JP5281973B2 - ビソプロロール含有貼付剤 - Google Patents

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本発明は、ビソプロロールまたはその薬理学的に許容される塩(以下、特に言及しない限り、塩も含めて単にビソプロロールと称する)を活性成分として含有し、皮膚、粘膜を通して体内に活性成分を吸収させるための貼付剤に関する。
交感神経のβ受容体の高選択性拮抗薬であるビソプロロールは、本態性高血圧、狭心症、不整脈の改善に使用されており、フマル酸塩が錠剤として経口的に投与されている。
一方、生体内へ薬物を投与して疾患治療または予防を行うための製剤として、肝臓の初回通過効果による薬物代謝や、各種副作用が防止でき、しかも薬物が長時間にわたって持続性を有する経皮吸収型の製剤が近年、注目されている。特に、その中でも投与作業が容易で投与量を厳格に制御できることから、粘着剤中に薬物を含有させた貼付剤の開発が盛んに行われている。
これまでにビソプロロールの経皮吸収を企画したものは、薬物と粘着剤自体との相互作用に関して十分に検討されたものではなかった。例えば、特開平11−29496号公報は、メントールメチルチオメチルエーテルが生理活性物質の経皮吸収を促進するとして、生理活性物質の一例としてビソプロロールに言及している。また、特表平9−511987号公報では、特定のゴムとポリアクリル酸の混合物に第三成分としてポリビニルピロリドンを混合することで薬物の送達速度に悪影響を与えずに薬物溶解度を増大した粘着組成物が得られるとして、このような薬物の一例にビソプロロールを挙げている。すなわち、これらの従来技術は、ビソプロロールを含有する粘着剤中にさらに第三成分を含有させることにより、薬物の放出性、溶解性等の特性を付与するものであり、ビソプロロール含有貼付剤に最適な粘着剤を提供するものでない。
ところで、貼付剤は薬物を含有する粘着剤層を皮膚面に貼付して使用する貼付剤とするためには、下記の如き条件、特に〔1〕、〔2〕の条件が要求される。
〔1〕粘着剤中からの薬物の放出性、薬物溶解性を良くして薬物の経皮吸収性を向上させること。
〔2〕長時間にわたって薬物が皮膚へ移行すること。
〔3〕粘着剤中での薬物含量を低下防止すること(薬物安定性の保持)。
〔4〕皮膚面への密着性(接着性)がよいこと。
〔5〕皮膚面への糊残りをなくすための適度な凝集性を有すること。
〔6〕皮膚に対して刺激が少ないこと。
この要求される条件を満たす貼付剤用の粘着剤は、薬物ごとに様々であり、貼付剤を開発するにあたっては、用いる薬物に応じて粘着剤の化学的性質や物理的性質の検討、粘着剤中に含有させる薬物の化学的性質の検討に加えて、これらの組み合わせによる相互作用の検討等が極めて重要である。
本発明者らは貼付剤用の粘着剤として、アクリル系粘着剤に着目し、さらに薬物としてビソプロロールを使用した場合に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合させる共重合性単量体として好適なものを選択することに着目した。しかして、共重合性単量体の選択にあたっては、上記条件を満たす粘着剤とする必要がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、ビソプロロール含有貼付剤に最適な粘着剤を提供すること、即ち上記〔1〕〜〔6〕の条件を充足する貼付剤を提供することを目的とするものである。特に、有効成分であるビソプロロールを持続的に、且つ効果的に経皮吸収させて優れた薬効を発現させうる貼付剤、即ち上記〔1〕、〔2〕の条件を充足する貼付剤を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、粘着剤として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、これと共重合可能でありカルボキシル基およびスルホ基のいずれも含有しない単量体とを重合せしめてなるアクリル系粘着剤を用いることにより、ビソプロロールの経皮吸収性を向上させることができること、また上記〔1〕〜〔6〕の条件を充足することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、これと共重合可能でありカルボキシル基およびスルホ基のいずれも含有しない単量体とを重合せしめてなるアクリル系粘着剤と、ビソプロロールまたはその薬理学的に許容される塩とを含む粘着剤層を支持体の片面に設けた貼付剤。
(2)粘着剤層中にグリコール、油脂、脂肪酸、アルコール、およびカルボン酸エステルからなる群より選ばれる有機液状成分の少なくとも一種を含有する上記(1)記載の貼付剤。
本発明により、ビソプロロールの経皮吸収性を向上させたビソプロロール含有貼付剤を提供することができる。
実施例1〜3、比較例1および2の試験例1の結果を示すグラフである。 実施例4、比較例3および4の試験例1の結果を示すグラフである。
アクリル系粘着剤の主成分は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、これが柔軟でタックのある低いガラス転移温度(Tg)のポリマーを与える。
本発明で使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、アルキル基の炭素数が4〜18、好ましくは4〜12の一級〜三級アルコールと、アクリル酸もしくはメタクリル酸とから得られるエステルを用いることができる。
ただし、後述するように(メタ)アクリル酸アルキルエステルと重合せしめる単量体(以下単に「共重合性単量体」ともいう。)として(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルを用いる場合には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アルキル基の炭素数が4以上のアルコールとアクリル酸もしくはメタクリル酸とから得られるエステルを用いる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。
これら(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなるポリマーは、柔軟で、タックのある材料であるが、これだけでは上述した〔4〕〜〔6〕の条件を満たすものではなく、他の第二成分の共重合性単量体を共重合して粘着特性を設計する必要がある。このような変性剤としての共重合体単量体には、極めて多種類が挙げられるが、特に架橋を施してダレや糊残りを改善する目的および接着性を向上させる目的で、官能基を有する単量体を選択することがある。
本発明の共重合性単量体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能であり、且つカルボキシル基およびスルホ基のいずれも含有しない単量体であることが必要である。カルボキシル基およびスルホ基のいずれも含有しない単量体を共重合性単量体として用いることで、有効成分であるビソプロロールを持続的に、且つ効果的に経皮吸収させて優れた薬効を発現させること、即ち上記〔1〕、〔2〕の条件を充足することができる。本発明の共重合性単量体には、共重合反応に関与する不飽和二重結合の他には官能基を含有しない共重合性単量体(以下、官能基非含有共重合性単量体ともいう。)、共重合反応に関与する不飽和二重結合を含有すると共にカルボキシル基およびスルホ基以外の官能基を含有する共重合性単量体(例えば、プロトン受容性極性基含有単量体等)(以下、官能基含有共重合性単量体ともいう。)が含まれる。共重合性単量体は、一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。官能基非含有共重合性単量体は、ポリマーの凝集性、薬物溶解性を改善する観点から好ましく用いられ、また、官能基含有共重合性単量体は、ポリマーに粘着性を与え架橋点となる観点から好ましく用いられる。
凝集性、薬物溶解性を改善する官能基非含有共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸低級アルキルエステル(アルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステルをいい、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、1−メチルエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。)、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、ビニルピロリドン等が挙げられる。
粘着性を与え架橋点となる官能基含有共重合性単量体としては、例えば、水酸基、エポキシ基、アミノ基等を含む単量体が挙げられる。
カルボキシル基およびスルホ基以外の官能基を含有する共重合性単量体としては、具体的には、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等)、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチルアクリレート(例えば、2−メトキシエチルアクリレート等)、アクリルアマイド、メチロールアクリルアマイド、グリシジル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、メトキシノナエチレングリコールアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、アクリロイルモルフォリン、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
共重合性単量体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して通常2〜100重量部、好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは5〜80重量部の割合で重合する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して、共重合性単量体を通常2重量部以上、好ましくは5重量部以上の割合で重合することで、皮膚面への糊残りをなくすための適度な凝集性が得られる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して、共重合性単量体を通常100重量部以下、好ましくは80重量部以下の割合で重合することで、皮膚面への密着性(接着性)のよい粘着剤が得られる。
粘着剤層におけるビソプロロールの含有量は、アクリル系粘着剤100重量部に対して通常1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部、特に好ましくは5〜30重量部の範囲である。
ビソプロロールは粘着剤中に溶解状態、過飽和結晶状態または分散状態にて含有させることができる。
ビソプロロールの薬理学的に許容される塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩等が挙げられる。
粘着剤層には、グリコール、油脂、脂肪酸、アルコールおよび脂肪酸エステルに代表されるカルボン酸エステル等の有機液状成分を含有させることができる。これらの有機液状成分は、一種または二種以上を組み合わせて含有させることができる。かくして、ビソプロロールの拡散移動速度を向上させると共に、皮膚接着性や薬物透過性の向上、皮膚刺激性の低減等の効果が得られる。
グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の高分子のものは分子量200〜1000のものが好適に使用される。
油脂としては、例えば、オリーブ油、ヒマシ油、スクワレン、オレンジオイル、ミネラルオイル等の植物油、動物油、鉱物油が挙げられる。
脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、オレイン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ウンデシレン酸、イソステアリン酸、リノール酸等の炭素数6〜20のものが挙げられる。
カルボン酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、パルミチン酸オクチル、オレイン酸エチル、フタル酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、乳酸エチル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ニコチン酸ラウリルエステル、ピロリドンカルボン酸ラウリルエステル等が挙げられる。特に好ましくは炭素数6〜20のものである。
アルコールとしては、上記グリコールを除くアルコールであれば特に限定されないが、例えば、炭素数1〜20のアルコールをいい、具体的にはメタノール、エタノール、オクチルアルコール、エトキシ化ステアリルアルコール、1,3−ブタンジオール、デシルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
有機液状成分の含有量は、アクリル系粘着剤100重量部に対して、有機液状成分の総量として通常25〜200重量部、好ましくは40〜180重量部、特に好ましくは60〜180重量部の範囲である。アクリル系粘着剤100重量部に対して有機液状成分の含有量を通常25重量部以上、好ましくは40重量部以上、特に好ましくは60重量部以上とすることで、充分な可塑化作用が発揮され、皮膚刺激性の低減が図られる。一方、アクリル系粘着剤100重量部に対して有機液状成分の含有量を通常200重量部以下、好ましくは180重量部以下とすることで、粘着剤層の過剰な可塑化を防ぐことができる。従って可塑化されすぎて粘着剤の凝集力が低下することもなく、架橋処理を施しても剥離除去時に糊残り現象が生じて再び皮膚刺激性を増大させるということもない。
粘着剤層には、さらに、ロジン、ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂およびテルペンフェノール樹脂等を必要に応じて含有させ、粘着剤層の粘性を増大させることもできる。
粘着剤層の厚さは、通常10〜200μmであり、好ましくは30〜100μmである。
本発明で使用される支持体としては、一般に貼付剤の支持体として使用されているものを使用することができる。この支持体の素材としては、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、可塑性ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニリデンおよびアルミニウム等を挙げることができる。これらは、フィルムまたはこれらを使用した繊維で作られた織布および不織布ならびに抄紙の形態で単層シートあるいは積層シートとして用いられる。アルミニウムはその箔が使用される。
支持体の厚さは、通常5〜500μm、好ましくは5〜200μmである。
さらに有効成分の持続性を延長させるために、ビソプロロールに対して不活性な充填剤を粘着剤層に配合して拡散移動距離を延長する等の手段を施して徐放性の貼付剤とすることができ、また粘着剤を膜を介して貼付する膜放出制御による持続性貼付剤とすることができる。このような膜放出制御貼付剤に用いられる膜として平均孔径0.1〜1μmを有する微孔性膜を挙げることができる。微孔性膜の材質としてはポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン等が使用される。
本発明の貼付剤は、上記支持体の表面に前記粘着剤層を形成してなるものであるが、皮膚面への貼着の直前までは粘着剤層の露出面に、シリコーン樹脂やフッ素樹脂等の塗布によって剥離処理を施した紙やプラスチックフィルム(例えば、ポリエステルフィルム等)等の離型ライナーにて被覆、保護することが好ましい。そして使用時にこれを剥離して、粘着剤層を露出させ、貼付部位に貼付して投与する。
離型ライナーの厚さは、通常10〜200μm、好ましくは50〜100μmである。
貼付剤の形状は限定されず、例えば、テープ状、シート状等を含む。
上記構成からなる粘着剤層には必要に応じて、抗酸化剤や各種顔料、各種充填剤、経皮吸収促進剤、安定化剤、薬物溶解補助剤、薬物溶解抑制剤等の添加剤を配合することができる。この場合には、通常、粘着剤層100重量部に対して添加剤の総量として2〜50重量部程度の範囲で配合する。
貼付剤の製造方法は、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合性単量体とを共重合させて得たアクリル系粘着剤およびビソプロロールを酢酸エチル等の有機溶媒に溶解させ、得られた溶液を支持体の片面に塗布し、乾燥して粘着剤層を支持体の表面に形成させる方法等が挙げられる。また、上記の溶液を離型ライナー上に塗布し、乾燥して離型ライナー上に粘着剤層を形成させ、その後に支持体を粘着剤層に接着させることによっても製造することができる。
本発明の貼付剤の投与量は、患者の年齢、体重、症状等により異なるが、通常、成人に対して一回あたりビソプロロール5〜50mgを含有した製剤を皮膚10〜100cmに、1日1回〜1週1回程度貼付する。
以下に実施例および試験例を挙げて本発明の貼付剤をさらに詳細に説明する。なお本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の応用ができることはいうまでもない。
〔実施例1〕
粘着剤 90重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート)
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=60/30/10を共重合してなるアクリル系粘着剤90重量部の酢酸エチル溶液に10重量部のビソプロロールを配合し、この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔実施例2〕
粘着剤 90重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルピロリドン)
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート/ビニルピロリドン=75/25を共重合してなるアクリル系粘着剤90重量部の酢酸エチル溶液に10重量部のビソプロロールを配合し、この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔実施例3〕
粘着剤 90重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート)
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート/メチルメタクリレート=72/28を共重合してなるアクリル系粘着剤90重量部の酢酸エチル溶液に10重量部のビソプロロールを配合し、この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔実施例4〕
粘着剤 50重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート)
ミリスチン酸イソプロピル 40重量部
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=60/30/10を共重合してなるアクリル系粘着剤50重量部の酢酸エチル溶液にビソプロロール10重量部、ミリスチン酸イソプロピル40重量部、架橋剤としてポリイソシアネート(商品名:コロネートHL)0.1重量部をそれぞれ配合し、この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔比較例1〕
粘着剤 90重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸)
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸=95/5を共重合してなるアクリル系粘着剤90重量部の酢酸エチル溶液に10重量部のビソプロロールを配合し、 この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔比較例2〕
粘着剤 90重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルピロリドン、アクリル酸)
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルピロリドン、アクリル酸=72/25/3を共重合してなるアクリル系粘着剤90重量部の酢酸エチル溶液に10重量部のビソプロロールを配合し、この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔比較例3〕
粘着剤 50重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸)
ミリスチン酸イソプロピル 40重量部
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸=95/5を共重合してなるアクリル系粘着剤50重量部の酢酸エチル溶液にビソプロロール10重量部、ミリスチン酸イソプロピル40重量部、架橋剤としてポリイソシアネート(商品名:コロネートHL)0.075重量部をそれぞれ配合し、この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔比較例4〕
粘着剤 50重量部
(2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルピロリドン、アクリル酸)
ミリスチン酸イソプロピル 40重量部
ビソプロロール 10重量部
2−エチルヘキシルアクリレート/ビニルピロリドン/アクリル酸=72/25/3を共重合してなるアクリル系粘着剤50重量部の酢酸エチル溶液に,ビソプロロール10重量部、ミリスチン酸イソプロピル40重量部、架橋剤としてポリイソシアネート(商品名:コロネートHL)0.2重量部をそれぞれ配合し、この粘着剤溶液を剥離処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗工した。乾燥後、支持体として2μm厚のポリエステルフィルムと坪量12g/mのポリエステル製不織布とを貼り合わせたフィルムの不織布側に貼り合わせてサンプルとした。
〔試験例1〕
上記で得られた実施例1〜4および比較例1〜4のサンプル(それぞれ粘着剤組成と、粘着剤、ビソプロロールおよび有機液状成分の割合を表1に示す。)を6mmφに打ち抜き、直径16mmの脱皮ヘビ皮の中央に貼りつけ透過試験用装置にセットし、レセプター側にあるリン酸緩衝生理食塩水へのビソプロロールの皮膚透過量を測定した。その結果を図1および図2に示す。
図1および図2から明らかなように、本発明の貼付剤は、薬物放出性において良好であり、ビソプロロールの経皮投与に適している。
すなわち、本発明の貼付剤は、含有するビソプロロールが速やかに皮膚を経由して直接、循環血中に放出され、且つ長時間にわたって持続的に移行するので、経口投与時に生じる肝臓での初回通過効果による代謝を受けず、また一時的な血中濃度の上昇による副作用も生じることなく、薬物の有効血中濃度を維持できるものである。
実施例1〜4の貼付剤においては、いずれもビソプロロールは有効量が安定に存在し、皮膚面への密着性(接着性)は良好であり、皮膚面への糊残はなく、皮膚に対して刺激が少ないものであった。

Claims (2)

  1. (メタ)アクリル酸アルキルエステルと、これと共重合可能でありカルボキシル基およびスルホ基のいずれも含有しない共重合性単量体とを重合せしめてなるアクリル系粘着剤と、ビソプロロールまたはその薬理学的に許容される塩とを含む粘着剤層を支持体の片面に設けた貼付剤であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、2−エチルヘキシルアクリレートであり、共重合性単量体が、アルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及びビニルピロリドンからなる群より選ばれる少なくとも一種である、貼付剤。
  2. 粘着剤層中にグリコール、油脂、脂肪酸、アルコール、およびカルボン酸エステルからなる群より選ばれる有機液状成分の少なくとも一種を含有する請求項1記載の貼付剤。
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