JP2005008612A - 貼付剤 - Google Patents
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Abstract
【効果】本発明によれば、このように、制御された速度でツロブテロールを放出し長時間にわたり充分な薬効を与えるツロブテロール貼付剤が得られる。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,長時間にわたりツロブテロールを制御された速度で経皮吸収させるために用いられる貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ツロブテロールは慢性気管支炎、気管支喘息などの治療薬もしくは予防薬として用いられている。しかしながら、ツロブテロールは、例えば、経口投与すると極めて短時間でその効果が失われてしまい、かつ一時的なツロブテロールの血中濃度の上昇に伴う副作用を引き起こす危険性が指摘されている。
そこで、比較的長時間にわたりツロブテロールを所定血中濃度に維持するために、支持体上にツロブテロールを含有する粘着剤の層が設けられた貼付剤を用いてツロブテロールを経皮吸収させることが行われている。しかしながら従来提案されている経皮吸収用粘着剤はそれぞれに品質的、薬効的問題を有し、必ずしも優れた貼付剤とはいい難い。
【0003】
例えば、特開平4−99720号公報(日東電工、北陸製薬)、特開平5−194202号公報(LTSローマン)、特開平7−285854号公報(日東電工、北陸製薬)、特許3260765号公報(日東電工、北陸製薬)、等において経皮吸収型製剤が提案されている。
【0004】
これらの提案は主として、粘着剤に対する飽和溶解度以上のツロブテロールを膏体層に含有し、ツロブテロールの一部が膏体層中に結晶状態で分散した製剤である。しかしながら、膏体層中に固体である薬剤結晶が存在する製剤は、例えば、皮膚に接触する膏体層界面(表面)において薬剤結晶が析出し易く、製剤の皮膚接着性が低下することとなる。また、ポリマー中での薬剤分子の拡散速度が液体中のそれよりも格段に遅いため、膏体層中での薬剤結晶析出が迅速に進行せず、徐々に膏体層中で薬剤の結晶化が進行することに起因して、製剤の皮膚接着性および薬剤放出性が経時的に変化することが予想される。
上記のように、粘着剤に対する飽和溶解度以上の濃度で薬剤を含有することにより、膏体層中での薬剤の一部が結晶状態で存在する製剤は、品質の安定性に問題を有することがあり、必ずしも経皮吸収性、薬効の持続性および皮膚接着性に優れた製剤になるとは言い難い。
【0005】
さらに、特開平11−228395号公報(日東電工)には、膏体中にツロブテロールが結晶でなく、溶解状態で5重量%以上含有されていることを特徴とする経皮吸収製剤が提案されている。しかしながら本製剤は高価なツロブテロールを大量に使用しなければならない上に、薬物の生物学的利用率が結晶析出型製剤に比べて小さくなりがちであるという欠点を有する。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−99720号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平5−194202号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平7−285854号公報
【0009】
【特許文献4】
特許第3260765号公報
【0010】
【特許文献5】
特開平11−228395号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、皮膚接着性などの粘着物性の貼付後経時変化が少なく長時間の一定した薬物放出を可能にし、さらに少量の薬物でも高い経皮吸収を可能として薬物利用率を向上させた、ツルブテロールを含有する貼付剤を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、本発明者らは、ツロブテロールが膏体層中に2.5重量%以上5.0重量%未満の低濃度で溶解している経皮吸収型製剤が本目的に合致し、しかも皮膚接着性、皮膚低刺激性等にも優れていることを見出し、本発明を完成した。
【0013】
本発明の貼付剤は、薬物不透過性支持体の少なくとも片面に粘着剤層が設けられてなり、該粘着剤層が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体76〜95重量%、ツロブテロール2.0重量%以上5.0重量%未満、スクワラン、パルミチン酸イソプロピル及び流動パラフィンからなる群より選択される少なくとも1種以上の疎水性オイル2.0〜20重量%、並びに、必要に応じて添加される、乳酸、酢酸及びメタクリル酸コポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上の酸性物質0〜2.0重量%で構成されるアクリル系粘着剤組成物よりなり、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が、メタクリル酸2−エチルヘキシル75〜85重量%、メタクリル酸ラウリル10〜30重量%、及びアクリル酸2−エチルヘキシル5〜15重量%からなることを特徴とする。
【0014】
本発明の貼付剤に用いられるアクリル系粘着剤組成物には、基剤として(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が使用される。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体は、主成分として、メタクリル酸2−エチルヘキシルが含有されることを必要とする。
上記メタクリル酸2−エチルヘキシル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いた場合、例えば、上記アルキルエステルの炭素数が6未満のものであると、ツロブテロールの飽和溶解度が大きい。したがって、このような共重合体はツロブテロールとの親和力が大きすぎるため、ツロブテロールの皮膚への分配率が低く,ツロブテロールの経皮吸収性が低くなる。また、(メタ)アクリル酸ラウリルのように、アルキルエステルの炭素数が大きいものを主成分とする共重合体は極めてやわらかく粘着剤としての凝集力に乏しくなる。
上記メタクリル酸2−エチルヘキシルの含有量は、少なくなっても、多くなっても、ツロブテロールの経皮吸収性が低くなるので、共重合体中75〜85重量%に制限される。
【0015】
さらに、上記共重合体は、構成する従成分として、メタクリル酸ラウリル及びアクリル酸2−エチルヘキシルを含有する。
上記メタクリル酸ラウリル及びアクリル酸2−エチルヘキシルの含有量は、少なくなっても、多くなっても凝集力及び粘着力のバランスが崩れ、皮膚用粘着剤としての性能を維持できなくなるので、共重合体中、メタクリル酸ラウリルは10〜20重量%であり、アクリル酸2−エチルヘキシルは5〜15重量%である。
【0016】
また、共重合成分として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性単量体を全単量体中0.001〜0.1重量%の割合で含有させて凝集力を向上させてもよい。
【0017】
本発明の貼付剤には、粘着性基剤としての(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体に加えて、疎水性オイルとして、スクワラン、パルミチン酸イソプロピル及び流動パラフィンよりなる群から選択される少なくとも一種以上が添加され、スクワラン及びパルミチン酸イソプロピルが併用されるのが好ましい。
上記疎水性オイルの含有量は、少なくなると、粘着性基剤を柔らかくして貼付剤の肌への密着をよくすると同時に、ツロブテロールの基剤中への飽和溶解度を減少させ、それによってツロブテロールの経皮吸収性を増大させる、という効果がなくなり、多くなると、基剤の凝集力が不足し貼付時のり残りしやすくなるので、粘着剤層を形成するアクリル系粘着剤組成物中2.0〜30重量%に制限される。
【0018】
上記アクリル系粘着剤組成物には、貼付剤中のツロブテロールの保存安定性を向上させ、さらに、貼付剤中からのツロブテロールの経皮吸収性をコントロールすることを目的として、必要に応じて、乳酸、酢酸及びメタクリル酸コポリマーよりなる群から選択される少なくとも一種以上の酸性物質が添加されてもよい。
上記酸性物質の含有量は、多くなるとツロブテロールの経皮吸収性が減少するので、アクリル系粘着剤組成物中0〜2.0重量%が好ましい。
【0019】
前記共重合体は、通常の溶液重合法(ラジカル重合法)などにより調製され、例えば、上記メタクリル酸2−エチルヘキシルを含む3種の(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび、必要に応じて多官能性単量体と溶媒とを反応容器に仕込み、アゾ化合物、過酸化物などを触媒として60〜80℃にて窒素雰囲気下で攪拌しながら重合反応を行うのが好ましい。
【0020】
本発明のおいては、(メタ)アクリル酸共重合体と疎水性オイルと、必要に応じて添加される酸性物質との混合物からなるアクリル系粘着剤組成物を基剤とし、ツロブテロールがその中に2.0重量%以上5.0重量%未満の割合で溶解状態で含有され、好ましい含有量は2.5〜4.8重量部である。
ツロブテロールの含有量が2.5重量%を下まわると経皮吸収速度が小さく、血中濃度を薬効が発現するレベルに到達させるには、貼付剤の面積を大きくする必要が生じる。また、ツロブテロール含有量が5.0重量%以上の場合には経皮吸収速度があまりに大きすぎるため、適切な血中濃度を保たせるためには貼付剤の面積を場合によっては1cm2程度に小さくする必要が生じ、実用的にはかえって不便である。
【0021】
経皮吸収によりツロブテロールの薬効を、例えば、24時間にわたり持続的に発現させるためには、患者1人あたり24時間で約0.3〜3mgのツロブテロールが皮膚を介して一定速度で吸収される必要がある。必要量のツロブテロールを経皮吸収させるためには、本発明の貼付剤においては、貼付剤に含有されるツロブテロール量が約0.5〜5mgであればよい。このような量のツロブテロールが含有されるように粘着剤層の厚みおよび貼付剤の面積が以下のように適宜決定すればよい。
【0022】
上記粘着剤層の厚みは20〜150μmが好ましい。粘着剤層の厚みが20μmを下まわると粘着力が不充分となり、貼付剤が皮膚表面から剥離し易くなる。
また、製造工程においても均一な厚みの粘着剤層を形成するのが困難となる。
逆に150μmを上まわると、製造工程において溶剤を除去するときに高温で長時間を必要とする。そのため、ツロブテロールが多量に揮発する。
貼付剤の面積は、粘着剤層のツロブテロール含量や粘着剤層の厚み、目的とするツロブテロールの投与量などにより異なる。貼付時の異和感を少なくし、貼付部の粘着による力学的な皮膚刺激を低減させるためには、貼付剤の面積を小さくすることが好ましいが、あまりに小さいと取り扱いが困難となり、1.0〜10cm2が適当である。
【0023】
本発明の貼付剤に用いられる支持体としては,通常の貼付剤の支持体として使用される薬物不透過性の素材、特にガスバリアー性の素材のフィルムやシートが用いられる。支持体の素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン等のフィルム、あるいはこれらのフィルムとポリエステル不織布とのラミネート体が好適に使用できる。
【0024】
貼付剤の粘着剤層表面は、必要に応じて剥離紙で保護される。剥離紙としては例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン等からなるフィルム;上質紙とポリオレフィンなどとのラミネートフィルムが用いられる。通常、粘着剤との剥離性を付与するために、粘着剤層との接触面はシリコン処理などがなされている。
【0025】
本発明の貼付剤は、例えば、上記共重合体、疎水性オイル、必要に応じて酸性物質、およびツロブテロールよりなる組成物を有機溶媒に溶解させた溶液を支持体上に塗布乾燥し、あるいは、上記剥離紙上に塗布・乾燥後支持体に密着・転写する通常の溶液塗工法により製造される。
上記組成物を含む溶媒を塗工して形成される粘着剤層の乾燥は、ツロブテロールの揮発を最小限とするため、通常、室温〜90℃前後で行われる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施例)
以下に本発明を実施例につき説明する。
実施例1
メタクリル酸2−エチルヘキシル78重量部、、メタクリル酸ラウリル13重量部,アクリル酸2−エチルヘキシル9重量部および酢酸エチル42重量部を均一に混合し、アゾビスイソブリロニトリル0.1重量部を用いて窒素気流下常法により65℃で重合反応を行い,(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を得た。得られた共重合体酢酸エチル溶液の所定量に、スクワラン2.0重量部、パルミチン酸イソプロピル2.0重量部、ツロブテロール4.5重量部を混合して表1に示す組成の薬剤含有組成物を得た。本薬剤含有組成物を離型紙上に塗布し75℃にて15分乾燥し、厚み50μmの粘着剤層を形成した。粘着剤層表面にポリエチレンテレフタレートフィルムを積層し、ツロブテロール貼付剤を得た。この貼付剤を用いて、以下の3種の試験を行い、貼付性及び経皮吸収性を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0027】
実施例2
薬剤含有組成物にさらに酢酸0.22重量部を加えた以外は実施例1と同様にしてツロブテロール貼付剤を得た。この貼付剤を用いて、以下の3種の試験を行い貼付性及び経皮吸収性を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0028】
実施例3
薬剤含有組成物にさらに酢酸0.44重量部を加えた以外は実施例1と同様にしてツロブテロール貼付剤を得た。この貼付剤を用いて、以下の3種の試験を行い貼付性及び経皮吸収性を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0029】
実施例4
メタクリル酸2−エチルヘキシル76重量部、メタクリル酸ラウリル16重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル8重量部、および酢酸エチル42重量部を均一に混合し,アゾビスイソブリロニトリル0.1重量部を用いて窒素気流下常法により65℃で重合反応を行い、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を得た。得られた共重合体酢酸エチル溶液の所定量にスクワラン4.0重量部、パルミチン酸イソプロピル4.0重量部、ツロブテロール4.5重量部を混合して表1に示す組成の薬剤含有組成物を得た。その後の操作は実施例1と同様にして3種の試験を行い、貼付性及び経皮吸収性を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0030】
比較例1
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の調製に用いた単量体がアクリル酸2−エチルヘキシル50重量部、アクリル酸2−メトキシエチル25重量部、酢酸ビニル25重量部としたこと以外は実施例1と同様な操作で(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を得た。得られた共重合体酢酸エチル溶液の所定量にツロブテロール4.5重量部を混合して表1に示す組成の薬剤含有組成物を得た。本薬剤含有組成物を離型紙上に塗布し75℃にて15分乾燥し、厚み50μmの粘着剤層を形成した。粘着剤層表面にポリエチレンテレフタレートフィルムを積層し、ツロブテロール貼付剤を得た。この貼付剤を用いて、以下の3種の試験を行い、貼付性及び経皮吸収性を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0031】
比較例2
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の調製に用いた単量体がアクリル酸2−エチルヘキシル95重量部、アクリル酸5.0重量部としたこと以外は実施例1と同様な操作で(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を得た。得られた共重合体酢酸エチル溶液の所定量にミリスチン酸イソプロピル20重量部、ツロブテロール4.5重量部を混合して表1に示す組成の薬剤含有組成物を得た。以後の操作は比較例1と同様にしてツロブテロール貼付剤を得た。この貼付剤を用いて、以下の3種の試験を行い、貼付性及び経皮吸収性を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0032】
比較例3
疎水性オイルの含量がスクワラン5.0重量部、パルミチン酸イソプロピル30重量部であること以外は実施例1と同様にしてツロブテロール貼付剤を得た。この貼付剤を用いて、以下の3種の試験を行い貼付性及び経皮吸収性を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0033】
(試験法)
1.貼付性試験:
上記貼付剤(2cm×2cm)をヒト胸部に貼付し、24時間後のはがれの状態、および貼付剤を剥離したときに残留する粘着剤の状態を以下の基準により判定した:
*はがれ
はがれの面積/貼付面積
なし ;2%以下
ほとんどなし;2%を超え〜10%未満
はがれ ;10%以上
*粘着剤の残留
良 ;残留全くなし
やや良 ;ごく少量残留やや
不良 ;少量残留
極めて不良 ;貼付部位の周囲に残留
【0034】
2.ヒト皮膚による透過性試験:
直径1cmの円形に打ち抜いた貼付剤をヒト皮膚(米国IIAM社より入手)に貼付し、これをフランツ拡散セル型皮膚透過試験器にセットする。セル溶出液中のツロブテロールの量を24時間、経時的にHPLCで測定する。ツロブテロールの皮膚透過量を時間曲線から単位面積、単位時間当たりのツロブテロール透過量(フラックス)(単位はμg/cm2/hr)に換算しn=4の平均値を算出する。
ツロブテロールのHPLC定量条件を以下に示す。
カラム:ODSタイプ(内径4mm、長さ15cm)
カラム温度:40℃
検出:紫外線215nm
移動相:アセトニトリル:燐酸バッファーpH2.2(18:82体積比)
【0035】
3.ツロブテロールヒト皮膚移行性試験:
ヒト皮膚による透過性試験終了後の貼付剤を皮膚から剥離し、貼付剤中に残存するツロブテロール量をHPLCで測定する。貼付前の貼付剤中ツロブテロール量(計算値)から減量を算出し、これを経皮投与によるツロブテロールの移行量として重量%であらわす。
【0036】
【表1】
【0037】
表1から、実施例の貼付剤はほぼ一定速度のツロブテロール放出性を示し、かつヒトの皮膚表面に貼付した場合に24時間で約1.4mg/10cm2から2.9mg/10cm2の経皮吸収量を与え,充分な量のツロブテロールが吸収されることが明らかである。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、このように、制御された速度でツロブテロールを放出し長時間にわたり充分な薬効を与えるツロブテロール貼付剤が得られる。小面積であっても充分な薬効が得られるため、大きな貼付剤の貼付による皮膚表面の違和感がない。この貼付剤は、粘着性に優れ、長時間にわたり皮膚表面に密着する。この貼付剤は単一の粘着剤層が支持体上に設けられた簡単な構成であり、製造法も従来法を適用して短時間にかつ安価に製造される。
Claims (2)
- 薬物不透過性支持体の少なくとも片面に粘着剤層が設けられてなる貼付剤であって、該粘着剤層が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体76〜95重量%、ツロブテロール2.0重量%以上5.0重量%未満、スクワラン、パルミチン酸イソプロピル及び流動パラフィンからなる群より選択される少なくとも1種以上の疎水性オイル2.0〜30重量%、並びに、必要に応じて添加される、乳酸、酢酸及びメタクリル酸コポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上の酸性物質0〜2.0重量%で構成されるアクリル系粘着剤組成物よりなり、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が、メタクリル酸2−エチルヘキシル75〜85重量%、メタクリル酸ラウリル10〜20重量%、及びアクリル酸2−エチルヘキシル5〜15重量%からなることを特徴とする貼付剤。
- 前記疎水性オイルがスクワラン及びパルミチン酸イソプロピルよりなる混合物であることを特徴とする請求項1記載の貼付剤。
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