JPS6353870B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、穀類や豆類等の被選別物を比重の差
を利用して選別する比重選別機に関するものであ
る。

従来の技術 従来の比重選別機は、選別板を縦方向及び横方
向に傾斜して設けると共に、選別板の上方にホツ
パーと供給樋とをそれぞれ設け、ホツパーに被選
別物を投入することにより、供給樋の端部より選
別板上に被選別物を落下させていたので、被選別
物に混入している塵埃等の軽異物が飛散する欠点
があつた。

これに対処するため、ケース内に風車を回転自
在に軸架し、風車によりケース内の空気を循環さ
せ、風車による循環風路中に穀物中に混合してい
る石屑等を分離しうる揺動選別板を装着した石抜
装置において、そのケースに開口させた吸出口を
風胴を介して風車の吸引口に連結したものが実開
昭53−41271号公報として提案されている。

しかし、このものは吸出口全体が供給樋の上部
にあつて、供給樋の排出側端部と吸出口とが大き
く離れているので、軽量異物を含んだ風を風胴に
スムーズに送ることが困難であつた。

発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、上述する点に鑑み、投入口に
投入した被選別物が供給樋の端部より選別板上に
落下する際に、被選別物に混入した軽異物を、主
に選別板の多数の透孔を通過して選別板の下方か
ら送られる風により吹き上げると共に、供給樋の
端部付近に開口した通風口を通して通風路に確実
に送り、軽異物が飛散することがない比重選別機
を提供することにある。

課題を解決するための手段 本発明の比重選別機は、多数の透孔を有する選
別板を傾斜して設けた比重選別機において、前記
選別板の高位置側のみを覆つてカバーを設けると
共に、このカバーに前記選別板に対して被選別物
を投入する投入口を設け、供給樋を前記投入口か
ら前記選別板に向け下方に傾斜して設けると共
に、前記カバーから前記供給樋に向けて仕切り板
を吊設し、前記供給樋の傾斜方向端部付近で前記
カバーに通風口を開口し、この通風口に連通して
前記カバーの外側に通風路を設けたことを特徴と
する構成を有するものである。

作 用 選別板の高位置側のみを覆つて設けたカバーの
投入口に被選別物を投入すると、被選別物が投入
口の下方に傾斜して設けた投入口に続く供給樋を
流下し、供給樋の端部から選別板上に落下し、選
別板の多数の透孔を通過して選別板の下方から送
られる風が被選別物に混入する軽異物を吹き上げ
ると共に、カバーの供給樋の側部にその開口の下
部が供給樋の端部よりも低位置に臨むように設け
た開口する通風口を通つて、カバーの外側に設け
た通風口に連通する通風路が送られる。

実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図において、１は選別枠２に縦方向及び横
方向に傾斜して設けられた多数の透孔を有する選
別板であり、選別枠２の上部には選別板１の被選
別物を供給する高位置側を覆つてカバー３が設け
られ、カバー３の上面には、第２図に示すよう
に、選別板１に対して被選別物を投入する投入口
４が上方に開口して設けられると共に、投入口４
の下方には投入口４から選別板１に向けて供給樋
５が傾斜して設けられている。

カバー３の側面には供給樋５の傾斜方向端部付
近に開口する通風口６が設けられ、カバー３の側
面の外側には通風口６に連通する通風路７が連結
され、通風路７内には吸引フアン１０が設けら
れ、カバー３の供給樋５の端部付近の上方には仕
切り板８が吊設され、選別板１下方の送風胴９か
ら送られる風が仕切り板８により投入口４に抜け
ないように構成されている。

そして、通風口６は選別板１の下方の送風胴９
より送られる風が供給樋５から投入口４に流れる
よりも通風口６の方向へ流れ易くなるように構成
されている。

選別板１の低位置側の端部には被選別物を比重
の差によつて排出する複数の排出口１１が設けら
れ、選別枠２のカバー３を覆つた部分を除く上部
には選別板１の低位置側を覆つて透明の蓋１２が
設けられている。

次に、この実施例の作用について説明する。

傾斜した選別板１の高位置側を覆つて設けたカ
バー３の投入口４に被選別物を投入すると、被選
別物は投入口４から選別板１に向けて傾斜した供
給樋５上を流下し、供給樋の端部より選別板１上
に落下し、第２図の矢印で示すように、選別板１
の下方の送風胴９より送られてくる風が選別板１
の多数の透孔を通過して被選別物に混入している
軽異物を吹き上げて風選を行なうと共に、軽異物
が吹き上がる風と通風路７内の吸引フアン１０と
によりカバー３の通風口６を通つて通風路７に運
ばれる。

また、軽異物を取除かれた被選別物は、選別板
１上を高位置側より低位置側へ向かつて流動しな
がら被選別物の比重の差によつて良品と不良品と
にそれぞれ振分けられた後、選別板１の低位置側
の端部に設けた複数の排出口１１へそれぞれ落下
する。

発明の効果 以上に述べたように、本発明の比重選別機によ
れば、多数の透孔を有する選別板を傾斜して設け
た比重選別機において、前記選別板の高位置側の
みを覆つてカバーを設けると共に、このカバーに
前記選別板に対して被選別物を投入する投入口を
設け、供給樋を前記投入口から前記選別板に向け
下方に傾斜して設けると共に、前記カバーから前
記供給樋に向けて仕切り板を吊設し、前記供給樋
の傾斜方向端部付近で前記カバーに通風口を開口
し、この通風口に連通して前記カバーの外側に通
風路を設けたことにより、選別板の低位置側にお
ける被選別物の選別状態を目視できると同時に、
投入口に投入した被選別物が供給樋の端部より選
別板上に落下する際に、被選別物に混入した軽異
物を選別板の多数の透孔を通過して選別板の下方
から送られる風により吹き上げると共に、通風口
を通して通風路に確実に送ることができ、軽異物
を含んだ風が通風口の方向にスムーズに流れ易
い。

なお、選別板の下方に送風機を有しないものに
おいては、通風路に吸引フアンを設ければ同様の
効果が得られ、選別板の下方に送風機を有するも
のにおいて、通風路内に吸引フアンを設ければ、
送風機から送られる風と吸引フアンとにより一層
効果的に通風路に軽異物を送ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例の比重選別機の要部
斜視図、第２図は、第１図の要部縦断面図であ
る。 １…選別板、２…選別枠、３…カバー、４…投
入口、５…供給樋、６…通風口、７…通風路、８
…仕切り板、９…送風胴、１０…吸引フアン、１
１…排出口、１２…蓋。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 多数の透孔を有する選別板を傾斜して設けた
   比重選別機において、前記選別板の高位置側のみ
   を覆つてカバーを設けると共に、このカバーに前
   記選別板に対して被選別物を投入する投入口を設
   け、供給樋を前記投入口から前記選別板に向け下
   方に傾斜して設けると共に、前記カバーから前記
   供給樋に向けて仕切り板を吊設し、前記供給樋の
   傾斜方向端部付近で前記カバーに通風口を開口
   し、この通風口に連通して前記カバーの外側に通
   風路を設けたことを特徴とする比重選別機。