JPWO2004050764A1 - 全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブとからなるコンポジットファイバー - Google Patents

全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブとからなるコンポジットファイバー Download PDF

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Abstract

下記式(A)及び(B)−NH−Ar1−NH− (A)−OC−Ar2−CO− (B)上記一般式(A)、(B)において、Ar1,Ar2は各々独立に炭素数6〜20の2価の芳香族基を表わす。の構成単位から主としてなる全芳香族ポリアミド100重量部と、平均直径が300nm以下、平均アスペクト比が5.0以上のカーボンナノチューブ0.01〜100重量部とからなり、繊維軸方向にカーボンナノチューブが配向していることを特徴とするコンポジットファイバー。機械特性に優れる。

Description

全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブとからなるコンポジットファイバーであり、繊維軸方向にカーボンナノチューブが配向していることを特徴とする機械特性に優れたコンポジットファイバーに関するものである。
全芳香族ポリアミドは、剛直な芳香族環を連結させた構造をとり、耐熱性、機械特性、耐薬品性等に優れた素材として、繊維あるいはフィルムの形態で電気絶縁材料、各種補強剤、防弾繊維等、幅広く利用されており工業的に極めて価値の高い素材の一つであるが、使用される用途に応じて樹脂に対してより高度な特性が要求されるようになってきた。
このような要求特性を満たす技術の一つとして、熱可塑性樹脂にカーボンナノチューブをナノスケールで分散させた組成物、所謂ナノコンポジットが最近注目されており、カーボンナノチューブを例えば特公平8−26164号公報には電解、適当なせん断作用もしくはコーミングによってマトリックス中で配向させるとの記載がある。
またWO03/085049には単層カーボンナノチューブと芳香族ポリアミドからなる組成物の製造法および繊維が記載されており、芳香族ポリアミドの無水硫酸溶液中にカーボンナノチューブを添加する方法が好ましく挙げられているが、コンポジットファイバー中のカーボンナノチューブの分散、配向状態やそれが物性に及ぼす影響についての記載はなく、また繊維の機械特性に関する改善効果も不明である。
本発明の目的は機械特性、特に弾性率や強度が向上した全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブとからなるコンポジットファイバーを提供することにある。
すなわち下記式(A)及び(B)
−NH−Ar−NH− (A)
−OC−Ar−CO− (B)
上記一般式(A)、(B)において、Ar,Arは各々独立に炭素数6〜20の2価の芳香族基を表わす。
の構成単位から主としてなる全芳香族ポリアミド100重量部と、平均直径が300nm以下、平均アスペクト比が5.0以上のカーボンナノチューブ0.01〜100重量部とからなり、繊維軸方向にカーボンナノチューブが配向していることを特徴とするコンポジットファイバーである。
とくにカーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブの場合は、下記式(1)
Figure 2004050764
式中φはX線回折測定における方位角、Iは多層カーボンナノチューブの002結晶面の回折強度である。
にて求められるカーボンナノチューブの配向係数Fが0.1以上であることが好ましい。
また偏光ラマン分光測定で入射レーザーを繊維の側面に繊維軸と直交方向から照射したときのカーボンナノチューブ由来のラマンスペクトルにおいて下記式(2)
Figure 2004050764
式中、レーザー偏光面を繊維軸と平行に配置した場合のGバンド強度をIXX,レーザー偏光面を繊維軸と垂直に配置した場合のGバンド強度をIYYとする。で表される配向度Pが0以上0.7以下を満たすことが好ましい。
また本発明は上記のコンポジットファイバーの製造方法である。
図1は実施例2において製造したコンポジットファイバーの繊維軸とほぼ平行方向に切断した繊維断面から観察した電子顕微鏡(TEM)写真である。図中の矢印は繊維軸方向であり、白線は繊維を切断したときにカーボンナノチューブがカッターに引きずられることによりついた跡である。
図2は実施例3において製造したコンポジットファイバーの繊維軸とほぼ平行方向に切断した繊維断面から観察した電子顕微鏡(TEM)写真である。図中の矢印は繊維軸方向であり、白線は繊維を切断したときにカーボンナノチューブがカッターに引きずられることによりついた跡である。
図3は実施例5において製造したコンポジットファイバーの繊維軸とほぼ平行方向に切断した繊維断面から観察した電子顕微鏡(TEM)写真である。図中の矢印は繊維軸方向であり、白線は繊維を切断したときにカーボンナノチューブがカッターに引きずられることによりついた跡である。
発明の好ましい実施形態
以下、本発明について詳述する。
(カーボンナノチューブについて)
本発明のコンポジットファイバーにおけるカーボンナノチューブとしては、平均直径が300nm以下、好ましくは0.3〜250nm、より好ましくは0.3〜200nm、さらに好ましくは0.4〜100nmである。直径が0.3nm以下のものは実質的に製造が困難であり、300nm以上のものは溶媒中での分散が困難なため好ましくない。
また平均アスペクト比の好ましい値として上限の制限はないが下限としては5.0以上好ましくは10.0以上、さらに好ましくは20.0以上である。平均アスペクト比が5.0より小さいと、繊維の機械特性に対する改善効果が充分でなくなるため好ましくない。カーボンナノチューブの平均直径およびアスペクト比は、電子顕微鏡による観察から求めることが出来る。例えばTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行い、その画像から直接カーボンナノチューブの直径および長手方向の長さを測定することが可能である。またコンポジットファイバー中のカーボンナノチューブの形態は例えば繊維軸と平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定により把握することが出来る。
カーボンナノチューブの形状としてはグラフェンシートが円筒状に巻かれたもので、この円筒が単層のものでも複数の層からなるものでも構わない。またグラフェンシートがカップ状に積み重なったものでも構わない。すなわち本発明におけるカーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カップスタック型カーボンナノチューブが好ましく挙げられる。
これらカーボンナノチューブは従来公知の方法で製造され、気相流動法、触媒担持型気相流動法、レーザーアブレーション法、高圧一酸化炭素法、アーク放電法等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(全芳香族ポリアミドについて)
本発明のコンポジットファイバーにおける全芳香族ポリアミドは、実質的に下記式(A)及び(B)
−NH−Ar−NH− (A)
−OC−Ar−CO− (B)
上記一般式(A)、(B)において、Ar,Arは各々独立に炭素数6〜20の2価の芳香族基を表わす。
の2つの構成単位が交互に繰り返された構造からなる全芳香族ポリアミドである。
上記Ar,Arは、各々独立に炭素数6〜20の2価の芳香族基であるが、その具体例としては、メタフェニレン基、パラフェニレン基、オルトフェニレン基、2,6−ナフチレン基、2,7−ナフチレン基、4,4’−イソプロピリデンジフェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−ジフェニレンスルフィド基、4,4’−ジフェニレンスルホン基、4,4’−ジフェニレンケトン基、4,4’−ジフェニレンエーテル基、3,4’−ジフェニレンエーテル基、メタキシリレン基、パラキシリレン基、オルトキシリレン基等が挙げられる。
これらの芳香族基の水素原子のうち1つまたは複数がそれぞれ独立にフッ素、塩素、臭素等のハロゲン基;メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数5〜10のシクロアルキル基;フェニル基等の炭素数6〜10の芳香族基で置換されていてもよい。なお、上記式(A)及び/又(B)の構成単位が、2種以上の芳香族基からなる共重合体であっても差し支えない。
これらのうち、Arはメタフェニレン基、パラフェニレン基、3,4’−ジフェニレンエーテル基が好ましく、パラフェニレン基、またはパラフェニレン基と3,4’−ジフェニレンエーテル基とを併用したものがさらに好ましく、パラフェニレン基と3,4’−ジフェニレンエーテル基とを併用した場合にはそのモル比が1:0.8〜1:1.2の範囲にあることがさらに好ましい。
Arはメタフェニレン基、パラフェニレン基、が好ましく、パラフェニレン基がさらに好ましい。
すなわち本発明において好適に用いられるものとして具体的には、Arがパラフェニレン基及び3,4’−ジフェニレンエーテル基であり、Arがパラフェニレン基である共重合体であって、その共重合比(Arのパラフェニレン基と3,4’−ジフェニレンエーテル基のモル比)が1:0.8〜1:1.2の範囲にある全芳香族ポリアミド、およびArとArがともにパラフェニレン基である全芳香族ポリアミドを挙げることが出来る。
これらの全芳香族ポリアミドは溶液重合法、界面重合法、溶融重合法など従来公知の方法にて製造する事が出来る。重合度は芳香族ジアミン成分と芳香族ジカルボン酸成分の比率によりコントロールすることが出来、得られるポリマーの分子量としては98重量%濃硫酸に0.5g/100mLの濃度で溶かした溶液を30℃にて測定した特有粘度(inherent viscosity)ηinhが0.05〜20dL/gであることが好ましく、1.0〜10dL/gの間に有るものがより好ましい。
(組成)
本発明のコンポジットファイバーの組成としては全芳香族ポリアミド100重量部に対して、カーボンナノチューブが0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜60重量部、さらに好ましくは1〜10重量部である。カーボンナノチューブが0.01重量部未満だと機械特性の向上の効果が観察されにくく、100重量部より上のものは紡糸が困難となる。
(配向、及び配向方法について)
本発明ではコンポジットファイバー中のカーボンナノチューブが繊維軸方向に配向していることを特徴とする。かかるカーボンナノチューブの配向性は繊維時軸と平行に切断した繊維断面を直接TEM等の電子顕微鏡で観察する他に、本発明ではX線回折測定あるいは偏向ラマン分光測定により評価する。カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブの場合は下記式(1)
Figure 2004050764
で表される配向係数Fを用いることが出来る。(角元正夫、他「高分子X線回折」1968年、丸善)
式中φはX線回折測定における方位角であり、Iは多層カーボンナノチューブの002結晶面の回折強度を表すものである。
本発明における多層カーボンナノチューブの配向係数Fの値は0.1以上であることが好ましい。さらに好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上である。Fの値は高ければ高いほど好ましいが、多層カーボンナノチューブが完全配向した場合の理論上の上限値は1.0である。
偏光ラマン分光測定とは入射レーザーを繊維の側面に繊維軸と直交方向から照射したときのカーボンナノチューブ由来のラマンスペクトルにおいて下記式(2)
Figure 2004050764
式中、レーザー偏光面を繊維軸と平行に配置した場合のGバンド強度をIXX,レーザー偏光面を繊維軸と垂直に配置した場合のGバンド強度をIYYとする。で表される配向度Pにて配向性を評価する方法である。本発明では配向度Pが0以上0.7以下を満たすことが好ましい。
かかる偏向ラマン分光測定は、単層カーボンナノチューブの場合に特に有効であるが、多層カーボンナノチューブの場合でも適用可能である。特に多層カーボンナノチューブの含有量が少なく、カーボンナノチューブのX線回折ピークがポリマーの回折パターンに隠れてしまう場合には偏向ラマン分光測定にて配向度を測定することが好ましい。
単層カーボンナノチューブの場合、配向度Pはナノチューブが繊維軸方向に平行に配向したときにP=0に漸近し,ランダムな配向ではP=1となる。Pの値の上限としてより好ましくは0.5、さらに好ましくは0.3であり、0に近いほど好ましい。一方、多層カーボンナノチューブの場合は、単層カーボンナノチューブの場合と比べてPの値は高めに出る傾向があり、文献(A.M.Raoら,Phys.Rev.84(8),1820(200))でも完全配向した多層カーボンナノチューブ単独で測定した場合の理論値として、P=0.36という値が紹介されている。本発明で多層カーボンナノチューブの場合、Pの値が0.5〜0.6であっても十分配向していると言える。
また本発明ではコンポジットファイバーにおける全芳香族ポリアミドも繊維軸方向に配向していることが好ましく、その配向係数Fが0.5以上であることが好ましい。より好ましくは0.6以上、さらに好ましくは0.7以上である。ここで配向係数Fとは式(1)で全芳香族ポリアミドの200結晶面の回折強度Iに着目して求められるものである。
カーボンナノチューブおよび全芳香族ポリアミドの繊維軸方向への配向方法としては全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブからなる混合溶液から紡糸する際、流動配向、液晶配向、せん断配向、又は延伸配向させる事等が挙げられる。得られた繊維組成物をさらに延伸配向させることによりカーボンナノチューブの配向係数を上昇させる事も本発明のコンポジットファイバーを得るうえでさらに好ましい。配向係数Fの上昇度としては0.01以上好ましくは0.05さらには0.1以上が好ましい。また配向度Pの減少度としては、0.01以上好ましくは0.05さらには0.1以上が好ましい。
(コンポジットファイバーの製造法)
本発明のコンポジットファイバーの製造法としては、全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブの混合溶液を調製し、その混合溶液から紡糸する方法が好ましい。かかる際に用いられる溶媒としては、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、あるいは100%硫酸、りん酸、ポリりん酸、メタンスルホン酸等の酸溶媒が挙げられる。
混合溶液を調製する方法としては、公知のいかなる方法でも適用できるが例えば、▲1▼全芳香族ポリアミドの溶液に、固体のカーボンナノチューブを添加する。▲2▼全芳香族ポリアミド溶液とカーボンナノチューブの溶媒分散液とを混合する。▲3▼カーボンナノチューブの溶媒分散液に固体の全芳香族ポリアミドを添加する。▲4▼カーボンナノチューブの溶媒分散液中で、全芳香族ポリアミドのIn−situ重合を行う。などを挙げることが出来る。いずれにしても混合溶液内でカーボンナノチューブが均一に分散していることが、カーボンナノチューブの配向つまりはコンポジットファイバーの機械物性向上のためには重要であり、その観点からは▲1▼の、粘度の高いポリアミド溶液にカーボンナノチューブ粉末を添加する、という方法は均一分散に懸念が残る。従って、混合溶液の調製方法としてまずカーボンナノチューブの溶媒分散液を作成することが好ましい。しかしながらカーボンナノチューブはそれ自身溶解性が低くまた絡み合いが顕著なため、一般的に溶媒に対する分散性に乏しい場合が多いことから、本発明では良好な分散状態にあるカーボンナノチューブ分散液を得ることが望ましい。
カーボンナノチューブの溶媒に対する分散性を評価するには、外観を直接観察する他に、溶媒中での粒度分布を測定する方法が挙げられる。カーボンナノチューブの粒度分布は、動的光散乱法、レーザー回折法等で測定可能である。
本発明では、カーボンナノチューブの溶媒に対する分散性および混合溶液中での分散性を高めるために、予めカーボンナノチューブに何らかの処理を施すことが好ましい。処理方法としては、カーボンナノチューブのチューブ構造が保たれる限り特に制限はないが、具体的には超音波処理や物理的な微細化処理、強酸処理および化学的な表面処理等を挙げることが出来る。
物理的な微細化処理としては、ボールミルを用いた乾式のミル処理、ビーズミルを用いた湿式のミル処理、ホモジナイザー等によるせん断処理等が挙げられる。これらの処理によりカーボンナノチューブを微細化して分散性を高めることが可能であるが、一方で処理しすぎるとアスペクト比の大幅な低下、ナノチューブ構造自体の損傷が起こる恐れがあり、それに留意して行うことが必要である。
カーボンナノチューブに対する強酸処理としては、具体的にはpH0.01〜2の強酸を用いて処理することが挙げられる。強酸処理によりカルボン酸や水酸基を置換基として有するカーボンナノチューブを得ることができ、溶媒や全芳香族ポリアミドに対する親和性を高めて分散性を向上させることが出来る。使用可能なpH0.01〜2の強酸としては、例えば、硝酸、硫酸、塩酸、リン酸、重クロム酸、およびこれらの混酸等が挙げられるが、なかでも硝酸や、硫酸と硝酸との混酸、重クロム酸と硫酸との混酸を用いることが好ましく、特に濃度の高いものを用いることが好ましい。無水硫酸などの無水の酸はカルボン酸を置換基として導入する目的に際しては好ましくない。また強酸処理は超音波存在下で行うことが好ましい。強酸処理後、処理液を水に分散させてからろ過、洗浄を行うことによりカーボンナノチューブを単離することが出来る。強酸処理の場合も、物理的な微細化処理の場合と同様に処理しすぎるとナノチューブ構造の損傷が起こる可能性があるので、それに留意して行うことが好ましい。特に単層カーボンナノチューブの場合は、出来る限り表面に損傷のないものを用いて強酸処理を行うことが望ましい。
かかる強酸処理を施すことにより酸素原子を適当な存在割合で有するカーボンナノチューブを得ることができるが、カーボンナノチューブ表面の酸素原子の存在割合が、炭素原子100に対して2〜25の範囲であることが好ましい。カーボンナノチューブ表面の酸素原子の存在はESCA等の表面分析手法により確かめることができる。
さらにカーボンナノチューブの化学的な表面処理として、強酸処理に次いでエステル化させたりアミド化させたりすることも好ましい。これらの官能基が導入されたことはIR測定やESCAによる表面元素比の変化等で確認することができる。
ここでエステル化の方法としては例えば強酸処理後のカーボンナノチューブ中のカルボン酸とジアリールカーボネートとを反応させることによりアリールエステル体を得る方法が挙げられる。反応は触媒の存在下で行うことが好ましく、触媒としては例えば、4−アミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ジエチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、4−ピペリジノピリジン、4−ピロリノピリジン、2−メチル−4−ジメチルアミノピリジン等のピリジン系化合物が挙げられる。これらのうち、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジンが特に好ましい。
またアミド化の方法としては例えば上記のように強酸処理に次いでエステル化させて得られるカーボンナノチューブのアリールエステル体にアニリン、ナフチルアミン、パラフェニレンジアミン、およびメタフェニレンジアミン等のアミン化合物を反応させる方法が挙げられる。
これらの処理方法は単独で行ってもよいし、組み合わせて行ってもよい。本発明では、物理的な微細化処理を特に好ましい処理として挙げることが出来る。
カーボンナノチューブの溶媒分散液から、前述したように全芳香族ポリアミドとの混合溶液が得られる。かかる混合溶液中でのカーボンナノチューブの分散もまた重要であり、できる限り均一に分散していることが望ましい。この時点での分散性は、混合溶液を直接光学顕微鏡で観察することである程度把握することが出来る。混合溶液からの紡糸方法は、湿式、乾式、乾式湿式の併用いずれを用いても良い。前述したように紡糸工程において、流動配向、液晶配向、せん断配向、又は延伸配向させる事により全芳香族ポリアミドおよびカーボンナノチューブの配向を高め機械特性を向上させる事が出来る。全芳香族ポリアミドが例えば、Arがパラフェニレン基及び3,4’−ジフェニレンエーテル基でありArがパラフェニレン基であって、その共重合比(Arのパラフェニレン基と3,4’−ジフェニレンエーテル基のモル比)が1:0.8〜1:1.2の範囲にある共重合全芳香族ポリアミドの場合は、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒を混合溶媒として乾湿式紡糸を行った後、高温下、高倍率で延伸配向させることによりコンポジットファイバーを得ることが出来る。かかる際の好ましい延伸倍率としては2〜40倍、より好ましくは5〜30倍であるが、最大延伸倍率(MDR)になるべく近づけて延伸することが機械物性の面で望ましい。好ましい延伸配向時の温度としては100℃〜800℃、より好ましくは200℃〜600℃である。また全芳香族ポリアミドが例えば、ArとArがともにパラフェニレン基であるポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)の場合は、100%硫酸、りん酸、ポリりん酸、メタンスルホン酸等の酸溶媒を混合溶媒として、液晶紡糸によりコンポジットファイバーを得ることが出来る。液晶紡糸では通常、高いドラフト比でキャップから溶液を紡糸することにより配向させることができる。
本発明で得られる全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブからなるコンポジットファイバーは、繊維軸方向に組成物中のカーボンナノチューブが配向している事により機械特性、とくに弾性率や引っ張り強度に優れている。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(1)カーボンナノチューブの平均直径および平均アスペクト比:(株)日立製作所製TEM(透過型電子顕微鏡、H−800型)を用いて測定した。カーボンナノチューブを濃度0.1mg/mLでN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略する。)に超音波処理下で分散させた後、TEM測定用グリッドにその分散液を滴下し、減圧乾燥して得られたサンプルを観察した。画像から直径および長さを直接測定して、その平均値を求めた。
(2)カーボンナノチューブの動的光散乱測定:大塚電子(株)製ダイナミック光散乱光度計DLS−7000を使用した。濃度0.01mg/mLのカーボンナノチューブのNMP分散液を調製し、それを1時間超音波処理した後、Arレーザーにて25℃で動的光散乱測定を行い、ヒストグラム法解析により粒度分布および平均粒径を算出した。
(3)X線回折測定:X線発生装置(理学電機社製RU−B型)はターゲットCuKα線、電圧45kV、電流70mAの条件にて測定した。入射X線はオスミック社製多層膜ミラーにより集光及び単色化して、試料の断面を垂直透過法で測定した。回折X線の検出は大きさ200mm×250mmのイメージングプレート(富士写真フィルム製)を用い、カメラ長250mmの条件で測定した。
(4)偏向ラマン分光測定:ラマン分光装置は,顕微レーザーラマン分光測定装置(堀場ジョバンイボン製LabRamHR)を用いた。励起レーザー光源として波長785nmの半導体レーザーを用い,レーザービーム径は約1μmに集光した。かかる装置を使い、以下のようにして偏光ラマン分光測定を行なった。入射レーザーを繊維組成物の側面に繊維軸と直交方向から照射してカーボンナノチューブのラマンスペクトルを測定する際、レーザー偏光面を繊維軸と平行に配置した場合のラマンシフト波数1580cm−1付近のグラファイト構造由来のGバンド強度(IXX),レーザー偏光面を繊維軸と垂直に配置した場合のGバンド強度(IYY)を測定した。
(5)繊維の機械特性:オリエンテック株式会社製テンシロン万能試験機1225Aを用いて、得られた繊維の単糸での引張り試験を行い、弾性率および強度を求めた。
(6)コンポジットファイバー中のカーボンナノチューブの観察:繊維軸とほぼ平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行い、その画像からカーボンナノチューブの配向性を評価した。
(7)カーボンナノチューブ表面の元素分析:ESCA(X線光電子分光測定)により評価した。VG社製ESCALAB−200を用い、MgKα線(300w)、光電子取出角=45度で測定した。
参考例1:アラミド樹脂溶液の作成
十分に乾燥した攪拌装置付きの三口フラスコに、脱水精製したNMP2152g、p−フェニレンジアミン27.04g及び3、4’−ジアミノジフェニルエーテル50.06gを常温下で添加し窒素中で溶解した後、氷冷し攪拌しながらテレフタル酸ジクロリド101.51gを添加した。その後徐々に昇温して最終的に80℃、60分反応させたところで水酸化カルシウム37.04gを添加して中和反応を行い、NMPのアラミド樹脂溶液を得た。得られたドープを水にて再沈殿することにより得たアラミド樹脂の濃度0.5g/100mLの濃硫酸溶液を30℃で測定した特有粘度は3.5dL/gであった。
参考例2:単層カーボンナノチューブの合成
多孔性担体にY型ゼオライト粉末(東ソー製;HSZ−320NAA)を用い、触媒金属化合物に酢酸第二鉄と酢酸コバルトを用いて、Fe/Co触媒をゼオライトに担持した。触媒の担持量はそれぞれ2.5重量%に調製した。その後、石英ボートに触媒粉末を乗せてCVD装置の石英管内に設置して真空排気をおこない、流量10mL/分でArガスを導入しながら室温から800℃まで昇温した。所定の800℃に達した後、エタノール蒸気を流量3000mL/分で導入し、Ar/エタノール雰囲気下で30分間保持した。得られた黒色の生成物をレーザーラマン分光法および透過型電子顕微鏡で分析した結果、単層カーボンナノチューブが生成していることが確認された。ついで、得られた生成物(単層カーボンナノチューブ/ゼオライト/金属触媒)を、フッ化水素酸10%に3時間浸漬後、中性になるまでイオン交換水で洗浄することでゼオライトおよび金属触媒を除去してカーボンナノチューブを精製した。得られたカーボンナノチューブをTEMにて観察したところ、平均直径は1.2nm、平均アスペクト比は100以上であった。ただし多くが幅約10nmほどのバンドル構造をとっていた。
参考例3:多層カーボンナノチューブの合成
CVD装置における反応温度を600℃とした以外は参考例2と同様にして反を行ったところ多層カーボンナノチューブが生成していることを確認した。参考例2と同様にして精製してゼオライトおよび金属触媒を除去した後、電気焼成炉(倉田技研(株)製、SCC−U−90/150)を用いて黒鉛化処理を行った。まず真空下室温から1000℃まで30分かけて昇温し、次いでアルゴン雰囲気下、圧力5atmで1000℃から2000℃まで30分で昇温、さらに2000℃から2800℃まで1時間かけて昇温して焼成することにより、黒鉛化処理された多層カーボンナノチューブを得た。得られたカーボンナノチューブをTEMで観察したところ、平均直径が58nm、平均アスペクト比が36であった。
NMP74.3gに参考例3で合成した多層カーボンナノチューブ0.75gを加え、発振周波数38kHzの超音波により16時間超音波処理を行った。このNMP分散液に、参考例1で作成したNMPのアラミド樹脂溶液237.5gを加えて温度80℃で4時間攪拌することにより、アラミド樹脂/カーボンナノチューブ=95/5(重量比)の混合ドープを得た。かくして得られたポリマードープを孔径0.3mm、L/D=1、孔数5個のキャップを用いて、シリンダー温度50℃にてNMP30重量%の水溶液である温度50℃の凝固浴中に速度3m/分にて押出した。キャップ面と凝固浴面との距離は10mmとした。凝固浴から取り出した繊維を50℃の水浴中にて水洗し、120℃の乾燥ローラーで乾燥後、500℃の熱板上にて延伸させた。先にこの延伸工程における最大延伸倍率(MDR)を求め、実際はその0.9倍の倍率(20.3倍、速度60.9m/分)で延伸を行いコンポジットファイバーを得た。ファイバーの単繊維径は1.58dtex、この延伸ファイバーのX線回折測定により、カーボンナノチューブの配向係数Fは0.25、アラミド樹脂の配向係数Fは、0.750と求められた。また引張り試験の結果、弾性率は75.4GPa、強度は26.2cN/dtexであった。
NMP904gに参考例3で合成した多層カーボンナノチューブ5gを加え、そのNMP分散液を湿式分散機DYNO−MILL(TYPE KDL)にて、0.3mmφのジルコニア製ビーズを用い周速10m/sにて循環させて30分間ビーズミル処理を行った。TEM測定から処理後のカーボンナノチューブの平均直径は29nm、平均アスペクト比は58と求められた。また動的光散乱測定によりNMP中での平均粒径を求めたところ835nmであり、処理前の1147nmよりも小さくなっていた。かくして得られたNMP分散液55gを16時間超音波処理後、参考例1のアラミド樹脂溶液245gを加えて温度80℃で4時間攪拌することにより、アラミド樹脂/カーボンナノチューブ=98/2(重量比)の混合ドープを得た。この混合ドープをスライドガラス上にのせて光学顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブの分散性が向上していることが確かめられた。実施例1と同様にして紡糸を行いコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。またコンポジットファイバーの繊維軸とほぼ平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行った。その写真を図1に示す。黒い棒状の形態をしたカーボンナノチューブが繊維軸方向に沿って配向していることが分かった。またその幅および長さは、加えたカーボンナノチューブの平均直径および長手方向の長さとほぼ同程度であった。
NMP990gに参考例3で合成した多層カーボンナノチューブ10gを加え、その分散液を湿式分散機DYNO−MILL(TYPE KDL)にて、0.3mmφのジルコニア製ビーズを用い周速10m/sにて循環させて1時間ビーズミル処理を行った。TEM測定から処理後のカーボンナノチューブの平均直径は32nm、平均アスペクト比は53であった。また動的光散乱測定から求めた平均粒径は886nmであった。このNMP分散液75gを16時間超音波処理した後、参考例1のアラミド樹脂溶液237.5gを加えて温度80℃で4時間攪拌することにより、アラミド樹脂/カーボンナノチューブ=95/5(重量比)の混合ドープを得た。実施例1と同様にして紡糸を行いコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。またコンポジットファイバーの繊維軸とほぼ平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行った。その写真を図2に示す。実施例2と同様に黒い棒状の形態をしたカーボンナノチューブが繊維軸方向に沿って配向していることが分かった。
参考例3で合成した多層カーボンナノチューブ2gに濃度約98%の濃硫酸150mLを加え攪拌した後、0℃まで冷却してから濃度約61%の濃硝酸50mLをゆっくりと滴下した。次いで70℃の温水浴中、発振周波数38kHzの超音波により1時間処理を行った。室温まで冷却後この強酸溶液を水中に分散し、孔径0.2μmのテフロン製メンブレンフィルター(ミリポア社製)を用いて充分にろ過、洗浄を行い、カーボンナノチューブを回収した。TEM測定から強酸処理後のカーボンナノチューブの平均直径は26nm、平均アスペクト比は56であった。また動的光散乱測定から求めた平均粒径は552nmであった。またESCAにて表面の元素分析を行ったところ、炭素92.6%、酸素7.4%であった。このカーボンナノチューブ0.3gをNMP55gに分散させ16時間超音波処理した後、アラミド樹脂溶液245gを加えて温度80℃で4時間攪拌することにより、アラミド樹脂/カーボンナノチューブ=98/2(重量比)の混合ドープを得た。この混合ドープの光学顕微鏡観察から、カーボンナノチューブの分散性が高いことが確かめられた。実施例1と同様にして紡糸を行いコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。
実施例4で得られた強酸処理したカーボンナノチューブ0.75gをNMP74.3gに分散させ16時間超音波処理した後、アラミド樹脂溶液237.5gを加えて温度80℃で4時間攪拌することにより、アラミド樹脂/カーボンナノチューブ=95/5(重量比)の混合ドープを得た。この混合ドープの光学顕微鏡観察から、この場合でもカーボンナノチューブの分散性が高いことが確かめられた。実施例1と同様にして紡糸を行いコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。また実施例3の場合と同様にコンポジットファイバーの繊維軸とほぼ平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行い(図3)、カーボンナノチューブが繊維軸方向に沿って配向していることを確認した。
実施例4で得られた強酸処理したカーボンナノチューブ1gに10gのフェノールを加え乳鉢にて10分間約70℃で処理したのちに70℃の温水浴中で発振周波数28kHzの超音波にて10分間超音波処理した。これにジフェニルカーボネート100g、ジメチルアミノピリジン0.061gを加え、常圧下200℃で反応を開始した。30分後常圧のまま220℃に昇温し、系内を徐々に減圧した。反応開始から3時間後さらに、昇温、減圧し、反応開始から5時間後、系内の最終到達温度を320℃、真空度を約0.5mmHg(66.7Pa)とし反応により生成したフェノール及びジフェニルカーボネートを系外へゆっくりと除去した。反応終了後残留物にジクロロメタンを加え孔径0.2μmのテフロン製メンブレンフィルター(ミリポア社製)にて吸引ろ過することで残留したフェノール及びジフェニルカーボネートを除去し0.8gのカーボンナノチューブを分離精製した。TEM測定から反応後のカーボンナノチューブの平均直径は28nm、平均アスペクト比は50であった。また動的光散乱測定から求めた平均粒径は582nmであった。またESCAにて表面の元素分析を行ったところ、炭素94.3%、酸素5.7%であり強酸処理品と比べて炭素量が増えていることからエステル化反応が進行したことが示唆された。かくして得られたカーボンナノチューブフェニルエステル体0.75gを用い、実施例5と同様にしてアラミド樹脂/カーボンナノチューブ=95/5(重量比)の混合ドープを作成し、紡糸してコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。
実施例6の手法で得られたカーボンナノチューブフェニルエステル体1gに50gのフェノールを加え乳鉢にて10分間約70℃で処理したのちに70℃の温水浴中で発振周波数28kHzの超音波にて10分間超音波処理した。これにアニリン100gを加え、常圧下200℃で反応を開始した。30分後常圧のまま220℃に昇温した。反応開始から1時間後さらに昇温し、反応開始から3時間後、系内の最終到達温度を280℃、真空度を約0.5mmHg(66.7Pa)とし反応により生成したフェノール及びアニリンを系外へゆっくりと除去した。反応終了後残留物にジクロロメタンを加え孔径0.2μmのテフロン製メンブレンフィルター(ミリポア社製)にて吸引ろ過することで残留したフェノール及びアニリンを除去し0.9gのカーボンナノチューブを分離精製した。TEM測定から反応後のカーボンナノチューブの平均直径は29nm、平均アスペクト比は48であった。また動的光散乱測定から求めた平均粒径は539nmであった。またESCAにて表面の元素分析を行ったところ、炭素94.1%、窒素1.5%、酸素4.4%でありフェニルエステル体と比べて窒素が検出され酸素量が減っていることからアミド体が生成していることが示唆された。かくして得られたカーボンナノチューブフェニルアミド体0.75gを用い、実施例5と同様にしてアラミド樹脂/カーボンナノチューブ=95/5(重量比)の混合ドープを作成し、紡糸してコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。
昭和電工(株)製多層カーボンナノチューブ(商品名VGCF)を用いた他は、実施例2に従ってコンポジットファイバーを得た。なおビーズミル処理後のカーボンナノチューブの平均直径は107nm、平均アスペクト比は31であった。また動的光散乱測定から求めた平均粒径は1010nmであった。このファイバーの各種物性を表1に示した。
昭和電工(株)製多層カーボンナノチューブ(商品名VGCF)を用いた他は、実施例4に従ってコンポジットファイバーを得た。なお強酸処理後のカーボンナノチューブの平均直径は94nm、平均アスペクト比は28であった。また動的光散乱測定から求めた平均粒径は682nmであった。このファイバーの各種物性を表1に示した。
NMP50gに参考例2で合成した単層カーボンナノチューブ0.15gを加え、発振周波数38kHzの超音波により16時間超音波処理を行った。このNMP分散液に、参考例1のアラミド樹脂溶液247.5gを加えて温度80℃で4時間攪拌することにより、アラミド樹脂/カーボンナノチューブ=99/1(重量比)の混合ドープを得た。実施例1と同様にして紡糸を行いコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。
参考例2で得た単層カーボンナノチューブ0.5gに濃度約98%の濃硫酸150mLを加え攪拌した後、0℃まで冷却してから濃度約61%の濃硝酸50mLをゆっくりと滴下した。次いで70℃の温水浴中、発振周波数38kHzの超音波により1時間処理を行った。室温まで冷却後この強酸溶液を水中に分散し、孔径0.2μmのテフロン製メンブレンフィルター(ミリポア社製)を用いて充分にろ過、洗浄を行い、カーボンナノチューブを回収した。なお強酸処理後のカーボンナノチューブの平均直径は1.1nm、平均アスペクト比は100以上であった。ただし処理前と同じく多くが幅約10nmほどのバンドル構造をとっていた。また動的光散乱測定から求めた平均粒径は189nmであり、処理前の250nmよりも小さくなっていた。またESCAにて表面の元素分析を行ったところ、炭素93.4%、酸素6.6%であった。このカーボンナノチューブ0.15gを用いて実施例10と同様にしてアラミド樹脂/カーボンナノチューブ=99/1(重量比)の混合ドープを得た。この混合ドープの光学顕微鏡観察から、カーボンナノチューブの分散性が高いことが確かめられた。実施例1と同様にして紡糸を行いコンポジットファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。
比較例1
参考例1で作成したNMPのアラミド樹脂溶液245gに、さらにNMP55gを加えて温度80℃で4時間攪拌することにより、実施例とほぼ同じポリマー濃度であるカーボンナノチューブを含まないアラミド樹脂溶液を得た。この溶液から実施例1と同様に紡糸を行い、アラミドファイバーを得た。このファイバーの各種物性を表1に示した。
比較例2
実施例1における紡糸工程において、延伸前の120℃の乾燥ローラーにより乾燥させた後のコンポジットファイバーを取り出し、各種物性を評価した。その結果を表1に示した。
Figure 2004050764

Claims (16)

  1. 下記式(A)及び(B)
    −NH−Ar−NH− (A)
    −OC−Ar−CO− (B)
    上記一般式(A)、(B)において、Ar,Arは各々独立に炭素数6〜20の2価の芳香族基を表わす。
    の構成単位から主としてなる全芳香族ポリアミド100重量部と、平均直径が300nm以下、平均アスペクト比が5.0以上のカーボンナノチューブ0.01〜100重量部とからなる組成物からなり、繊維軸方向にカーボンナノチューブが配向していることを特徴とするコンポジットファイバー。
  2. カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブであり、下記式(1)
    Figure 2004050764
    式中φはX線回折測定における方位角、Iは002結晶面の回折強度である。
    にて求められるカーボンナノチューブの配向係数Fが0.1以上であることを特徴とする請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  3. 偏光ラマン分光測定で入射レーザーを繊維の側面に繊維軸と直交方向から照射したときのカーボンナノチューブ由来のラマンスペクトルにおいて下記式(2)
    Figure 2004050764
    式中、レーザー偏光面を繊維軸と平行に配置した場合のGバンド強度をIXX,レーザー偏光面を繊維軸と垂直に配置した場合のGバンド強度をIYYとする。
    で表される配向度Pが0以上0.7以下を満たすことを特徴とする請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  4. 全芳香族ポリアミドが、Ar
    Figure 2004050764
    及び/または
    Figure 2004050764
    であり、Ar
    Figure 2004050764
    である請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  5. 全芳香族ポリアミドが、Ar
    Figure 2004050764
    及び
    Figure 2004050764
    であり、Ar
    Figure 2004050764
    である共重合体であって、その共重合比が1:0.8〜1:1.2である請求項4に記載のコンポジットファイバー。
  6. 上記式(1)で求められる全芳香族ポリアミドの配向係数Fが0.5以上である請求項2または3に記載のコンポジットファイバー。
  7. 用いられるカーボンナノチューブ表面の酸素原子の存在割合が、炭素原子100に対して2〜25の範囲である請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  8. 用いられるカーボンナノチューブは物理的な微細化処理を施したものである請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  9. 用いられるカーボンナノチューブはpH0.01〜2の強酸による処理を施したものである請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  10. pH0.01〜2の強酸による処理に次いでエステル化させたカーボンナノチューブを用いた請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  11. pH0.01〜2の強酸による処理およびエステル化に次いでアミド化させたカーボンナノチューブを用いた請求項1に記載のコンポジットファイバー。
  12. 全芳香族ポリアミドとカーボンナノチューブの混合溶液を調製し、その溶液から紡糸してカーボンナノチューブを配向させることを特徴とする請求項1に記載のコンポジットファイバーの製造方法。
  13. 物理的な微細化処理を施したカーボンナノチューブを用いる請求項12に記載のコンポジットファイバーの製造方法。
  14. pH0.01〜2の強酸による処理を施したカーボンナノチューブを用いる請求項12に記載のコンポジットファイバーの製造方法。
  15. pH0.01〜2の強酸による処理に次いでエステル化させたカーボンナノチューブを用いる請求項12に記載のコンポジットファイバーの製造方法。
  16. pH0.01〜2の強酸による処理およびエステル化に次いでアミド化させたカーボンナノチューブを用いる請求項12に記載のコンポジットファイバーの製造方法。
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