JP3292252B2 - 磁気記録媒体の結合剤用ポリウレタン樹脂組成物および磁気記録媒体の結合剤 - Google Patents

磁気記録媒体の結合剤用ポリウレタン樹脂組成物および磁気記録媒体の結合剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体の結合剤用
ポリウレタン樹脂組成物及び該ポリウレタン樹脂組成物
を含有する磁気記録媒体の結合剤に関する。さらに詳し
くは、溶液安定性、併用される樹脂との相溶性が良好
で、磁性粉分散性が良く、かつ磁性層の耐湿熱性に優れ
る磁気記録媒体の結合剤用ポリウレタン樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、オーディオテープ用、家庭用VT
Rテ−プ用等への磁気記録媒体の用途拡大に伴って、そ
の要求性能も多岐にわたっている。特にビデオカメラ、
DAT等はハード面での技術の進歩も著しく、磁気記録
媒体への要求もきびしいものとなってきている。たとえ
ば、記録再生時における高画質及び高信頼性だけでな
く、高温高湿等過酷な条件下で高速長時間走行に耐え、
磁性層の軟化や粘着、ブロッキングを生じないことなど
が挙げられる。
【0003】上記磁性層の特性及び物性を維持するの
が、結合剤の重要な機能である。そこで、磁性粉の分散
性に優れ、高感度、高SN比、高CN比等、良好な電磁
特性が得られ、耐摩耗性、耐湿熱性等の耐久性に優れる
結合剤、磁気記録媒体が求められている。
【0004】従来からこれらの諸物性を満足させるべく
種々の結合剤の研究が為されている。例えばポリウレタ
ン樹脂とニトロセルロース、ポリウレタン樹脂と塩ビ酢
ビ共重合体などの組み合わせが用いられている。これ
は、耐摩耗性や柔軟性に優れるが磁性粉の分散性が良く
ないポリウレタン樹脂と、耐熱軟化性や磁性粉の分散性
には優れるが、耐摩耗性や柔軟性に欠けるニトロセルロ
ースや塩ビ酢ビ共重合体などの長所を組み合わせたもの
である。
【0005】このポリウレタン樹脂としては、他樹脂と
の相溶性、強度、耐熱性、接着性などの点から、ポリエ
ステル系ポリウレタン樹脂が従来から使われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のポ
リウレタン樹脂は、柔軟性を重視するあまり、耐熱性が
低く、ニトロセルロースや塩ビ酢ビ共重合体などと組み
合わせても、得られたテープの耐熱性はなお低く、高温
高湿等過酷な条件下では磁性層の軟化や粘着、ブロッキ
ングを生じたり、高速長時間走行時にスキュー、ジッタ
ー、ワカメ現象を生じたりする。
【0007】また結合剤成分として低分子量ポリイソシ
アネートのような架橋剤を併用することも行われている
が、なお改善は不十分であった。またこのような柔軟な
ポリウレタン樹脂を用いた場合、テープとして充分なし
なやかさを得ようとすると、テープの腰の強さ(スティ
フネス)が低下し、テープの走行性を損なってしまう欠
点がある。
【0008】このため、耐熱性の高いポリウレタン樹脂
が求められ、MDIなどのイソシアネート含有量を高め
たり、フタル酸などの剛直な構造をポリエステル中に導
入したりすることが行われている。
【0009】しかし、これらのポリウレタン樹脂は耐熱
性に関しては一応の成果が得られているものの、フタル
酸などの剛直な構造をポリエステル中に導入した場合、
ポリウレタン本来のしなやかさが失われ、伸びの少ない
テープとなる。
【0010】またイソシアネート含有量を高めたもの
は、溶剤溶解性が低下して扱いにくかったり、ニトロセ
ルロースや塩ビ酢ビ共重合体などとの相溶性が低下し、
テープの強度が低下したり、磁性粉の分散性が悪化した
りする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に関し鋭意検討を重ねた結果、以下の組成のポリウレ
タン樹脂組成物を用いることによって、上記問題点が改
善されることを見いだした。
【0012】即ち、本発明は、(A)高分子量ポリエス
テルジオールと(B)グリコール成分としてシクロヘキ
サン1,4−ジメタノールを含有する低分子量ポリエス
テルジオールとの混合ジオールと(C)有機ポリイソシ
アネートとから得られるポリウレタン樹脂(I)と溶剤
(II)からなり、かつ該混合ジオールの平均水酸基当量が
440以上であることを特徴とする磁気記録媒体の結合
剤用ポリウレタン樹脂組成物を提供するものであり、さ
らにこのポリウレタン樹脂組成物と低分子量ポリイソシ
アネートとを含有する磁気記録媒体の結合剤をも提供す
る。
【0013】
【発明の構成】本発明が提供するポリウレタン樹脂の原
料には、次のものが挙げられる。すなわち、有機ジイソ
シアネ−トとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネ−ト(以下MDIと略記する)、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、シ
クロヘキサンジイソシアネート、トルイジンジイソシア
ネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシア
ネート、m−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート等及びこれらの混合物が挙げ
られる。これらの中で、MDIが最も好ましい。
【0014】高分子量ポリエステルジオールとしては、
両末端が水酸基である分子量2000〜5000のジオ
ール類を用いることができる。例えば、エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、2,3−ブチレ
ングリコール、1,4ブチレングリコール、2,2−ジ
メチル1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5ペ
ンタメチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリ
コール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘ
キサン−1,4−ジメタノール等のグリコール単独ある
いはこれらの混合物とコハク酸、マレイン酸、アジピン
酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸等の二塩基酸及びこれらの酸エステル、
酸ハライドと重縮合することによって得られるものが挙
げられる。また、1,4ビスヒドロキシエチルベンゼ
ン、ビスフェノールA及びそのエーテル誘導体、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフ
タル酸等の剛直な環構造を持つ原料を、本発明の主旨を
損なわない範囲で用いても良い。
【0015】またε−カプロラクトンなどのラクトンモ
ノマーをグリコールまたはポリエステルポリオール、ポ
リエーテルポリオール等の存在下で開環付加重合したも
のを用いることが出来る。
【0016】又ポリエチレンカーボネート、ポリブチレ
ンカーボネート、ポリヘキシレンカーボネートのポリカ
ーボネートポリオール等を用いることが出来る。これら
の高分子ポリオールを混合して用いることも勿論可能で
ある。本発明が提供するポリウレタン樹脂組成物中に含
まれる高分子量ポリエステルジオールの含有量は、ジオ
ール中の20〜90重量%が好ましい。
【0017】低分子量ポリエステルジオールとしては、
グリコール成分としてシクロヘキサン−1,4−ジメタ
ノール(以下CHDMと略記する)を含有する両末端が
水酸基である分子量300〜1500のポリエステルジ
オールを用いる。CHDMの他のグリコール成分や二塩
基酸性分としては、高分子量ポリエステルジオールの例
として挙げた化合物やその混合物が好適な化合物として
挙げられる。
【0018】また、ポリアルキレンカーボネートとCH
DMをエステル交換させたCHDM含有ポリカーボネー
トも挙げられる。これらの低分子量ジオールを混合して
用いることは勿論差し支えない。本発明が提供するポリ
ウレタン樹脂中に含まれる低分子量ポリエステルジオー
ルの含有量は、ポリエステルジオール中の10〜80重
量%が好ましい。これらのポリエステルジオールは、常
法に従い、原料グリコールと二塩基酸を所定比率で混合
し、150〜250度で脱水縮合することにより得られ
る。
【0019】本発明が提供するポリウレタン樹脂組成物
は、鎖伸長剤を必須成分としないが、必要に応じ、本発
明の趣旨を損なわない範囲で鎖伸長剤を使用することは
差し支えない。また、本発明に使用するポリエステルジ
オール中に含まれる少量の遊離のグリコールが鎖伸長剤
として作用することも差し支えない。
【0020】鎖伸長剤としては、前記ポリエステル類の
製造に際し使用されるグリコール類、ビスフェノール
A、ハイドロキノン等にエチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイドを2〜4モル付加したジオール類及びヒド
ロキシピバリン酸ネオペンチルグルコール、3−メチル
1,3,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロ
パン、グリセリン等の分子量1000以下の低分子量エ
ステルグリコール等の単独及び混合物などが挙げられ
る。
【0021】本発明が提供するポリウレタン樹脂組成物
中の混合ポリオールの平均水酸基当量は、440以上が
好ましく、より好ましくは500以上2250以下が好
ましい。水酸基当量が少ないと、得られたポリウレタン
樹脂組成物の溶剤溶解性、他樹脂との相溶性等が低下す
る。
【0022】本発明で使用されるポリウレタン樹脂は、
重量平均分子量が3万〜20万、さらに好ましくは5万
〜15万である。重量平均分子量3万以下では、ポリウ
レタン樹脂組成物の機械的性質、耐摩耗性、耐湿熱性に
劣り、20万以上では、ポリウレタン樹脂組成物の溶液
安定性や他樹脂との相溶性が悪化するとともに顔料分散
性も低下する。
【0023】なお、本発明で用いるポリウレタン樹脂の
末端は、両末端がともにイソシアネ−ト基でもよいし水
酸基でもよく、また一方の末端がイソシアネートで他端
が水酸基でもよい。
【0024】本発明のポリウレタン樹脂組成物の製造に
は、必要であれば触媒を使用することができる。触媒と
しては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミ
ン等の第三級アミン、モルホリン、N−メチルモルホリ
ン等の窒素化合物、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛等
の金属塩、ジブチル錫ジラウレート、ヂブチル錫オキサ
イド等の有機金属化合物等が挙げられる。
【0025】なお、ジオールと有機ジイソシアネートの
NCO/OHモル比は特に制限はないが、本発明で想定
されている分子量のポリウレタン樹脂を得るためには、
夫々の原料中の不純物(水分、酸、加水分解性塩素等)
をも考慮して0.85/1.00〜1.15/1.0
0、好ましくは0.92/1.00〜1.15/1.0
0が適当である。
【0026】上記ポリウレタン樹脂組成物を製造するに
あたっては、従来の公知の方法をとることができる。す
なわち、所望により触媒の存在下で反応原料を十分に混
合後、反応混合物を平板もしくは平らな面上へ流して加
熱し、次いで冷却後破砕する方法、反応混合物を押出機
へ注入する方法、及びジメチルホルムアミド、トルエ
ン、キシレン、ベンゼン、ジオキサン、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢
酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン等の単一ま
たは混合溶剤系の有機溶媒中で反応させる溶液反応法等
の方法を用いることができる。
【0027】前記溶剤のうち磁性塗料用として好適であ
るものは、固形ポリウレタン樹脂の溶解及び希釈用も含
めて、水との親和性、溶解性の低いトルエン、キシレ
ン、ベンゼン等、溶解性に優れるシクロヘキサノン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0028】本発明の主旨を明確にする意味でより好ま
しい溶剤は、メチルエチルケトン、トルエン、メチルイ
ソブチルケトン、テトラヒドロフランが挙げられる。本
発明における磁気記録媒体の結合剤は、上記ポリウレタ
ン樹脂組成物を低分子量ポリイソシアネート(以下硬化
剤と称する)と硬化反応させて用いることがより好まし
い。使用される硬化剤としては、例えば下記の市販品が
挙げられる。
【0029】バーノックD−750、バーノックDN−
950、クリスボンNX(以上大日本インキ化学工業
(株)製品)、コロネートL(日本ポリウレタン社製
品)、タケネートD−102(武田薬品社製品)、デス
モデュールL、デスモデュールR、デスモジュールRF
(以上住友バイエル社製品)等である。
【0030】前記ポリウレタン樹脂組成物と硬化剤との
比率は、特に限定されるものではないが、好ましくは固
形分比で前記ポリウレタン樹脂100重量部に対して上
記硬化剤を3〜40重量部加えて硬化させることによっ
て、硬化後のウレタン樹脂組成物の機械的強度、耐摩耗
性、耐湿熱性、耐溶剤性及び基材との密着性を大巾に向
上させることができる。
【0031】なお、上記ポリウレタン樹脂組成物に通常
は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ニトロセルロース、
および場合により熱可塑性ウレタン樹脂、塩化ビニル重
合体、ポリビニルブチラール系樹脂、熱可塑性ポリエス
テル樹脂、塩化ビニルプロピオン酸ビニル系共重合体、
エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂等が磁性粉の分散性を
向上させ、結合剤の硬さを調整する等の目的で併用され
る。
【0032】本発明のポリウレタン樹脂組成物は、これ
ら併用される樹脂との相溶性が良好なため優れた性能の
磁気記録媒体を与える。本発明により得られる磁気記録
媒体用結合剤と組み合わせて用いられる磁性粉として
は、γ−フェライト、コバルトγ−フェライト、バリウ
ム−フェライト、金属鉄及びその合金類(いわゆるメタ
ル粉)等が挙げられる。
【0033】この他、通常用いられる各種の添加剤、例
えば潤滑剤、分散剤、充填剤、研磨剤、カーボンブラッ
ク等が常法に従って用いられる。本発明により得られる
ポリウレタン樹脂組成物は顔料分散性、耐湿熱性、耐摩
耗性、他樹脂との相溶性、溶剤溶解性、永久伸び等の諸
物性に優れているため磁気記録媒体の結合剤以外の用途
にも用いることができる。例えば、各種印刷インキ、磁
性ゴム、各種塗料、導電性樹脂、接着剤が挙げられる。
【0034】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、こ
れはあくまで一態様でしかなく、本発明は実施例のみに
よって限定されるものではない。また、文中の「部」は
断わりのない場合重量基準を示す。
【0035】〔本発明のポリウレタン樹脂組成物の製
造〕コンデンサー、温度計および攪拌装置が装着された
5リットルステンレススチール製反応容器に、表1、表
2、表3及び表4に示す高分子量ポリエステルポリオー
ル、低分子量ポリエステルポリオール、を仕込み80℃
に加温し、上記ポリオールとMDIを合計した仕込量の
1.5倍重量のメチルエチルケトンを加え、均一に混合
攪拌する。さらに、メチルエチルケトンを基準にして1
00ppmのジブチル錫ジラウレートを加え均一化した
後、有機ジイソシアネートを加え、80℃にて反応させ
る。ポリウレタン樹脂溶液の粘度が目標値に達したとこ
ろで、未反応イソシアネート基と等モル量のメタノー
ル、およびメチルエチルケトンと同量のトルエンを加
え、ウレタン樹脂濃度が25重量パーセントの溶液を得
た。
【0036】ポリウレタン樹脂の分子量は、ゲルパーミ
エーションクロマトグラフによりポリスチレン分子量換
算の重量平均分子量で求められた。 [実施例1〜5、比較例1〜5] 上記製造例で得られたポリウレタン樹脂溶液(不揮発分25%)112部 VAGH(UCC製、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体) 42部 メチルエチルケトン 320部 トルエン 700部 Co-γ-Fe2O3 350部 カ−ボンブラック 12部 潤滑剤その他添加剤 15部 〔溶液安定性評価方法〕不揮発分25%のメチルエチル
ケトン/トルエン溶液を0℃、1週間静置し、溶液の状
態を観察した。
【0037】○:透明でなめらかに流動する。 △:透明でゼリー状を示すが室温に戻すとやがて正常な
流動状態を回復する。 ×:濁り・沈澱を生じ、室温に戻しても透明とならな
い。
【0038】〔他樹脂との相溶性評価方法〕ポリウレタ
ン樹脂組成物と他の樹脂を重量比で1対1に混合し、不
揮発分20%のメチルエチルケトン/トルエン溶液と
し、常温で1週間靜置し、溶液の状態を観察した。
【0039】○:透明でなめらかに流動する。 ×:濁り・沈澱を生じる。 ××:相分離状態を呈す。
【0040】
【表1】 PE:ポリエステルジオール B:ブタンジオール H(HG):ヘキサンジオール N:ネオペンチルグリ
コール C(CHDM):シクロヘキサンジメタノール A:ア
ジピン酸 S:セバチン酸 P:フタル酸 EG:エチレングリコ
ール PCL:ポリカプロラクトン P/A:フタル酸/アジピン酸=1/1モル比 HN:ヘキサンジオール/ネオペンチルグリコール=1
/1モル比 C/H:CHDM/HG=1/1モル比
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】 [応用例1〜6、比較応用例1〜5]上記混合物をボー
ルミル中で48時間練肉した後、バーノックD−750
(大日本インキ化学工業株式会社製、低分子量ポリイソ
シアネート)を20部添加し、さらに一時間練肉し厚さ
13ミクロンのポリエチレンテレフタレート基体フィル
ム上に乾燥後の厚みが5ミクロンとなるように塗布乾燥
しカレンダ−処理後、所定の幅に裁断して磁気記録テ−
プを作成した。但し応用例6においては、硬化剤のバー
ノックD−750は配合しなかった。
【0044】〔磁気テ−プの光沢試験〕カレンダ−処理
前の各磁気テ−プの磁性面をデジタル変角光沢計を用い
て入射角45度、反射角45度で測定した。
【0045】〔磁気テ−プの角型比〕得られた各磁気テ
−プの角型比をVSM(Vibrating Samp
leMagnetmeter)を用いて測定した。
【0046】〔磁気テ−プの耐湿熱耐久性試験〕得られ
た各磁気テ−プを70℃、相対湿度95%で2週間保存
し、更に常温で24時間放置したのち、ビデオテープレ
コーダーで走行テストを行ない、評価した。
【0047】○:繰り返し走行に問題のないもの △:わずかに走行ムラのあるもの ×:テープの粘着が激しく走行停止するもの 〔磁気テ−プの耐摩耗性試験〕得られた磁気テ−プの磁
性面をテーバー式摩耗試験機を用いて、磁性層が脱落す
るまでの回数を測定した。
【0048】各磁気テ−プの光沢、角型比、耐湿熱耐久
性、及び耐摩耗性の測定結果を表5及び表6に示す。
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体の結合剤用ポリウ
レタン樹脂組成物は、溶液安定性、他樹脂との相溶性、
磁性粉の分散性が良好で、このポリウレタン樹脂組成物
を結合剤とした磁気記録媒体は、テープ物性、電磁変換
特性、表面平滑性に優れる一方、高温高湿時の耐久性、
耐摩耗性が向上する。
【0052】また、低分子量ポリイソシアネートを併用
する場合、樹脂同士の3次元化が起こり、その結果得ら
れる磁気記録媒体の耐久性、耐摩耗性がさらに向上す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 G11B 5/702

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)高分子量ポリエステルジオールと
    (B)グリコール成分としてシクロヘキサン1,4−ジ
    メタノールを含有する低分子量ポリエステルジオールと
    の混合ジオールと(C)有機ポリイソシアネートとから
    得られるポリウレタン樹脂(I)と溶剤(II)からなり、
    かつ該混合ジオールの平均水酸基当量が440以上であ
    ることを特徴とする磁気記録媒体の結合剤用ポリウレタ
    ン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリウレタン樹脂組成物と
    低分子量ポリイソシアネートとを含有する磁気記録媒体
    の結合剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6579654B1 (en) 1999-05-13 2003-06-17 Research Laboratories Of Australia Pty Ltd Polymerization stabilizers

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