JPS5835241B2 - 鉄−銅を主成分とする合金磁性粉の製造方法 - Google Patents
鉄−銅を主成分とする合金磁性粉の製造方法Info
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- JPS5835241B2 JPS5835241B2 JP51014548A JP1454876A JPS5835241B2 JP S5835241 B2 JPS5835241 B2 JP S5835241B2 JP 51014548 A JP51014548 A JP 51014548A JP 1454876 A JP1454876 A JP 1454876A JP S5835241 B2 JPS5835241 B2 JP S5835241B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、磁気記録媒体に使用して好適な針状の鉄−銅
を主成分とする合金磁性粉の製造方法に関する。
を主成分とする合金磁性粉の製造方法に関する。
一般に磁気記録媒体用磁性材料としては、7−Fe2O
3、Fe3O4あるいは之等にCo等の異種元素を添加
したもの、更にはCr02粉末が使用されている。
3、Fe3O4あるいは之等にCo等の異種元素を添加
したもの、更にはCr02粉末が使用されている。
他方、高密度記録用磁性材料として、抗磁力及び飽和残
留磁束密度の大きい磁気特性を有する磁性材料の研究も
盛んであり、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル
(Ni)等の金属粉末、鉄−コバルト、鉄−コバルト−
ニッケル等の合金粉末が開発されている。
留磁束密度の大きい磁気特性を有する磁性材料の研究も
盛んであり、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル
(Ni)等の金属粉末、鉄−コバルト、鉄−コバルト−
ニッケル等の合金粉末が開発されている。
特にこのような合金粉末の場合、抗磁力Hcの大きさは
コバルトの含有量を調整することにより広範囲に調整す
ることが可能であるが、好適な高密度記録をなすには、
コバルトの量を比較的多量に使用する必要があり、この
為従来の酸化鉄磁性粉末と比較すると高価となる欠点が
ある。
コバルトの含有量を調整することにより広範囲に調整す
ることが可能であるが、好適な高密度記録をなすには、
コバルトの量を比較的多量に使用する必要があり、この
為従来の酸化鉄磁性粉末と比較すると高価となる欠点が
ある。
又、磁気ヘッドとしては近年、耐摩耗性に優れ、電気抵
抗が大きく且つ高周波においても透磁率の小さくならな
いフェライトヘッドが広汎に使用されつつあるが、この
フェライトヘッドの場合、磁気記録媒体の抗磁力が約7
000e程度以上になると消去が完全になされず、いわ
ゆる”消し残り”が発生する障害がみられ、フェライト
ヘッドの利点を充分に発揮しえない慮れがある。
抗が大きく且つ高周波においても透磁率の小さくならな
いフェライトヘッドが広汎に使用されつつあるが、この
フェライトヘッドの場合、磁気記録媒体の抗磁力が約7
000e程度以上になると消去が完全になされず、いわ
ゆる”消し残り”が発生する障害がみられ、フェライト
ヘッドの利点を充分に発揮しえない慮れがある。
さらに記録時に於てもフェライトヘッドでは、7000
e以上の高抗磁力テープを飽和記録することは困難とな
ってくる。
e以上の高抗磁力テープを飽和記録することは困難とな
ってくる。
本発明においては、上記の欠点を改善するものであり、
比較的低い抗磁力のものから高い抗磁力までの高密度記
録に適した鉄−銅を主成分とする針状の合金磁性粉の提
供にある。
比較的低い抗磁力のものから高い抗磁力までの高密度記
録に適した鉄−銅を主成分とする針状の合金磁性粉の提
供にある。
鉄−銅を主成分とする合金粒子の製法としては、例えば
特公昭41−13122号公報に開示された製法がある
。
特公昭41−13122号公報に開示された製法がある
。
この製法は鉄、銅の金属塩の水溶液に蓚酸を加えて単に
蓚酸鉄、蓚酸銅の共沈物を得、これを水素還元して合金
粉末を得るものであるが、骨塩である蓚酸塩は粒径が大
きい上にその形骸粒子も針状にはならず、結局最終的に
得られる粒子は針状にならないので高密度用磁性粉末と
しての充分な磁気特性を有する合金粉末を提供するまで
には至っていない。
蓚酸鉄、蓚酸銅の共沈物を得、これを水素還元して合金
粉末を得るものであるが、骨塩である蓚酸塩は粒径が大
きい上にその形骸粒子も針状にはならず、結局最終的に
得られる粒子は針状にならないので高密度用磁性粉末と
しての充分な磁気特性を有する合金粉末を提供するまで
には至っていない。
因みにこの方法によって得られる抗磁力は公報中にも記
載されている如く例えば銅の量が10原子%の場合で4
000e程度のものしか得られず、不充分である。
載されている如く例えば銅の量が10原子%の場合で4
000e程度のものしか得られず、不充分である。
本発明は、針状性の良好な含水酸化鉄若しくは(I
Fe2o3j 7− Fe2 o3.F e304の様
な酸化鉄粒子を出発物質として、この良好な針状性を鉄
−銅合金になるまで保持し、現在磁気テープ用に床机に
使用されているγ−F e 20 sのような針状の鉄
−銅合金をつくるものである。
Fe2o3j 7− Fe2 o3.F e304の様
な酸化鉄粒子を出発物質として、この良好な針状性を鉄
−銅合金になるまで保持し、現在磁気テープ用に床机に
使用されているγ−F e 20 sのような針状の鉄
−銅合金をつくるものである。
即ち、本発明は出発物質として針状の含水酸化鉄(a−
Fe00H)または針状のαFe2O3tγ−Fe20
3.Fe3O4のような酸化鉄を用い、この表面に水酸
化銅、又は水酸化銅と水酸化コ・リレトあ爬社及び水酸
化ニッケルを吸着させ、乙比を加熱処理して針状の酸化
物粒子となし次いで還元して少くとも銅を1〜30原子
%含有する針状の鉄鋼を主成分とする合金磁性粉を製造
する。
Fe00H)または針状のαFe2O3tγ−Fe20
3.Fe3O4のような酸化鉄を用い、この表面に水酸
化銅、又は水酸化銅と水酸化コ・リレトあ爬社及び水酸
化ニッケルを吸着させ、乙比を加熱処理して針状の酸化
物粒子となし次いで還元して少くとも銅を1〜30原子
%含有する針状の鉄鋼を主成分とする合金磁性粉を製造
する。
以下、本発明を実施例に従って説明する。
実施例 1
γ−FeOOH(長軸0.3〜0.4μ、軸比15)0
.945モル(83,97g)に水1.51を加えて攪
拌器で2時間攪拌し、α−Fe00Hを充分に分散した
懸濁液とする。
.945モル(83,97g)に水1.51を加えて攪
拌器で2時間攪拌し、α−Fe00Hを充分に分散した
懸濁液とする。
次に硫酸鋼(CuS045H20) 13.73 gを
水に溶解した液を上記の溶液に加え、更に1時間攪拌す
る。
水に溶解した液を上記の溶液に加え、更に1時間攪拌す
る。
これに1規定のKOH水溶液を約130TrLl加え、
充分攪拌しCu(OH)2のコロイ ド状沈澱を生成さ
せると共に、溶液のpHを略11にしα−FeOOH粒
子の表面にCu(OH)2を吸着させる。
充分攪拌しCu(OH)2のコロイ ド状沈澱を生成さ
せると共に、溶液のpHを略11にしα−FeOOH粒
子の表面にCu(OH)2を吸着させる。
この溶液を0.5時間攪拌後、凝集剤を加えて水酸化銅
を吸着したα−Fe00Hを沈降させ、デカンテーショ
ンにより水洗をくり返しpHが略7になってから吸引濾
過し乾燥させた後、粉砕して水酸化銅を吸着した針状の
ゲータイト粉末を得る。
を吸着したα−Fe00Hを沈降させ、デカンテーショ
ンにより水洗をくり返しpHが略7になってから吸引濾
過し乾燥させた後、粉砕して水酸化銅を吸着した針状の
ゲータイト粉末を得る。
次いで、このゲータイト粉末Logを非還元性雰囲気例
えば空気中700℃で2時間の加熱脱水処理し、銅をゲ
ータイト中に一様に拡散した鉄−銅酸化物を得た後に、
この鉄−銅酸化物粒子1.5gを還元炉に入れ、400
℃で3時間、水素流量を21/minに保ち、還元処理
して針状の鉄−銅固溶体磁性粉末を得る。
えば空気中700℃で2時間の加熱脱水処理し、銅をゲ
ータイト中に一様に拡散した鉄−銅酸化物を得た後に、
この鉄−銅酸化物粒子1.5gを還元炉に入れ、400
℃で3時間、水素流量を21/minに保ち、還元処理
して針状の鉄−銅固溶体磁性粉末を得る。
この磁性粉末はFe二94.5原子%、Cu : 5.
5原子%の組成を有し、長軸0,2〜0.3μ、軸比約
10の合金粒子であり、その静磁気特性は抗磁力Hc−
8500e、飽和磁化量6 s = l 58.5 e
rrlL1/g1角型比R8=48.0%であった。
5原子%の組成を有し、長軸0,2〜0.3μ、軸比約
10の合金粒子であり、その静磁気特性は抗磁力Hc−
8500e、飽和磁化量6 s = l 58.5 e
rrlL1/g1角型比R8=48.0%であった。
尚、上記の工程で酸化物にする熱処理を行わないで水酸
化銅を吸着させたα−Fe00Hを直接上記と同じ条件
で還元しても針状の鉄−銅合金粉末を得られることが確
認された。
化銅を吸着させたα−Fe00Hを直接上記と同じ条件
で還元しても針状の鉄−銅合金粉末を得られることが確
認された。
この場合の静磁気特性は抗磁力Hc=9200e、飽和
磁化量σS=14 Q、 8emu/、 、角型比R3
=49.5%であった。
磁化量σS=14 Q、 8emu/、 、角型比R3
=49.5%であった。
実施例 2
a−Fe00H(長軸0.3〜0.4μ、軸比15)を
空気中300°Cで2時間熱処理し針状のα−F e
20 sを得る。
空気中300°Cで2時間熱処理し針状のα−F e
20 sを得る。
このct−Fe2O,、:0.475モル(75,86
g)に水1.51を加えて2時間攪拌し充分に分散した
懸濁液とする。
g)に水1.51を加えて2時間攪拌し充分に分散した
懸濁液とする。
この懸濁液に硫酸銅(CuS04m !5I(20)
0.05モル(12,48g)を加え、更に1時間攪拌
する。
0.05モル(12,48g)を加え、更に1時間攪拌
する。
次いで1規定のKOH水溶液を約120TfLl加え、
Cu(OH)2のコロイド状沈澱を生成させると共に、
溶液のpHを略11にし、a Fe2O3の表面にC
u(OH)2を吸着させる。
Cu(OH)2のコロイド状沈澱を生成させると共に、
溶液のpHを略11にし、a Fe2O3の表面にC
u(OH)2を吸着させる。
以下実施例1と同様の工程を経て鉄−銅固溶体磁性粉末
を得る。
を得る。
この磁性粉末はFe:95原子%、Cu:5原子%の合
金粒子で抗磁力Hc=9200e、飽和磁化量as=
163.5emu/g1角型比R8=51.5%であっ
た。
金粒子で抗磁力Hc=9200e、飽和磁化量as=
163.5emu/g1角型比R8=51.5%であっ
た。
実施例 3
実施例1の製法で700℃、2時間の加熱脱水処理して
得られた針状の鉄−銅酸化物粒子を還元炉に入れ、30
0℃、3時間、水素流量21/minに保ち、還元処理
してFe:94.5原子%、Cu:5.5原子%の針状
合金磁性粒子を得る。
得られた針状の鉄−銅酸化物粒子を還元炉に入れ、30
0℃、3時間、水素流量21/minに保ち、還元処理
してFe:94.5原子%、Cu:5.5原子%の針状
合金磁性粒子を得る。
この磁性粒子の静磁気特性は抗磁力Hc=6800e、
飽和磁化量σ5−125.3emu/g1角型比R
8=45.0%を示した。
飽和磁化量σ5−125.3emu/g1角型比R
8=45.0%を示した。
実施例 4
次にスケールアップした場合に備え還元効率を高め、ま
た角型比R8を改善する目的で少量のコバルト(Co
)を添加した場合を示す。
た角型比R8を改善する目的で少量のコバルト(Co
)を添加した場合を示す。
a−Fe00H(長軸0.3〜O14μ、軸比15)0
.94モル(83,52g)に水1.51を加えて攪拌
器で2時間攪拌し、α−Fe00Hの分散を行う。
.94モル(83,52g)に水1.51を加えて攪拌
器で2時間攪拌し、α−Fe00Hの分散を行う。
次で硫酸銅(CuSO,−5H20)0.03モル(7
−49g)と、硫酸コバルト(Co50. ・7H20
)OD3モ/L/ (8,43g )を上記の溶液に加
え、更に1時間攪拌する。
−49g)と、硫酸コバルト(Co50. ・7H20
)OD3モ/L/ (8,43g )を上記の溶液に加
え、更に1時間攪拌する。
次でl規定のKOH水溶液約140m1を上記溶液に加
え、Cu(OH)2.co(OH)2のコロイド状沈澱
を生成すると共に溶液のpHを略11にし、α−Fe0
0H粒子表面にCu (OH) 2 。
え、Cu(OH)2.co(OH)2のコロイド状沈澱
を生成すると共に溶液のpHを略11にし、α−Fe0
0H粒子表面にCu (OH) 2 。
co(OH)2を吸着させる。
次いで実施例1と同様の工程を経て針状の鉄−銅−コバ
ルト固溶体磁性粉末を得る。
ルト固溶体磁性粉末を得る。
この磁性粉末は、Fe二94原子%、Cu : 3原子
%、Co:3原子%の組成を有し、抗磁力Hc=880
0e、飽和磁化量a s= 165.5emu/、、角
型比R8=50.0%であった。
%、Co:3原子%の組成を有し、抗磁力Hc=880
0e、飽和磁化量a s= 165.5emu/、、角
型比R8=50.0%であった。
因みにCoを吸着させない場合の合金粒子Fe : 9
7原子%、Cu:3原子%においては、抗磁力Hc−8
300e、飽和磁化量σ5=160.0emh1角型比
R8=47.0%であった。
7原子%、Cu:3原子%においては、抗磁力Hc−8
300e、飽和磁化量σ5=160.0emh1角型比
R8=47.0%であった。
実施例 5
コバルト(co)に代えてニッケル(Ni )を添加し
た場合を示す。
た場合を示す。
実施例4と同様にα−FeOOHの分散を行う。
次で硫酸銅(CuSO,−5H20)0.03モル(7
,49g)と塩化ニッケル(NiC12・6H20)0
.03モル(7,13g)を上記の分散溶液に加え1時
間攪拌する。
,49g)と塩化ニッケル(NiC12・6H20)0
.03モル(7,13g)を上記の分散溶液に加え1時
間攪拌する。
次で1規定のKOH水溶液約14Mを上記の溶液に加え
Cu(OH) 2.N1(OH) 2のコロイド状沈澱
を生成させると共に溶液のpHを略11にし、FeoO
H粒子表面にCu (OH) 2 ・N t (OH)
2を吸着させる。
Cu(OH) 2.N1(OH) 2のコロイド状沈澱
を生成させると共に溶液のpHを略11にし、FeoO
H粒子表面にCu (OH) 2 ・N t (OH)
2を吸着させる。
次で実施例1と同様の工程を経て針状の鉄−銅一ニッケ
ル固溶体磁性粉末を得る。
ル固溶体磁性粉末を得る。
この磁性粉末は、Fe : 94原子%、Cu : 3
原子%、Ni:3原子%の組成を有し、抗磁力Hc=8
300e1飽和磁化量、 s= 160.4 (emu
、6 )角型比R8=49.5%であった。
原子%、Ni:3原子%の組成を有し、抗磁力Hc=8
300e1飽和磁化量、 s= 160.4 (emu
、6 )角型比R8=49.5%であった。
実施例 6
実施例4と同様にα−FeOOHの分散を行う。
次で硫酸銅(CuSO,・5H20)0.05モル(1
2,48g)と塩化ニッケル(N t Cl 2・6H
20)0.05モル(11,89g)を上記の分散溶液
に加え、1時間の攪拌の後、1規定のKOH水溶液約2
2011Llを上記の溶液に加えCu (OH) 2
。
2,48g)と塩化ニッケル(N t Cl 2・6H
20)0.05モル(11,89g)を上記の分散溶液
に加え、1時間の攪拌の後、1規定のKOH水溶液約2
2011Llを上記の溶液に加えCu (OH) 2
。
N1(OH)2のコロイド状沈澱を生成させると共に溶
液のpHを略11にし、FeoOH粒子表面にCu (
OH) 2 、N t (OH) 2を吸着させる。
液のpHを略11にし、FeoOH粒子表面にCu (
OH) 2 、N t (OH) 2を吸着させる。
次で実施例1と同様の工程を経て針状の鉄−銅−ニッケ
ル固溶体粉末を得る。
ル固溶体粉末を得る。
この磁性粉末は、Fe:90原子%、Cu二5原子%、
Ni : 5原子%の組成を有し、抗磁力Hc = 9
100e1飽和磁化量σ8=157.5 (emu/、
)、角型比R8=51%テアッた。
Ni : 5原子%の組成を有し、抗磁力Hc = 9
100e1飽和磁化量σ8=157.5 (emu/、
)、角型比R8=51%テアッた。
なお実施例5及び6のNi添加の場合も実施例4におけ
るCo添加と同様に還元効率、角型比R8の改善に有効
であった。
るCo添加と同様に還元効率、角型比R8の改善に有効
であった。
又、上記実施例4或は実施例5,6においてさらにNi
或はCoを添加して夫々鉄−銅−ニッケルーコバルト固
溶体磁性粉末とした場合も同様であった。
或はCoを添加して夫々鉄−銅−ニッケルーコバルト固
溶体磁性粉末とした場合も同様であった。
さらに、上記各実施例に於てα−Fe203゜γ−Fe
2O3又はFe3O4を出発物質とした場合も同様に出
来るものである。
2O3又はFe3O4を出発物質とした場合も同様に出
来るものである。
さらに又、上記の各実施例において、鉄−鋼合金粒子は
空気中にとり出したとき燃焼しないようにメタノール
エタノール トルエン アセトンのような有機溶剤中に
浸漬し、次いでこれをとり出し耐着した液体を蒸発させ
ることにより表面に薄い安定な酸化被膜を形成させ、磁
気的に安定化する処理が為される。
空気中にとり出したとき燃焼しないようにメタノール
エタノール トルエン アセトンのような有機溶剤中に
浸漬し、次いでこれをとり出し耐着した液体を蒸発させ
ることにより表面に薄い安定な酸化被膜を形成させ、磁
気的に安定化する処理が為される。
出発物質の針状比は抗磁力Hcの関係から5以上、好ま
しくは7以上であることが必要である。
しくは7以上であることが必要である。
本発明の鉄−銅固溶体磁性粉末においては銅の含有率(
原子%)が特徴的な事項の一つである。
原子%)が特徴的な事項の一つである。
第1図は、本発明製法による鉄−銅固溶体磁性粉末の銅
含有率(原子%)に対する磁気特性の変化を示したもの
である。
含有率(原子%)に対する磁気特性の変化を示したもの
である。
図において、曲線a、b及びCは夫々本発明製法で還元
温度を400’Cとした場合の抗磁力HO・角型比Rs
及び飽和磁化量681曲線a′及びa“は従来製法(特
公昭41−13122号公報)で還元温度を300’C
及び400℃とした場合の抗磁力Hcを示す。
温度を400’Cとした場合の抗磁力HO・角型比Rs
及び飽和磁化量681曲線a′及びa“は従来製法(特
公昭41−13122号公報)で還元温度を300’C
及び400℃とした場合の抗磁力Hcを示す。
この特性図より明らかなように、銅の含有率が増加する
に従い抗磁力Hc及び角型比Rsは共に大きくなり、銅
の含有率が10原子%附近で各々極太値を示し、その後
次第に低下してくるのが認められる。
に従い抗磁力Hc及び角型比Rsは共に大きくなり、銅
の含有率が10原子%附近で各々極太値を示し、その後
次第に低下してくるのが認められる。
これは銅の被着量に伴い粒子の形状が悪化してくる為と
考えられる。
考えられる。
特に銅の含有率が30原子%以上では水酸化銅が完全に
拡散されずに粒子表面上に銅粒子として析出し易くなる
ことが判明した。
拡散されずに粒子表面上に銅粒子として析出し易くなる
ことが判明した。
この場合、銅粒子はCuOとして存在すると考えられ、
還元時粒子相互間でシンタリングし易くなる。
還元時粒子相互間でシンタリングし易くなる。
またテープ化した場合、表面に残っているとその分だけ
バッキング(磁性粉末の充填)の向上にも影響を及ぼし
好ましくない。
バッキング(磁性粉末の充填)の向上にも影響を及ぼし
好ましくない。
次に、飽和磁化量σS(曲線C)をみると、銅含有率の
増加に伴い除々に低下しているが、特に30原子%附近
以上では飽和磁化量σSが10100e//g を割る
ことが判明した。
増加に伴い除々に低下しているが、特に30原子%附近
以上では飽和磁化量σSが10100e//g を割る
ことが判明した。
このように飽和磁化量σSがl QQ emu/gを割
る磁性粉末を用いてテープ化した場合には、第2図の飽
和磁化量σSと残留磁束密度Brとの関係を示す特性図
より明らかなように、その残留磁束密度Brが2000
ガウスをきってしまい高密度テープとしての効果がなく
なってしまう。
る磁性粉末を用いてテープ化した場合には、第2図の飽
和磁化量σSと残留磁束密度Brとの関係を示す特性図
より明らかなように、その残留磁束密度Brが2000
ガウスをきってしまい高密度テープとしての効果がなく
なってしまう。
なお、銅の含有率を1原子%より少ないときは磁気特性
の向上が期待できなくなる。
の向上が期待できなくなる。
以上の理由により銅含有率は1〜30原子%の範囲であ
ることが好ましい。
ることが好ましい。
しかし、銅含有率が10原子%以上になると粒子の表面
が平滑さを欠き針状性が悪化してくる。
が平滑さを欠き針状性が悪化してくる。
このためテープとした場合の磁気特性中、特に角型比R
sが70%を割る様になってくる。
sが70%を割る様になってくる。
これは、特に高抗磁力テープの場合に記録電流、消去電
流をいたずらに増大させる結果を生み好ましくない。
流をいたずらに増大させる結果を生み好ましくない。
角型比Rsが70%以上の配向性を得るために特に望ま
しい銅の含有率は1〜10原子%の範囲である。
しい銅の含有率は1〜10原子%の範囲である。
又、本発明の製法において、脱水熱処理温度は、特に6
00〜750℃の範囲に選定することが好ましい。
00〜750℃の範囲に選定することが好ましい。
その理由は600℃より低い熱処理温度ではゲータイト
の表面に水酸化物の形で吸着させた銅がその内部まで均
一に拡散することができず、酸化銅のまま粒子表面に残
ってしまい均一な鉄鋼、または鉄−銅一コバルト、また
は鉄−銅−ニッケル、または鉄−銅一コバルトーニッケ
ルを主成分とする酸化物が得られない。
の表面に水酸化物の形で吸着させた銅がその内部まで均
一に拡散することができず、酸化銅のまま粒子表面に残
ってしまい均一な鉄鋼、または鉄−銅一コバルト、また
は鉄−銅−ニッケル、または鉄−銅一コバルトーニッケ
ルを主成分とする酸化物が得られない。
従って、この酸化物に還元処理を施しても均一な還元が
出来ず、最終的に得られる粒子の針状性は低下してしま
い磁気特性中、特に充分な磁気量が得られない。
出来ず、最終的に得られる粒子の針状性は低下してしま
い磁気特性中、特に充分な磁気量が得られない。
また脱水熱処理温度が750’Cを越えると鉄−銅の酸
化物を得るのに好ましいが、粒子の族長が進みすぎて針
状性が悪化し丸みを帯びた粒状に近づく。
化物を得るのに好ましいが、粒子の族長が進みすぎて針
状性が悪化し丸みを帯びた粒状に近づく。
この場合、最終的な磁性粉末の抗磁力Hcは低下する。
尚、本発明によって得た鉄−銅(又は鉄−銅一コバルト
、鉄−銅−ニッケル、鉄−銅−コバルト−ニッケル)固
溶体粉末を使用して磁場中でオリエンテーションした場
合、角型比Rsは75〜80%のものが得られたにもか
かわらず脱水熱処理温度が6’OO’Cより低い温度あ
るいは750℃より高い温度で処理したものの場合の角
型比は共に70%以下であった。
、鉄−銅−ニッケル、鉄−銅−コバルト−ニッケル)固
溶体粉末を使用して磁場中でオリエンテーションした場
合、角型比Rsは75〜80%のものが得られたにもか
かわらず脱水熱処理温度が6’OO’Cより低い温度あ
るいは750℃より高い温度で処理したものの場合の角
型比は共に70%以下であった。
上述のように、本発明は鉄−銅を主成分とする針状磁性
粉末の製法において、出発物質としての針状の酸化鉄若
しくは含水酸化鉄と水酸化銅等の金属水酸化物とのζ電
位がアルカリ溶液中では逆符号になり、これが吸引力と
なることを利用して出発物質粒子表面に金属水酸化物を
吸着させ、次いで熱処理を行い出発物質の針状性を保っ
たまま金属イオンを拡散し、その後この酸化物を還元す
ることにより針状の合金粒子となすものであり、銅含有
量を比較的少量の範囲で選択することにより、従来方法
では得られなかった高密度記録に適した磁気特性を提供
することが可能である。
粉末の製法において、出発物質としての針状の酸化鉄若
しくは含水酸化鉄と水酸化銅等の金属水酸化物とのζ電
位がアルカリ溶液中では逆符号になり、これが吸引力と
なることを利用して出発物質粒子表面に金属水酸化物を
吸着させ、次いで熱処理を行い出発物質の針状性を保っ
たまま金属イオンを拡散し、その後この酸化物を還元す
ることにより針状の合金粒子となすものであり、銅含有
量を比較的少量の範囲で選択することにより、従来方法
では得られなかった高密度記録に適した磁気特性を提供
することが可能である。
従って本発明で得られる磁性粉末は高級オーディオテー
プ、ビデオ用のマスターテープをはじめ計測テープ、シ
ート、ディスク等高密度用材料として効果があり、安価
に提供でき、またフェライトヘッドの性能を充分発揮さ
せる用途にも好適である。
プ、ビデオ用のマスターテープをはじめ計測テープ、シ
ート、ディスク等高密度用材料として効果があり、安価
に提供でき、またフェライトヘッドの性能を充分発揮さ
せる用途にも好適である。
すなわち、磁性テープとした場合、Cuの添加により粒
子間の凝集を防ぎ、且つ出来た磁性粉の表面性がよいこ
とから分散性がよく磁性粉の充填性を向上すると共に、
粒子間の相互作用でHcを下げフェライトヘッドでの使
用を可能にする等すぐれた磁気テープが得られる。
子間の凝集を防ぎ、且つ出来た磁性粉の表面性がよいこ
とから分散性がよく磁性粉の充填性を向上すると共に、
粒子間の相互作用でHcを下げフェライトヘッドでの使
用を可能にする等すぐれた磁気テープが得られる。
第1図は本発明製法にて得られた鉄−銅固溶体磁性粉末
の銅含有率(原子%)に対する磁気特性の変化を示す特
性図、第2図は飽和磁化量σSと残留磁束密度Brとの
関係を示す特性図である。
の銅含有率(原子%)に対する磁気特性の変化を示す特
性図、第2図は飽和磁化量σSと残留磁束密度Brとの
関係を示す特性図である。
Claims (1)
- 1 針状の含水酸化鉄若しくは針状の酸化鉄粒子上に水
酸化銅、または水酸化銅と水酸化コバルトあるいは及び
水酸化ニッケルを吸着せしめ、これを熱処理して針状の
酸化物粒子となし、次いで還元することにより少くとも
銅の含有率を1〜30原子%になしたことを特徴とする
鉄−銅を主成分とする合金磁性粉の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51014548A JPS5835241B2 (ja) | 1976-02-13 | 1976-02-13 | 鉄−銅を主成分とする合金磁性粉の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51014548A JPS5835241B2 (ja) | 1976-02-13 | 1976-02-13 | 鉄−銅を主成分とする合金磁性粉の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5297357A JPS5297357A (en) | 1977-08-16 |
JPS5835241B2 true JPS5835241B2 (ja) | 1983-08-01 |
Family
ID=11864194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51014548A Expired JPS5835241B2 (ja) | 1976-02-13 | 1976-02-13 | 鉄−銅を主成分とする合金磁性粉の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5835241B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54122664A (en) * | 1978-03-16 | 1979-09-22 | Kanto Denka Kogyo Kk | Production of magnetic powder for magnetic recording based on iron |
JPS5562105A (en) * | 1978-10-30 | 1980-05-10 | Hitachi Maxell Ltd | Production of magnetic alloy powder |
JPS5571002A (en) * | 1978-11-24 | 1980-05-28 | Hitachi Ltd | Manufacture of magnetic powder for magnetic recording medium |
JPS5573803A (en) * | 1978-11-25 | 1980-06-03 | Hitachi Maxell Ltd | Production of magnetic alloy powder |
JPS5673408A (en) * | 1979-11-21 | 1981-06-18 | Kanto Denka Kogyo Kk | Magnetic powder for magnetic recording and magnetic tape employing that magnetic powder |
JPS5698401A (en) * | 1980-01-10 | 1981-08-07 | Mitsui Toatsu Chem Inc | Ferromagnetic metal powder with improved oxidation stability and preparation thereof |
CN105345014A (zh) * | 2015-11-15 | 2016-02-24 | 丹阳市德源精密工具有限公司 | 一种新型预合金粉的制备方法 |
CN111496263A (zh) * | 2020-04-27 | 2020-08-07 | 江苏萌达新材料科技有限公司 | 一种降低铁钴铜合金粉松比的方法 |
-
1976
- 1976-02-13 JP JP51014548A patent/JPS5835241B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5297357A (en) | 1977-08-16 |
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