JPS6114545Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、フラツシユドア等のようにパネルを
組込んでいる建具の建付調整装置に関するもので
ある。

木製フラツシユドアは、芯材の周りに木製框を
組付けし、この組付け框の両面に表面材を取付け
るとともに、この表面材を芯材に積層したもので
あり、その建付け調整は、横框の上下方向の寸法
を大き目に形成しておき、現場でその頂面を削る
ことにより行なわれている。近年、框をアルミ等
からなる押出型材製とし、その内部に芯材および
表面材よりなるパネルを嵌込んだフラツシユドア
等が出回つており、このフラツシユドア等に対応
した建付け調整の方法が切望されていた。

本考案は前記従来の問題点を解決するために創
案されたものである。

以下本考案を図示する実施例により説明する。

フラツシユドア１はパネル２と周囲框３とより
構成されている。

パネル２は、例えば芯材４の両面に表面材５を
積層したものである。

周囲框３は、アルミ等からなる押出型材製の上
下横框６，７、左右堅框８，９を方形に枠組みし
たものである。

各框６，７，８，９は、いずれも一対の側壁ａ
とこれを中間にて連結する連結壁ｂと、前記側壁
ａの外方端でこれと直角に内向きに突出するリツ
プ片ｃとを設けた断面略〓形状のものであり、框
長手方向の端面を45゜切断して形成している。そ
して横框６，７と堅框８，９とは、リツプ片部を
外側にして長手方向の端面にて直角に突合わさせ
るとともに、該框６，７と８，９のリツプ片ｃ，
ｃを含む外側溝部の端部内にＬ形コーナーブロツ
ク１０の嵌合片を挿嵌し、かつ、該嵌合片にねじ
込んだビス１１を連結壁ｂに圧着ないしねじ込む
ことにより固定し、隣合う横框と堅框とを連結し
ている。

前記パネル２は、その外周縁部にて、上記のよ
うに方形状に組んだ周囲框３の連続した内側の溝
部内に嵌込まれている。パネル２の巾方向端部１
２には該パネル２の縦側面に向つて低く傾斜した
切欠斜面１３を設けている。

この切欠斜面１３とこれに対向した上部横框６
の連結壁ｂ下面との間には摺動ブロツク１４を該
切欠斜面１３に沿い摺動可能に介装している。こ
の摺動ブロツク１４にはビス孔２２を設けて調整
ビス１５のねじ軸部を螺入すると共に、該調整ビ
ス１５の頭部を、堅框８と嵌合しているコーナー
ブロツク１０の下方延出嵌合片１６に上下動およ
び回転のみ自在に取着している。すなわち、堅框
８，９の外側溝部に嵌合している下方延出嵌合片
１６にはビス頭部１７を框から突出しないよう
に、そして上下動できるよう凹部１８およびその
凹部内に開口する上下方向に長いビス通し孔１９
が設けられ、また堅框８，９の連結壁ｂ上端部に
は上下方向に長いビス通し孔２０が設けられ、調
整ビス１５の頭部側には鍔部２１が設けられてお
り、調整ビス１５はその頭部１７および鍔部２１
間においてビス通し孔１９，２０に嵌合して堅框
側において軸方向には移動しないように支持され
ている。

さて、フラツシユドア１は、建物開口部（図示
せず）に建込んでその上下の隙間を一定にして取
付ける必要がある。このとき上部隙間が空きすぎ
たり、その隙間が長手方向に亘つて均一でなけれ
ば、上部横框６の長手方向端部を両方ともまたは
いずれか一方を上げ下げするように建付け調整す
る。この調整を堅框８側端部について説明する
と、まずコーナーブロツク１０の下方延出嵌合片
１６を堅框８に対してビス１１をゆるめて上下動
自在とした後、調整ビス１５をドライバー等によ
り回転して摺動ブロツク１４を切欠斜面１３上を
上る方向に移動させ、上部横框６の連結壁ｂ下面
上を摺動させれば、パネル２の切欠斜面１３によ
り上部横框６の長手方向端部が漸次上がる。そし
て所定量上がつたところで、ゆるめたビス１１を
締めれば、コーナーブロツク１０を介して上部横
框６は建付調整状態で堅框８に固定される。この
場合、両框の端面間に多少隙間ができるが、その
隙間はコーナーブロツク１０とパネル２の表面材
５とによりほぼ塞がれており、それほど外観上の
体裁は損なわれない。

なお図示しないが、切欠斜面１３には摺動ブロ
ツク１４の移動を滑らかにするための滑り材を貼
着等しておいてもよい。

また該切欠斜面１３は図示する如くパネル縦側
面に向かう下り傾斜に限ることなく、その反対に
下り傾斜していてもよい。

以上の通り本考案は、パネルの周りにアルミ等
の押出し型材よりなる堅框・横框を取付けたパネ
ル組込み建具の建付調整装置として、パネルの巾
方向端部に設けた切欠斜面と横框の連結壁との間
に摺動ブロツクを介装する構成にしているため、
摺動ブロツクを配設している側の框を二重にした
り、その框の見付け高さ寸法が大きくなつたりす
ることが全くないから、特別にコスト高になるこ
となく、またパネル組込み建具に要求される細縁
の框をそのまま実現できるなど、従来の建付調整
装置では全くできなかつた優れた実用的効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はフラツシユドアの正面図、第２図は同
フラツシユドアの左上部を断面にて示した拡大正
面図、第３図，第４図はそれぞれ第２図の左側面
図，右側面図である。 １……フラツシユドア、２……パネル、３……
周囲框、４……芯材、５……表面材、６……上部
横框、７……下部横框、８，９……堅框、ａ……
側壁、ｂ……連結壁、ｃ……リツプ、１０……コ
ーナーブロツク、１１……ビス、１２……芯材の
巾方向端部上面、１３……切欠斜面、１４……摺
動ブロツク、１５……調整ビス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 パネルの周りに押出し型材よりなる上下横框、
   左右堅框を方形状に組付けたパネル組込み建具に
   おいて、 前記横框・堅框は、一対の側壁とこれを中間に
   て連結する連結壁と、前記一対の側壁の外方方端
   でこれと直角に内向きに突出するリツプ片とを設
   けた断面略〓形状のものとし、隣合う横框・堅框
   のリツプ片を含む外側溝部の端部内にＬ形コーナ
   ーブロツクの嵌合片を挿嵌しこれをビス固定し
   て、該隣合う横框・堅框を連結し、 前記パネルにはその巾方向端部に切欠斜面を設
   け、該切欠斜面と横框の連結壁との間に摺動動ブ
   ロツクを介装し、該摺動ブロツクは、これにねじ
   軸部を螺入し、堅框側でビス頭部を支持している
   調節ビスによつて前記切欠斜面に沿つて摺動可能
   に設けたことを特徴とするパネル組込建具におけ
   る建付調整装置。