JP2935291B2 - 針状ゲータイト粒子粉末の製造法 - Google Patents
針状ゲータイト粒子粉末の製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録用磁性粒子粉
末を製造する際の出発原料として好適な粒度が均斉であ
って樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比
(長軸径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉末を
提供することを目的とする。
末を製造する際の出発原料として好適な粒度が均斉であ
って樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比
(長軸径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉末を
提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録再生用機器の小型軽量化
が進むにつれて、磁気テープ、磁気ディスク等の記録媒
体に対する高性能化の必要性が益々生じてきている。即
ち、高記録密度、高感度特性及び高出力特性等が要求さ
れる。磁気記録媒体に対する上記のような要求を満足さ
せる為に要求される磁性材料粒子粉末の特性は、高い保
磁力と優れた分散性を有することである。
が進むにつれて、磁気テープ、磁気ディスク等の記録媒
体に対する高性能化の必要性が益々生じてきている。即
ち、高記録密度、高感度特性及び高出力特性等が要求さ
れる。磁気記録媒体に対する上記のような要求を満足さ
せる為に要求される磁性材料粒子粉末の特性は、高い保
磁力と優れた分散性を有することである。
【0003】即ち、磁気記録媒体の高感度化及び高出力
化の為には磁性粒子粉末が出来るだけ高い保磁力を有す
ることが必要であり、この事実は、例えば、株式会社総
合技術センター発行「磁性材料の開発と磁粉の高分散化
技術」(1982年)の第310頁の「磁気テープ性能
の向上指向は、高感度化と高出力化‥‥にあったから、
針状γ−Fe2 O3 粒子粉末の高保磁力化‥‥を重点と
するものであった。」なる記載の通りである。
化の為には磁性粒子粉末が出来るだけ高い保磁力を有す
ることが必要であり、この事実は、例えば、株式会社総
合技術センター発行「磁性材料の開発と磁粉の高分散化
技術」(1982年)の第310頁の「磁気テープ性能
の向上指向は、高感度化と高出力化‥‥にあったから、
針状γ−Fe2 O3 粒子粉末の高保磁力化‥‥を重点と
するものであった。」なる記載の通りである。
【0004】また、磁気記録媒体の高記録密度の為に
は、前出「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技術」第3
12頁の「塗布型テープにおける高密度記録のための条
件は、短波長信号に対して、低ノイズで高出力特性を保
持できることであるが、その為には保磁力Hcと残留磁
化Brが共に大きいことと塗布膜の厚みがより薄いこと
が必要である。」なる記載の通り、磁気記録媒体が高い
保磁力と大きな残留磁化Brを有することが必要であ
り、その為には磁性粒子粉末が高い保磁力を有し、ビー
クル中での分散性、塗膜中での配向性及び充填性が優れ
ていることが要求される。
は、前出「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技術」第3
12頁の「塗布型テープにおける高密度記録のための条
件は、短波長信号に対して、低ノイズで高出力特性を保
持できることであるが、その為には保磁力Hcと残留磁
化Brが共に大きいことと塗布膜の厚みがより薄いこと
が必要である。」なる記載の通り、磁気記録媒体が高い
保磁力と大きな残留磁化Brを有することが必要であ
り、その為には磁性粒子粉末が高い保磁力を有し、ビー
クル中での分散性、塗膜中での配向性及び充填性が優れ
ていることが要求される。
【0005】周知のごとく、磁性粒子粉末の保磁力の大
きさは、形状異方性、結晶異方性、歪異方性及び交換異
方性のいずれか、若しくはそれらの相互作用に依存して
いる。
きさは、形状異方性、結晶異方性、歪異方性及び交換異
方性のいずれか、若しくはそれらの相互作用に依存して
いる。
【0006】現在、磁気記録用磁性粒子粉末として使用
されている針状マグネタイト粒子粉末、針状マグヘマイ
ト粒子粉末等の磁性酸化鉄粒子粉末や鉄を主成分とする
金属磁性粒子粉末は、その形状に由来する異方性を利用
すること、即ち、軸比(長軸径/短軸径)を大きくする
ことによって比較的高い保磁力を得ている。
されている針状マグネタイト粒子粉末、針状マグヘマイ
ト粒子粉末等の磁性酸化鉄粒子粉末や鉄を主成分とする
金属磁性粒子粉末は、その形状に由来する異方性を利用
すること、即ち、軸比(長軸径/短軸径)を大きくする
ことによって比較的高い保磁力を得ている。
【0007】これら既知の磁性粒子粉末は、出発原料で
あるゲータイト粒子又は該ゲータイト粒子を加熱処理し
て得られた針状ヘマタイト粒子を、水素等還元性ガス中
で還元してマグネタイト粒子又は鉄を主成分とする金属
粒子とすることにより、また、前記マグネタイト粒子
を、空気中で酸化してマグヘマイト粒子とすることによ
り得られている。
あるゲータイト粒子又は該ゲータイト粒子を加熱処理し
て得られた針状ヘマタイト粒子を、水素等還元性ガス中
で還元してマグネタイト粒子又は鉄を主成分とする金属
粒子とすることにより、また、前記マグネタイト粒子
を、空気中で酸化してマグヘマイト粒子とすることによ
り得られている。
【0008】磁気記録媒体の残留磁化Brは、磁性粒子
粉末のビヒクル中での分散性、塗膜中での配向性及び充
填性に依存しており、これら特性の向上の為には、ビヒ
クル中に分散させる磁性粒子粉末が粒度が均斉であって
樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長
軸径/短軸径)を有していることが要求される。
粉末のビヒクル中での分散性、塗膜中での配向性及び充
填性に依存しており、これら特性の向上の為には、ビヒ
クル中に分散させる磁性粒子粉末が粒度が均斉であって
樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長
軸径/短軸径)を有していることが要求される。
【0009】上述した通り、粒度が均斉であって樹枝状
粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸径/
短軸径)を有する磁性粒子粉末は、現在、最も要求され
ているところであり、このような特性を備えた磁性粒子
粉末を得るためには、出発原料であるゲータイト粒子粉
末が粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも、大きな軸比(長軸径/短軸径)を有することが
要求される。
粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸径/
短軸径)を有する磁性粒子粉末は、現在、最も要求され
ているところであり、このような特性を備えた磁性粒子
粉末を得るためには、出発原料であるゲータイト粒子粉
末が粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも、大きな軸比(長軸径/短軸径)を有することが
要求される。
【0010】従来、粒度が均斉であって樹枝状粒子が混
在していない針状ゲータイト粒子を得る為の試みは種々
行われており、特開平2−293330号公報には、第
一鉄塩水溶液と1.0当量以上のアルカリ水溶液とを反
応して得られた水酸化第一鉄を含む懸濁液に酸素含有ガ
スを通気して酸化することにより針状ゲータイト粒子を
製造する方法において、酸素含有ガスを通気する前にア
スコルビン酸又はその塩等を添加する技術が開示されて
いる。
在していない針状ゲータイト粒子を得る為の試みは種々
行われており、特開平2−293330号公報には、第
一鉄塩水溶液と1.0当量以上のアルカリ水溶液とを反
応して得られた水酸化第一鉄を含む懸濁液に酸素含有ガ
スを通気して酸化することにより針状ゲータイト粒子を
製造する方法において、酸素含有ガスを通気する前にア
スコルビン酸又はその塩等を添加する技術が開示されて
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】粒度が均斉であって樹
枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸
径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉末は、現在
最も要求されているところであるが、前出特開平2−2
93330号公報に記載の方法による場合には、粒度が
均斉であって樹枝状粒子が混在していない針状ゲータイ
ト粒子は得られるが、その軸比(長軸径/短軸径)は高
々10〜11程度であり、大きな軸比(長軸径/短軸
径)を有する粒子とは言えない。また、同製造法におい
てアスコルビン酸又はその塩等に加えて更にアルカリ土
類金属化合物を添加することも行なわれているが、この
場合においても軸比(長軸径/短軸径)は高々15程度
である。
枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸
径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉末は、現在
最も要求されているところであるが、前出特開平2−2
93330号公報に記載の方法による場合には、粒度が
均斉であって樹枝状粒子が混在していない針状ゲータイ
ト粒子は得られるが、その軸比(長軸径/短軸径)は高
々10〜11程度であり、大きな軸比(長軸径/短軸
径)を有する粒子とは言えない。また、同製造法におい
てアスコルビン酸又はその塩等に加えて更にアルカリ土
類金属化合物を添加することも行なわれているが、この
場合においても軸比(長軸径/短軸径)は高々15程度
である。
【0012】そこで、本発明は、粒度が均斉であって樹
枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸
径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉末を得るこ
とを技術的課題とする。
枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸
径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉末を得るこ
とを技術的課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって達成できる。
通りの本発明によって達成できる。
【0014】即ち、本発明は、第一鉄塩水溶液と該第一
鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量未満の水酸化アルカ
リ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液若しくは水酸化アルカ
リ・炭酸アルカリ水溶液とを反応して得られた水酸化第
一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを含む第一鉄塩
反応溶液に、酸素含有ガスを通気して前記水酸化第一鉄
コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを酸化することによ
り、グリーンラストを経由して針状ゲータイト粒子を生
成させる方法において、前記針状ゲータイト粒子が生成
する以前の液中にアスコルビン酸又はその塩、必要によ
り、更に、亜鉛化合物を存在させておくことからなる針
状ゲータイト粒子粉末の製造法、及び必要により、グリ
ーンラストを経由して生成される前記針状ゲータイト粒
子を針状ゲータイト核粒子として用い、該ゲータイト核
粒子を成長させることにより針状ゲータイト粒子粉末を
生成させる方法において、前記ゲータイト核粒子が生成
する以前の液中にアスコルビン酸又はその塩、必要によ
り、更に、亜鉛化合物を存在させておくことからなる針
状ゲータイト粒子粉末の製造法である。
鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量未満の水酸化アルカ
リ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液若しくは水酸化アルカ
リ・炭酸アルカリ水溶液とを反応して得られた水酸化第
一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを含む第一鉄塩
反応溶液に、酸素含有ガスを通気して前記水酸化第一鉄
コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを酸化することによ
り、グリーンラストを経由して針状ゲータイト粒子を生
成させる方法において、前記針状ゲータイト粒子が生成
する以前の液中にアスコルビン酸又はその塩、必要によ
り、更に、亜鉛化合物を存在させておくことからなる針
状ゲータイト粒子粉末の製造法、及び必要により、グリ
ーンラストを経由して生成される前記針状ゲータイト粒
子を針状ゲータイト核粒子として用い、該ゲータイト核
粒子を成長させることにより針状ゲータイト粒子粉末を
生成させる方法において、前記ゲータイト核粒子が生成
する以前の液中にアスコルビン酸又はその塩、必要によ
り、更に、亜鉛化合物を存在させておくことからなる針
状ゲータイト粒子粉末の製造法である。
【0015】次に、本発明方法実施にあたっての諸条件
について述べる。
について述べる。
【0016】本発明において使用される第一鉄塩水溶液
としては、硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等を使
用することができる。
としては、硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等を使
用することができる。
【0017】本発明の針状ゲータイト粒子又は針状ゲー
タイト核粒子の生成反応において使用される水酸化アル
カリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化
カリウム水溶液等を、炭酸アルカリ水溶液としては、炭
酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモ
ニウム等を使用することができる。
タイト核粒子の生成反応において使用される水酸化アル
カリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化
カリウム水溶液等を、炭酸アルカリ水溶液としては、炭
酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモ
ニウム等を使用することができる。
【0018】水酸化アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水
溶液の使用量は、第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量
未満である。当量以上の場合には、大きな軸比(長軸径
/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子が得られない。
溶液の使用量は、第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量
未満である。当量以上の場合には、大きな軸比(長軸径
/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子が得られない。
【0019】本発明における針状ゲータイト核粒子の量
は、生成ゲータイト粒子に対し10mol%以上が好ま
しい。10mol%未満の場合には、生成した針状ゲー
タイト核粒子の形態を維持しながら成長反応が生起する
ことが困難となり、本発明の目的とする針状ゲータイト
粒子が得られない。
は、生成ゲータイト粒子に対し10mol%以上が好ま
しい。10mol%未満の場合には、生成した針状ゲー
タイト核粒子の形態を維持しながら成長反応が生起する
ことが困難となり、本発明の目的とする針状ゲータイト
粒子が得られない。
【0020】本発明におけるアスコルビン酸又はその塩
は、生成する針状ゲータイト粒子の粒度、樹枝状粒子の
有無や軸比(長軸径/短軸径)等の形態に影響するもの
であるから、針状ゲータイト粒子又は針状ゲータイト核
粒子が生成する以前の液中に存在させておくことが必要
であり、第一鉄塩水溶液、水酸化アルカリ水溶液又は炭
酸アルカリ水溶液、水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈
澱物コロイドを含む第一鉄塩反応溶液並びにグリーンラ
ストの生成時の反応液のいずれの液中に添加してもよ
い。
は、生成する針状ゲータイト粒子の粒度、樹枝状粒子の
有無や軸比(長軸径/短軸径)等の形態に影響するもの
であるから、針状ゲータイト粒子又は針状ゲータイト核
粒子が生成する以前の液中に存在させておくことが必要
であり、第一鉄塩水溶液、水酸化アルカリ水溶液又は炭
酸アルカリ水溶液、水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈
澱物コロイドを含む第一鉄塩反応溶液並びにグリーンラ
ストの生成時の反応液のいずれの液中に添加してもよ
い。
【0021】アスコルビン酸の塩としては、アスコルビ
ン酸ナトリウム等を使用することができる。
ン酸ナトリウム等を使用することができる。
【0022】アスコルビン酸又はその塩の添加量は、F
eに対し、アスコルビン酸として0.01〜5.0mo
l%である。0.01mol%未満の場合には、本発明
の目的とする粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在して
おらず、しかも、大きな軸比(長軸径/短軸径)を有す
る針状ゲータイト粒子が得られない。5.0mol%を
越える場合には、生成する針状ゲータイト粒子の長軸径
が小さくなり、その結果、軸比(長軸径/短軸径)も小
さくなり、本発明の目的とする針状ゲータイト粒子が得
られない。
eに対し、アスコルビン酸として0.01〜5.0mo
l%である。0.01mol%未満の場合には、本発明
の目的とする粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在して
おらず、しかも、大きな軸比(長軸径/短軸径)を有す
る針状ゲータイト粒子が得られない。5.0mol%を
越える場合には、生成する針状ゲータイト粒子の長軸径
が小さくなり、その結果、軸比(長軸径/短軸径)も小
さくなり、本発明の目的とする針状ゲータイト粒子が得
られない。
【0023】本発明においては、亜鉛化合物も、アスコ
ルビン酸又はその塩と同様に針状ゲータイト粒子又は針
状ゲータイト核粒子が生成する以前の液中に存在させて
おくことが必要であり、第一鉄塩水溶液、水酸化アルカ
リ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液若しくは水酸化アルカ
リ・炭酸アルカリ水溶液、水酸化第一鉄コロイド又は鉄
含有沈澱物コロイドを含む第一鉄塩反応溶液並びにグリ
ーンラストの生成時の反応液のいずれの液中に添加して
もよい。アスコルビン酸又はその塩と亜鉛化合物の添加
順序は、いずれが先でも又は同時でもよい。
ルビン酸又はその塩と同様に針状ゲータイト粒子又は針
状ゲータイト核粒子が生成する以前の液中に存在させて
おくことが必要であり、第一鉄塩水溶液、水酸化アルカ
リ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液若しくは水酸化アルカ
リ・炭酸アルカリ水溶液、水酸化第一鉄コロイド又は鉄
含有沈澱物コロイドを含む第一鉄塩反応溶液並びにグリ
ーンラストの生成時の反応液のいずれの液中に添加して
もよい。アスコルビン酸又はその塩と亜鉛化合物の添加
順序は、いずれが先でも又は同時でもよい。
【0024】亜鉛化合物としては、硫酸亜鉛、塩化亜
鉛、硝酸亜鉛等を使用することができる。亜鉛化合物の
添加量は、Feに対し0.1〜7.0mol%である。
0.1mol%未満の場合には、針状ゲータイト粒子の
軸比(長軸径/短軸径)をより大きくするという効果が
得られない。7.0mol%を越える場合にも、軸比
(長軸径/短軸径)がより大きい針状ゲータイト粒子が
得られるが、必要以上に添加する意味がない。
鉛、硝酸亜鉛等を使用することができる。亜鉛化合物の
添加量は、Feに対し0.1〜7.0mol%である。
0.1mol%未満の場合には、針状ゲータイト粒子の
軸比(長軸径/短軸径)をより大きくするという効果が
得られない。7.0mol%を越える場合にも、軸比
(長軸径/短軸径)がより大きい針状ゲータイト粒子が
得られるが、必要以上に添加する意味がない。
【0025】尚、本発明において、磁性粒子粉末の特性
向上等の為、ゲータイト粒子の生成反応中に通常添加さ
れるP、Al、Si等の1種又は2種以上を添加してお
いてもよく、この場合にも本発明の目的とする針状ゲー
タイト粒子粉末を得ることができる。
向上等の為、ゲータイト粒子の生成反応中に通常添加さ
れるP、Al、Si等の1種又は2種以上を添加してお
いてもよく、この場合にも本発明の目的とする針状ゲー
タイト粒子粉末を得ることができる。
【0026】本発明における針状ゲータイト核粒子の成
長反応は、針状ゲータイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶
液に必要により、第一鉄塩を添加した後、pH3〜6に
維持しながら酸素含有ガスを通気する方法、前記針状ゲ
ータイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶液に必要により、
第一鉄塩を添加した後、炭酸アルカリ水溶液又は炭酸ア
ルカリ・水酸化アルカリ水溶液を添加してpH8〜10
の範囲で酸素含有ガスを通気する方法並びに前記針状ゲ
ータイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶液に必要により、
第一鉄塩を添加した後、水酸化アルカリ水溶液を添加し
てpH11以上で酸素含有ガスを通気する方法のいずれ
の方法でもよい。
長反応は、針状ゲータイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶
液に必要により、第一鉄塩を添加した後、pH3〜6に
維持しながら酸素含有ガスを通気する方法、前記針状ゲ
ータイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶液に必要により、
第一鉄塩を添加した後、炭酸アルカリ水溶液又は炭酸ア
ルカリ・水酸化アルカリ水溶液を添加してpH8〜10
の範囲で酸素含有ガスを通気する方法並びに前記針状ゲ
ータイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶液に必要により、
第一鉄塩を添加した後、水酸化アルカリ水溶液を添加し
てpH11以上で酸素含有ガスを通気する方法のいずれ
の方法でもよい。
【0027】針状ゲータイト核粒子をpH8〜10の範
囲で成長させる方法により得られた針状ゲータイト粒子
は、粒度がより均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、軸
比(長軸径/短軸径)がより大きい粒子である。
囲で成長させる方法により得られた針状ゲータイト粒子
は、粒度がより均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、軸
比(長軸径/短軸径)がより大きい粒子である。
【0028】本発明における酸化手段は、酸素含有ガス
(例えば空気)を液中に通気することにより行い、必要
により機械的操作等による攪拌を伴ってもよい。
(例えば空気)を液中に通気することにより行い、必要
により機械的操作等による攪拌を伴ってもよい。
【0029】本発明における反応温度は、通常、ゲータ
イト粒子が生成する80℃以下の温度で行えばよい。8
0℃を越える場合には、針状ゲータイト粒子中に粒状マ
グネタイト粒子粉末が混在してくる。
イト粒子が生成する80℃以下の温度で行えばよい。8
0℃を越える場合には、針状ゲータイト粒子中に粒状マ
グネタイト粒子粉末が混在してくる。
【0030】尚、本発明において、ゲータイト核粒子の
生成反応と該ゲータイト核粒子の成長反応とを同一の反
応塔を用いて行うことができることはもちろん、別々の
反応塔を用いる場合でも本発明の目的とするゲータイト
粒子が得られる。
生成反応と該ゲータイト核粒子の成長反応とを同一の反
応塔を用いて行うことができることはもちろん、別々の
反応塔を用いる場合でも本発明の目的とするゲータイト
粒子が得られる。
【0031】
【作用】先ず、本発明において最も重要な点は、第一鉄
塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量未満
の水酸化アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液若しく
は水酸化アルカリ・炭酸アルカリ水溶液とを反応して得
られた水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイド
を含む第一鉄塩反応溶液に、酸素含有ガスを通気して前
記水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを酸
化することにより、グリーンラストを経由して針状ゲー
タイト粒子粉末を生成させる方法において、前記針状ゲ
ータイト粒子が生成する以前の液中にアスコルビン酸又
はその塩、必要により、更に、亜鉛化合物を存在させた
場合、必要により、グリーンラストを経由して生成され
る前記針状ゲータイト粒子を針状ゲータイト核粒子とし
て用い、該ゲータイト核粒子を成長させることにより針
状ゲータイト粒子粉末を生成させる方法において、前記
針状ゲータイト核粒子が生成する以前の液中にアスコル
ビン酸又はその塩を存在させた場合には、粒度が均斉で
あって樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸
比(長軸径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子が得
られるという事実である。
塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量未満
の水酸化アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液若しく
は水酸化アルカリ・炭酸アルカリ水溶液とを反応して得
られた水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイド
を含む第一鉄塩反応溶液に、酸素含有ガスを通気して前
記水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを酸
化することにより、グリーンラストを経由して針状ゲー
タイト粒子粉末を生成させる方法において、前記針状ゲ
ータイト粒子が生成する以前の液中にアスコルビン酸又
はその塩、必要により、更に、亜鉛化合物を存在させた
場合、必要により、グリーンラストを経由して生成され
る前記針状ゲータイト粒子を針状ゲータイト核粒子とし
て用い、該ゲータイト核粒子を成長させることにより針
状ゲータイト粒子粉末を生成させる方法において、前記
針状ゲータイト核粒子が生成する以前の液中にアスコル
ビン酸又はその塩を存在させた場合には、粒度が均斉で
あって樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな軸
比(長軸径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子が得
られるという事実である。
【0032】これらの諸特性を有する針状ゲータイト粒
子が得られる理由について、本発明者は、後出比較例に
示す通り、針状ゲータイト粒子又は針状ゲータイト核粒
子の生成にあたり、針状ゲータイト粒子又は針状ゲータ
イト核粒子が生成する以前のグリーンラスト生成時にア
スコルビン酸又はその塩を存在させなかった場合やアス
コルビン酸又はその塩の存在下であってもグリーンラス
トを経由しないゲータイト生成反応の場合には、本発明
の目的とする針状ゲータイト粒子を得ることができない
ことから、グリーンラスト生成時にアスコルビン酸又は
その塩が存在していることによるものと考えている。
子が得られる理由について、本発明者は、後出比較例に
示す通り、針状ゲータイト粒子又は針状ゲータイト核粒
子の生成にあたり、針状ゲータイト粒子又は針状ゲータ
イト核粒子が生成する以前のグリーンラスト生成時にア
スコルビン酸又はその塩を存在させなかった場合やアス
コルビン酸又はその塩の存在下であってもグリーンラス
トを経由しないゲータイト生成反応の場合には、本発明
の目的とする針状ゲータイト粒子を得ることができない
ことから、グリーンラスト生成時にアスコルビン酸又は
その塩が存在していることによるものと考えている。
【0033】本発明者は、これら現象の相違についてグ
リーンラストを経由しないpH11以上のゲータイト生
成反応の場合には、アスコルビン酸又はその塩が第一鉄
塩水溶液と水酸化アルカリ水溶液との反応により生成し
た水酸化第一鉄コロイドに作用するのに対し、本発明に
よる場合にはpH5〜7でグリーンラストに作用するこ
とによって、アスコルビン酸又はその塩のゲータイトの
晶癖形成過程に及ぼす影響が相違するものと考えてい
る。
リーンラストを経由しないpH11以上のゲータイト生
成反応の場合には、アスコルビン酸又はその塩が第一鉄
塩水溶液と水酸化アルカリ水溶液との反応により生成し
た水酸化第一鉄コロイドに作用するのに対し、本発明に
よる場合にはpH5〜7でグリーンラストに作用するこ
とによって、アスコルビン酸又はその塩のゲータイトの
晶癖形成過程に及ぼす影響が相違するものと考えてい
る。
【0034】本発明においては、アスコルビン酸又はそ
の塩の添加量が多くなる程、針状ゲータイト粒子の軸比
(長軸径/短軸径)が大きくなる傾向にある。
の塩の添加量が多くなる程、針状ゲータイト粒子の軸比
(長軸径/短軸径)が大きくなる傾向にある。
【0035】本発明において、アスコルビン酸又はその
塩と亜鉛化合物とを併用すると、その相乗効果によって
粒度がより均斉であって樹枝状粒子が混在しておらず、
軸比(長軸径/短軸径)がより大きい針状ゲータイト粒
子を得ることができる。
塩と亜鉛化合物とを併用すると、その相乗効果によって
粒度がより均斉であって樹枝状粒子が混在しておらず、
軸比(長軸径/短軸径)がより大きい針状ゲータイト粒
子を得ることができる。
【0036】即ち、アスコルビン酸又はその塩を添加す
る場合には15以上、殊に、20以上の、アスコルビン
酸又はその塩と亜鉛化合物とを併用する場合には20以
上、殊に、25以上の軸比(長軸径/短軸径)を有する
針状ゲータイト粒子が得られる。
る場合には15以上、殊に、20以上の、アスコルビン
酸又はその塩と亜鉛化合物とを併用する場合には20以
上、殊に、25以上の軸比(長軸径/短軸径)を有する
針状ゲータイト粒子が得られる。
【0037】
【実施例】次に、実施例並びに比較例により、本発明を
説明する。尚、以下の実施例並びに比較例における粒子
の長軸径、軸比(長軸径/短軸径)は、いずれも電子顕
微鏡写真から測定した数値の平均値で示した。
説明する。尚、以下の実施例並びに比較例における粒子
の長軸径、軸比(長軸径/短軸径)は、いずれも電子顕
微鏡写真から測定した数値の平均値で示した。
【0038】粒子の粒度分布は、以下の方法により求め
た幾何標準偏差値(σg)で示した。即ち、12万倍の
電子顕微鏡写真に写っている粒子350個の長軸径を測
定し、その測定値から計算して求めた粒子の実際の長軸
径と個数から統計学的手法に従って対数正規確率紙上の
横軸に粒子の長軸径を、縦軸に等間隔にとった長軸径区
間のそれぞれに属する粒子の累積個数を百分率でプロッ
トする。そして、このグラフから粒子の個数が50%及
び84.13%のそれぞれに相当する長軸径の値を読み
とり、個数50%の時の長軸径(μm)を個数84.1
3%の時の長軸径(μm)で徐した値で示した。
た幾何標準偏差値(σg)で示した。即ち、12万倍の
電子顕微鏡写真に写っている粒子350個の長軸径を測
定し、その測定値から計算して求めた粒子の実際の長軸
径と個数から統計学的手法に従って対数正規確率紙上の
横軸に粒子の長軸径を、縦軸に等間隔にとった長軸径区
間のそれぞれに属する粒子の累積個数を百分率でプロッ
トする。そして、このグラフから粒子の個数が50%及
び84.13%のそれぞれに相当する長軸径の値を読み
とり、個数50%の時の長軸径(μm)を個数84.1
3%の時の長軸径(μm)で徐した値で示した。
【0039】実施例1 Fe2+ 1.50mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液4
64 lと2.7−NのNaOH水溶液228 l(硫
酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し0.42当量に該当す
る。)とを混合し、pH6.8、温度40℃においてF
e(OH)2 を含む硫酸第一鉄水溶液の生成を行った。
64 lと2.7−NのNaOH水溶液228 l(硫
酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し0.42当量に該当す
る。)とを混合し、pH6.8、温度40℃においてF
e(OH)2 を含む硫酸第一鉄水溶液の生成を行った。
【0040】上記Fe(OH)2 を含む硫酸第一鉄水溶
液に、アスコルビン酸23.8gを含む水溶液0.1
l(アスコルビン酸はFeに対し0.35mol%に該
当する。)を添加した後、温度40℃において毎分80
0 lの空気を6.8時間通気してゲータイト粒子を生
成させた。反応溶液の一部を抜き取り、常法により、濾
過、水洗、乾燥して得られた粒子粉末の電子顕微鏡写真
(×30000)を図1に示す。
液に、アスコルビン酸23.8gを含む水溶液0.1
l(アスコルビン酸はFeに対し0.35mol%に該
当する。)を添加した後、温度40℃において毎分80
0 lの空気を6.8時間通気してゲータイト粒子を生
成させた。反応溶液の一部を抜き取り、常法により、濾
過、水洗、乾燥して得られた粒子粉末の電子顕微鏡写真
(×30000)を図1に示す。
【0041】得られた針状ゲータイト粒子粉末は、図1
に示す通り、長軸0.214μm、軸比(長軸径/短軸
径)28の針状粒子であった。また、幾何標準偏差値が
0.829の粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しないもの
であった。
に示す通り、長軸0.214μm、軸比(長軸径/短軸
径)28の針状粒子であった。また、幾何標準偏差値が
0.829の粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しないもの
であった。
【0042】上記ゲータイト粒子を針状ゲータイト核粒
子として用い、該針状ゲータイト核粒子を含む硫酸第一
鉄水溶液(ゲータイト核粒子の存在量は生成ゲータイト
粒子に対し42mol%に該当する。)に、7.0−N
のNa2 CO3 水溶液208l(残存硫酸第一鉄水溶液
中のFe2+に対し1.8当量に該当する。)を加え、p
H8.9、温度50℃において毎分800 lの空気を
2.0時間通気してゲータイト粒子粉末を生成した。
子として用い、該針状ゲータイト核粒子を含む硫酸第一
鉄水溶液(ゲータイト核粒子の存在量は生成ゲータイト
粒子に対し42mol%に該当する。)に、7.0−N
のNa2 CO3 水溶液208l(残存硫酸第一鉄水溶液
中のFe2+に対し1.8当量に該当する。)を加え、p
H8.9、温度50℃において毎分800 lの空気を
2.0時間通気してゲータイト粒子粉末を生成した。
【0043】生成ゲータイト粒子は、常法により、濾
過、水洗、乾燥した。
過、水洗、乾燥した。
【0044】得られたゲータイト粒子粉末は、図2の電
子顕微鏡写真(×30000)に示す通り、長軸0.2
67μm、軸比(長軸径/短軸径)28の針状粒子であ
った。また、幾何標準偏差値が0.817の粒度が均斉
であって樹枝状粒子が混在しないものであった。
子顕微鏡写真(×30000)に示す通り、長軸0.2
67μm、軸比(長軸径/短軸径)28の針状粒子であ
った。また、幾何標準偏差値が0.817の粒度が均斉
であって樹枝状粒子が混在しないものであった。
【0045】実施例2〜7、比較例1〜3 針状ゲータイト粒子又は針状ゲータイト核粒子の生成時
における第一鉄塩水溶液の種類及び使用量、アルカリ水
溶液の種類、濃度及び使用量、アスコルビン酸又はその
塩の種類、量及び添加時期、異種金属の種類、量及び添
加時期、生成時の反応温度、針状ゲータイト核粒子の成
長反応時におけるゲータイト核粒子の存在量、アルカリ
水溶液の種類、濃度及び使用量、反応時のpH、反応温
度を種々変化させた以外は実施例1と同様にして針状ゲ
ータイト粒子を生成した。
における第一鉄塩水溶液の種類及び使用量、アルカリ水
溶液の種類、濃度及び使用量、アスコルビン酸又はその
塩の種類、量及び添加時期、異種金属の種類、量及び添
加時期、生成時の反応温度、針状ゲータイト核粒子の成
長反応時におけるゲータイト核粒子の存在量、アルカリ
水溶液の種類、濃度及び使用量、反応時のpH、反応温
度を種々変化させた以外は実施例1と同様にして針状ゲ
ータイト粒子を生成した。
【0046】この時の主要製造条件及び生成針状ゲータ
イト粒子の諸特性を表1及び表2に示す。尚、比較例2
及び3は、グリーンラストを経由して針状ゲータイト核
粒子を生成させることなく、pH11以上で酸素含有ガ
スを通気することにより、直接針状ゲータイト粒子を生
成させるものである。
イト粒子の諸特性を表1及び表2に示す。尚、比較例2
及び3は、グリーンラストを経由して針状ゲータイト核
粒子を生成させることなく、pH11以上で酸素含有ガ
スを通気することにより、直接針状ゲータイト粒子を生
成させるものである。
【0047】図3及び図4は、それぞれ実施例3で得ら
れた針状ゲータイト核粒子、針状ゲータイト粒子の電子
顕微鏡写真(×30000)である。図5及び図6は、
それぞそれ比較例1で得られた針状ゲータイト核粒子、
針状ゲータイト粒子である。図7及び図8は、それぞれ
比較例2及び3で得られた針状ゲータイト粒子の電子顕
微鏡写真(×30000)である。
れた針状ゲータイト核粒子、針状ゲータイト粒子の電子
顕微鏡写真(×30000)である。図5及び図6は、
それぞそれ比較例1で得られた針状ゲータイト核粒子、
針状ゲータイト粒子である。図7及び図8は、それぞれ
比較例2及び3で得られた針状ゲータイト粒子の電子顕
微鏡写真(×30000)である。
【0048】実施例2及び実施例4乃至7で得られた針
状ゲータイト粒子は電子顕微鏡観察の結果、いずれも粒
度が均斉で樹枝状粒子が混在しないものであり、軸比
(長軸径/短軸径)が大きいものであった。
状ゲータイト粒子は電子顕微鏡観察の結果、いずれも粒
度が均斉で樹枝状粒子が混在しないものであり、軸比
(長軸径/短軸径)が大きいものであった。
【0049】比較例1及び3で得られた針状ゲータイト
粒子は、図6及び図8の電子顕微鏡写真に示す通り、い
ずれも粒度が不均斉で樹枝状粒子が混在していた。ま
た、比較例2で得られた針状ゲータイト粒子の軸比(長
軸径/短軸径)は小さいものであった。
粒子は、図6及び図8の電子顕微鏡写真に示す通り、い
ずれも粒度が不均斉で樹枝状粒子が混在していた。ま
た、比較例2で得られた針状ゲータイト粒子の軸比(長
軸径/短軸径)は小さいものであった。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明に係る針状ゲータイト粒子粉末の
製造法によれば、前出実施例に示した通り、粒度が均斉
であって樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな
軸比(長軸径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉
末を得ることができる。
製造法によれば、前出実施例に示した通り、粒度が均斉
であって樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、大きな
軸比(長軸径/短軸径)を有する針状ゲータイト粒子粉
末を得ることができる。
【0053】本発明に係る針状ゲータイト粒子粉末を出
発原料とし、加熱還元して得られた針状マグネタイト粒
子粉末や加熱還元し、次いで、酸化して得られた針状マ
グヘマイト粒子粉末もまた粒度が均斉であって樹枝状粒
子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸径/短
軸径)を有しているので、高記録密度、高感度、高出力
用磁性粒子粉末として好適である。
発原料とし、加熱還元して得られた針状マグネタイト粒
子粉末や加熱還元し、次いで、酸化して得られた針状マ
グヘマイト粒子粉末もまた粒度が均斉であって樹枝状粒
子が混在しておらず、しかも、大きな軸比(長軸径/短
軸径)を有しているので、高記録密度、高感度、高出力
用磁性粒子粉末として好適である。
【0054】
【図1】実施例1で得られた針状ゲータイト核粒子の粒
子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)である。
子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)である。
【図2】実施例1で得られた針状ゲータイト粒子粉末の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
【図3】実施例3で得られた針状ゲータイト核粒子粉末
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
【図4】実施例3で得られた針状ゲータイト粒子粉末の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
【図5】比較例1で得られた針状ゲータイト核粒子粉末
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
【図6】比較例1で得られた針状ゲータイト粒子粉末の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
【図7】比較例2で得られた針状ゲータイト粒子粉末の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
【図8】比較例3で得られた針状ゲータイト粒子粉末の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(×30000)であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 第一鉄塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中の
Fe2+に対し当量未満の水酸化アルカリ水溶液又は炭酸
アルカリ水溶液若しくは水酸化アルカリ・炭酸アルカリ
水溶液とを反応して得られた水酸化第一鉄コロイド又は
鉄含有沈澱物コロイドを含む第一鉄塩反応溶液に、酸素
含有ガスを通気して前記水酸化第一鉄コロイド又は鉄含
有沈澱物コロイドを酸化することにより、グリーンラス
トを経由して針状ゲータイト粒子粉末を生成させる方法
において、前記針状ゲータイト粒子が生成する以前の液
中にアスコルビン酸又はその塩を存在させておくことを
特徴とする針状ゲータイト粒子粉末の製造法。 - 【請求項2】 針状ゲータイト粒子が生成する以前の液
中にアスコルビン酸又はその塩と亜鉛化合物を添加して
おくことを特徴とする請求項1記載の針状ゲータイト粒
子粉末の製造法。 - 【請求項3】 第一鉄塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中の
Fe2+に対し当量未満の水酸化アルカリ水溶液又は炭酸
アルカリ水溶液若しくは水酸化アルカリ・炭酸アルカリ
水溶液とを反応して得られた水酸化第一鉄コロイド又は
鉄含有沈澱物コロイドを含む第一鉄塩反応溶液に、酸素
含有ガスを通気して前記水酸化第一鉄コロイド又は鉄含
有沈澱物コロイドを酸化することにより、グリーンラス
トを経由して針状ゲータイト核粒子を生成させ、次い
で、該ゲータイト核粒子を成長させることにより針状ゲ
ータイト粒子粉末を生成させる方法において、前記針状
ゲータイト核粒子が生成する以前の液中にアスコルビン
酸又はその塩を存在させておくことを特徴とする針状ゲ
ータイト粒子粉末の製造法。 - 【請求項4】 針状ゲータイト核粒子が生成する以前の
液中にアスコルビン酸又はその塩と亜鉛化合物を添加し
ておくことを特徴とする請求項3記載の針状ゲータイト
粒子粉末の製造法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157829A JP2935291B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 針状ゲータイト粒子粉末の製造法 |
EP91306772A EP0515748B1 (en) | 1991-05-31 | 1991-07-25 | Process for producing acicular goethite particles and acicular magnetic iron oxide particles |
DE69123837T DE69123837T2 (de) | 1991-05-31 | 1991-07-25 | Verfahren zur Herstellung von nadelförmigen Goethit-Teilchen und nadelförmigen magnetischen Eisenoxid-Teilchen |
US08/022,847 US5378380A (en) | 1991-05-31 | 1993-02-25 | Process for producing acicular geothite particles and acicular magnetic iron oxide particles |
US08/309,743 US5480571A (en) | 1991-05-31 | 1994-09-21 | Process for producing acicular goethite particles and acicular magnetic iron oxide particles |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157829A JP2935291B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 針状ゲータイト粒子粉末の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04357116A JPH04357116A (ja) | 1992-12-10 |
JP2935291B2 true JP2935291B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=15658237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3157829A Expired - Lifetime JP2935291B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 針状ゲータイト粒子粉末の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2935291B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-31 JP JP3157829A patent/JP2935291B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04357116A (ja) | 1992-12-10 |
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