JP2000322729A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2000322729A
JP2000322729A JP2000062382A JP2000062382A JP2000322729A JP 2000322729 A JP2000322729 A JP 2000322729A JP 2000062382 A JP2000062382 A JP 2000062382A JP 2000062382 A JP2000062382 A JP 2000062382A JP 2000322729 A JP2000322729 A JP 2000322729A
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magnetic
acid
polyol
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JP2000062382A
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English (en)
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Hirotoshi Kitsumoto
博俊 木津本
Tsuyoshi Hachitsuka
剛志 八塚
Tsutomu Sugitoge
力 杉峠
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボンブラックが高い配合率でブレンドさ
れた磁性塗料の低塗料粘度と磁性粉の高分散性を保持す
る。 【解決手段】 強磁性粉末を結合剤中に分散させた磁性
材料を非磁性支持体上に塗布して形成された磁性層の結
合剤成分が、酸成分中の90モル%以上が芳香族二塩基
酸及びもしくは脂環族二塩基酸からなる分子量2000
以下のポリエステルポリオール(a)、(a)とは異な
る高分子ポリオール(b)、有機ジイソシアナート
(c)、及び必要によりイソシアネート基と反応性を有
する基を2個以上有する分子量500以下の化合物
(d)よりなるポリウレタン樹脂を含み、かつ強磁性粉
末に対し少なくとも5重量%以上のカーボンブラック粒
子を含んでいる事を特徴とする磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体に関
し、更に詳しくは耐久性、耐摩耗性、耐熱性に優れ、か
つ分散性、充填性に優れた磁気テープ、磁気ディスクな
どの磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】汎用的磁気記録媒体である磁気テープ、
フロッピイディスクは長軸1μm以下の針状磁性粒子を
分散剤、潤滑剤、帯電防止剤などの添加剤とともに結合
剤溶液に分散させて磁気塗料をつくり、これをポリエチ
レンテレフタレートフィルムに塗布してつくられてい
る。
【0003】磁性層の結合剤に要求される特性として
は、磁性粒子の分散性、充填性、配向性、磁性層の耐久
性、耐摩耗性、耐熱性、非磁性支持体との接着性等が挙
げられ、結合剤は非常に重要な役割を果たしている。
【0004】従来より用いられている結合剤としては、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル・ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル・塩化ビ
ニリデン共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ニトロセ
ルロース、セルロースアセテート・ブチレート、エポキ
シ樹脂あるいはアクリル樹脂等が使用されている。
【0005】これらの樹脂のうちポリウレタン樹脂はウ
レタン結合による分子間水素結合により他の樹脂と比べ
て強靭性、耐摩耗性の特性が優れている。また、磁性粉
末の分散性能を向上させるため、ポリウレタン分子中に
スルホン酸金属塩基を導入する事が効果的である事が知
られている。(特開昭54-159603) 近年、汎用ビデオテープ製造コスト削減を目的に磁性層
厚みがより薄くなる傾向にある。磁性層厚みが薄くなっ
た場合、磁気テープの黒色度が低下し、レコーダーに具
備されている光センサーによるテープ初めと終わり部分
にあるリードテープ部分が識別検知困難となり、オート
ストップ機能等が作動出来なくなる。
【0006】そこで薄膜化された磁性層の黒色度向上の
ため、カーボンブラック粒子の添加量が増やされつつあ
る。従来は特開昭63−103418、特開昭59−8
4339に見られる様にカーボンブラック粒子は磁性粉
に対し約3重量%以下の割合で配合されていた。しかし
最近では上記問題より少なくとも5重量%以上の割合で
配合される事が一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】磁性塗料中のカーボン
ブラック粒子の配合量が増加した系では、多くの場合、
磁性塗料粘度が増大し、磁性粉の分散が困難となる。そ
の様な磁性塗料を用いて磁気テープを製造した場合、磁
性粉分散が不十分なため得られた磁気テープの磁気特性
が十分に得られない、または粘度上昇の程度がひどい場
合には磁性塗料を塗工出来ない。或いは塗料粘度が高い
ために磁性塗料調製工程時間が長くなる、さらには塗工
ライン速度が上げられず、磁気テープ生産性が低下する
などの問題点も生じる。
【0008】磁性塗料中のカーボンブラック配合量が増
加した場合にも十分な磁性粉分散性と低い磁性塗料粘度
を保持出来る結合剤樹脂が求められている。従来の結合
剤樹脂ではこれら要求に対して不十分であった。本発明
はカーボンブラック配合量が磁性粉重量に対し、少なく
とも5重量%以上という高い割合で配合された際にも十
分な磁性粉分散性と低い磁性塗料粘度が保持される事に
より、優れた磁気特性を発揮する磁気記録媒体を提供す
る事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成すべ
くポリウレタン樹脂を鋭意検討した結果、本発明に到達
した。すなわち本発明は、強磁性粉末を結合剤中に分散
させた磁性材料を非磁性支持体上に塗布して形成された
磁性層の結合剤成分が、酸成分中の90モル%以上が芳
香族二塩基酸及びもしくは脂環族二塩基酸からなる分子
量2000以下のポリエステルポリオール(a)、
(a)とは異なる高分子ポリオール(b)、有機ジイソ
シアナート(c)、及び必要によりイソシアネート基と
反応性を有する基を2個以上有する分子量500以下の
化合物(d)よりなるポリウレタン樹脂を含み、かつ強
磁性粉末に対し少なくとも5重量%以上のカーボンブラ
ック粒子を含んでいる事を特徴とする磁気記録媒体であ
る。
【0010】本発明において、高分子ポリオール(b)
が、酸成分中の90モル%以上が脂肪族系二塩基酸より
なるポリエステルポリオール(b1)であることができ
る。
【0011】本発明において、高分子ポリオール(b)
がポリラクトン(b2)ポリオールであることができ
る。
【0012】本発明において、高分子ポリオール(b)
がポリエーテルポリオール(b3)であることができ
る。
【0013】本発明において、高分子ポリオール(b)
がポリカーボネートポリオール(b4)であることがで
きる。
【0014】また、本発明においてポリエステルポリオ
ール(a)と高分子ポリオール(b)の共重合比率が重
量比でa/b=30/70〜70/30であることがで
きる。
【0015】本発明で使用されるポリエステルポリオー
ル(a)、(b1)の酸成分としては、1,5−ナフタ
ル酸、2,6−ナフタル酸等のナフタレン骨格を有する
ものの他、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル
酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルエーテルカルボン酸等の芳香族二塩基酸、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸、無水フタル酸の水添
化化合物の様な脂環族系二塩基酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸
等の脂肪族二塩基酸が挙げられる。
【0016】グリコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、
1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキ
サンジオール等の脂肪族グリコール、1,2ープロピレング
リコール、1,3ープロピレングリコール、1,3-ブチレング
リコール、2,3-ブチレングリコール、2,2-ジメチル-1,3
-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、
2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル-2',2'-ジメチル-3
-ヒドロキシプロパネート、2,2-ジエチル-1,3-プロパン
ジオール、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水
素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及び
プロピレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどが挙げられる。またポリエステルジオール
の原料の一部に無水トリメリット酸、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の三官能
以上の化合物をポリエステル樹脂の有機溶剤溶解性、塗
布作業性等の特性を損なわない範囲で使用してもよい。
【0017】上記以外の芳香族ポリエステルジオールの
ジカルボン酸成分、グリコール成分としては、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフ
タル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸、2−ナトリウ
ムスルホ−1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル
−3−ナトリウム−2,5−ヘキサンジオール等のスル
ホン酸金属塩を含有するものが挙げられる。スルホン酸
金属塩基は磁性粉、研磨材、カーボンブラック等の無機
粒子の分散性を著しく改善する効果がある。
【0018】ポリエステルポリオール(b1)の代わり
にポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン等のポリラ
クトンポリオール(b2)、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ール等のポリエーテルポリオール(b3)、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール等から誘導されるポリカーボネートポ
リオール(b4)等を用いてもよい。
【0019】本発明のポリウレタン樹脂は溶液重合、溶
融重合、固相重合等種々の方法で得ることが出来るが、
汎用磁気テープ原材料の低価格が求められる昨今の状況
より、溶融重合による方法が望ましい。本発明のポリウ
レタン樹脂に用いられるポリエステルポリオール(a)
の分子量は2000以下が好ましく、より好ましくは1
000以下である。分子量が2000を越える場合には
ポリエステルポリオールの溶融粘度が高くなり、溶融重
合時に反応装置への安定した投入が困難となる場合があ
る。また同様の理由により、高分子ポリオール(b)の
分子量は5000以下が好ましく、より好ましくは30
00以下である。なお、高分子ポリオールの分子量は5
00以上であることが好ましい。
【0020】本発明で用いるポリウレタン樹脂のポリエ
ステルポリオール成分(a)と高分子ポリオール(b)
の共重合比率は重量比でa/b=30/70〜70/3
0の範囲が好ましく、共重合比率が上記範囲であれば、
カーボンブラック配合量が磁性粉重量に対し、5重量%
以上配合された際にも、十分な磁性粉分散性と低い磁性
塗料粘度を保持出来る。また、ポリエステルポリオール
成分aは、その酸成分中の90モル%以上が芳香族二塩
基酸であり、ポリエステルポリオール成分b1はその酸
成分中の90モル%以上が脂肪族二塩基酸である。ポリ
エステルポリオール成分aの酸成分中、芳香族二塩基酸
が90モル%以上である場合、及びまたはポリエステル
ポリオール成分(b1)の酸成分中、脂肪族二塩基酸が
90モル%以上の場合、同様にカーボンブラック配合量
が磁性粉重量に対し、5重量%以上配合された際にも、
十分な磁性粉分散性と低い磁性塗料粘度を保持すること
が出来る。
【0021】本発明で用いるポリウレタン樹脂の製造に
おいて使用されるジイソシアネート化合物(c)として
は、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイ
ソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチ
レンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェ
ニレンジイソシアネート、2,6-ナフタレンジイソシアネ
ート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネ
ート、4,4'-ジフェニレンジイソシアネート、4,4'-ジイ
ソシアネートジフェニルエーテル、1,5-ナフタレンジイ
ソシアネート、m-キシレンジイソシアネート、1,3-ジイ
ソシアネートメチルシクロヘキサン、1,4-ジイソシアネ
ートメチルシクロヘキサン、4,4'-ジイソシアネートシ
クロヘキサン、4,4'-ジイソシアネートシクロヘキシル
メタン、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
【0022】本発明で用いるポリウレタン樹脂の製造時
に必要により使用する分子量500未満のイソシアネー
トと反応する官能基を1分子中2個以上有する低分子量
化合物(d)を用いても良い。さらにはdの分子量は3
00以下が好ましい。低分子量化合物(d)はポリウレ
タン中のウレタン基濃度などの調節に利用できる。ま
た、イソシアネートと反応する官能基を1分子中3個以
上有する低分子量化合物は汎用硬化剤との反応性の向上
に有効である。
【0023】具体的な低分子量化合物(d)を例示する
と、エチレングリコール、1,3-プロピレングリコール、
1,6-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、
キシリレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサ
イド付加物などの直鎖グリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,2-ブタンジオール、1,
3-ブタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジ
オール、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加
物などの分岐グリコール、N-メチルエタノールアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のア
ミノアルコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスルトール等
のポリオールあるいはこれらポリオールのうち一種への
ε-カプロラクトン付加物等が挙げられる。
【0024】本発明で用いるポリウレタン樹脂の分子量
は5000から80000が望ましく、さらに望ましく
は10000から40000のものを用いる。分子量が
上記範囲であれば、機械的強度が高く、走行耐久性に優
れ、溶液粘度が適正であるためり、作業性、磁性粉・研
磨剤・カーボンブラック等の分散性が良好である。
【0025】反応触媒としてオクチル酸第一錫、ジブチ
ル錫ジラウリレート、トリエチルアミン等を用いてもよ
い。また紫外線吸収剤、加水分解防止剤、酸化防止剤な
どをポリウレタン樹脂の製造前、製造中あるいは製造後
に添加してもよい。
【0026】本発明においては、本発明で用いるポリウ
レタン樹脂以外に、可撓性の調節、耐寒性、耐久性向上
などの目的のために、他の樹脂を添加するか、及び/ま
たはポリウレタン樹脂と反応して架橋する化合物を混合
することが望ましい。他の樹脂としては塩化ビニル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、アクリ
ロニトリル・ブタジエン共重合体等が挙げられる。
【0027】一方、ポリウレタン樹脂と架橋する化合物
としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、
メラミン樹脂、尿素樹脂等があり、特にこれらの中でポ
リイソシアネート化合物が好ましい。
【0028】本発明の磁気記録媒体の磁性層に使用され
る磁性粒子としては、γ-Fe23、γ-Fe23とFe
34の結晶、CrO2、コバルトを被着したγ-Fe23
またはFe34、バリウムフェライト及びFe−Co、
Fe−Co−Ni等の強磁性合金粉末、純鉄等を挙げる
ことができる。
【0029】本発明の磁気記録媒体には必要に応じてジ
ブチルフタレート、トリフェニルホスフェートの様な可
塑剤、ジオクチルスルホナトリウムサクシネート、t-
ブチルフェノール・ポリエチレンエーテル、エチルナフ
タレン・スルホン酸ソーダ、ジラウリルサクシネート、
ステアリン酸亜鉛、大豆油レシチン、シリコーンオイル
のような潤滑剤や種々の帯電防止剤を添加することもで
きる。
【0030】本発明の磁気記録媒体のバックコート層に
使用される無機微粒子としては、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化クロム、二酸
化ケイ素、酸化チタン等の無機滑剤、カーボンブラッ
ク、酸化錫等の帯電防止剤等が挙げられる。
【0031】
【作用】本発明のポリウレタン樹脂は芳香族系のポリエ
ステルポリオール成分と脂肪族系ポリエステルポリオー
ル成分が特定割合で共重合されてなる構造を有している
事により、カーボンブラックの配合割合が高い場合にお
いても磁性粉の高い分散特性と低い磁性塗料粘度を保持
するものである。
【0032】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に例示す
る。実施例中単に部とあるのは重量部を示す。
【0033】ポリエステルポリオールaの合成例1 温度計、撹拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器
にイソフタル酸315部、ジメチル-5-ナトリウムスル
ホイソフタル酸30部、ネオペンチルグリコール270
部、エチレングリコール87部を仕込み、触媒としてテ
トラブチルチタネート0.2部添加した。180〜22
0℃で4時間反応させ、生成する水、メタノールを溜去
した。続いて240℃で減圧下に生成するグリコール成
分を溜去しつつ、約20分反応を続けた。得られたポリ
エステルジオールAの分子量は2000、酸価は5eq/
tonであった。
【0034】ポリエステルポリオールaの合成例2〜6 同様にポイエステルポリオールB〜Fを合成し、Aと共
に表−1に示した。ポリエステルポリオールEは酸成分
中にアジピン酸が20モル%、Fは40モル%共重合さ
れており、酸成分中で芳香族二塩基酸成分が90モル%
未満であるという場合の比較例とした。
【0035】ポリエステルポリオールb1の合成例1 温度計、撹拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器
にアジピン酸292部、ネオペンチルグリコール109
部、1,6−ヘキサンジオール230部を投入し、触媒
としてテトラブチルチタネート0.2部を添加した。1
80〜220度で3時間、生成する水を溜去しつつ反応
させた。ついで230度で減圧下に生成するグリコール
成分を溜去しつつ30分間反応を続けた。得られたポリ
エステルポリオールGの分子量は2000で酸価は3.
0eq/tonであった。
【0036】ポリエステルポリオールb1の合成例2〜
4 同様にポリエステルポリオールH〜Iを合成し、Gと共
に表−1に示した。
【0037】ポリエステルポリオールb1成分に替えて
分子量2000のポリカプロラクトン(ダイセル化学
(株)製;「プラクセルP−220」)及び分子量12
00のポリプロピレングリコール(三洋化成工業(株)
製;「サンニックスジオール、PP−1200」)を用
い、ポリオールJ,Kとした。ポリエステルポリオール
の数平均分子量はテトラヒドロフランを溶剤としてゲル
浸透クロマトグラフィーにより、標準ポリスチレン換算
の値を測定した。また組成は200Mの1H−nmrに
より分析した。
【表1】
【0038】ポリウレタン樹脂の合成例1 温度計、コンデンサー撹拌棒を具備した反応容器にME
K、トルエンを各々92g、ポリエステルポリオールA
110g、ポリオールJ90g及びHPN24gを仕込
み、均一に溶解させる。MDI54gを投入し、ジブチ
ル錫ラウレート触媒0.05g添加して75℃で2時間
反応させた後、MEKとトルエンを各々232g投入
し、更に3時間反応を続け、ポリウレタン樹脂を得
た。
【0039】ポリウレタン樹脂の合成例2〜10 合成例と同様の方法によりポリウレタン樹脂〜を
得た。得られた樹脂の組成、分子量をポリウレタン樹脂
と共に表−2に示した。ポリウレタン樹脂、はポ
リエステルポリオールa成分の酸成分が請求範囲外であ
る。表中及び本文中略号は以下の通りである。 OPA:オルソフタル酸 IPA:イソフタル酸 TPA:テレフタル酸 DSN:ジメチル-5-ナトリウムスルホイソフタル酸 HTPA:1,4-シクロヘキサンジカルボン酸 SA:セバシン酸 AA:アジピン酸 NPG:2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール DMH:2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール HPN:2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル-2',2'-ジ
メチル-3-ヒドロキシプロパネート CHDM:1,4-ビス(ヒドロキシメチル) シクロヘキサ
ン HD:1,6−ヘキサンジオール BD:1,4−ブタンジオール EG:エチレングリコール MDI:4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート
【0040】ポリウレタン樹脂の数平均分子量はテトラ
ヒドロフランを溶剤としてゲル浸透クロマトグラフィー
により、標準ポリスチレン換算の値を測定した。
【表2】
【0041】実施例 1 下記の配合割合の組成物をボールミルにいれて48時間
分散してから、滑剤としてステアリン酸:1部、ステア
リン酸ブチル:1部、イソシアネート化合物のコロネー
トL(日本ポリウレタン工業(株)製):6部を硬化剤
として加え、更に1時間分散を続けて磁性塗料を得た。
これを厚み12μのポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に、乾燥後の厚みが4μになるように2,000ガ
ウスの磁場を印可しつつ塗布した。50℃、48時間エ
ージング後塗膜表面の光沢値(gloss)を測定した。また
得られた磁性塗料をE型粘度計を用い、20rpm.、
25℃での粘度を測定した。 ポリウレタン樹脂の30%溶液 50部 MAG527※ 50部 コバルトマグネタイト※※ 120部 アルミナ粉末(平均粒径0.2μm) 5部 Raven1255※※※ 24部 シクロヘキサノン 100部 MEK 50部 トルエン 50部 ※ 塩ビ系共重合樹脂(UCC(株)製)、MEK/トルエン:50/50の30%溶液 ※※ AN170HC 戸田工業(株)製 ※※※ カーボンブラック コロンビアンカーボン(株)製
【0042】実施例 2〜6 表2に示したポリウレタン樹脂を用いて実施例1と同様
にして評価を行った。各々の評価結果を表3に示した。
【0043】比較例 1、2 表2に示したポリウレタン樹脂を用いて実施例1と同様
にして評価を行った。各々の評価結果を表3に示した。
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明のポリウレタン樹脂を磁気テープ
用バインダーとして用いる事により、磁性塗料中にカー
ボンブラック高い配合率でブレンドされた場合において
も低い磁性塗料粘度と磁性粉の高分散性が維持される。
その結果、優れた性能を有する磁気記録媒体が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/23 C09D 5/23 175/04 175/04 G11B 5/708 G11B 5/708

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性粉末を結合剤中に分散させた磁性
    材料を非磁性支持体上に塗布して形成された磁性層の結
    合剤成分が、酸成分中の90モル%以上が芳香族二塩基
    酸及びもしくは脂環族二塩基酸からなる分子量2000
    以下のポリエステルポリオール(a)、(a)とは異な
    る高分子ポリオール(b)、有機ジイソシアナート
    (c)、及び必要によりイソシアネート基と反応性を有
    する基を2個以上有する分子量500以下の化合物
    (d)よりなるポリウレタン樹脂を含み、かつ強磁性粉
    末に対し少なくとも5重量%以上のカーボンブラック粒
    子を含んでいる事を特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高分子ポリオール(b)
    が、酸成分中の90モル%以上が脂肪族系二塩基酸より
    なるポリエステルポリオール(b1)であることを特徴
    とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高分子ポリオール(b)
    がポリラクトン(b2)ポリオールであることを特徴と
    する磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の高分子ポリオール(b)
    がポリエーテルポリオール(b3)であることを特徴と
    する磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の高分子ポリオール(b)
    がポリカーボネートポリオール(b4)であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
JP2000062382A 1999-03-08 2000-03-07 磁気記録媒体 Pending JP2000322729A (ja)

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JP2014528507A (ja) * 2011-10-14 2014-10-27 バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングBayer Intellectual Property GmbH 低温触圧接着剤
WO2024053403A1 (ja) * 2022-09-06 2024-03-14 Dic株式会社 ガスバリアコーティング剤、積層体、及び包装材

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