JPS5910317Y2 - 二重サツシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は内側サッシと外側サッシの間に方立を備えた
二重サッシに関するものである。

引違戸を建込む二重サッシにおいては、風圧が外側サッ
シの引違戸の召合せ部に最も多く加わるので、召合せ部
が風圧に充分に耐えうるようにこれを補強する何らかの
手段を施すことが必要である。

従来はこの補強手段として外側サッシの引違戸の内外召
合せ框に互いに嵌合する煙返しを設けるとともに内召合
せ框の屋内側面にプルバーを設けていた。

プルバーは内召合せ框の屋内側面か，ら屋内方向に突出
して形或されているため、プルバーが内側サッシの外障
子の開閉を妨げないように外側サッシの内障子と内側サ
ッシの外障子とを離間して建込む必要がある。

従って、窓枠の見込み幅を大きくせざるを得なかった。

しかも、プルバーを設けても満足的な補強効果が得られ
る訳ではなかった。

また、最近の二重サッシには内外両サッシの間にブライ
ンドやカーテンを装着する傾向があるが、前述のように
、従来の二重サッシでは外側サッシの内召合せ框にプル
バーが突設されているため、このプルバーの移動の邪魔
にならないようにブラインド等を装着するには、内外サ
ッシ間の間隙を一層大きくしなければならず、その分大
きくなった見込み幅を有する二重サッシにはさらに枠強
度を増大させる工夫を施すことが求められている。

この考案は、上記要求に応えようとするものであって、
外側サッシの内召合せ框と内側サッシの外召合せ框の間
に、上，千枠間を延びる方立を固着することにより、枠
強度を著しく増大し、外側サッシの引違戸の耐風圧強度
を高め、しかも、窓枠の見込み幅をとくに大きく要する
ことなく、両サッシ間にブラインド等を装着しうるよう
にした二重サッシを提供することを目的とする。

次に、図面に基いてこの考案の一実施例を説明する。

内側サッシは通常の方法で方形に枠組みされた内側窓枠
１と、その内側窓枠内に通常の構造によって摺動自在に
建込まれた通常の構造を有する引違障子２，３とからな
っている。

外障子３の召合せ框、すなわち、内側サッシの外召合せ
框４はその屋外側面に外障子の閉め方向にＬ字状に突出
する煙返し５を有している。

また、外側サッシも通常の方法で方形に枠組みされた外
側窓枠６と、その外側窓枠内に通常の構造によって摺動
自在に建込まれた通常の構造を有する引違障子７，８と
からなっている。

そして、内障子７の召合せ框、すなわち外側サッシの内
召合せ框９はその屋内側面に内障子の閉め方向にＬ字状
に突出する煙返し１０を有している。

図示の実施例による二重サッシは断熱性を高めるため、
内側窓枠１と外側窓枠６とを別体に形或し、内側窓枠の
屋外側端周辺に屋外側に突出する連結縁１１を設けると
ともにその外周に断熱材１２を嵌着し、他方、外側窓枠
の屋内側端周辺にも前記連結縁１１の外径よりも大きい
内径を有する連結縁１３を設けて、内側窓枠の連結縁１
１を外側窓枠の連結縁１３の内側に嵌合重合し、両連結
縁間に断熱材１２を介在させて、内側窓枠の連結縁の内
側よりわじ１４を貫通し、かつ、まぐさ、窓台、柱など
にねし込むことにより、両窓枠を熱伝導が生じないよう
に連結し、かつ、建物に固定している。

しがし、内側窓枠１と外側窓枠６が一体に形威されたも
のでもよい。

そして、この考案においては、前記内側サッシの外召合
せ框４と外側サッシの内召合せ框９の間が、従来の二重
サッシにおける外召合せ框に突設されるプルバーの突出
幅とほは゛等しい間隔をもって離間されており、外召合
せ框４と内召合せ框９の間に、上梓から下枠まで、さら
に詳しくは前記内側窓枠１の上枠１ｈの連結縁１１から
下枠１Ｓの連結縁１１まで延びる方立１５が取付けられ
ている。

方立１５は断面矩形の角筒状をなし、その左右両側内側
にビスホール１６．１６を有しており、内側窓枠と外側
窓枠の連結前に、方立の上，下端面を前記内側窓枠の上
，下粋の連結縁１１の対向面に当して、各連結縁にその
外側からビスを貫通し、前記ビスホール１６．１６にね
じ込むことにより、方立が堅固に固着されている。

従って、窓枠の運搬中はもとより、建物への取付け後に
おいても、窓枠に加わる外力に対して非常に大きな強度
を有し、窓枠が平行四辺形状に歪むことが防止されてい
る。

方立１５はその屋内側面と屋外側面に、前記内側サッシ
の外召合せ框４の煙返し５及び外側サッシの内召合せ框
９の煙返し１０にそれぞれ、各障子３，７の閉時におい
て嵌合する煙返し１７．１８を有している。

こうして、内側サッシを閉めたときには、引違障子２，
３の召合せ部が気密材１９により密閉されるとともに、
内側サッシの外召合せ框の煙返し５が前記方立１５の内
側煙返し１７に嵌合係止する。

また、外側サッシを閉めたときは、引違障子７，８の召
合せ框に設けてある煙返し２０．２１が嵌合係止すると
ともに、外側サッシの内召合せ框の煙返し１０が前記方
立１５の外側煙返し１８に嵌合係止する。

従って、二重サッシの閉時においては、外側サッシの各
召合せ框同志及び内召合せ框と方立１５がそれぞれ煙返
し２０，２１，１０．１８により連繋され、内側サッシ
の外召合せ框４と方立１５が煙返し５，１７により連繋
されて外側サッシの内召合せ框から内側サッシの外召合
せ框まであたかも一体状に強固に連繋されているため、
台風時などに屋内側と屋外側の気圧が急激に変動しても
、各障子、特に外側サッシの引違障子が召合せ部におい
て屋内外方向に振動することが防止され、従って二重サ
ッシの気密性が保持され、かつ、前記方立１５によって
風圧に対して充分に耐えることができる。

また、前記方立１５は上，下枠間に固着されていて、プ
ルバーのように障子の開閉とともに移動することがない
ので、方立１５と左右縦枠１ｊ，ｌｊの連結縁１１の間
、及び−ヒ，下枠１ｈ，Ｉｓの連結縁の間にカーテン，
ブラインド等２２を装着する空間２３ ． ２３を確保
することができる。

換言すると、この考案による窓枠は、ブラインド等を内
蔵するサッシにおいて外側サッシの内召合せ框にプルバ
ーを備え、ブラインドを装着できるようにした従来の二
重サッシの窓枠の見込み幅よりも小さい見込み幅とする
ことができる。

また、方立１５の左右に二分してブラインド等２２を装
着するから、窓の開放側半分だけのブラインド等を開閉
し、他の半分はブラインド等を閉めたままとすることが
でき、遮光、目隠しなどに関して好都合である。

以上のように、この考案によれば、二重サッシにおいて
、枠強度を著しく増大することができ、窓枠自体の歪み
等を有効に防止しうるとともに、とくに外側サッシの引
違障子の耐風圧性を向上することができ、さらに、小さ
い見込み幅をもって内・外両側サッシの間にブラインド
等を装着することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すものであり、第１図は
縦断面図、第２図は横断面図である。 １・・・・・・内側窓枠、２，３・・・・・・障子、４
・・・・・・内側サッシの外召合せ框、５・・・・・・
煙返し、６・・・・・・外側窓枠、７，８・・・・・・
障子、９・・・・・・外側サッシの内召合せ框、１０・
・・・・・煙返し、１５・・・・・・方立、１７．１８
・・・・・・内外一対の煙返し、２０．２１・・・・・
・煙返し、２２・・・・・・ブラインド等。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外側サッシの内召合せ框と内側サッシの外召合せ框との
   間に、窓枠の上，下枠間を延び、かつ、前記内・外召合
   せ框に突設してある煙返しに閉窓時においてそれぞれ相
   互嵌合する内外一対の煙返しを備えた方立を取付けたこ
   とを特徴とする二重サッン。