JP2971998B2 - アクリル系粘着シートおよびこれを用いてなる粘着製剤 - Google Patents

アクリル系粘着シートおよびこれを用いてなる粘着製剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚面に貼付して皮膚面
の保護などに用いるアクリル系粘着シートおよび皮膚を
通して薬物を生体内へ連続的に投与するための粘着製剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚面の損傷部を保護する粘着性被覆材
や、皮膚面を通して薬物を生体内へ投与する経皮吸収用
の粘着製剤としては、粘着剤を不織布やプラスチックフ
ィルムの片面に形成したシート状被覆材や粘着製剤が各
種提案されている。通常、このような粘着剤を用いたも
のは適用する皮膚面からの脱落を防ぐために、ある程度
の皮膚接着力が必要であるが、皮膚接着力が大きくなる
程、皮膚面から剥離除去する際に物理的な皮膚刺激性が
大きくなって剥離時に痛みや角質剥離を起こすようにな
り、皮膚面に無用の損傷を招く恐れがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、皮膚面に貼付
するような上記被覆剤や貼付剤を開発するに当たって、
皮膚面への接着性や密着性が良好であり、しかも皮膚面
から剥離除去する際に物理的刺激を極力与えず、皮膚面
を損傷させないような優れた皮膚接着力を有する材料の
開発が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルから得られるアクリル
酸エステル系重合体を主成分として用いた粘着剤層のず
れ弾性を検討した結果、粘着剤層を特定のずれ変形を生
じる弾性体とすることによって、皮膚面へ貼付、剥離す
る際の応力の緩和・分散ができ、優れた皮膚接着性の発
揮と皮膚に対する刺激性の低下が達成できることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は支持体の
少なくとも片面にアクリル酸エステル系重合体と、該重
合体と相溶する液状成分とを含む粘着剤層を形成してな
る粘着シートであって、粘着剤層は剪断応力を加えた場
合に凝集破壊または界面破壊が生じない弾性体であると
共に、剪断応力を加えた際のずれ変形移動完了距離が粘
着剤層の厚みの0.5〜6倍であることを特徴とするア
クリル系粘着シートを提供するものである。
【0006】本発明のアクリル系粘着シートおよび粘着
製剤に用いる支持体としては、特に限定されないが、粘
着剤層に含有される薬物などの各種成分が支持体中を通
って背面から失われて含量低下を起こさないもの、即ち
これらの成分が不透過性の材質からなるものが好まし
い。具体的にはポリエステル、ナイロン、サラン、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリ塩化ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、ポリテトラフルオロエチレン、サーリン、金属
箔などの単独フィルムまたはこれらのラミネートフィル
ムなどを用いることができる。これらのうち、支持体と
後述の粘着剤層との間の接着性(投錨性)を向上させる
ために、支持体を上記材質からなる無孔シートと、紙、
織布、不織布、機械的に穿孔処理したシートなどの多孔
シートとのラミネートシートとし、多孔シート側に粘着
剤層を形成することが好ましい。
【0007】本発明において上記支持体の片面に形成さ
れる粘着剤層は、アクリル酸エステル系重合体を主成分
とするものであり、被着体へ貼着後に剪断応力を加えて
も凝集破壊を起こさず、被着体と粘着剤層との接着界面
や、支持体と粘着剤層との接着界面における界面破壊を
起こさない弾性体である。
【0008】上記粘着剤層の形成に用いるアクリル酸エ
ステル系重合体は、主成分としての(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを重合させて得られるものであって、
粘着剤層を構成する主基材となるものである。なお、本
発明においては天然ゴムや合成ゴムなどのゴム系、シリ
コーン系の弾性体からなる粘着剤はずれ特性が充分でな
い場合が多く、被着体である皮膚面に対するソフト感が
満足するものてはなく、また、含有させる薬物の溶解性
や放出性が著しく低かったりするので好ましくない。
【0009】本発明に用いるアクリル酸エステル系重合
体としては、アルキル基の炭素数が4以上、好ましくは
15以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用い
た重合体が好ましい。このような(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルとしては、具体的にはアルキル基がブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルなどの
直鎖アルキル基や分岐アルキル基などを有する(メタ)
アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、これらは一種
もしくは二種以上用いることができる。
【0010】また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルには必要に応じて共重合可能な単量体を共重合す
ることができる。このような単量体としては、例えば
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸などのカルボキシル基含有単量体、スチレンス
ルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレン
スルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸
などのスルホキシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシプロピルエステルなどのヒドロキシル基含有単量
体、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メ
タ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、(メ
タ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリ
ル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル
酸 tert-ブチルアミノエチルエステルなどのアルキルア
ミノアルキル基含有単量体、(メタ)アクリル酸メトキ
シエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル
エステルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル
エステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル
エステル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコ
ールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレン
グリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリ
エチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メト
キシポリプロピレングリコールエステルなどのアルコキ
シ基(または側鎖にエーテル結合)含有(メタ)アクリ
ル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリド
ン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニル
ピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビ
ニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、
ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモ
ルホリンなどのビニル系単量体などが挙げられ、これら
は一種もしくは二種以上併用して共重合することができ
る。これらの共重合する単量体は粘着剤層の凝集力の調
整や、薬物の溶解性向上のために用いることができ、共
重合量は目的に応じて2〜40重量%の範囲で任意に設
定することができる。
【0011】本発明における粘着剤層が特定のずれ変形
を有するようにするには、ゲル状の弾性体とすることが
好ましく、例えば、上記アクリル酸エステル系重合体と
相溶する液状成分を副成分として含有させることが望ま
しい。液状成分を添加した場合、粘着剤層が可塑化され
て凝集力不足となったり、液状成分のブルーミングによ
って界面破壊を起こす可能性があるが、この場合は任意
の架橋手段にて粘着剤層を架橋処理することによって、
本発明の粘着剤層とすることができる。
【0012】前記アクリル酸エステル系重合体のうち、
本発明において好ましく用いられる重合体としては、架
橋点量の調節や得られる粘着物性の調節の点から、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルと前記にて例示のカル
ボキシル基含有単量体やヒドロキシル基含有単量体の少
なくとも一種を必須成分として、必要に応じて前記にて
例示の他の単量体を共重合した共重合体である。
【0013】好ましく添加される液状成分は上記アクリ
ル酸エステル系重合体と相溶する性質を有するものであ
り、粘着剤層にソフト感を付与することによって、粘着
剤層を皮膚面から剥離するときに皮膚接着力に起因する
痛みや皮膚刺激性を低減する役割を有するものである。
従って、この液状成分は粘着剤層を可塑化する性質を有
するものであればよく、従来からのゲル状弾性体が含有
する量よりもかなり多量含有させる。
【0014】このような液状成分としては、具体的には
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコールのようなグリコ
ール類、オリーブ油、ヒマシ油、スクワレン、ラノリン
のような油脂類、酢酸エチル、エチルアルコール、ジメ
チルデシルスルホキシド、メチルオクチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルラウリルアミド、ドデシ
ルピロリドン、イソソルビトールのような有機溶剤、液
状の界面活性剤、ジイソプロピルアジペート、フタル酸
エステル、ジエチルセバケートのような可塑剤、流動パ
ラフィンのような炭化水素類、エトキシ化ステアリルア
ルコール、グリセリンエステル、ミリスチン酸イソプロ
ピル、ミリスチン酸イソトリデシル、ラウリル酸エチ
ル、N−メチルピロリドン、オレイン酸エチル、オレイ
ン酸、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプ
ロピル、パルミチン酸オクチル、1,3−ブタンジオー
ルなどの有機液状成分が挙げられ、これらのうち一種以
上を配合して使用する。該液状成分の含有量は前記アク
リル酸エステル系重合体100重量部に対して40重量
部以上、皮膚刺激性をさらに低減させるためには好まし
くは60〜180重量部の範囲で含有させる。
【0015】上記液状成分を含有させた場合、適当な架
橋手段にて架橋処理を施こして粘着剤層からの含有する
液状成分の流出の防止と凝集力を付与する。架橋処理は
紫外線照射や電子線照射などの放射線照射による物理的
架橋や、ポリイソシアネート化合物、有機過酸化物、有
機金属塩、金属アルコラート、金属キレート化合物、多
官能性化合物などの架橋剤を用いた化学的架橋処理など
が用いられる。これらの架橋手段のうち放射線照射や有
機過酸化物を用いた場合、薬物種によっては分解反応を
生じることがあり、また、高反応性のイソシアネート類
や、通常の架橋反応に用いる金属塩や有機金属塩では配
合後に溶液の増粘現象が生じて作業性に劣ることがあ
る。また、予めジアクリレートなどの多官能性の単量体
をアクリル酸エステル系重合体に共重合させておく方法
も考えられるが、この場合も溶液粘度が上昇する可能性
がある。
【0016】従って、これらの架橋剤のうち反応性や取
扱い性の点から、三官能性イソシアネート、チタンまた
はアルミニウムからなる金属アルコラート或いは金属キ
レート化合物が好適である。これらの架橋剤は塗工、乾
燥までは溶液の増粘現象を起こさず、極めて作業性に優
れる。この場合の架橋剤の配合量は、ずれ変形特性を本
発明の範囲となるようにするために、アクリル酸エステ
ル系重合体100重量部に対して0.05〜2重量部程
度である。
【0017】上記のようにして得られる本発明のアクリ
ル系粘着シートは、剪断応力を加えた場合に粘着剤層が
凝集破壊または界面破壊が生じないものであり、剪断応
力を加えた際のずれ変形移動完了距離が粘着剤層の厚み
の0.5〜6倍の範囲である特性を有する。また、ずれ
変形は応力をかけたのち、約1500秒以内に終了し、
それ以上の変形は生じないものである。また、上記ずれ
変形は応力が消失すると元の状態に回復するものであ
り、変形−回復は応力の有無によって可逆的に生じるの
である。
【0018】ずれ変形機構を図1および図2に示す。図
1において粘着剤層2は剪断応力ずれ応力)が加わる
と、図2のようにずれ変形を生じ、ずれ移動が完了しそ
れ以上の変形を生じなくなった時の移動距離dが本発明
におけるずれ移動完了距離である。ずれ移動完了距離が
粘着剤層の厚みの0.5倍に満たない場合は、粘着剤層
は硬すぎて皮膚面に貼付した際にソフト感が得られない
ので、皮膚面への貼付中の刺激性を低減しがたいもので
ある。一方、ずれ移動完了距離が粘着剤層の6倍を超え
ると、剥離時にスムースに剥離できず、皮膚面に対する
剥離時の刺激性が増大する傾向を示す。
【0019】本発明においては上記のようにして得られ
た粘着剤層に薬物を含有させることによって、粘着製剤
とすることができる。含有させる薬物はその治療目的に
応じて任意に選択することができるが、例えばコルチコ
ステロイド類、鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、
抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物質、麻酔剤、抗菌剤、
抗真菌剤、ビタミン剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン
剤、鎮咳剤、性ホルモン、抗鬱剤、脳循環改善剤、制吐
剤、抗腫瘍剤、生体医薬などの種類の薬物であって、経
皮吸収可能な薬物が使用でき、これらの薬物は必要に応
じて2種類以上併用することもできる。上記粘着剤層へ
の均一な分散性や経皮吸収性の点から、これらの薬物の
うち脂溶性薬物(溶解量0.4g以下/水100ml・
常温)を用いることが好ましい。
【0020】これらの薬物の含有量は薬物種や投与目的
に応じて適宜設定することができるが、通常、粘着剤層
中に1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%程度含
有させる。含有量が1重量%に満たない場合は治療に有
効な量の放出が期待できない場合あり、また、40重量
%を超えると治療効果に限界が生じると共に経済的に不
利である。
【0021】
【発明の効果】本発明のアクリル系粘着シートおよび粘
着製剤は以上のような構成からなり、剪断応力を加えた
場合に粘着剤層が適度なずれ変形特性を有するので、粘
着剤層にソフト感を付与し凝集力を維持しながら皮膚刺
激性を低減できるものである。従って、本発明の製剤を
適用皮膚面から剥離除去する際に、接着力に起因する痛
みや皮膚刺激が少なく、適度な皮膚接着性と皮膚無刺激
性のバランスがとれたものとなる。また、薬物を含有さ
せた粘着製剤は、薬物を適度に皮膚面に放出することが
でき、薬物を経皮吸収によって皮膚面から生体内へ投与
して各種疾患の治療や予防に効果を発揮するものであ
る。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的
に説明する。なお、以下において、部および%は重量部
および重量%を意味する。
【0023】実施例1 アクリル酸2−エチルヘキシル95部と、アクリル酸5
部を共重合させて得たアクリル酸エステル系重合体50
部に、ミリスチン酸イソプロピル50部を混合し、この
溶液の固形分99.85部に三官能性イソシアネート
(コロネートHL,日本ポリウレタン社製)0.15部
を酢酸エチル中で混合し、粘着剤溶液を調製した。
【0024】得られた溶液をポリエステル製セパレータ
上に乾燥後の厚み60μmとなるように塗布し、乾燥し
て架橋された粘着剤層を形成し、この粘着剤層を支持体
としてのポリエステル製不織布(12g/m2 )/ポリ
エステルフィルム(2μm厚)の積層フィルムの不織布
面に転写して70℃で48時間エージングして本発明の
アクリル系粘着シートを得た。
【0025】実施例2 実施例1において粘着剤層の厚みを100μmとした以
外は、実施例1と同様にして本発明のアクリル系粘着シ
ートを得た。
【0026】実施例3 実施例1においてミリスチン酸イソプロピルをミリスチ
ン酸イソトリデシルといた以外は、実施例1と同様にし
て本発明のアクリル系粘着シートを得た。
【0027】実施例4 実施例1においてアクリル酸エステル系重合体70部
に、ミリスチン酸イソプロピル30部を混合した以外
は、実施例1と同様にして本発明のアクリル系粘着シー
トを得た。
【0028】実施例5 実施例1においてアクリル酸エステル系重合体40部
に、ミリスチン酸イソプロピル60部を混合した以外
は、実施例1と同様にして本発明のアクリル系粘着シー
トを得た。
【0029】実施例6 実施例1においてアクリル酸エステル系重合体40部
に、ミリスチン酸イソプロピル40部、イソソルビドジ
ニトレート20部を混合した以外は、実施例1と同様に
して本発明の粘着製剤を得た。
【0030】実施例7 実施例3においてアクリル酸エステル系重合体30部
に、ミリスチン酸イソトリデシル50部、イソソルビド
ジニトレート20部を混合した以外は、実施例3と同様
にして本発明の粘着製剤を得た。
【0031】実施例8 アクリル酸2−エチルヘキシル72部と、アクリル酸3
部と、N−ビニル−2−ピロリドン25部を共重合させ
て得たアクリル酸エステル系重合体50部に、ミリスチ
ン酸イソプロピル50部を混合し、この溶液の固形分9
9.7部にエチルアセトアルミニウムジイソプロピレー
ト0.3部を酢酸エチル中で混合し、粘着剤溶液を調製
した。この溶液を用いて実施例1と同様して、本発明の
アクリル系粘着シートを得た。
【0032】実施例9 実施例8にて重合したアクリル酸エステル系重合体45
部に、ミリスチン酸イソプロピル40部、ニフェジピン
15部を混合した以外は、実施例8と同様にして本発明
の粘着製剤を得た。
【0033】実施例10 実施例9においてアクリル酸エステル系重合体35部
に、ミリスチン酸イソプロピル50部、ニフェジピン1
5部を混合した以外は、実施例8と同様にして本発明の
粘着製剤を得た。
【0034】比較例1 実施例1にて重合したアクリル酸エステル系重合体のみ
から粘着剤層を形成してアクリル系粘着シートを得た。
【0035】比較例2 実施例1においてミリスチン酸イソプロピルを添加しな
かった以外は、実施例1と同様にしてアクリル系粘着シ
ートを得た。
【0036】比較例3 実施例1においてアクリル酸エステル系重合体85部
に、ミリスチン酸イソプロピル15部を混合した以外
は、実施例1と同様にしてアクリル系粘着シートを得
た。
【0037】比較例4 実施例1においてアクリル酸エステル系重合体30部
に、ミリスチン酸イソプロピル70部を混合した以外
は、実施例1と同様にしてアクリル系粘着シートを得
た。得られた粘着シートは凝集力に乏しく、皮膚面から
の剥離時に一部糊残り現象を生じ、また、貼付感も極め
て悪いものであった。
【0038】比較例5 実施例1において架橋剤である三官能性イソシアネート
を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてアクリ
ル系粘着シートを得た。この粘着シートは凝集破壊が著
しく、後述する試験を行なうことができなかった。
【0039】比較例6 実施例1においてアクリル酸エステル系重合体80部
に、イソソルビドジニトレート20部を混合し、ミリス
チン酸イソプロピルおよび三官能性イソシアネートを混
合しなかった以外は、実施例1と同様にして粘着製剤を
得た。
【0040】比較例7 実施例6においてアクリル酸エステル系重合体65部
に、ミリスチン酸イソプロピル15部、イソソルビドジ
ニトレート20部を混合した以外は、実施例6と同様に
して粘着製剤を得た。
【0041】比較例8 実施例8にて重合したアクリル酸エステル系重合体のみ
から粘着剤層を形成してアクリル系粘着シートを得た。
【0042】比較例9 実施例8においてアクリル酸エステル系重合体85部
に、ニフェジピン15部を混合した以外は、実施例8と
同様にして粘着製剤を得た。
【0043】比較例10 実施例8においてアクリル酸エステル系重合体70部
に、ミリスチン酸イソプロピル15部、ニフェジピン1
5部を混合した以外は、実施例8と同様にして粘着製剤
を得た。
【0044】上記各実施例および比較例にて得た各粘着
シートおよび粘着製剤のサンプルを、40℃、75%の
加湿条件下で2週間保存したのち、下記の試験を行なっ
た。なお、角質剥離量測定においては支持体の不織布に
染色液が吸収されて正確な測定が困難であるので、この
場合は不織布を積層しない単層フィルム(9μm厚)を
支持体に用いた。結果を表1、表2および図3に示す。
【0045】〔ウサギ貼付試験〕各実施例および比較例
にて得たサンプルを50cm2 の大きさに裁断して予め
除毛したウサギの背部に貼付し、1、2、4、6、8時
間の各時間経過毎に各々2mlずつ採血し、これをガス
クロマトグラフィーにて血中の薬物濃度を測定した。
【0046】〔接着力試験〕ベークライト板に幅12m
mに裁断した帯状の各サンプルを貼付し、荷重300g
のローラーを1往復させて密着させた後、180度方向
に300mm/分の速度で剥離し、その際の剥離力を測
定した。
【0047】〔ずれ変形試験〕山本式凝集力測定装置を
用いて測定した。(参考文献:精密工学会誌,52
(1),894(1986);第23回接着研究発表会
要旨集,44(1985))
【0048】ステンレススチールの被着体(5mm幅)
上に各サンプルを5mm×25mmの接着面積で貼付
し、サンプルの両端に同重量の荷重をかけて30分放置
し、そののち片端に40g/cm2 の荷重をかけて剪断
応力を加える。この剪断応力によって生じたずれ量(移
動完了距離、ずれ完了時間)を測定した。
【0049】〔剥離時の苦痛〕ボランティア5名の上腕
部内側に各サンプルを貼付し、2時間経過後に剥離して
その際の痛みを測定した。評価は5段階で、最も痛みの
少ないものを1点としてその平均点を求めた。なお、基
準として比較例1のものを5点とした。
【0050】〔角質剥離量〕ボランティア3名の上腕部
内側に、直径16mmに裁断した円形サンプルを2時間
貼付、剥離後、このサンプルを染色液(Gentian violet
1%、Brillian green0.5%、蒸留水98.5%)に
3分間浸漬し、そののち水洗してサンプル表面に付着し
た角質細胞の染色を行なった。
【0051】5%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液中に、
これらのサンプルを一昼夜浸漬して染色液の抽出を行な
い、この抽出液の吸光度(595nm)を測定すること
によって、皮膚面から剥離した角質細胞数の比較を行な
った。即ち、吸光度が大きい程剥離した角質量が多いと
判断した。なお、実体顕微鏡にて計数した剥離角質細胞
数と上記吸光度との間には、良好な相関関係が確認され
た。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアクリル系粘着シートまたは粘着製
剤のずれ変形前の断面図である。
【図2】 本発明のアクリル系粘着シートまたは粘着製
剤のずれ変形後の断面図である。
【図3】 実施例および比較例にて得た粘着シートおよ
び粘着製剤のずれ変形試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 支持体 2 粘着剤層
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 康行 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 審査官 鈴木 恵理子 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 7/00 - 7/04 A61K 9/70 C09J 11/06 C09J 133/06 - 133/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面にアクリル酸エ
    ステル系重合体と、該重合体と相溶する液状成分とを含
    粘着剤層を形成してなる粘着シートであって、粘着剤
    層は剪断応力を加えた場合に凝集破壊または界面破壊が
    生じない弾性体であると共に、剪断応力を加えた際のず
    れ変形移動完了距離が粘着剤層の厚みの0.5〜6倍で
    あることを特徴とするアクリル系粘着シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクリル系粘着シートの
    粘着剤層に、薬物を含有してなる粘着製剤。
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