JP5552255B2 - 薬物経皮投与デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、裏打ち層の少なくとも片面に、マトリクス層を備える薬物経皮投与デバイスに関する。
薬物経皮投与デバイスは、その薬物の消化管への吸収性および肝臓での初回通過効果の回避、薬物を飲むことが困難な人に対しての優位性、投与忘れの防止など利点を多く含む。よって、薬物経皮投与デバイスは、優れた投与形態であることが注目され、様々な種類の薬物経皮投与デバイスが開発されている。また目的に応じて、複数の部材を組み合わせて薬物経皮投与デバイスを構成することも提案されている。このような薬物経皮投与デバイスに関する文献としては次のものが挙げられる。
ポリマーブレンドのマトリクスを備える経皮薬物投与デバイスが開示されている(特許文献1)。ここに開示されているマトリクスは、単にポリマーをブレンドしたものであり、従ってマトリクスは均質化された層を有するものである。かかるデバイスによっては薬物の放出を高度に制御することは困難である。
また、多層構造からなる薬物経皮投与デバイスが開示されている(特許文献2および3)。しかし、ここに開示のデバイスの多層構造中における接着粘着層は特定部位に吸水性高分子を含有しておらず、長期間保管の後に多層構造中の薬剤成分が拡散・浸透により接着粘着層に移動し、多層構造のそれぞれの構成が同じものとなる虞がある。結果的に、薬物経皮投与デバイスに想定された十分な効果が得られない。
米国特許第5,656,286号公報 特開昭56−125311号公報 特開昭59−207149号公報
上記事情に鑑み、本発明の課題は、薬物の放出を任意に制御することを可能とする薬物経皮投与デバイスの提供である。
本発明者らは鋭意検討の結果、裏打ち層の少なくとも片面に、マトリクス層を備える薬物経皮投与デバイスであって、当該マトリクス層は裏打ち層に対してより近位側に位置する領域(以下、第一部分という)と裏打ち層に対してより遠位側に位置する領域(以下、第二部分という)を有し、それら部分の少なくとも第一部分に吸水性高分子を含み、第一部分の吸水性高分子の重量濃度は、第二部分の吸水性高分子の重量濃度よりも高い薬物経皮投与デバイスにおいては、デバイスからの薬物の放出を高度に制御できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下の通りである。
〔1〕裏打ち層の少なくとも片面に、マトリクス層を備え、当該マトリクス層は裏打ち層に対してより近位側に位置する領域(以下、第一部分という)と裏打ち層に対してより遠位側に位置する領域(以下、第二部分という)を有し、それら部分の少なくとも第一部分に吸水性高分子を含み、第一部分の吸水性高分子の重量濃度は第二部分の吸水性高分子よりも高いことを特徴とする薬物経皮投与デバイス;
〔2〕吸水性高分子がマトリクス層中において溶解しないことを特徴とする、上記〔1〕記載の薬物経皮投与デバイス;
〔3〕マトリクス層は薬物を含む、上記〔1〕または〔2〕記載の薬物経皮投与デバイス;
〔4〕マトリクス層は粘着性を有する材料を含む、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の薬物経皮投与デバイス;
〔5〕マトリクスは、少なくとも第一部分を含む第一層と、第二部分を含む第二層とを含む、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の薬物経皮投与デバイス;
〔6〕更にマトリクス層の皮膚接触面に積層した剥離ライナーを備える、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の薬物経皮投与デバイス。
本発明の薬物経皮投与デバイスによれば、薬物の放出を高度に制御することが可能となる。特に、第一部分の吸水性高分子の重量濃度と、第二部分の吸水性高分子の重量濃度を調整することによって、デバイスからの薬物の放出を任意に制御することができるので、マトリクス層の他の成分、例えば薬物等のマトリクス層の特定部位での重量濃度を制御する必要がない。従って、薬物経皮投与デバイスの設計の自由度が高まり、加えて薬物がデバイスから安定的に放出されることが可能となる。さらに吸水性高分子は、マトリクス中で不溶性である場合には、マトリクス層中で溶解していないため、デバイスを長期保管しても特定部位から移動しがたく、デバイスを長期保管した後にも薬物のデバイスからの放出を制御できる。
一実施形態の薬物経皮投与デバイスの模式的断面図を示す。 一実施形態の薬物経皮投与デバイスの模式的断面図を示す。 試験例1の結果をグラフに示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の薬物経皮投与デバイスは、裏打ち層の少なくとも片面に、マトリクス層を備える。マトリクス層は、少なくとも薬物と、吸水性高分子と、それら以外の粘着性を有する材料とからなる。
「粘着性を有する材料」は、デバイスを構成する各部材を簡便に結合させることができ、マトリクス層を皮膚に接着させることができるのでものであれば特に制限はなく、常温(25℃)で粘着性を有する材料が、デバイスを構成する各部材を簡便に結合させることができ、マトリクス層を皮膚に接着させることができるので好ましい。通常はポリマーを含有するもの、すなわち粘着剤が挙げられる。ここにいう粘着剤は、それ自体粘着性を有するエラストマー、またはあるエラストマーと後述のタッキファイヤーとからなる粘着性を有するポリマー組成物を意味する。粘着剤のマトリクス層における量は特に限定されないが、好ましくは60〜90重量%、より好ましくは70〜85重量%である。当該量が60重量%以上であることで、マトリクス層の皮膚への十分な接着強度が確保される。当該量が90重量%以下であることで、マトリクス層の設計の自由度を確保する。
そのような粘着剤としては、アクリル系重合体からなるアクリル系粘着剤;スチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体(例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体など)、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のゴム系エラストマーを含むゴム系粘着剤;シリコーンゴム、ジメチルシロキサンベース、ジフェニルシロキサンベース等のシリコーン系エラストマーを含むシリコーン系粘着剤; ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル系粘着剤;酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル系粘着剤;ジメチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート、ジメチルフタレート等のカルボン酸成分とエチレングリコール等の多価アルコール成分からなるポリエステル系粘着剤が挙げられ、これらは1種で、または2種以上配合して用いられる。皮膚接着性の観点から好ましくは、疎水性粘着剤、または非含水系の粘着剤が挙げられる。入手容易性、粘着特性、安定性、安全性のバランスの点でポリイソブチレンを含むゴム系粘着剤がより好ましい。
粘着剤中にタッキファイヤーを使用する場合、タッキファイヤーとしては、例えば、ポリブテン類、石油系樹脂(例えば、芳香族系石油樹脂、脂肪族系石油樹脂)、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂(例えば、スチレン樹脂、α−メチルスチレン)、水添石油樹脂(例えば、脂環族飽和炭化水素樹脂)等が挙げられる。中でも、ポリブテン類が薬物の保存安定性が良好になるため好適である。タッキファイヤーは、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
タッキファイヤーの量は、粘着剤の全重量に対して、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは50〜70重量%である。タッキファイヤーの量が30重量%未満であるとタックが乏しい場合があり、他方90重量%を超えると粘着剤層が固くなり、皮膚接着性が低下する傾向にある。
以下、ポリイソブチレンをマトリクス層に用いる場合において、マトリクス層として必要な凝集性を有し、必須に用いられるポリイソブチレンを第一ポリイソブチレンといい、これに加えて、マトリクス層の粘着力を増強するなどの種々の目的で配合されるさらなるポリイソブチレンを第二ポリイソブチレンという。
第一ポリイソブチレンとしては、特に限定されないが、粘度平均分子量が、1,600,000〜6,500,000のものが好ましく、2,000,000〜6,000,000がより好ましく、3,000,000〜5,000,000が最も好ましい。なお、1,600,000に満たない場合、マトリクス層の凝集力が低下する場合があり、剥離時に糊残りを引き起こす可能性がある。一方、6,500,000を越える場合、他の成分との相溶性が低くなり、粘着剤としての均一性を保てなくなり、皮膚からデバイスを剥離する際に皮膚上に糊残りを生じる可能性がある。
第二ポリイソブチレンがマトリクス層の粘着力を強化するために配合される場合、第二ポリイソブチレンとしては、粘度平均分子量が30,000〜100,000のものが好ましく、40,000〜80,000のものがより好ましく、50,000〜60,000のものが最も好ましい。なお、30,000に満たないと凝集力が弱くなることで、配合量が制限される可能性がある。一方、100,000を超えると第一ポリイソブチレンと変わらない分子量になり、粘着力向上の効果が発揮させにくい虞がある。
第一ポリイソブチレンの重量(b)に対する、第二ポリイソブチレンの重量(a)の割合(a/b)×100[重量%]は特に限定されないが、好ましくは50〜200重量%、より好ましくは75〜150重量%、もっとも好ましくは90〜110重量%である。上記割合を50重量%以上に含有することは、第二ポリイソブチレンの効果が十分発揮されることを可能とする。上記割合を200重量%以下含有することは、マトリクス層の十分な凝集性を確保する。
なお、第二ポリイソブチレンがマトリクス層の凝集力をさらに増強するために配合される場合、そのような第二ポリイソブチレンとしては、第一ポリイソブチレンよりも粘度平均分子量が高いポリイソブチレンが好ましい。
本明細書にいう粘度平均分子量は、シュタウディンガーインデックス(J)を、20℃にてウベローデ粘度計のキャピラリーのフロータイムからSchulz−Blaschke式により算出し、このJ値を用いて下式により求めるものである:
(式)
=ηsp/c(1+0.31ηsp)cm/g(Schulz−Blaschke式)
ηsp=t/t−1
t:溶液のフロータイム(Hagenbach−couette補正式による)
:溶媒のフロータイム(Hagenbach−couette補正式による)
c:溶液の濃度(g/cm
=3.06×10−2Mv0.65
Mv:粘度平均分子量
本明細書において吸水性高分子とは、少なくともその重量以上の水を吸水して膨潤する性質を有する高分子材料のことを意味する。吸水性高分子としては、特に限定はされないが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、架橋ポリビニルピロリドン、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、メタクリル酸重合体或は多糖類系のアルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、メチルセルロース、可溶性デンプン、カルボキシメチルアミロース、デキストリン等、その他ペクチン、寒天末等のヘミセルロース、アラビヤゴム、トラガカントゴム、キサンタンガム等の植物ゴム、アクリル酸デンプン等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用される。
吸水性高分子は、吸水後においてもマトリクスに不溶性であることが好ましい。マトリクスに不溶性である吸水性高分子を、以下「マトリクス層不溶性材料」という。マトリクス層不溶性材料とは、マトリクス層において常温(25℃)で溶解しておらず固体状態で分散されている材料であって、薬物以外の成分を意味する。マトリクス層不溶性材料は、マトリクス層内に不溶であることで、マトリクス内を移動し難い。かくして、デバイスを長期保管しても、マトリクス層内のマトリクス層不溶性材料の重量濃度は変化し難い。マトリクス層不溶性材料は汗などの水分を吸水することにより膨潤し、マトリクス層から薬物を放出させる効果がある。この効果はマトリクス層不溶性材料の重量濃度が高くなるほど大きくなり、薬物の放出速度は速くなる。したがって、マトリクス層不溶性材料の重量が変化しないことにより、長期保管によっても安定した放出性能を維持できる。例えば、マトリクス層不溶性材料の重量濃度が他の部位よりも高いマトリクス層の特定部位からの、薬物の放出速度は当該他の部位よりも速い。特に、マトリクス層不溶性材料が吸水性を有する場合、この傾向は顕著であって、この場合に本発明は有利に実施できる。
マトリクス層不溶性材料として具体的には、マトリクスに実質的に不溶性である限り特に限定されないが(実質的に不溶性であるとはマトリクス層不溶性材料それ自体はマトリクスに不溶性であるが、デバイスの製造時の熱履歴、およびデバイスの長期間の保管などの過酷な条件下における分解等によりごくわずかの可溶性を示す場合は含まれる概念である)、上記理由により吸水性を有するものが好ましい。かかる観点からそのような材料として、架橋ポリビニルピロリドンが好ましい。
架橋ポリビニルピロリドンは、N−ビニル−2−ピロリドンと多官能性モノマーとを共重合させることにより得られる。使用される多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのトリ(メタ)アクリレート;およびペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどのテトラ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、トリアリルグリセリン、トリアリルシアヌレートなどのポリアリル化合物;エチレンビスマレイミドなどのポリマレイミド化合物などが用いられる。あるいは、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、エチリデンビスビニルピロリドン、ジビニルケトン、ブタジエン、イソプレンなども用いられ得る。
共重合される多官能性モノマーの量は、モノマー全量に対して、0.1〜10モル%が好ましい。0.1モル%未満であると得られる架橋ポリビニルピロリドンが、エラストマー中で溶解あるいは膨潤してしまい架橋体として機能することが困難となる可能性がある。多官能性モノマーの量が、10モル%を越えると、ビニルピロリドンとしての特性が希釈されその特性を発揮することが困難となる可能性がある。
架橋ポリビニルピロリドンは、コリドンCL、コリドンCL−M(以上BASF製)、ポリプラスドン(ISB製)、クロスポビドン(五協産業製)などの商品名で商業的に入手可能である。添加量に対するその効果を考慮した場合、粒子径の小さな物の表面積が最も広く有効であり、その観点から好ましくはコリドンCL−Mである。
図1は、本発明の経皮投与デバイスの模式的断面図である。図1において、1は第二部分のマトリクス層不溶性材料を、2は第一部分のマトリクス層不溶性材料を、3は第一部分を、4は第二部分を、5は裏打ち層を、矢印は薬物の放出方向を示す。なお矢印の大きさの違いは薬物の放出速度の速さの違いを示し、大きい矢印は小さい矢印と比べ、薬物の放出速度が速いことを示している。
図1をより詳細に説明する。マトリクス層は第一部分および第二部分を含む。第一部分および第二部分は、マトリクス層不溶性材料を含み、第一部分の重量濃度は第二部分の重量濃度よりも高い。薬物の第一部分からの放出速度は、薬物の第二部分からの放出速度より速い。第一部分は第二部分よりも裏打ち層のより近位側に位置する。通常の経皮投与デバイスは、経皮投与初期に、薬物が急激に放出され、その後次第に放出量が低減し、結果的に薬物が安定的に経皮投与されない場合がある。しかし、本発明では、マトリクス層不溶性成分の重量濃度が低い第二部分が皮膚接触面の近位側に位置することで、薬物はマトリクス層の皮膚接触面から経皮投与開始当初の薬物放出速度は過大となることはなく、薬物の過剰量の投与による副作用のリスクが低減される。
なお、マトリクス層不溶性材料が第一部分にのみ含まれ、第二部分のマトリクス層不溶性材料の重量濃度が0%であってもかまわないが、第一部分と第二部分の両方にマトリクス層不溶性材料が含まれることが好ましい。
経皮投与初期と経皮投与後期での薬物放出速度を近似させるためには、マトリクス層不溶性材料の第一部分における重量濃度は、第二部分の重量濃度の好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上、もっとも好ましくは2.5倍以上である。なお、このような比率の上限は特に制限されないが、マトリクス層不溶性材料がマトリクス層に安定に保持されるためには、10倍以下が好ましい。
マトリクス層不溶性材料の第一部分における重量濃度は、通常5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%、より好ましくは15〜25重量%である。当該濃度が5重量%以上であれば、極性の高い有機液状成分の保持の点で有利であり、当該濃度が35重量%以下であれば、裏打ち層への投錨性の点で有利である。
マトリクス層不溶性材料の第二部分における重量濃度は、通常1〜15重量%、好ましくは3〜12重量%、より好ましくは5〜10重量%である。当該濃度が1重量%以上であれば、薬物の放出性の点で有利であり、当該濃度が15重量%以下であれば、皮膚への接着力の点で有利である。
薬物は特に限定されず、動物(例、ヒトなどの哺乳動物)にその皮膚を通して投与し得る、すなわち経皮吸収可能な薬物が好ましい。そのような薬物としては、具体的には、例えば、全身性麻酔薬、催眠・鎮静薬、抗癲癇薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮暈薬、精神神経用薬、局所麻酔薬、骨格筋弛緩薬、自律神経用薬、鎮痙薬、抗パーキンソン薬、抗ヒスタミン薬、強心薬、不整脈用薬、利尿薬、血圧降下薬、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、動脈硬化用薬、循環器用薬、呼吸促進薬、鎮咳去痰薬、ホルモン薬、化膿性疾患用外用薬、鎮痛・鎮痒・収斂・消炎用薬、寄生性皮膚疾患用薬、止血用薬、痛風治療用薬、糖尿病用薬、抗悪性腫瘍用薬、抗生物質、化学療法薬、麻薬、禁煙補助薬などが挙げられる。
薬物の含有量は、その経皮吸収用薬物の効果を満たし、粘着剤の接着特性を損なわない範囲であれば特に限定されないが、好ましくは粘着剤中に0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜7重量%含有されることが好ましい。0.1重量%より少ないと治療効果が十分でない虞があり、10重量%より多いと皮膚刺激発生の可能性がありまた経済的にも不利である虞がある。
マトリクス層不溶性材料が、吸水性高分子である場合、親水性薬物が好ましい。ここにいう親水性薬物は、その分配係数(1−オクタノール/水)、すなわち、logPowが0.5〜5.5である。十分に本発明の効果を達成するためには、薬物のlogPowは好ましくは1.0〜5.0、より好ましくは3.0〜5.0である。また薬物のlogPowが0.5に満たない場合、そのような薬物の親水性が高いので、本発明をもってしてもそのような薬物結晶がマトリクス層中で析出する可能性がある。一方、薬物のlogPowが5.5を越える場合、そのような薬物の疎水性は高く、薬物結晶がマトリクス層中で析出する可能性は小さいので、本発明の有利性は大きくない。
ここにいうlogPowとは、化合物の親水性疎水性を表す指標であり、logPowの計算ソフトCache(登録商標) 、富士通製を用いて算出した値を意味する。logPowの測定(算出)に際しては、前記計算ソフトに化合物の構造式をインプットしlogPowを算出する。
薬物が常温で固体である場合、すなわち薬物の融点が100℃以上である薬物は本発明では有利である。なお融点の上限値は特に限定されないが、実用的には1000℃以下が好ましい。
ここにいう薬物の融点は、下記方法で測定した値を意味する。
装置:融点測定装置 MIYAMOTO RIKEN IND JAPAN製
測定方法:第15改正日本薬局方の融点測定法の第1法にしたがって、試料が毛細管内で液化して、固体を全く認めなくなった時の温度計の示度を読み取りこれを融点とする。
有利には、マトリクス層に、第一部分を含む第一層と、第二部分を含む第二層とを設けることで、皮膚接触面からの薬物放出速度は高度に制御される。
図2は、本発明のこの実施形態の模式的断面を示す。この例では、マトリクス層は第一層(30)と第二層と(40)からなる。もっともさらに第三層等を設けることも可能である。裏打ち層(50)の片面にマトリクス層の第一部分(20)を含む第一層(30)が積層され、その上にマトリクス層の第二部分(10)を含む第二層(40)が積層される。第一層および第二層は、マトリクス層不溶性成分を含み、第一層は第二層以上、好ましくはより多いマトリクス層不溶性成分を含む。この点については前記の重量濃度が適用される。この例では、第一層が第一部分からなり、第二層が第二部分からなるので、前記薬物放出速度は確実に制御され、薬物放出速度を安定化することが可能である。
第一層と第二層の組成は特に限定されないが、デバイスの製造工程、および保管中などに薬物が平衡化により移動の可能性を考慮すると、デバイスの品質を安定化させるためには、それぞれにおける薬物濃度は同じであることが好ましい。同じ理由より第一層と第二層における粘着性を有する材料の配合割合は同じであることが好ましい。特にマトリクス層中で高濃度の薬物は、マトリクス層から分離(結晶析出/ブリーディング)する可能性があることから、濃度を変えることは慎重であるべきである。本発明では、第一層と第二層中の吸水性高分子の濃度が異なるため、第一層と第二層における粘着性を有する材料の配合量は、吸水性高分子の濃度分だけ変化させることが好ましい。
マトリクス層は粘着性を有する材料として所望により、有機液状成分を含むことができる。有機液状成分は、マトリクス層を可塑化したり、貼付部位に対する接着力を調整したり、マトリクス層に含まれ得る薬物の経皮吸収性を調節することができるものである。
有機液状成分としては、ジイソプロピルアジペート、ジアセチルセバケートなどの可塑剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、オリーブ油、ヒマシ油、スクアラン、ラノリン等の油脂類等;流動パラフィン、スクワランのような炭化水素類;各種界面活性剤;グリセリンなどの多価アルコール、あるいはオクチルドデカノール、オレイルアルコール、エトキシ化ステアリルアルコールなどのモノアルコールなどのアルコール類;オレイン酸モノグリセリド、カプリル酸モノグリセリド;ラウリル酸モノグリセリドのようなグリセリンモノエステル類あるいはグリセリンジエステル、グリセリントリエステルまたはそれらの混合物のようなグリセリンエステル類;ラウリル酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、アジピン酸ジイソプロピルのような脂肪酸エステル類;オレイン酸、カプリル酸のような脂肪酸類;その他N−メチルピロリドン、1,3−ブタンジオール等が挙げられる。これらのうち、生理活性成分の経皮吸収性の観点からアルコール類、グリセリンエステル類、脂肪酸エステル類が好ましい。
有機液状成分のマトリクス層における量は特に限定されないが、その総重量として、粘着剤層の総重量に基づき、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは10〜20重量%である。当該量が5重量%以上であることで、マトリクス層の皮膚への十分な接着強度が確保される。当該量が20重量%以下であることで、マトリクス層の凝集力を確保でき、マトリクス層の設計の自由度が高まる。
裏打ち層としては、特に限定されないが、実質的に薬物等不透過性であるもの、即ち、マトリクス層の活性成分である薬物や添加剤等が裏打ち層中を通って背面から失われて含有量の低下を引き起こさないものが好ましい。
このような裏打ち層としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、サラン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、サーリン(登録商標)、金属箔等の単独フィルムまたはこれらの積層フィルム等が挙げられる。裏打ち層の厚さは、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmである。
これらのうち裏打ち層とマトリクス層との接着力(投錨力)を良好とするために、裏打ち層を上記材質からなる無孔のプラスチックフィルムと多孔質フィルムとの積層フィルムとすることが好ましい。この場合、マトリクス層は多孔質フィルム側に形成するようにすることが好ましい。
このような多孔質フィルムとしては、マトリクス層との投錨力が向上するものが採用されるが、具体的には紙、織布、不織布、編布、機械的に穿孔処理を施したシート等が挙げられ、これらのうち取扱い性等の観点からは、特に紙、織布、不織布が好ましい。
多孔質フィルムは投錨力向上、薬物経皮投与デバイス全体の柔軟性および貼付操作性等の点から厚み10〜200μmの範囲のものが採用され、プラスタータイプや粘着テープタイプのような薄手の製剤の場合には厚み10〜100μmの範囲のものが採用される。
また、多孔質フィルムとして織布や不織布を用いる場合、目付量を5〜30g/m2、好ましくは6〜15g/m2とするのがよい。本発明において最も好適な裏打ち層としては、1.5〜6μm厚のポリエステルフィルム(好ましくは、ポリエチレンテレフタレートフィルム)と、目付量6〜12g/m2のポリエステル(好ましくは、ポリエチレンテレフタレート)製不織布との積層フィルムである。
本発明の薬物経皮投与デバイスは、使用時までマトリクス層の皮膚接触面を保護するため、当該皮膚接触面に剥離ライナーを積層するのが好ましい。
剥離ライナーとしては、充分に軽い剥離性を確保できれば、特に限定されず、例えばマトリクス層と接触する面にシリコーン樹脂、フッ素樹脂等を塗布することによって剥離処理が施された、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム、上質紙、グラシン紙等の紙、あるいは上質紙またはグラシン紙等とポリオレフィンとのラミネートフィルム等が挙げられる。該剥離ライナーの厚みは、通常10〜200μm、好ましくは25〜100μmである。
本発明の剥離ライナーとしては、バリアー性、価格の点からポリエステル(特に、ポリエチレンテレフタレート)樹脂からなるものが好ましい。さらに、この場合、取り扱い性の点から、25〜100μm程度の厚みのものがより好ましい。
当該デバイスは、シート状、テープ状の態様をとりうる。
本発明の多層構造を有しない場合の薬物経皮投与デバイスの製造方法としては、吸水性高分子、薬物、粘着性を有する材料およびその他の原料を配合しマトリクス層形成用組成物を得る。これをライナーまたは裏打ち層上に積層する。例えば、遠心分離機を使用して遠心力を裏打ち層に対して略垂直方向に適用し、吸水性高分子を裏打ち層に偏在させることで製造することができる。
また、多層構造を有する場合の薬物経皮投与デバイスの製造方法としては、粘着剤、吸水性高分子、薬物、有機液状成分を溶媒に分散・溶解した第一部分の配合液を、ライナー上に塗布、乾燥して裏打ち材に貼りあわせる。別に第二部分の配合液を、ライナー上に塗布、乾燥し、これに先に作製した第一部分のシートを貼り合せることで製造することができる。
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以下文中で部とあるのは全て重量部を意味する。
〔1〕マトリクス層形成用組成物Aの調製
16.3部の粘度平均分子量4,000,000のポリイソブチレンA、16.3部の粘度平均分子量55,000のポリイソブチレンB、48.8部のタッキファイヤーとしてのポリブテン、1.8部のジプロピレングリコール、1.5部のプロピレングリコールモノラウレート、5部のオレイルアルコール、5部のミリスチン酸イソプロピル、および5部の架橋ポリビニルピロリドン(コリドンCL−M)の混合物に、適量のn−ヘキサンを添加し、さらに0.3部のエストラジオールを混合し、マトリクス層形成用組成物Aを得た。
〔2〕マトリクス層形成用組成物Bの調製
15.3部のポリイソブチレンA、15.3部のポリイソブチレンB、45.8部の前記タッキファイヤー、1.8部のジプロピレングリコール、1.5部のプロピレングリコールモノラウレート、5部のオレイルアルコール、5部のミリスチン酸イソプロピル、10部の架橋ポリビニルピロリドン(コリドンCL−M)にn−ヘキサンを添加し、さらに0.3部のエストラジオールを混合し、マトリクス層形成用組成物Bを得た。
〔3〕マトリクス層形成用組成物Cの調製
14.3部のポリイソブチレンA、14.3部のポリイソブチレンB、42.8部の前記タッキファイヤー、1.8部のジプロピレングリコール、1.5部のプロピレングリコールモノラウレート、5部のオレイルアルコール、5部のミリスチン酸イソプロピル、15部の架橋ポリビニルピロリドン(コリドンCL−M)にn−ヘキサンを添加し、さらに0.3部のエストラジオールを混合し、マトリクス層形成用組成物Cを得た。
上記マトリクス層形成用組成物A、マトリクス層形成用組成物Bおよびマトリクス層形成用組成物Cにおけるn−ヘキサンを除く各成分の重量部を表1にまとめて示した。
Figure 0005552255
実施例1
マトリクス層形成用組成物Cを、ポリエステルフィルム(75μm厚)に乾燥後の厚みが80μmになるように塗布、乾燥してポリエステルフィルム(12μm厚)に貼りあわせた。さらにマトリクス層形成用組成物Aが、ポリエステルフィルム(75μm厚)に乾燥後の厚みが80μmになるように塗布、乾燥したシートに貼りあわせて160μmの薬物経皮投与デバイスとした。
比較例1
マトリクス層形成用組成物Bを、ポリエステルフィルム(75μm厚)に乾燥後の厚みが80μmになるように塗布、乾燥してポリエステルフィルム(12μm厚)に貼りあわせた。さらにマトリクス層形成用組成物Bが、ポリエステルフィルム(75μm厚)に乾燥後の厚みが80μmになるように塗布、乾燥したシートに貼りあわせて160μmの薬物経皮投与デバイスとした。
試験例1
貼付剤の放出試験を、U.S. Pharmacopeia 26, <724>Drug Release, Transdermal Delivery Systems-General Drug Release Standardsに従って実施し、試験開始1、2、3、6、10、24、28、32、48、52、56、72、76、80時間後の放出液を採取した。採取した液は、メンブレンフィルターでろ過し、高速液体クロマトグラフ法(HPLC)により定量を行い、放出されたエストラジオールの量を求めた。試験貼付剤中のエストラジオール含量に対する所定時間後に放出したエストラジオールの量から放出率を算出した。結果を図3に示す。
図3より、本発明に係る実施例1(図3中、ES−146)は比較例1(図3中、ES−147)と比べ、薬物の初期放出速度が抑制されていることがわかる。また長時間経過後においても、安定してデバイスから薬物が放出されていることがわかる。
本発明は、2008年4月16日出願の日本国特許出願、特願2008-106314を基礎としており、その内容は全て本明細書に包含される。
1 第二部分のマトリクス層不溶性材料
2 第一部分のマトリクス層不溶性材料
3 第一部分
4 第二部分
5 裏打ち層
10 第二部分のマトリクス層不溶性材料
20 第一部分のマトリクス層不溶性材料
30 マトリクス層の第一層
40 マトリクス層の第二層
50 裏打ち層

Claims (6)

  1. 裏打ち層の少なくとも片面に、マトリクス層を備え、
    当該マトリクス層は裏打ち層に対してより近位側に位置する領域(以下、第一部分という)と裏打ち層に対してより遠位側に位置する領域(以下、第二部分という)を有し、第一部分および第二部分の両方に、架橋ポリビニルピロリドンおよび粘着剤を含み、第一部分の架橋ポリビニルピロリドンの重量濃度は第二部分の架橋ポリビニルピロリドンの重量濃度よりも高いことを特徴とする薬物経皮投与デバイス。
  2. 前記第一部分の前記架橋ポリビニルピロリドンの重量濃度は前記第二部分の前記架橋ポリビニルピロリドンの重量濃度の1.5倍以上、10倍以下である請求項1記載の薬物経皮投与デバイス。
  3. 前記第一部分の前記架橋ポリビニルピロリドンの重量濃度は5〜35重量%であり、前記第二部分の前記架橋ポリビニルピロリドンの重量濃度は1〜15重量%である請求項1または2記載の薬物経皮投与デバイス。
  4. マトリクス層は薬物を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の薬物経皮投与デバイス。
  5. マトリクスは、少なくとも第一部分を含む第一層と、第二部分を含む第二層とを含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の薬物経皮投与デバイス。
  6. 更にマトリクス層の皮膚接触面に積層した剥離ライナーを備える、請求項1〜5のいずれか1項記載の薬物経皮投与デバイス。
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