JPS6234266B2 - - Google Patents

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JPS6234266B2
JPS6234266B2 JP2058280A JP2058280A JPS6234266B2 JP S6234266 B2 JPS6234266 B2 JP S6234266B2 JP 2058280 A JP2058280 A JP 2058280A JP 2058280 A JP2058280 A JP 2058280A JP S6234266 B2 JPS6234266 B2 JP S6234266B2
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JP
Japan
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block copolymer
weight
component
vinyl aromatic
compound
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Application number
JP2058280A
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English (en)
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JPS56118454A (en
Inventor
Akira Saito
Akio Iemori
Hideo Morita
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/157,167 priority patent/US4429076A/en
Priority to GB8018766A priority patent/GB2053238B/en
Priority to DE19803050459 priority patent/DE3050459C2/de
Priority to DE19803022258 priority patent/DE3022258C2/de
Publication of JPS56118454A publication Critical patent/JPS56118454A/ja
Publication of JPS6234266B2 publication Critical patent/JPS6234266B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱可塑性重合体組成物、更に詳しくは
ポリアミド系重合体である(a)成分と、ジカルボン
酸基またはその誘導体基を含有する分子単位によ
つて変性されたビニル芳香族化合物と共役ジエン
化合物とからなるブロツク共重合体の金属イオン
によるイオン性架橋物である(b)成分とからなる機
械特性が改良された熱可塑性重合体組成物に関す
る。 従来より、高分子物質を材料とした、繊維、フ
イルム、シート、成型品等の用途においては、単
一の高分子物質を用いるだけでは、その製品の目
的に不十分な場合等に、多数の成分からなる組成
物や、積層物にすることにより、十分な強度を持
たせたり、加工性を改良したり、製品のコストを
安くしたりする試みが数多く行なわれている。し
かし、高分子物質を混合して組成物とする場合に
おいては、異なる種類のもので、相容性の良いも
のの組合わせは多くない。 そして、相溶性の劣つた異種の高分子物質の混
合組成物は、混合性の悪さに起因した不均一性、
異種の相間のはくり等により、混合による改質が
実現されにくい場合があつた。 ポリブタジエンやスチレン−ブタジエン共重合
体などの共役ジエン系重合体とナイロン−6等の
ポリアミド系重合体は、各々特徴のある性質を有
しているにもかかわらず、両者の相溶性が極めて
悪いため、有用な混合組成物とすることができな
かつた。 本願発明者らは、既に特願昭54−73492号(特
開昭55−165931号公報参照)において、ポリアミ
ド系重合体と、ジカルボン酸基等で変性されたビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロツク共
重合体とが、両者の相溶性の改良された組成物を
もたらすことを開示したが、更に検討を重ねた結
果、ポリアミドと、上記変性ブロツク共重合体の
金属イオンによるイオン性架橋物とが、すぐれた
組成物をもたらすことを見い出し本発明に到達し
た。 本発明の要旨は (a)成分:ポリアミド系重合体 (b)成分:ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
物とからなるブロツク共重合体に、ジカルボン酸
基またはその誘導体基を含有する分子単位が結合
した変性ブロツク共重合体に、金属の1価イオ
ン、金属の2価イオンおよび金属の3価イオンか
ら選ばれた1種または2種以上を混合してなる、
金属イオンによるイオン性架橋物 の両成分を含んでなる熱可塑性重合体組成物に関
する。 以下、本発明について詳しく述べる。 本発明の(a)成分のポリアミド系重合体は、ジカ
ルボン酸とジアミンとの重縮合物、α−アミノカ
ルボン酸の重縮合物、環状ラクタムの開環重合物
等であり、具体的には、ナイロン−6、ナイロン
6・6、ナイロン−6・10、ナイロン−11、ナイ
ロン−12等や、これらの共重合体すなわちナイロ
ン−6−ナイロン−6・6共重合体、ナイロン−
6−ナイロン−12共重合体等が挙げられる。これ
らのポリアミドの数平均分子量は、一般的には
5000〜30000のものであり、10000〜25000のもの
が好ましい。 つぎに本発明の(b)成分は前述の金属イオンによ
るイオン性架橋物であるが、かかるイオン性架橋
物は、具体的には、前記変性ブロツク共重合体
に、1価の金属化合物、2価の金属化合物および
3価の金属化合物のうちのいずれか1種又は2種
以上の混合したものを架橋剤化合物として反応さ
せることによつて得られるものである。 上記イオン性架橋物において、変性ブロツク共
重合体のジカルボン酸基またはその誘導体基は、
架橋剤化合物を添加することによつて、イオン化
する。そして、架橋剤化合物の添加量によつてイ
オン化量を調節することができ、その量は例えば
赤外分光光度計により測定される。 架橋剤化合物の添加量は、変性ブロツク共重合
体に含有されるジカルボン酸基またはその誘導体
基の一部ないし全量がイオン化する量が加えら
れ、上記イオン化反応は、ほぼ定量的に進行する
が、所望のイオン化量を得るためには、理論量よ
り過剰の架橋剤が必要な場合もある。イオン性架
橋物を効果的に得るためには、上記金属化合物と
変性ブロツク共重合体に含有されるジカルボン酸
基又はその誘導体基とのモル比が0.1〜3.0である
ことが好ましい。上記量が3.0を超えてもそれ以
下に比べての効果は少ない。 変性ブロツク共重合体に添加することによつて
イオン性架橋物を得るために使用する架橋剤化合
物としては、周期律表第族、第族、第族の
金属化合物のうちのいずれか1種又は2種以上の
混合物が好ましく、具体的にはナトリウム化合
物、カリウム化合物、マグネシウム化合物、カル
シウム化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合物
があげられる。これらの金属化合物のうち好適な
ものは、水酸化物、アルコラート、カルボン酸塩
である。とくに、1価の金属の化合物が加工性の
上から好ましい。 変性ブロツク共重合体のイオン性架橋物を得る
具体的な方法としては、溶融状態の変性ブロツク
共重合体に架橋剤化合物を添加する方法や、変性
ブロツク共重合体を適当な溶媒に溶解させ、この
溶液に架橋剤化合物を添加して架橋反応をおこさ
せる方法、さらには変性ブロツク共重合体をラテ
ツクスとしこれに架橋剤を加える方法などが挙げ
られるが、いずれも本発明のイオン性架橋物を得
る方法として使用できる。 また、本発明においては(a)成分のポリアミド系
重合体と、(b)成分の変性ブロツク共重合体から成
る混合物を溶融させた状態で、又は適当な溶媒に
溶解させた状態で架橋剤化合物を添加して架橋反
応をおこさせ、イオン性架橋物を形成させる方法
も採用できる。 本発明で使用される変性ブロツク共重合体のイ
オン性架橋物は、熱可塑性であり、高温において
加工可能であると共に、イオン性架橋は可逆架橋
である。これらの特徴は、通常に用いられるイオ
ウ架橋、パーオキサイド架橋あるいは放射線架橋
などの不可逆架橋によつて得られたビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物ブロツク共重合体の架
橋物と、本発明で用いる変性ブロツク共重合体の
イオン性架橋物とが本質的に異なる点である。 イオン性架橋物の前駆物質である変性ブロツク
共重合体は、その基体となるビニル芳香族化合物
と共役ジエン化合物とからなるブロツク共重合体
の共役ジエン部分に、不飽和ジカルボン酸または
その誘導体を付加させて得られた重合体である。
該変性ブロツク共重合体において、ジカルボン酸
基またはその誘導体基が、基体のブロツク共重合
体1分子あたり、ジカルボン酸単位として1〜50
個、好ましくは1〜30個、更に好ましくは1〜20
個含有されることが、有用なイオン性架橋物とな
るために必要である。該変性ブロツク共重合体中
のジカルボン酸基またはその誘導体基の含有量
は、後述する方法で得られた変性ブロツク共重合
体中のジカルボン酸基またはその誘導体基を赤外
分光光度計や滴定等の方法により測定することに
より容易に把握することができる。 上記の不飽和ジカルボン酸またはその誘導体の
例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−
1・2−ジカルボン酸およびその無水物、エンド
−シス−ビシクロ〔2・2・1〕−5−ヘプテン
−2・3−ジカルボン酸およびそれらの無水物、
モノエステル、ジエステル等があげられ、マレイ
ン酸、フマル酸、無水マレイン酸が好ましい。 変性ブロツク共重合体は、基体となるビニル芳
香族化合物と共役ジエン化合物とからなるブロツ
ク共重合体に不飽和ジカルボン酸またはその誘導
体を、溶液状態または溶融状態において、ラジカ
ル開始剤を使用あるいは使用せずして付加せしめ
ることによつて得られる。これら変性ブロツク共
重合体の製造方法に関しては、本発明においては
特に限定はしないが、得られた変性ブロツク共重
合体がゲル等の好ましくない成分を含んだり、そ
の溶融粘度が著しく増大して加工性が悪化したり
する製造方法は好ましくない。好ましい方法とし
ては、たとえば特願昭53−99102号に示さられる
ような押出機中でラジカル抑止剤の存在下、実質
的にラジカルを発生しないような溶融混合条件に
おいて、未変性ブロツク共重合体と不飽和ジカル
ボン酸またはその誘導体と反応させる方法があ
る。 つぎに、基体となるビニル芳香族化合物と共役
ジエン化合物とからなるブロツク共重合体は、ビ
ニル芳香族化合物の含有量が一般には5〜95重量
%、好ましくは、15〜85重量%である。そして、
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロツク
(Aとする)を少なくとも1個好ましくは2個以
上、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロツ
ク(Bとする)を少なくとも1個含有するもので
あり、各々の重合体ブロツクの重量比は好ましく
はA/Bが10/90〜90/10の範囲である。これら
のうち、ビニル芳香族化合物の含有量が、70重量
%以下、好ましくは50重量%以下は、ブロツク共
重合体はゴム状であり、70重量%を超すものは樹
脂状であり、この状態は変性物あるいはイオン性
架橋物とした後も維持される。また、本発明の組
成物も、上記ブロツク共重合体のビニル芳香族化
合物の含有量により、硬さなどの特定の性質は変
化する。 ブロツク共重合体のブロツクAにおいて、ビニ
ル芳香族化合物の含有量は60重量%以上、好まし
くは80重量%以上、特に好ましくは100重量%で
あり、一方、ブロツクBにおいては、ビニル芳香
族化合物の含有量は40重量%以下、好ましくは30
重量%以下である。各ブロツクにおいて、少量成
分が存在する場合は、その分子鎖における分布
は、ランダム、テーパー(分子鎖に沿つてモノマ
ー成分が増加または減少するもの)、一部ブロツ
ク状あるいはこれらの組合せのいずれであつても
よい。 ブロツク共重合体を構成するビニル芳香族化合
物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン等のうちから1種または2種以上が
選ばれ、中でもスチレンが特に好ましい。また、
共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプ
レン、1・3−ペンタジエン等のうちから1種ま
たは2種以上選ばれ、中でもブタジエンが好まし
い。本発明で用いるブロツク共重合体としては、
スチレン−ブタジエンブロツク共重合体が特に好
ましい。 ブロツクAまたはブロツクBの数平均分子量
は、1000〜300000、好ましくは5000〜100000の範
囲であり、ブロツク共重合体の数平均分子量は、
10000〜500000好ましくは20000〜300000の範囲で
ある。また、分子量分布(重量平均分子量と数平
均分子量の比)は、1.05〜10の範囲が好ましく、
ブロツク共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐
状、放射状またはこれらの組合せなどいずれでも
よい。ブロツク共重合体が、ブロツクAまたはブ
ロツクBを、2個以上含有する場合においては、
各ブロツクは同一の構造であつてもよいし、モノ
マー成分含有量、それらの分子鎖における分布、
ブロツクの分子量、などの各構造が異なるもので
あつてもよい。 本発明のブロツク共重合体は、通常、ベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の不
活性炭化水素溶媒中で、ブチルリチウム等の有機
リチウム化合物を触媒として、ビニル芳香族化合
物と共役ジエン化合物をモノマーとするアニオン
リビング重合法によつて得られる。さらに、上記
方法で得られたリチウム活性末端を有するブロツ
ク共重合体を、多官能性のカツプリング剤、例え
ば四塩化炭素、四塩化ケイ素等と反応させること
により、分岐状、放射状のブロツク共重合体とす
ることも可能である。本発明においては、いかな
る重合法で得られたものであつても、上記の範囲
のものであれば使用可能である。更に、ブロツク
共重合体は、1種のみならず2種類以上の混合物
として使用することも可能である。 上記ブロツク共重合体は、商品名「タフプレン
A」(旭化成工業製)「ソルプレンT」(日本エラ
ストマー製)「クラトン」(シエル化学製)「K−
レジン」(フイリツプス・ペトロリユーム社製)
「クリアレン」(電気化学製)などとして、知られ
ている。 本発明の組成物の特徴は、その一つとして、出
願人が先に出願した特願昭54−73492号のポリア
ミド系重合体と変性ブロツク共重合体等との組成
物と同様に、両相の相溶性が改良され、相互の改
質効果が表われることだけでなく、更に上記組成
物に比べての改質効果、例えば機械的強度、耐油
性、耐熱性の改良がすぐれることにある。 本発明の組成物は、イオン性架橋物の性質およ
びそれらとポリアミド系重合体との組成比によ
り、ゴム状ないし皮革状のものから、樹脂状のも
のまで広範に変化する。例えばイオン性架橋物が
多い組成比では、本発明の組成物は従来の末変性
ブロツク共重合体に比べて、硬さ、引張強度、耐
油性、耐熱性等がすぐれたゴム状ないし皮革状の
組成物であり、ポリアミド系重合体成分を増加す
るに従つて組成物は強靭となり、ポリアミド系重
合体が多い組成比においては、従来のポリアミド
系重合体に比べて、耐衝撃性が改良されたもので
ある。 本発明の組成物は、それ自身有用な成形用材料
であるばかりでなく、他の高分子材料の改質剤と
しても有用である。 本発明の組成物は、その使用目的に応じて、任
意の組成比をとることが可能であるが、組成物と
しての特徴が表われるのは(a)成分/(b)成分=1/
99〜99/1、好ましくは5/95〜95/5、更に好
ましくは10/90〜99/10の範囲である。 ポリアミド系重合体を主体として、イオン性架
橋物が約1〜50重量%であるものは、ポリアミド
系重合体の耐衝撃性の改良に特に有効であり、イ
オン性架橋物を主体とし、ポリアミド系重合体が
約1〜50重量%である場合は、特にイオン性架橋
物の耐油性、耐熱性の改良に効果がある。 また本発明の組成物は、全組成にわたつて接着
剤、例えば金属や熱可塑性樹脂との接着剤として
も有用であり、特にポリアミド系重合体の接着等
に好適である。 本発明の範囲には、イオン性架橋物に含有され
る反応性基と、ポリアミド系重合体に含まれる反
応性基との反応により生成するグラフト共重合体
を組成物の一部として含有する場合も含まれる。 本発明の組成物は、その各成分の組成比に応じ
て通常の高分子物質の混合に供される装置によつ
て調製できる。それら混合装置としては、例え
ば、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキ
サー、ニーダー等が挙げられ、特に、本発明では
押出機等による溶融混合法が好ましい。 また、本発明の熱可塑性重合体組成物には、そ
の性質を損わない程度に、炭酸カルシウム、シリ
カ、カーボンブラツク、ガラス繊維、クレー、な
どの補強剤ないしは充填剤、プロセスオイル、ポ
リエチレングリコール、フタル酸エステルなどの
可塑剤を添加することも可能である。また、その
他の添加剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、着色剤、顔料などを添加してもよ
く、更に本発明の組成物に発泡剤を加えて発泡体
とすることも可能である。 本発明の熱可塑性重合体組成物は、従来からの
各種の成型法、例えば押出成型、射出成型、カレ
ンダー成型等により成型が可能であり、フイル
ム、シート、成型品、ゴム用途等各種分野におい
て広い利用範囲があり、有用な物質である。 以下、若干の実施例を示すが、これは本発明を
より具体的に説明するものであつて、本発明の範
囲を限定するものではない。 参考例 (1) 変性ブロツク共重合体の調製 n−ブチルリチウムを重合触媒とし、n−ヘ
キサン中において、ブタジエンとスチレンをア
ニオン・ブロツク共重合することによつて得ら
れた、ブタジエン−スチレン−ブタジエン−ス
チレンの4型ブロツク構造でしかもテーパー状
のブタジエン・スチレン共重合体部分を有する
スチレン含有量が40重量%、数平均分子量が
55000のスチレン−ブタジエンブロツク共重合
体(試料A)を用い、このブロツク共重合体に
無水マレイン酸が付加した変性ブロツク共重合
体を以下に示す方法によつて合成した。 上記スチレン−ブタジエンブロツク共重合体
100重量部に対し、0.8重量部の無水マレイン
酸、およびゲル化防止剤としての0.2重量部の
フエノチアジンをアセトン10重量部に溶解した
溶液を添加し、均一に混合した後、窒素パージ
することにより、アセトンを除去した。 この混合物を窒素雰囲気下でスクリユー型押
出機(単軸、スクリユー直径20mm、L/D=24
フルフライト型スクリユー)に供給し、シリン
ダー温度200℃でマレイン化反応を行なつた。
得られた変性ブロツク共重合体は、未反応の無
水マレイン酸を減圧除去し、安定剤として2・
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフエノール
を重合体100重量部あたり、0.5重量部添加し
た。この変性ブロツク共重合体を分析したとこ
ろ、無水マレイン酸の付加量は0.25重量%であ
り、メルトインデツクス(200℃、荷重5Kg)
は、18.2g/10mm、トルエン不溶分0.05重量%
であつた。この変性ブロツク共重合体を試料B
とする。なお無水マレイン酸の付加量は、ナト
リウムメチラートによる滴定により測定した。
この測定値より、試料B中のブロツク共重合体
1分子当りに付加している無水マレイン酸の個
数は、平均値として約1.4個であつた。 (2) イオン性架橋物の調製 試料Bをトルエン溶解して20重量%溶液と
し、この溶液に、架橋剤として、ナトリウムメ
チラートのトルエンとメタノールとの混合溶媒
溶液を、CH3ONa/酸無水物=0.6(モル比)
に相当する量加え、室温で反応させることによ
りイオン架橋を行ない、溶媒を除去して、試料
Bのイオン性架橋物(試料Cとする)を得た。
変性ブロツク共重合体の酸無水物基がイオン化
していることは、赤外線スペクトルにより確認
した。 実施例 1(および比較例1、2) ポリアミドとしてナイロン−6(数平均分子量
18000)を(a)成分とし、(b)成分として、イオン性
架橋物の試料Cを用い、また、比較のために変性
ブロツク共重合体の試料B、未変性ブロツク共重
合体の試料Aを使用し、表1に示す組成の組成物
を、ブラベンダープラストグラフを用いて220℃
で10分間混練することにより、実施例1(試料C
使用)、比較例1(試料B使用)、比較例2(試料
C使用)の組成物を得た。 これらの組成物の圧縮成形品の植性値を表1に
示す。 表1に示す如く、実施例1の本発明のイオン性
架橋物を用いた組成物は比較例1の変性ブロツク
共重合体および比較例2の未変性ブロツク共重合
体を用いた組成物に比べて、引張強度、耐熱性お
よび耐油性が改良されている。
【表】 実施例 2(および比較例3、4) 実施例1において用いたナイロン−6を(a)成分
とし、イオン性架橋物の試料Cおよび比較のため
に試料Bまたは試料Aを(b)成分として表2に示す
組成で30mm押出機(L/D=28)においてブレン
ドし、さらにペレツト化し、実施例2および比較
例3、4の組成物を得た。 これらの組成物を射出成型し、物性を測定した
結果を表2に示す。なお、参考のために、これら
の組成物に使用したナイロン−6の射出成形試料
の物性値を示した。 表2に示す如く、本発明のイオン性架橋物(試
料C)を使用した実施例2の組成物は、変性ブロ
ツク共重合体を使用した比較例3および未変性ブ
ロツク共重合体を使用した比較例4に比べて、ナ
イロン−6のアイゾツト衝撃強度の改良に大きな
効果がある。
【表】 実施例 3(および比較例5、6) n−ブチルリチウムを重合触媒とし、シクロヘ
キサン中において、スチレン、ブタジエン、スチ
レンの順にモノマー溶液を逐次添加し、60〜80℃
の温度において重合させることにより、スチレ
ン/ブタジエン/スチレンが40/20/40の構成比
であるSBSブロツク共重合体樹脂(試料D)を得
た。試料Dのメルトインデツクス(200℃)、荷重
5Kg)は、4.2(g/10mm)であつた。 上記スチレン−ブタジエンブロツク共重合体
100重量部に対し、2.5重量部の無水マレイン酸お
よびゲル化防止剤としての0.3重量部のフエノチ
アジンをアセトン10重量部に溶解した溶液を添加
し、均一に混合した後、窒素パージすることによ
りアセトンを除去した。 この混合物を窒素雰囲気下でスクリユー型押出
機(単軸、スクリユー直径20mm、L/D=24、フ
ルフライト型スクリユー)に供給し、シリンダー
温度、200℃でマレイン化反応を行ない、得られ
た変性ブロツク共重合体は、減圧乾燥することに
より未反応無水マレイン酸を除去した。この変性
ブロツク共重合体のメルトインデツクスは3.1、
トルエン不溶分は0.04重量%であり、無水マレイ
ン酸の付加量は、0.86重量%であつた。この変性
ブロツク共重合体を試料Eとする。 尚上記測定値より、試料E中のブロツク共重合
体1分子単当りに付加している無水マレイン酸の
個数は平均値として約7個であつた。 試料Eに含有される酸無水物基/モルに対して
0.4モルの酢酸マグネシウム(4水塩)を、180℃
のミキシングロールで溶融した試料Eに加え、イ
オン性架橋物の試料をFとした。 試料Fおよび比較のための試料E、試料Dを(b)
成分として用い、実施例1で用いたナイロン−6
を(a)成分として表3に示す組成物を、ブラベンダ
ープラストグラフを用いて220℃で混練すること
で得た。これらの組成物の圧縮成形品の物性値を
表3に示す。 表3に示す如く、樹脂状のイオン性架橋物を用
いた実施例3の組成物は、変性ブロツク共重合体
または未変性ブロツク共重合体を用いた比較例の
組成物に比べて、すぐれた物性値を示している。
【表】
【表】 実施例 4〜6(および比較例7〜12) 市販のスチレン−ブタジエンブロツク共重合体
であるソルプレンT−414(日本エラストマー
製、試料Gとする)を用い、試料Bを得たのと同
様な方法で、変性ブロツク共重合体(試料H)を
得た。試料Hは、メルト・インデツクスが3.8
g/min、無水マレイン酸の付加量は0.52重量%
であつた。この測定値より、試料H中のブロツク
共重合体1分子当りに付加している無水マレイン
酸の個数は、平均値として約4個であつた。 試料Hに含有される酸無水物基1モルに対し、
0.8モルの水酸化ナトリウムを、200℃のブラベン
ダープラストグラフ中で溶融している材料Hに添
加し、イオン性架橋物(試料Jとする)を得た。 (a)成分のポリアミドとして、ナイロン−6−ナ
イロン−6・6共重合体(ナイロン−6、70%、
数平均分子量20000)ナイロン−12(リルサン
AMNO)、ナイロン−11(リルサンBMNO)を用
い、(b)成分として試料J、試料Hおよび試料Gを
用いて、表4および表5に示す組成物を、ブラベ
ンダープラストグラフで、220℃で混練すること
により得た。 表4および表5には、これらの組成物の圧縮成
形品の耐衝撃性の測定値を示す。 イオン性架橋物(試料J)を用いた実施例4、
実施例5および実施例6の組成物は、変性ブロツ
ク共重合体(試料H)および未変性ブロツク共重
合体(試料G)を用いた組成物に比較して、耐衝
撃性が改良されている。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)成分:ポリアミド系重合体 (b)成分:ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
    物からなるブロツク共重合体に、ジカルボン酸基
    またはその誘導体基を含有する分子単位が結合し
    た変性ブロツク共重合体に、金属の1価イオン、
    金属の2価イオンおよび金属の3価イオンから選
    ばれた1種または2種以上を混合してなる、金属
    イオンによるイオン性架橋物 の両成分を含んでなる熱可塑性重合体組成物。 2 (a)成分が、ジアミンとジカルボン酸との重縮
    合物のポリアミド、α−アミノカルボン酸の重縮
    合物であるポリアミドまたは環状ラクタムの開環
    重合物であるポリアミドである特許請求の範囲第
    1項記載の組成物。 3 (a)成分のポリアミドが、ナイロン−6または
    ナイロン−6・6である特許請求の範囲第2項記
    載の組成物。 4 (b)成分のイオン性架橋物が、ビニル芳香族化
    合物と共役ジエン化合物とからなるブロツク共重
    合体にジカルボン酸基またはその誘導体基を含有
    する分子単位が結合した変性ブロツク共重合体
    に、1価、2価および3価の金属化合物から選ば
    れた1種または2種以上の混合物を反応させるこ
    とによつて得られるものである特許請求の範囲第
    1項記載の組成物。 5 変性ブロツク共重合体が、その1分子あたり
    1〜50個のジカルボン酸基またはその誘導体基を
    含有するものである特許請求の範囲第4項記載の
    組成物。 6 変性ブロツク共重合体に含有されるジカルボ
    ン酸基またはその誘導体基に対する、金属化合物
    中の金属のモル比が、0.1〜3.0である特許請求の
    範囲第4項記載の組成物。 7 ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とか
    らなるブロツク共重合体のビニル芳香族化合物の
    含有量が5〜70重量%である特許請求の範囲第4
    項記載の組成物。 8 ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とか
    らなるブロツク共重合体のビニル芳香族化合物の
    含有量が、70重量%を超え95重量%以下である特
    許請求の範囲第4項記載の組成物。 9 (a)成分 1重量%以上50重量%以下 (b)成分 50重量%以上99重量%以下 である特許請求の範囲第1項、第2項、第3項、
    第4項、第5項、第6項、第7項および第8項の
    いずれかに記載の組成物。 10 (a)成分:50重量%を超え99重量%以下 (b)成分:1重量%以上50重量%未満 である特許請求の範囲第1項、第2項、第3項、
    第4項、第5項、第6項、第7項および第8項の
    いずれかに記載の組成物。
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