JPS615071A - ベンゾオキサゾ−ル誘導体 - Google Patents

ベンゾオキサゾ−ル誘導体

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JPS615071A
JPS615071A JP59123505A JP12350584A JPS615071A JP S615071 A JPS615071 A JP S615071A JP 59123505 A JP59123505 A JP 59123505A JP 12350584 A JP12350584 A JP 12350584A JP S615071 A JPS615071 A JP S615071A
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光則 小野
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Kazuyoshi Yamakawa
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は4位に種々の求核性基を導入した2−アミノ−
5−ニトロフェノール誘導体の製造に有用な鍵中間体で
あるベンゾオキサゾール誘導体に関するものである。
(従来の技術) 2−アミ7−5−ニトロフェノール誘導体は、工業原料
として汎用性の高い化合物であり、ニトロ基の還元等に
よって、さらに付加価値の高い合成中間体へと誘導する
ことができる。また、還元剤となりうるO−アミノフェ
ノール構造を有し、その還元性が置換基の導入とニトロ
基の他の官能基への変換によって調整できるため、種々
の還元剤や酸化防止剤あるいは窒素原子の修飾による生
理活性を有する化合物へ誘導する合成中間体としても重
要な位置をしめている。
さらに2−アミノ−5−ニトロフェノール誘導体は写真
化学の分野において、シアン発色カプラーの合成中間体
として重要である。特に近年2.5−ジアシルアミノフ
ェノール系シアン発色カプラーが、発色時の復色性に優
れ、しかも生成色素の暗黙堅牢性にも優れていることが
見い出され(例えば特開昭53−110530号、同5
5−163537号、同56−29235号、同56−
55945号、同59−31953号、同59−319
54号、米国特許第4,124,396号、同第4,3
41,864号など参照)、また、2−フェニルウレイ
ド−5−アシルアミノフェノール系シアン発色カプラー
による生成色素が発色時の復色性及び生成色素の吸収波
長と暗黙堅牢性にきわめて優れていることが見い出され
た(例えば、米国特許第4,333,999号、同第4
.427.767号、特開昭57−204543号、同
57−204544号、同57−204545号など参
照)ために、2−アミノ−5−ニトロフェノール誘導体
はこれらのカプラーの合成中間体として注目されるに至
った。
ところで、写真用カプラーは、その発色色素の色相によ
って大別され、さらに化学量論から4当量カプラー及び
2当量カプラーの2種に大きく分類される。4当量カプ
ラーは、ハロゲン化銀原子4モルの消費によって色素1
モルが生成するのに対し、2当量カプラーは、カプラー
のカップリング位に離脱基を有しており、ハロゲン化銀
原子2モルの色素が生成するため、節銀の立場から有利
なカプラーであることが知られている6例えば、シアン
発色カプラーについていえば2当量カプラーは、その発
色速度が大きいため、写真感度の向上が達成される(米
国特許第3,476.563号、同第3,617,29
1号、同第3,880.661号、同第4,052,2
12号、同第4.147,766号、英国特許第1,5
31゜927号、同第2.006.755号、特開昭5
5−32071号、同56−1938号、同56−27
147号など参照)。
こうして、近年のカラーネガフィルムの高感化に伴って
、カップリング位に離脱基を導入した高速2当量カプラ
ーが多用されるようになり、2−アミノ−5−二トロフ
ェノール誘導体及びその合成法の開発が重要な課題とな
っている。
このように、工業用原料、還元剤、写真化学におけるシ
アン発色カプラーの合成中間体として重要な、ベンゼン
核上に置換基を導入した2−アミノ−5−ニトロフェノ
ール誘導体の合成法は、例えば米国特許第3,880,
661号、特願昭58−145,333号、同58−1
57,423号、同58−158,470号、同5B−
157,424号、同58−199,696号などに記
載されており、その1例は次式(&)で表わされる。
L       尾 (収率80−以上) (式中、Zは求核性基を示す、) このような置換反応自体は芳香族求核置換反応として知
られており例えばJerry March著“Adva
nced Organic Chemistry”(5
econdEdition、 111177年、 Mc
graw−旧II Kogakusha。
LTD )  Chapter  13. Aroma
tic NucleophilicSubstitut
ion (p、584〜585)にその詳細につイテ述
、べられティる。また、J、F、 Bunnet等、J
ournal of American Chemic
al 5ociety、第79巻、 p、385(19
57年)には、2,4−二トロベンゼン誘導体とピペリ
ジンとの反応において、離脱基がフッ素原子の場合、塩
素原子あるいは臭素原子に比較し、約3300倍も反応
が速いことが述べられている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし上記反応式(a)で代表される従来の合成法にお
いて、■出発原料のフルオロ誘導体(化合物l)が、P
−フルオロフェノールを原料として5工程の合成を経て
はじめて得られ、合成工程が長い、■原料のp−フルオ
ロフェノールの入手が容易ではなく、価格も高い、■反
応によってフッ素イオンが発生するため、安全対策及び
廃液処理上の設備投資が必要となる。■反応器の材質が
限定される、など大量製造に際しては種々の重大な制約
があった。一方、このような欠点を解消するため、フル
オロ誘導体(化合物l)に代え、安価で大量入手可能な
4−クロロ−アミノフェノールより合成されるクロル誘
導体(化合物3)(米国特許第3,880,661号記
載)を用いて反応を行わせることが当然考えられる。
しかし予期されたことではあるが、フルオロ誘導体の場
合に比較し、非常に反応が遅くほとんど生成物を与えな
い、また、例えばCu、Cul、CuI  、CuCl
2.CuBr2.CuOなどの触媒存在下で反応を行な
わせても(Ul1mann反応、Fanta 、 5y
nthesis 、 9〜21.1974年)目的の生
成物2の収率は最高的7坏程で残りは構造不明の副生成
物であった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らはこうした2−7ミノー5−二トロフェノー
ル誘導体の製造の際の問題点を克服するため種々の研究
を重ねた結果、前記クロル誘導体の2−メチル基が置換
反応に大きく影響し、これを第1級アルキル基以外の置
換基1例えば第2級アルキル基、第3級アルキル基、ア
リール基、ヘテロ環残基、などに換えた化合物としたと
ころ、Zo (又はZH)との置換反応はスムーズに進
行し、80%以上の高収率で期待した置換体が得られる
こと、そして、これによりフルオロ誘導体を用いる場合
の上記欠点が一挙に克服されることを見い出した0本発
明はこの知見に基づきなされるに至ったものである。
すなわち本発明は、一般式 (式中、Xは塩素原子又は臭素原子を示し、R1は水素
原子の置換数が0又はlである炭素原子で結合している
基を示し、R2は水素原子又は置換基を示す、) で表わされるベンゾオキサゾール誘導体を提供するもの
である。
前記一般式[I]で表わされる本発明の化合物において
R1は好ましくは、アリール基、炭素原子で結合してい
るヘテロ環残基、アルケニル基、アルキニル基、第3級
アルキル基、第2級アルキル基、アシル基、カルバモイ
ル基、オキシカルボニル基、カルボキシル基、及びイミ
ノ基を表わし、これらの基がもう1個のベンザオキサゾ
ール誘導体の2位と結合してビス型を形成していてもよ
く、またさらに各種の置換基によって置換されていても
よい。
このような好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ヒ
ドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテ
ロ環オキシ基、アシルオキシ基、アルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、アミン基、ヒドロキ
シルアミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、
ウレイド基、スルファミド基、オキシカルボンアミド基
、カルボキシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル
基、ヒドロキシルアミノカルボニル基、スルホ基、スル
ファモイル基、ヒドロキシルアミノスルファモイル基、
アルキルスルオニル基、アリールスルホニル基、シアノ
基、ニトロ基、及びヘテロ環残基が挙げられる。
R2は好ましくは、水素原子、ノ\ロゲン原子、アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アシルオキシ基、アミド基、スルホンア
ミド基、ウレイド基、アルキルオキシカルボニル基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、スル
ホ基、シアノ基、及びヘテロ環残基を表わし、これらの
基は、置換基を有していてもよく、好ましい置換基とし
てはHの置換基として挙げたものと同じものが挙げられ
る。
一般式[I]で表わされる化合物において又は塩素原子
又は臭素原子を表わすが、コスト及び入手容易性の点で
塩素原子が特に好ましい。
さらに、一般式[I]で表わされる化合物において、R
1として特に好ましいのは、アリール基(例えばフェニ
ル基、2−クロロフェニル基、2−メチルフェニル基、
2−メトキシフェニル基、3.4−ジクロロフェニル&
、2.5−ジクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニ
ル基、4−メトキシフェニル基、4−t−オクチルフェ
ニル基、4−オクチルオキシフェニル基、4−ドデシル
フェニル基、l−ナフチル基など)、アルケニル基(例
えばビニル基、2−アリル基、スチリル基、2−フリル
ビニル基など)、第3級アルキル基(例えばt−ブチル
基、l−メチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、ヘ
プタフルオロプロピル基など)、第2級アルキル基(例
えばイソプロピル基、1−エチルペンチル基、シクロヘ
キシル基、2−ノルボルニル基など)、ヘテロ環残基(
2−フリル基、3−ピリジル基、2−キノリル基など)
が挙げられる。
一般式[I]のR2としては特に好ましいのは、水素原
子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子)、アルキル
基(例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、ヘキシ
ル基など)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキ
シ基、2−メトキシエトキシ基、ブトキシ基など)、ス
ルファモイル基(例えばエチルスルファモイル基、2−
メトキシエチルスルファモイル基など)である。
以下に本発明の一般式[I]で表わされる化合物の具体
例を示すがこれらに限定されるものでは前記一般式[I
]で表わされる本発明の化合物は下記のスキームlに示
される合成工程によって(II]        ([
010 次にスキーム1について詳述する。
まず、前記一般式[I]で表わされる化合物は、前記一
般式[V]で表わされる化合物から前記一般式[■]で
表わされる化合物を経て合成することができる。
一般式[V]で表わされるアミンフェノール誘導体より
、一般式[■]で表わされる化合物の合成は、強い有機
塩基の存在下にRlcocxを反応される゛ことにより
達成される。有機塩基として好ましくは、トリエチルア
ミン、1.4−ジアザビシクロオクタン、ジアザビシク
ロウンデセン、ジアザビシクロノネン、4−((N、N
−ジメチル)ピリジンなどが用いられる。一般に水酸基
はアミン基に較べ酸クロリドとの反応性は劣るが、上記
強塩基の存在下では酸素原子のみが反応した一般式[■
]で表わされる化合物が選択的に生成する。この反応を
弱塩基(例えばピリジン)の存在下で行なうと、目的の
一般式[■]で表わされる化合物はほとんど得られず、
生成物はアミノ基が反応した化合物[VI]となる。こ
のように一般式[V]で表わされる化合物とR1COC
lとの反応は塩基の種類によって[■]又は[VI]を
与え、その高選択性は全く驚くべきことである。何故、
そのような高選択性が得られるかについては、まだ定か
ではないが例えば一般式[V]で表わされる化合物の7
ミノ基は、ちょうどそのパラ位にニトロを有し、さらに
そのメタ位にはX(塩素又は臭素原子)を有しているた
め反応が低下しているためとも考えられる。しかし、高
い選択性を考えると反応性の低下以外の要因も作用して
いるものと推定される。
反応溶媒としては活性プロトンを有しないものであれば
特に制限なく使用できるが、溶解性に富む溶媒が生産性
の点からも好ましく、ジメチルボルムアミド(DMF)
、ジメチルアセトアミド(DMA c)、N 、N−ジ
メチルイミダシリン−2−オン(DMI)、アートニト
リル、テ)・ラヒドロフラン、クロロホルム、メチレン
クロリドなどが挙げられる。また反応温度は、好ましく
は0〜80℃の範囲、より好ましくは5℃〜50℃の範
囲が高選択性を得るために適している。
一般式[■]で表わされる化合物の閉環反応により一般
式[I]で表わされる本発明のベンゾオキサゾール誘導
体を得るには、酸触媒下に脱水反応を行えばよい、酸触
媒としては、一般の有機合成分野で使用される有機酸、
無機酸の全てが使用できるが好ましくは、有機スルホン
酸類(p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸など
)、有機カルボン酸(ギ酸、トリクロロ酢酸、安息香酸
など)、無機酸(硫酸、燐酸、ポリ燐酸、五酸化イ才つ
、酸性ケイ土など)、及びルイス酸(塩化亜鉛、塩化ア
ルミニウム、塩化チオンなと)などが用いられる。反応
溶媒としては、水と共沸する溶媒であればよく、好まし
くは、芳香族系溶媒(キシレン、トルエン、ベンゼン、
アニソールなど)、塩素系溶媒(テトラクロロエタン、
ジクロロエタン、メチルクロロホルム、クロロホルムな
ど)、エーテル系溶媒(ジェトキシエタン、ジグライム
、ジメトキシエタンなど)が用いられる。
また溶解性を高めるため、上記溶媒に補助溶媒としてD
MF、DMAc、 メチルセロソルブアセテート、DM
I、ジエチレングリコール等を加えて使用することがで
きる。
また前記一般式[I]で表わされる本発明の化合物はス
キーム1に示すアミンフェノール体[11]から化合物
[m]及び[IV]を経て合成することができる。この
合成は米国特許第3,880.661号明細書に記載の
方法に準じて行うことがでる。
また、ニトロ基が導入されたアミノフェノール体[V]
を出発原料に、アミド体[IV]とした後、閉館反応に
より[I]としてもよいが、[IV]から[I]への変
換は、その理由は不明であるが反応が遅く反応完結まで
に長時間(約8〜10時間)を要するため分解反応に伴
なう副生成物が多く生成し、反応がきたないとか、反応
温度を例えばキシレン還流温度(約140〜150”C
)まで上げてもなお反応が遅く、反応液の着色が激しい
等の欠点を有することが分った。
これらの経路に比較し、前記アミノフェノール体[V]
 よりO−アシル体[■]を得、これを酸触媒を用いて
閉環反応を行う前述の方法は脱水閉環反応が非常に速く
、しかも比較的低い温度で(トルエン還流;約120〜
130℃)すばやく反応が完結しく約30分〜1時間半
)、反応液の着色が少なく反応収率も高く、さらに使用
する酸触媒の量を低減出来る等の予期しない効果が得ら
れる。これらの事実は0−アシル体[■]を利用した時
の特異的効果と思われるがその要因は全く不明である。
次に前記一般式[I]で表わされる化合物は。
下記スキーム2に示される合成工程に従って工業的に重
要な合成中間体である、4位に求核試薬が導入された2
−アミノ−5−ニトロフェノールもしくは2−アミド−
5−二トロフェノールへと誘スキーム2 [1)            (4)圓 本発明の一般式[I]で表わされる化合物を求核置換反
応に付すことによりほとんど全ての求核試薬が導入され
る。具゛体的には、フッ素原子、ヒドロキシル基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、イミ
ノオキシ基、アミドオキシ基、スルホンアミドオキシ基
、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモ
イルオキシ基、シアノオキシ基、アミン基、カルボンア
ミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、スルファミド
基、ヒドロキシルアミノ基、イミド基、アジド基、ヘテ
ロ環残基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環
チオ基、シアノチオ基、スルホ基、スルホチオ基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロ環ス
ルホニル基、アシルチオ基、チオカルボニルチオ基、シ
アノ基、あるいは、電子吸引性基が置換しているメチル
基などが挙げられる。
一般式[I]で表わされる本発明の化合物の塩素原子又
は臭素原子と酸素原子でZを置換させる場合は、酩素原
子アニオンを生成した後に[I]と反応させるのが望ま
しく、イオウ原子及び電子吸引性基が置換したメチル基
の場合も同様である。また窒素原子でZを置換させる場
合は、塩基性の高い窒素原子ではZHとして、塩基性の
低い窒素原子の場合はZoとして[I] と反応させる
のが好ましい。またIll■ann反応として知られる
Cu、Cu”、Cu”!代表される金属あるいは金属イ
オンの存在下に置換反応を行ってもよい。
反応溶媒は非プロトン系でしかもアルカリ条件で解離し
たり、分解しない溶媒であれば全て使用できるが、好ま
しくは、芳香族系溶媒(キシレン、トルエン、アニソー
ル、ニトロベンゼン、ベンゼンなど)、エーテル系溶媒
(ジグライム、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラ
ヒドロフランなど)、アミド系溶媒(DMAc、DMF
、DMI、ヘキサメチル燐酸アミド、N−メチルピロリ
ドン)、イオウ系溶媒(スルポラン、DMSOなど)、
ハロゲン系溶媒(ジクロロエタン、クロロホルムなど)
が挙げられる。反応温度は、Zの求核性の強さにより異
なるが、−4(1〜180℃の範囲が好ましく、より好
ましくは20℃〜120℃である。
以上述べたように、従来の化合物lのフッ素原子をクロ
ル体に換えた化合物3では期待した反応がほとんど起ら
ず、構造不明の化合物を生成するのみであるのに対し、
本発明の一般式[I]で表わされる化合物を用いると、
フルオロ体1と同様、高収率で目的の置換化合物を与え
る。これは本発明の一般式[I]で表わされる化合物の
塩素原子又は臭素原子が化合物lのフッ素原子と同等の
反応活性を有していることを意味しており、全く異常な
現象であるといえる。また2位にメチル基に代表される
第 級アルキル基を有するクロル置換体、例えば化合物
3においては目的の化合物2をほとんど生成せず、構造
不明の副生成物を与えることより、一般式[I]で表わ
される化合物においてはベンゾオキサゾール環自体が極
度に安定化されているとも推定される。しかしながら安
定化すればする程、反応性が低下するため置換反応では
不利になるはずであり、一般式[1]で表わされる本発
明の化合物のその高反応活性は従来の理論では理解出来
ない不思議な現象であるといわざるを得ない。
一般式[I]で表わされる本発明の化合物は求核置換反
応により5位に求核試薬Zが導入され一般式[■]で表
わされる化合物を生成した後、加水分解反応によって、
工業的に有用な合成中間体である一般式[IX]で表わ
される化合物へ変換される。
ベンゾオキサゾール環の加水分解反応による開環は通常
酸性条件で行われ、アミド体(一般式[■]、R=CO
R,)又はアミノ体(一般式[IK] 、R3=H)へ
と誘導される。(例えば。
前記米国特許第3,880,661号、特開昭52−1
53923号、及び同55−153775号、同56−
100771号明細書など)これは、ベンゾオキサゾー
ル環のC=N結合へのプロトン付加によって開環が始ま
るものと理解され、さらに生成物のアミンフェノール体
(又はアミドフェノール体)が酸性中で安定に存在する
ことより、ベンゾオキサゾール環の開環方法としての常
法となっている。この場合、前記一般式[Vl[]の化
合物を例えば前述の特開昭52−153932号、同5
5−153775号明細書記載の方法あるいは他の酸類
、例えば希硫酸、臭素水、ヨー素水、メタンスルホン酸
、p−トルエンスルホン酸、ギ酸、酢酸等の存在下で開
環反応を行うと、一般式[IX]におけるR3=C0R
1を与えるが、さらに反応させてアミドの加水分解を行
うと反応液は真っ黒にタール化し、R3=Hで表わされ
るアミノフェノール誘導体を結晶として得ることが出来
ず、カラムクロマトグラフィーによる分離操作が必要の
上、副生成物の混入も多く、収率もせいぜい10〜30
%である。
このような場合、ベンゾオキサゾールの開環方法として
は、全く異例のことであるが、アルカリ条件(NaOH
aq、KOHaq 、CH3ONaなど)でこの反応を
行うと、一般式[I+(]におけるR  =COR,を
経由して、速やかにR3=Hを与え、その収率は驚くべ
きことにほぼ定量的であった、従って、この一般式[1
111で表わされる化合物においては、アルカリ条件下
による開環反応が好都合であり、また生成したアミノフ
ェノール体(一般式[IK] 、R3=H)もアルカリ
条件下で安定に存在する。加水分解反応の溶媒としては
水及びその混合溶媒として各種のアルコール類(メタノ
ール、エタノール、イソプロパツール、ブタノール、メ
チルセロソルブなど)、エーテル類(ジエチルエーテル
、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライムなど)
が特に好ましいが、溶解性を大きくする目的で補助溶媒
として、DMSOlDMF、DMAc、DMI、HMP
A、アセトニトリルなどを用いてもよいし、トルエン、
ベンゼン、ジクロロエタンなど水に混合しない溶媒を用
いて二相系とし、4級アンモニウム塩などの相聞移動触
媒を用いてもよい。
(発明の効果)     、 本発明のペンゾオキザール誘導体は、次のような優れた
効果を奏する。
■安価に容易に入手できる出発原料を用いモ合成でき、
4位に適宜の求核試薬を導入した2−アミノ−5−ニト
ロフェノール誘導体の製造に有用な鍵中間体となる。
■これを用いれば、フッ素イオンの廃液処理を要さず、
したがって通常の設備を用いて安全に、4位に適宜の求
核試薬を導入した2−アミノ−5−ニトロフェノール誘
導体を製造できる。
■また、これを用いれば、短い工程で、しかも高収率で
、4位に種々の求核試薬を導入した2−アミノ−5−ニ
トロフェノール誘導体を製造できる。
■さらに、これを用いれば、4位に種々の求核試薬を導
入した2−アミノ−5−ニトロフェノール誘導体の製造
コストを低減させることができる。
(実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
実施例1 例示化合物(1)の合成 (1)(2−アミノ−4−クロコニ5−ニトロフエこル
)ベンゾエートの合成 2−7ミノー4−クロロ−5−二トロフェノール(37
7g、2モル)、トリエチルアミン(280m見、2モ
ル)をN、N−ジメチルアセトアミド(11に加え、約
5℃にて、ベンゾイルクロリド(281g、2モル)を
約30分間で滴下した。そのまま30分間攪拌を続けた
後、反応液にメタノール(IJD、水(1M)を加える
。析出した結晶を濾過し、続いてメタノール(11)に
て洗浄し、標記ベンゾエート体、547g (収率94
%)を得た一m、P、207−210℃ IRスペクト
ルビC=0 1725゜ニー1 (2)(2−7ミノー4−クロロ−5−二トロフェニル
)ベンゾエートの別途合成 2〜アミノ−4−クロロ−5−二トロフェノール(18
8g、1モル)、4−ジメチルアミノピリジン(122
g、1モル)をアセトニトリル(2g、)に加え、室温
にてベンゾイルクロリド(140g、1−r−ル)を約
30分で滴下シタ。
反応液は、50℃まで上昇するがそのまま30分攪拌を
続ける0反応液に水(200mi)を加え析出した結晶
を濾過し、50%メタノール(400m1)にて洗浄し
て標記ベンゾエート体、245g (収率84%)を得
た。 m 、 p 。
208〜210℃ (3)例示化合物(1)の合成 (1)で得たベンゾエート体(293g、1モル)、p
−トルエンスルホン酸・l水和塩(76g、0.4モル
)をトルエン(3文)に加え、加熱還流した。水分離器
を用いて共沸する水を除去しながら1時間加熱還流を続
ける。(約23mJlの水が留去される。)反応液を熱
時濾過し、そのまま室温にて冷却する。さらに氷水にて
約lθ℃まで冷却した後、析出した結晶を濾過する。結
晶を50%メタノール(2見)にて濾液のpHが6〜7
になるまで洗浄することにより例示化合物(1)250
g (収率91%)を得た。m、p。
199〜201℃ 実施例2 例示化合物(6)の合成 合成例1− (1)に準じて合成した(2−アミノ−4
−クロロ−5−二トロフェニル)4−t−ブチルベンゾ
エート(174g、0.5モル)。
メタンスルホン酸(9,6g、0.1モル)のトルエン
(1,5文)の懸濁液を約1時間加熱還流し、共沸する
水を水分離器を用いて除去した。反応液を室温まで冷却
し、析出した結晶を濾過した後、メタノール及び水によ
り結晶を洗浄し例示化合物(6)の淡黄褐色結晶、15
0g (収率91%)を得た。m、p、166〜168
℃実施例3 例示化合物(11)の合成 (1)(2−アミノ−4−クロロ−5−ニトロフェニJ
し)ピバレートの合成 2−アミノ−4−クロロ−5−二トロフェノール(18
9g、1.0モル)、トリエチルアミン(153mL−
1,1モル)のN、N−ジメチルアセトアミド(0,5
Jl)溶液を氷水にて約5〜lO℃に冷却し、ピバロイ
ルクロリド(123mal、1.0モル)を約1時間で
滴下した0反応液をそのまま1時間攪拌を続けた後、メ
タノール(0,5文)水(1、0fL)を加える。析出
した結晶を濾過する。結晶を30%メタノール(2文)
に加えよく攪拌した後、再び濾過することにより標記ピ
バレートの淡黄褐色結晶、237g(収率87%)を得
た。m、p、135〜137℃ (2)例示化合物(11)の合成 (1)で得たピバレート(273g、1モル)、p−ト
ルエンスルホン酸・l水和塩(9、5g、0.05モル
)をトルエン(0,5JL)及びジグライム(0,2J
J)の混合溶媒に加え、約2時間加熱還流し、その間水
分離器を用い、共沸する水を留去する(約24すの水が
留去される。)。水の共沸が停止した段階で、減圧にて
溶媒を完全留去した0反応油状物を水洗し、残存するP
−))Ltdンスルホン酸を除去した後、n−へキサン
(300m文)を加え、析出した結晶を濾取し、例示化
合物(11)242g (収率95%)を得た。m、p
、79〜81”c 実施例4 例示化合物(14)の合成 実施例1−(1)に準じて合成した(2−アミノ−4−
クロロ−5−二トロ)フロエート(28,4g、o、i
モル)p−トルエンスルホン酸・l水塩(1,9g、0
.01モル)をトルエン(200m文)及びジグライム
(50m文)の混合溶媒に加え、約40分間加熱還流し
、水分離器にて共沸する水を除去した。反応液を約10
℃まで冷却し析出した結晶を濾過した。冷却したメタノ
ール(約200m1)にて洗浄し、例示化合物(14)
の黄色結晶を、2z、6g(収率85%)を得た。m 
、 p 、 250℃以上実施例5 例示化合物(18
)の合成 2−アミノ−4−クロロ−5−二トロフェノール(94
,3g、0.5モル)ピリジン(41m文、0.53モ
ル)をN、N−ジメチルアセトアミド(250mIL)
に加え、約lθ℃にて、イソ醋酸クロリド(53,3g
、0.5モル)を約30分間で滴下した0反応液を1時
間攪拌した後、水500m1中に注ぎ酢酸エチル(50
0m文)で抽出した。抽出液を芒晶にて乾燥後、酢酸エ
チルを留去して粗結晶103g(収率的75%)を得た
。本生成物は、N−アシル体及び0、N−ジアシル体の
混合物であった。次にこの混合物(103g、約0.3
75モル)、P−)ルエンスルホン酸・l水塩(5,7
g、0.03モル)とともにトルエン(400mJ1)
に加え加熱還流した。反応液の不溶解物が晶出するまで
約8時間還流を続け、反応液を室温冷却後、水(300
m4)、酢酸エチル(300m文)を加え、水層を分離
し、有機層を芒晶にて乾燥した。
溶媒を減圧にて留出乾固し、メタールを加えることによ
り晶析させた。結晶を濾取し、例示化合物(18)の淡
黄褐色結晶48g(収率53%)を得た。m、p、80
〜81℃ 実施例6 例示化合物(19)の合成 2−アミノ−4−クロロ−5−二トロフェノール(94
,3g、0.5モル)、トリエチルアミン(74+nQ
、0.525モル)をN、N−ジメチルホルムアミド(
250mjL)に加え、水冷下にて2−エチルヘキサノ
イルクロリド(81、3g、0.5モル)を約1時間で
滴下した。そのまま30分間攪拌後、反応液に水(30
0mM’)を加え、酢酸エチル(250mJIX2回)
より抽出する、抽出液を芒晶乾燥後、減圧留去すること
により0−アシル体の油状物128g (収率82%)
を得る。この油状物(78,7g、0.25モル)、p
−トルエンスルホンS−X水塩(19g、0.1モル)
をトルエン(350mjL)に加え、1時間加熱還流し
、共沸する水を水分離器にて除去した。反応液を冷却後
、酢酸エチル(200mJL)を加え、水洗、芒晶乾燥
後、溶媒を減圧にて留去し、例示化合物(19)の油状
物72g(収率97%)を得た0種々の溶媒を用いて結
晶化を試みたが水油状物は結晶しなかった。
実施例7 例示化合物(21)の合成 2−アミノ−4−クロロ−5−二トロフェノール(75
,5g、0.4モル)、トリエチルアミン(58mM、
0.42%ル)をN、N−ジメチルアセトアミド(30
0mJDに加え、約5℃にてケイ皮酸クロリド(66g
、0.4モル)を約1時間で滴下した0滴下終了後さら
に30分攪拌を続けた後、反応液を水(500mJ1)
中に注ぎ析出した結晶を濾取した。粗結晶をアセトニト
リル(300mM)中に加え、30℃にて加熱分散した
後、濾過することによりケイ皮酸エステル95.6g(
収率75%)を得た。(m、p。
184〜186℃) ケイ皮酸エステル(85,6g、0.268M)、p−
1ルエンスルホン酸・i 水和塩(20,4g、0.1
07モル)をトルエン(300m文)に加え、1時間加
熱還流し、その間、水分離器にて共沸する水を除去した
。トルエンを約200m1留去した後、反応液にメタノ
ール(200mJlj)を加え、約5℃まで冷却して析
出する結晶を濾過し、粗結晶75.7gを得た。
アセトニトリル(3文)を用いて再結晶することにより
例示化合物(21)の淡黄褐色結晶70g(収率87%
)を得た。m、p、186〜187実施例8 例示化合
物(39)の合成 2−アミノ−4−クロロ−5−二トロフェノール(18
,8g、0.1モル)、トリエチレンアミン(15mM
、0.1モル)をN、N−ジ−メチルアセトアミド(5
0mJL)に加え、約50℃にて、イソフタル酸クロリ
ド(10g、0.05モル)を滴下した。そのまま1時
間攪拌を統(すた後、メタノール(50mJL)を加え
、析出した結晶を濾過、乾燥して、1.3−ビス(2−
アミノ−4−クロロ−5−ニトロフェノキシカルボニル
)ベンゼン、23.2g(収率92%)を得た。m、p
、128〜130℃ 上記、エステル体(20,2g、0.04モル)を実施
例1−(3)に示した処方に従って閉環反応させること
により例示化合物(39)の淡黄褐色15.8g (収
率84%)を得た。
m、p 、162〜165℃ 本発明の化合物は実施例1〜10の処方に準じて合成さ
れるが、代表的化合物につl、%てその融点を第2表に
まとめた。
第2表 本発明の一般式[I]で表わされるベンゾオキサゾール
誘導体が4位に種々の求核試薬が導入された2−アミノ
−5−二トロフェノール誘導体の合成上、きわめて有用
な鍵中間体となることを以下の応用例によって示す。
応用例12−アミノ−5−ニトロ−4−(4−1−オク
チルフェノキシ)フェノールの合成1−(1)例示化合
物(1)を利用した標記化合物の合成 4−t−オクチルフェノール(103g。
0.5モル)、KOH(28g、0.5モル)をトルエ
ン(IJI)に加え、2時間加熱還流し、その間共沸す
る水を水分離器にて除去し、4−t−オクチルフェノキ
シカリウムを生成した0次にこの懸濁液に例示化合物(
1)(137g、0.5モル)のり、MF(0,5文)
溶液及び銅粉(3g)を加え、80〜85℃にて3時間
加熱攪拌した。反応液の熱時濾過により銅粉を除去した
後。
室温まで冷却する0反応液にメタノール(11)を加え
、約10℃まで冷却して析出した結晶な濾過し、6−ニ
トロ−5−(lLt−オクチルフェノキシ)−2−フェ
ニルベンゾオキサゾールの淡黄褐色結晶、204g (
収率92%)を得た。
m、p 、183〜185℃ このベンゾオキサゾール(ll1g、0.25モJl/
)、NaOH(40g、、1モル)の0.4ft水溶液
をエタノール(1,2Jl)に加え、窒素雰囲気下、2
時間加熱還流した0反応液に水(0、441)加えた後
、約15℃まで冷却し、conc、HcJl(約70 
m l )により反応液のPHが6〜7になるように中
和する。そのまま約15℃にて冷却し、析出した結晶を
濾過し、2−アミノ−5−ニトロ−4−(4−t−オク
チルフェノキシ)フェノールの赤橙色結晶、80.6g
(収率90%)を得た。m、p、187〜189℃ 1−(2)  例示化合物(11)を利用した標記化合
物の合成4−t−オクチルフェノール(206g、1モ
ル)のトルエン(1立)溶液に水冷下で水酸化ナトリウ
ム(24g、1モル)を加え、1時間攪拌を続け、4−
t−オクチルフェノールのナトリウム塩を生成した。続
いて、反応液に例示化合物(11)(255g、1モル
)のテトラヒドロフラン(11)溶液を加え、2時間加
熱還流した0反応液を冷却後、エバポレーターにて溶媒
を約IJI留去し、水(500ml)、酢酸エチル(5
00ml)を加え分液した。有機層を芒晶にて乾燥後、
溶媒を留去し、油状物を得た。この油状物にヘキサン(
11を加え、攪拌することにより析出した結晶を濾取し
、2−t−ブチル−6−ニトロ−5−(4−t−オクチ
ルフェノキシ)ベンゾオキサゾール404g (収率9
5%)の淡褐色結晶を得た6m、p、77〜78℃ 上テ得たベンゾオキサゾール体(213g、0.5モル
)のエタノール(1,5文)溶液に、CH3ONa (
108g、2%ル)のメタノール(300mJL)溶液
及び水(700ml)を加え、約80℃にて2時間加熱
還流した0反応液に氷水(11)を加え約20℃まで冷
却し、conc、Hc文にて反応液を中和し、pH6〜
7とした。析出した結晶を濾過、水洗、乾燥して標記化
合物1’67g(収率93%)を得た。
1−(3)  例示化合物(14)を利用した標記化合
物の合成 1−(1)に示した処方に準じて生成した4−t−オク
チルフェノキシカリウム(o、iモル)のトルエン(1
50m4)懸濁液に例示化合物(14)(26,6g、
0.1モル)のN、N−ジメチルアセトアミド(50m
jL)溶液及び塩化第1銅(0,1g)を加え、約80
℃にて2時間加熱攪拌した。減圧にてトルエン(約12
0m l )を留去した後、メタノール(200m l
 )を加え、約lθ℃に冷却し、析出した結晶を濾過し
て2−フリル−6−ニトロ−5−(4−t−オクチルフ
ェノキシ)ベンゾオキサゾール淡黄色結晶35.4g 
(収率82%うを得た。m、p。
146〜148℃ 上で得たベンゾオキサゾール体(21,6g、0.05
モル)を1−(1)に示したと同様に4当量のNaOH
を用いて加水分解を行い、続いてc o n c、  
HClにて中和、晶析することにより標記化合物16.
3g (収率91%)を得た。
1−(4)  例示化合物(19)を利用した標記化合
物の合成 1−(1)に示した処方により生成した4−t−オクチ
ルフェノキシカリウム(0,1モル)のトルエン(15
0mjL)懸濁液に例示化合物(19)の油状物(29
,7g、0.1モル)のN、N−ジメチルホルムアミド
(20m文)溶液を加え、約80℃にて2時間加熱攪拌
した。反応液を室温冷却後、酢酸エチル(150mJL
)、水(100m文)を加え有機層を分離、芒晶乾燥、
減圧留去し、ベンゾオキサゾール体の粗油状物48gを
得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより極性成分を
分離することにより、TLC上で1スポツトを与える2
−(1−エチルペンチル)=6−二トロー5− (4−
t−オクチルフェノキシ)ベンゾオキサゾールの精製体
38.3g(収率82%)を得た。この油状物(37g
、0.08モル)をメタノール(150mJl)に加え
、CH30N a (17g、0.32モル)のメタノ
ール(45mft)溶液及び水(70m文)を加え、2
時間加熱還流した0反応液に水(100m l )を加
え、酢酸にてPH約7に中和し、約10℃に冷却して析
出した結晶を濾過、乾燥して標記化合物26.7g(収
率93%)を得た。
1−(5)  例示化合物(21)を利用した標記化合
物の合成 1−(1)に示した処方により生成した4−t−オクチ
ルフェノキシカリウム(0,1モル)のトルエン(15
0mJl)懸濁液に例示化合物(21)(30g、0.
1モル)のジエチレングリコールジメチルエーテル(3
0mM)溶液を加え、約90〜100℃にて1時間半加
熱攪拌した0反応液にメタノール(200ml)を加え
、約15℃まで冷却して析出した結晶を濾過、乾燥して
6−ニトロ−5−(4−t−オクチルフェノキシ)−2
−スチリルベンゾオキサゾールの淡黄褐色結晶41.4
g(収率88%)を得た。
m、p  、159〜162℃ 上で得た結晶(23,5g、0.05モル)を4当量の
NaOHを用い1− (1)で示したと同様の処方によ
り加水分解することにより、標記化合物16.3g(収
率91%)を得た。
1−(6)  例示化合物(32)を利用した標記化合
物の合成 1−(1)に示した処方により生成したt・−オクチル
フェノキシカリウム(0,1モル)のトルエン(150
mJL)懸濁液に例示化合物(32)(30g、0.1
モル)のジエチレングリコールジメチルエーテル(50
mM)溶液を加え、約90℃にて2時間加熱攪拌した後
、減圧にてトルエン約130m1を留去した0反応液に
エタノール(200mjL)及びNaOH(16g、0
.4モル)水溶液(150mfL)を加え、約80℃に
て加熱還流した0反応液に氷水(100m文)を加え、
濃塩酸にてPH6〜7に中和し、析出した結晶を濾過し
て標記化合物29.5g(トータル収率82%)を得た
1−(7)  例示化合物(11)を経由する標記化合
物の一貫合成法 (2−アミノ−4−クロロ−5−ニトロフェニル)ビバ
レート(273g、1モル)、p−トルエンスルホン酸
・l水和塩(9,5g、0.05モル)ヲトルエン(8
00mJl)に加え、1時間加熱還流を行いその間、水
を約22mJ1留去し、例示化合物(11)を得る。続
いて、減圧にてトルエンを500mIL留去し、反応液
にジエチレングリコールジメチルエーテル(80mJL
)を加える。この反応液を、窒素雰囲気下で4−t−オ
クチルフェノールのカリウム塩(261g、1モル)の
トルエン懸濁液(400mJL)に加え、ジエチレング
リコールジメチルエーテル(80m l )にて希釈す
る0反応液を80℃にて1時間半加熱し、続いてトルエ
ン(500m文)を減圧にて留去した。反応液にエタノ
ール(800m l )及びカセイソーダ溶液(NaO
H160g、4モル、250mJL)を加え、2時間加
熱還流する0反応液を室温まで冷却し、水(500ml
)、xタノール(100mJl)を加え、濃塩酸にて反
応液のpHを5〜6にする。析出した結晶を濾過、水洗
することにより標記化合物243g O−タル収率68
%)の赤橙色結晶を得た。
以上に示した如く本発明の化合物を利用することにより
2−アミノ−5−ニトロ−4−(4−t−オクチルフェ
ノキシ)フェノールが収率よく合成されるが、その他の
代表的化合物について置換反応体の融点と、置換反応及
び加水分解反応の収率を第3表に示す。
次に比較例として、前記一般式II]で表わされる本発
明外の化合物のR1に対応する置換基として水素原子の
置換数が3であるメチル基を有する化合物3及び水素原
子の置換数が2であるウンデシル基を有する化合物4を
用いた場合について記述する。
比較例1−(1) 応用例1− (i)に示した処方により4−t−オクチ
ルフェノキシカリウム(0,1モル)のトルエン(15
0ml)懸濁液に、既知化合物である5−クロロ−2−
メチル−6−二トロベンゾオキサゾール(21,2g、
0.1モル、)のDMF(100mJ1)溶液及び銅粉
(0、6g)を加え、約80℃に加熱した。反応液は直
ちに青紫色に変化し不溶物が析出してくる。そのまま2
時間加熱を続は不溶物を濾過する。得られた不溶物(約
tag)は構造不明の副生成物であった。
濾液に酢酸エチル(200m文)、水(200m文)を
加え、有機層を分離、芒晶乾燥、減圧留去して黒褐色の
固形物的6gを得た。シリカゲルクロマトグラフィーに
より分離精製を行い黄褐色の置換体2.3g(収率7%
)を得た。
比較例1−(2) 比較例1−(1)で銅粉(0、6g)を用いない以外は
全く同様の実験を行った。置換反応は全く進まず、構造
不明の副反応混合物のみを与えた。2 比較例1−(3) 比較例1−(1)の5−クロロ−2−メチル−6−二ト
ロベンゾオキサゾールを5−クロロ−6−二トロー2−
ウンデシルベンゾオキサゾール(35,3g、0.1モ
ル、m、p、34〜36°C)に代えた以外は全く同様
に置換反応を試みた。構造不明の難溶解性混合物を与え
るのみで目的の置換体は全く得られなかった。
以上の比較例に示したように本発明以外の化合物におい
ては、置換反応以外の反応が起り、目的の置換体はほと
んど得られない。これに対し、本発明の化合物において
は、はぼ90%以上の収率で置換生成物を与える。この
事実より、本発明の化合物の特異性は明らかである。
応用例22−アミノ−4−(4−メトキシフェノキシ)
−5−二トロフェノールの合成2− (1)例示化合物
(5)を利用した標記化合物の合成 4−ヒドロキシアニソール(124g、1モル)、水酸
化カリウム(38,8g、1モル)をトルエン(1,4
Jl)に加え、3時間加熱還流し、その間共佛する水を
水分離器を用いて分離し、4−ヒドロキシアニソールの
カリウ、ム塩を生成した。反応液に例示化合物(5)(
342g、1モル)のN、N−ジメチルホルムアミド溶
液(700ml)を加え、約85℃にて3時間半加熱し
た。反応液にメタノール(1,5JL)を加え、約10
℃まで冷却した。析出した結晶を濾取し、2−(2,4
−ジクロロフェニル)−5−(4−メトキシフェノキシ
)−6−二トロベンゾオキサゾール374g (収率8
7%)の黄褐色結晶を得た。m、p 、144〜146
℃上で得たべ二−ゾオキサゾール体(215g、0.5
モル)を応用例1−(1)で示したと同様に4当量のN
aOHで加水分解して、標記化合物、127g (収率
92%)を得た。 m 、 p 。
198〜199℃ 2− (2)例示化合物(30)を利用した標記化合物
の合成 2− (1)で示したと同様の操作により4−メトキシ
フェノキシカリウム(0,1モル)のトルエン(140
mJD懸濁液を生成した。反応液に例示化合物(30)
(32g、o、iモル)のN、N−ジメチルホルムアミ
ド溶液(70mJ))を加え、約90℃にて2時間加熱
した。反応液にメタノール(150+nl)を加え、約
15℃に冷却し、析出した結晶を濾過、乾燥して5− 
(4−メトキシフェノキシ)−6−二トロー2−フェニ
ルベンゾオキサゾール32.2(収率89%)の淡黄褐
色結晶を得た。m、p、142〜146C 上で得たベンゾオキサゾール体(18g、0.05モル
)を応用例1− (1)で示したと同様に4当量のNa
OHで加水分解し、標記化合物13.tg(収率95%
)を得た。
応用例3 2−アミノ−4−(4−メタンスルホニルフ
ェノキシ)−5−二トロフェノールの合成 4−メチルチオフェノール(34,2g、0.24モル
)及び水酸化カリウム(16,1g、0.24モル)を
トルエン(350m文)に加え、加熱還流し、生成する
水を水分離器で除き、4−メチルチオフェールのカリウ
ム塩を生成した。これに例示化合物[I] −(1)(
67,1g、0 、244モル)及び銅粉0.1gを加
えさらに2時間加熱還流した。減圧下約300mJlの
トルエンを留去した後、濃縮液を熱時濾過し400tn
fLのメタノールに往いだ。攪拌しながら室温まで冷却
し、析出した結晶を濾過し、メタノールで洗浄の後乾燥
し、5−(4−メチルチオフェノキシ)−6−二トロー
2−フェニルベンゾオキサゾールを80.2g(収率8
8%)得た。m、p、163〜165℃ 上で得たベンゾオキサゾール体(17g、0.045モ
ル)を塩化メチレン200mJLに分散し、水冷下メタ
クロロ過安息香酸(23,3gt  0.095モル)
を少量ずつ加えた。結晶が一旦溶解した後、再び新たな
結晶が析出した。1時間の攪拌の後結晶を濾過し、亜硫
酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、水つ
いでメタノールで洗浄、乾燥して5−(4−メタンスル
ホニルフェノキシ)−6−ニトロ−2−フェニルベンゾ
オキサゾールを18g(収率97%)得た。m、p、2
35〜242℃ このベンゾオキサゾール体(16,5g、0104モル
)を実施例1−(1)に示したと同様に4当量のNaO
Hを用いて加水分解を行ない標記化合物12.2g(収
率94%)を得た。
m、p 、123〜125℃ 応用例1〜3に示したと同様の操作により本発明の化合
物より種々のフェノキシ置換体が合成され、引き続く加
水分解反応により対応するアミンフェノール誘導体へと
変換される。
代表例として、例示化合物(1)より生成されるフェノ
キシ置換体についてその融点を第4表にまとめた。
第4表 応用例42−アミノ−4−(4−ドデシルフェニルチオ
)−5−二トロフェノール 応用例1−(2)に示したと同様の操作により、4−ド
デシルチオフェノールのナトリウム塩(30g、0.1
モル)のトルエン(200m文)の懸濁液を生成し、こ
の懸濁液に例示化合物(19)(29,6g、0.1モ
ル)のDMF(50ml)溶液を滴下した0反応温度を
50〜60℃に保ち、1時間攪拌を続けた。反応液に水
(200m1)を加えた後酢酸エチル(200m l 
)にて2回抽出した。抽出液を芒晶乾燥後、エバポレー
ターにて溶媒を留去して5−ドデシルチオ−2−(l−
エチルペンチル)−6−二トロベンゾオキサゾールの油
状物51.8g(収率96%)を得た。この油状物を応
用例1− (1)に示したと同様に4当量のNaOHを
用いて加水分解することにより標記化合物38.4g(
収率93%)を得た。m、p、108〜110℃上記応
用例4に示したと同様の操作によりメルカプト化合物が
置換され、引き続く加水分解により、対応するアミノフ
ェノール誘導体へと変換される。代表的化合物について
その融点を第5表に応用例52−アミノ−4−モルホリ
ノ−5−ニトロレエノールの合成 例示化合物(1)(54,9g、0.2モル)をモルホ
リン(200m文)に加え、スチーム浴上で8時間加熱
した。反応液を冷却し、水(500m文)を加え、析出
した結晶を濾過し、さらに20%メタノール溶液(35
0m文)にて結晶を洗浄し、5−モルホリノ−6−ニト
ロ−2−フェニルへンゾオキサゾールe9.5g(収率
96%)の淡褐色結晶を得た。m、p、134〜135

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記一般式で表わされるベンゾオキサゾール誘導体。 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Xは塩素原子又は臭素原子を示し、R_1は水
    素原子の置換数が0又は1である炭素原子で結合してい
    る基を示し、R_2は水素原子又は置換基を示す。)
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