JPS5840322B2 - 酸化安定性に優れる磁気記録用金属磁性粉末とその製造法 - Google Patents

酸化安定性に優れる磁気記録用金属磁性粉末とその製造法

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JPS5840322B2
JPS5840322B2 JP51058762A JP5876276A JPS5840322B2 JP S5840322 B2 JPS5840322 B2 JP S5840322B2 JP 51058762 A JP51058762 A JP 51058762A JP 5876276 A JP5876276 A JP 5876276A JP S5840322 B2 JPS5840322 B2 JP S5840322B2
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JP
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magnetic powder
metal magnetic
powder
metal
magnetic recording
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修 岡本
成之 細尾
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Maxell Ltd
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Hitachi Maxell Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は磁気記録用金属磁性粉末に関し、酸化安定性
に優れる金属磁性粉末を提供することにある。
鉄、コバルトなどの金属磁性粉末は磁気特性が従来の酸
化物系磁性粉末よりも優れていることが知られているが
、反面磁気記録用として要求される通常約1μ以下の粒
子径のものでは空気中で非常に酸化を受けやすく飽和磁
化量が経時的に低下し、貯蔵安定性に欠けるという問題
がある。
このような問題を回避するために、今日までたとえば還
元により製造した直後の金属磁性粉末を有機溶剤に浸漬
した後空気中に取り出して上記溶剤を揮散させながら除
々に酸化することにより粒子表面に薄い酸化物被膜を形
成したもの、金属磁性粉末と高級脂肪酸塩粉末とを有機
溶剤中で攪拌混合することにより粒子表面に高級脂肪酸
基膜を形成したもの、或いは磁性金属よりも酸化されに
くい金属からなる有機金属化合物を加熱分解し、生成す
る金属蒸気を磁性粉末と接触させることにより粒子表面
に金属被膜を形成したものなどが提案されている。
この発明はこれら従来のものとは全く異なり、粒子表面
にメチルハイドロジエンポリシロキサン被膜を形成した
磁気記録用金属性粉末に係るものである。
第1図は金属鉄粉末を空気中に放置したときの飽和磁化
量(以下σ8という)の経時変化を示す。
曲線−1はこの発明のメチルハイドロジエンポリシロキ
サン被膜を形成した金属鉄粉末、曲線−2は未処理の金
属鉄粉末である。
同図から明らかなようにメチルハイドロジエンポリシロ
キサン被膜の形成によりσ5の経時劣化が大きく抑制さ
れており、このような抑制効果は金属磁性粉末として金
属コバルト、金属ニッケルなどの他の金属粉末もしくは
これら金属(金属鉄を含む)の各種合金粉末またはこれ
ら粉末に非磁性金属が1部含まれた合金粉末を使用する
場合にも同様に認められる。
第2図はメチルハイドロジエンポリシロキサン被膜の付
着量と空気中に50日間放置したときのσ、の劣化率(
初期磁化量−経時磁化量/初期磁化量xloO)との関
係を示したもので、金属鉄粉末100重量部に対してメ
チルハイドロジエンポリシロキサン被膜の付着量を約0
.1重量部以上とするとき劣化率の急激な低下が認めら
れ、約1重量部以上では劣化率を約10俤程度に抑える
ことができる。
このようにメチルハイドロジエンポリシロキサン被膜の
付着量は各金属磁性粉末100重量部に対して0.1重
量部以上にすれば耐酸化性を改善できるか、−力あまり
に多くしすぎると初期のσ8が小さくなるおそれがあり
、したがって実用上0.1−10重量部好ましくは1〜
5重量部とするのがよい。
メチルハイドロジエンポリシロキサン被膜の形成は通常
まずメチルハイドロジエンポリシロキサンが含まれた有
機溶剤で金属磁性粉末を湿潤させる。
ここに使用されるメチルハイドロジエンポリシロキサン
は市販されているものが任意に適用でき、たとえば信越
化学社製KF−99(メチルハイドロジエンポリシロキ
サン)が好適であり、下記の構造式を有し、この化合物
は、加熱処理によって金属磁性粉末と強固に結合し、磁
性粉末表面を緻密な被膜で被覆して、耐酸化性を向上さ
せる。
このような作用は、ジメチルポリシロキサンなどの他の
シリコン化合物では奏し得ないものである。
但し10≦n≦100XとYば、水素、水酸基、アルキ
ル基である。
これらメチルハイドロジエンポリシロキサンは表面張力
が小さく金属磁性粉末表面に一様に密着する性質を有し
ている。
有機溶剤を使用する理由は、メチルハイドロジエンポリ
シロキサン単独で湿潤させると付着量が多くなりすぎて
初期σ3が低下するのを防ぐためであり、このため通常
はメチルハイドロジエンポリシロキサンを均一に溶解で
きる溶剤たとえばエタノール、トルエンなどが望ましい
が、必要に応じてメチルハイドロジエンポリシロキサン
を機械的に分散させ、この分散状態で磁性粉末に接触で
きるような溶剤を使用してもよい。
いずれにしても使用する有機溶剤は金属磁性粉末と化学
反応性がなく、しかも容易に揮散できるものが選択され
る必要がある。
なお上述した付着量増大の問題を生じないような特殊な
湿潤手段を採るならばこのような有機溶剤をあえて使用
しなくても差し支えない。
湿潤は通常メチルハイドロジエンポリシロキサンを溶解
してなる有機溶剤中に金属磁性粉末を浸漬するか、或い
はメチルハイドロジエンポリシロキサンを分散した有機
溶剤中に金属磁性粉末を分散した後不活性もしくは還元
性ガスでバブリングするかまたは磁気攪拌などを行なっ
てメチルハイドロジエンポリシロキサンと金属磁性粉末
とを充分に接触させればよい。
湿潤金属磁性粉末は、次いで有機溶剤中から一旦取り出
された後もしぐばそのままの状態で不活性もしくは還元
性ガスを導通し、乾燥する。
湿潤工程でバブリング法が採用されているときはそのま
ま継続すればよい。
この乾燥に当たり真空乾燥法を採用することもできる。
不活性ガスもしくは還元性ガス雰囲気で乾燥する理由は
、金属磁性粉末の酸化を防ぐために必要であり、窒素ガ
ス、アルゴンガス、水素ガスなどが用いられる。
乾燥により有機溶剤を揮散し、その後継続乾燥すると、
粉末表面に均一にメチルハイドロジエンポリシロキサン
被膜が形成される。
乾燥時間は付着量、乾燥温度などに応じて適宜決定する
第3図は乾燥温度と空気中に50日間放置したときのσ
、の劣化率との関係を示したもので、同図から常温乾燥
でも劣化率が小さくできるが、加熱乾燥により一層小さ
くできることが判る。
一方策4図は乾燥温度と初期σ8との関係を示したもの
であるが、初期σ、は温度が高くなるにしたがって漸次
小さくなる。
このように耐酸化性を向上させるためには乾燥温度はで
きるだけ高い方が望ましいか、反面初期σ、が小さくな
る傾向があり、また高温加熱では粒子間の焼結により粒
子形状が損なわれるおそれもあるから、磁気記録用とし
て実用的な金属磁性粉末を得るためには通常350℃よ
り低い温度好ましくは200〜300℃に加熱して乾燥
するのがよい。
なお、加熱乾燥による耐酸化性の向上がいかなる理由に
基づくものであるかは必ずしも明確ではないが、メチル
ハイドロジエンポリシロキサン被膜が粒子表面により強
固に被着されるためと考えられる。
以上詳述した通り、この発明により粉末表面にメチルハ
イドロジエンポリシロキサン被膜を形成すると、耐酸化
性が改善されて長期安定性に優れる磁気記録用金属磁性
粉末を得ることができ、またメチルハイドロジエンシロ
キサン被膜の形成にあたり350℃より低い温度に加熱
すると、磁気特性をほとんど損なうことなく上記耐酸化
性が一層向上されたものとなる。
以下にこの発明の実施例を記載する。
実施例 メチルハイドロジエンポリシロキサン(信越化学社製K
F−99、前述)を溶解した4重量幅トルエン溶液20
0rfLlに、粒径0.3μ、軸比7、(75160e
mu/g 、 保磁力1080エルステツドの金属鉄粉
末100gを分散した後、窒素ガス雰囲気巾約200℃
の設定温度となるように4時間加熱した。
上記加熱中トルエンは蒸発除去され、加熱後、同雰囲気
中で放冷すると、メチルハイドロジエンポリシロキサン
被膜が形威された粒径0.3μ、軸比7、(7,l 5
7 emu/g、保磁力1140エルステツドの金属粉
末が得られた。
比較例 実施例において、メチルハイドロジエンシロキサンに代
えて、ジメチルポリシロキサンを使用して金属鉄粉末を
処理した。
このように処理された金属粉末は、σ5157emu/
g、保磁力1140エルステツドの磁気特性を有した。
これら実施例および比較例で得られた粉末を45℃、9
5%R,Hの条件下で空気中に放置し、σ、の経時変化
を調べたところ、第1図に示される通りであった。
また上記実施例においてメチルハイドロジエンポリシロ
キサンの使用量だけを変更してメチルハイドロジエンポ
リシロキサン被膜の付着量が異なる数種の金属製粉末を
形成し、これらを前記条件下に50日間放置したところ
、上記付着量とσ5の劣化率(本文詳記)との関係は第
2図に示される通りであった。
さらに上記実施例において加熱温度だけを変更して数種
の金属鉄粉末を形威し、これらの初期σ5を測定した結
果は第4図に示される通りであった。
またこれら粉末を前記条件下に50日間放置したときの
加熱温度とσ、の劣化率との関係は第3図に示される。
以上の結果からも、この発明によりメチルハイドロジエ
ンポリシロキサン被膜を形成した金属磁性粉末は酸化安
定性に優れたものであることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明と比較例の金属磁性粉末および未処理
の金属磁性粉末の飽和磁化量の経時変化をそれぞれ示す
特性図、第2図はメチルハイドロジエンポリシロキサン
被膜の付着量と飽和磁化量の劣化率との関係を示す特性
図、第3図は乾燥温度と飽和磁化量の劣化率との関係を
示す特性図、第4図は乾燥温度と初期飽和磁化量との関
係を示す特性図である。 曲線−1・・・・・・この発明の金属磁性粉末、曲線−
2・・・・・・未処理の金属磁性粉末、曲線−3・・・
・・・比較例の金属磁性粉末。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属磁性粉末の表面にメチルハイドロジエンポリシ
    ロキサン被膜を形成した磁気記録用金属磁性粉末。 2 金属磁性粉末をメチルハイドロジエンポリシロキサ
    ンが含まれた有機溶剤で湿潤し、次いで不活性もしくは
    還元性ガス雰囲気中で350℃より低い温度に加熱する
    ことにより、上記溶剤を揮散しながら粉末表面にメチル
    ハイドロジエンポリシロキサン被膜を形成することを特
    徴とする磁気記録用金属磁性粉末の製造法。
JP51058762A 1976-05-20 1976-05-20 酸化安定性に優れる磁気記録用金属磁性粉末とその製造法 Expired JPS5840322B2 (ja)

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JPS52155398A JPS52155398A (en) 1977-12-23
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