JPS6345403B2 - - Google Patents

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JPS6345403B2
JPS6345403B2 JP2038880A JP2038880A JPS6345403B2 JP S6345403 B2 JPS6345403 B2 JP S6345403B2 JP 2038880 A JP2038880 A JP 2038880A JP 2038880 A JP2038880 A JP 2038880A JP S6345403 B2 JPS6345403 B2 JP S6345403B2
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JP
Japan
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block copolymer
vinyl aromatic
component
aromatic compound
weight
Prior art date
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Application number
JP2038880A
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English (en)
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JPS56116702A (en
Inventor
Akira Saito
Akio Iemori
Hideo Morita
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2038880A priority Critical patent/JPS56116702A/ja
Publication of JPS56116702A publication Critical patent/JPS56116702A/ja
Publication of JPS6345403B2 publication Critical patent/JPS6345403B2/ja
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、新規なグラフト共重合体の製造方法
に関し、更に詳しくは、幹成分がビニル芳香族化
合物と共役ジエン化合物とからなるブロツク共重
合体を主体とするものであり、該幹成分に含まれ
る反応性基を利用して、特定の反応基を含む枝成
分を導入することによつて得られたグラフト共重
合体の製造方法に関する。 ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロツ
ク共重合体、就中その代表的なものであるスチレ
ン−ブタジエンブロツク共重合体は、高分子材料
として、その特性の故に近年注目されている。 上記スチレン−ブタジエンブロツク共重合体の
中で、ポリスチレンブロツクを2個以上、そして
ポリブタジエンブロツクを1個以上含み、かつス
チレン含有量が比較的少ないものは、加硫をしな
くてもゴム弾性を示し、しかも熱可塑性プラスチ
ツクと同様な成形加工が可能な熱可塑性エラスト
マーとして、靴底材などの成形材料、ポリスチレ
ン系樹脂等の改質、粘着剤や接着剤用などの各種
分野に使用されている。これら熱可塑性エラスト
マーのスチレン−ブタジエンブロツク共重合体
は、例えば商品名「タフプレン」(旭化成工業
製)、「ソルプレンT」(日本エラストマー製)、
「KRATON」(シエル化学製)として市販されて
いる。 一方、スチレン含有量の高いスチレン−ブタジ
エンブロツク共重合体は、透明な耐衝撃性樹脂で
あり、シート、フイルムなどの分野に用いられて
おり、代表的な商品としては、例えば商品名「K
レジン」(フイリツプス・ペトロリユーム製)が
知られている。 これら、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物ブロツク共重合体は、上記の如く有用な性質を
有しており、またビニル芳香族系重合体、共役ジ
エン系重合体、ポリオレフイン系重合体などとの
相溶性が良好なため、これら各種重合体の改良剤
としても有効である。 しかし、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物ブロツク共重合体は、極性の物質、特に極性の
高分子量化合物との相溶性が必ずしも良好ではな
く、極性ポリマーとのポリマーブレンドは、期待
されるような結果を得にくいのが実情である。ま
た上記ブロツク共重合体は、耐油性、耐熱性など
が劣つているという欠点をもつ。 本発明者らは、既にビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物ブロツク共重合体を改良することを
目的として、特願昭53−99102号(昭和53年8月
16日出願)等で、上記ブロツク共重合体に、その
流動性を失なわせることなく、無水マレイン酸に
代表される不飽和ジカルボン酸類を付加させ、変
性ブロツク共重合体を得る方法を提案している
が、更に鋭意検討を重ねた結果、上記ジカルボン
酸類で変性したブロツク共重合体に、これと反応
性の反応基を有する有機化合物を反応させて得ら
れた新規なグラフト共重合体が、有用な重合体で
あることを見い出し本発明に到達した。 本発明の要旨は、 (a)成分:数平均分子量が1000〜300000であるビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロツク1
個以上と、数平均分子量が1000〜300000である共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロツク1個
以上とを含有し、ビニル芳香族化合物の含有量が
5〜95重合%で数平均分子量が5000〜1000000で
あるビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とか
らなるブロツク共重合体に、ジカルボン酸基また
はジカルボン酸無水物基を含む分子単位を、該ブ
ロツク共重合体1分子あたり1〜50個結合せしめ
てなる変性ブロツク共重合体と、 (b)成分:一級及び二級のアミノ基、水酸基、エ
ポキシ基並びにイソシアネート基から選ばれた少
なくとも1種の反応基を有する有機化合物 とを反応せしめてグラフト共重合体を製造する方
法にある。 本発明方法により得られるグラフト共重合体
は、新規なるグラフト共重合体であり、その特徴
は、従来のビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物ブロツク共重合体が有していない特性、例えば
極性樹脂との相溶性、接着性が良好なこと、耐油
性が改良されていることなどを有していることに
ある。 以下、本発明に関して詳しく述べる。 本発明で、(a)成分として用いる変性ブロツク共
重合体は、基体となるビニル芳香族化合物と共役
ジエン化合物とからなるブロツク共重合体に、ジ
カルボン酸基またはジカルボン酸無水物基を含有
する分子単位が結合したものである。 基体となる前記ビニル芳香族化合物と共役ジエ
ン化合物からなるブロツク共重合体(以下、単に
「ブロツク共重合体」という)は、ビニル芳香族
化合物を主体とする重合体ブロツク1個以上、好
ましくは2個以上と、共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロツク1個以上とを含有するもので
ある。このブロツク共重合体における、ビニル芳
香族化合物の含有量は、5〜95重量%、好ましく
は10〜90重量%、更に好ましくは15〜85重量%で
ある。 ブロツク共重合体中のビニル芳香族化合物の含
有量が約70重量%以下、多くは約60重量%以下で
は、上記ブロツク共重合体はゴム状であり、この
含有量が約70重量%を超えたブロツク共重合体は
通常透明な耐衝撃性樹脂である。 また上記ブロツク共重合体において、ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロツクと、共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロツクとの重
量比は5/95〜95/5、好ましくは10/90〜90/
10の範囲である。 ブロツク共重合体のビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロツクは、ブロツク共重合体のハ
ードセグメントであり、そのガラス転移点は40℃
以上、好ましくは60℃以上である。このブロツク
において、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
物の重量比は、60/40〜100/0、好ましくは
80/20〜100/0の組成範囲、更に好ましくは
100/0であり、少量成分の共役ジエン化合物の
このブロツクにおける分布は、ランダム、テーパ
ード(分子鎖に沿つてモノマー成分が増加または
減少するもの)、一部ブロツク状またはこれらの
任意の組合せのいずれであつてもよい。 一方、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロツクは、ブロツク共重合体におけるソフトセグ
メントであり、そのガラス転移点は20℃以下、好
ましくは−20℃以下である。このブロツクにおい
て、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の重
量比は、0/100〜40/60、好ましくは0/100〜
30/70の組成範囲であり、少量成分であるビニル
芳香族化合物のこのブロツクにおける分布は、ラ
ンダム、テーパード、一部ブロツク状またはこれ
らの任意の組合せのいずれであつてもよい。ビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロツクを2
個以上、または共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロツクを2個以上含有する場合は、各ブロ
ツクは同一の構造であつても、異なつた構造であ
つてもよい。 上記ブロツク共重合体を構成するビニル芳香族
化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン
ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン等の
うちから1種または2種以上が選ばれ、スチレン
が特に好ましい。一方、共役ジエン化合物として
は、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジ
エン等のうちから1種または2種以上が選ばれ、
中でもブタジエンまたはブタジエンを主体とする
共役ジエン化合物の組合せが好ましく特にブタジ
エンが好ましい。 ブロツク共重合体において、各重合体ブロツク
の数平均分子量は1000〜300000好ましくは3000〜
200000、更に好ましくは5000〜100000の範囲であ
り、またブロツク共重合体全体の数平均分子量は
5000〜1000000、好ましくは10000〜500000、更に
好ましくは20000〜300000の範囲であり、分子量
分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)は
1.01〜10、好ましくは1.01〜5の範囲である。さ
らに、ブロツク共重合体の分子構造は、直鎖状、
分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せの
いずれであつてもよい。また上記ブロツク共重合
体は、その特性を失なわない限り有機化合物ある
いは無機化合物によつて若干の変性が行なわれて
いてもよい。 以上、述べたブロツク共重合体に関する各種ポ
リマー構造の限定は、変性したブロツク共重合体
が熱可塑性重合体としての機械的特性を保持する
上で必要である。 本発明で用いるブロツク共重合体は、通常、ベ
ンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン等の不活性炭
化水素溶媒中で、ブチルリチウム等の有機リチウ
ム化合物を重合触媒として、ビニル芳香族化合物
と共役ジエン化合物をアニオン重合することによ
つて得られ、また上記方法で得たリチウム活性末
端を有するブロツク共重合体を四塩化ケイ素等の
多官能カツプリング剤で結合することで分岐状、
放射状のブロツク共重合体が得られる。その他、
いかなる製造方法で得られたビニル芳香族化合物
−共役ジエン化合物ブロツク共重合体であつても
前記限定の範囲内であれば使用できる。 上記ブロツク共重合体としては、1種だけでな
く、ポリマー構造、たとえばスチレン含有量、分
子量、ブロツクの数などの異なる2種以上のブロ
ツク共重合体を組合せて使用することも可能であ
る。 本発明においては、特に前記(a)成分のブロツク
共重合体として、B−A−B−Aの一般式で表わ
される構造(但し、Aはビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロツク、Bは共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロツクを表わす)のブロツ
ク共重合体を使用するのが加工特性の点で好まし
い。 つぎに本発明の変性ブロツク共重合体は上記ブ
ロツク共重合体に、不飽和ジカルボン酸またはそ
のジカルボン酸無水物を付加反応させることによ
つて得られるものであり、これら不飽和ジカルボ
ン酸またはその無水物は、その活性な不飽和結合
の位置で、ブロツク共重合体の共役ジエン部分に
付加する。これらは、ブロツク共重合体1分子あ
たり、1〜50個、好ましくは1〜30個、更に好ま
しくは1〜20個付加していることが、目的の特性
を有するために必要であり、付加量が1個未満で
は未変性のものに比し物性の改良効果が十分でな
く、逆に50個を超えてもそれ以下の付加量の場合
に比し改良効果が少ない。 変性ブロツク共重合体中のジカルボン酸基また
はジカルボン酸無水物基の付加量は、後述する方
法で得られた変性ブロツク共重合体中のジカルボ
ン酸基またはジカルボン酸無水物基を赤外分光光
度計や滴定等の方法により測定することにより容
易に把握することができる。 上記、不飽和ジカルボン酸またはその無水物の
例としてはマレイン酸、フマル酸、クロロマレイ
ン酸、イタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ
〔2,2,1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボ
ン酸などや、これらジカルボン酸の酸無水物など
がある。不飽和ジカルボン酸またはその無水物の
中では、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸
が好ましい。 本発明の上記変性ブロツク共重合体は、前記ブ
ロツク共重合体に、不飽和ジカルボン酸またはそ
の無水物を溶融状態または溶液状態において、ラ
ジカル開始剤を使用あるいは使用せずして、付加
反応させることにより得られる。これら変性ブロ
ツク共重合体の製造方法に関しては、本発明では
特に限定しないが、得られた変性ブロツク共重合
体にゲル等の好ましくない成分が含まれていた
り、その流動性が低下して加工性が悪くなるよう
な製造方法は好ましくなく、例えば、抽出機等に
おいて実質的にラジカルを発生しないような溶融
混合条件において、付加反応を行なう方法が好ま
しい。 このような反応は、例えば本出願人が先きに出
願した特願昭56−99102号明細書(昭和53年8月
16日出願)に記載したように、過酸化物やアゾ化
合物などのラジカル開始剤を反応系に添加するこ
となく、しかも反応中に加熱或いは高剪断下で発
生する遊離ラジカルを抑止するためにフエノール
系、リン系、アミン系などの公知の安定剤を添加
して実施することができる。 つぎに、本発明の(b)成分の有機化合物に関して
述べる。 (b)成分は、一級及び二級のアミノ基、水酸基、
エポキシ基並びにイソシアネート基から選ばれた
少なくとも一種の反応基を含有する有機化合物で
ある。 本発明でいう有機化合物とは、通常には分子量
が約500以下のものであり、一般には化成品、有
機薬品、試薬、単量体などとして認識されるもの
である。 低分子量のオリゴマー、すなわち低分子量の付
加重合体、重縮合体、重付加体などの同一の単量
体単位の数個以上の繰返し単位を有する化合物
は、本発明の低分子量の有機化合物には入らな
い。 (b)成分は、上記反応基を1個含有するものが好
ましい。上記反応性基の同一のものを1分子に2
個以上含有するものは、(a)成分を架橋することが
あり好ましくない。但し、アミノ基と水酸基、エ
ポキシ基と水酸基の組合せの如く、異なつた反応
性の反応基を有する化合物は、本発明で規定する
グラフト共重合体を得るのに有効である。 本発明で用いる(b)成分の具体的な例としては、
アミノ基を有する有機化合物としては、例えばア
ンモニアメチルアミン、エチルアミン、プロピル
アミン、アニリンの如き一級アミン、ジメチルア
ミン、ジエチルアミンの如き二級アミン;メタノ
ール、エタノール、エチレングリコールモノアル
キルエーテルなどのアルコール類;エタノールア
ミン、3−アミノプロパノールの如きアミノ基と
水酸基を有する化合物;フエニルグリシジルエー
テル、メチルグリシジルエーテルの如きエポキシ
化合物;メチルイソシアネート、エチルイソシア
ネートの如きイソシアネート化合物などが挙げら
れる。 更に、上記反応性基のほかに、ジカルボン酸類
との反応活性をもたない、3級アミノ基、エーテ
ル基およびカルボニル基の少なくとも一個をあわ
せもつ化合物は、ポリマーの改質のために特に好
ましい。 本発明方法により得られるグラフト共重合体
は、(a)成分の変性ブロツク共重合体に、(b)成分を
加えて反応させることによつて得られるものであ
り、本発明は、その目的とするグラフト共重合体
を得るのに、効果的な方法をも示すものである。 本発明のグラフト共重合体の製造方法は、(a)成
分と(b)成分を、溶液中ないしは溶融状態において
反応させるが、かかる反応において、反応を促進
させるために、加熱を行なつたり縮合反応等に使
用される公知の触媒を添加することも行なわれ、
また不要な反応副生物(例えばエステル化反応に
おける水)や、未反応成分を系外に除去すること
も可能である。 上記反応の進行は、公知の分析方法、たとえば
赤外分光光度計、滴定による酸無水物基の定量な
どの方法によつて、確認することが可能である。 本発明方法により得られるグラフト共重合体の
特徴は、その基体のビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロツク共重合体と同等な引張強度等
の機械的特性、同等な流動特性を有し、かつ、極
性材料、例えば、金属ないし極性のポリマーとの
接着性が改良され、また極性のポリマーの相溶性
が改良されることにある。 上記極性のポリマーとしては、例えば熱可塑性
の重合体として、アクリロニトリル−スチレン共
重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メ
タクリル酸メチル−スチレン共重合体や、それら
をゴム成分で強化したABS樹脂、MBS樹脂、ポ
リ塩化ビニル系重合体、ポリ塩化ビニリデン系重
合体、ポリアクリレート系重合体、ポリメタクリ
レート系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ
エステル系重合体、ポリアミド系共重合体、ポリ
ウレタン系重合体、ポリカーボネート系重合体、
ポリフエニレンエーテル系重合体、ポリスルホン
系重合体、ポリフエニレンスルフイド系重合体、
ポリアセタール系重合体、アイオノマー樹脂な
ど、その分子内に、窒素、酸素、イオウなどを含
有する重合体を挙げることができる。また、熱硬
化性の重合体としては、例えばフエノール樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキツド樹脂、
尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂
などを挙げることができる。 また、通常のポリオレフイン系重合体(ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブデン、エチレン
−プロピレン共重合体等)、ポリスチレン系重合
体、ポリ共役ジエン系重合体等を、本発明方法に
より得られるグラフト共重合体との組成物とし、
それらの改質を行なうことも可能である。 更に、本発明方法により得られるグラフト重合
体には、通常プラスチツクないしゴムに加えられ
る各種添加剤、例えば、酸化防止剤、無機ないし
は有機の充てん剤、粘着付着剤、滑剤、可塑剤、
軟化剤、着色剤などをその用途に応じて添加する
ことができる。 本発明方法により得られるグラフト重合体は単
独で、または各種熱可塑性重合体との組成物とし
て、はきもの、パツキン、日用品、玩具、ボー
ル、医療用品、シート、フイルム、ボトル、容器
などの包装材料、その他のゴムないしプラスチツ
クの使用用途に利用でき、圧縮成形、射出成形押
出成形などの熱可塑性重合体の成形法で製品とす
ることができる。 以下、いくつかの実施例によつて本発明を更に
具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限
定するものでないことはいうまでもない。 参考例 〔変性ブロツク共重合体の調整〕 スチレン−ブタジエンブロツク共重合体の熱可
塑性エラストマーである試料pを用いて、以下に
示す方法により無水マレイン酸がグラフトした変
性ブロツク共重合体(試料P)を得た。なお、試
料pは、ヘキサン溶液中において、n−ブチルリ
チウムを重合触媒として、得られたものであり、
重合方法および分析結果より、下記の構造を有し
ていると考えられる。 ポリマー構造:B1−S1−B2−S2(直鎖状) B1=18重量% 〔B〕/〔S〕=16/2(テー
パード) S1=17重量% 〔B〕/〔S〕=0/17 B2=49重量% 〔B〕/〔S〕=46/3(テー
パード) S2=16重量% 〔B〕/〔S〕=0/16 但し、Bo……ブタジエンを主体とする重合体
ブロツク So……スチレンを主体とする重合体ブロ
ツク 整数nは分子鎖に沿つた順序を表わす 〔B〕……ブタジエン含有量(ブロツク共重合体
全体に対する重量%) 〔S〕……スチレン含有量(ブロツク共重合体全
体に対する重量%) 以下の実施例においても同様な表記をする。 スチレン含有量:38重量% ブロツク・スチレン含有量:33重量% 重量平均分子量(Mw):81000 数平均分子量(Mn):62000 メルト・インデツクス:11.0g/10min(JIS−
K−6870、荷重5Kg、200℃) 試料pの100重量部に対し、3.0重量部の無水マ
レイン酸、ゲル化防止剤として0.3重量部のBHT
(ブチルハイドロキシトルエン)と0.2重量部のフ
エノチアジンを添加し、これらをミキサーを用い
て均一に混合した。 この混合物を窒素雰囲気下で40mm押出機(単
軸、フルフライト型スクリユー、L/D=24)に
供給し、シリンダー温度190〜210℃で、変性反応
を行なつた。得られたポリマーは、未反応の無水
マレイン酸を減圧乾燥により除去した。変性ブロ
ツク共重合体(試料P)の分析結果は、メルト・
インデツクスが6.4g/10min、トルエン不溶分が
0.05重量%、ナトリウムメチラートによる滴定で
測定した無水マレイン酸の付加量がブロツク共重
合体100重量部あたり1.40重量部であつた。 この測定値より算出した無水マレイン酸分子の
付加量は、ブロツク共重合体1分子当り平均値と
して約9個であつた。 さらに、市販のスチレン−ブタジエンブロツク
共重合体であるソルプレン−T414(日本エラスト
マー製、メルト・インデツクス5.3g/min、スチ
レン含有量40重量%)……(試料qとする)、お
よび、試料rとして、スチレン/ブタジエン/ス
チレン=40/20/40でメルト・インデツクスが
4.8g/10minの試作品のスチレン−ブタジエンブ
ロツク共重合体を用い、試料Pを得たのと同様な
押出機を用いる方法により無水マレイン酸を付加
させた変性ブロツク共重合体の試料Qおよび試料
Rを得た。これらの特性値を表1に示す。 この測定値より算出した無水マレイン酸分子の
付加量は、ブロツク共重合体1分子当り平均値と
してそれぞれ約4個及び約10個であつた。
【表】 実施例1〜6および比較例1、2 変性ブロツク共重合体の試料P,Q及びRをそ
れぞれトルエンに溶解して25重量%の溶液とし、
この溶液に表2に示す4種の反応基含有有機化合
物を、反応基/酸無水物基(モル比)=1.1の量で
加えて、90〜110℃の温度でグラフト反応を行な
い、実施例1〜6のグラフト共重合体を得た。反
応は赤外分光光度計等により確認した。 これらは、未反応物を除去して物性を測定し
た。 表3に、実施例1、3、5、6および比較例1
(試料p)、比較例2(試料q)、表4に実施例2、
4および比較例3(試料r)の物性値を示したが、
これらの結果から明らかなように、いずれも原料
ブロツク重合体と同等ないし、それ以上の機械的
性質を保持しており、更に接着性が改良されてい
る。
【表】
【表】
【表】 実施例7、8および比較例4 実施例1および3のグラフト共重合体80重量部
とポリ塩化ビニル(チツ素製ニツポリツトSL、
20重量部)との組成物を調整し、その透明性を測
定した。結果を表5に示す。 表5の結果から明らかなように、比較例4(試
料pを使用)に比べて、透明性が改良されている
ことが確認された。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)成分:数平均分子量が1000〜300000である
    ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロツク
    1個以上と、数平均分子量が1000〜300000である
    共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロツク1
    個以上とを含有し、ビニル芳香族化合物の含有量
    が5〜95重合%で数平均分子量が5000〜1000000
    であるビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物と
    からなるブロツク共重合体に、ジカルボン酸基ま
    たはジカルボン酸無水物基を含む分子単位を、該
    ブロツク共重合体1分子あたり1〜50個結合せし
    めてなる変性ブロツク共重合体と、 (b)成分:一級及び二級のアミノ基、水酸基、エ
    ポキシ基並びにイソシアネート基から選ばれた少
    なくとも1種の反応基を有する有機化合物とを反
    応せしめることを特徴とするグラフト共重合体の
    製造方法。 2 (b)成分が分子量500以下である特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 (b)成分が反応基を1個含有するものである特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の方法。 4 (b)成分が反応性基を1個、反応にあずからな
    い極性基を1個以上含有するものである特許請求
    の範囲第3項記載の方法。 5 反応にあずからない極性基がエーテル、3級
    アミノ基又はカルボニル基である特許請求の範囲
    第4項記載の方法。 6 変性ブロツク共重合体が、ビニル芳香族化合
    物−共役ジエン化合物ブロツク共重合体に実質的
    にラジカルを発生しない溶融混合条件下におい
    て、不飽和ジカルボン酸またはその無水物を付加
    せしめたものである特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 7 (a)成分のブロツク共重合体のビニル芳香族化
    合物の含有量が5〜70重量%である特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 8 (a)成分のブロツク共重合体のビニル芳香族化
    合物の含有量が70重量%を超え95重量%以下であ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 9 (a)成分のブロツク共重合体が、B−A−B−
    Aの一般式で表わされる構造(但し、Aはビニル
    芳香族化合物を主体とする重合体ブロツクを、B
    は共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロツク
    を表わす)である特許請求の範囲第7項または第
    8項記載の方法。
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