JPH0738625Y2 - 出 窓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、建物躯体の開口部に取付ける出窓に関する。

〔従来の技術〕

左右の縦枠と左右の方立を袖上枠と袖下枠で連結し、そ
の左右の方立を上枠と下枠で連結して左右の側面枠部と
前面枠部を有する本体枠と、屋根と、地板と、各枠部に
装着されたガラス・障子等のパネルより成り、その左右
の縦枠を建物躯体の開口部における左右縦縁部に取付け
るようにした出窓が知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕 かかる出窓を建物躯体の開口部に取付けた状態で屋外か
ら建物を見た場合に、建物の外装材の一部分に出窓の前
面枠部に装着したパネルが見え、建物外見と出窓外観が
異なって建物外装材と出窓が明確に区別されて一体感が
なかった。

そこで、本考案は前述の課題を解決できるようにした出
窓を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

出窓の前面枠部を構成する上枠・下枠の内側板にパネル
取付溝を形成し、左右の方立の内側板にパネル取付用突
片を設け、その各内側板に突部を有する上下回り縁と縦
回り縁を、突部をパネル取付溝に嵌合し、かつパネル取
付用突片に当接してそれぞれ取付け、この各回り縁の室
外側面に外壁下地材を取付け、その外壁下地材に建物の
外装材を取付けて、建物の外観と出窓の外観を同一にで
きると共に、パネルを装着した通常の出窓とすることが
できるようにしたものである。

〔実施例〕

第４図、第５図、第６図に示すように、左右の縦枠1,1
と左右の方立2,2を袖上枠３と袖下枠４で連結し、その
左右の方立2,2を上枠５と下枠６で連結して左右の側面
枠部７と前面枠部８を有する本体枠９を構成し、この本
体枠９の上部に屋根10が取付けてあり、下部に地板11が
取付けてあり、左右の側面枠部７には第２図、第３図に
示すようにパネル、例えば外開き障子12と上げ下げ網戸
13が装着され、前面枠部８に外壁下地材14が装着してあ
る。

次に各部の詳細を説明する。

縦枠１は第２図に示すように矩形断面中空形状となり、
建物躯体Ａの開口部Ｂにおける左右縦縁部B₁に取付けら
れ、この縦枠１の室外側板1aに設けた取付板15に内装材
16が取付けてある。

方立２は第２図に示すように矩形断面中空形状となり、
その内側板2aにはパネル取付用突片17が一体的に設けて
ある。

袖上枠３と袖下枠４は第３図に示すように矩形断面中空
形状となり、袖下枠４の室内側板4aに上下突出片18,19
が一体的に設けられ、この上下突出片18,19間に地板11
が嵌合されてビス20で上突出片18に固着してある。

前記上枠５は第１図に示すように矩形断面中空形状とな
り、その内側板5aの室内外側方向中間部にパネル取付溝
21が形成されている。

前記下枠６は第１図に示すように矩形断面中空形状とな
り、その内側板6aの室内外側方向中間部にパネル取付溝
22が形成されている。

次に本考案の出窓における外壁下地材14の取付け構造を
説明する。

第１図に示すように、上枠５の内側板5aに突部30を有す
る上回り縁31が、その突部30を上枠５の内側板5aにおけ
るパネル取付溝21に嵌合して取付けてビス32で固着さ
れ、下枠６の内側板6aに突部33を有する下回り縁34が、
その突部33を下枠６の内側板6aにおけるパネル取付溝22
に嵌合して取付けてビス35で固着され、第２図に示すよ
うに方立２の内側板2aに縦回り縁36がパネル取付用突片
17に当接してビス37で固着してある。

前記上、下、縦回り縁31,34,36は木製となっているがア
ルミ型材としても良い。

前記外壁下地材14は第１図、第２図に示すように上、
下、縦回り縁31,34,36の室外面にビス38で固着されて前
面枠部８の室外側に外装材取付凹部39を構成している。

そして、建物躯体Ａに設けられた外装材Ｃ、例えばサイ
デイングボード、モルタル、タイル等と同一の外装材を
前記外壁下地材14の室外側面に、その外装材が外装材取
付凹部39内に収納されるように取付けて前面枠部８を閉
塞している。

このようであるから、出窓を取付けた建物を屋外から見
た場合に建物の外装材が出窓の前面枠部８に取付けてあ
るから、建物の外観と出窓の外観が同一となって一体感
がある外観となる。

また、上回り縁31、下回り縁34、縦回り縁36を取り外せ
ば、方立２のパネル取付用突片17と上下枠5,6のパネル
取付用溝21,22にガラス等のパネルを装着して前面枠部
８にパネルを装着した通常の出窓を構成できる。

なお、第１図、第２図に示すように前記上、下、縦回り
縁31,34,36の室内側面には内壁下地材40が取付けられ、
この内壁下地材40の室内側面に内装材16と同一の内装材
を取付けて前面枠部８の内観を見栄え良くしてある。

また、前面枠部８の上下高さが大きい場合には第１図に
示すように左右の方立2,2の内側板2a,2aの上下方向中間
部にブラケット41を介して中間回り縁42を取付け、この
中間回り縁42に外壁下地材14をビス43で固着して風圧等
で外壁下地材14がたわむことがないようにしてある。

なお、前記中間回り縁42は前面枠部８の上下高さが小さ
い場合には設けなくとも良い。

〔考案の効果〕

出窓の前面枠部８の外観と建物の外観が同一となって出
窓と建物の外装材が区別できずに一体感がある外観とな
る。

出窓の前面枠部８を構成する上枠５、下枠６の内側板5
a,6aのパネル取付溝21,22に上下回り縁31,34の突部30,3
3を嵌合して取付け、左右の方立2,2の内側板2a,2aのパ
ネル取付用突片17,17に当接して縦回り縁36を取付け、
その上、下、縦回り縁31,34,36の室外側に外壁下地材14
を取付けたので、その各回り縁を取り外せば前面枠部８
にパネルを装着して通常の出窓とすることができ、パネ
ルを取付ける通常の出窓の本体枠９と前面枠部に建物外
装材を取付ける出窓の本体枠９とを共通にできるばかり
か、上、下回り縁31,34及び縦回り縁36を上枠５、下枠
６、方立２の内側板5a,6a,2aに位置決めて強固に取付け
て外壁下地材14の取付強度を強くして建物の外装材を前
面枠部８に強固に取付けできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図、第２図は第６図
のＩ−Ｉ線、II−II線断面図、第３図は第５図のIII−I
II線断面図、第４図、第５図、第６図は出窓の概略外観
図、側面図、内観図である。 １は縦枠、２は方立、３は袖上枠、４は袖下枠、５は上
枠、６は下枠、７は側面枠部、８は前面枠部、９は本体
枠、10は屋根、11は地板、14は外壁下地材、17はパネル
取付用突片、21,22はパネル取付溝、30は突部、31は上
回り縁、33は突部、34は下回り縁、36は縦回り縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】左右の縦枠1,1と左右の方立2,2を袖上枠３
   と袖下枠４で連結し、その左右の方立2,2を上枠５と下
   枠６で連結して左右の側面枠部7,7と前面枠部８を有す
   る本体枠９、屋根10、地板11を備えた出窓において、 前記上枠５の内側板5aと下枠６の内側板6aとにパネル取
   付溝21,22を相対向して形成すると共に、前記左右の方
   立2,2の内側板2a,2aにパネル取付用突片17,17を相対向
   して設け、 突部30を有する上回り縁31を上枠５の内側板5aに、この
   突部30をパネル取付溝21に嵌合して取付け、突部33を有
   する下回り縁34を下枠６の内側板6aに、その突部33をパ
   ネル取付溝22に嵌合して取付け、左右の方立2,2の内側
   板2a,2aに縦回り縁36,36を、パネル取付用突片17に当接
   して取付け、 前記上回り縁31、下回り縁34、縦回り縁36の室外側面に
   亘って外壁下地材14を取付け、この外壁下地材14の室外
   側面に建物の外装材を取付けて前面枠部８を閉塞したこ
   とを特徴とする出窓。