JPH0287316A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは磁性粉
末の分散性が良好で電磁変換特性に優れた磁気記録媒体
に関する。

〔従来の技術〕

磁気記録媒体は、通常、磁性粉末、結合剤成分、有機溶
剤およびその他の必要成分からなる磁性塗料をポリエス
テルフィルムなどの基体上に塗布、乾燥してつくられる
。この際使用される結合剤成分は、磁性粉末の分散性に
優れ、磁気記録媒体に高怒度などの優れた電磁変換特性
を付与できるとともに、耐摩耗性に優れるものが望まれ
る。

このため結合剤樹脂について種々の研究開発がなされ、
たとえば、従来から使用されているポリウレタン樹脂の
分子鎖内に、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基
、アミノ基およびそれらの塩などの官能基を導入し、こ
のポリウレタン樹脂を結合剤樹脂として使用して、磁性
粉末の分散性を改善することが行われている。（特開昭
５９−３０２３５号、特開昭６０−９５７２２号）〔発
明が解決しようとする課題〕 ところが、この種のスルホン酸基、カルボキシル基、リ
ン酸基、アミノ基およびそれらの塩などの官能基を分子
鎖内に導入したポリウレタン樹脂は、導入した官能基が
磁性粉末表面と強固に結合するため結合剤樹脂の吸着量
が多く、磁性粉末が微粒子化されるに伴い、磁性粉末表
面のポリウレタン樹脂相互間に水素結合が生じて、磁性
塗料の粘度が増大し、磁性粉末の分散性がかえって低下
するという欠点があった。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、かかる現状に鑑み種々検討を行った結果な
されたもので、分子鎖内部にフェノール性の水酸基を１
分子当たり１個以上有するポリウレタン樹脂を結合剤成
分として使用することによって、特に微細な磁性粉末を
用いる磁性塗料の粘度の増大を抑制し、磁性粉末の分散
性を充分に改善して、電磁変換特性を一段と向上させた
ものである。

この発明において結合剤成分として使用されるポリウレ
タン樹脂は、分子鎖内部にフェノール性の水酸基を１分
子当たり１個以上有するポリウレタン樹脂で、このポリ
ウレタン樹脂は、分子鎖内部に含有される非常に弱い酸
であるフェノール性の水酸基が、磁性粉末の粒子表面に
適度な強さで結合し、従来のポリウレタン樹脂に導入さ
れるスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、アミノ
基およびそれらの塩などの官能基のように、磁性粉末の
粒子表面に強固に結合しないため、磁性粉末の微粒子化
に伴う磁性塗料の粘度の増大が良好に抑制され、特に微
細な磁性粉末の分散性が充分に向上されて、電磁変換特
性に優れた磁気記録媒体が得られる。

このような分子鎖内部にフェノール性の水酸基を１分子
当たり１個以上有するポリウレタン樹脂は、ポリウレタ
ン骨格中の鎖長延長剤の一部をフェノール性水酸基を持
つ化合物で置換して得られるもので、ジイソシアネート
成分と、ポリオール成分と、鎖長延長剤と、フェノール
性水酸基を有するジオール成分との反応によって製造さ
れる。

ここで、鎖長延長剤としては、たとえば、１，４−ブク
ンジオール、ハイドロキノン、エチレンジアミン、トリ
レンシミアンなどが好ましく使用され、鎖長延長剤の一
部を置換するフェノール性水酸基を持つ化合物としては
、たとえば、Ｉ−（２，３−ジヒドロキシプロピル）−
２−ヒドロキシフェニルエーテルなどのフェノール性水
酸基を有するジオールが好適なものとして使用される。

また、ジイソシアネート成分としては、たとえば、ジフ
ェニルメタン−４，４′−ジイソシアネート、２．４−
）リレンジイソシアネート、２．６−）リレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが好ま
しく使用され、ポリオール成分としては、たとえば、ポ
リブチレンアジペートジオール、ポリエチレングリコー
ル、ポリ　（ε−カプロラクトン）などが好適なものと
して使用される。

このようにして得られる分子鎖内部にフェノール性の水
酸基を１分子当たり１個以上有するポリウレタン樹脂は
、数平均分子量が５０００〜１０ｏｏｏｏの範囲内にあ
り、さらに２００００〜６００００の範囲内にあるもの
が好ましく使用され、分子量が５０００未満のものでは
必要な機械的特性が得られず、分子量がｔｏｏｏｏｏを
越えるものでは分散性が充分に向上されない。

このような分子鎖内部にフェノール性の水酸基を１分子
当たり１個以上有するポリウレタン樹脂は、必要に応じ
て他のポリウレタンと混合して使用され、さらに、繊維
素系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ブチラ
ール樹脂、イソシアネート化合物など、一般に磁気記録
媒体に使用される結合剤樹脂とも、相溶性よく併用され
る。

この発明の磁気記録媒体を製造するには常法に準じて行
えばよく、たとえば、ポリエステルフィルムなどの基体
上に、磁性粉末、前記の分子鎖内部にフェノール性の水
酸基を有するポリウレタン樹脂、有機溶剤およびその他
の添加剤を含む磁性塗料を吹きつけもしくはロール塗り
などの任意の手段で塗布し、乾燥すればよい。

ここで使用される磁性粉末としては、たとえば、７−Ｆ
ｅ、Ｏ，粉末、Ｆｅ、Ｏａ粉末、Ｃｏ含有７−ＦｅｚＯ
３粉末、Ｃｏ含有Ｆｅ１Ｏ４粉末、ＣｒＯ□粉末の他、
Ｆｅ粉末、Ｃｏ粉末などの金属粉末およびバリウムフェ
ライトなど従来公知の各種磁性粉末が広く包含され、Ｂ
ＥＴ比表面積が３５ｒｒｒ／ｇ以上の非常に微細なこれ
らの磁性粉末がいずれも好適に使用される。

また、有機溶剤としては、メチルイソブチルケトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、酢酸
エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミドなどが単独で、あるいは二種以上混合して使
用される。

なお、磁性塗料中には、通常使用されている各種添加剤
、たとえば、研磨剤、潤滑側、分散剤、帯電防止剤など
を任意に添加使用してもよい。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例１ ジフェニルメタン−４，４′−ジイソシアネート１０重
量部とトルエン１０重量部の混合溶液に、トルエン１０
０重量部と、シクロへキサノン２００重量部と、ポリブ
チレンアジペートジオール１５０重量部とを８０°Ｃの
Ｎ２気流下で滴下し、それにラウリン酸ノルマルブチル
スズを１重量部加えた。これを２時間撹拌したのち、１
−（２，３−ジヒドロキシプロピル）−２−ヒドロキシ
フェニルエーテルを９重量部加え、さらに２時間撹拌し
た。その後１．４−ブタンジオール５重量部を滴下し、
１００°Ｃで約６時間反応させて、フェノール性水酸基
を導入したポリウレタン樹脂溶液を得た。

このようにして得られたフェノール性水酸基を有するポ
リウレタン樹脂溶液を使用し、Ｃｏ被着１−Ｆｅ、０．
８０重量部 （ＢＥＴ比表面積、３６ボ／ｇ）、 フェノール性水酸基を有するポ　ｌＯＯ〃リウレタン樹
脂溶液（固形分 ２０重量％） ベンガラ　　　　　　　　　　　　　５　　“アルミナ
　　　　　　　　　　　　５　〃ミリスチン酸　　　　
　　　　　　２　〃シリコーンオイル　　　　　　　　
０．５〃シクロへキサノン　　　　　　　２００〃トル
エン　　　　　　　　　　　２００〃の組成物をボール
ミルで９６時間混合分散して磁性塗料を調製した。この
磁性塗料を厚さ１５μｍのポリエステルフィルム上に乾
燥厚が５μｍとなるように塗布、乾燥し、表面平滑化処
理を行った後、所定の幅に裁断して磁気テープをつくっ
た。

実施例２ 実施例１における磁性塗料の組成において、ＢＥＴ比表
面積が３６ボ／ｇのＣＯ被被着−Ｆｅ。

０、粉末に代えて、ＢＥＴ比表面積が４５ｒｒｆ／ｇの
Ｃｏ被被着−ＦｅｚＯ，粉末を同量使用した以外は、実
施例１と同様にして磁気テープをつくった。

実施例３ 実施例１における磁性塗料の組成において、ＢＥＴ比表
面積が３６ｎ（７ｇのＣｏ被着１−Ｆｅｚ０３粉末に代
えて、ＢＥＴ比表面積が６０ｎｆ／ｇのＣｏ被被着−Ｆ
ｅｚ−Ｏｔ粉末を同量使用した以外は、実施例１と同様
にして磁気テープをつ（った。

実施例４ 実施例１における磁性塗料の組成において、ＢＥＴ比表
面積が３６ｒｒｆ／ｇのＣｏ被着７−Ｆｅ。

０３粉末に代えて、Ｂ′Ｆ！、Ｔ比表面積が７５ボ／ｇ
のＣｏ被被着−Ｆｅ！０．粉末を同量使用した以外は、
実施例１と同様にして磁気テープをつくった。

比較例１ 実施例１における磁性塗料の組成において、フェノール
性水酸基を有するポリウレタン樹脂溶液に代えて、カル
ボキシル基を有するポリウレタン樹脂溶液（固形分２０
重量％）を同量使用した以外は、実施例１と同様にして
磁気テープをつくった。

各実施例および比較例で調製した磁性塗料の粘度を、Ｂ
型回転粘度計を用い、４号ローターを使用して３０回転
で測定した。また、各実施例および比較例で得られた磁
気テープについて、磁気テプ工業会標準規格ＭＴＳ−１
０２に準じて出力とＳＮ比を測定した。

下記第１表はその結果である。

第１表 ことがわかる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、分子鎖内部にフェノール性の水酸基を１分子当たり
   １個以上有するポリウレタン樹脂を、磁性粉末とともに
   磁性層中に含有させたことを特徴とする磁気記録媒体