JPS6173777A - 磁性塗料の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［産業上の利用分野］ 本発明は、磁性塗料の製造方法に関する。より詳しくは
、電磁変換特性と塗膜特性とに優れる磁気記録媒体を製
造することのできる磁性塗料の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 従来より、ポリエステルフィルム等の非磁性物質からな
る支持体−１；に、磁性粉末がバインダー中に分散され
た磁性塗料を塗布して形成した塗布型の磁気記録媒体が
広く用いられている。 近年、磁気記録媒体の高密度記録化のために、磁性塗料
に用いる磁性粉末は微粒子化の方向に進んでいる。この
場合に、磁性粉末の微粒子化に伴って粒子の凝集力が強
くなり、従来の磁性塗料に使用されているバインダーお
よび分散方法では磁性粉末の高分散が困難となることが
多かった。 そのために、このような磁性塗料から形成された磁気記
録媒体は満足な電磁変換特性が得られなかった。　磁性
粉末の分散性の改善のために、従来のバインダーより低
分子！−のものを使用することが提案されている。しか
し、このような低分子Ｊ１１のバインダーを含む磁性塗
料を支持体１−に塗布すると、乾煙後磁性層表面がゆず
肌状になったリ、あるいは粘着性を呈し、磁気記録媒体
の製造が完了して巻き取った後に、ブロッキング現象が
生じるという別の欠点が発生しやすかった。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、本発
明の目的は、バインダー中に磁性粉末が分散性高く混合
分散され、優れた電磁変換特性を有する磁気記録媒体が
形成可能な磁性塗料の製造方法を提供することにある。 本発明の他の目的は、磁性層がゆず肌状になったり、ま
た巻き取った後にブロッキング現象が生じることのない
磁気記録媒体を形成することのできる磁性塗料の製造方
法を提供することにある。 ［発明の態様］ 本発明の磁性塗料の製造方法は、 １）平均重合度１００乃至３００の塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−ビニルアルコール共重合体と平均分子ｉ　１００
０乃至５０００のウレタンプレポリマーとを含むバイン
ダーと、磁性粉末とを少なくとも含有する組成物を混合
分散する工程と ２）混合分散された前記組成物に二官能性イソシアネー
ト化合物を添加して撹拌する工程と、３）撹拌された前
記組成物に硬化剤を添加して更に撹拌する工程と を有することを特徴とする。 ［発明を実施するのに好適な態様］ 本発明の磁性塗料の製造方法に使用できる材料につき以
下で説明する。 従来公知の磁性塗料は、一般に磁性粉末、バインダー、
分散剤、研磨剤、硬化剤等の成分からなるが、本発明の
磁性塗料の製造方法においても、バインダー以外の成分
は従来公知のものを使用することができる。また、これ
らの組成割合に関しても従来通常用いられる配合でよい
。 本発明に用いるバインダーは、平均重合度１００乃至３
００の塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体と平均分子量１０００乃至５０００のウレタンプレ
ポリマーとを含有する。ここで、平均分子ｈ１は粘度平
均分子量を示し、平均重合度はＪＩＳＫ　６７２１によ
るものである。 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体の
重合モル比は各種のものを使用でき、特に限定するもの
ではない、ウレタンプレポリマーの種類に関しても特に
限定するものではないが、例えば、ポリエステルジオー
ル、ポリエーテルジオール等を使用できる。上記二種類
のバインダーの平均重合度あるいは平均分子量の数値限
定の意味は後述する。 更に、本発明においては、補助的なバインダーとして、
二官能性インシアネートを用いる。この補助的なバイン
ダーの働きに関しても後述する。 使用できる二官能性イソシアネート化合物の例としては
、トリレンジイソシアネート（Ｔ口■）、４−４′ジフ
エニルメタンジイソシアネート（ＭＤＩ）。 ヘキサメチレンシイソイシアネート（Ｈ口■）、インフ
ォロンジイソシアネート（ＩＰＤＩ）、キシレンジイソ
シアネート（ＸＤＩ）等の公知のジイソシアネートを挙
げることができる。 もちろん本発明の目的達成を阻害しない範囲内で、他の
バインダーを添加してもよい。 」二記の材料を用いた本発明の磁性塗料の製造方法を以
下に説明する。 まず、所定の組成を有する磁性粉末、分散剤、研磨剤、
溶媒等の組成物とバインダーである平均重合度１００乃
至３００の塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合体と平均分子量１０００乃至５０００（７）　”
レタンプレポリマーとをサンドミル、ニーダ−等の混合
機で十分混合分散する。この際に用いるバインダーは、
従来通常用いられているバインダーよりも低分子量なの
で磁性粉末のバインダー中への分散性は良好なものとな
る。 この段階で、バインダー中への磁性粉末の分散性は極め
て優れたものとなるので、最終的に磁性塗料が製造され
た場合にも磁性粉末の分散性が良好なものとなる。 平均重合度が３００以上の塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体、あるいは平均分子量５０００
以上のウレタンプレポリマーを使用しても、分子量が大
きく粘性が高すぎ、磁性粉末の分散性は良くならない、
また、平均重合度１００以下の前記共重合体、あるいは
平均分子量ｔｏｏｏ以下のウレタンプレポリマーを使用
しても、バインダーとしての本来的な機能を果さないの
で好ましくない。 上記の２種類のバインダーの全量は、磁性粉末１００部
に対して１０部〜１００部程度添加することが好ましい
、また２種のバインダーの重量比、すなわち、（前記塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体の重
量）：（前記ウレタンプレポリマーの重量）＝１０：１
〜１：１０が好ましい。 次に、上記のようにして十分混合された混合物と前記二
官能性イソシアネートをペイントアジター、デスパーザ
−等の撹拌機で十分に撹拌する。　二官能インシアネー
ト化合物の添加量は、そのインシアネート基（−Ｎ−Ｃ
＝Ｏ）の当量が、バインダーとして添加する前記ウレタ
ンプレポリマーの水酸基（−ＯＨ）の当量の８０〜１２
０％となるように添加することが好ましい。 常温ではこの撹拌工程で、ウレタンプレポリマーが架橋
の進行速度が遅いため、この際二官能性インシアネート
化合物によるウレタンプレポリマーの架橋の進行速度を
高めるために加熱しながらの撹拌が好ましい。 上記のようにして、二官能性インシアネートによるウレ
タンプレポリマーの架橋を速やかに進行させても、その
架橋が三次元的に延びることはなく、ウレタンプレポリ
マーの高重合化はある程度で止まる。 従って、二官能性イソシアネート化合物によりある程度
高重合化されたウレタンプレポリマーと平均重合度１０
０乃至３００のｊ１２化ビニル−酢酸ビニル−ビニルア
ルコール共重合体とにより磁性塗料は塗布するのに最適
な粘性を有するものとなる。 次に、ポリイソシアネート等の公知の硬化剤を所定の組
成となるように添加し、更に撹拌して磁性塗料の製造を
完了する。この段階で添加する硬化剤の働きは、前段階
で添加したジイソシアネートと異なり、磁性塗料の支持
体上への塗布前にバインダーの架橋を進行させて磁性塗
料の粘性に大きな影響を及ぼすものではなく、磁性塗料
を支持体に塗布して磁性層を形成したときにその磁性層
を硬化させることが主な働きである。ただし、二官能性
イソシアネートを前段階で添加せず、ポリイソシアネー
ト等の公知の硬化剤の添加のみから磁性塗料を製造した
場合、その磁性塗料から形成される磁性層は、満足な塗
膜特性を有するような塗布ができない、すなわち、磁性
層が粘着性を呈したり、ゆず肌状になる可能性が多い、
このことから、磁性粉末の分散性を向上させるために比
較的低分子量の塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ
ール共重合体とウレタンプレポリマーをバインダーとし
て用いた本発明では、二官能性イソシアネートとポリイ
ソシアネート等の硬化剤とにより２段階にウレタンプレ
ポリマーの架橋を進めることによって、磁性層は良好な
塗膜特性を有するような硬化が進行することがわかる。

【発明の効果】

本発明の磁性塗料は、バインダー中への磁性粉末の分散
性が極めて高いものとなる。そのために、本発明の磁性
塗料の製造方法を用いることにより優れた電磁変換特性
を有する磁気記録媒体を製造することが可能となった。 更に、本発明の磁性塗料の製造方法を用いることにより
、磁性層に粘着性がなく、しかもゆず肌にもならない磁
気記録媒体の製造も可能となった。従って５製造された
磁気記録媒体を巻き取った後もブロッキングが発生しな
くなった。 ［実施例］ 以下、本発明の代表的な実施例及び比較例により、本発
明を更に詳細に説明する。以下の記載において、１部」
は「重醍部」を表わす。 実施例１ 強磁性金属粉末（Ｆｅ−Ｎｉ合金、長径０．２５ｕ、軸
比８）１００部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体（
平均重合度２５０９重合モル比９１：３：Ｂ　）１５部 ウレタンプレポリマー（平均分子量３０００）　　１０
部アルミナ粉末（研磨剤）　　　　　　　　　　５部レ
シチン（分散剤）　　　　　　　　　　　１部メチルエ
チルケトン　　　　　　　　　　１２０部トルエン　　
　　　　　　　　　　　　　１２０部」−記組酸物をサ
ンドグラインダーにて混合分散を行なった。 次に、十分に混合された上記組成物にトリレンジイソシ
アネ−１−１，８部を添加して、塗料温度を４０°Ｃに
保って撹拌機ペイント・アジターで約１時間撹拌してウ
レタンプレポリマーの架橋反応を行った。 次に、これを常温に戻した後、化学式 で示されるポリイソシアネート架橋剤を５部更に添加し
、十分撹拌して磁性塗料を製造した。 実施例２ 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体の
平均重合度を２００に変更した以外は実施例１と同様に
して磁性塗料を製造した。 実施例３ ウレタンプレポリマーの平均分子量を４０００に変更し
た以外は実施例１と同様にして、磁性塗料を製造した。 実施例４ ）・リレンジイソシアネ−１・のかわりにヘキサメチレ
ンジイソシアネーＩ・を用いた以外は実施例１と同様に
して磁性塗料を製造した。 比較例１ 強磁性金属粉末（Ｆｅ−Ｎｉ合金、長径０．２５μ、軸
比８）１００部 ＨＸ　化ビニルー酢酸ビニルービニルアルコール共重合
体（平均重合度４２０１重合モル比９１：３：８　）１
５部 ポリウレタンエラスＩ・マー（平均分子！＝５０００）
１０部 アルミナ粉末（研磨剤）　　　　　　　　　　５部レシ
チン（分散剤）　　　　　　　　　　　　１部メチルエ
チルケトン　　　　　　　　　　　１２０部Ｉ・ルエン
　　　　　　　　　　　　　　　１２０部−１−記組成
の混合物をサンドグラインダーにて混合分散を行なった
。 次に、十分混合された一ヒ記組成物に化学式□で示され
るポリイソシアネート架橋剤を５部添加し、撹拌機で約
０．５時間撹拌して磁性塗料を製造した。 比較例２ トリレンジイソシアネートを添加しないこと以外は、実
施例１と同様にして磁性塗料を製造した。 比較例３ 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体の
平均重合度４２０のものを使用した以外は、実施例１と
同様にして磁性塗料を製造した。。 比較例４ ウレタンプレポリマーの平均分子量が４２０のものを使
用した以外は、実施例１と同様にして磁性塗料を製造し
た。 磁性粉末が優れた分散性を有する磁性塗料を用いて製造
された磁気テープは、良好なＣ／Ｎ比を示す。このよう
な観点から、実施例１，２，３．４及び比較例１，２，
３．４で製造された磁性塗料から以下のように磁気テー
プを製造し、４．５ＭＨｚでのＣ／Ｎ比を測定しそれぞ
れの磁性塗料の製造方法の評価を行った。結果を表１に
示す。磁気テープを製造するには、まず実施例１，２，
３．４及び比較例で製造したそれぞれの磁性層＄１を厚
さ１０ｇ１ｌのポリエステルフィルム−Ｌに塗布し、所
定方向に磁界をかけて磁気的な配向処理を施した。次に
、乾燥工程を経た後に、表面の平滑化のためにカレンダ
ー処理を施し、厚さ約３μの磁性層を形成した。これを
５０℃で２４時間放置した後に所定の幅に裁断して磁気
テープを製造した。 表１ ．」−記の表１から明らかなように、本発明の磁性塗料
を用いて形成した磁気テープは、極めて優れた電磁変換
特性を有していることが判明した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 磁性塗料の製造方法において、 １）平均重合度１００乃至３００の塩化ビニル−酢酸ビ
   ニル−ビニルアルコール共重合体と平均分子量１０００
   乃至５０００のウレタンプレポリマーとを含むバインダ
   ーと、磁性粉末とを少なくとも含有する組成物を混合分
   散する工程と、 ２）混合分散された前記組成物に二官能性イソシアネー
   ト化合物を添加して撹拌する工程と、３）撹拌された前
   記組成物に硬化剤を添加して更に撹拌する工程 とを有することを特徴とする磁性塗料の製造方法。