JPS648355B2 - - Google Patents

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JPS648355B2
JPS648355B2 JP58012882A JP1288283A JPS648355B2 JP S648355 B2 JPS648355 B2 JP S648355B2 JP 58012882 A JP58012882 A JP 58012882A JP 1288283 A JP1288283 A JP 1288283A JP S648355 B2 JPS648355 B2 JP S648355B2
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key
slur
signal
pitch
channel
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Masanobu Chibana
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Yamaha Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、スラー(ポルタメント)のような
ピツチを漸次変化させる効果を実現する電子楽器
に関し、特に、ピツチと共に楽音の振幅レベルも
キースケーリングされた値に漸次変化させるよう
にした電子楽器に関する。
従来技術 楽音のピツチを第1の鍵に対応する音高から第
2の鍵に対応する音高に滑らかに変化させる効果
はポルタメントまたはスラー(以下この明細書で
はスラーという)として従来より知られており、
その一例として特開昭54−107722号公報に示され
たものを挙げることができる。しかし従来の電子
楽器におけるスラー効果は楽音の周波数だけが滑
らかに変化され、音量は変わらなかつた。ところ
が、自然楽器でのスラー演奏(例えばギターのチ
ヨーキング)を考えると、必らずしも音高だけで
なく音量も(更には音色も)その間に変化するこ
とがあるため、従来の電子楽器ではそのような自
然楽器のスラー演奏特性を完全に模倣することが
できなかつた。また、一般に同じ音量であつても
周波数が異なれば人間の耳には聴感上異なる音量
感で聴き取られるという性質があるので、音量は
変わらずに周波数だけが変化すると、聴感上の音
量感がスラーの方向によつて大きくなつたり小さ
くなつたりするという問題も生じる。
発明の目的 この発明の目的は、上述のような従来技術の欠
点を改善し、スラーあるいはそれに類似した効果
を付与すべきときに音高のみならず音量も更には
必要に応じて音色その他の特性も制御できるよう
にすることを目的とする。
発明の概要 この発明によれば、スラー効果あるいはそれに
類似したピツチの漸次変化(例えばグリサンド効
果)が付与された(または付与されるべき)楽音
信号を夫々独立に制御する2系列の楽音制御手段
が設けられ、スラー等のピツチ変化付与期間にお
いて異なる特性の2つの制御信号によつて各系列
の楽音信号を個別に制御する。一方の(第1の)
制御信号は、ピツチ変化付与期間において(この
期間全域に限らず一部でもよい)ピツチ変化の始
まりの第1の音のピツチに従つて定まるレベルか
ら或る所定レベルまで次第に変化し、他方の(第
2の)制御信号は、ピツチ変化付与期間において
(この期間全域に限らず一部でもよい)或る所定
レベルからピツチ変化の終わりに第2の音のピツ
チに従つて定まるレベルまで次第に変化するよう
に発生される。その結果、2つの系列の同じピツ
チの(同じピツチ変化を示す)楽音信号がピツチ
変化付与期間において互いに逆方向に制御され、
全体としては(つまり2系列分を加算合成した楽
音信号としては)、始めは第1の音のピツチに応
じた特性が強く、次第に第2の音のピツチに応じ
た特性へと楽音制御特性が移行していくことにな
る。
実施例 まず第1図を参照してこの発明の一実施例の概
略を説明すると、キーコードKCは図示しない押
鍵検出回路から鍵押圧に応答して与えられるもの
であり、押圧された鍵を表わしている。ピツチ情
報発生及びスラー付与回路10は、単音のキーコ
ードKCを入力し、そのキーコードKCが示す鍵の
ピツチを表わすピツチ情報を発生し、かつ、スラ
ー効果を付与する場合は入力キーコードKCが第
1の鍵から第2の鍵に変わつたとき第1の鍵のピ
ツチから第2の鍵のピツチまで徐々に変化するピ
ツチを表わすピツチ情報を発生する。ピツチ情報
発生及びスラー付与回路10から発生されたピツ
チ情報SKCは2系列のトーンジエネレータ11,
12に与えられる。トーンジエネレータ11,1
2はピツチ情報SKCに応じた同じピツチを持つ
楽音信号を夫々発生するが、その音色は音色制御
用エンベロープ発生器13から与えられた個別の
エンベロープ信号E1′,E2′に応じて夫々独立
に制御されるようになつている。各トーンジエネ
レータ11,12の出力楽音信号は乗算器14,
15に夫々与えられ、その音量が音量制御用エン
ベロープ発生器16から各乗算器14,15に与
えられた個別のエンベロープ信号E1,E2に応
じて夫々独立に制御されるようになつている。両
系列の楽音信号は加算器17で加算され、図示し
ないサウンドシステムに与えられる。
エンベロープ発生器13,16は、アタツク、
デイケイ、サステイン等の特性をもつエンベロー
プ信号(時間の関数としての制御信号)をキーコ
ードKCの変化に応答して発生するものであり、
夫々2系列のエンベロープ信号E1′,E2′,E
1,E2を交互に発生し、かつ、ピツチ情報
SKCがスラー変化するときにほぼ対応して一方
のエンベロープ信号E1′,E1の立下り部分と
他方のエンベロープ信号E2′,E2の立上り部
分が交差するようにこれらのエンベロープ信号E
1′,E1,E2′,E2を交互に発生する。エン
ベロープ発生器13,16は、エンベロープ信号
E1′,E2′,E1,E2のサステインレベル
(定常レベル)に関して、入力キーコードKCに応
じたキースケーリングを行なうようになつてい
る。キースケーリングとは、各鍵の楽音制御レベ
ルを所定の特性に従つて夫々の鍵のピツチに関し
て固有のレベルに設定することである。例えばピ
ツチ対音量レベルのキースケーリング特性は第3
図のように設定されることが多い。これは、同じ
音量でもピツチが高くなるほど聴感上の音量感が
増大するので、その分を補償するためである。こ
のような聴感上の音量補償のみならず、自然楽器
音に特有のピツチ対音量(または音色)特性を模
倣するためにもキースケーリング技術が利用され
る。
第2図aに示すように、キーコードKCの内容
が何もない状態から任意の第1の鍵KC1を示す
値に変わり、やがてKC1から任意の第2の鍵KC
2を示す値に変わつたとする。この場合、回路1
0から発生させるピツチ情報SKCは第2図bに
示すようにKC1を示すキーコードKCの立上りと
共に直ちにKC1に対応するピツチを指示する。
やがてキーコードKCがKC1からKC2に変わる
と、SKCは直ちにKC2に対応するピツチを指示
せずに、KC1のピツチからKC2のピツチに向つ
て徐々に変化する。このようなピツチ情報SKC
の傾斜に従つてスラー効果が付与された楽音信号
がトーンジエネレータ11,12から夫々発生さ
れる。勿論、スラー付与期間におけるピツチ情報
SKCの変化つまりピツチの変化は直線的なもの
に限らず第2図bで破線で示すような指数的もし
くは対数的変化であつてもよい。
一方、エンベロープ発生器13,16では、第
2図cに示すように、KC1を示すキーコードKC
の立上りに応答して通常のアタツクレートで立上
る第1のエンベロープ信号E1′,E1を夫々発
生する。この第1のエンベロープ信号E1′,E
1はやがてKC1に従つて定まる(キースケーリ
ングされた)サステインレベルL1を維持するよ
うになる。キーコードKCがKC1からKC2に切
換わつたとき、エンベロープ発生器13,16で
は、第1のエンベロープ信号E1′,E1をサス
テインレベルL1から或る所定レベル(一般的に
はゼロレベルまたは初期レベル)に向けて次第に
変化させる(減衰させる)と共に、第2のエンベ
ロープ信号E2′,E2を或る所定レベル(ゼロ
レベルまたは初期レベル)からKC2に従つて定
まる(キースケーリングされた)サステインレベ
ルL2に向けて次第に変化させる(立上らせる)。
こうして、スラー付与期間において第1のエンベ
ロープ信号E1′,E1と第2のエンベロープ信
号E2′,E2とが互いに逆方向に漸次変化し、
これにより、(第1と第2のエンベロープ信号と
では夫々同じピツチの楽音信号を制御するので、)
全体としては楽音信号の制御レベルが第2図cの
1点鎖線のように第1の鍵KC1に対応するレベ
ルL1から第2の鍵KC2に対応するレベルL2
まで次第に(その軌跡は必らずしも直線的とは限
らないが)移行する。
もし、第2の鍵KC2から第3の鍵に切換つた
ときにもスラーを付与する場合は、今度はそのス
ラー付与期間において第2のエンベロープ信号E
2′,E2が次第に減衰させられ、かつ、第1の
エンベロープ信号E1′,E1が第3の鍵に応じ
たサステインレベルまで次第に立上るようにされ
るのは勿論である。こうして、楽音制御のために
主に使用される系列が押圧鍵が変わる毎に交互に
切換わる。
尚、スラー付与期間における一方のエンベロー
プ信号の立上り開始時点P1(第2図c)は他方
のエンベロープ信号の立下り開始時点P2よりも
幾分遅れていてもよく、また、エンベロープ信号
の立下り終了時点P3、立上り終了時点P4も任
意に選んでよい。また、スラー付与期間における
エンベロープ信号の変化は直線に限らず、指数も
しくは対数その他の曲線であつてもよい。勿論、
スラー付与期間におけるエンベロープ信号の立上
りレートは通常のアタツクレートと区別されてい
るのが好ましく、普通はアタツクレートよりも遅
くする。
第2図cでは便宜上、音色制御用エンベロープ
発生器13のエンベロープ信号E1′,E2′と音
量制御用エンベロープ発生器16のエンベロープ
信号E1,E2が同一形状であるかのように示し
ているが、両者は異なつていてもよい。むしろ、
別々に発生器13,16を設けたので、音色制御
用と音量制御用のエンベロープ信号の形状を異な
らせるのが効果的である。音色制御用と音量制御
用のエンベロープ信号を共通にする場合は、エン
ベロープ発生器13,16はどちらか一方有れば
よい。
次に第4図以降を参照してこの発明の別の実施
例を詳しく説明する。
第4図において、押鍵検出回路19は鍵盤18
における鍵押圧、離鍵を検出し、離鍵から押鍵に
変化した鍵が有ればその鍵を表わすキーコード
KCと共にキーオンイベント信号KONEVを出力
し、押鍵から離鍵に変化した鍵が有ればそのキー
コードKCと共にキーオフイベント信号KOFEV
を出力する。押鍵検出回路19の出力はマイクロ
コンピユータ部20に与えられる。マイクロコン
ピユータ部20では、鍵盤18で複数鍵が押圧さ
れている場合そのうち1鍵を発音させるために選
択する単音選択処理と、楽音制御用の2チヤンネ
ルが交互に利用されるように割当てる処理とを実
行する。マイクロコンピユータ部20の出力はイ
ンタフエース21に与えられ、発生すべき楽音の
キーコードKCとキーオン信号KON及びスラー付
与期間中のエンベロープ信号発生を制御するため
のスラーモード信号SLMと強制ダンプ信号FDと
が出力される。
ピツチ情報発生及びスラー付与回路22は前出
の同一名称の回路10(第1図)と同等の機能を
果すものであり、例えば特開昭54−107722号公報
その他に示された公知の技術を用いて構成するこ
とができる。スラー制御操作子23はスラー効果
のオン・オフを選択するためのスラースイツチ2
3aとスラースピードセレクタ23bとを含んで
おり、スイツチ23aの出力をマイクロコンピユ
ータ部20とスラー付与回路22に入力してスラ
ー付与するか否かの制御を行ない、セレクタ23
bの出力をスラー付与回路22に入力してスラー
スピード(ピツチ変化レートまたはピツチ変化時
間)を制御する。尚、この実施例では、スイツチ
23aをオンすれば必らずスラーが付与されるの
ではなく、押鍵操作法に応じてスラー付与の可否
が自動的に決定されるようになつている。すなわ
ち、スイツチ23aがオンのときに、押鍵操作法
がレガート形式(前者の鍵を押圧解除する前に新
たな鍵を押圧すること)であればスラー効果を付
与し、スタツカート形式(前音の鍵を完全に離鍵
した後に新たな鍵を押圧すること)であればスラ
ー効果を付与しない。この押鍵操作法はマイクロ
コンピユータ部20で判断される。尚、スラー効
果のオン・オフ選択及びスラースピード選択は専
用スイツチ23a,23bによる選択操作に限ら
ず、音色選択回路24における音色選択に連動し
て自動的になされるようになつていてもよい。
トーンジエネレータ25は、回路22から与え
られたピツチ情報SKCに従うピツチを有する楽
音信号を発生し、この楽音信号の音色、音量等を
2つの楽音制御チヤンネルで夫々独立に制御し、
最終的に両チヤンネルの楽音信号を加算してサウ
ンドシステム26に与える。ピツチ情報SKCに
応じた同ピツチの楽音信号を2つの楽音制御チヤ
ンネルで別々に同時に発生し、そのまま両チヤン
ネルで別々に制御するようにしてもよい。エンベ
ロープ発生器27は2チヤンネル分のエンベロー
プ信号VL(つまり第1及び第2のエンベロープ信
号VL1,VL2)を時分割で発生し、トーンジエ
ネレータ25に与える。トーンジエネレータ25
の各チヤンネルでは各々に対応するエンベロープ
信号VLに従つて音量、音色等を制御する。尚、
トーンジエネレータ25における2つの楽音制御
(もしくは楽音発生)チヤンネルは時分割的なも
のであつてもよい。インタフエース21からエン
ベロープ発生器27に与えられる信号KON,
SLM,FDはマイクロコンピユータ部20におけ
る割当てに対応して2チヤンネル分が時分割的に
与えられ、これらにもとづき各チヤンネルのエン
ベロープ信号VL,VL1,VL2が時分割で形成
される。また、インタフエース21からエンベロ
ープ発生器27に対して、エンベロープ信号のキ
ースケーリングのためにキーコードKCが与えら
れ、音色選択回路24からは音色に応じたエンベ
ロープ信号制御のために音色選択情報TCが与え
られる。更に、スラーレートに応じたエンベロー
プ信号の変化制御を行なうためにスラーセレクタ
23bからスラースピードデータSSDが与えられ
る。
マイクロコンピユータ部20では、キーオンイ
ベント信号KONEVが与えられたとき、第5図に
示すようなキーオンイベントプログラムを実行
し、キーオフイベント信号KOFEVが与えられた
とき、第6図に示すようなキーオフイベントプロ
グラムを実行する。
キーオンイベントプログラムでは、まず、キー
オンイベント信号KONEVと一緒に押鍵検出回路
19から与えられたキーコードKCを押圧キーコ
ードレジスタKCRに取り込む(ブロツク28)。
このレジスタKCRは、複数の記憶位置を有し、
現在押圧中の鍵のキーコードをすべて記憶し得る
ものである。ブロツク29では、レジスタKCR
に記憶されている押圧キーコードの中から1つの
キーコードを所定の優先選択基準に従つて選択
し、これを優先選択キーコードNKCとして内部
レジスタに記憶する。優先選択基準としては、最
高音または最低音優先あるいは後着優先(より後
で押圧された鍵を優先する)など適宜の基準を採
用してよい。一方、別の内部レジスタには現在発
音中の鍵のキーコードPKCがストアされており、
ブロツク30では、ブロツク29で検出された優
先選択キーコードNKCが現在発音中のキーコー
ドPKCと同じかどうかを調べる。同じであれば、
残りの処理を行なわずに、このプログラムを終了
する(リターン)。後着優先基準の場合はブロツ
ク30がYESとなることは通常起らないが、最
高音または最低音優先基準の場合は優先選択され
ない鍵に関してもキーオンイベントが起り得るの
でブロツク30がYESとなることがある。
優先選択キーコードNKCが現在発音中でない
場合、つまり発生すべき楽音を現在発音中のキー
コードPKCに対応するものから優先選択キーコ
ードNKCに対応するものに切換えるべきとき、
ブロツク30のNOからブロツク31に進み、こ
のプログラムが続行される。ブロツク31ではス
ラースイツチ23aがオンされているかを調べ、
オンならば今回のキーオンイベントがエニーニユ
ーキーオンであつたかを調べる(ブロツク32)。
エニーニユーキーオンとは、今回押圧された鍵以
外に押圧鍵が存在しないこと(つまり何も鍵が押
圧されていない状態で始めて鍵が押圧されるこ
と)を意味し、これは押圧キーコードレジスタ
KCRにストアされているキーコードが1個だけ
かあるいは2以上有るかを調べることにより判定
できる。エニーニユーキーオンがYESならば、
スタツカート形式の鍵操作で鍵が押圧されたこと
を意味し、スラーレジスタSLの内容を“0”と
してスラー効果がかからないようにする(ブロツ
ク33)。他方、エニーニユーキーオンがNOな
らば、レガート形式で鍵操作がなされたことを意
味し、スラーレジスタSLの内容を“1”にセツ
トしてスラー効果がかかるようにする(ブロツク
34)。また、スラースイツチ23aがオフなら
ば、エニーニユーキーオンの判断を行なうことな
く、スラーレジスタSLを“0”とする(ブロツ
ク35)。
チヤンネルフラグCHFLGは2つのチヤンネル
のどちらに発音すべきことが割当てられているい
るかを示すもので、発音すべき鍵が変わる毎に割
当てるべきチヤンネルが交互に切換わるようにな
つている。ブロツク36では、チヤンネルフラグ
CHFLGがどちらのチヤンネルを示しているかを
調べる。第1チヤンネルを示している場合はは、
ブロツク37で第1チヤンネルのキーオフパルス
KFP1を出力する。尚、この例ではマイクロコ
ンピユータ部20から出力されたアドレスデータ
をインタフエース21の内部でデコードすること
によりキーオフパルスKFP1及びその他パルス
を作成するようにしているので、ブロツク37そ
の他におけるパルス出力処理とは、パルスそのも
のをマイクロコンピユータ部20から出力するこ
とではなく、そのパルスに対応するアドレスに何
らかのデータを書き込むことにより、出力すべき
パルスに対応するアドレスを指定することであ
る。こうして、指定されたアドレスのアドレスコ
ードがアドレスバスを介してマイクロコンピユー
タ部20からインタフエース21に与えられ、こ
のアドレスコードをデコードすることにより所期
のパルスが得られるようになつている。
ブロツク38では、第2チヤンネルのキーオン
パルスKOP2と共に優先選択されたキーコード
NKCを出力する。つまり、上述の通り、パルス
KOP2に対応するアドレスにキーコードNKCを
書き込み、そのアドレスコードをアドレスバスに
出力すると共にキーコードNKCをデータバスに
出力する。
ブロツク39では、エニーニユーキーオンであ
るかどうかを再び調べる。NOつまりレガート式
押鍵操作であれば、第1チヤンネルの強制ダンプ
パルスFDP1を出力し、現在発音中のキーコー
ドPKCをストアする内部レジスタに優先選択さ
れたキーコードNKCを書き込んで「PKC=
NKC」にする(ブロツク40)。次にスラーレジ
スタSLが“1”であるかを調べ、YESならば第
2チヤンネルのスラーモードパルスSLP2を出力
し(ブロツク41)、最後にチヤンネルフラグ
CHFLGを第2チヤンネルを示す内容に切換える
(ブロツク42)。スラーレジスタSLが“0”の
ときはブロツク41を飛び越してブロツク42に
進む。
一方、エニーニユーキーオンがYES(つまりス
タツカート式押鍵操作)のときはブロツク39か
らブロツク43に進み、キーコードラツチパルス
KCLを出力する。次に、現在発音中のキーコー
ドPKCをストアする内部レジスタに優先選択さ
れたキーコードNKCを書き込み、内部のキーオ
ンレジスタKONRに鍵押圧を示す“1”をセツ
トする(ブロツク44)。その後、ブロツク42
に進む。
ブロツク36でチヤンネルフラグCHFLGが第
2チヤンネルを示していると判定されたときは1
点鎖線で囲んだルーチン45を行なう。このルー
チン45では、上述のブロツク37から42に至
るルーチンと同様の処理を反対のチヤンネルに関
して行なう。つまり、ブロツク37から42に至
るルーチンにおけるパルスKFP1,KOP2,
FDP1,SLP2に関する処理をその各々とは反
対のチヤンネルに関してつまり第2チヤンネルの
キーオフパルスKFP2、第1チヤンネルのキー
オンパルスKOP1、第2チヤンネルの強制ダン
プパルスFDP2、第1チヤンネルのスラーモー
ドパルスSLP1に関して行なう。そして最後にチ
ヤンネルフラグCHFLGを第1チヤンネルに切換
える(ブロツク46)。
第6図のキーオフイベントプログラムでは、ま
ず、キーオフイベント信号KOFEVと一緒に押鍵
検出回路19から与えられたキーコードKCを取
り込み、取り込んだキーコードKCに対応する押
圧キーコードレジスタKCR内のキーコードを消
去する(ブロツク47)。ブロツク48では第5
図のブロツク29と同じ優先選択処理を行なう。
これはキーオフによつてレジスタKCR内のキー
コードの優先順位が変わることがあるため、その
見直しを行なうためである。もし、すべての鍵が
オフならば、優先選択キーコードNKCとして、
そのことを示す所定のコード例えば全ビツト
“0”のコードがストアされる。ブロツク49で
は全鍵がオフかどうかを調べる。YESならば、
チヤンネルフラグCHFLGによつて指示されたチ
ヤンネルに対応するキーオフパルスKFP1また
はKFP2を送出し(ブロツク50)、キーオンレ
ジスタKONRを“0”にリセツトし(ブロツク
51)、このプログラムを終了する。全鍵がオフ
でなければ、ブロツク52で「NKC=PKC」で
あるかを調べ、YESならば今回のキーオフイベ
ントは発音中の鍵によつて起されたものではない
ので、このプログラムを終了する(リターンす
る)。
発音中の鍵つまりキーコードPKCに対応する
鍵がオフされたならば、新たに検出された優先選
択キーコードNKCとPKCが一致せず、ブロツク
52がNOとなる。次にスラースイツチ23aが
オンしているかどうかを調べ、それに応じてスラ
ーレジスタSLを“1”または“0”にする(ブ
ロツク53,54,55)。
ブロツク56ではチヤンネルフラグCHFLGを
調べ、それに応じてブロツク57または61に進
む。CHFLGが第1チヤンネルを示しているとき
は、ブロツク57で第1チヤンネルのキーオフパ
ルスKFP1を出力し、更に第2チヤンネルのキ
ーオンパルスKOP2と共に優先選択されたキー
コードNKCを出力し、更に第1チヤンネルの強
制ダンプパルスFDP1を出力し、その後NKCを
PKCのレジスタに書き込む。次にスラーレジス
タSLが“1”であるかどうかを調べ、SL=“1”
ならば第2チヤンネルのスラーモードパルスSLP
2を送出した後チヤンネルフラグCHFLGを第2
チヤンネルに切換える(ブロツク58,59,6
0)。SL=“1”でなければ、SLP2は送出せず
にCHFLGを第2チヤンネルに切換える。ブロツ
ク61ではブロツク57と同様の処理を反対のチ
ヤンネルのパルスKFP2,KOP1,FDP2に関
して行ない、キーコードNKCを送出すると共に
NKCをPKCのレジスタに書き込む。また、スラ
ーを付与する場合は第1チヤンネルのスラーモー
ドパルスSLP1を出力し、その後、フラグ
CHFLGを第1チヤンネルに切換える(ブロツク
62,63,64)。
第7図にはインタフエース21の詳細例が示さ
れている。マイクロコンピユータ部20からこの
インタフエース21に対してアドレスバス65を
介して上述の各パルスKCL〜SLP2の出力タイ
ミングに対応してアドレスコードが与えられ、こ
れがデコーダ66で各パルスKCL〜SLP2に対
応する出力ラインにデコードされる。また、アド
レスコードと共にマイクロコンピユータ部20か
ら出力されたデータ(特にキーコードNKC)が
データバス67を介してラツチ回路68に与えら
れる。
第1チヤンネルのキーオンパルスKOP1とキ
ーオフパルスKFP1はフリツプフロツプ69の
セツト入力Sとリセツト入力Rに夫々入力され、
その出力Qがアンド回路70を介して第1チヤン
ネル用のキーオン信号KON1としてセレクタ7
1のA入力に与えられる。同様に、第2チヤンネ
ルのキーオンパルスKOP2とキーオフパルス
KFP2はフリツプフロツプ72に入力され、そ
の出力Qがアンド回路73を介して第2チヤンネ
ル用のキーオン信号KON2としてセレクタ71
のB入力に与えられる。
各チヤンネルの強制ダンプパルスFDP1,
FDP2はワンシヨツト回路74,75に夫々与
えられ、エンベロープ信号のダンプ(減衰)期間
を示す一定時間幅のダンプ信号FD1,FD2を
夫々のチヤンネルに関して出力する。これらの信
号FD1,FD2はセレクタ76のA入力及びB入
力に夫々与えられる。
各チヤンネルのスラーモードパルスSLP1,
SLP2はフリツプフロツプ77,78のセツト入
力Sに夫々与えられ、そのリセツト入力Rには対
応するチヤンネルのキーオフパルスKFP1,
KFP2が夫々与えられる。フリツプフロツプ7
7,78の出力はアンド回路79,80を介して
各チヤンネルのスラーモード信号SL1,SL2と
してセレクタ81のA、B入力に夫々加わる。
第1チヤンネル用のアンド回路70,79に
は、ワンシヨツト回路75から出力された第2チ
ヤンネルの強制ダンプ信号FD2を反転した信号
FD2が与えられる。第2チヤンネル用のアンド
回路73,80にはワンシヨツト回路74から出
力された第1チヤンネルの強制ダンプ信号FD1
を反転した信号1が与えられる。こうして、
一方のチヤンネルのダンプ期間中は、他方のチヤ
ンネルのキーオン信号KON1,KON2及びスラ
ーモード信号SL1,SL2の発生が抑止される。
セレクタ71,76,81はチヤンネルタイミ
ングパルスCH1によつてA入力とB入力を交互
に時分割で選択する。このパルスCH1は例えば
デユーテイ50%のパルスであり、“1”のときA
入力に加わる第1チヤンネルの信号を選択し、
“0”のときB入力に加わる第2チヤンネルの信
号を選択する。こうして、時分割多重化された2
チヤンネル分のキーオン信号KON、強制ダンプ
信号FD、スラーモード信号SLMが各セレクタ7
1,76,81から出力される。尚、フリツプフ
ロツプ69,72,77,78、ワンシヨツト回
路74,75の動作を同期制御するためのクロツ
クパルスφMはマイクロコンピユータ部20のク
ロツクに同期した高速クロツクパルスである。
ラツチ回路68はオア回路82を介して与えら
れるキーオンパルスKOP1,KOP2によつてラ
ツチ制御される。従つて、第5図のブロツク3
8、ルーチン45の処理によつてキーオンパルス
KOP1またはKOP2と一緒にキーコードNKCが
送出されたときだけラツチ内容の書き換え動作を
行ない、該キーコードNKCがラツチ回路68に
ラツチされる。ラツチ回路83は、発生すべき楽
音を示すキーコードKCの変化をダンプ期間中遅
らせるためのものであり、ラツチ回路68の出力
が入力される。ワンシヨツト回路74,75から
出力されたダンプ信号FD1,FD2が立下り微分
回路84,85に夫々与えられ、ダンプ期間の終
わりに応答して該回路84,85からパルスが出
力され、これがオア回路86,87を介してラツ
チ回路83にラツチ制御パルスとして加わる。
尚、エニーニユーキーオンのときは前音消去のた
めのダンプ動作は必要ないので、キーコードKC
の出力を遅らせる必要がない。従つて、エニーニ
ユーキーオンのとき第5図のブロツク43,ルー
チン45の処理で出力したキーコードラツチパル
スKCLをオア回路87を介してラツチ回路83
に与え、ラツチ回路68にラツチしたキーコード
NKCを直ちにラツチ回路83にラツチする。ラ
ツチ回路83の出力は遅延フリツプフロツプ88
を介してチヤンネルタイミングパルスCH1によ
つて同期化され、発生すべき楽音を示すキーコー
ドKCとして出力される。
第8図aには、時点t1で鍵KC1が初めて押圧
され、鍵KC1に優先する鍵KC2が時点t2で押圧
され、時点t3で鍵KC2が離鍵されるが鍵KC1の
押圧はなおも持続し、時点t4で鍵KC1が離鍵さ
れる場合における第7図各部の信号状態が例示さ
れている。データバス67に与えられる優先選択
キーコードNKCはt1からt2の間KC1を示し、t2
からt3の間KC2を示し、t3からt4の間KC1を示
す。また、マイクロコンピユータ部20における
チヤンネルフラグCHFLGの内容の一例も第8図
aに示されており、時点t1以前ではCHFLGが第
1チヤンネルを示しているとする。そうすると、
t1〜t2の期間では第2チヤンネルが利用され、t2
〜t3の期間では第1チヤンネルが利用され、t3
t4の期間では第2チヤンネルが利用されるように
フラグCHFLGが切換わる。このフラグCHFLG
に応じて、各チヤンネルのキーオンパルスKOP
1,KOP2及びキーオフパルスKFP1,KFP2
が各時点t1〜t4において同図に示すように発生す
る。従つて、t1〜t2の期間では第2チヤンネルの
キーオン信号KON2が発生される。時点t1では
エニーニユーキーオンと判断され、キーコードラ
ツチパルスKCLが発生される。従つて、ラツチ
回路68,83は時点t1においてほぼ同時に鍵
KC1のキーコードをラツチする。
時点t2ではレガート形式の押鍵操作が有つたと
判定され、(レガート形式で新たな優先鍵が押圧
されたことが第5図のキーオンイベント処理で判
定される)一定時間幅Tで第2チヤンネルの強制
ダンプ信号FD2が発生される。このTの間、第
1チヤンネルのキーオン信号KON1の立上りと
ラツチ回路83へのKC2のキーコードの書き込
みが遅らされる。同様に、時点t3でもレガート形
式の押鍵操作が有つたと判定され(レガート形式
で古い優先鍵が離鍵されたことが第6図のキーオ
フイベント処理で判明する)、一定時間幅Tで第
1チヤンネルの強制ダンプ信号FD1が発生され
る。このTの間、第2チヤンネルのキーオン信号
KON2の立上りとラツチ回路83へのKC1のキ
ーコード書き込みが遅らされる。
第8図bには、スラースイツチ23aがオンさ
れている場合における同図aに対応するスラーモ
ードパルスSLP1,SLP2、スラーモード信号
SL1,SL2その他の状態が示されている。この
場合、時点t2で第1チヤンネルのスラーモードパ
ルスSLP1が発生され、時間Tだけ遅れて第1チ
ヤンネルのスラーモード信号SL1が立上る。ま
た、時点t3で第2チヤンネルのスラーモードパル
スSLP2が発生され、SL1が立下り、それより
Tだけ遅れて第2チヤンネルのスラーモード信号
SL2が立上る。
第8図cには、スラースイツチ23aがオフの
場合における同図aに対応する信号状態が示され
ている。この場合、スラーモードパルスSLP1,
SLP2が全く発生せず、従つてスラーモード信号
SL1,SL2は“0”のままである。
エンベロープ発生器27の一例につき第9図を
参照して説明する。
チヤンネルタイミング信号CH1によつてシフ
ト制御される2ステージのシフトレジスタ89
は、2チヤンネル分のエンベロープ信号VL1,
VL2の瞬時値を動的にストアしており、その出
力がエンベロープ信号VL(つまりVL1,VL2を
時分割多重化したもの)としてトーンジエネレー
タ25(第4図)に与えられる。また、このシフ
トレジスタ89の出力は演算回路90に与えら
れ、セレクタ91を介して与えられる単位演算時
間当りの増加値または減少値を示す(正負符号を
持つ)変化幅データ△Vによつて加算または減算
される。この演算回路90の出力がシフトレジス
タ89に入力される。
目標値発生器92は、シフトレジスタ89、演
算回路90のループにおける加減演算結果の到達
目標値TGを示すデータを比較器93のA入力に
与える。比較器93は、B入力に与えられるシフ
トレジスタ89の出力信号VLすなわち各チヤン
ネルのエンベロープ信号VL1,VL2の瞬時値と
A入力の目標値TGとを比較し、両入力A、Bの
値の関係に応じて出力信号を生じる。
ステート制御回路94は、エンベロープ信号形
成のための演算状態を制御するためのものであ
り、一例として、この演算状態はエンベロープ波
形における典型的な4つの部分つまりアタツク、
サステイン、デイケイ、ダンプ及びスラー用に特
別に用意されたスラーアタツク部分に対応してい
る。ステート制御回路94は、エンベロープ波形
の上述の5つの部分のうちどれを形成するための
演算を行なうべきかを指示するステート信号ST
を各チヤンネルにつき時分割多重的に出力する。
ここで、アタツクに関しては通常のアタツク(ノ
ーマルアタツク)とスラーアタツクが選択的に用
いられるようになつており、スラー付与期間にお
いてはスラーアタツクが用いられ、それ以外のと
きノーマルアタツクが用いられる。ステート制御
のために、インタフエース21(第7図)から時
分割的に与えられた各チヤンネル毎のキーオン信
号KON、強制ダンプ信号FD、スラーモード信号
SLM及び音色選択情報TCが利用される。
目標値発生器92は、エンベロープ波形の各部
分の切換りポイントにおけるレベル情報を、各鍵
(または音域)に応じてキースケーリングされた
状態で各音色毎に予め記憶しており、ステート信
号STの内容に応じて所定の切換りポイントのレ
ベル情報を読み出して目標値データTGとして出
力する。従つて、このレベル情報の値はステート
信号STの内容が同じであつても音色選択情報TC
またはキーコードKCが異なれば異なるものとな
る。説明の簡単化のため、レベル情報すなわち目
標値TGはサステインレベルかゼロレベルの2種
類であるとする。ステート信号STがイニシヤル
ステートS0、デイケイステートS4、ダンプス
テートS5のときはゼロレベルがTGとして用い
られ、スラーアタツクステートS1、ノーマルア
タツクステートS2、サステインステートS3の
ときはサステインレベルがTGとして用いられ
る。ゼロレベルはキースケーリングとは無縁であ
り、サステインレベルがキースケーリングの対象
となる。
変化幅データ発生器95には、各ステートS0
〜S5におけるエンベロープ信号の変化レート
(傾き)を示す変化幅データが各音色に対応して
及びキースケーリングされた値で夫々予め記憶さ
れており、これらをステート信号ST、音色選択
情報TC及びキーコードKCに従つて読み出す。例
えば、ノーマルアタツクステートS2のときはア
タツクレート値を示す変化幅データを読み出し、
デイケイステートS4のときはデイケイレート値
を示す変化幅データを読み出み、ダンプステート
S5のときはダンプレート値を示す変化幅データ
を読み出し、それ以外のステートS0,S1,S
3では変化幅データを読み出さない。発生器95
から発生された変化幅データは、ゲート96にお
いて、演算タイミング信号発生器97から与えら
れた演算タイミング信号に従つて所定の時間間隔
で間欠的に選択され、セレクタ91のA入力に与
えられる。演算タイミングも音色選択情報TC及
びステート信号STによつて制御することが可能
である。
スラー用変化幅データ発生器98はスラーアタ
ツクステートS1のときのスラーレート値を専門
に発生するもので、音色に応じた及びキースケー
リングされたスラーレート値を変化幅データとし
て音色選択情報TC及びキーコードKCに応じて読
み出す。スラー用演算タイミング発生器99は音
色選択情報TC及びスラースピードデータSSDに
応じた時間間隔で演算タイミング信号を発生し、
このタイミング信号をアンド回路100によつて
スラーアタツクステートS1のときだけ選択して
ゲート101に加え、発生器98から与えられた
スラーレート値を示す変化幅データをこのタイミ
ング信号に従つて該ゲート101で間欠的に選択
し、セレクタ91のB入力に与える。尚、アンド
回路100を制御する信号ST1はステート信号
STがスラーアタツクステートS1を示すとき
“1”となるものであり、ステート制御回路94
から与えられる。
セレクタ91は信号ST1が“1”のときつま
りスラーアタツクステートS1のときB入力を選
択し、“0”のときつまりそれ以外のステートS
0,S2〜S5のときA入力を選択する。従つ
て、スラーアタツクステートS1のときはスラー
レート値を示す変化幅データ△Vが演算回路90
に与えられるが、それ以外のときは発生器95か
らゲート96を介して与えられる変化幅データ△
Vが演算回路90に与えられる。
第10図はステート制御回路94における1チ
ヤンネル分のステート切換動作の一例を示すもの
で、同様の処理が2チヤンネル分時分割で行なわ
れる。始めはイニシヤルステートS0に設定され
ている(ブロツク102)。キーオン信号KONが
“1”に立上つたとき、スラーモード信号SLMが
“1”であればスラーアタツクステートS1とな
り、SLMが“0”であればノーマルアタツクス
テートS2となる。このステートS1またはS2
ではスラーレート値またはアタツクレート値に従
つてエンベロープ信号VLのレベルが増加し、目
標値TGとしてサステインレベルが用いられる。
やがて「VL=TG」となると(ブロツク103
のYES)、サステインステートS3に変わる。こ
のステートS3では音色選択情報TCが持続音の
音色を示しているかを調べ(ブロツク104)、
そうならばこのステートS3を維持してエンベロ
ープ信号VLをサステインレベルに維持するが、
そうでなければ直ちにデイケイステートS4に変
わる。ステートS3のときキーオン信号KONが
“0”に変わると(ブロツク105のNO)、デイ
ケイステートS4に切換わる。このステートS4
ではデイケイレート値に従つてエンベロープ信号
VLのレベルが減少し、やがてVLがゼロレベルと
なつたとき(ブロツク106のYES)、イニシヤ
ルステートS0に切換わる。一方、各ステートS
1〜S4の最中で強制ダンプ信号FDが“1”と
なつたかが調べられ(ブロツク107,108,
109)、YESならばダンプステートS5に切換
わる。このダンプステートS5ではエンベロープ
信号VLのレベルがダンプレート値に従つて減少
し、やがてVLがゼロレベルとなつたとき(ブロ
ツク110のYES)、イニシヤルステートS0に
切換わる。尚、典型的には、通常のアタツクレー
トはスラーレートよりも速く、また、ダンプレー
トはデイケイレートよりも速い。
第8図bに戻り、スラースイツチ23aがオン
されている場合における同図aに対応するエンベ
ロープ信号VL(つまりVL1,VL2)とピツチ情
報SKCについて説明する。t1〜t2の期間では、第
2チヤンネルのエンベロープ信号VL2がノーマ
ルアタツクレートで立上つた後鍵KC1に対応す
るサステインレベルL1を維持し、その間ピツチ
情報SKCはKC1に対応する一定ピツチを維持す
る。時点t2で第2チヤンネルのダンプ信号FD2
が立上つたとき、第2チヤンネルに関する第10
図のブロツク108がYESとなり、ダンプステ
ートS5となる。従つてエンベロープ信号VL2
はダンプレートで減衰する。時点t2から一定時間
T後にダンプ信号FD2が立下ると、第1チヤン
ネルのキーオン信号KON1、スラーモード信号
SL1が立上り、第1チヤンネルがスラーアタツ
クステートS1となり、第1チヤンネルのエンベ
ロープ信号VL1がスラーレートで立上る。やが
て、VL2が鍵KC2に対応するサステインレベル
L2となると、このレベルL2を維持する。一
方、ダンプ信号FD2が立下つたときにキーコー
ドKCがKC1からKC2に変化し、これによりピ
ツチ情報SKCはKC1に対応するピツチからKC
2に対応するピツチに向つて徐々に変化し、スラ
ー効果が付与される。このスラー付与期間中にお
いて、一方のエンベロープ信号VL2のダンプ部
分と他方のエンベロープ信号VL1のスラーアタ
ツク部分が交差する。t3〜t4の期間においても上
述のt2〜t3の期間の場合と同様の動作がチヤンネ
ルを逆にして行なわれる。
第8図cを参照して、スラー効果を付与しない
場合における同図aに対応するエンベロープ信号
VL,VL1,VL2とピツチ情報SKCについて説
明する。この場合でもレガート式押鍵操作が検出
される時点t2,t3でダンプ信号FD2,FD1が発
生され、前音のエンベロープ信号VL2,VL1が
ダンプレートで適宜減衰した後(T時間後)、新
音のエンベロープ信号VL1,VL2がノーマルア
タツクレートで立上る。ダンプ信号FD1,FD2
による時間Tが終了したときにピツチ情報SKC
はKC1からKC2に、または、KC2からKC1に
一気に切換わる。このように、レガート式押鍵変
更時に一定時間Tだけ前音のダンプ期間を設ける
ことは、スラー効果を付与しない場合でも、前者
から新音への切換わりにめりはりをつける意味で
好ましい効果をもたらす。
尚、スラー付与期間(この用語は必らずしもピ
ツチが実際にスラー変化している期間のみを示す
のではなく、そのための動作を行なつている期間
全体を示す)におけるエンベロープ信号VL及び
ピツチ情報SKCの変化ポイント(第8図bのA,
B,C,D,E,F)に格別の相関関係をもたせ
る必要はなく、任意に設定してもい。しかし、一
般に、前音のエンベロープが減衰開始するポイン
トAはキーコードNKCの変化時点t2に対応して
いるのが好ましく、ピツチ情報SKCのスラー変
化開始ポイントEは新音のエンベロープの立上り
開始ポイントBに対応しているのが好ましい。他
のポイントB,C,D,Fは全く任意に設定して
よい。これらのポイントB,C,D,Fを可変制
御ることにより、スラー付与期間における2つの
エンベロープ信号による楽音制御の合成エンベロ
ープ(キースケーリングされた第1のレベルL1
から第2のレベルL2に至る合成エンベロープ)
を様々な特性に容易に設定することができる。
第4図の例では音色と音量を同一のエンベロー
プ信号VLで制御するものとしたが、異なる係数
で重みづけしたVLを音色及び音量の制御のため
に別々に用意してもよい。また、第1図の例のよ
うに別々のエンベロープ発生器で音色制御用と音
量制御用のエンベロープ信号を別々に発生するよ
うにしてもよい。
第1図の例ではトーンジエネレータ11,12
を2系列設けているが、これを1系列とし、1個
のトーンジエネレータで発生した楽音信号を2系
列に分配し、各系列毎の音色制御回路でエンベロ
ープ信号E1′,E2′に従つて音色制御するよう
にしてもよい。勿論、この発明に従つて音量だけ
を制御する場合はトーンジエネレータは1チヤン
ネル分だけでよく、1つの楽音信号を2系列に分
配してエンベロープ信号E1,E2によつて音量
制御するだけでよい。
上述の各実施例では2チヤンネルの制御系列を
具えた単音楽器だけが示されているが、複音発生
チヤンネルを併設してもよい。また、複音スラー
を行なう場合でもこの発明を実施することがで
き、その場合は上記実施例で述べたような2チヤ
ンネルの楽音制御(または楽音発生)系列から成
る単音スラー用の装置を複数チヤンネル分時分割
的にまたはパラレルに設けるようにすればよい。
上記実施例では、第8図b,cに示すようにレ
ガート式押鍵操作が有つたときはスラー付与する
場合と付与しない場合とで同じダンプレートで前
音のエンベロープ信号を減衰させるようにしてい
るが、これを異らせてもよい。例えば、スラー付
与するときのダンプレートを付与しないときのダ
ンプレートよりも遅くしてもよい。勿論、キース
ケーリングのカーブは第3図に示すようなものに
限らず、適宜設定してよい。例えば、トーンジエ
ネレータにおける楽音発生方式として周波数変調
演算方式を用いた場合、変調指数をエンベロープ
信号によつて設定して音色を制御するが、この方
式ではピツチが高い音ほど倍音が多くなるのでサ
ンプリング周波数を越える倍音が出ないように第
3図のようなカーブを用いて音色制御用エンベロ
ープ信号をキースケーリングするのが効果的であ
る。
この発明は、スラーのようにピツチが滑らかに
変化する効果に限らず、グリツサンドあるいは特
開昭56−74298号に示されたような段階状のピツ
チ変化をもたらす効果などにも応用することがで
きる。
発明の効果 この発明によれば、スラーのようなピツチ変化
を付与する場合、音量あるいは音色更にはその他
の楽音特性もキースケーリングされた第1のレベ
ルから第2のレベルに向つて漸次変化するように
なるので、楽音上好ましい効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すブロツク
図、第2図は第1図の動作例を示すタイミングチ
ヤート、第3図はキースケーリング特性の一例を
示すグラフ、第4図はこの発明の別の実施例を示
すブロツク図、第5図は第4図のマイクロコンピ
ユータ部で実行されるキーオンイベントプログラ
ムの一例を示すフローチヤート、第6図は同マイ
クロコンピユータ部で実行されるキーオフイベン
トプログラムの一例を示すフローチヤート、第7
図は第4図のインタフエースの一例を示すブロツ
ク図、第8図aは第7図各部の信号の一例を示す
タイミングチヤート、同図b,cはスラー付与す
る場合及び付与しない場合におけるエンベロープ
信号その他のaに対応する波形図、第9図は第4
図のエンベロープ発生器の一例を示すブロツク
図、第10図は第9図のステート制御回路の処理
動作を示すフローチヤート、である。 10,22……ピツチ情報発生及びスラー付与
回路、11,12,25……トーンジエネレー
タ、14,15……音量制御用乗算器、17……
加算器、13,16,27……エンベロープ発生
器、20……マイクロコンピユータ部、21……
インタフエース、23……スラー制御操作子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 発生すべき楽音のピツチを第1の音のピツチ
    から第2の音のピツチまで徐々に変化させるピツ
    チ変化付与手段と、 このピツチ変化付与手段によつて制御されたピ
    ツチをもつ楽音信号を夫々独立に制御する2系列
    の楽音制御手段と、 前記ピツチ変化付与手段によるピツチ変化付与
    期間において前記第1の音に応じて定まるレベル
    から或る所定レベルまで次第に変化する第1の制
    御信号を発生する手段と、 前記ピツチ変化付与手段によるピツチ変化付与
    期間において或る所定レベルから前記第2の音に
    応じて定まるレベルまで次第に変化する第2の制
    御信号を発生する手段と を具え、一方の系列の前記楽音制御手段で前記楽
    音信号の音量又は音色を前記第1の制御信号によ
    つて制御し、他方の系列の前記楽音制御手段で前
    記楽音信号の音量又は音色を前記第2の制御信号
    によつて制御するようにした電子楽器。
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JP2023085712A (ja) * 2021-12-09 2023-06-21 ヤマハ株式会社 信号生成方法、信号生成システム、電子楽器およびプログラム

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