JPS6344784B2 - - Google Patents

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JPS6344784B2
JPS6344784B2 JP56104405A JP10440581A JPS6344784B2 JP S6344784 B2 JPS6344784 B2 JP S6344784B2 JP 56104405 A JP56104405 A JP 56104405A JP 10440581 A JP10440581 A JP 10440581A JP S6344784 B2 JPS6344784 B2 JP S6344784B2
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JP56104405A
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JPS587443A (ja
Inventor
Fusakazu Hayano
Toshinori Shiraki
Hideo Morita
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPS587443A publication Critical patent/JPS587443A/ja
Publication of JPS6344784B2 publication Critical patent/JPS6344784B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、熱可塑性重合体からなる新規な改良
された組成物に関するものである。更に詳しく
は、本発明は、ポリアミドおよび、カルボン酸基
またはその誘導体の付加した変性ブロツク共重合
体とからなり、両者の相溶性が改良された、機械
的特性のすぐれた熱可塑性重合体組成物に関する
ものである。 (従来技術) 従来より、高分子物質を材料とした、繊維、フ
イルム、シート、成型品等の用途においては、単
一の高分子物質を用いるだけでは、その製品の目
的に不十分な場合等に、多数の成分からなる組成
物や、積層物にすることにより、十分な強度を持
たせたり、加工性を改良したり、製品のコストを
安くしたりする試みが数多く行なわれている。し
かし、高分子物質を混合して組成物とする場合に
おいては、異なる種類のもので、相溶性の良いも
のの組合わせは多くない。 そして、相溶性の劣つた異種の高分子物質の混
合組成物は、混合性の悪さに起因した不均一性、
異種の相間のはくり等により、混合による改質が
実現さらにくい場合があつた。 高分子物質を混合して性質のすぐれた組成物を
得るための一つの成分として、スチレン―ブタジ
エンブロツク共重合体、スチレン―イソプレンブ
ロツク共重合体、あるいは、上記ブロツク共重合
体を部分的に水素添加したブロツク共重合体など
が使用されることは、よく知られている(例え
ば、特開昭50―119055号公報、特開昭50―148457
号公報、特開昭50―75651号公報、特開昭52―
117940号公報、特開昭52―150457号公報)。 (発明が解決すべき問題点) しかしながら、かかるブロツク共重合体は、極
性重合体、例えば、ポリアミド、ポリエステル、
ポリウレタンなどとは、両者の相溶性が極めて悪
いため、有用な混合組成物とすることはできなか
つたのである。 本発明者らは、極性重合体とブロツク共重合体
とを成分とする、両者の相溶性が改良され、機械
特性のすぐれた熱可塑性重合体組成物を得るべく
鋭意検討した結果、本発明に到達した。 (問題点解決の手段) すなわち、本発明は、 (a) ポリアミド 2〜98重量部 (b) ビニル芳香族化合物重合体ブロツクAと不飽
和度が20%をこえないオレフイン化合物重合体
ブロツクBとからなり、ビニル芳香族化合物の
含有量が10〜90重量%であるブロツク共重合体
に、カルボン酸基またはその誘導体基を含有す
る分子単位が該ブロツク共重合体100重量部あ
たり0.05〜20重量部結合した変性ブロツク共重
合体98〜2重量部 を含んでなる熱可塑性重合体組成物に関するもの
である。 以下、本発明について詳しく述べる。 本発明の一方の成分である変性ブロツク共重合
体は、一例として次のようにして合成される。即
ち、ビニル芳香族化合物重合体ブロツクと、共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロツクとから
構成されてなるブロツク共重合体の共役ジエン部
分の不飽和度が20%をこえない程度にまで選択的
に水添し、ビニル芳香族化合物重合体ブロツクA
と、不飽和度が20%を越えないオレフイン化合物
重合体ブロツクBとからなるブロツク共重合体と
し、ついで、不飽和ジカルボン酸またはその誘導
体との付加反応により、変性ブロツク共重合体を
得る。 上記の水添する前のブロツク共重合体は、ビニ
ル芳香族化合物重合体ブロツクを少なくとも1
個、好ましくは2個以上、共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロツクを少くとも1個含有する
ものである。ここで、共役ジエンを主体とする重
合体ブロツクは、ビニル芳香族化合物と共役ジエ
ン化合物との重量比が0/100〜50/50、好まし
くは0/100〜40/60の組成範囲からなる重合体
ブロツクであり、このブロツクにおけるビニル芳
香族化合物の分布は、ランダム、テーパー(分子
鎖に沿つてモノマー成分が増加または減少するも
の)、一部ブロツク状またはこれらの任意の組合
せのいずれであつてもよい。なお、本発明におけ
る水添する前のブロツク共重合体中には、ビニル
芳香族化合物重合体ブロツクと共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロツクとの遷移部等にビニ
ル芳香族化合物が50重量%を越えるビニル芳香族
化合物と共役ジエン化合物との共重合体部分が存
在してもよいが、かかる重合体部分は前記の共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロツクに含め
るものとする。 上記ブロツク共重合体において、ビニル芳香族
化合物の含有量と共役ジエン化合物の含有量の重
量比は、10/90〜90/10であり、20/80〜85/15
の範囲が好ましい。 上記水添前のブロツク共重合体を構成するビニ
ル芳香族化合物としては、スチレン、α―メチル
スチレン、ビニルトルエン等のうちから1種また
は2種以上が選ばれ、中でもスチレンが特に好ま
しい。また、共役ジエン化合物としては、ブタジ
エン、イソプレン、1,3―ペンタジエン等のう
ちから1種または2種以上選ばれ、中でもブタジ
エンおよび/またはイソプレンが特に好ましい。
上記ブロツク共重合体は、数平均分子量が20000
〜500000の範囲であり、分子量分布(重量平均分
子量と数平均分子量の比)は、1.05〜10の範囲が
好ましい。またブロツク共重合体の分子構造は、
直鎖状、分岐状、放射状またはこれらの組合せな
どいずれでもよい。さらに、ブロツク共重合体に
おいて共役ジエン化合物として、ブタジエンを使
用した場合は、ブタジエン部分のミクロ構造の
1,2結合量が10〜80%の範囲が好ましい。変性
ブロツク共重合体にゴム弾性を持たせることを必
要とする場合には、1,2結合量は35〜55%の範
囲が特に好ましい。 上記ブロツク共重合体が、ビニル芳香族化合物
ブロツクまたは共役ジエン化合物を主体とするブ
ロツクを2個以上含有する場合においては、各ブ
ロツクは同一の構造であつてもよいし、モノマー
成分含有量、それらの分子鎖における分布、ブロ
ツクの分子量、ミクロ構造などの各構造などの各
構造が異なるものであつてもよい。 上記のブロツク共重合体は、通常、ベンゼン、
トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の不活性
炭化水素溶媒中で、ブチルリチウム等の有機リチ
ウム化合物を触媒として、ビニル芳香族化合物と
共役ジエン化合物をモノマーとするアニオンリビ
ング重合法によつて得られる。さらに、上記方法
で得られるリチウム活性末端を有するブロツク共
重合体を、多官能性のカツプリング剤、例えば四
塩化炭素、四塩化ケイ素等と反応させることによ
り、分岐状、放射状のブロツク共重合体とするこ
とも可能である。本発明においては、いかなる重
合法で得られたものであつても、上記の範囲のも
のであれば使用可能である。更に、ブロツク共重
合体は、1種のみならず2種類以上の混合物とし
て使用することも可能である。 上記ブロツク共重合体を、公知の方法、例え
ば、特公昭42―8704号公報に記載の方法で水添す
ることにより、ビニル芳香族化合物ブロツクAの
芳香族二重結合の20%をこえない部分及び共役ジ
エン化合物ブロツクBの脂肪族二重結合の少くと
も80%が水素添加されている部分水素添加ブロツ
ク共重合体が合成される。 本発明でいうブロツクBの不飽和度とは、ブロ
ツクBに含まれる炭素―炭素二重結合の割合のこ
とであつて、これは、核磁気共鳴吸収スペクトル
(NMR)、赤外線吸収スペクトル(IR)等の機器
分析、ヨード滴定法等の化学分析により測定され
る。 部分水素添加ブロツク共重合体は、次いで、不
飽和カルボン酸またはその誘導体との付加反応に
より変性される。部分水素添加ブロツク共重合体
に付加させる不飽和カルボン酸またはその誘導体
の例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、アクリル酸、クロトン酸、
シス―4―シクロヘキサン―1,2―ジカルボン
酸およびその無水物、エンド―シス―ビシクロ
〔2,2,1〕―5―ヘプテン―2,3―ジカル
ボン酸およびその無水物、マレインイミド等が挙
げられるが、それらの中では無水マレイン酸が特
に好ましい。 本発明の組成物の一成分である上記変性ブロツ
ク共重合体は、一例として部分水素添加ブロツク
共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体
を、溶液状態または溶融状態において、ラジカル
開始剤を使用あるいは使用せずして付加せしめる
ことによつて得られる。これら変性ブロツク共重
合体の製造方法に関しては、本発明においては特
に限定はしないが、得られた変性ブロツク共重合
体がゲル等の好ましくない成分を含んだり、その
溶融粘度が著しく増大して加工性が悪化したりす
る製造方法は好ましくない。好ましい方法として
は、たとえば押出機中で、ラジカル開始剤存在下
で、未変性ブロツク共重合体と不飽和カルボン酸
またはその誘導体とを反応させる方法がある。 不飽和カルボン酸またはその誘導体のブロツク
共重合体への付加量は、ブロツク共重合体100重
量部あたり0.05〜20重量部であり、0.1〜10重量
部が好ましい。付加量が0.05重量部以下では組成
物とした場合、未変性の共役ジエン系重合体に比
較しての改良がわずかであり、付加量が20重量部
を超えても、それ以下に比べて改良の効果の増加
はほとんど見られない。本発明で用いる不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体は一種のみならず二種
以上混合しても使用できる。 つぎに、本発明の組成物のもう一つの成分であ
るポリアミドについて述べる。 本発明に用いるポリアミドは、ジカルボン酸と
ジアミンとの重縮合物、α―アミノカルボン酸の
重縮合物、環状ラクタムの開環重合物等であり、
具体的には、ナイロン―6、ナイロン―66、ナイ
ロン―610、ナイロン―11、ナイロン―12、等や、
これらの共重合体すなわちナイロン―6―ナイロ
ン66共重合体、ナイロン6―ナイロン―12共重合
体等が挙げられる。これらのポリアミドの数平均
分子量は、200〜30000のものが好ましく、融点は
150〜270℃のものである。本発明の組成物に、よ
りすぐれた加工性を求めるならば、20000以下の
数平均分子量、220℃以下の融点が好ましい。 本発明においては、ポリアミドは一種のみなら
ず、二種以上の混合物としても使用することが可
能である。 つぎに本発明の熱可塑性重合体組成物の特徴を
述べる。 本発明の組成物は、ブロツク共重合体成分とし
て、不飽和カルボン酸またはその誘導体によつて
変性された変性ブロツク共重合体を使用すること
により、変性されていないブロツク共重合体を用
いた場合に比較して、ポリアミドとの相溶性が著
しく改善された組成物となる特徴を有している。 すなわち、未変性のブロツク共重合体とポリア
ミドとの組成物は、両者の相溶性が劣るために、
分散性が悪く、両者の屈折率が異なる場合には不
透明になるのに対し、本発明の変性ブロツク共重
合体とポリアミドとの組成物は、分散性が良好で
透明性が改良されている。 本発明の組成物は、変性ブロツク共重合体とポ
リアミドとの組成比により、その機械的性質は、
ゴム状ないし皮革状のものから、樹脂状のものま
で広範に変化する。例えば、変性ブロツク共重合
体が多い組成比の場合、本発明の組成物は、従来
のスチレン―ブタジエンあるいはスチレン―オレ
フインブロツク共重合体に比べて、硬さ、引張り
強さ、耐油性、性熱性等がすぐれたゴム状ないし
は皮革状の重合体組成物となる。そして、ポリア
ミド成分を増加させるに従つて組成物は強靭な樹
脂状に変化してゆき、ポリアミド成分の多い組成
比においては、耐衝撃性、接着性、耐屈曲性など
に著しい改善効果を示す。 また本発明に用いる変性ブロツク共重合体は、
不飽和度が20%をこえないように限定されている
ことから、不飽和度の高いスチレン―ジエンブロ
ツク共重合体に比較して、すぐれた耐候性を示
す。 本発明の熱可塑性重合体組成物において、その
組成は、不飽和カルボン酸またはその誘導体によ
つて変性された変性ブロツク共重合体98ないし2
重量部、ポリアミド2ないし98重量部の範囲であ
り、好ましくは変性ブロツク共重合体5ないし95
重量部である。上記の範囲外においては、各々の
重合体そのものに比較して、特性の顕著なる変化
は見られない。 更に、変性ブロツク共重合体98〜50重量部、ポ
リアミド2〜50重量部の範囲は、変性ブロツク共
重合体の改質された組成物として有用であり、変
性ブロツク共重合体2重量部以上50重量部未満、
ポリアミド50重量部を越え98重量部以下の範囲に
おいては、ポリアミドの改質、特に耐衝撃性、接
着性を改良したものとして有用である。 本発明の範囲には、変性ブロツク共重合体に含
まれる反応性基と、ポリアミドに含まれる反応性
基との反応により生成した、変性ブロツク共重合
体とポリアミドとからなるグラフト共重合体を、
本発明の組成物の一部として含有する場合も含ま
れる。 本発明の組成物は、その各成分の組成比に応じ
て通常の高分子物質の混合に供される装置によつ
て調製できる。それら混合装置としては、例え
ば、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキ
サー、ニーダー等が挙げられ、特に、本発明では
押出機による溶融混合法が好ましい。 また、本発明の熱可塑性重合体組成物には、そ
の性質を損わない程度に、炭酸カルシウム、シリ
カ、カーボンブラツク、ガラス繊維、クレー、な
どの補強剤ないしは充填剤、プロセスオイル、ポ
リエチレングリコール、フタル酸エステルなどの
可塑剤を添加することも可能である。また、その
他の添加剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、着色剤、顔料などを添加してもよ
く、更に本発明の組成物に発泡剤を加えて発泡体
とすることも可能である。 (発明の効果) 本発明の熱可塑性重合体組成物は、加工性が優
れ従来からの各種の成型法、例えば押出成型、射
出成型、カレンダー成型等により成型が可能であ
り、フイルム、シート、成型品、ゴム用途等各種
分野において優れた機械的特性などを有し広い利
用範囲があり、有用な物質である。 (実施例) 以下、実施例を示すが、これは本発明をより具
体的に説明するものであつて、本発明の範囲を限
定するものではない。 実施例1,2及び比較例1,2 (1) 水添ブロツク共重合体の調製 n―ブチルリチウムを重合触媒とし、n―ヘキ
サンまたはシクロヘキサン溶媒中で、テトラヒド
ロフランをビニル含量調節剤として、ブタジエン
とスチレンとをアニオン・ブロツク共重合するこ
とにより、表1に示したようなブロツク共重合体
を合成した。
【表】 ブタジエン部分のビニル含量はハンプトン法で
測定した。 次に、表1に示したブロツク共重合体を、n―
ヘキサンおよびシクロヘキサンの混合溶媒中で、
ナフテン酸コバルトとトリエチルアルミニウムを
触媒として、水素圧7Kg/cm2、温度50℃で5時間
水素添加を行つて、ブタジエンブロツク部分の二
重結合の約90%が水素添加され、スチレンブロツ
ク部分のベンゼン環はほとんど水添されないで残
つた、選択的に水添されたブロツク共重合体を合
成した。触媒残査の金属は塩酸水溶液―メタノー
ルで洗浄して除去した。 (2) 変性ブロツク共重合体の調製 上記(1)で合成した水添ブロツク共重合体100重
量部に対して2.5重量部の無水マレイン酸、0.1重
量部のパーヘキサ25B(日本油脂社製)を均一に
混合した後、窒素雰囲気下でスクリユー型押出機
(単軸、スクリユー直径20mm、L/D=24、フル
フムイト型スクリユー)に供給し、シリンダー温
度250℃でマレイン化反応を行つた。得られた変
性ブロツク共重合体から、未反応の無水マレイン
酸を加熱減圧除去し、安定剤として2,6―ジ―
ターシヤリー―ブチル―4―メチルフエノール
を、重合体100重量部あたり0.5重量部添加した。
この変性ブロツク共重合体を分析したところ、表
2の結果が得られた。
【表】 無水マレイン酸の付加量は、ナトリウムメチラ
ートによる滴定により測定した。 (3) 組成物の調製 ナイロン―6(数平均分子量18000)80重量部及
び表2のM()またはM()20重量部とを30押
出機(L/D=28)中で220℃でブレンドし、さ
らにペレツト化して組成物を得た。 比較のために、上記M()、M()のかわり
に未変性のブロツク共重合体である。表1の
()または()を用いる以外は同様な方法で
組成物を得た。上記組成物を射出成形し、機械的
性質を測定した。その結果を表3に示す。なお参
考のために、表3には実施例1,2、比較例1,
2に使用したナイロン―6の射出成形試料の物性
値も併せて示した。
【表】 表3に示す如く、本発明の組成物は比較例の組
成物に比較して、相溶性にすぐれ、かつ、耐衝撃
性の顕著に改良されたナイロン組成物を与える。 実施例 3、比較例 3 ナイロン―6(数平均分子量18000)を30重量
部、変性ブロツク共重合体として実施例1,2の
表2のM()を80重量部用い、両者を窒素雰囲
気下、220℃の温度でブラベンダープラストグラ
フを使用して10分間混練した。得られた組成物を
圧縮成形し、機械的物性を測定した。比較のため
に、表1の未変性の試料()70重量部と、上記
ナイロン―6、30重量部を同じ方法で混合し、同
じ測定を行なつた。その結果を表4に示す。
【表】
【表】 表4の結果から明らかな如く、本発明の方法で
得られる変性ブロツク共重合体とナイロン―6と
の組成物は、比較例の組成物に比較して、透明性
の値によつて示されるように、相溶性が大幅に改
良されており、引張強度、モジユラスも高くな
り、また、高温の引張強度で示される耐熱性が改
良されている。また、耐候性の著しい改善は本発
明の組成物の大きな特徴である。 実施例4,5及び比較例4,5 ナイロン―6のかわりにナイロン―66(数平均
分子量20000)を用い、260℃でブレンドすること
をのぞいては、実施例1,2及び比較例1,2と
同様にして組成物を得た。この組成物の機械的性
質を測定した結果を表5に示す。なお、比較のた
めに、ナイロン―66の射出成形試料の物性値も併
せて示した。
【表】 実施例 6,7 実施例1,2の変性ブロツク共重合体の調製に
用いたのと同じ水添ブロツク共重合体100重量部
に対して、2.5重量部のアクリル酸を含浸させ、
0.1重量部のパーヘキサ25Bを均一に混合した後、
窒素雰囲気下でスクリユー型押出機に供給し、シ
リンダー温度210℃で変性反応を行なつた。得ら
れた変性ブロツク共重合体から、未反応のアクリ
ル酸を加熱減圧除去し、安定剤として2,6―ジ
―ターシヤリー―ブチル―4―メチルフエノール
を、重合体100重量部あたり0.5重量部添加した。
この変性ブロツク共重合体を分析したところ、表
6の結果が得られた。
【表】 アクリル酸の付加量は、ナトリウムメチラート
による滴定により測定した。 変性ブロツク共重合体としてC(),C()
を用いること以外は、実施例4,5と同様にし
て、ナイロン―66との組成物を得、その機械的性
質を測定した。結果を表7に示す。
【表】 表7の結果から変性ブロツク共重合体C(),
C()は、耐衝撃性の改良に効果があることが
明らかである。 実施例8及び比較例6 実施例1で得た組成物及び比較例として下記の
方法により得た未添ブロツク共重合体の変性とナ
イロン6からなる組成物を120℃で240時間放置し
た後、各組成物のアイゾツト衝撃強度を測定し
た。結果を表8に示したが、本発明の組成物は長
時間熱処理を施した後にも良好な耐衝撃強度を示
し、優れた耐熱性を示すことが分かる。 <比較例6組成物の調製> ブタジエン―スチレン―ブタジエン―スチレン
の4型ブロツク構造および、ブタジエン/スチレ
ンのテーパー部分を有するスチレン含有量が40重
量%、数平均分子量が55000のスチレン―ブタジ
エンブロツク共重合体100重量部に対し、0.8重量
部の無水マレイン酸、およびゲル化防止剤として
の0.2重量部のフエノチアジンをアセトン10重量
部に溶解した溶液を添加し、均一に混合した後、
窒素パージすることにより、アセトンを除去し
た。 この混合物を窒素雰囲気下でスクリユー型押出
機(単軸、スクリユー直径20mm、L/D=24、フ
ルフライト型スクリユー)に供給し、シリンダー
温度200℃でマレイン化反応を行なつた。得られ
た変性ブロツク共重合体は、未反応の無水マレイ
ン酸を減圧除去し、安定剤として2,6―ジ―
tert―ブチル―4―メチルフエノールを重合体
100重量部あたり、0.5重量部添加した。この変性
ブロツク共重合体を分析したところ、無水マレイ
ン酸の付加量は0.25重量%であり、メルトインデ
ツクス(200℃、荷重5Kg)は、18.2g/10min、
トルエン不溶分0.05重量%であつた。 次に、実施例1と同様の方法により上記変性ブ
ロツク共重合体20重量部とナイロン―6 80重量
部からなる組成物を得た。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) ポリアミド 2〜98重量部 (b) ビニル芳香族化合物重合体ブロツクAと不飽
    和度が20%をこえないオレフイン化合物重合体
    ブロツクBとからなり、ビニル芳香族化合物の
    含有量が10〜90重量%であるブロツク共重合体
    に、カルボン酸基またはその誘導体基を含有す
    る分子単位が該ブロツク共重合体100重量部あ
    たり0.05〜20重量部結合した変性ブロツク共重
    合体98〜2重量部 を含んでなる熱可塑性重合体組成物。
JP10440581A 1981-07-06 1981-07-06 熱可塑性重合体からなる組成物 Granted JPS587443A (ja)

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