JP2704537B2 - 紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製造法 - Google Patents

紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録用磁性材料粒子粉末を製造する際
の出発原料として好適な軸比(長軸径/短軸径)が大き
い紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製造法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録再生用機器の小型軽量化が進むにつれ
て、磁気テープ、磁気ディスク等の記録媒体に対する高
性能化の必要性が益々生じてきている。
即ち、高記録密度、高感度特性及び高出力特性等が要
求される。
磁気記録媒体に対する上記のような要求を満足させる
為に要求される磁性材料粒子粉末の特性は、高い保磁力
と優れた分散性を有することである。
即ち、磁気記録媒体の高感度化及び高出力化の為に
は、磁性粒子粉末が出来るだけ高い保磁力を有すること
が必要であり、この事実は、例えば、株式会社総合技術
センター発行「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技術」
(1982年)の第310頁の「磁気テープ性能の向上指向
は、高感度化と高出力化‥‥にあったから、針状γ−Fe
2O3粒子粉末の高保磁力化‥‥を重点とするものであっ
た。」なる記載から明らかである。
また、磁気記録媒体の高記録密度の為には、前出「磁
性材料の開発と磁粉と高分散化技術」第312頁の「塗布
型テープにおける高密度記録のための条件は、短波長信
号に対して、低ノイズで高出力特性を保持できることで
あるが、その為には保磁力Hcと残留磁化Brが共に大きい
ことと塗布膜の厚みがより薄いことが必要である。」な
る記載の通り、磁気記録媒体が高い保磁力と大きな残留
磁化Brを有することが必要である。磁気記録媒体が高い
保磁力を有する為には、用いられる磁性粒子粉末の保磁
力が出来るだけ高いことが要求される。
磁性粒子粉末の保磁力の大きさは、周知のごとく、形
状異方性、結晶異方性、歪異方性及び交換異方性のいず
れか、若しくはそれらの相互作用に依存している。
磁気記録媒体の残留磁束密度Brは、磁性粒子粉末のビ
ークル中の分散性、塗膜中での配向性及び充填性に依存
しており、これら特性の向上の為には、ビークル中に分
散させる磁性粒子粉末の粒度が均斉であって、樹枝状粒
子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸径1短
軸径)を有することが要求される。
現在、磁気記録用磁性粒子粉末として使用されている
針状晶マグネタイト粒子粉末、又は、針状晶マグヘマイ
ト粒子粉末は、その形状に由来する異方性を利用するこ
と、即ち、軸比(長軸径/短軸径)を大きくすることに
よって比較的高い保磁力を得ている。
これら既知の針状晶マグネタイト粒子粉末、又は、針
状晶マグヘマイト粒子粉末は、出発原料であるゲータイ
ト粒子を、水素等還元性ガス中300〜400℃で還元してマ
グネタイト粒子とし、または次いでこれを、空気中200
〜300℃で酸化してマグヘマイト粒子とすることにより
得られている。
上述した通り、粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混
在しておらず、しかも、軸比(長軸径/短軸径)が大き
い磁性粒子粉末は、現在、最も要求されているところで
あり、このような特性を備えた磁性粒子粉末を得るため
には、出発原料であるゲータイト粒子粉末の粒度が均斉
であって、樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、軸比
(長軸径/短軸径)が大きいことが必要である。
従来、出発原料であるゲータイト粒子粉末を製造する
方法としては、第一鉄塩水溶液に当量以上の水酸化アル
カリ水溶液を加えて得られる水酸化第一鉄粒子を含む懸
濁液をpH11以上にて80℃以下の温度で酸素含有ガスを通
気して酸化反応を行うことにより針状ゲータイト粒子を
生成させる方法、及び、第一鉄塩水溶液と炭酸アルカリ
水溶液又は炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水溶液とを反
応させて得られたFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液
に酸素含有ガスを通気して酸化反応を行うことにより紡
錘状を呈したゲータイト粒子を生成させる方法等が知ら
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも、軸比(長軸径/短軸径)の大きい磁性粒子粉末
は、現在、最も要求されているところであるが、出発原
料であるゲータイト粒子粉末を製造する前述公知方法の
うち前者の方法による場合には、軸比(長軸径/短軸
径)の大きな殊に、10以上の針状晶ゲータイト粒子が生
成するが、樹枝状粒子が混在しており、また、粒度から
言えば、均斉な粒度を有した粒子とは言い難い。
前述公知方法のうち後者の方法による場合には、粒度
が均斉であり、また、樹枝状粒子が混在していない紡錘
形を呈した粒子が生成するが、一方、軸比(長軸径/短
軸径)は高々7程度であり、軸比(長軸径/短軸径)の
大きな粒子が生成し難いという欠点があり、殊に、この
現象は生成粒子の長軸径が小さくなる程顕著になるとい
う傾向にある。
従来、紡錘形を呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径
/短軸径)を大きくする方法は種々試みられており、例
えば特開昭59−232922号公報に開示されている第一鉄塩
水溶液と炭酸アルカリ水溶液とを反応させて得られたFe
CO3を含む懸濁液に酸素含有ガスを通気するにあたり、
酸素含有ガスの通気速度を0.1〜2.0cm/sec程度に遅くす
るという方法がある。この方法によるときには、0.5μ
m程度の場合における軸比(長軸径/短軸径)は10程
度、長軸径0.3μm程度の場合における軸比(長軸径/
短軸径)は8程度であり、更に長軸径が小さくなって0.
05μm程度になると軸比(長軸径/短軸径)は5程度と
小さくなってしまい、未だ軸比(長軸径/短軸径)が十
分大きなものとは言い難い。
また、特開昭59−232922号公報の実施例において、軸
比(長軸径/短軸径)が10の紡錘形を呈したゲータイト
粒子が得られているが、これは、鉄濃度を0.2mol/程
度と薄くすることにより得られたもので経済的、工業的
ではなく、また、未だ軸比(長軸径/短軸径)が十分大
きなものとは言い難い。
そして、粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在して
おらず、しかも、軸比(長軸径/短軸径)が大きい紡錘
形を呈したゲータイト粒子粉末を得る為の技術手段の確
立が強く要求されている。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明者は、粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在
しておらず、しかも、軸比(長軸径/短軸径)が大きい
紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得るべく種々検討
を重ねた結果、本発明に到達したのである。
即ち、本発明は、炭酸アルカリ水溶液又は炭酸アルカ
リ・水酸化アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応さ
せて得られたFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液を非
酸化性雰囲気下において熟成した後、該FeCO3又はFe含
有沈澱物を含む懸濁液中に酸素含有ガスを通気して酸化
することにより紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を生
成させる方法において、前記炭酸アルカリ水溶液、前記
炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水溶液、前記第一鉄塩水
溶液及び酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記FeCO
3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかに、あらか
じめプロピオン酸又はその塩を存在させておくことから
なる紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製造法であ
る。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、炭酸アルカリ
水溶液又は炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水溶液と第一
鉄塩水溶液とを反応させて得られたFeCO3又はFe含有沈
澱物を含む懸濁液を非酸化性雰囲気において熟成した
後、該FeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液中に酸素含
有ガスを通気して酸化することにより紡錘形を呈したゲ
ータイト粒子粉末を生成させる方法において、前記炭酸
アルカリ水溶液、前記炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水
溶液、前記第一鉄塩水溶液及び酸素含有ガスを通気して
酸化する前の前記FeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液
のいずれかに、あらかじめプロピオン酸又はその塩を存
在させておいた場合には、軸比(長軸径/短軸径)が13
以上、殊に、14以上を有する紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末が得られる点である。
本発明において、軸比(長軸径/短軸径)の大きな紡
錘形を呈したゲータイト粒子が得られる理由について、
本発明者は、後出の比較例に示す通り、プロピオン酸又
はその塩を存在させずに熟成のみを行った場合、熟成を
行わずにプロピオン酸又はその塩を存在させた場合のい
ずれの場合にも本発明の効果が得られないことから、熟
成工程とプロピオン酸又はその塩との相乗効果によるも
のと考えている。
今、本発明者が行った数多くの実験例からその一部を
抽出して説明すれば、以下の通りである。
図1は、プロピオン酸ナトリウムの存在量と紡錘形を
呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径/短軸径)との関
係を示したものである。
即ち、プロピオン酸ナトリウムをFeに対し0〜10.0モ
ル%を存在させた以外は、後出実施例1と同様にして得
られた紡錘形を呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径/
短軸径)とプロピオン酸ナトリウムの存在量との関係を
示したものである。
図1から明らかな通り、プロピオン酸ナトリウムの存
在量が増加する程得られる紡錘形を呈したゲータイト粒
子の軸比(長軸径/短軸径)が大きくなる傾向にある。
尚、従来、炭酸アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを
反応させて得られたFeCO3を含む懸濁液を非酸化性雰囲
気下で熟成するものとして、例えば、特公昭59−48768
号公報に開示されている方法があるが、この方法は、炭
酸アルカリの量をFeに対し1.06倍量として生成したFeCO
3を含む懸濁液を非酸化性雰囲気下、室温において120〜
240分間処理することにより粒度の均斉な紡錘状を呈し
たゲータイト粒子粉末を得るものであり、軸比(長軸径
/短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末
を得ることを目的とする本発明とは全く相違するもので
ある。
因に、特公昭59−48768号公報に記載の方法によって
得られる紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の軸比(長
軸径/短軸径)は、「実施例1」及び「実施例2」の各
実施例において、4程度である。
また、従来、炭酸アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液と
を反応させて得られたFeCO3を含む懸濁液中に酸素含有
ガスを通気して酸化することにより紡錘形を呈したゲー
タイト粒子粉末を生成させる方法において、クエン酸、
酒石酸等のカルボン酸及びその塩を存在させるものとし
て特開昭50−80999号公報に開示の方法があるが、この
場合には、「紡錘状から球状に近い回転ダ円体の粒子が
得られる。」なる記載の通り、軸比(長軸径/短軸径)
の小さいゲータイト粒子が得られており、本発明におけ
るプロピオン酸又はその塩の作用、効果とは全く相違す
るものである。
次に、本発明方法実施にあたっての諸条件について述
べる。
本発明において使用される第一鉄塩水溶液としては、
硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等がある。
本発明における炭酸アルカリ水溶液としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム等の水溶液
が、水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の水溶液を使用することができ
る。
本発明における熟成は、N2ガス等の不活性ガスを液中
に通気することにより不活性雰囲気下において行い、ま
た、当該通気ガスが機械的操作等により撹拌しながら行
う。
本発明におけるFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液
の熟成温度は40〜60℃、熟成時間は50〜500分間であ
る。
40℃未満の場合には、軸比(長軸径/短軸径)が小さ
くなり、本発明の目的とする軸比(長軸径/短軸径)の
大きい紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末が得られな
い。60℃を越える場合でも、本発明の目的とする軸比
(長軸径/短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末を得ることができるが、必要以上に熟成温度を
上げる意味がない。
50分間未満である場合には、本発明の目的とする軸比
(長軸径/短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末が得られない。500分間を越える場合にも、本
発明の目的とする軸比(長軸径/短軸径)の大きい紡錘
形を呈したゲータイト粒子粉末を得ることができるが、
必要以上に長時間にする意味がない。
本発明におけるpHは7〜11である。7未満、又は11を
越える場合には、紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を
得ることができない。
本発明の酸化時における反応温度は、40〜70℃であ
る。40℃未満である場合には、本発明の目的とする軸比
(長軸径/短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末を得ることができない。70℃を越える場合に
は、紡錘形を呈したゲータイト粒子中に粒状ヘマタイト
粒子粉末が混在してくる。
本発明における酸化手段は、酸素含有ガス(例えば空
気)を液中に通気することにより行い、また、当該通気
ガスや機械的操作等により撹拌しながら行う。
本発明におけるプロピオン酸又はその塩は、生成する
紡錘形を呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径/短軸
径)に関与するものであるから、酸素含有ガスを通気し
て酸化する前の段階で反応中に存在させておく必要があ
り、炭酸アルカリ水溶液、炭酸アルカリ・水酸化アルカ
リ水溶液、第一鉄塩水溶液及び酸素含有ガスを通気して
酸化する前のFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液のい
ずれかの段階で存在させることができる。
本発明におけるプロピオン酸の塩としては、プロピオ
ン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム等を使用するこ
とができる。
本発明におけるプロピオン酸又はその塩の存在量は、
Feに対し0.1〜10.0モル%の範囲である。
0.1モル%未満である場合には、本発明の目的とする
軸比(長軸径/短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータ
イト粒子粉末を得ることができない。10.0モル%を越え
る場合にも、本発明の目的とする軸比(長軸径/短軸
径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得る
ことができるが、必要以上に添加合する意味がない。
本発明においては、従来から磁性酸化鉄粒子粉末の各
種特性の向上の為に、出発原料であるゲータイト粒子の
生成に際し、通常添加されるCo、Ni、Cr、Zn、Al、Mn等
のFe以外の異種金属を添加することができ、この場合に
も、本発明の目的とする軸比(長軸径/短軸径)の大き
い紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得ることができ
る。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明す
る。
尚、以下の実施例並びに比較例における粒子の長軸
径、軸比(長軸径/短軸径)は、いずれも電子顕微鏡写
真から測定した数値の平均値で示した。
実施例1 毎秒3.4cmの速度でN2ガスを流すことによって非酸化
性雰囲気に保持された反応容器中に、1945gのプロピオ
ン酸ナトリウム(Feに対し5.0モル%に該当する。)を
含む1.35mol/のNa2Co3水溶液600を添加した後、Fe
2+1.35mol/を含む硫酸第一鉄水溶液300を添加、混
合し、温度50℃においてFeCO3の生成を行った。
上記FeCO3を含む懸濁液中に、引き続きN2ガスを毎秒
3.4cmの速度で吹き込みながら、温度50℃で300分間保持
した後、当該FeCO3を含む懸濁液中に、温度50℃におい
て毎秒2.8cmの速度で空気を5.5時間通気して黄褐色沈澱
粒子を生成させた。尚、空気通気中におけるpHは8.5〜
9.5であった。
黄褐色沈澱粒子は、常法により、別、水洗、乾燥、
粉砕した。
得られた黄褐色粒子粉末は、X線回折の結果、ゲータ
イトであり、図2に示す電子顕微鏡写真(×30000)か
ら明らかな通り、平均値で長軸径0.31μm、軸比(長軸
径/短軸径)15.8の紡錘形を呈した粒子からなり、粒度
が均斉で樹枝状粒子が混在しないものであった。
実施例2〜4、比較例1〜3 FeCO3又はFe含有沈澱物の生成反応における炭酸アル
カリの種類、濃度及び使用量、水酸化アルカリの使用の
有無、プロピオン酸又はその塩の種類、量及び存在時
期、第一鉄塩水溶液の種類及び使用量、温度、熟成工程
における温度及び時間並びに酸化工程における温度を種
々変化させた以外は、実施例1と同様にして紡錘形を呈
したゲータイト粒子粉末を得た。
この時の主要製造条件及び諸特性を表1及び表2に示
す。
実施例2〜4で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒
子粉末は、いずれも粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しな
いものであった。
また、比較例1で得られた紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末は図3の電子顕微鏡写真(×30000)に示され
る通り、軸比(長軸径/短軸径)が小さいものであっ
た。
〔発明の効果〕 本発明に係る紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製
造法によれば、前出実施例に示した通り、粒度が均斉で
あって、樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、軸比
(長軸径/短軸径)が大きい紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末を得ることができる。
本発明に係る紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を出
発原料とし、加熱還元、又は、更に、酸化して得られた
紡錘形を呈したマグネタイト粒子粉末及び紡錘形を呈し
たマグヘマイト粒子粉末もまた、粒度が均斉であって、
樹枝状粒子が混在しておらず、しかも軸比(長軸径/短
軸径)が大きい粒子であるので、現在、最も要求されて
いる高記録密度、高感度及び高出力用磁性材料粒子粉末
として好適である。
【図面の簡単な説明】
図1は、プロピオン酸ナトリウムの存在量と紡錘形を呈
したゲータイト粒子粉末の軸比(長軸径/短軸径)との
関係を示したものである。 図2及び図3は、それぞれ、実施例1及び比較例1で得
られた紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の粒子構造を
示す電子顕微鏡写真(×30000)である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ・水
    酸化アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応させて得
    られたFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液を非酸化性
    雰囲気下において熟成した後、該FeCO3又はFe含有沈澱
    物を含む懸濁液中に酸素含有ガスを通気して酸化するこ
    とにより紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を生成させ
    る方法において、前記炭酸アルカリ水溶液、前記炭酸ア
    ルカリ・水酸化アルカリ水溶液、前記第一鉄塩水溶液及
    び酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記FeCO3又はF
    e含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかに、あらかじめプ
    ロピオン酸又はその塩を存在させておくことを特徴とす
    る紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製造法。
  2. 【請求項2】プロピオン酸又はその塩の存在量が、第一
    鉄塩中のFeに対し0.1〜10.0モル%の範囲である請求項
    1記載の紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製造法。
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