 特定のサンプリング期間内において、ソ
    レノイドの駆動開始時点からコイル電流値を検出するま
    での最小経過時間Tminにおけるコイル電流値Itm
    in、およびソレノイドの駆動開始時点からコイル電流
    値を検出するまでの最大経過時間Tmaxにおけるコイ
    ル電流値Itmaxに基づいて、前記係数Giを、 Gi=(Itmax−Itmin)/(Tmax−Tm
    in) より求めることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射
    方法。
  4. 【請求項4】 特定のサンプリング期間内に、ソレノイ
    ドの駆動開始時点からの経過時間として第1の時間To
    および第2の時間Txを設定し、ソレノイドの駆動開始
    時点からコイル電流値を検出するまでの経過時間のう
    ち、前記To以下の経過時間の平均値ToAおよび前記
    To以下の経過時間となったときのコイル電流値の平均
    値IoAを求めるとともに、前記Txとなる経過時間の
    平均値TxAおよび前記Txとなる経過時間となったと
    きのコイル電流値の平均値IxAを求め、前記係数Gi
    を、 Gi=(IxA−IoA)/(TxA−ToA) より求めることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の時間とは、前記特定のサンプ
    リング期間中におけるソレノイドの駆動開始時点からコ
    イル電流値を検出するまでの経過時間の最小値から最大
    値までの時間であることを特徴とする請求項4に記載の
    燃料噴射方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の時間とは、前記第1の時間以
    上の時間であることを特徴とする請求項4に記載の燃料
    噴射方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の時間とは、複数の前記特定の
    サンプリング期間中における、ソレノイドの駆動開始時
    点からコイル電流値を検出するまでの経過時間の平均値
    以上の時間であることを特徴とする請求項4に記載の燃
    料噴射方法。
  8. 【請求項8】 あらかじめ電源電圧に対する前記係数G
    iの関係を求めておき、前記特定のサンプリング期間に
    対する係数Giの値が算出されるまでは、前記係数Gi
    を電源電圧に基づいて求めることを特徴とする請求項3
    〜7のいずれか一つに記載の燃料噴射方法。
  9. 【請求項9】 あらかじめ電源電圧に対する前記係数G
    iの標準値の最大値Gimaxおよび最小値Gimin
    を求めておき、前記式から求めたGiの値が前記Gim
    in以上でかつ前記Gimax以下のときには当該式か
    ら求めたGiの値を前記係数Giの値とし、一方、前記
    式から求めたGiの値が前記Giminよりも小さい
    か、またはGimaxよりも大きいときには電源電圧に
    基づいて求めたGiの値を前記係数Giの値とすること
    を特徴とする請求項3〜7のいずれか一つに記載の燃料
    噴射方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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