JPH0130156B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0130156B2
JPH0130156B2 JP60189979A JP18997985A JPH0130156B2 JP H0130156 B2 JPH0130156 B2 JP H0130156B2 JP 60189979 A JP60189979 A JP 60189979A JP 18997985 A JP18997985 A JP 18997985A JP H0130156 B2 JPH0130156 B2 JP H0130156B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slur
key
signal
channel
pitch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP60189979A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6250898A (ja
Inventor
Atsumi Kato
Tokuji Hayakawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP60189979A priority Critical patent/JPS6250898A/ja
Priority to US06/879,154 priority patent/US4726276A/en
Publication of JPS6250898A publication Critical patent/JPS6250898A/ja
Publication of JPH0130156B2 publication Critical patent/JPH0130156B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スラーあるいはポルタメントのよ
うなピツチを漸次変化させる効果を実現する電子
楽器に関し、特に、ピツチと共に楽音の振幅レベ
ルも漸次変化させる場合において聴感上の音量変
化を考慮して振幅レベル制御を行うようにしたこ
とに関する。
〔従来の技術〕
楽音のピツチを第1の鍵に対応する音高から第
2の鍵に対応する音高に滑らかに変化させる効果
はポルタメントまたはスラー(以下この明細書で
はスラーという)として従来より知られている。
スラーが付与される期間においてピツチのみなら
ず音量も変化させるようにすることによりより一
層自然な感じのスラー効果を実現するようにする
ことが特開昭59−139095号において示されてい
る。そこでは、同じスラーピツチ変化を示す楽音
信号を2系列で発生し、一方の系列の楽音信号の
音量レベルと他方の系列の楽音信号の音量レベル
を逆特性で交差させて変化させる(クロスフエー
ドさせる)ようにしている。詳しくは、第1図a
に示すように、一方の系列の音量レベルを直前ま
で押圧されていた鍵の音高に応じてキースケーリ
ングされたレベルL1から所定の立下りレートに
従つて比較的急峻に減衰させ、他方の系列の音量
レベルを今回押圧された鍵の音高に応じてキース
ケーリングされたレベルL2まで所定の立上りレ
ートで比較的ゆるやかに立上がるようにしてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、第1図aのような音量レベル制御で
は、2系列の音量レベルの合計は点線のようにな
り、全体の音量レベルが落ち込んでしまうという
問題点がある。これは立下りレートの方が立上り
レートよりも急峻であるからである。仮りに、第
1図bのように、立下りレートと立上りレートを
同じにした場合でも、算術的な合計音量レベルは
破線で示すように平坦となるが、聴感上は交差部
分において音量レベルが少し落ち込むように聴き
とられてしまう、という問題点がある。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、
スラーのようなピツチ変化付与期間における上述
のような音量レベルの落ち込みを防止することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、発生すべき楽音のピツチを第1の
音のピツチから第2の音のピツチまで徐々に変化
させるピツチ変化付与手段と、このピツチ変化付
与手段によつて制御されたピツチをもつ楽音信号
を夫々独立に制御する2系列の楽音制御手段と、
前記ピツチ変化付与手段によるピツチ変化付与期
間において、前記第1の音に応じて定まるレベル
から或る所定レベルまで次第に変化する第1の制
御信号及び或る所定レベルから前記第2の音に応
じて定まるレベルまで次第に変化する第2の制御
信号を発生する手段とを具え、一方の系列の前記
楽音制御手段で前記楽音信号を前記第1の制御信
号によつて制御し、他方の系列の前記楽音制御手
段で前記楽音信号を前記第2の制御信号によつて
制御するようにした電子楽器において、前記第2
の制御信号の変化レートを前記第1の制御信号の
変化レートより大きく設定する変化レート設定手
段を更に具えたことを特徴とする。
〔作用〕
第2の制御信号の変化レートを第1の制御信号
の変化レートよりも大きくすることにより、第1
図cに示すように、一方の系列の音量レベルの立
上りレートを他方の系列の音量レベルの立下りレ
ートよりも急峻にすることができる。これによ
り、両系列の合計音量レベルを同図に破線で示す
ように交差部分において増強することができ、聴
感上の音量不足を補うことができる。
以下、添付図面を参照してこの発明の一実施例
を詳細に説明しよう。
〔実施例〕
第2図は単音電子楽器におけるこの発明の一実
施例を示しており、トーンジエネレータ10は、
スラー付与時に前回の楽音と今回の楽音とを夫々
独立に発生し、前回の楽音をデイケイエンベロー
プで振幅制御し今回の楽音をアタツクエンベロー
プで振幅制御して両音をクロスフエードさせるた
めに、2チヤンネル分の楽音発生チヤンネルを具
えている。
鍵盤11は、発生すべき楽音の音高を指定する
ための鍵を複数個具備している。押鍵検出回路1
2は、鍵盤11における鍵押圧、離鍵を検出し、
離鍵から押鍵に変化した鍵が有ればその鍵を表わ
すキーコードKCと共にキーオンイベント信号
KONEVを出力し、押鍵から離鍵に変化した鍵が
有ればそのキーコードKCと共にキーオフイベン
ト信号KOFEVを出力する。押鍵検出回路12の
出力はマイクロコンピユータ部13に与えられ
る。マイクロコンピユータ部13では、鍵盤11
で複数鍵が押圧されている場合そのうち1鍵を発
音させるために選択する単音選択処理と、楽音発
生用の2チヤンネルが交互に利用されるように割
当てる処理とを実行する。マイクロコンピユータ
部13の出力はインタフエース14に与えられ、
これに基づき該インタフエース14からは発生す
べき楽音のキーコードKCとキーオン信号KON及
びスラー付与期間中のエンベロープ信号発生を制
御するためのスラーモード信号SLMと強制ダン
プ信号FDとが出力される。また、スラーモード
信号SLMの発生期間を制御するために、エンベ
ロープ発生器15からインタフエース14にスラ
ーオフパルスSLOFPが与えられる。
ピツチ情報発生及びスラー付与回路16は、イ
ンタフエース14から与えられる発生すべき楽音
のキーコードKCを入力し、そのキーコードKCが
示す鍵のピツチを表わすピツチ情報SKCを発生
し、かつ、スラー効果を付与する場合は入力キー
コードKCの値が或る鍵(第1の鍵)から別の鍵
(第2の鍵)に変化したとき第1の鍵のピツチか
ら第2の鍵のピツチまで徐々に変化するピツチを
表わすピツチ情報SKCを発生する。このような
スラーのためのピツチ変化制御が可能なピツチ制
御手段すなわちピツチ情報発生及びスラー付与回
路16は、例えば特開昭54−107722号公報その他
に示された公知の技術を用いて構成することがで
きるので、その内部詳細例は特に説明しない。
スラー制御操作子17はスラー効果のオン・オ
フを選択するためのスラースイツチ17aとスラ
ースピードセレクタ17bとを含んでおり、スイ
ツチ17aの出力をマイクロコンピユータ部13
とスラー付与回路16に入力してスラー付与する
か否かの制御を行い、セレクタ17bの出力をス
ラー付与回路16に入力してスラースピード(ピ
ツチ変化レートまたはピツチ変化時間)を制御す
る。尚、この実施例では、スイツチ17aをオン
すれば必らずスラーが付与されるのではなく、押
鍵操作法に応じてスラー付与の可否が自動的に決
定されるようになつている。すなわち、スイツチ
17aがオンのときに、押鍵操作法がレガート形
式であればスラー効果を付与し(これを第1のモ
ードということにする)、スタツカート形式であ
ればスラー効果を付与しない(これを第2のモー
ドということにする)。この押鍵操作法はマイク
ロコンピユータ部13で判断され、スラーを付与
するときつまり第1のモードのとき、インタフエ
ース14から出力されるスラーモード信号SLM
が“1”となる。なお、このスラーモード信号
SLMはスラー付与回路16には与えられていな
いが、スラー付与回路16では、スラースイツチ
17aの出力がオンであることと入力キーコード
KCの値が或る鍵から別の鍵に連続的に変化した
ことに基づきスラー付与すべきことを判断し、前
述のようにピツチ変化を指示するピツチ情報
SKCを発生する。尚、スラー効果のオン・オフ
選択及びスラースピード選択は専用スイツチ17
a,17bによる選択操作に限らず、音色選択回
路18における音色選択に連動して自動的になさ
れるようになつていてもよい。
トーンジエネレータ10は回路16から与えら
れたピツチ情報SKCに従うピツチを有する楽音
信号を2つの楽音発生チヤンネルで夫々独立に発
生し、この楽音信号の音色、音量等を各チヤンネ
ルで夫々制御し、最終的に両チヤンネルの楽音信
号を加算してサウンドシステム19に与える。こ
のトーンジエネレータ10の内部に音色制御手段
が含まれており、該トーンジエネレータ10で発
生する楽音信号の立上り部の音色を第1のモード
(すなわちスラーを付与するとき)と第2のモー
ド(スラーを付与しないとき)とで異ならせるよ
うにしている。このようなモードに応じた音色切
換制御のために、マイクロコンピユータ部13の
出力が必要に応じてインタフエース14を介して
トーンジエネレータ10に与えられる。
エンベロープ発生器15は2チヤンネル分のエ
ンベロープ信号VL(つまり第1及び第2のエンベ
ロープ信号VL1,VL2)を時分割で発生し、ト
ーンジエネレータ10に与える。トーンジエネレ
ータ10の各チヤンネルでは各々に対応するエン
ベロープ信号VLに従つて音量、音色等を制御す
る。そのために、トーンジエネレータの内部には
楽音制御手段(例えば楽音振幅レベル制御用の乗
算器など)を含んでいる。尚、トーンジエネレー
タ10における楽音発生及び制御のための2つの
チヤンネルは時分割的なものであつてもよい。イ
ンタフエース14からエンベロープ発生器15に
与えられる信号KON,SLM,FDはマイクロコ
ンピユータ部13における割当てに対応して2チ
ヤンネル分が時分割的に与えられ、これらにもと
づき各チヤンネルのエンベロープ信号VL,VL
1,VL2が時分割で形成される。また、インタ
フエース14からエンベロープ発生器15に対し
て、エンベロープ信号VLのキースケーリングの
ためにキーコードKCが与えられ、音色選択回路
18からは音色に応じたエンベロープ信号制御の
ために音色選択情報TCが与えられる。更に、ス
ラーレートに応じたエンベロープ信号VLの変化
制御を行うためにスラーセレクタ17bからスラ
ースピードデータSSDが与えられる。また、エン
ベロープ信号VLはマイクロコンピユータ部13
にも与えられる。
マイクロコンピユータ部13では、キーオンイ
ベント信号KONEVが与えられたとき、第3図に
示すようなキーオンイベントプログラムを実行
し、キーオフイベント信号KOFEVが与えられた
とき、第4図に示すようなキーオフイベントプロ
グラムを実行する。
キーオンイベントプログラムでは、まず、キー
オンイベント信号KONEVと一緒に押鍵検出回路
12から与えられたキーコードKCを押圧キーコ
ードレジスタKCRに取り込む(ブロツク20)。
このレジスタKCRは、複数の記憶位置を有し、
現在押圧中の鍵のキーコードKCをすべて記憶し
得るものである。ブロツク21では、レジスタ
KCRに記憶されている押圧キーコードの中から
1つのキーコードを所定の優先選択基準に従つて
選択し、これを優先選択キーコードNKCとして
内部レジスタに記憶する。優先選択基準として
は、最高音または最低音優先あるいは後着優先
(より後で押圧された鍵を優先する)など適宜の
基準を採用してよい。一方、別の内部レジスタに
は現在発音中の鍵のキーコードPKCがストアさ
れており、ブロツク22では、ブロツク21で検
出された優先選択キーコードNKCが現在発音中
のキーコードPKCと同じかどうかを調べる。同
じであれば、残りの処理を行わずに、このプログ
ラムを終了する(リターン)。後着優先基準の場
合はブロツク22がYESとなることは通常起ら
ないが、最高音または最低音優先基準の場合は優
先選択されない鍵に関してもキーオンイベントが
起り得るのでブロツク22がYESとなることが
ある。
優先選択キーコードNKCが現在発音中でない
場合、つまり発生すべき楽音を現在発音中のキー
コードPKCに対応するものから優先選択キーコ
ードNKCに対応するものに切換えるべきとき、
ブロツク22のNOからブロツク23に進み、こ
のプログラムが続行される。ブロツク23ではス
ラースイツチ17aがオンされているかを調べ、
オンならば今回のキーオンイベントがエニーニユ
ーキーオンであつたかを調べる(ブロツク24)。
エニーニユーキーオンとは、今回押圧された鍵以
外に押圧鍵が存在しないこと(つまり何も鍵が押
圧されていない状態で始めて鍵が押圧されるこ
と)を意味し、これは押圧キーコードレジスタ
KCRにストアされているキーコードが1個だけ
かあるいは2以上有るかを調べることにより判定
できる。エニーニユーキーオンがYESならば、
スタツカート形式の鍵操作で鍵が押圧されたこと
を意味し、スラーレジスタSLの内容を“0”と
してスラー効果がかからないようにする(ブロツ
ク25)。他方、エニーニユーキーオンがNOな
らば、レガート形式で鍵操作がなされたことを意
味し、スラーレジスタSLの内容を“1”にセツ
トしてスラー効果がかかるようにする(ブロツク
26)。また、スラースイツチ17aがオフなら
ば、エニーニユーキーオンの判断を行うことな
く、スラーレジスタSLを“0”とする(ブロツ
ク27)。こうしてブロツク23〜27の処理に
より、スラーを付与すべきか否かの判断、つまり
第1のモード又は第2のモードのどちらかが選択
されたかの判断、がなされる。
チヤンネルフラグCHFLGは2つのチヤンネル
のどちらに発音すべきことが割当てられているか
を示すもので、発音すべき鍵が変わる毎に割当て
るべきチヤンネルが交互に切換わるようになつて
いる。ブロツク28では、チヤンネルフラグ
CHFLGをどちらのチヤンネルを示しているかを
調べる。第1チヤンネルを示している場合は、ブ
ロツク29でスラーレジスタSLの内容を調べ、
“1”であれば(スラーを付与する場合、つまり
第1のモードが選択された場合)、ブロツク30,
31の処理を実行してブロツク32に進むが、
“0”ならば(スラーを付与しない場合、つまり
第2のモードが選択された場合)ブロツク30,
31を飛び越してブロツク32に進む。ブロツク
30では、第2チヤンネルの強制ダンプパルス
FDP2を出力する。ブロツク31では、エンベ
ロープ発生器15(第2図)から与えられたエン
ベロープ信号VLに基づき第2チヤンネルのエン
ベロープ信号VL2のレベルが零になつたかを調
べ、零になるまでこのステツプで待機する。ブロ
ツク28で第1チヤンネルと判断されたとき、前
音が第1チヤンネルで発音すべきことが割当てら
れていることを意味し、ニユーキーオンに係る今
回の音は第2チヤンネルで発音すべきことを新た
に割当てるべきであることを意味する。そのた
め、第2チヤンネルの強制ダンプパルスFDP2
を出力し(ブロツク30)、これに基づきエンベ
ロープ発生器15で発生する第2チヤンネルのエ
ンベロープ信号VL2のレベルの現在値がもし零
でなければこれを強制的に急速にダンプさせ、零
にするようにし、これにより該第2チヤンネルに
新音を割当てることがでるようにしている。
ブロツク32では第1チヤンネルのキーオフパ
ルスKFP1を出力し、これに基づきエンベロー
プ発生器15で発生する第1チヤンネルのエンベ
ロープ信号VL1がデイケイ状態となるようにす
る。尚、この例ではマイクロコンピユータ部13
から出力されたアドレスデータをインタフエース
14の内部でデコードすることによりキーオフパ
ルスKFP1及びその他パルスを作成するように
しているので、ブロツク32その他におけるパル
ス出力処理とは、パルスそのものをマイクロコン
ピユータ部13から出力することではなく、その
パルスに対応するアドレスに何らかのデータを書
き込むことにより、出力すべきパルスに対応する
アドレスを指定することである。こうして、指定
されたアドレスのアドレスコードがアドレスバス
を介してマイクロコンピユータ部13からインタ
フエース14に与えられ、このアドレスコードを
デコードすることにより所期のパルスが得られる
ようになつている。
ブロツク33では、第2チヤンネルのキーオン
パルスKOP2と共に優先選択されたキーコード
NKCを出力する。つまり、上述の通り、パルス
KOP2に対応するアドレスにキーコードNKCを
書き込み、そのアドレスコードをアドレスバスに
出力すると共にキーコードNKCをデータバスに
出力する。
ブロツク34では、エニーニユーキーオンであ
るかどうかを再び調べる。NOつまりレガート式
押鍵操作であれば、現在発音中のキーコード
PKCをストアする内部レジスタに優先選択され
たキーコードNKCを書き込んで「PKC=NKC」
にする(ブロツク35)。次にスラーレジスタSL
が“1”であるかを調べ(ブロツク36)、YES
ならばスラーモードパルスSLPを出力し(ブロツ
ク37)、最後にチヤンネルフラグCHFLGを第
2チヤンネルを示す内容に切換える(ブロツク3
8)。スラーレジスタSLが“0”のときはブロツ
ク39を経由してブロツク38に進む。ブロツク
39では第1チヤンネルの強制ダンプパルス
FDP1を出力し、これに基づき、スラーオフの
ときは第1チヤンネルのエンベロープ信号のレベ
ルVL1(つまり前音のエンベロープ信号)を強
制的にダンプさせる。
一方、エニーニユーキーオンがYES(つまりス
タツカート式押鍵操作)のときはブロツク34か
らブロツク40に進み、現在発音中のキーコード
PKCをストアする内部レジスタに優先選択され
たキーコードNKCを書き込み、内部のキーオン
レジスタKONRに鍵押圧を示す“1”をセツト
する。その後、ブロツク38に進む。
ブロツク28でチヤンネルフラグCHFLGが第
2チヤンネルを示していると判定されたときは1
点鎖線で囲んだルーチン41を行う。このルーチ
ン41では、上述のブロツク29から38に至る
ルーチンと同様の処理を反対のチヤンネルに関し
て行う。つまり、ブロツク29から38に至るル
ーチンにおけるパルスあるいは信号FDP2,VL
2,KFP1,KOP2,FDP1に関する処理(ブ
ロツク30,31,32,33,39の処理)を
その各々とは反対のチヤンネルに関してつまり第
1チヤンネルの強制ダンプパルスFDP1、エン
ベロープ信号VL1、第2チヤンネルのキーオフ
パルスKFP2、第1チヤンネルのキーオンパル
スKOP1、第2チヤンネルの強制ダンプパルス
FDP2に関して行う。そして最後にチヤンネル
フラグCHFLGを第1チヤンネルに切換える(ブ
ロツク42)。
第4図のキーオフイベントプログラムでは、ま
ず、キーオフイベント信号KOFEVと一緒に押鍵
検出回路12から与えられたキーコードKCを取
り込み、取り込んだキーコードKCに対応する押
圧キーコードレジスタKCR内のキーコードを消
去する(ブロツク43)。ブロツク44では第3
図のブロツク21と同じ優先選択処理を行なう。
これはキーオフによつてレジスタKCR内のキー
コードの優先順位が変わることがあるため、その
見直しを行うためである。もし、すべての鍵がオ
フならば、優先選択キーコードNKCとして、そ
のことを示す所定のコード例えば全ビツト“0”
のコードがストアされる。ブロツク45では全鍵
がオフかどうかを調べる。YESならば、チヤン
ネルフラグCHFLGによつて指示されたチヤンネ
ルに対応するキーオフパルスKFP1またはKFP
2を送出し(ブロツク46)、キーオンレジスタ
KONRを“0”にリセツトし(ブロツク47)、
このプログラムを終了する。全鍵がオフでなけれ
ば、ブロツク48で「NKC=PKC」であるかを
調べ、YESならば今回のキーオフイベントは発
音中の鍵によつて起されたものではないので、こ
のプログラムを終了する(リターンする)。
発音中の鍵つまりキーコードPKCに対応する
鍵がオフされたならば、新たに検出された優先選
択キーコードNKCとPKCが一致せず、ブロツク
48がNOとなる。次にスラースイツチ17aが
オンしているかどうかを調べ、それに応じてスラ
ーレジスタSLを“1”または“0”にする(ブ
ロツク49,50,51)。
ブロツク52でチヤンネルフラグCHFLGを調
べ、それに応じてブロツク53または54に進
む。CHFLGが第1チヤンネルを示しているとき
は、ブロツク53に進み、第3図のブロツク2
9,30,31と同様の処理をブロツク53,5
5,56において行う。次いで、ブロツク57で
は第1チヤンネルのキーオフパルスKFP1を出
力し、更に第2チヤンネルのキーオンパルス
KOP2と共に優先選択されたキーコードNKCを
出力し、その後NKCとPKCのレジスタに書き込
む。次にスラーレジスタSLが“1”であるかど
うかを調べ、SL=“1”ならば、スラーモードパ
ルスSLPを送出した後チヤンネルフラグCHFLG
を第2チヤンネルに切換える(ブロツク58,5
9,60)。SL=“1”でなければ、SLPは送出
せずに第1チヤンネルの強制ダンプパルスFDP
1を出力し(ブロツク61)、その後CHFLGを
第2チヤンネルに切換える。
一方、ブロツク52においてCHFLGが第2チ
ヤンネルを示していると判断されたときは、ブロ
ツク54に進む。ブロツク54,62,63では
ブロツク53,55,56と同様の処理を反対の
チヤンネルの信号FDP1,VL1に関して行う。
次に、ブロツク64ではブロツク57と同様の処
理を反対のチヤンネルのパルスKFP2,KOP1
に関して行い、キーコードNKCを送出すると共
にNKCをPKCのレジスタに書き込む。また、ス
ラーを付与する場合はスラーモードパルスSLPを
出力し、その後、フラグCHFLGを第1チヤンネ
ルに切換える(ブロツク65,66,67)。ま
た、スラーを付与しない場合は、第2チヤンネル
の強制ダンプパルスFDP2を出力する(ブロツ
ク68)。
第5図にはインタフエース14の詳細例が示さ
れている。マイクロコンピユータ部13からこの
インタフエース14に対してアドレスバス70を
介して上述の各パルスKOP1〜SLPの出力タイ
ミングに対応してアドレスコードが与えられ、こ
れがデコーダ71で各パルスKOP1〜SLPに対
応する出力ラインにデコードされる。また、アド
レスコードと共にマイクロコンピユータ部13か
ら出力されたデータ(特にキーコードNKC)が
データバス72を介してラツチ回路73に与えら
れる。
第1チヤンネルのキーオンパルスKOP1とキ
ーオフパルスKFP1はフリツプフロツプ74の
セツト入力Sとリセツト入力Rに夫々入力され、
その出力Qが第1チヤンネル用のキーオン信号
KON1としてセレクタ75のA入力に与えられ
る。同様に、第2チヤンネルのキーオンパルス
KOP2とキーオフパルスKFP2はフリツプフロ
ツプ76に入力され、その出力Qが第2チヤンネ
ル用のキーオン信号KON2としてセレクタ75
のB入力に与えられる。
各チヤンネルの強制ダンプパルスFDP1,
FDP2はワンシヨツト回路77,78に夫々与
えられる。ワンシヨツト回路77はパルスFDP
1の立上りに対応してチヤンネルタイミングパル
スCH1のパルス幅で1発のパルスFD1を出力す
る。ワンシヨツト回路78はパルスFDP2の立
上りに対応して反転チヤンネルタイミングパルス
CH1のパルス幅で1発のパルスFD2を出力す
る。チヤンネルタイミングパルスCH1はトーン
ジエネレータ10におけるチヤンネル時分割タイ
ミングに同期しており、第1チヤンネルのタイミ
ングで“1”、第2チヤンネルのタイミングで
“0”となる。反対に、反転チヤンネルタイミン
グパルス1は第1チヤンネルのタイミングで
“0”、第2チヤンネルのタイミングで“1”とな
る。各パルスFD1,FD2はオア回路79を介し
て多重化され、時分割多重化されたダンプ信号
FDが出力される。
フリツプフロツプ80のセツト入力Sにはスラ
ーモードパルスSLPが与えられ、そのリセツト入
力RにはスラーオフパルスSLOFPが与えられる。
該フリツプフロツプ80から出力されるスラーモ
ード信号SLMは、スラーモードパルスSLPが発
生したときからスラーオフパルスSLOFPが発生
するまでの間“1”となる。なお、フリツプフロ
ツプ74,76,80の動作を同期制御するため
のクロツクパルスφMはマイクロコンピユータ部
13のクロツクに同期した高速クロツクパルスで
ある。
ラツチ回路73はオア回路81を介して与えら
れるキーオンパルスKOP1,KOP2によつてラ
ツチ制御される。従つて、第3図のブロツク33
又はルーチン41の処理によつてキーオンパルス
KOP1またはKOP2と一緒にキーコードNKCが
送出されたときだけラツチ内容の書き換え動作を
行い、該キーコードNKCがラツチ回路73にラ
ツチされる。ラツチ回路73の出力は遅延フリツ
プフロツプ82を介してチヤンネルタイミングパ
ロスCH1によつて同期化され、発生すべき楽音
を示すキーコードKCとして出力される。
第6図aには、時点t1で鍵KC1が始めて押
圧され、鍵KC1に優先する鍵KC2が時点t2で
押圧され、時点t3で鍵KC2が離鍵されるが鍵
KC1の押圧はなおも持続し、時点t4で鍵KC1
が離鍵される場合における第5図各部の信号状態
が例示されている。データバス72に与えられる
優先選択キーコードNKCはt1からt2の間KC
1を示し、t2からt3の間KC2を示し、t3
からt4の間KC1を示す。また、マイクロコン
ピユータ部13におけるチヤンネルフラグ
CHFLGの内容の一例も第6図aに示されてお
り、時点t1以前ではCHFLGが第1チヤンネル
を示しているとする。そうすると、t1〜t2の
期間では第2チヤンネルが利用され、t2〜t3
の期間では第1チヤンネルが利用され、t3〜t
4の期間では第2チヤンネルが利用されるように
フラグCHFLGが切換わる。このフラグCHFLG
に応じて、各チヤンネルのキーオンパルスKOP
1,KOP2及びキーオフパルスKFP1,KFP2
が各時点t1〜t4において同図に示すように発
生する。従つて、t1〜t2の期間では第2チヤ
ンネルのキーオン信号KON2が発生される。
第6図bには、スラースイツチ17aがオンさ
れている場合における同図aに対応するダンプ信
号FD、スラーモードパルスSLP、スラーモード
信号SLMその他の状態が示されている。この場
合、時点t1ではエニーニユーキーオンと判断さ
れ、ダンプ信号FDは発生されない。また、時点
t2,t3でレガート形式の押鍵操作が有つたと
判定され(レガート形式で新たな優先鍵が押圧さ
れたことが第3図のキーオンイベント処理で判定
される)、スラーモードパルスSLPが発生される。
また、時点t2では第3図のルーチン41の処理
により第1チヤンネルの強制ダンプパルスFDP
1が発生され、これに対応してパルスFD1が発
生される。また、時点t3では第3図のブロツク
30の処理により第2チヤンネルの強制ダンプパ
ルスFDP2が発生され、これに対応してパレス
FD2が発生される。スラーモードパルスSLPに
応じてスラーモード信号SLMが“1”となり、
この間で第1チヤンネルと第2チヤンネルのエン
ベロープ信号VL1,VL2のレベルがクロスフエ
ードして変化する(一方が立上り、他方が立下
る)。このときのエンベロープ信号の変化レート
は、スラー用のアタツクレート及びデイケイレー
トである。スラー期間におけるエンベロープ信号
VL2又はVL1の立下りが終了すると、スラーオ
フパルスSLOFPが発生し、フリツプフロツプ8
0(第5図)がリセツトされ、スラーモード信号
SLMが“0”となる。一方、ピツチ情報SKCは、
キーコードの変化に応答して、直前の押圧鍵キー
コードKC1(又はKC2)に対応するピツチから
今回の押圧鍵キーコードKC2(又はKC1)に対
応するピツチまで徐々に変化する。
第6図cには、スラースイツチ17aがオフの
場合における同図aに対応する信号状態が示され
ている。この場合、スラーモードパルスSLPは発
生されない。また、時点t2では第3図のルーチ
ン41の処理により第2チヤンネルの強制ダンプ
パルスFDP2が発生され、これに対応してパル
スFD2が発生される。時点t3では第3図のブ
ロツク39の処理により第1チヤンネルの強制ダ
ンプパルスFDP1が発生され、これに対応して
パレスFD1が発生される。従つて、時点t2か
ら所定期間の間で第2チヤンネルのエンベロープ
信号VL2が所定のダンプレートで急速に立下り、
時点t3から所定期間の間で第1チヤンネルのエ
ンベロープ信号VL1が所定のダンプレートで急
速に立下る。また、ピツチ情報SKCは、発生す
べき楽音に対応するピツチに直ちに変化する。
エンベロープ発生器15の一例につき第7図を
参照して説明する。
チヤンネルタイミングパルスCH1によつてシ
フト制御される2ステージのシフトレジスタ83
は、2チヤンネル分のエンベロープ信号VL1,
VL2の瞬時値を動的にストアしており、その出
力がエンベロープ信号VL(つまりVL1,VL2を
時分割多重化したもの)としてトーンジエネレー
タ10(第2図)に与えられる。また、このシフ
トレジスタ83の出力は演算回路84に与えら
れ、セレクタ85を介して与えられる単位演算時
間当りの増加値または減少値を示す(正負符号を
持つ)変化幅データΔVによつて加算または減算
される。この演算回路84の出力がシフトレジス
タ83に入力される。
目標値発生器86は、シフトレジスタ83、演
算回路84のループにおける加減演算結果の到達
目標値TGを示すデータを比較器87のA入力に
与える。比較器87は、B入力に与えられるシフ
トレジスタ83の出力信号VLすなわち各チヤン
ネルのエンベロープ信号VL1,VL2の瞬時値と
A入力の目標値TGとを比較し、両入力A,Bの
値の関係に応じて出力信号を生じる。
ステート制御回路88は、エンベロープ信号形
成のための演算状態を制御するためのものであ
り、一例として、この演算状態はエンベロープ波
形における典型的な4つの部分つまりアタツク、
サステイン、デイケイ、ダンプ及びスラー用に特
別に用意された2つの部分つまりスラーアタツク
及びスラーデイケイ部分に対応している。ステー
ト制御回路88は、エンベロープ波形の上述の6
つの部分のうちどれを形成するための演算を行な
うべきかを指示するステート信号STを各チヤン
ネルにつき時分割多重的に出力する。ここで、ア
タツクに関しては通常のアタツク(ノーマルアタ
ツク)とスラーアタツクが選択的に用いられるよ
うになつており、スラー付与期間においてはスラ
ーアタツクが用いられれ、それ以外のときノーマ
ルアタツクが用いられる。また、デイケイに関し
てはノーマルデイケイとスラーデイケイが選択的
に用いられる。ステート制御のために、インタフ
エース14(第5図)から時分割的に与えられた
各チヤンネル毎のキーオン信号KON、強制ダン
プ信号FD、スラーモード信号SLM及び音色選択
情報TCが利用される。
目標値発生器86は、エンベロープ波形の各部
分の切換りポイントにおけるレベル情報を、各鍵
(または音域)に応じてキースケーリングされた
状態で各音色毎に予め記憶しており、ステート信
号STの内容に応じて所定の切換りポイントのレ
ベル情報を読み出して目標値データTGとして出
力する。従つて、このレベル情報の値はステート
信号STの内容が同じであつても音色選択情報TC
またはキーコードKCが異なれば異なるものとな
る。説明の簡単化のため、レベル情報すなわち目
標値TGはサステインレベルかゼロレベルの2種
類であるとする。ステート信号STがイニシヤル
ステートS0、ノーマルデイケイステートS4、
ダンプステートS5、スラーデイケイステートS
6のときはゼロレベルがTGとして用いられ、ス
ラーアタツクステートS1、ノーマルアタツクス
テートS2、サステインステートS3のときはサ
ステインレベルがTGとして用いられる。ゼロレ
ベルはキースケーリングとは無縁であり、サステ
インレベルがキースケーリングの対象となる。
変化幅データ発生器89には、各ステートS0
〜S6におけるエンベロープ信号の変化レート
(傾き)を示すす変化幅データが各音色に対応し
て及びキースケーリングされた値で夫々予め記憶
されており、これらをステート信号ST、音色選
択情報TC及びキーコードKCに従つて読み出す。
例えば、ノーマルアタツクステートS2のときは
アタツクレート値を示す変化幅データを読み出
し、ノーマルデイケイステートS4のときはデイ
ケイレート値を示す変化幅データを読み出し、ダ
ンプステートS5のときはダンプレート値を示す
変化幅データを読み出し、それ以外のステートS
0,S1,S3,S6では変化幅データを読み出
さない。発生器89から発生された変化幅データ
は、ゲート90において、演算タイミング信号発
生器91から与えられた演算タイミング信号に従
つて所定の時間間隔で間欠的に選択され、セレク
タ85のA入力に与えられる。演算タイミングも
音色選択情報TC及びステート信号STによつて制
御することが可能である。
スラー用変化幅データ発生器92はスラーアタ
ツクステートS1またはスラーデイケイステート
S6のときのスラーレート値を専門に発生するも
ので、音色及びスラースピードに応じた及びキー
スケーリングされたスラーレート値を変化幅デー
タとして音色選択情報TC及びスラースピードデ
ータSSD及びキーコードKCに応じて発生する。
スラー用演算タイミング発生器93は音色選択情
報TC及びスラースピードデータSSDに応じた時
間間隔で演算タイミング信号を発生し、このタイ
ミング信号をアンド回路94を介してゲート95
に加える。アンド回路94の他入力にはオア回路
96を介してスラーアタツクステート信号ST1
とスラーデイケイステート信号ST6が与えられ
る。
変化レート設定手段97は、スラーアタツクレ
ートをスラーデイケイレートより大きく設定する
もので、スラースピードデータSSDの値をスラー
アタツク時とスラーデイケイ時とで異ならせるこ
とにより変化レートを異ならせるようにしてい
る。すなわち、スラースピードデータSSDは上述
のスラー用変化幅データ発生器92及びスラー用
演算タイミング発生器93に直接入力されるので
はなく、変化レート設定手段97に入力され、そ
こでスラーアタツク時であるかスラーデイケイ時
であるかに応じてその値が制御され、制御された
スラースピードデータSSD′が各発生器92,9
3に入力される。
変化レート設定手段97では、補正値発生回路
98から所定の補正値を発生し(この補正値は音
色選択情報TCに応じて可変してもよい)、この補
正値を加算器99においてスラースピードデータ
SSDに加算する。セレクタ100のA入力には加
算器99の出力が与えられ、B入力にはスラース
ピードデータSSDが与えられる。セレクタ100
は、スラーアタツクステート信号ST1が“1”
のときA入力を選択し、スラーデイケイステート
信号ST6が“1”のときB入力を選択する。セ
レクタ100の出力が補正されたスラースピード
データSSD′として、スラー用変化幅データ発生
器92及びスラー用演算タイミング発生器93に
入力され、該発生器92,93から発生されるス
ラー用の変化幅データの値及び演算タイミング信
号の周期が該データSSD′に応じて制御される。
スラーアタツク時は、データSSDに補正値を加算
したものがデータSSD′としてセレクタ100で
選択される。スラーデイケイ時は、データSSDそ
のものがデータSSD′としてセレクタ100で選
択される。
発生器92から発生されたスラー用変化幅デー
タはセレクタ101のB入力に与えられると共に
負変換回路102に与えられ、負のデータに変換
される。負変換回路102の出力はセレクタ10
1のA入力に与えられる。セレクタ101は、ス
ラーアタツクステート信号ST1が“1”のとき
B入力を選択し、正の変化幅データをゲート95
に与えるが、スラーデイケイステート信号ST6
が“1”のときA入力を選択し、負の変化幅デー
タをゲート95に与える。ゲート95はアンド回
路94から与えられるタイミング信号によつて間
欠的に開放され、正または負の変化幅データをセ
レクタ85のB入力に与える。尚、信号ST1は
ステート信号STがスラーアタツクステートS1
を示すとき信号“1”となり、信号ST6はステ
ート信号STがスラーデイケイステートS6を示
すとき信号“1”となるものであり、ステート制
御回路88から発生される。こうして、スラーア
タツクのための変化幅データとスラーデイケイの
ための変化幅データは、正負符号が反対のものと
される。これにより、スラーアタツクとスラーデ
イケイは、傾きが逆のものとされる。
また、スラーアタツク時は、変化レート設定手
段97によりスラースピードデータSSDの値を増
加したデータSSD′が発生器92,93に与えら
れるので、該発生器92,93から発生される変
化幅データの値が大きくなる(又は演算タイミン
グ信号の周期が速くなる)。これに対して、スラ
ーデイケイ時は、スラースピードデータSSDがそ
のまま発生器92,93に与えられるので該発生
器92,93から発生される変化幅データの値は
スラーアタツク時に比べて小さくなる(又は演算
タイミング信号の周期が遅くなる)。従つて、ス
ラーアタツク時のエンベロープ信号レベルの変化
レートはスラーデイケイ時のそれよりも速いもの
となり、第6図bに示すように、スラーアタツク
エンベロープの立上りをスラーデイケイエンベロ
ープの立下りよりも急峻にすることができる。
セレクタ85はオア回路96の出力が“1”の
ときつまりスラーアタツクステートS1又はスラ
ーデイケイステートS6のときB入力を選択し、
“0”のときつまりそれ以外のステートS0,S
2〜S5のときA入力を選択する。従つてスラー
アタツクステートS1又はスラーデイケイステー
トS6のときはスラーアタツクレート値又はスラ
ーデイケイレート値を示す変化幅データΔVが演
算回路84に与えられるが、それ以外のときは発
生器89からゲート90を介して与えられる変化
幅データΔVが演算回路84に与えられる。
第8図はステート制御回路88における1チヤ
ンネル分のステート切換動作の一例を示すもの
で、同様の処理が2チヤンネル分時分割で行われ
る。始めはイニシヤルステートS0に設定されて
いる(ブロツク103)。キーオン信号KONが
“1”に立上つたとき、スラーモード信号SLMが
“1”であればスラーアタツクステートS1とな
り、SLMが“0”であればノーマルアタツクス
テートS2となる。このステートS1またはS2
ではスラーアタツクレート値またはノーマルアタ
ツクレート値に従つてエンベロープ信号VLのレ
ベルが増加し、目標値TGとしてサステインレベ
ルが用いられる。やがて「VL=TG」となると
(ブロツク104のYES)、サステインステート
S3に変わる。このステートS3では音色選択情
報TCが持続音の音色を示しているかを調べ(ブ
ロツク105)、そうならばこのステートS3を
維持してエンベロープ信号VLをサステインレベ
ルに維持するが、そうでなければ直ちにブロツク
106に進み、スラーモード信号SLMが“1”
であるか否かに応じてノーマルデイケイステート
S4又はスラーデイケイステートS6に変わる。
また、ステートS3のときにキーオン信号KON
が“0”に変わると、ブロツク107のNOから
ブロツク106に進みデイケイステートS4又は
S6に変わる。
ノーマルデイケイステートS4ではデイケイレ
ート値に従つてエンベロープ信号VLのレベルが
減少し、やがてVLがゼロレベルとなつたとき
(ブロツク108のYES)、イニシヤルステート
S0に切換わる。一方スラーデイケイステートS
6ではスラーデイケイレート値に従つてエンベロ
ープ信号VLのレベルが減少し、やがてVLがゼロ
レベルとなつたときブロツク109のYESから
ブロツク110に進み、スラーオフパルス
SLOFPを出力し、その後イニシヤルステートS
0に切換わる。
また、各ステートS1〜S4,S6の最中で強
制ダンプ信号FDが“1”となつたかが調べられ、
(ブロツク111,112,113,114)、
YESならばダンプステートS5に切換わる。こ
のダンプステートS5ではエンベロープ信号VL
のレベルがダンプレート値に従つて減少し、やが
てVLがゼロレベルとなつたとき(ブロツク11
5のYES)、イニシヤルステートS0に切換わ
る。尚、典型的には、通常のアタツクレートはス
ラーアタツクレートよりも速く、通常のデイケイ
レートはスラーデイケイレートよりも遅く、ま
た、ダンプレートはデイケイレートよりも速い。
第6図bに戻り、スラースイツチ17aがオン
されている場合における同図aに対応するエンベ
ロープ信号VL(つまりVL1,VL2)とピツチ情
報SKCについて説明する。t1〜t2の期間で
は、第2チヤンネルのエンベロープ信号VL2が
ノーマルアタツクレートで立上つた後鍵KC1に
対応するサステインレベルL1を維持し、その間
ピツチ情報SKCはKC1に対応する一定ピツチを
維持する。時点t2で第1チヤンネルのキーオン
パルスKOP1及び第2チヤンネルのキーオフパ
ルスKFP2及びスラーモードパルスSLPが発生
されると、第1チヤンネルのキーオン信号KON
1が“1”、第2チヤンネルのキーオン信号KON
2が“0”、スラーモード信号SLMが“1”とな
る。これにより、第2チヤンネルに関する第8図
のブロツク106がYESとなり、スラーデイケ
イステートS6となり、同時に第1チヤンネルに
関する第8図のブロツク116がYESとなり、
スラーアタツクステートS1となる。従つてエン
ベロープ信号VL2はスラーデイケイレートで減
衰し、VL1はスラーアタツクレートで立上る。
一方、時点t2でキーコードKCの内容がKC1か
らKC2に変化し、これによりピツチ情報SKCは
KC1に対応するピツチからKC2に対応するピツ
チに向つて徐々に変化し、スラー効果が付与され
る。このスラー付与期間中において、一方のエン
ベロープ信号VL2のスラーデイケイ部分と他方
のエンベロープ信号VL1のスラーアタツク部分
が交差する。第2チヤンネルのスラーデイケイが
終了すると、第8図のブロツク109がYESと
なり、ブロツク110でスラーオフパルス
SLOFPを出力する。これにより第5図のフリツ
プフロツプ80がリセツトされ、スラーモード信
号SLMが“0”となる。t3〜t4の期間にお
いても上述のt2〜t3の期間の場合と同様の動
作がチヤンネルを逆にして行われる。また、時点
t4ではスラーモード信号SLMが“1”となら
ないので、第8図のブロツク103がNOとな
り、ノーマルデイケイモードS4となり、エンベ
ロープ信号VL2は通常のデイケイレートで減衰
する。
第6図cを参照して、スラー効果を付与しない
場合における同図aに対応するエンベロープ信号
VL,VL1,VL2とピツチ情報SKCについて説
明する。この場合、時点t2で、第2チヤンネル
のキーオフパルスKFP2を発生するとき同時に
第3図のルーチン41の処理により強制ダンプパ
ルスFDP2が発生され、これにより第2チヤン
ネルに関する第8図のブロツク112がYESと
なり、ダンプステートS5となる。また、スラー
モードパルスSLPは発生されないので、SLMは
“0”であり、第1チヤンネルに関する第8図の
ブロツク116がNOとなり、ノーマルアタツク
ステートS2となる。従つてエンベロープ信号
VL2はダンプレートで急速に減衰し、VL1はノ
ーマルアタツクレートで立上る。時点t3では上
述と同様の動作がチヤンネルを逆にして行われ
る。時点t2,t3はレガート式押鍵変更時であ
るためダンプパルスFDP2,FDP1が発生され
るが、時点t4は通常の離鍵であるためダンプパ
ルスFDP2は発生されない。従つて、エンベロ
ープ信号VL2は時点t4において通常のデイケ
イレートで減衰する。また、時点t2,t3にお
いてピツチ情報SKCはKC1からKC2に、また
は、KC2からKC1に一気に切換わる。このよう
に、レガート式押鍵変更時に前音のダンプ期間を
設けることは、スラー効果を付与しない場合で
も、前音から新音への切換わりにめりはりをつけ
る意味で好ましい効果をもたらす。
尚、スラー付与期間(この用語は必ずしもピツ
チが実際にスラー変化している期間のみ示すもの
ではなく、そのための動作を行つている期間全体
を示す)におけるエンベロープ信号VL及びピツ
チ情報SKCの変化ポイント(第6図bのA,B,
C,D)に格別の相関関係をもたせる必要はな
く、任意に設定してよい。しかし、一般に、前音
のエンベロープが減衰開始するポイントAはキー
コードNKCの変化時点t2に対応しているのが
好ましく、ピツチ情報SKCのスラー変化開始ポ
イントCは新音のエンベロープの立上り開始ポイ
ントBに対応しているのが好ましい。
第7図では、スラー用変化幅データ発生器92
とスラー用演算タイミング発生器93の両方をデ
ータSSD′によつて制御し、変化幅タイミングと
演算タイミングの両方をスラーアタツク時とスラ
ーデイケイ時とで異ならせるようにしているが、
これはどちらか一方であつてもよい。また、第7
図の例では、スラースピードデータSSDの値をス
ラーアタツク時において増加することによりスラ
ーアタツクレートをスラーデイケイレートよりも
速くしているが、これに限らず、要はスラーアタ
ツクレートをよりも速くすることができる手段で
あればどのような手段を用いてもよい。例えば、
スラー用変化幅データ発生器92から発生した変
化幅データを変化レート設定手段97と同様の回
路を用いてスラーアタツク時において増加補正す
るようにしてもよい。また、補正の仕方は、スラ
ーアタツクレートの方を増加させることに限ら
ず、反対にスラーデイケイレートの方を減少させ
るようにしてもよい。
なお、トーンジエネレータにおける楽音発生方
式は、波形メモリ読出し方式、高調波合成方式、
周波数変調演算方式、振幅変調演算方式、あるい
はフイルタ方式など、適宜の方式を用いてよい。
また、この発明は、単音電子楽器に限らず、複音
電子楽器にも適用することができるのは勿論であ
る。また、音色変化を付与しない場合はトーンジ
エネレータで2系列で楽音信号を発生する必要は
なく、音量エンベロープ制御用の回路のみ2系列
(並列的に又は時分割的に)設け、1系列で発生
した楽音信号を2系列の制御回路に分配するよう
にしてもよい。
〔発明の効果〕
以上の通り、この発明によれば、2系列で楽音
信号を制御し、ピツチ変化付与期間において一方
の系列の制御信号と他方の系例の制御信号を逆特
性で変化させ、立上り特性の方の制御信号の変化
レートを大きく設定するようにしたので、該制御
信号を音量制御に用いた場合、該制御信号の変化
の交差部分における聴感上の音量不足感を補正す
ることができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術の問題点とこの発明の解決策
を模式的に示す図、第2図はこの発明の一実施例
に係る電子楽器の全体構成ブロツク図、第3図は
第2図のマイクロコンピユータ部によつて実行さ
れるキーオンイベントプログラムの一例を示すフ
ローチヤート、第4図は同マイクロコンピユータ
部によつて実行されるキーオフイベントプログラ
ムの一例を示すフローチヤート、第5図は第2図
のインタフエースの一例を示すブロツク図、第6
図は第5図各部の出力信号及びエンベロープ信号
及びピツチ情報の発生例を示すタイミングチヤー
ト、第7図は第2図のエンベロープ発生器の一例
を示すブロツク図、第8図は第7図のステート制
御回路によつて実行される処理の一例を示すフロ
ーチヤート、である。 10……トーンジエネレータ、11……鍵盤、
12……押鍵検出回路、13……マイクロコンピ
ユータ部、14……インタフエース、15……エ
ンベロープ発生器、16……ピツチ情報発生及び
スラー付与回路、17……スラー制御操作子、1
8……音色選択回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 発生すべき楽音のピツチを第1の音のピツチ
    から第2の音のピツチまで徐々に変化させるピツ
    チ変化付与手段と、 このピツチ変化付与手段によつて制御されたピ
    ツチをもつ楽音信号を夫々独立に制御する2系列
    の楽音制御手段と、 前記ピツチ変化付与手段によるピツチ変化付与
    期間において、前記第1の音に応じて定まるレベ
    ルから或る所定レベルまで次第に変化する第1の
    制御信号及び或る所定レベルから前記第2の音に
    応じて定まるレベルまで次第に変化する第2の制
    御信号を発生する手段と、 前記第2の制御信号の変化レートを前記第1の
    制御信号の変化レートより大きく設定する変化レ
    ート設定手段と を具え、前記楽音制御手段における各系列の楽音
    信号を前記第1及び第2の制御信号によつて別々
    に制御するようにした電子楽器。 2 前記楽音制御手段では前記第1及び第2の制
    御信号により各系列の楽音信号の音量レベルを制
    御するようにした特許請求の範囲第1項記載の電
    子楽器。
JP60189979A 1985-06-28 1985-08-30 電子楽器 Granted JPS6250898A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60189979A JPS6250898A (ja) 1985-08-30 1985-08-30 電子楽器
US06/879,154 US4726276A (en) 1985-06-28 1986-06-26 Slur effect pitch control in an electronic musical instrument

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60189979A JPS6250898A (ja) 1985-08-30 1985-08-30 電子楽器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6250898A JPS6250898A (ja) 1987-03-05
JPH0130156B2 true JPH0130156B2 (ja) 1989-06-16

Family

ID=16250373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60189979A Granted JPS6250898A (ja) 1985-06-28 1985-08-30 電子楽器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6250898A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6436892U (ja) * 1987-08-27 1989-03-06
JP2527943Y2 (ja) * 1988-05-27 1997-03-05 カシオ計算機株式会社 電子楽器のトーンミックスクロスフェードデータ表示装置
JPH06214566A (ja) * 1993-01-14 1994-08-05 Suzuki Gakki Seisakusho:Kk ドローバーを備えた電子楽器に於る音色の補間方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6250898A (ja) 1987-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS634191B2 (ja)
US4726276A (en) Slur effect pitch control in an electronic musical instrument
JPH0412476B2 (ja)
JPH079586B2 (ja) 電子楽器の自動伴奏装置
US5502275A (en) Automatic accompaniment apparatus implementing smooth transition to fill-in performance
JPH0318197B2 (ja)
JPH0130156B2 (ja)
JPS648355B2 (ja)
US4628788A (en) Automatic rhythm performing apparatus
JP2932841B2 (ja) 電子楽器
JPS637394B2 (ja)
JPS6113239B2 (ja)
JP3246911B2 (ja) 電子楽器
US5635659A (en) Automatic rhythm performing apparatus with an enhanced musical effect adding device
JP2698942B2 (ja) 楽音発生装置
JPS6230639B2 (ja)
JPH10124050A (ja) 電子楽器
JP3508139B2 (ja) デジタル信号処理プロセッサ
JP2565152B2 (ja) 自動伴奏装置
JPS636783Y2 (ja)
JPH023595Y2 (ja)
JP3044712B2 (ja) 電子楽器
JP2518082B2 (ja) 楽音信号発生装置
JP3651290B2 (ja) 楽音信号形成装置
JPH04329596A (ja) 電子楽器