JPS635756A - 口腔内包帯 - Google Patents

口腔内包帯

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JPS635756A
JPS635756A JP61151916A JP15191686A JPS635756A JP S635756 A JPS635756 A JP S635756A JP 61151916 A JP61151916 A JP 61151916A JP 15191686 A JP15191686 A JP 15191686A JP S635756 A JPS635756 A JP S635756A
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健二 長谷川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、口腔内の湿潤粘膜に貼付され、口腔内粘膜
に投与された薬剤の流出防止や口腔内粘膜の損傷部の被
覆保護等を行う口腔内包帯に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より、歯槽膿漏や炎症などの口腔内の疾患に対して
、種々の薬剤が軟膏剤や液剤として投与されている。ま
たこれら局所性の治療薬のみならず、粘膜面が外皮など
に比べて薬剤を比較的よ(吸収することに着目して、経
口投与では吸収されにくいホルモン剤などの全身性の薬
剤も口腔内粘膜からの投与が試みられている。このよう
な、口腔内粘膜を通しての薬剤の投与に際して最大の障
害となるのは、唾液の分泌や飲食により、短時間のうち
に薬剤が流去されてしまい充分な薬効の発現が困難なこ
とである。
また、口腔内の損傷部を被覆保護することは有効な口腔
内靭帯が存在していないことから殆ど行われていないが
、口腔内には上記のように常時唾液が分泌されまた飲食
物も入るため、その被覆保護の実現には大きな障害があ
る。
最近、これらの障害を克服し口腔内の疾患に対して薬剤
を効果的に投与しようとして各種の提案がなされている
。それらのなかでも、この発明の口腔内包帯に比較的近
い思想のものとしては、水溶性高分子物質を付着性成分
として含んだ口腔内粘膜付着性の製剤がある。水溶性高
分子物質はその種類により程度の差はあるが、少量の水
分を吸収すると粘稠な水溶液あるいはゲルとなって付着
性を示すようになる。この性質を利用して、ペースト状
(特公昭56−27491号公報)、スポンジ状(特公
昭56−25211号公報)、タブレット状(特公昭5
8−7605号公報)、シート状(特公昭44−166
76号公報、特開昭59−186913号公報)など様
々な口腔内粘膜付着性の製剤が考案された。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記各製剤は、口腔内粘膜に付着して内
蔵薬剤を投与するだけのものであって、単に内蔵薬剤が
投与できるだけの付着力があれば足りるものであり、ま
たその薬剤の投与に足るだけの時間粘膜に付着していれ
ば充分であるため、口腔内包帯に要求されるような強力
な付着力と長時間の付着持続力とを備えていない。すな
わち、口腔内包帯は、口腔内疾患部や損傷部上に貼付さ
れ、そこに投与される薬剤の流失防止やそれらの部位に
対する被覆保護を図るものであり、投与薬剤や損傷部か
らの出血等で付着しにくい状態になっている口腔内粘膜
に対しても強力に付着しうる付着力と長時間に亘って付
着する付着持続力とが要求される。上記口腔内粘膜付着
性の製剤は、その性質上、上記のように付着力および付
着持続力の双方が口腔内包帯に要求される程ではなく、
したがって、その製剤の基剤を口腔内包帯に転用しても
口腔内包帯に要求される上記特性を到底発現しえないの
である。むろん、外皮に使用されるばん制置などの粘着
テープは口腔内粘膜の如き’l’FA潤面に対する付着
性を備えていないため、口腔内包帯に転用することはで
きない。
口腔内包帯は、口腔内疾患部等に貼付され、投与薬剤の
流失防止、被覆保護作用を発揮するものであるから、上
記のように強力な付着力と長時間に亘る付着持続とを要
求されるものであり、そのうえ、形状の複雑な口腔内粘
膜の任意の部位に貼付可能な柔軟性を備えていることが
要求される。
しかしながら、このような特性を備えたものは存在して
いないのが実情である。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、強
力な付着力および長時間に亘る付着持続力ならびに口腔
内粘膜の任意の部位に貼付可能な柔軟性を備えた口腔内
包帯の提供を目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の口腔内包帯は、
フィルム状付着体単独もしくはフィルム状付着体と柔軟
なフィルム状支持体との一体化物からなる口腔内包帯で
あって、上記フィルム状付着体が、ポリカルボン酸およ
びポリ無水カルボン酸の少なくとも一方と酢酸ビニル重
合体との混合物であり、かつ少なくともその一部が放射
線照射に基づく架橋構造を形成している柔軟なフィルム
状体によって構成されているものである。
ポリカルボン酸およびポリ無水カルボン酸のような水溶
性高分子物質は、それ自体保形性を有しており、少量の
水分を吸収した状態では強力な付着性を発現するが、す
ぐ過剰吸水状態となり粘度低下、崩壊を起し実質的に水
に溶解した状態となって付着性を失う。
本発明者らは、ポリカルボン酸、ポリ無水カルボン酸等
の水溶性高分子物質のこのような吸水時における強力な
付着力を生かし、これを口腔内包帯に有効に利用するた
め、その欠陥である過剰吸水時の付着性喪失の改善を目
的として水溶性高分子物質を水不溶性化すべく一連の研
究を重ねた。
その結果、ポリカルボン酸およびポリ無水カルボン酸の
少なくとも一方(以下これらを「ポリカルボン酸類」と
総称する)を酢酸ビニル重合体との混合物とし、この混
合物に放射線を照射して放射線架橋を形成させるように
すると、ポリカルボン酸類の水溶性が、吸水初期の強力
な付着性を損なうことなく抑制され、吸水が進行しても
崩壊せず長時間強力な付着力を発現するようになること
を見いだしこの発明に到達した。
−aに、水溶性高分子物質の水溶性を制御する方法とし
ては、■水溶性高分子物質を架橋し三次元化させる方法
や、■水不溶性物質と混合する方法等が考えられる。し
かしながら、これらの方法をそれぞれ単独で用いたのみ
では、付着力を保ったまま水溶性を抑制することは困難
である。すなわち、■の架橋により三次元化させる方法
では、架橋度を低くすると、吸水崩壊を抑制することは
できても水溶性高分子が徐々に吸水して何倍にも膨潤し
厚みが厚くなりすぎるため、包帯としては使用に適さな
くなる。また、膨潤を抑制するために架橋度を高めると
、今度は付着力そのものを失ってしまう。−方、■の水
不溶性物質と混合する方法では、水不溶性物質の混合量
を多くすればするほど吸水崩壊抑制効果は得られるが、
これに反比例して付着性が低下するのが通例である。
この発明の口腔内包帯は、いわば上記二つの方法を組み
合わせて両者の欠点を補完しあうようにしたもので、放
射線架橋によって水溶性のポリカルボン酸類の吸水崩壊
を防ぐとともに、水不溶性の酢酸ビニル重合体を混合す
ることによって膨潤を抑制し、長時間に亘る付着性の維
持を実現したものである。
この付着持続力の発生機構は明らかではないが、ポリカ
ルボン酸類が湿潤粘膜に対する付着性を、酢酸ビニル重
合体が耐水性を付与し、両者がうまく調和して長時間の
付着持続力を発現するものと考えられる。
このように、この発明の口腔内包帯は、長時間に亘る付
着持続力を有しているため、口腔内疾患部位に対する投
与薬剤の流失を長時間防止し、その吸収率を著しく高め
て治癒を早め、また口腔内損傷部位に対する被覆保護を
長時間持続し、その回復を早めうるのである。そのうえ
、上記フィルム状付着体は、ポリカルボン酸類と酢酸ビ
ニル重合体との混合物からなり、単に水溶性高分子物質
をそのまま用いたものではないため非常に薄い状態で長
時間に亘る付着持続力を発現する。すなわち、水溶性高
分子物質をそのまま用いる場合には、それをあまり薄(
すると唾液によって短時間の間に急速に溶解して付着性
が急速に失われるようになるから薄(できないのであり
、かなりの厚みをもたせる必要がある。しかし、このよ
うにすると、今度は使用時の異物感が大きくなると同時
に口腔内包帯の柔軟性が損なわれるようになる。これに
対し、この発明の口腔内包帯のフィルム状付着体は、非
常に薄い状態で長時間に亘り強力な付着力を発現するた
め、厚みを厚くする必要がなく、厚みの過大による異物
感等を惑じさせないのである。この発明の口腔内包帯は
、このようにフィルム状付着体を薄い柔軟なフィルムに
よって構成しているため、全体が柔軟であり、かつ薄い
。したがって使用時に軽く押し付けるだけで口腔内粘膜
に沿って円滑に変形し簡単に付着するものであり、また
貼付によって異物感を与えないという利点を有している
この発明の口腔内包帯は、例えば、ポリカルボン酸類と
酢酸ビニル重合体とを、両者に共通の溶媒、例えばメタ
ノール、エタノール等の低級アルコール、これと可溶な
アセトン、酢酸エチル等の混合物であって低級アルコー
ルを主成分とするもの、および上記のものに水を添加混
合したもの、に溶解し、これを迅速に流延し乾燥してフ
ィルム状付着体化したのち放射線を照射することにより
製造することができる。
上記ポリカルボン酸類の代表的なものを例示すると、ア
クリル酸重合体、無水マレイン酸重合体があげられ、単
独でもしくは併せて使用することができる。上記アクリ
ル酸重合体の具体例として、アクリル酸単独重合体の他
に、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル
等のアクリル酸エステル類や、メタクリル酸メチル等の
メタクリル酸エステル類ならびに酢酸ビニルなどのビニ
ルモノマーとの共重合体や、カルボキシビニルポリマー
のような共重合体があげられる。また、無水マレイン酸
重合体の具体例としては、メチルビニルエーテルなどと
の共重合体があげられる。これらのポリカルボン酸類は
、数ある水溶性高分子物質の中でも吸水時に付着力が特
に強いものであリ、この発明において、包帯の付着性付
与物質として作用するものである。
なお、上記各具体例に例示した化合物は単独使用だけで
なく混合使用できることはいうまでもない。これらのポ
リカルボン酸類において、ポリカルボン酸中には、−C
OOH基が20重量%(以下「%」と略す)以上、ポリ
無水カルボン酸中には、−co−o−co−基が16%
以上含まれていることが効果の上で好ましい。
上記酢酸ビニル重合体の代表的なものを例示すると、酢
酸ビニル単独重合体があげられ、それ以外にアクリル酸
エステル等のビニルモノマーと酢酸ビニルとの共重合体
および酢酸ビニル単独重合体を部分ケン化した部分ケン
化物もあげられる。
これらは単独でもしくは併せて使用することができる。
これらの酢酸ビニル重合体は、体温付近に軟化温度があ
るので、通常の保存条件、あるいは貼付前の作業過程で
は剛性で安定性2作業性に優れ、貼付後は体温によって
柔軟となるのであり、口腔内包帯として用いるのに適し
た特性を有している。このものは、この発明において、
包帯の水溶性高分子物質の吸水崩壊抑制物質として作用
するものである。
上記ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体との混合物フ
ィルムへの放射線照射としては、例えばコバル)60に
よるγ線照射や電子線照射装置による電子線照射があげ
られる。線量としては、0゜5〜10 Mradが好ま
しい*0.5Mrad未満では放射線架橋による崩壊抑
制効果が得られにくく、10Mradを超えると着色や
特異臭の発生が生じて口腔内での使用感が悪(なるから
である。
なお、崩壊抑制のための架橋を、放射線照射によって行
うのはつぎのような理由による。すなわち、単に付着特
性のみを追求するのであれば、過酸化物、多価エポキシ
などの化学物質による架橋法も有効であると考えられる
が、この発明では、その対象が口中に直接使用する口腔
内包帯であるため、何よりもその安全性が必須要件であ
り、安全性の確立され、ていない化学架橋剤を用いるこ
とが好ましくない、という理由による。
なお、上記製法において、ポリカルボン酸類と酢酸ビニ
ル重合体との混合は、充分均一になされることが好まし
い。混合が均一であればある程、付着性を失わずに、崩
壊を抑制できるようになるからである。特に、両者が3
μm以下の互いに独立した小領域で分散混合するように
すると、放射線照射により、優れた吸水崩壊抑制効果が
得られるようになる。
上記ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体の混合比率は
、使用する高分子物質の種類や放射線の照射線量によっ
て異なるが、ポリカルボン酸類がフィルム状付着体中に
25〜75%含まれるように配合することが好ましい。
25%を下回ると付着力が弱くなる傾向がみられ、75
%を上回ると崩壊あるいは膨潤を抑制する効果が弱くな
る傾向がみられるからである。
上記ポリカルボン酸類と酢酸ビニル重合体の混合溶液の
流延乾燥フィルム状付着体化は、剥離処理を行ったポリ
エチレンラミネート紙などの適当なフィルム上に上記溶
液を流延したのち、乾燥器あるいは乾燥塔などの高温空
気浴を使用することによって迅速に乾燥しフィルム状化
することにより行うことができる。この場合、上記フィ
ルム状付着体の厚みは流延量等の制御により調整しうる
ちのであり、5〜100μmの範囲内に規制することが
好ましい、厚みが5μm未満になると充分な付着特性の
発現が困難となり、100μmを超えると使用に際して
口中異物感を与え、またフィルム状付着体の柔軟性が損
なわれる傾向がみられるからである。
この発明の口腔内包帯は、上記フィルム状付着体だけで
も構成されうるちのであるが、これと柔軟なフィルム状
支持体とを組み合わせても構成することができる。
この組合せ物の製法について説明すると、この組合せ物
は、前記のようにしてフィルム状付着体を製造し、これ
を、熱圧着、接着剤使用等の通常の方法で、柔軟なフィ
ルム状支持体に貼り合わせることにより製造することが
できる。この場合、放射線照射は、フィルム状支持体に
貼り合わせる前段階でフィルム状付着体に対して行うよ
うにしても、フィルム状付着体をフィルム状支持体に貼
り合わせてからその積層体に行うようにしてもよい。好
適な放射線照射量は前記と同様である。
上記柔軟なフィルム状支持体としては、水不透過性のも
のを用いることが好ましい。その代表的なものを例示す
ると、ポリエチレン、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどの
プラスチックフィルム、アルミ箔、すず箔などの金属箔
、布や紙とプラスチックフィルムとのラミネートフィル
ムなどがあげられる。なかでも、安全性、使用感の点で
、ポリエチレン、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などのプラスチックフィルムを用いることが
好ましい。このようなフィルム状支持体は、厚みが10
〜100μmのものを用いることが、取扱い性や使用時
に異物感を与えないという点で好ましく、上記柔軟なフ
ィルム状支持体とフィルム状付着体との一体化物は、厚
みを30〜150IJmの範囲内に規制することが好ま
しいのである。すなわち、厚みが30μm未満では取扱
い性や操作性が悪くなり、150μmを超えると使用時
に異物感を与える傾向がみられるからである。
上記のようにフィルム状付着体と柔軟なフィルム状支持
体とを一体化して得られる口腔内包帯は、フィルム状付
着体の作用により、口腔内粘膜に対して強力に付着し、
長時間の付着持続力を発現するのであるが、上記柔軟な
フィルム状支持体を一体化していることにより、口腔内
包帯の強度が増し使用しやすくなる。フィルム状支持体
の作用により背面に食物等の異物が付着することが防止
される等の効果がさらに得られる。そして、柔軟なフィ
ルム状体として水不透過性のものを用いることにより、
背面からの水分の浸入を防ぎ付着持続時間の延長を実現
できる等の効果がさらに得られるようになるのである。
なお、この発明の口腔内包帯の、フィルム状付着体また
はフィルム状支持体に、その付着性をさまたげない範囲
で着色料、香味料、軟化剤などを配合することは自由で
ある。例えば、上記付着体、支持体ともに無色である場
合には、その−方に着色料を配合すると、包帯の表裏が
明確になり使いやすいという利点が得られるようになる
。また、上記のもの以外に、少量の中和剤を配合するよ
うにしてもよい、上記中和剤は、損傷部のような非常に
刺激を受けやすい部位に対しての口腔内包帯の刺激性を
緩和し、安全性の高いものとする作用を有する。
ところで、本発明者らは、ポリカルボン酸類と酢酸ビニ
ル重合体を、小領域が形成されない程均−に、すなわち
、相溶状態にすると、優れた付着特性を有するフィルム
状付着体が得られることをすでに見いだしている。上記
相溶状態にあるフィルムは、単に分散混合したものと異
なり、放射線照射を行わなくても、優れた付着特性を発
現するものであるが、この発明の特徴である放射線照射
を、上記相溶状態にあるフィルムに対して行うと、その
付着特性は一段と優れたものとなる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の口腔内包帯は、ポリカルボン
酸類と酢酸ビニル重合体との混合物に対し放射線を照射
したフィルムを用いて構成されており、このフィルムの
作用により強力な付着力を発現して口腔内粘膜に強力に
付着しその状態を長時間持続する。その結果、口腔内疾
患部位に対する投与薬剤の流失防止や損傷部位の被覆保
護に顕著な効果が得られるようになる。しかも、上記口
腔内包帯は柔軟であって使用に際して軽く押し付けるだ
けで口腔内粘膜の膜面に沿って変形し付着するものであ
り、口腔内粘膜のあらゆる個所に貼付可能なものである
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕 ポリカルボン酸類としてカルボキシビニルポリマーを用
い、これの4.7重量部(以下「部」と略す)と酢酸ビ
ニル樹脂(戸−g1800)4.7部と中和剤のジイソ
プロパツールアミン0.6部をメタノール90部に溶解
し、これをポリエチレンラミネート紙上に流延し、80
°Cの乾燥品中で10分間乾燥し剥離して厚み25μm
の混合物フィルム状付着体をつくった。つぎに、このフ
ィルム状付着体を、厚み35μmの酢酸ビニル樹脂(戸
Z1000)のフィルム状支持体と100℃で熱圧着し
て積層体としてのち、コバルト60を用いて、γ線L 
Mradを上記積層体に照射して目的とする口腔内包帯
を得た。
〔比較例1〕 γ線照射を行わなかった。それ以外は実施例1と同様に
して目的とする口腔内包帯を得た。
〔実施例2〕 ポリアクリル酸30%水溶液50部と酢酸ビニル樹脂エ
マルジョン(固形分20%)50部とを混合し、これを
ポリエステルフィルム上に流延し、100°Cの乾燥品
中で5分間乾燥し、剥離して厚み50μmのフィルム状
付着体をつくった。つぎに、このフィルム状付着体を、
厚み70μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビ
ニル含量30%)のフィルム状支持体と120℃で熱圧
着して積層体としたのち、コバルト60を用いて、γ線
5 Mradを上記積層体に照射して目的とする口腔内
包帯を得た。    ゛ 〔比較例2〕 γ線照射を行わなかった。それ以外は実施例2と同様に
して目的とする口腔内包帯を得た。
このようにして得られた実施別品と比較別品について、
下記の手順に従って水中浸漬試験と実用試験を行った。
(水中浸漬試験) サンプルを直径10nの円形に切り取り、ベークライト
板に固定した水膨潤コラーゲンフィルム上に貼付し、3
7℃の水中に浸漬し、上記コラーゲンフィルムからサン
プルが剥離して自然脱落するまでの時間を測定した。
(実用試験) サンプル直径10龍の円形に切り取り、5名の健常男子
のパネラ−の口蓋部に貼付し、剥離するまでの時間を測
定し平均した。貼付は昼食後に行い、通常どおりの喫茶
、会話を行わせた。
上記水中浸漬試験と実用試験の結果を下記の第1表に示
す。
上記の結果から実施別品は、それぞれ対応する比較別品
に比べて、著しく付着時間が長くなっており、口腔内包
帯として優れたものであることがわかる。なお、実施例
1品と比較例1品は、ともにカルボキシビニルポリマー
と酢酸ビニル樹脂とが相溶状態にまで均一に混合されて
いるので、比較例1品も充分実用的な付着特性を示して
いる。
しかし、実施例1品が比較例1品の倍以上の付着時間を
示しており、放射線照射が付着力向上に著しい効果を与
えていることがわかる。
〔実施例3〕 メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体6部と酢
酸ビニル樹脂(+5=2000)9部をメタノール70
部に溶解し、これを、紙セパレーター上に流延し、10
0℃で乾燥して、厚さ15μmのフィルムをつくった。
つぎにこのフィルムに170KeVの電子線を10Mr
ad照射してフィルム状付着体を得た。これを、100
℃で15μmのアルミ箔と熱圧着して目的とする口腔内
包帯を得た。これを811角に切り取り、パネラ−3名
の門歯に貼付したところ、2昼夜経過後も、全く剥離せ
ず、強力な付着力を示した。
〔比較例3〕 下記の原料を、下記の配合に従って混合溶解し、攪拌し
て気泡を巻き込んだのち、凍結乾燥してスポンジ状にし
、これを厚み1鶴のシートに切断した。ついでコバルト
60を用いて、r %q 5 Mradを上記シートに
照射して目的とする口腔内包帯を得た。
メチルセルロース        2部ヒドロキシエチ
ルセルロース   7部ポリビニルピロリドン    
  1〃水                   9
0〃〔比較例4〕 γ線照射を行わなかった。それ以外は比較例3と同様に
して目的とする口腔内包帯を得た。
これらの比較別品はこの発明とは異なる組成のシートか
ら得られたものであり、前記と同様の水中浸漬試験を行
ったところ、比較例3品も比較例4品も、ともに約11
0分で付着力が消失し、この発明の実施例にみられたγ
線照射による付着時間の延長効果は観察されなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フィルム状付着体単独もしくはフィルム状付着体
    と柔軟なフィルム状支持体との一体化物からなる口腔内
    包帯であつて、上記フィルム状付着体が、ポリカルボン
    酸およびポリ無水カルボン酸の少なくとも一方と酢酸ビ
    ニル重合体との混合物であり、少なくともその一部が放
    射線照射に基づく架橋構造を形成している柔軟なフィル
    ム状体によつて構成されていることを特徴とする口腔内
    包帯。
  2. (2)柔軟なフィルム状支持体が、プラスチックフィル
    ムである特許請求の範囲第1項記載の口腔内包帯。
JP61151916A 1986-06-25 1986-06-25 口腔内包帯 Expired - Fee Related JPH072178B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998055079A3 (en) * 1997-06-06 1999-03-04 Procter & Gamble A delivery system for an oral care substance using a strip of material having low flexural stiffness
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