JPH09110681A - 貼付剤 - Google Patents

貼付剤

Info

Publication number
JPH09110681A
JPH09110681A JP26700195A JP26700195A JPH09110681A JP H09110681 A JPH09110681 A JP H09110681A JP 26700195 A JP26700195 A JP 26700195A JP 26700195 A JP26700195 A JP 26700195A JP H09110681 A JPH09110681 A JP H09110681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
sensitive adhesive
weight
adhesive layer
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26700195A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroko Udagawa
弘子 宇田川
Kunio Yoneto
邦夫 米戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP26700195A priority Critical patent/JPH09110681A/ja
Publication of JPH09110681A publication Critical patent/JPH09110681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】薬物の経皮吸収効果が高く、かつ皮膚刺激が低
く生体に対して安全で、さらに糊残りのない良好な貼付
性を有する貼付剤を提供する。 【解決手段】支持体の片面にアクリル系粘着剤層が設け
られた貼付剤であって、該粘着剤層が、炭素数6〜16
の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸からなる(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとの(共)重合体
(A)及び/又は前記(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルとビニルピロリドンとの共重合体(B)よりなるア
クリル系粘着剤、フマル酸、乳酸、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル及びラウリン酸ジエタノールアミドか
らなる群から選ばれる1種以上、ミリスチン酸イソプロ
ピル、無水ケイ酸ならびにニトログリセリンを含有する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、全身もしくは局部での薬効を得
るために、経皮吸収貼付剤を用い、皮膚を介して薬物
(生理活性物質)を吸収させることが行われている。こ
のような貼付剤を用いた経皮投与法に対し、従来の経口
投与法では、例えば、薬物を経口投与すると腸で吸収さ
れた薬物は肝臓へ循環して代謝を受けるため、その薬効
を発現する前にかなりの量が分解される等の欠点があっ
た。
【0003】これに対して、経皮投与では、吸収された
薬物は体内の初回循環時に肝臓を通過しないため、肝臓
の代謝により薬効が大幅に減少することがなく、また薬
物の吸収性をコントロールすることが容易となり、薬物
が短時間に大量に吸収されるために起こる副作用を軽減
することが可能となる。さらに、長時間にわたり一定の
血中濃度を維持することが容易となり、薬物の投与回数
を減らすことが可能となる。
【0004】しかしながら、皮膚表面の角質層は、体内
へ異物が進入するのを防ぐバリア機能を有するため、貼
付剤を用いて薬物を投与しても、薬物が皮膚を透過し難
く、生体利用率(バイオアベイラビリティ)が低くなる
ことが多い。
【0005】そこで、角質層のバリア機能を弱めて十分
な量の薬物を吸収させるため、経皮吸収促進剤を含有さ
せた貼付剤が開示されている(米国特許第19162号
公報、特開平4−342531号公報)。しかし、これ
ら皮膚に作用する経皮吸収促進剤は、多くの場合皮膚に
刺激性を有する。
【0006】また、特開平3−291217号公報で
は、大量の脂肪酸エステルを添加することにより、経皮
吸収促進剤効果が得られ、さらに粘着剤層の凝集力を高
めるため、親水性無水ケイ酸及び疎水性無水ケイ酸を併
用する方法が開示されている。しかし、脂肪酸エステル
を大量に添加すると粘着剤層の凝集力が失われるため、
その経皮吸収促進効果には限界がある。また、その凝集
力改善のために無水ケイ酸を大量に添加すると粘着力が
失われる。
【0007】さらに、特開昭62−240614号公
報、特開平2−102656号公報では、脂肪酸エステ
ルと皮膚に作用する経皮吸収促進剤剤を併用する方法が
開示されているが、それぞれの添加量に応じた経皮吸収
促進効果は認められるものの、その効果に応じて皮膚刺
激が高くなるという傾向があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、薬物の経皮
吸収効果が高く、かつ皮膚刺激が低く生体に対して安全
で、さらに糊残りのない良好な貼付性を有する貼付剤を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の貼付剤は、支持
体の片面に粘着剤層が設けられた貼付剤であって、該粘
着剤層が、炭素数6〜16の脂肪族アルコールと(メ
タ)アクリル酸からなる(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル(共)重合体(A)及び/又は前記(メタ)アク
リル酸アルキルエステルとビニルピロリドンとの共重合
体(B)よりなるアクリル系粘着剤、フマル酸、乳酸、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル及びラウリン酸ジ
エタノールアミドからなる群から選ばれる1種以上、ミ
リスチン酸イソプロピル、刺激低減化剤として無水ケイ
酸ならびにニトログリセリンを含有することを特徴とす
るものである。
【0010】本発明で用いられるアクリル系粘着剤は、
脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸からなる(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(A)及
び/又は前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとビ
ニルピロリドンとの共重合体(B)からなる。
【0011】上記アクリル系粘着剤としては、ニトログ
リセリンを良好に溶解し、貼付剤を常温で皮膚表面に長
時間固定しうる粘着力が要求され、ニトログリセリン溶
解性と粘着性等の観点から、特に炭素数6〜16の脂肪
族アルコールと(メタ)アクリル酸から得られる(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(A)及
び/又は上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとビ
ニルピロリドンとの共重合体(B)が選ばれる。
【0012】上記(共)重合体(A)及び共重合体
(B)に用いられる(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ヘキ
シル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル
酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチ
ル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イ
ソデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられ
る。
【0013】上記共重合体(B)において、上記ビニリ
ピロリドンは、アクリル系粘着剤の極性を調節するため
に必要に応じて用いられ、ビニリピロリドンの割合が多
くなると粘着力の低下が起こるので、共重合体(B)に
使用される全モノマー中の50モル%以下が好ましい。
【0014】特に、炭素数8〜12の脂肪族アルコール
と(メタ)アクリル酸から得られる(メタ)アクリル酸
アルキルエステルが、全モノマー中に50モル%以上含
有されることが好ましい。
【0015】上記アクリル系粘着剤には、その凝集性を
向上させるために、さらに必要に応じて、多官能性モノ
マーが添加されてもよい。この多官能性モノマーの添加
によって、生成する共重合体間にごく僅かの架橋を生
じ、この架橋により粘着剤の内部凝集力が増大する。そ
のため貼付された皮膚の性状や発汗量に殆ど関係なく、
粘着剤剥離時のいわゆる糊残り現象をほぼ解消すること
ができる。しかも、この多官能性モノマーの添加は、薬
物の放出性や低刺激性に何ら悪影響を与えない。
【0016】上記多官能性モノマーとしては、特に限定
されるものではなく、例えば、ジ(メタ)アクリル酸エ
ステル、トリ(メタ)アクリル酸エステル、テトラ(メ
タ)アクリル酸エステル等が挙げられ、これらは単独で
用いられてもよく二種以上が併用されてもよい。
【0017】上記ジ(メタ)アクリル酸エステルとして
は、例えば、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレ
ングリコール等のポリメチレングリコール類と(メタ)
アクリル酸とを結合して得られるジ(メタ)アクリル酸
エステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等のポリアルキレングリコール類と(メタ)ア
クリル酸とを結合して得られるジ(メタ)アクリル酸エ
ステルなどが挙げられる。
【0018】上記トリ(メタ)アクリル酸エステルとし
ては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリル酸エステル、グリセリントリ(メタ)アクリル酸
エステル等が挙げられ、上記テトラ(メタ)アクリル酸
エステルとしては、例えば、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
【0019】上記多官能性モノマーの使用量は、少なく
なると架橋による内部凝集力向上の効果が小さく、多く
なると重合により得られる粘着剤がゲル化を起こし易
く、薬物の拡散・放出にも影響が現れるので、粘着剤に
用いられる全モノマー中の0.005〜0.5重量%が
好ましい。
【0020】上記アクリル系粘着剤には、必要に応じ
て、ロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−イン
デン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂等の
粘着性付与剤が添加されてもよい。
【0021】本発明において、粘着剤層中におけるアク
リル系粘着剤の含有量は、50〜92重量%である。
【0022】上記アクリル系粘着剤は、通常の公知の方
法で重合され、例えば、重合開始剤の存在下で、上記モ
ノマーを配合して、溶液重合を行うことによって調製す
ることができる。但し、重合条件は、モノマーの種類等
により適宜選択される。
【0023】本発明で用いられるミリスチン酸イソプロ
ピルは、その可塑化効果により後述の薬物及び経皮吸収
促進剤の粘着剤層中の拡散と皮膚への分配を促進して薬
物の経皮吸収性を高めるものであるが、少なくなると可
塑化効果が十分得られず、多くなると粘着剤層の凝集力
が得られなくなり糊残りを生じ、粘着力が低下するの
で、その粘着剤層中の含有量は、5〜15重量%に制限
され、好ましくは8〜10重量%である。
【0024】本発明において、経皮吸収促進剤として、
フマル酸、乳酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル
及びラウリン酸ジエタノールアミドからなる群から選ば
れる少なくとも1種以上が用いられる。
【0025】上記経皮吸収促進剤の含有量は、少なくな
ると十分な経皮吸収促進効果が得られず、多くなると皮
膚透過性は高くなるが皮膚刺激性を生じる可能性がある
ため、粘着剤層中の含有量は、1〜10重量%であり、
好ましくは1〜6重量%である。
【0026】本発明において、ニトログリセリンの含有
量は、粘着剤の種類によって異なるが、少なくなると十
分な透過性が得られず治療効果が低下し、多くなると粘
着剤層からしみ出たり、ニトログリセリンの可塑化効果
によって貼付性が低下するので、粘着剤層中の含有量
は、1〜25重量%である。
【0027】本発明において、無水ケイ酸は刺激低減化
剤として用いられる。上記無水ケイ酸は、表面に水酸基
を有する無定形二酸化ケイ素のことであり、その一次粒
子径は約5〜100nmであり、通常一次粒子が凝集し
て二次粒子の形で存在しており、その凝集の度合いは製
造方法(例えば、気相法、液相法、ゲル化法等)によっ
て異なる。また、比表面積は、100〜1,000m2
/gが一般的であり、比表面積が高いほど凝集力は大き
くなる。
【0028】上記無水ケイ酸としては、表面がすべて水
酸基で覆われている親水性無水ケイ酸、表面の水酸基の
一部にアルキルシランを結合させたり、シリコンオイル
で表面処理した疎水性無水ケイ酸等があり、親水性無水
ケイ酸を用いるのが好ましい。なお、親水性無水ケイ酸
の含有量が、多くなると粘着剤の製造時に配合液の種類
によってはチクソトロピック性が高くなりすぎて塗布で
きなくなるので、チクソトロピック性を減少させる目的
で疎水性無水ケイ酸を併用するのが好ましい。
【0029】上記無水ケイ酸の含有量は、少なくなると
皮膚刺激低減作用が十分発現せず、多くなると粘着剤の
粘着力が低下するので、粘着剤層中1〜20重量%であ
り、好ましくは5〜15重量%である。
【0030】本発明において、上記無水ケイ酸を粘着剤
層中に含有させることにより、経皮吸収促進剤を含有す
る貼付剤の皮膚刺激性を低減し、さらに可塑剤の含有に
よる粘着剤の凝集力低下が改善される。
【0031】本発明において、さらに貼付性を調節する
ために、例えば、添加剤として架橋型ポリビニルピロリ
ドン、メタクリル酸コポリマー、架橋ポリスチレンビー
ズ、結晶性セルロース等の粉体を配合して、凝集力や剥
離力を調節することが可能である。これらは、貼付剤の
薬物放出性に影響を与えない範囲で添加されるが、含有
量は余りに多くなると粘着力が低下し、かえって貼付性
を悪化させることになるため、通常20重量%以下が好
ましい。
【0032】本発明の貼付剤で使用される支持体として
は、柔軟性及び薬物移行防止性を有するものであれば、
特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、ポリウレタ
ン、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等のフィルム又はこれらに薬物移行防止処理
を施したものが挙げられる。上記支持体の厚さは、通
常、500μm以下が好ましく、より好ましくは2〜1
50μmである。
【0033】本発明の貼付剤は、従来の粘着テープの製
造方法に従って製造することができ、例えば、溶剤塗工
法、ホットメルト塗工法、電子線硬化エマルジョン塗工
法等を用いることができ、特に溶剤塗工法が好ましい。
上記溶液塗工法では、粘着剤と、高級脂肪酸エステル、
経皮吸収促進剤、刺激低減剤、ニトログリセリン等を均
一に混合し、この混合物を支持体上に塗工して乾燥し粘
着剤層を形成することにより、貼付剤を得ることができ
る。また、上記混合物を剥離紙上に塗工して乾燥し粘着
剤層を形成した後、この粘着剤層を支持体に転写するこ
とにより、貼付剤を作製してもよい。
【0034】上記剥離紙としては、特に限定されず、例
えば、ポリエチレンテレフタレートのフィルムをシリコ
ン処理したもの等が好適に用いられる。
【0035】上記粘着剤層の厚さは、使用目的により異
なるが、通常20〜200μmが好ましい。
【0036】(作用)本発明の貼付剤は、粘着剤層に経
皮吸収促進剤が含有されているにもかかわらず、無水ケ
イ酸を含有させることにより、皮膚刺激性を低減するこ
とができる。このことによって、薬物の皮膚透過性を高
めるための経皮吸収促進剤及び高級脂肪酸エステルを貼
付剤に含有させることができ、薬物を効果的に皮膚から
吸収させる性能と、低刺激の安全性を両立することが可
能となる。また、高級脂肪酸エステルを含有することに
よって起こる粘着剤の凝集力低下も、無水ケイ酸を含有
させることによって改善され、糊残り等のない良好な貼
付性を有する貼付剤を得ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0038】〔アクリル系粘着剤(イ)溶液の調製〕ア
クリル酸2−エチルヘキシル10モル%(36.4
g)、メタクリル酸ドデシル10モル%(50.2
g)、メタクリル酸2−エチルヘキシル80モル%(3
13.3g)及び1,6−ヘキサメチレングリコールジ
メタクリル酸エステル52mgをセパラブルフラスコに
仕込み、さらに酢酸エチル400gを加えてモノマー濃
度を50重量%とした。この溶液を窒素雰囲気下で温度
60℃に加熱し、過酸化ラウロイル2gをシクロヘキサ
ン100gに溶解させた溶液及び酢酸エチル240gを
少しずつ添加しながら、12時間にわたって重合を行
い、固形分35重量%のアクリル系粘着剤(イ)溶液を
得た。
【0039】〔アクリル系粘着剤(ロ)溶液の調製〕ア
クリル酸2−エチルヘキシル65モル%(302g)、
N−ビニル−2−ピロリドン35モル%(98g)及び
1,6−ヘキサメチレングリコールジメタクリル酸エス
テル40mgをセパラブルフラスコに仕込み、さらに酢
酸エチル400gを加えてモノマー濃度を50重量%と
した。この溶液を窒素雰囲気下で温度60℃に加熱し、
過酸化ラウロイル2gをシクロヘキサン100gに溶解
させた溶液及び酢酸エチル240gを少しずつ添加しな
がら、12時間にわたって重合を行い、固形分35重量
%のアクリル系粘着剤(ロ)溶液を得た。
【0040】(実施例1〜6、比較例1〜7)表1及び
2に示す含有量の、アクリル系粘着剤(表中、固形分と
して重量%で表す)、ニトログリセリン(表中、「GT
N」で表す)、親水性無水ケイ酸(日本アエロジル社製
「アエロジル200」、表中「ARS−200」で表
す)、疎水性無水ケイ酸(日本アエロジル社製「アエロ
ジルR972」、表中「ARS−R972」で表す)な
らびに経皮吸収促進剤として、ラウリン酸ジエタノール
アミン(表中、「LD」で表す)、ポリオキシエチレン
(2)ラウリルエータル(表中、「BL」で表す)、乳
酸、フマル酸(表中、「フ酸」で表す)及び架橋ポリビ
ニルピロリドン(BASF社製「コリドンCL」)を混
合し、最終固形分が25重量%となるように酢酸エチル
を加え、全体が均一な塗工液を得た。
【0041】上記塗工液を、厚さ48μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(以下「PET」という)を
シリコン処理した剥離紙上に、乾燥後の厚さが80μm
となるように塗布し、60℃で30分間ギアオーブン中
で乾燥させ、粘着剤層を形成した後、厚さ38μmのP
ETとエチレン−酢酸ビニル共重合体の積層体の酢酸ビ
ニル側にこの粘着剤層を積層し、貼付剤を作製した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】上記実施例及び比較例で得られた貼付剤に
つき、下記項目の評価を行いその結果を表3に示した。 (1)皮膚刺激性試験 モルモット(5週齢、雄)の腹部を剃毛し、上記実施例
1〜6及び比較例1〜7の貼付剤を3.14cm2 の円
形(直径1cm)に打ち抜いた試料を貼付した。貼付か
ら24時間後に試料を剥離し、その30分後に以下の判
定基準に従って皮膚刺激を判定した。試験はn=6で行
いその平均値を表3に示した。 (判定基準) 0点:皮膚刺激なし 1点:わずかな赤斑が認められる 2点:明らかな赤斑が認められる 3点:強度の赤斑が認められる
【0045】(2)皮膚透過性試験 ヘアレスマウス(6週齢、雄)を頸椎脱臼により屠殺し
た後、直ちに皮膚を剥離し、皮下脂肪を除去してフラン
ツのセルにセットした。上記実施例1〜6及び比較例1
〜7の貼付剤を3.14cm2 の円形(直径1cm)に
打ち抜いた試料を、ヘアレスマウス摘出皮膚の上に貼付
した。リン酸水素ナトリウム(5×10-4モル)、リン
酸水素二ナトリウム(2×10-4モル)、塩化ナトリウ
ム(1.5×10-1モル)及びゲンタマイシン10mg
を蒸留水に溶解し、0.1規定水酸化ナトリウム水溶液
でpH7.2に調整し、さらに蒸留水を加えて1,00
0mlとし、レセプター液を調製した。
【0046】フランツのセルの下部のレセプター槽に、
上記レセプター液を入れ、試験開始後より37℃に保た
れた恒温槽中に設置した。試験開始から24時間後に、
下部のレセプター槽から液を採取し、液中のニトログリ
セリンの量(皮膚透過量)を高速液体クロマトグラフ法
で測定した。試験はn=3で行いその平均値を表3に示
した。また、比較例3の試料の皮膚透過量を100%と
して他の試料の透過量を求めた。尚、比較例3の試料の
皮膚透過量は0.27mg/cm2 /24hrであっ
た。
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明の貼付剤は、上述の構成であり、
薬物の経皮吸収性が高いだけでなく、皮膚刺激性が非常
に低く、さらに糊残り等のない良好な貼付性を有するの
で、種々の疾患の治療に有効であり、かつ安全性が高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/02 A61K 47/02 Z 47/12 47/12 E 47/14 47/14 Z 47/16 47/16 E 47/34 47/34 E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に粘着剤層が設けられた貼
    付剤であって、該粘着剤層が、炭素数6〜16の脂肪族
    アルコールと(メタ)アクリル酸からなる(メタ)アク
    リル酸アルキルエステル(共)重合体(A)及び/又は
    前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとビニルピロ
    リドンとの共重合体(B)よりなるアクリル系粘着剤5
    0〜92重量%、ミリスチン酸イソプロピル5〜15重
    量%、フマル酸、乳酸、ポリオキシエチレンラウリルエ
    ーテル及びラウリン酸ジエタノールアミドからなる群か
    ら選ばれる1種以上1〜10重量%、刺激低減化剤とし
    て無水ケイ酸1〜20重量%ならびにニトログリセリン
    1〜25重量%を含有することを特徴とする貼付剤。
JP26700195A 1995-10-16 1995-10-16 貼付剤 Pending JPH09110681A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26700195A JPH09110681A (ja) 1995-10-16 1995-10-16 貼付剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26700195A JPH09110681A (ja) 1995-10-16 1995-10-16 貼付剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09110681A true JPH09110681A (ja) 1997-04-28

Family

ID=17438687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26700195A Pending JPH09110681A (ja) 1995-10-16 1995-10-16 貼付剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09110681A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003013611A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-20 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Preparations a absorption par voie cutanee
JP2005008612A (ja) * 2003-06-16 2005-01-13 Kosumedei:Kk 貼付剤
WO2009113504A1 (ja) * 2008-03-10 2009-09-17 積水メディカル株式会社 貼付剤
JP2016504360A (ja) * 2012-12-31 2016-02-12 マイラン・インコーポレーテッド 低融点活性剤のための経皮投与剤形
WO2017057541A1 (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 王子ホールディングス株式会社 経皮吸収型製剤
JP2017066123A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 王子ホールディングス株式会社 経皮吸収型製剤

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003013611A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-20 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Preparations a absorption par voie cutanee
JP2005008612A (ja) * 2003-06-16 2005-01-13 Kosumedei:Kk 貼付剤
JP4617069B2 (ja) * 2003-06-16 2011-01-19 コスメディ製薬株式会社 貼付剤
WO2009113504A1 (ja) * 2008-03-10 2009-09-17 積水メディカル株式会社 貼付剤
JPWO2009113504A1 (ja) * 2008-03-10 2011-07-21 積水メディカル株式会社 貼付剤
JP2016504360A (ja) * 2012-12-31 2016-02-12 マイラン・インコーポレーテッド 低融点活性剤のための経皮投与剤形
WO2017057541A1 (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 王子ホールディングス株式会社 経皮吸収型製剤
JP2017066123A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 王子ホールディングス株式会社 経皮吸収型製剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2065311C (en) Solid matrix system for transdermal drug delivery
WO2005099766A1 (ja) 架橋型皮膚用粘着剤
US5252588A (en) Percutaneously absorbable crosslinked polyvinylpyrrolidone eperisone or tolperisone preparation
US5260064A (en) Percutaneous-administration-type pharmaceutical preparation of nitroglycerin
JP3699527B2 (ja) テープ製剤
CA2041330C (en) Percutaneously absorbable eperisone or tolperisone preparation
JPH09110681A (ja) 貼付剤
JPH0543457A (ja) 経皮吸収製剤
JPH09169636A (ja) 貼付剤
JP2003119132A (ja) トラニラスト経皮吸収貼付剤
JPH0429927A (ja) 貼付剤
JPH1045571A (ja) 貼付剤
JPH0413617A (ja) 貼付剤
JPH09143066A (ja) 貼付剤
JP2002212064A (ja) 化粧品、医薬品貼付剤用基材
JP3130350B2 (ja) 経皮吸収製剤
JP3792305B2 (ja) 医療用粘着性組成物
JP3497309B2 (ja) 貼付剤
JP3615620B2 (ja) 貼付剤
JP2596539B2 (ja) 経皮・経粘膜製剤
JP3572129B2 (ja) 貼付剤
JP2507068B2 (ja) 経皮吸収製剤
JP3448780B2 (ja) ニトログリセリン貼付剤
JP3305101B2 (ja) 経皮吸収製剤
JPH1045579A (ja) 貼付剤