JP2852460B2 - 紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造法 - Google Patents

紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度記録用を目的とする高出力特性を有
する磁性粒子粉末として最適である粒度が均斉であっ
て、樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、軸比(長軸
径:短軸径)が大きく、高い保磁力を有している紡錘形
を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を工業的、
経済的に有利に提供することを目的とする。
〔従来の技術〕
近年、ビデオ用、オーディオ用の磁気記録再生用機器
の長時間記録化、小型軽量化が激化しており、特に、昨
今におけるVTR(ビデオ・テープ・レコーダー)の普及
は目覚ましく、長時間記録化並びに小型軽量化を目指し
たVTRの開発が盛んに行われている。一方においては、
磁気記録媒体である磁気テープに対する高性能化、高密
度記録化の要求が益々高まってきている。
即ち、磁気記録媒体の高画像画質、高出力特性、殊に
周波数特性の向上が要求され、その為には、残留磁束密
度Brの向上、高保磁力化並びに、分散性、充填性、テー
プ表面の平滑性の向上が必要であり、益々S/N比の向上
が要求されてきている。
磁気記録媒体のこれらの諸特性は磁気記録媒体に使用
される磁性粒子粉末と密接な関係を有するものである
が、近年においては、従来の酸化鉄磁性粒子粉末に比較
して高い保磁力と大きな飽和磁化を有する鉄を主成分と
する金属磁性粒子粉末が注目され、ディジタルオーディ
オテープ(DAT)、8mmビデオテープ、Hi−8テープ並び
にビデオフロッピー等の磁気記録媒体に使用され実用化
されている。しかしながら、これらの鉄を主成分とする
金属磁性粒子粉末についても更に特性改善が強く望まれ
ている。
今、磁気記録媒体の諸特性と使用される磁性粒子粉末
の特性との関係について詳述すれば次の通りである。
ビデオ用磁気記録媒体として高画像画質を得る為に
は、日経エレクトロニクス(1976年)5月3日号第82〜
105頁の記載からも明らかな通り、ビデオS/N比、ク
ロマS/N比、ビデオ周波数特性の向上が要求される。
ビデオS/N比及びクロマS/N比の向上をはかる為には、
磁性粒子粉末のビークル中での分散性、塗膜中での配向
性及び充填性を向上させること、並びに、磁気記録媒体
の表面平滑性を改良することが重要であり、そのような
磁性粒子粉末としては、粒度が均斉であって、樹枝状粒
子が混在しておらず、しかも、軸比(長軸径:短軸径)
が大きいことが要求される。
次に、ビデオ周波数特性の向上を図る為には、磁気記
録媒体の保磁力Hcが高く、且つ、残留磁束密度Brが大き
いことが必要である。
磁気記録媒体の保磁力Hcを高める為には、磁性粒子粉
末の保磁力Hcができるだけ高いことが要求されており、
現在、ビデオフロッピー用、DAT用、8mmビデオ用、Hi−
8用等に使用される磁性粒子粉末の保磁力は、1300Oe〜
1700Oe程度が要求されている。
磁性粒子粉末の保磁力は、一般にはその形状異方性に
起因して生じる為粒子の軸比(長軸径:短軸径)が大き
くなる程保磁力が増加する傾向にある。
鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末は、一般に、出発
原料であるゲータイト粒子、これを加熱脱水して得られ
るヘマタイト粒子、又はこれらに鉄以外の異種金属を含
有する粒子を還元性ガス中、加熱還元することにより得
られている。
従来、出発原料であるゲータイト粒子粉末を製造する
方法としては、第一鉄塩水溶液に当量以上の水酸化アル
カリ水溶液を加えて得られる水酸化第一鉄を含む懸濁液
をpH11以上にて80℃以下の温度で酸素含有ガスを通気し
て酸化反応を行うことにより針状ゲータイト粒子を生成
させる方法、及び、第一鉄塩水溶液と炭酸アルカリ水溶
液又は炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水溶液とを反応さ
せて得られたFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液に酸
素含有ガスを通気して酸化反応を行うことにより紡錘状
を呈したゲータイト粒子を生成させる方法等が知られて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも、軸比(長軸径:短軸径)が大きく、高い保磁力
を有している鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末は、現
在、最も要求されているところであるが、前述公知方法
のうち前者の方法によって得られた針状晶ゲータイト粒
子は、軸比(長軸径:短軸径)が10以上と大きいもので
あるが、樹枝状粒子が混在しており、また、粒度から言
えば、均斉な粒度を有した粒子とは言い難く、該針状晶
ゲータイト粒子を加熱還元して得られた鉄を主成分とす
る金属磁性粒子粉末は、軸比(長軸径:短軸径)が大き
いことによって高い保磁力を有するものではあるが、樹
枝状粒子が混在しており、均斉な粒度を有したものとは
言い難い。
前述公知方法のうち後者の方法によって得られた紡錘
形を呈したゲータイト粒子は、粒度が均斉であり、ま
た、樹枝状粒子が混在していない粒子ではあるが、一
方、軸比(長軸径:短軸径)の大きな粒子が生成し難い
という欠点があり、殊に、この現象は生成粒子の長軸径
が小さくなる程顕著になるという傾向にある。この紡錘
形を呈したゲータイト粒子を加熱還元して得られた鉄を
主成分とする金属磁性粒子粉末は、粒度が均斉であり、
また、樹枝状粒子が混在していないことによってビーク
ル中における分散性、塗膜中での配向性及び充填性が優
れたものではあるが、軸比(長軸径:短軸径)が小さい
為高い保磁力を持つ粒子を得ることが困難であるという
欠点を有している。
従来、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておら
ず、しかも、高い保磁力を有する紡錘形を呈した鉄を主
成分とする金属磁性粒子粉末を得る為、紡錘形を呈した
ゲータイト粒子の軸比(長軸径:短軸径)を大きくする
方法が種々試みられており、例えば、特開昭59−232922
号公報、特開昭60−21307号公報、特開昭60−21819号公
報、特開昭60−36603号公報、特開昭62−158801号公報
及び特開平2−51429号公報に記載の方法があるが、こ
れらの方法により得られた紡錘形を呈したゲータイト粒
子の軸比(長軸径:短軸径)は、未だ十分大きいものと
は言い難く、該ゲータイト粒子を加熱還元して得られた
鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末もまた、軸比(長軸
径:短軸径)が十分大きいものとは言い難く、従って、
高い保磁力を有することは困難であった。
本発明者は、粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在
しておらず、しかも、軸比(長軸径:短軸径)が大きい
紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得るべく種々検討
を重ね、炭酸アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応
させて得られたFeCO3を含む懸濁液を非酸化性雰囲気下
において熟成した後、該FeCO3を含む懸濁液中に酸素含
有ガスを通気して酸化することにより紡錘形を呈したゲ
ータイト粒子粉末を生成させるにあたり、前記炭酸アル
カリ水溶液の量を前記第一鉄塩水溶液中のFeに対し1.5
〜3.5倍当量とするとともに、前記熟成における熟成温
度を40〜60℃且つ熟成時間を50〜100分間とした場合に
は、長軸径が0.05〜0.8μmであって、軸比(長軸径:
短軸径)が11以上である紡錘形を呈したゲータイト粒子
からなるゲータイト粒子粉末を得ることができるという
知見を既に得ている(特願昭63−330532号)。
しかし、この方法による場合には、反応濃度が高々0.
45mol/程度であり、また、アルカリの使用量並びにエ
ネルギー量等の生産性の面で未だ十分であるとは言い難
いものであった。
そこで、省資源、省エネルギーの反応によって軸比
(長軸径:短軸径)の大きな紡錘形を呈したゲータイト
粒子を工業的、経済的に有利に得るべく種々検討を重
ね、炭酸アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応させ
て得られたFeCO3を含む懸濁液を非酸化性雰囲気下にお
いて熟成した後、該FeCO3を含む懸濁液中に酸素含有ガ
スを通気して酸化することにより紡錘形を呈したゲータ
イト粒子粉末を生成させるにあたり、前記炭酸アルカリ
水溶液と共に水酸化アルカリ水溶液を併用した場合に
は、高濃度の反応が可能で、且つ、高価なアルカリ性水
溶液の鉄に対る使用割合を少なくすることが可能であ
り、しかも、熟成工程におけるエネルギー量の節減が可
能となるという知見を既に得ている(特開平2−51429
号)。
前述した通り、近時、磁性粒子粉末の特性向上に対す
る要求はとどまるところがなく、その為、出発原料粒子
である紡錘形を呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径:
短軸径)の向上が益々要求されている。
そこで、本発明は、省資源、省エネルギーの反応によ
って軸比(長軸径:短軸径)の一層大きな紡錘形を呈し
たゲータイト粒子を工業的、経済的に有利に得ることを
技術的課題とする。
〔課題を解決する為の手段〕
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成で
きる。
即ち、本発明は、炭酸アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶
液とを反応させて得られたFeCO3を含む懸濁液を非酸化
性雰囲気下において熟成した後、該FeCO3を含む懸濁液
中に酸素含有ガスを通気して酸化することにより紡錘形
を呈したゲータイト粒子粉末を生成させるにあたり、前
記炭酸アルカリ水溶液、前記FeCO3を含む懸濁液及び酸
素含有ガスを通気して酸化する前の前記熟成を行わせて
いるFeCO3を含む懸濁液のいずれかの液中に前記炭酸ア
ルカリ水溶液に対し1〜50%の水酸化アルカリ水溶液を
添加することにより、炭酸アルカリ水溶液及び水酸化ア
ルカリ水溶液の総和量が前記第一鉄塩水溶液中のFe2+
対し1.1〜2.5倍当量とするとともに、前記熟成における
熟成温度を30〜60℃、熟成時間を10〜100分間とし、且
つ、前記炭酸アルカリ水溶液、前記第一鉄塩水溶液、前
記FeCO3を含む懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化
する前の前記熟成を行わせているFeCO3を含む懸濁液の
いずれかに、あらかじめ亜鉛化合物を存在させておくこ
とにより紡錘形を呈した軸比(長軸径/短軸径)15以上
のゲータイト粒子を生成させ、該紡錘形を呈したゲータ
イト粒子または該紡錘形を呈したゲータイト粒子を加熱
脱水して得られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子をNi、
Al、Si、P、Co、Mg、B及びZnから選ばれた金属化合物
の1種又は2種以上で被着処理し、次いで、該粒子を非
還元性雰囲気中、300〜800℃の温度範囲で加熱処理をし
て得られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子を還元性ガス
中で加熱還元して、紡錘形を呈した軸比の大きい鉄を主
成分とする金属磁性粒子を得ることからなる紡錘形を呈
した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造法であ
る。
次に、本発明方法実施にあたっての諸条件について述
べる。
本発明において使用される第一鉄塩水溶液としては、
硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等がある。
本発明における反応においては、反応濃度が1.0mol/
程度まで可能である。
本発明において使用される炭酸アルカリ水溶液として
は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム
等の水溶液を使用することができる。
本発明において使用される水酸化アルカリ水溶液とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液を
使用することができる。
本発明においては、炭酸アルカリ水溶液を単独で使用
する場合に比べ、熟成温度を10℃程度下げた場合にも、
また、熟成時間を40分間程度短縮した場合にも、目的と
する軸比(長軸径:短軸径)が大きい紡錘形を呈したゲ
ータイト粒子を得ることができる。
水酸化アルカリ水溶液の添加時期は、炭酸アルカリ水
溶液、FeCO3を含む懸濁液及び酸素ガスを通気して酸化
する前の熟成を行わせているFeCO3を含む懸濁液のいず
れの液中に添加してもよく、いずれの場合でも、省資
源、省エネルギーの反応が可能である。
水酸化アルカリの添加量は、炭酸アルカリに対し規定
換算で1〜50%である。
1%未満の場合には、省資源、省エネルギーの反応が
困難である。50%を越える場合には、紡錘形を呈したゲ
ータイト粒子中に粒状を呈したマグネタイト粒子が混在
してくる。
本発明において使用する炭酸アルカリ水溶液及び水酸
化アルカリ水溶液の総和量は、第一鉄塩水溶液中のFeに
対し1.1〜2.5倍当量であり、鉄に対するアルカリ性水溶
液の使用割合を少なくすることが可能である。1.1倍当
量未満の場合には、紡錘形を呈したゲータイト粒子中に
粒状を呈したマグネタイト粒子が混在してくる。2.5倍
当量を越える場合には、高価なアルカリの使用量が多く
なり、経済的ではない。
本発明における熟成は、N2ガス等の不活性ガスを液中
に通気することにより不活性雰囲気下において行い、ま
た、当該通気ガスや機械的操作等により撹拌しながら行
う。
本発明における熟成温度は30〜60℃である。30℃未満
の場合には、軸比(長軸径:短軸径)が小さくなり、軸
比(長軸径:短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイ
ト粒子粉末が得られない。60℃を越える場合でも、軸比
(長軸径:短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末を得ることができるが、必要以上に熟成温度を
上げる意味がない。
本発明における熟成時間は、10〜100分間である。10
分未満の場合には、軸比(長軸径:短軸径)の大きい紡
錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得ることができな
い。100分を越える場合にも軸比(長軸径:短軸径)の
大きい紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得ることが
できるが必要以上に長時間とする意味がない。
本発明における亜鉛化合物は、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等
を用いることができる。
亜鉛化合物の添加量は、第一鉄塩水溶液中のFeに対し
Zn換算で0.3〜10.0原子%である。0.3原子%未満である
場合には、目的とする軸比(長軸径:短軸径)が大きな
紡錘形を呈したゲータイト粒子を得ることができない。
10.0原子%を越える場合にも、軸比(長軸径:短軸径)
の大きな紡錘形を呈したゲータイト粒子を得ることがで
きるが、このゲータイト粒子を加熱還元して得られた鉄
を主成分とする金属磁性粒子粉末の磁化値が低下する。
紡錘形を呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径:短軸
径)を考慮した場合、0.5〜8.0原子%が好ましい。
添加した亜鉛化合物は、後出実施例に示す通り、ほぼ
全量が生成する紡錘形を呈したゲータイト中に含有され
る。亜鉛化合物は、生成する紡錘形を呈したゲータイト
粒子の軸比(長軸径:短軸径)に関するものであるか
ら、Fe含有沈澱物を含む懸濁液中に酸素含有ガスを通気
して酸化する前に存在させておくことが必要であり、従
って、その添加時期は、炭酸アルカリ水溶液、第一鉄塩
水溶液、Fe含有沈澱物を含む懸濁液及び酸素含有ガスを
通気する前の熟成を行わせているFe含有沈澱物を含む懸
濁液のいずれかであり、熟成を行わせているFe含有沈澱
物を含む懸濁液に添加するのが最も効果的である。
本発明の酸化時における反応温度は、30〜70℃であ
る。30℃未満である場合には、軸比(長軸径:短軸径)
の大きい紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得ること
ができない。70℃を越える場合には、紡錘形を呈したゲ
ータイト粒子中に粒状ヘマタイト粒子粉末が混在してく
る。
本発明におけるpHは7〜11である。7未満、又は11を
越える場合には、紡錘形を呈したゲータイト粒子を得る
ことができない。
本発明における酸化手段は、酸素含有ガス(例えば空
気)を液中に通気することにより行い、また、当該通気
ガスや機械的操作等により撹拌しながら行う。
本発明において、加熱還元時の粒子形状のくずれ及び
粒子間の焼結を防止する為に、あらかじめ出発原料をN
i、Al、Si、P、Co、Mg、B及びZnから選ばれる金属化
合物の1種又は2種以上で被着処理を施すことが好まし
い。これらの金属化合物は焼結防止効果を有するだけで
なく、還元速度を制御する働きも有するので、必要に応
じて組み合わせて使用することが好ましい。
上記金属化合物で被着処理を施した出発原料は、その
まま還元しても目的とする鉄を主成分とする金属磁性粒
子粉末を得ることができるが、磁気特性、粉体特性のコ
ントロール及び形状のコントロールの為には、常法によ
り、還元に先立って、あらかじめ、非還元性ガス雰囲気
中において加熱処理を施しておくことが好ましい。
上記非還元性ガス雰囲気中における加熱処理は、空
気、酸素ガス、窒素ガス流下、300〜800℃の温度範囲で
行うことができ、該加熱処理温度は、出発原料粒子の被
着処理に用いた金属化合物の種類に応じて適宜選択する
ことがより好ましい。
800℃を越える場合には、粒子の変形と粒子及び粒子
相互間の焼結を引き起こしてしまう。
本発明における加熱還元の温度範囲は、300〜550℃が
好ましい。
300℃未満である場合には、還元反応の進行が遅く、
長時間を要する。
また、550℃を越える場合には、還元反応が急激に進
行して粒子の変形と、粒子及び粒子相互間の焼結を引き
起こしてしまう。
本発明における加熱還元後の鉄を主成分とする金属磁
性粒子粉末は周知の方法、例えば、トルエン等の有機溶
剤中に浸漬する方法及び還元後の鉄を主成分とする金属
磁性粒子粉末の雰囲気を一旦不活性ガスに置換した後、
不活性ガス中の酸素含有量を徐々に増加させながら最終
的に空気とすることによって徐酸化する方法等により空
気中に取り出すことができる。
本発明においては、従来から鉄を主成分とする金属磁
性粒子粉末の各種特性の向上の為に、出発原料であるゲ
ータイト粒子の生成に際し、通常添加されるCo、Ni、C
r、Zn、Al、Mn等のFe以外の異種金属を添加することが
でき、この場合にも、本発明の目的とする粒度が均斉で
あって、樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、軸比
(長軸径:短軸径)が大きい紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末を得ることができる。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、炭酸アルカリ
水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応させて得られたFeCO3
を含む懸濁液を非酸化性雰囲気下において熟成した後、
該FeCO3を含む懸濁液中に酸素含有ガスを通気して酸化
することにより紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を生
成させるにあたり、前記炭酸アルカリ水溶液、前記FeCO
3を含む懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化する前
の前記熟成をおこなわせているFeCO3を含む懸濁液のい
ずれかの液中に前記炭酸アルカリ水溶液に対し1〜50%
の水酸化アルカリ水溶液を添加することにより、炭酸ア
ルカリ水溶液及び水酸化アルカリ水溶液の総和量が前記
第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し1.1〜2.5倍量当量とする
とともに、前記熟成における熟成温度を30〜60℃、熟成
時間を10〜100分間とし、且つ、前記炭酸アルカリ水溶
液、前記第一鉄塩水溶液、前記FeCO3を含む懸濁液及び
酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記熟成を行わせ
ているFeCO3を含む懸濁液のいずれかに、あらかじめ、
亜鉛化合物を存在させた場合には、軸比(長軸径:短軸
径)を一層向上させることができ、殊に、軸比(長軸
径:短軸径)が15以上を有する紡錘形を呈したゲータイ
ト粒子を生成させることができ、該紡錘形を呈したゲー
タイト粒子または該紡錘形を呈したゲータイト粒子を加
熱脱水して得られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子をN
i、Al、Si、P、Co、Mg、B及びZnから選ばれた金属化
合物の1種又は2種以上で被着処理し、次いで、該粒子
または該粒子を非還元性雰囲気中、300〜800℃の温度範
囲で加熱処理をして得られた紡錘形を呈したヘマタイト
粒子を還元性ガス中で加熱還元した場合には、加熱還元
時における粒子形状のくずれ及び粒子間の焼結が防止さ
れることによって、出発原料粒子の粒子形状及び軸比
(長軸径:短軸径)を保持継承することができる結果、
粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在しておらず、し
かも、軸比(長軸径:短軸径)が大きく、高い保磁力を
有している紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒
子粉末が得られという事実である。
本発明において、軸比(長軸径:短軸径)の一層大き
な紡錘形を呈したゲータイト粒子が得られる理由につい
て、本発明者は、後出の参考例及び比較例に示す通り、
本発明における熟成を行わなかった場合、本発明におけ
る紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の生成反応におい
て亜鉛化合物を存在させなかった場合のいずれの場合に
も、本発明の効果が得られないことから、両者の相乗効
果によるものと考えている。
今、本発明者が行った数多くの実験例からその一部を
抽出して説明すれば、以下の通りである。
図1及び図2は、それぞれ硫酸亜鉛の存在量と紡錘形
を呈したゲータイト粒子の長軸及び軸比(長軸径:短軸
径)との関係を示したものである。
即ち、後出実施例1の反応条件下において、硫酸亜鉛
の存在量を0〜10.0重量%とした場合に得られた紡錘形
を呈したゲータイト粒子粉末の長軸及び軸比(長軸径:
短軸径)を縦軸に、硫酸亜鉛の存在量を横軸に示したも
のである。
図1及び図2に示されるように、生成する紡錘形を呈
したゲータイト粒子の長軸は、硫酸亜鉛の存在による影
響が小さく、軸比(長軸径:短軸径)は、硫酸亜鉛の存
在量が増加する程大きくなる傾向にある。
このことから、亜鉛化合物は、生成する紡錘形を呈し
たゲータイト粒子の短軸方向の成長を抑制する作用を有
するものと考えられる。
尚、FeCO3を含む懸濁液を非酸化性雰囲気下で熟成す
るものとして、例えば、特公昭59−48768号公報に開示
されている方法があるが、この方法は、炭酸アルカリの
量をFeに対し1.06倍量として生成したFeCO3を含む水溶
液を非酸化性雰囲気下、室温において120〜240分間処理
することにより粒度の均斉な紡錘状を呈したゲータイト
粒子粉末を得るものであり、軸比(長軸径:短軸径)の
大きい紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得るもので
はない。
因に、前出特公昭59−48768号公報に記載の方法によ
って得られる紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の軸比
(長軸径:短軸径)は、「実施例1」及び「実施例2」
の各実施例において、4程度である。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明す
る。
尚、以下の実施例並びに比較例における粒子の長軸
径、軸比(長軸径/短軸径)は、いずれも電子顕微鏡写
真から測定した数値の平均値で示した。また、亜鉛含有
量は、螢光X線分析により測定した値で示した。
実施例1 毎秒3.4cmの割合でN2ガスを流すことによって非酸化
性雰囲気に保持された反応容器中に、0.968mol/のNa2
CO3水溶液558及び6.5mol/のNaOH水溶液42.0(Na2
CO3に対し25.3%に該当する。)を添加(Na2CO3及びNaO
Hの総和量は、Feに対し1.5倍当量に該当する。)した
後、Fe2+1.5mol/を含む硫酸第一鉄水溶液300を添
加、混合(Fe2+濃度は0.50mol/に該当する。)し、温
度50℃においてFe含有沈澱物を生成した。
上記Fe含有沈澱物を含む懸濁液中に、引き続きN2ガス
を毎秒3.4cmの割合で吹き込みながら、温度50℃で70分
間保持し、次いで、Feに対しZn3.0原子%を含むように
硫酸亜鉛水溶液を添加した後、更に10分間保持した。熟
成後のFe含有沈澱物を含む懸濁液中に、温度50℃におい
て毎秒4.0cm/秒の空気を6.7時間通気して黄褐色沈澱粒
子を生成させた。尚、空気通気中におけるpHは8.7〜9.8
であった。
黄褐色沈澱粒子は、常法により、別、水洗、乾燥、
粉砕した。
得られた黄褐色粒子粉末は、X線回折の結果、ゲータ
イトであり、図3に示す電子顕微鏡写真(×30000)か
ら明らかな通り、平均値で長軸径0.29μm、軸比(長軸
径:短軸径)17.6の紡錘形を呈した粒子からなり、粒度
が均斉で樹枝状粒子が混在しないものであった。また、
亜鉛含有量は、Feに対しZn3.0原子%であった。
実施例2〜5、比較例1〜4、参考例1、 Fe含有沈澱物又はFeCO3の生成反応における炭酸アル
カリ水溶液の種類、濃度及び使用量、水酸化アルカリ水
溶液の種類、濃度、使用量、混合時割合及び添加時期、
Fe2+水溶液の種類、温度及び使用量、反応(Fe2+)濃
度、混合温度、熟成工程における温度及び時間、Zn化合
物の種類、添加量及び添加時期並びに酸化工程における
温度及び空気流量を種々変化させた以外は、実施例1と
同様にして黄褐色粒子粉末を得た。
この時の主要製造条件及び諸特性を表1及び表2に示
す。
実施例2〜5で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒子
粉末は、いずれも粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しない
ものであった。
また、比較例1及び比較例2で得られた粒子粉末はそ
れぞれ図4及び図5に示す電子顕微鏡写真(×30000)
及びX線回折の結果、いずれも紡錘形を呈したゲータイ
ト粒子中に粒状を呈したマグネタイト粒子が混在してい
た。
比較例3で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒子
は、図6に示す電子顕微鏡写真(×30000)に示される
通り、いずれも軸比(長軸径:短軸径)が小さいもので
あった。
〈紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の金属化合物によ
る被着処理〉実施例6〜10、比較例5〜6、参考例2; 実施例6 実施例1で得られた別、水洗した紡錘形を呈したゲ
ータイト粒子1000gに相当する量のプレスケーキを30
の水中に懸濁させた。この時の懸濁液のpHは9.4であっ
た。
次いで、上記懸濁液にゲータイトに対し13.0重量%と
なるようにAl(NO3・9H2Oを130g添加し、更に、ゲ
ータイトに対し21.1重量%となるようにCo(CH3COO)
・4H2O211gを添加して10分間撹拌した。この時の懸濁液
のpHは4.54であった。
次いで、上記懸濁液にゲータイトに対し18.0重量%と
なるようにH3BO3180gを溶解した溶液をゆっくりと添加
して、15分間撹拌した。
更に、アンモニア水を添加してpHを9.5に調整した
後、フィルタープレスで別し、乾燥してAl、Co、B化
合物が被着されたゲータイトを得た。
得られたゲータイト中のAl、Co、Bの含有量は、それ
ぞれAlとして0.81wt%、Coは4.34wt%、Bとして0.73wt
%であった。
実施例7〜10、比較例5〜6、参考例2 被処理粒子の種類、Al、Si、P、Ni、Mg、Co、B及び
Zn化合物の種類及び添加量を種々変化させて、実施例6
と同様の方法で金属化合物が被着された紡錘形を呈した
ゲータイト粒子を得た。
この時の主要条件条件を表3に示す。
〈紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の
製造〉実施例11〜17、比較例7〜8、参考例3; 実施例11 実施例6で得られたAl、Co、B化合物が被着された紡
錘形を呈したゲータイト粒子粉末700gを空気中400℃で
加熱処理してAl、Co、B化合物が被着されている紡錘形
を呈したヘマタイト粒子粉末を得た。
上記Al、Co、B化合物が被着された紡錘形を呈したヘ
マタイト粒子粉末100gを約10の容積の回転レトルト還
元容器に投入し、駆動回転させながらH2ガスを毎分50
の割合で通気し、還元温度410℃で還元した。
還元して得られたAl、Co、Bを含有する鉄を主成分と
する金属磁性粒子粉末は、空気中に取り出した時急激な
酸化を起こさないように、トルエン液中に浸漬して取り
出した。
一部を取り出し、トルエンを蒸発させながら表面に安
定な酸化被膜を形成した。
このAl、Co及びBを含有する鉄を主成分とする金属磁
性粒子粉末は、図7に示す電子顕微鏡写真(×30000)
から明らかな通り、平均長軸0.24μm、軸比(長軸径:
短軸径)15.1:1であり、粒度が均斉で樹枝状粒子の混在
しない微細なものであった。
また、磁気特性は、保磁力Hc1750Oe、飽和磁化σs15
8.3emu/gであった。
実施例12〜17、比較例7〜8、参考例3 出発原料の種類、加熱処理温度及び非還元性雰囲気の
種類並びに還元温度及びH2流量を種々変化させた以外は
実施例11と同様にして紡錘形を呈した鉄を主成分とする
金属磁性粒子粉末を得た。
この時の主要製造条件及び諸特性を表4に示す。
実施例12乃至17で得られた紡錘形を呈した鉄を主成分
とする金属磁性粒子粉末は、いずれも、粒度が均斉で樹
枝状粒子が混在しないものであった。
〈塗布膜の製造〉 実施例18〜24、比較例9〜10、参考例4; 実施例18 実施例11で得られたAl、Co、Bを含有する紡錘形を呈
した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を用いて、適量
の分散剤、塩ビ酢ビ共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹
脂及びトルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンからなる混合溶剤を一定の組成に配合した後、
ペイントコンディショナーで8時間混合分散して磁気塗
料とした。
得られた磁気塗料に上記混合溶剤を加え適性な塗料粘
度になるように調整し、ポリエステルフィルム上に通常
の方法で塗布、磁場配向、乾燥させて、塗布膜を製造し
た。
この塗布膜はVSMにより外部磁場10KOeの下で測定した
結果、保磁力Hcは、1720Oe、残留磁束密度Brは、3490Ga
uss、角型Br/Bmは0.90であった。
実施例19〜24、比較例9〜10、参考例4 紡錘形を呈した磁性粒子粉末の種類を種々変化させた
以外は、実施例18と全く同様にして塗布膜を製造した。
この塗布膜の諸特性を表5に示す。
〔発明の効果〕 本発明に係る紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁
性粒子粉末の製造法によれば、前出実施例に示した通
り、高濃度の反応が可能で、且つ、アルカリ性水溶液の
鉄に対する使用割合を少なくすることが可能であり、し
かも熟成工程におけるエネルギー量の節減が可能である
ことに起因して生産性を高めることができる省資源、省
エネルギーの反応によって軸比(長軸径:短軸径)が大
きな紡錘形を呈したゲータイト粒子を得ることができる
ことによって、軸比(長軸径:短軸径)が大きな紡錘形
を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を工業的、
経済的に有利に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1及び図2は、それぞれ硫酸亜鉛の存在量と紡錘形を
呈したゲータイト粒子の長軸及び軸比(長軸径:短軸
径)との関係を示したものである。 図3及び図6は、それぞれ、実施例1及び比較例3で得
られた紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の粒子構造を
示す電子顕微鏡写真(×30000)である。 図4及び図5は、それぞれ比較例1及び比較例2で得ら
れた紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末と粒状を呈した
マグネタイト粒子粉末との混合粒子粉末の粒子構造を示
す電子顕微鏡写真(×30000)である。 図7は、実施例11で得られた鉄を主成分とする金属磁性
粒子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖中 健二 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (72)発明者 森 幸治 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (72)発明者 川崎 浩史 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (72)発明者 永井 規道 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 審査官 刑部 俊 (56)参考文献 特開 平2−51429(JP,A) 特開 昭61−9505(JP,A) 特開 昭61−130407(JP,A) 特公 昭63−34605(JP,B2) 特公 昭55−6575(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 9/22 H01F 1/06 C01G 49/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを
    反応させて得られたFeCO3を含む懸濁液を非酸化性雰囲
    気下において熟成した後、該FeCO3を含む懸濁液中に酸
    素含有ガスを通気して酸化することにより紡錘形を呈し
    たゲータイト粒子粉末を生成させるにあたり、前記炭酸
    アルカリ水溶液、前記FeCO3を含む懸濁液及び酸素含有
    ガスを通気して酸化する前の前記熟成を行わせているFe
    CO3を含む懸濁液のいずれかの液中に前記炭酸アルカリ
    水溶液に対し1〜50%の水酸化アルカリ水溶液を添加す
    ることにより、炭酸アルカリ水溶液及び水酸化アルカリ
    水溶液の総和量が前記第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し1.
    1〜2.5倍当量とするとともに、前記熟成における熟成温
    度を30〜60℃、熟成時間を10〜100分間とし、且つ、前
    記炭酸アルカリ水溶液、前記第一鉄塩水溶液、前記FeCO
    3を含む懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化する前
    の前記熟成を行わせているFeCO3を含む懸濁液のいずれ
    かに、あらかじめ亜鉛化合物を存在させておくことによ
    り紡錘形を呈した軸比(長軸径/短軸径)15以上のゲー
    タイト粒子を生成させ、該紡錘形を呈したゲータイト粒
    子または該紡錘形を呈したゲータイト粒子を加熱脱水し
    て得られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子をNi、Al、S
    i、P、Co、Mg、B及びZnから選ばれた金属化合物の1
    種又は2種以上で被着処理し、次いで、該粒子を非還元
    性雰囲気中、300〜800℃の温度範囲で加熱処理をして得
    られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子を還元性ガス中で
    加熱還元して、紡錘形を呈した軸比の大きい鉄を主成分
    とする金属磁性粒子を得ることを特徴とする紡錘形を呈
    した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造法。
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