JPS608605B2 - 磁気記録媒体用金属磁性粉の酸化処理法 - Google Patents

磁気記録媒体用金属磁性粉の酸化処理法

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JPS608605B2
JPS608605B2 JP50131198A JP13119875A JPS608605B2 JP S608605 B2 JPS608605 B2 JP S608605B2 JP 50131198 A JP50131198 A JP 50131198A JP 13119875 A JP13119875 A JP 13119875A JP S608605 B2 JPS608605 B2 JP S608605B2
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metal magnetic
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明朗 川崎
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、磁気記録媒体用金属磁性粉の酸化処理法に係
わる。
強磁性を示す金属元素Fe,Co,Niのうちの1又は
2種以上の元素を主成分とする強磁性金属(本明細書で
いう金属は合金をも含んで指称するものである)磁性粉
は、従釆一般に使用されてきたy−Fe203−Cの2
などの酸化物系の磁性粉では得ることのできない程度に
高い飽和磁化と抗磁力を併せ有する。
そして、このような強磁性金属粒子は、この金属特有の
物理的特性を生かして高密度記録媒体への応用が早くか
ら検討されて釆ているが未だ実用化されるに至っていな
い。このような強磁性金属が、高密度記録媒体として実
用化できない理由の1つとしては、この強磁性金属粉を
用いて製造した磁気媒体は、再生時の出力信号が増える
に従って、之と正比例して雑音信号も大きくなり、総合
的な信号対雑音比(S/N)がそれほど改善されないこ
とにある。
この原因はこの強磁性金属粉の飽和磁化osが高いため
に粒子相互間の凝集力が極めて大きく、低雑音化に不可
欠の均一分散が困難なこと、更にこの金属微粒子特有の
触媒活性のために界面活性剤及びバインダの分解劣化を
ひき起し易く、これも低雑音化に不可欠の平滑な塗膜の
形成が得難いということにある。之等の問題を解決する
には、その金属粒子の表面に或る程度以上の厚みを有す
る化学的に安定で、繊密な保護被膜を形成することが考
えられる。
即ちこのような保護被膜を形成することによってその金
属粒子が、好ましくない触媒活性をひき起すを回避でき
、更に、強磁性金属粒子相互間の実質的な距離を或る程
度大にすることができて、この粒子の互の凝集力を弱め
る効果を得、粒子の分散を良好にすることが可能となる
。これは、磁性粒子間の磁気的な相互作用力は粒子間距
離の2乗に反比例の関係にあるからである。本発明は、
上述したような金属磁性粉の表面に保護被膜として化学
的に安定な酸化物被膜を形成することのできる磁気記録
媒体用金属磁性粉の酸化処理法を提供するものである。
以下、本発明について説明するに、本発明に於いては、
金属磁性粉、即ちFe,Co,Niのうちの1種又は2
種以上を主成分とする合金より成る金属磁性粉を之と反
応しない液状有機物、例えばトルェン、ベンゼン、シク
ロヘキサノンの如き炭化水素の液中に浸潰し、その後こ
れを空気中に放置して上記液状有機物を蒸発させながら
金属磁性粉の表面に薄い酸化膜を形成する第1の工程を
経て後、第2の工程としてこの金属磁性粉を更に空気中
にて毎時looC以下の昇温速度で100〜17030
まで昇温する。
かくすると金属磁性粉の表面に厚みの制御された酸化物
被膜が形成される。
この酸化物被膜の生成の様子は、高加速電圧の電子顕微
鏡により、その厚さまで明瞭に観察することができる。
そして、この金属磁性粒子表面の生成酸化物の同定を電
子線回折により行ったところ、Fe:Coが80三20
(原子%)の組成の金属磁性粉を用いて上述の第1の工
程副ち例えばトルェソ処理を経て後、上述の第2の工程
良。
ち空気中での昇温による酸化処理をした場合、その酸化
処理温度を13000以下としたものはFe304単体
、160oC程度ではFe304とyFe203相の両
方があらわれ、190午○を超えるとFe304とyF
e203とQ一Fe203の3つの相が検出された。そ
して、之等の物質は、従来、鉄酸化物系の磁気記録用媒
体の磁性粉として用いられている物質であり、化学的安
定性に優れているものである。したがって、上述した本
発明処理法を施した金属磁性粉は〜磁気記録媒体の磁性
塗料への適用を従来技術の利用によって行うことができ
る。尚、上述の本発明による処理法に於いて、第2の工
程では、急激な昇温は、金属磁性粉の燃焼を生ずるおそ
れがあり、このような急激な昇温は回避するを要しトそ
の昇温速度は1000/hom以下とする。
又、本発明で用いる原料金属磁性粉自体の製法としては
、従来周知の製法、例えば下記m〜{4}の製法を適用
できる。
【1) Co,Ni等の元素により変性されたゲータィ
ト或いはそのゲータィトより得られた酸化物の水素還元
法。
■ 水素化棚素ナトリウム(NaB日4)、或いは次亜
燐酸ナトリウム(NaH2P02)によるFe++,C
o++,Ni++イオンの水溶液還元法。
‘3’Fe,Co,Ni修酸塩固溶体の水素還元法。‘
4} Fe,Co,Ni合金の低圧不活性ガス中蒸発法
。などが主な方法として知られているが、その他各種の
方法によって得ることができる。
又、本発明で用いる金属磁性粉は、表面酸化膜の厚さの
関係から、その粒径は短藤方向の怪艮0ち短径が150
A以上好ましくは200Aに選定する。
更にこの金属磁性粉の長径と短径の比、即ち針状比は、
抗磁力Hcの関係から5以上好ましくは7以上とする。
次に本発明をその実施例について説明する。
実施例 1長径が0.3〜0.4仏で、針状比が7〜8
の針状ゲ−タイトQ−Fe00日1566夕(17.6
mo夕)を40その水中に良く分散させたスラリーを調
整する。このスラリー中に塩化コバルト6水和物COC
〆2・母LOを1047夕(4.4mo夕)添加し、損
梓を行い均一に溶解させる。次にこのスラリー混合物を
激しく蝿拝しながら7規定のアンモニア水2.4そを混
合し「 pHを9.8とする。このスラリー混合物を炉
過、水洗、乾燥、粉砕の各工程を経て水酸化コバルトC
o(OH)2のコロイドを粒子表面に吸着したゲータィ
ト粉末1950夕を得る。次にこのようにして得た変性
ゲータィトを空気中で70000,2時間の熱処理を行
い「Fe−Co系針状酸化物1800夕を得る。更に、
このようにして得たFe−Co系針状酸化物を420℃
で7時間、水素を毎分50その流量をもって流しながら
還元する。かくして得た針状金属(合金)磁性粉を室温
まで冷却する。尚「 このようにして得た磁性粉は、電
子顕微鏡による観察によって表面には酸化物被膜が生成
されていないことが確められた。次に、この針状金属磁
性粉をトルェン7.0夕に完全に浸潰し、空気中にとり
出す。
このトルェンは7瀦時間かけて徐々に蒸発させ、その合
金粒子表面に極めて薄い酸化物被膜を形成する。このよ
うな第1の処理工程を施して後の合金粉末の収量は13
00夕となった。このようにして得た原料金属(合金)
粉末を2〜3肌の厚さに試料皿に広げ、昇温速度勾配プ
ログラム付きのSCR制御恒温槽中で室温2000より
5℃/hourの温度勾配をもって10000まで昇温
し、この温度で2蝿時間保持した。
この処理後の合金粉末を30万倍の電子顕微鏡によって
観察したところ、その粒子表面に厚さの均一なスピネル
相の酸化物被膜が生成されていることが確認された。こ
の酸化物被膜の構造は電子線回折像によって同定された
。尚、このようにして得た金属磁性粉を試料1とする。
実施例 2 実施例1と同様の原料金属磁性粉を用いて実施例1と同
様の第1の処理工程、即ちトルェン処理を行う。
その後の第2の工程の昇温温度郎ち酸化温度を130q
0と160qoとして表面に酸化物被膜を有する磁性金
属粉を得た。こ)に、昇温温度を130℃として得た磁
性金属粉を試料2とし、160qoとした場合のそれを
試料3とする。比較例 1 * 実施例1と同様の原料金属磁性粉を用いて実施例1
と同様の第1の処理工程、即ちトルェン処理を行う。
その後の第2の工程の昇温温度則ち酸化温度を1903
0と24030として表面に酸化物被膜を有する磁性金
属粉を得た。こ)に昇温温度を190℃として得た磁性
金属物を比較試料1とし、240℃とした場合のそれを
比較試料2とする。表1に各試料及び比較試料の抗磁力
Hc、飽和磁化量OS、重量増加量、生成酸化物の構造
を列記する。
表 1 表1より明らかなように本発明によって得た磁性粉は、
その磁気的特性が優れている。
そして、その酸化処理温度に対する抗磁力Hc、飽和磁
化量びS、及び重量増加率の関係をみると、第1図、第
2図及び第3図に示す如くなる。尚、20000以下の
一定温度までの昇温後の一定温度維持による酸化被膜の
顕著な増加はみられなかった。
又、190o0,24000の酸化温度によるものにあ
っては酸化被膜とその内部の金属部分との間に空隙が生
じているものが観察された。尚、上述した試料2を磁性
材として用いて得た磁気テープAの各特性と、試料2と
同一組成の金属磁性粉を用いるが之に本発明処理を施こ
さない磁性粉即ち表面に酸化物被膜を形成せざる金属磁
性粉による磁気テープBの各特性を表2に示す。
この場合の各磁気テープは夫々をボールミル中で7幼時
間混合して得た磁性塗料をポリエステル樹脂フィルム上
に塗布し、165のeの磁場中で配向後乾燥することに
よって得た。
表 2又、両磁気テープA及びBの低域飽和最大出力
、及び塗膜面の分散性、均一性の指標となる直流磁化ノ
イズとをテープ走行速度が19肌/秒のオーディオ・レ
コーダにより測定した結果を表3に示す。
表 3 この表より明らかなように本発明による表面酸化被膜を
施した金属磁性粉による磁気テープAは、この被膜を施
こさない金属磁性粉による磁気テープBに比し、出力信
号を劣化させることなくノイズレベルを下げることがで
きることがわかる。
又、前記試料1及び3を用いて前述した磁気テープAと
同様の組成及び方法によって得た各磁気テープのRsは
77〜80%でほぼ同一の配向性を示した。
尚、磁性粉の。
sと之を用いた磁気テープのBrの関係は、第4図に示
す如くほぼ正比例関係を示す。このように磁性粉のびS
が100(emuノタ)末満となると之によって得た磁
気テープのBrは2000(ga雌s)を割ってしまい
、ノイズレベルの改善は限界に至る。一方、之に反し、
出力信号は正比例的に下ってくるので、高密度記録磁気
媒体としての特徴が失われてくる。そこで、本発明に於
ては、第2図よりOSが100(emu/夕)以上の金
属磁性粉を得べくその酸化温度を170℃以下に選定す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は夫々酸化処理温度に対する抗磁力
Hc、飽和磁化ひs及び重量増加率の関係の測定曲線、
第4図は金属磁性粉の。 sに対する磁気テープのBr特性曲線である。第1図 第2図 ・第3図 第4図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属磁性粉を之と反応しない液状有機物に浸漬し、
    その後、これを空気中に放置して上記液状有機物を蒸発
    させながら上記金属磁性粉の表面に薄い酸化膜を形成す
    る工程を経て後、上記金属磁性粉を更に空気中にて毎時
    10℃以下の昇温速度で100〜170℃まで昇温した
    後、100〜170℃の温度に保持することにより表面
    にスピネル構造の酸化物を形成することを特徴とする磁
    気記録媒体用金属磁性粉の酸化処理法。
JP50131198A 1975-10-31 1975-10-31 磁気記録媒体用金属磁性粉の酸化処理法 Expired JPS608605B2 (ja)

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