JPH0745126B2 - 着色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シート - Google Patents

着色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シート

Info

Publication number
JPH0745126B2
JPH0745126B2 JP2081145A JP8114590A JPH0745126B2 JP H0745126 B2 JPH0745126 B2 JP H0745126B2 JP 2081145 A JP2081145 A JP 2081145A JP 8114590 A JP8114590 A JP 8114590A JP H0745126 B2 JPH0745126 B2 JP H0745126B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic resin
colored
colored synthetic
resin particles
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2081145A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03281207A (ja
Inventor
晶三 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP2081145A priority Critical patent/JPH0745126B2/ja
Publication of JPH03281207A publication Critical patent/JPH03281207A/ja
Publication of JPH0745126B2 publication Critical patent/JPH0745126B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱可塑性合成樹脂からなる着色合成樹脂粒お
よびこの着色合成樹脂粒を用いて製造される合成樹脂シ
ートに関する。
〔従来の技術〕
近年開発された貫通模様を有する合成樹脂シートは、金
太郎飴式に、摩耗しても常に同じ外観模様が得られるた
め、床材などに多く使用されている。
従来、この合成樹脂シートの素材として用いられる着色
合成樹脂粒として、例えば単に着色剤が添加された熱可
塑性合成樹脂を所定の粒状化手段によって粒状化させた
ものがある。
また、従来、この着色合成樹脂粒を用いた合成樹脂シー
トとしては、例えば基材層上に、互いに色相が異なる複
数種類の着色合成樹脂粒を散布し、そののち、加熱加圧
して軟化もしくは溶融し焼結してシート化させたもの
と、基材層上に、互いに色相が異なる複数種類の合成樹
脂細片を単層状態で整列させたのち、これらの合成樹脂
細片の隙間に合成樹脂粉末を充填し、次いで加熱加圧し
て溶融シート化させたものとがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前者の方法により製造された合成樹脂シート
は、前述したように単に着色剤が添加された熱可塑性合
成樹脂を所定の粒状化手段によって粒状化させたもので
あるため、この着色合成樹脂粒が布設された基材層を加
熱加圧して溶融シート化させる際に、互いに隣接する着
色合成樹脂粒どうしが混じり合って、各着色合成樹脂粒
は粒状の輪郭を留めない流れ模様になり、従って現出さ
れた意匠には立体感がなく、かつ色の深みもないものと
なっていた。
また、後者の方法により製造された合成樹脂シートは、
前述したように単層状態で整列させた合成樹脂細片間の
隙間に合成樹脂粉末を充填させ、これを加熱加圧して溶
融シート化させると、この溶融シート化時に、合成樹脂
細片間の隙間に充填された合成樹脂粉末が溶けて透明な
目地となるため、前者の方法により製造された合成樹脂
シートの課題であった着色合成樹脂粒の粒状の輪郭を留
めることはできるものの、着色合成樹脂粒が単層の配列
であり、しかも着色合成樹脂粒が基材に密着したものと
なるため、現出された意匠の立体感および色の深みなど
は表現できなかった。
本発明は、このような従来技術を背景になされたもの
で、シート化した際に、着色合成樹脂粒の粒状の輪郭を
留めることができ、また現出された意匠に立体感および
色の深みなどをも表現できる着色合成樹脂粒およびそれ
を用いた合成樹脂シートを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、熱可塑性合成樹脂からなる着色合成樹脂粒本
体の全表面に、熱可塑性合成樹脂からなる透明表面層を
形成させたことを特徴とする着色合成樹脂粒を提供する
ものである。
また、本発明は、少なくとも、基材層と、該基材層上に
貫通模様を有する着色層とを備え、この貫通模様を有す
る着色層は、前記透明表面層を形成させた着色合成樹脂
粒であって、かつ互いに色相が異なる複数種類の該着色
合成樹脂粒を加熱加圧して軟化もしくは溶融し焼結して
シート化させたものであることを特徴とする着色合成樹
脂粒を用いた合成樹脂シートを提供するものである。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
なお、図面を参照するにあたって、床材に使用される着
色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シートを例に
とる。
第1図に示す本発明の着色合成樹脂粒を用いた床材(合
成樹脂シート)Sは、順次積層される基材層10と、貫通
模様を有する着色層20とを備えている。
この基材層10としては、例えば合成樹脂の発泡または未
発泡シート、ガラス繊維、有機繊維、パルプなどの1種
または2種以上からなる織布、不織布または編布などの
布帛およびこの布帛に合成樹脂を塗布もしくは含浸処理
させたもののほか、布帛にカーボン粉末または金属粉末
を含有する合成樹脂組成物を塗布または含浸させたり、
カーボン粉末または金属粉末を含有する合成樹脂シート
をラミネートした導電性基材や炭素繊維、金属繊維など
の導電性繊維を使用した布帛などの導電性基材などが採
用できる。
また、この貫通模様を有する着色層20は、第2図に示す
熱可塑性合成樹脂からなる着色合成樹脂粒本体30の表面
30aの全面に、熱可塑性合成樹脂からなる透明表面層40
が積層された着色合成樹脂粒Tであって、かつ第3図に
示すように互いに色相が異なる複数種類の着色合成樹脂
粒Tを複数個重ね合わせた状態で加熱加圧して溶融シー
ト化させたものである。
第2図に示すこの着色合成樹脂粒本体30に使用される熱
可塑性合成樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹
脂などの単独重合体または共重合体などといった、一般
に使用される熱可塑性合成樹脂であればどのようなもの
でもよい。
また、この着色合成樹脂粒本体30に使用される熱可塑性
合成樹脂は、単独または混合して使用することもでき、
しかも粉状のものであっても、微粉状のものであっても
かまわない。
さらに、着色合成樹脂粒本体30としては、単色のものば
かりではなく、複数色が混じり合った流れ模様を有する
ものであってもよい。
さらにまた、この着色合成樹脂粒本体30の熱可塑性合成
樹脂には、可塑剤および着色剤、また必要に応じて充填
剤、帯電防止剤、安定剤、滑剤、発泡剤、防黴剤などの
通常使用される添加剤が添加される。
この可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチル
フタレート、ブチルベンジルフタレート、ジオクチルア
ジペート、トリクレジルフォスフェートなどの一般使用
されている可塑剤のほか、DAP、アクリル系モノマー、
アクリル系オリゴマーなどの反応性可塑剤、トリブトキ
シエチルフォスフェート、ブチルジグリコールアジペー
ト、サンソサイザーC−1100(新日本理化製)、HA−10
0(積水化学製)、AM−801(積水化学製)、AM−801A
(積水化学製)などの帯電防止性可塑剤、ドデシルベン
ゼン誘導体などの二次可塑剤なども使用できる。
また、この可塑剤の添加量は、熱可塑性合成樹脂100重
量部に対して10〜100重量部とすることができる。
また、この着色剤としては、一般使用されている着色剤
であればどのようなものでも使用できる。
なお、色相が異なる着色合成樹脂粒Tを製造させるに
は、この着色合成樹脂粒本体30に色相の異なる着色剤を
添加させればよい。
さらに、この充填剤としては、例えば経済的な炭酸カル
シウム、クレー、シリカ、シラスバルーン、ガラスバル
ーン、木粉、コルク粉などの軽量充填剤が使用でき、そ
のほかにも例えば導電性または帯電防止性を与える目的
でカーボン粉末、帯電防止性炭酸カルシウム(日東粉化
製T130−2500、丸尾カルシウム製EC−1、EC−5な
ど)、炭素繊維、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、ス
テンレス、鉄などの金属よりなる粉末、金属箔細片また
は短繊維などの導電性粉末充填剤、導電性短繊維、有機
繊維または無機繊維の表面を金属または金属酸化物およ
びその他の導電性物質で被覆された導電性繊維などが使
用でき、また耐摩耗性や防滑性を与える目的で珪砂粒、
ケイ酸化合物粒子、ガラス粉末、陶磁器粉砕粒、カーボ
ランダムおよびアランダムなどの硬質粉粒体が使用で
き、さらに寸法安定性を与える目的でガラス短繊維、チ
タン酸カルシウムの短繊維、MOS(カルシウムメタシリ
ケート)短繊維などの無機物短繊維などが使用できる。
この導電性粉末充填剤としては、粒径0.5〜1,000μmの
範囲のものが好ましく、また導電性短繊維は、直径1〜
600μm、長さ0.5〜20mmの範囲のものが好ましい。これ
らの導電性粉末充填剤または導電性短繊維の添加量は、
目的とする抵抗値により適宜設定する必要があるが、導
電性粉末充填剤の場合で約2重量%以上、導電性短繊維
の場合で約1重量%以上の添加が好ましい。
また、硬質粉粒体は、粒径が10〜1,000μmが好まし
く、添加量は5重量%以上の添加が好ましい。これら充
填剤およびそのほかの添加剤などは使用目的に応じて適
当量添加使用される。
これらの添加剤は、単独で使用しても2種類以上を混合
して使用してもよい。
前記透明表面層40は、色相が異なるそれぞれの着色合成
樹脂粒本体30の表面30aの全面を被覆し、かつ透明性を
有する表面層で、その主な素材としては、着色合成樹脂
粒本体30に使用される熱可塑性合成樹脂と同一のものが
使用できるが着色合成樹脂粒と接着するものであればい
ずれのものでもよい。
また、その添加剤としても、例えば可塑剤、安定剤など
といった着色合成樹脂粒本体30とほぼ同一のものが使用
できる。しかし、少なくとも着色剤および充填剤などの
ような透明表面層40に色付けさせる可能性のある添加剤
は、この透明表面層40の透明性を阻害しない範囲で添加
されるものとし、従ってこの透明表面層40は、無色透明
であっても、着色透明であっても、半透明であってもよ
い。
なお、これらの着色合成樹脂粒本体30および透明表面層
40のうち、少なくともこの透明表面層40に導電性充填剤
および/または帯電防止剤などを添加させた場合には、
導電性および/または帯電防止性を有する床材が得られ
る。
また、着色合成樹脂粒本体30に導電性充填剤を添加した
場合には、さらに導電性に優れた床材が得られる。
この透明表面層40に使用される着色剤の添加量として
は、着色剤の種類によって隠蔽力が異なるが、おおむね
熱可塑性合成樹脂100重量部に対して0〜20重量部であ
り、20重量部を超えると、着色合成樹脂粒本体30の透明
性がなくなり、着色合成樹脂粒Tをシート化させた際
に、第1図に示す貫通模様を有する着色層20が流れ模様
となって、第2図に示す着色合成樹脂粒Tの粒状の輪郭
が不明瞭となり、また現出された意匠の立体感および色
の深みなどの表現も曖昧になる。
これらの着色合成樹脂粒本体30と、透明表面層40との混
合比率は、重量比で着色合成樹脂粒本体:透明表面層=
95:5〜30:70、特に90:10〜50:50が好ましく、95:5より
着色合成樹脂粒本体30の量が多くなると、透明表面層40
が薄くなって、着色合成樹脂粒Tをシート化させた際
に、互いに隣接する着色合成樹脂粒本体30どうしの間
に、透明表面層40からなる第3図に示す透明目地40′が
ほとんど成形されずに、貫通模様を有する着色層20が流
れ模様となって、第2図に示す着色合成樹脂粒Tの粒状
の輪郭が不明瞭となり、また現出された意匠の立体感お
よび色の深みなどの表現も曖昧になる恐れがあり、一方
30:70より着色合成樹脂粒本体30の量が少なくなると、
着色合成樹脂粒本体30の表面30aの全面に透明表面層40
を積層できなくなったり、着色合成樹脂粒Tをシート化
させた際に、シートのほとんどの部分が透明表面層40か
らなる第3図に示す透明目地40′となって意匠表現が乏
しくなる恐れがある。
この第2図に示す着色合成樹脂粒本体30としては、例え
ば高速撹拌翼形ミキサーにより造粒した着色合成樹脂
粒、着色剤を含む熱可塑性合成樹脂を棒状に押し出した
のち、これを切断もしくは粉砕した着色合成樹脂粒、同
じく着色剤を含む熱可塑性合成樹脂をシート状に成形し
たのち、これを粉砕または打ち抜いた着色合成樹脂粒な
ど通常の造粒方法で製造されたものが使用でき、これら
のうちで色相の異なる複数種類のものが使用される。
また、この着色合成樹脂粒本体30の粒径は、0.5〜30m
m、特に1〜20mmが好ましい。
なお、この着色合成樹脂粒Tの製造方法としては、例え
ば着色合成樹脂粒本体30を、図示しない高速回転翼型ミ
キサーおよびリボンブレンダーなどといった、第2図に
示す着色合成樹脂粒本体30を加熱して冷却できるミキサ
ー中に投入したのち、透明表面層40の原料となる透明熱
可塑性合成樹脂溶液、透明熱可塑性合成樹脂ペーストま
たは透明熱可塑性合成樹脂粉末を投入し、次にまたこれ
を加熱撹拌して製造する方法などが採用できるが、必ず
しもこれに限定させる必要はなく、そのほかの製造によ
り製造されたものも使用できる。
また、透明表面層40の原料として透明熱可塑性合成樹脂
粉末を使用する場合は、着色合成樹脂粒本体30より熱軟
化溶融し易いものを使用するのが好ましい。
さらに、この高速回転翼型ミキサーとしては、例えばヘ
ンシエルミキサー(三井三池化工機製)、スーパーミキ
サー(川田製作所製)、ニューグラマシン(大和田化工
機製)などが使用できる。
なお、こ着色合成樹脂粒Tは、単独で、かつそのままの
状態で使用した、この着色合成樹脂粒Tを粉砕して使用
することもでき、また粉砕しない着色合成樹脂粒Tと粉
砕した着色合成樹脂粒Tとを混合使用させてもよく、さ
らに図示しない通常の着色合成樹脂粒と本発明の着色合
成樹脂粒Tとを混合して使用してもよい。
また、第3図に示す本基材層10上に、貫通模様を有する
着色層20を積層させる方法としては、まず基材層10上
に、互いに色相が異なる複数種類の着色合成樹脂粒Tを
均一な状態に布設させる。
なお、この基材層10上への着色合成樹脂粒Tの布設方法
として、本発明の実施例では、基材層10上に、図示しな
いホッパーおよび振動板を有する着色合成樹脂粒供給機
の前記ホッパーから第3図に示す着色合成樹脂粒Tを振
動板に供給させたのち、同じく図示しない前記振動板か
らこの基材層10上に着色合成樹脂粒Tを均一に散布させ
る方法が採用されているが、必ずしもこれに限定させる
必要はなく、例えば図示しないドクターブレードや供給
口を設けた供給器により均一に散布することもできる。
さらに、切欠部を有するドクターブレードまたは着色合
成樹脂粒Tの同じく図示しない供給口を間欠的に設けた
供給器により、第3図に示す着色合成樹脂粒Tを基材層
10上に筋状に供給し、次にまた図示しない振動板で基材
層10を振動させて基材層10上に着色合成樹脂粒Tを均一
に分散させる方法などのそのほかどのような布設方法を
採用させてもよい。
そののち、着色合成樹脂粒Tが単層もしくは複層で均一
に散布された状態で載置された基材層10を、加熱加圧し
て着色合成樹脂粒Tを溶融シート化させることで、この
基材層10上に貫通模様を有する着色層20が積層され、こ
れにより第1図に示す床材Sが製造される。
なお、第3図に示す着色合成樹脂粒Tが分散状態で載置
された基材層10の加熱加圧装置としては、例えば通常使
用されるエンボス装置(フラットエンボスを含む)、加
熱押圧するプレス装置および高周波誘電加熱加圧装置な
ど、一般使用されている装置が採用できる。
この貫通模様を有する着色層20の溶融シート化時に、互
いに隣接する着色合成樹脂粒Tの透明表面層40どうしが
溶融して、第1図に示す透明目地40′となり、これによ
り第3図に示す互いに隣接する着色合成樹脂粒Tの着色
合成樹脂粒本体30どうしが区画されて、外見的に着色合
成樹脂粒Tの粒状の輪郭を留めることができ、しかもこ
の着色合成樹脂粒Tは、互いに色相が異なる複数種類の
着色合成樹脂粒Tを単層または複層に重ねた状態で加熱
加圧して溶融シート化されるため、現出された意匠に立
体感および色の深などをも表現できる。
以上、本発明を詳述したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、要旨を逸脱しない範囲での設計変更など
があっても本発明に含まれる。
例えば、本発明では、床材に使用される着色合成樹脂粒
およびこれを用いた合成樹脂シートを例にとったが、必
ずしもこれに限定させる必要はなく、例えば壁材などの
そのほかの用途にも採用できる。
また、本発明では、着色合成樹脂粒を用いた合成樹脂シ
ートとして、基材層上に貫通模様を有する着色層のみを
積層したものを示したが、必ずしもこれに限定させる必
要はなく、例えばこれらの基材層と貫通模様を有する着
色層との間に発泡または未発泡の熱可塑性合成樹脂から
なる中間層を設けたり、またこの貫通模様を有する着色
層上にさらに透明熱可塑性合成樹脂からなる表面層を積
層させてもよい。
さらに、アクリル系、ウレタン系、ウレタンアクリレー
ト系などの汚れ防止のための塗料を塗布して、加熱、紫
外線照射、電子線照射などの硬化手段で硬化した塗膜層
を設けてもよい。
〔作用〕
本発明の着色合成樹脂粒は、熱可塑性合成樹脂からなる
着色合成樹脂粒本体の表面に、熱可塑性合成樹脂からな
る透明全表面を積層して製造される。
また、少なくとも基材層上に、着色合成樹脂粒を用いた
合成樹脂シートは、互いに色相が異なる複数種類の着色
合成樹脂粒を基材層上に布設し、加熱加圧し溶融シート
化させた貫通模様を有する着色層を積層することで製造
される。
この貫通模様を有する着色層の溶融シート化時に、互い
に隣接する着色合成樹脂粒の透明表面層どうしが溶融し
て透明目地化し、これにより互いに隣接する着色合成樹
脂粒の着色合成樹脂粒本体どうしが区画されて、外見的
に着色合成樹脂粒の粒状の輪郭を留めることができ、し
かもこの着色合成樹脂粒は、互いに色相が異なる複数種
類の着色合成樹脂粒を基材層上に布設した状態で加熱加
圧して軟化もしくは溶融して焼結してシート化されるた
め、現出された意匠に立体感および色の深みなどをも表
現できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明す
る。
実施例1 着色合成樹脂粒配合処方 (重量部) PVCホモポリマー(P=800); 100 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量5
重量%); 10 ジ−2−エチルヘキシルフタレート: 40 エポキシ化大豆油; 2 Ba−Zn系安定剤; 3 炭酸カルシウム; 100 着色剤; 適宜量 前記配合組成物を、高速撹拌翼型ミキサー(ヘンシェル
ミキサー)を用いて加熱撹拌し造粒したのち、直ちに冷
却して得た着色合成樹脂粒と、下記配合に調製した塩化
ビニルペースト組成物を使用し、ヘンシェルミキサーに
該着色合成樹脂粒の全表面に透明樹脂層を形成させた。
なお、着色合成樹脂粒(粒径1mm〜3mm):透明性塩化ビ
ニルペースト(重量比)=60:40であった。
塩化ビニルペースト配合処方 (重量部) PVCペースト樹脂; 70 粗粒子PVC; 30 ジ−2−エチルヘキシルフタレート; 40 エポキシ大豆油; 2 Ba−Zn系安定剤; 3 粘度低下剤; 2 得られた透明層を有する着色合成樹脂粒を、10メッシュ
のスクリーンで整粒し、濾過できない大粒径の粒子を粉
砕機により粉砕し、これを整粒した粒子と混合して散布
用の透明層を有する着色合成樹脂粒を得た。
一方、ガラス繊維と有機繊維とパルプよりなる混抄紙
(厚み0.3mm)の表面に着色塩化ビニルペーストを0.5mm
に塗布し170℃で約1分間加熱ゲル化したシートを準備
し、このシートの着色塩化ビニル層表面に、前記に示す
散布用の透明層を有する着色合成樹脂粒をドクターブレ
ードにより布設し、170℃で約2分間加熱し、引き続き
遠赤外線ヒータで30秒〜1分間加熱し、直後に冷却され
たフラットエンボスロールで加圧し、次にウレタンアク
リレート系の紫外線硬化型塗料を約30μmの厚みに塗布
し、紫外線を照射して硬化させ、床材を製造した。
このようにして得られた床材は、透明層を有する着色合
成樹脂粒の着色合成樹脂粒本体どうしが区画されて、外
見的に着色合成樹脂粒の粒状の輪郭を留めたものであ
り、しかも立体感および色の深みも優れたものであっ
た。
〔発明の効果〕
本発明の着色合成樹脂粒は、着色合成樹脂粒本体の全表
面に透明表面層を形成させているので、この着色合成樹
脂粒を用いた合成樹脂シートでは、このように貫通模様
を有する着色層の溶融シート化時に、互いに隣接する着
色合成樹脂粒の透明表面層どうしが溶融して透明目地化
されることで、互いに隣接する着色合成樹脂粒の着色合
成樹脂粒本体どうしが区画されて、外見的に着色合成樹
脂粒の粒状の輪郭を留めることができるという効果が得
られる。
また、この着色合成樹脂粒は、互いに色相が異なる複数
種類の着色合成樹脂粒を単層または複層に重ね合わせた
状態で加熱加圧して溶融シート化されるため、現出され
た意匠に立体感および色の深みなどをも表現できるとい
う効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の着色合成樹脂粒を用いた合成樹脂シー
トの斜視図、第2図は本発明の着色合成樹脂粒の拡大断
面図、第3図は第1図のIII−III拡大断面図である。 S;床材(合成樹脂シート) T;着色合成樹脂粒 10;基材層 20;貫通模様を有する着色層 30;着色合成樹脂粒本体 30a;表面 40;透明表面層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性合成樹脂粒からなる着色合成樹脂
    粒本体の全表面に、熱可塑性合成樹脂からなる透明表面
    層を形成させたことを特徴とする着色合成樹脂粒。
  2. 【請求項2】少なくとも、基材層と、該基材層上に貫通
    模様を有する着色層とを備え、この貫通模様を有する着
    色層は、請求項1記載の着色合成樹脂粒であって、かつ
    互いに色相が異なる複数種類の前記着色合成樹脂粒を加
    熱加圧して軟化もしくは溶融し焼結してシート化させた
    ものであることを特徴とする着色合成樹脂粒を用いた合
    成樹脂シート。
JP2081145A 1990-03-30 1990-03-30 着色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シート Expired - Fee Related JPH0745126B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2081145A JPH0745126B2 (ja) 1990-03-30 1990-03-30 着色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2081145A JPH0745126B2 (ja) 1990-03-30 1990-03-30 着色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03281207A JPH03281207A (ja) 1991-12-11
JPH0745126B2 true JPH0745126B2 (ja) 1995-05-17

Family

ID=13738254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2081145A Expired - Fee Related JPH0745126B2 (ja) 1990-03-30 1990-03-30 着色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0745126B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106536213A (zh) * 2014-07-16 2017-03-22 瓦林格创新股份有限公司 制造热塑性耐磨箔的方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5150968A (en) * 1974-10-31 1976-05-06 Matsushita Electric Works Ltd Moyotsukitairuno seizohoho
JPS5431463A (en) * 1977-08-15 1979-03-08 Matsushita Electric Works Ltd Production of decorative sheet
JPS587443A (ja) * 1981-07-06 1983-01-17 Asahi Chem Ind Co Ltd 熱可塑性重合体からなる組成物
JPS5851071A (ja) * 1981-09-22 1983-03-25 Fujitsu Ltd ウエ−ハの片面ラツピング方法
JPS6029609U (ja) * 1983-08-05 1985-02-28 日ノ出樹脂工業株式会社 着色プラスチックペレット

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03281207A (ja) 1991-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3192294A (en) Method of molding vinyl resin sheet material having an embossed surface
RU2516126C2 (ru) Безосновное декоративное поверхностное покрытие
US3941636A (en) Process for forming decorative surface coverings
US4778547A (en) Process for making a dimensionally stable, embossed, ornamented tile surface covering
US3049761A (en) Process for producing colored sheet material
CA1083896A (en) Decorative sheet-type material containing chips and process for making same
KR960006787B1 (ko) 장식성 상감 바닥 또는 벽 피복물 및 그의 제조방법
JPH0745126B2 (ja) 着色合成樹脂粒およびこれを用いた合成樹脂シート
US3953564A (en) Process for forming decorative surface coverings
JPH08118577A (ja) 立体模様を有する内装材
CN107849303A (zh) 聚(氯乙烯)基材及其制造方法
JPH0159093B2 (ja)
CA1225578A (en) Stress-free, embossed, ornamented tile surface covering and process for making the same
JPH0715214B2 (ja) ゴム床材を製造する方法
JPH03281243A (ja) 導電性着色合成樹脂粒およびこれを用いた導電性合成樹脂シート
US20030077431A1 (en) Jaspe pattern flooring and welding rod
JP2003097035A (ja) 床仕上げ材およびその製造方法
JPH041116B2 (ja)
JP3054213B2 (ja) 化粧シート
JP3156137B2 (ja) 表面に複数色の立体的模様を現出させた積層材及びその製造方法。
KR102100187B1 (ko) 바닥재의 제조방법 및 이로부터 제조된 바닥재
JPH04232742A (ja) 装飾シート
KR100423842B1 (ko) 파스텔 질감 및 입체감이 부여되고 내구성이 뛰어난 바닥재
JP3054214B2 (ja) 化粧シートの製造方法
US3370114A (en) Method of preparing nondirectional vinyl flooring

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090517

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees