JPS635757A - 口腔内包帯およびその製造法 - Google Patents

口腔内包帯およびその製造法

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JPS635757A
JPS635757A JP61151917A JP15191786A JPS635757A JP S635757 A JPS635757 A JP S635757A JP 61151917 A JP61151917 A JP 61151917A JP 15191786 A JP15191786 A JP 15191786A JP S635757 A JPS635757 A JP S635757A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、口腔内の湿潤粘膜に貼付され、口腔内粘膜に
投与された薬剤の流出防止や口腔内粘膜の損傷部の被覆
保護等を行う口腔内包帯およびその製造法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
従来より、歯槽膿漏や炎症などの口腔内の疾患に対して
、種々の薬剤が軟膏剤や液剤として投与されている。ま
たこれら局所性の治療薬のみならず、粘膜面が外皮など
に比べて薬剤を比較的よく吸収することに着目して、経
口投与では吸収されに(いホルモン剤などの全身性の薬
剤も口腔内粘膜からの投与が試みられている。このよう
な、口腔内粘膜を通しての薬剤の投与に際して最大の障
害となるのは、唾液の分泌や飲食により、短時間のうち
に薬剤が流去されてしまい充分な薬効の発現が困難なこ
とである。
また、口腔内の損傷部を被覆保護することは有効な口腔
内包帯が存在していないことがら殆ど行われていないが
、口腔内には上記のように常時唾液が分泌されまた飲食
物も入るため、その被覆保護の実現には大きな障害があ
る。
最近、これらの障害を克服し口腔内の疾患に対して薬剤
を効果的に投与しようとして各種の提案がなされている
。それらのなかでも、本発明の口腔内包帯に比較的近い
思想のものは、水溶性高分子物質を付着性成分として含
んだ口腔内粘膜付着性の製剤がある。水溶性高分子物質
はその種類により程度の差はあるが、少量の水分を吸収
すると粘稠な水溶液あるいはゲルとなって付着性を示す
ようになる。この性質を利用して、ペースト状(特公昭
56−27491号公報)、スポンジ状(特公昭56−
25211号公報)、タブレット状(特公昭58−76
05号公!!り、シート状(特公昭44−16676号
公報、特開昭59−186913号公報)など様々な口
腔内粘膜付着性の製剤が考案された。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記各製剤は、口腔内粘膜に付着して内
蔵薬剤を投与するだけのものであって、単に内蔵薬剤が
投与できるだけの付着力があれば足りるものであり、ま
たその薬剤の投与に足るだけの時間粘膜に付着していれ
ば充分であるため、口腔内包帯に要求されるような強力
な付着力と長時間の付着持続力とを備えていない。すな
わち、口腔内包帯は、口腔内疾患部や損傷部上に貼付さ
れ、そこに投与される薬剤の流失防止やそれらの部位に
対する被覆保護を図るものであり、投与薬剤や…偏部か
らの出血等で付着しに(い状態になっている口腔内粘膜
に対しても強力に付着しうる付着力と長時間に亘って付
着する付着持続力とが要求される。上記口腔内粘膜付着
性の製剤は、その性質上、上記のように付着力および付
着持続力の双方が口腔内包帯に要求される程ではなく、
したがって、その製剤の基剤を口腔内包帯に転用しても
口腔内包帯に要求される上記特性を到底発現しえないの
である。むろん、外皮に使用されるばん装置などの粘着
テープは口腔内粘膜の如き湿潤面に対する付着性を備え
ていないため、口腔内包帯に転用することはできない。
口腔内包帯は、口腔内疾患部等に貼付され、投与薬剤の
流失防止、被覆保護作用を発揮するものであるから、上
記のように強力な付着力と長時間に亘る付着持続とを要
求されるものであり、そのうえ、形状の複雑な口腔内粘
膜の任意の部位に貼付可能な柔軟性と、保管、運搬等に
おける苛酷な条件下にあっても変質等しない保存安定性
とを備えていることが要求される。しかしながら、この
ような特性を備えたものは存在していないのが実情であ
る。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、強力
な付着力、長時間に亘る付着持続力および口腔内粘膜の
任意の部位に貼付可能な柔軟性ならびに苛酷な条件下に
あっても変質等しない保存安定性とを備えた口腔内包帯
およびその製造法の提供を目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、フィルム状付着
体単独もしくはフィルム状付着体と柔軟なフィルム状支
持体との一体化物からなる口腔内包帯であって、上記フ
ィルム状付着体が、ポリカルボン酸およびポリ無水カル
ボン酸の少な(とも−方と酢酸ビニル重合体とが相溶状
態になっており、かつ界面活性剤が含有されている柔軟
なフィルム状体によって構成されている口腔内包帯を第
1の要旨とし、ポリカルボン酸およびポリ無水カルボン
酸の少なくとも一方と酢酸ビニル重合体とを共通の溶媒
に溶解し、界面活性剤を添加する工程と、上記溶液をフ
ィルム状に形成する工程を備えた口腔内包帯の製造法を
第2の要旨とするものである。
ポリカルボン酸およびポリ無水カルボン酸のような水溶
性高分子物質は、それ自体保形性を有しており、少量の
水分を吸収した状態では強力な付着性を発現するが、す
ぐ過剰吸水状態となり粘度低下、崩壊を起し実質的に水
に溶解した状態となって付着性を失う。
本発明者らは、ポリカルボン酸、ポリ無水カルボン酸等
の水溶性高分子物質のこのような吸水時における強力な
付着力を生かし、これを口腔内包帯に有効に利用するた
め、その欠陥である過剰吸水時の付着性喪失の改善を目
的として一連の研究を重ねた。その結果、ポリカルボン
酸、ポリ無水カルボン酸と、酢酸ビニル重合体とは相溶
性を有しており、両者を相溶状態にすると、ポリカルボ
ン酸、ポリ無水カルボン酸の実質的な水不溶化が、吸水
時の強力な付着性を損なうことなくむしろ増強した状態
で実現され、両者の相溶物を薄い柔軟なフィルム状に形
成しても湿潤状態で吸水崩壊せず長時間強力な付着力を
発現するようになり、さらに上記相溶物に界面活性剤を
含有させると、苛酷な条件下においても上記強力な付着
力が低下せず、優れた保存安定性を示すようになること
を見いだし本発明に到達した。
ここで相溶状態とは、ポリカルボン酸およびポリ無水カ
ルボン酸の少なくとも一方(以下これらを「ポリカルボ
ン酸類」と総称する)と酢酸ビニル重合体とが相分離し
て独立した小領域を形成することな(、均一に溶解しあ
った状態をいう。
すでに述べたように、本発明者らは、ポリカルボン酸類
と酢酸ビニル重合体とが相溶状態にある時には、水溶性
であるはずのポリカルボン酸類の水溶性が著しく制限さ
れ、例え水中にかなり長時間に亘って浸漬しても均質に
膨潤し、崩壊を起こさないものであることを見いだして
おり、この性質を利用して、ポリカルボン酸類と酢酸ビ
ニル重合体との相溶状態を調べることができる。すなわ
ち、本発明では、ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体
の相溶状態をポリカルボン酸類の溶出量から調べるもの
であり、本発明における相?容状態とは、具体的には、
下記の溶出率測定法によって求められた溶出率が50重
量%(以下「%」と略す)以下である混合状態のことを
いう。
く溶出率測定法〉 ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体と界面活性剤とか
らなるフィルム(フィルム状付着体)を0℃以下にて粉
砕し、秤量する。これをメツシュの袋に入れ、該付着体
の重量の300倍以上の20℃の精製水内に静置状態で
1時間浸漬したのち、袋ごと付着体を取り出す。この操
作により精製水中に溶出したポリカルボン酸類と界面活
性剤の量を、浸漬による付着体の重量減少などより求め
る。これをフィルム中のポリカルボン酸類と界面活性剤
の配合量の和で除算して溶出率を算出する。
本発明の口腔内包帯は、ポリカルボン酸類と酢酸ビニル
重合体とを相溶状態にしてフィルム化したときの付着力
強化を図るのみならず、さらに界面活性剤を含んでいる
ため、苛酷な条件下における保存安定性についても大幅
な改善がなされており、保管、運搬等によって性能劣化
を生じない。
これが、本発明の最大の特徴である。すなわち、ポリカ
ルボン酸類と酢酸ビニル重合体の相溶物からなるフィル
ム状付着体は、通常の保存条件では安定なものであり、
例えば40℃、75%R)!において6力月間保存して
も付着特性の低下は全く認められない。ところが、50
°C以上の高温条件下では急速に付着力が低下し、例え
ば70℃下では数日で全く付着性が認められなくなる。
そして、−度失われた付着性は回復することがない。こ
のように、高温下で急速に付着特性が低下することは、
豆量の車中、倉庫内等を考慮すると、実際的な障害とな
ることが予想される。
そこで、本発明者らは、この点を改善するため一連の研
究を行った結果、界面活性剤を含有させると、フィルム
状付着体自身の付着特性を低下させることなく高温での
安定性を付与することができることを見いだし本発明に
到達した。−般に、界面活性剤は配合後短期間で配合物
表面にg ンQ度で存在するようになり、配合物表面が
本来備える接着性、粘着性を阻害するため、本発明の対
象であるフィルム状付着物のような緻密な組成物への配
合は、付着特性の低下を招くと考えられていた。しかし
ながら、本発明において、界面活性剤に基づく付着特性
の低下は全く見られない。これは、界面活性剤が表面に
偏在せず、フィルム状付着体内に分散し、ポリカルボン
酸類と酢酸ビニル重合体との相溶状態を安定化させるた
めと考えられる。
このように、本発明の口腔内包帯は、ポリカルボン酸類
と酢酸ビニル重合体とが相溶状態になっている実質的に
水不溶性の柔軟なフィルムからなるため非常に薄い状態
で長時間に亘る付着持続力を発現するとともに、上記相
溶状態が界面活性剤によって安定化されているため、高
温にさらされる等の苛酷な保存条件下においても付着特
性が低下することがない。
本発明の口腔内包帯は、例えば、ポリカルボン酸類と酢
酸ビニル重合体とを共通の溶媒に溶解し、さらに界面活
性剤を添加溶解してこれを迅速に流延し乾燥してフィル
ム状付着体化することにより製造することができる。こ
の製造法によれば非常に薄いフィルム状体を容易に形成
しうるという利点がある。
上記ポリカルボン酸類の代表的なものを例示すると、ア
クリル酸重合体、メタクリル酸重合体。
無水マレイン酸重合体があげられ、単独でもしくは併せ
て使用することができる。上記アクリル酸重合体の具体
例として、アクリル酸単独重合体の他に、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エ
ステル類や、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エス
テル類ならびに酢酸ビニルなどのビニルモノマーとの共
重合体や、カルボキシビニルポリマーのような共重合体
があげられる。また、メタクリル酸重合体の具体例とし
ては、メタクリル酸単独重合体の他に、アクリル酸重合
体の場合と同様な共重合体があげられ、無水マレイン酸
重合体の具体例としては、メチルビニルエーテルなどと
の共重合体があげられる。なお、上記各具体例に例示し
た化合物は単独使用だけでなく混合使用できることはい
うまでもない。これらのポリカルボン酸類において、ポ
リカルボン酸中には、−COOH基が20%以上、ポリ
無水カルボン酸中には、−co−o−co−基が16%
以上含まれていることが効果の上で好ましい。
上記酢酸ビニル重合体の代表的なものを例示すると、酢
酸ビニル単独重合体があげられ、それ以外にアクリル酸
エステル等のビニルモノマーと酢酸ビニルとの共重合体
および酢酸ビニル単独重合体を部分ケン化した部分ケン
化物もあげられる。
これらは単独でもしくは併せて使用することができる。
これらは平均分子量(粘度平均分子量)が60000以
上であることが好ましい。平均分子量が60000未満
のものを用いると、上記フィルム状付着体の耐水性が低
下し所期の効果が得られにくくなる。
上記界面活性剤の代表的なものを例示すると、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン
性界面活性剤があげられ、単独あるいは混合して用いら
れる。
これらはHLBが10以上であることが好ましい。HL
Bが10未満ではフィルム状付着体を安定化する効果が
得られに(くなるからである。
上記ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体の共通溶媒と
しては、■メタノール、エタノール等の低級アルコール
、および■これと可溶なアセトン、酢酸エチル等の有機
溶媒との混合物であって低級アルコールを主成分とする
もの、ならびに■上記混合物または低級アルコールにさ
らに水を添加混合したものがあげられる。これらの溶媒
は界面活性剤をも溶解するものである。上記■の溶媒に
関しては、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒の含有量
を30%以下に制限することが好ましい。
30%を超えるとポリカルボン酸類の溶解が困難になる
からである。上記■の溶媒に関しては、水の含有量を3
0%以下に制限することが好ましい。水の含有量が30
%を超えると酢酸ビニル重合体の溶解が困難になる傾向
がみられるからである。
前記のようにして口腔内包帯を製造する場合において、
ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体との混合比率は、
下記の式で求められるA値が15〜55の範囲内になる
ように規制することが好ましい。
A値が大きくなる程、フィルム状付着体の、粘膜に対す
る付着力は大きくなるが、付着持続性は低下する傾向を
示し、逆にA値が小さくなる程付着力は小さくなるが、
付着持続性は増加する傾向を示す。そして、上記A値が
15を下回ると、充分な付着力が得られにくくなり、ま
た、55を上回ると、充分な付着持続性が得られにくく
なる。
したがって、A値が15〜55の範囲内になるようポリ
カルボン酸類と酢酸ビニル重合体の混合比率を規制する
ことが好ましいのである。ポリカルボン酸類としてポリ
アクリル酸を使用した場合を例にとって説明すると、フ
ィルム状付着体中に占めるポリアクリル酸の割合が24
〜88%の範囲にあれば、A値が上記範囲内に入るので
あり、好ましい結果が得られるようになる。
また、界面活性剤の混合比率は、フィルム状付着体に対
して、0.5〜10%の範囲で混合することが好ましい
。0.5%未満では安定化する効果が得られにくく、1
0%を超えると過剰の界面活性剤がブルーミング(表面
に浮き出してくる)し、付着性を損なうおそれがあるか
らである。
さらに、上記ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体と界
面活性剤とを共通溶媒に溶解する際、この三者が充分溶
解するように配慮することが必要である。この場合、ポ
リカルボン酸類、酢酸ビニル重合体等の高分子物質の濃
度は特に制限を受けるものではないが、高分子物質の濃
度が高くなりすぎると、溶液粘度が大きくなり、これを
流延フィルム状化することが困難になる傾向がみられる
ため高分子物質の濃度が40%を超えないように配慮す
ることが好ましいのである。
ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体と界面活性剤の流
延乾燥フィルム状付着体化は、剥離処理を行ったポリエ
チレンラミネート紙などの適当なフィルム上に上記溶液
を流延したのち、乾燥器あるいは乾燥塔などの高温空気
浴を使用することによって迅速に乾燥しフィルム状化す
ることにより行うことができる。適正な乾燥時間あるい
は乾燥温度は、共通溶媒の組成、溶液中の固形分濃度。
流延厚さ等によって異なるが、常圧下では一般に60℃
から120℃の温度で、1分から20分程度乾燥するこ
とが好ましい。
このようにして非常に薄いフィルム状付着体が得られる
。このフィルム状付着体は、そのまま本発明の口腔内包
帯となりうるものである。この場合、上記フィルム状付
着体の厚みは流延量等の制御により調整しうるちのであ
り、10〜100μmの範囲内に規制することが好まし
い。厚みが10μm未満になると充分な付着特性の発現
が困難となり、100μmを超えると使用に際して口中
異物感を与え、またフィルム状付着体の柔軟性が損なわ
れる傾向がみられるからである。
本発明の口腔内包帯は、上記フィルム状付着体だけでも
構成されうるちのであるが、これと柔軟なフィルム状支
持体とを組み合わせても構成することができる。
この組合せ物の製造法について説明すると、この組合せ
物は、前記のようにしてフィルム状付着体を製造し、こ
れを、熱圧着、接着剤使用等の通常の方法で、柔軟なフ
ィルム状支持体に貼り合わせることにより製造でき、ま
たシート状付着体の製造に使用する配合物を柔軟なフィ
ルム状支持体の上に流延し、フィルム状付着体の製造と
柔軟なフィルム状支持体との貼り合わせを同時に行うこ
とによっても製造することができる。後者のようにする
ときには熱圧着、接着作業が不要になり製造の簡易化を
実現しうるという利点がある。
上記柔軟なフィルム状支持体としては、水不透過性のも
のを用いることが好ましい。その代表的なものを例示す
ると、ポリエチレン、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどの
プラスチックフィルム、アルミ箔、すす箔などの金属箔
、布や紙とプラスチックフィルムとのラミネートフィル
ムなどがあげられる。なかでも、安全性、使用感の点で
、ポリエチレン、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などのプラスチックフィルムを用いることが
好ましい。このようなフィルム状支持体は、厚みが10
〜100μmのものを用いることが、取扱い、性や使用
時に異物感を与えないという点で好ましく、上記柔軟な
フィルム状支持体とフィルム状付着体との一体化物は、
厚みを30〜150μmの範囲内に規制することが好ま
しいのである。すなわち、厚みが30μm未満では取扱
い性や操作性が悪くなり、150μmを超えると使用時
に異物感を与える傾向がみられるからである。
上記のようにフィルム状付着体と柔軟なフィルム状支持
体とを一体化して得られる口腔内包帯は、フィルム状付
着体の作用により、口腔内粘膜に対して強力に付着し、
長時間の付着持続力を発現するのであるが、上記柔軟な
フィルム状支持体を一体化していることにより、口腔内
包帯の強度が増し使用しやすくなる。フィルム状支持体
の作用により背面に食物等の異物が付着することが防止
される等の効果がさらに得られる。そして、柔軟なフィ
ルム状体として水不透過性のものを用いることにより、
背面からの水分の侵入を防ぎ付着持続時間の延長を実現
できる等の効果がさらに得られるようになるのである。
なお、本発明の口腔内包帯の、フィルム状付着体または
フィルム状支持体に、その付着性をさまたげない範囲で
着色料、香味料、軟化剤、中和剤等を配合することは自
由である。例えば、上記付着体、支持体ともに無色であ
る場合には、その−方に着色料を配合すると、包帯の表
裏が明確になり使いやすいという利点が得られるように
なる。
〔発明の効果〕
本発明の口腔内包帯は、ポリカルボン酸類と酢酸ビニル
重合体との相溶物であって実質的に水不溶状態になって
いて、かつ界面活性剤を含む薄い柔軟なフィルムを用い
て構成されており、このフィルムの作用により強力な付
着力を発現して口腔内粘膜に強力に付着しその状態を長
時間持続する。そして、上記口腔内包帯は柔軟であって
使用に際して軽く押し付けるだけで口腔内粘膜の膜面に
沿って変形し付着するものであり、口腔内粘膜のあらゆ
る個所に貼付可能なものである。しかも、上記付着特性
は、口腔内包帯のフィルムに含有されている界面活性剤
の安定化作用により、高温下等の苛酷な保存条件下にお
いても低下することがない。
このような卓越した効果を有する口腔内包帯は、ポリカ
ルボン酸類と酢酸ビニル重合体とを共通な溶媒に溶解し
、さらに界面活性剤を添加混合したのちこの溶液をシー
ト状に形成することにより容易に製造しうるのである。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〜6〕 ポリカルボン酸類としてカルボキシビニルポリマーを用
い、これの4.7重量部(以下「部」と略す)と酢酸ビ
ニル樹脂(戸=1500)4.7部とクエン酸三ナトリ
ウム0,3部と下記の第1表に示す界面活性剤とを、メ
タノール80部と水10部の混合溶液に溶解して均一な
溶液をつくった。つき゛に、この′1容液をポリエチレ
ンラミネート紙の上に流延し、100°Cの乾燥器中で
5分間乾燥して厚み30μmのフィルム状付着体をつく
った。ついでこのフィルム状付着体を厚み30μmの酢
酸ビニル樹脂(F5γ1200)のフィルムと120℃
で熱圧着して、目的とする口腔内包帯を得た。
〔比較例1〕 界面活性剤を配合しなかった。それ以外は上記実施例1
〜6と同様にして目的とする口腔内包帯を得た。
このようにして得られた実施別品と比較別品について、
口腔内包帯を得てすくの時点(初期)と、70℃下で3
日間保存した時点で、下記の手順に従って水中浸漬試験
と実用試験を行った。
く水中浸漬試験〉 サンプルを直径10110円形に切り取り、ベークライ
ト板に固定した水膨潤コラーゲンフィルム上に貼付し、
37℃の水中に?i ?lJし、上記コラーゲンフィル
ムからサンプルが剥離して自然脱落するまでの時間を測
定した。
く実用試験〉 サンプルを直径101mの円形に切り取り、5名の健常
男子のパネラ−の口蓋部に貼付し、剥離するまでの時間
を測定し平均した。貼付は昼食後に行い、通常どおり喫
茶、会話を行わせた。
上記水中浸漬試験と実用試験の結果を第2表に示す。
(以下余白) (以下余白) 上記の結果から、実施別品は、いずれも70℃という苛
酷な保存条件下においても初期と同様の強力な付着力を
維持しており、優れた保存安定性を有することがわかる
。これに対し、比較例孔は、70℃保存下では全く付着
力が消滅してしまい、日の当たる車中での携帯や、高温
となりやすい工場、倉庫等での備品とすることは不適で
あることがわかる。
〔実施例7〕 下記の原料を、下記の配合に従って混合溶解し、この混
合溶液を厚み15μmのアルミ箔上に流延し80℃の乾
燥品中で15分間乾燥して厚み35μmのフィルム状体
をつくり、目的とする口腔内包帯を得た。
カルボキシビニルポリマー    6.0部酢酸ビニル
樹脂(F)=1500)   4.0部ポリオキシエチ
レン(40)tノステアレート           
 0. 5  部メタノール          90
.0部〔比較例2] ポリオキシエチレン(40)モノステアレートを配合し
なかった。それ以外は上記実施例7と同様にして目的と
する口腔内包帯を得た。
このようにして得られた実施別品と比較例孔について、
下記の第3表に示す保存条件下で保存した時点で、前記
と同様にして水中浸漬試験と実用試験を行った。この結
果を第3表に示す。
(以下余白) (以下余白) 上記の結果から、実施例品は比較側孔に比べて顕著な保
存安定性を有することがわかる。
〔実施例8〕 下記の原料を、下記の配合に従って混合溶解し、この混
合溶液をポリエステルフィルム上に流延し、100℃の
乾燥器中で10分間乾燥して厚み20μmのフィルム状
付着体をつくった。ついで、このフィルム状付着体を厚
み25μmの酢酸ビニル樹脂(r5=1200)のフィ
ルムと100℃で熱圧着して目的とする口腔内包帯を得
な。
メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体4.0部
酢酸ビニル樹脂(戸胚2000)   5.5部ジイソ
プロパツールアミン     0.5部イリオキシエチ
レン(60) 硬化ヒマジン由0. 2 部メタノール
           90.0部〔比較例3〕 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油を配合しなか
った。それ以外は上記実施例8と同様にして目的とする
口腔内包帯を得た。
このようにして得られた実施例品と比較側孔について、
下記の第4表に示す保存条件下で保存した時点で、前記
と同様にして水中浸漬試験と実用試験を行った。この結
果を第4表に示す。
(以下余白) ト 1ネ 1■6 巨 「4 (以下余白) 上記の結果から、実施側孔は比較別品に比べて顕著な保
存安定性を有することがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フィルム状付着体単独もしくはフィルム状付着体
    と柔軟なフィルム状支持体との一体化物からなる口腔内
    包帯であつて、上記フィルム状付着体が、ポリカルボン
    酸およびポリ無水カルボン酸の少なくとも一方と酢酸ビ
    ニル重合体とが相溶状態になつており、かつ界面活性剤
    が含有されている柔軟なフィルム状体によつて構成され
    ていることを特徴とする口腔内包帯。
  2. (2)ポリカルボン酸およびポリ無水カルボン酸の少な
    くとも一方と酢酸ビニル重合体とを共通の溶媒に溶解し
    、界面活性剤を添加する工程と、上記溶液をフィルム状
    に形成する工程を備えていることを特徴とする口腔内包
    帯の製造法。
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