JP2840779B2 - 針状晶ゲータイト粒子粉末の製造法 - Google Patents

針状晶ゲータイト粒子粉末の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気記録用磁性材料粒子粉末を製造する際の
出発原料として好適である粒度が均斉であって樹枝状粒
子が混在しておらず、しかも軸比(長軸径/短軸径)が
大きい、殊に、20以上を有する針状晶ゲータイト粒子粉
末の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録再生用機器の小型軽量化が進むにつれ
て、磁気テープ、磁気ディスク等の記録媒体に対する高
性能化の必要性が益々生じてきている。
即ち、高記録密度、高感度特性及び高出力特性等が要
求される。
磁気記録媒体に対する上記のような要求を満足させる
為に要求される磁性材料粒子粉末の特性は、高い保磁力
と優れた分散性を有することである。
即ち、磁気記録媒体の高感度化及び高出力化の為には
磁性粒子粉末が出来るだけ高い保磁力を有することが必
要であり、この事実は、例えば、株式会社総合技術セン
ター発行「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技術」(19
82年)の第310頁の「磁気テープ性能の向上指向は、高
感度化と高出力化‥‥にあったから、針状γ−Fe2O3
子粉末の高保磁力化‥‥を重点とするものであった。」
なる記載から明らかである。
また、磁気記録媒体の高記録密度の為には、前出「磁
性材料の開発と磁粉の高分散化技術」第312頁の「塗布
型テープにおける高密度記録のための条件は、短波長信
号に対して、低ノイズで高出力特性を保持できることで
あるが、その為には保磁力Hcと残留磁化Brが共に大きい
ことと塗布膜の厚みがより薄いことが必要である。」な
る記載の通り、磁気記録媒体が高い保磁力と大きな残留
磁化Brを有することが必要であり、その為には磁性粒子
粉末が高い保磁力を有し、ビークル中での分散性、塗膜
中での配向性及び充填性が優れていることが要求され
る。
周知のごとく、磁性粒子粉末の保磁力の大きさは、形
状異方性、結晶異方性、歪異方性及び交換異方性のいず
れか、若しくはそれらの相互作用に依存している。
現在、磁気記録用磁性粒子粉末として使用されている
針状晶マグネタイト粒子粉末、針状晶マグヘマイト粒子
粉末等の磁性酸化鉄粒子粉末又は鉄を主成分とする金属
磁性粒子粉末は、その形状に由来する異方性を利用する
こと、即ち、軸比(長軸径/短軸径)を大きくすること
によって比較的高い保磁力を得ている。
これら既知の磁性粒子粉末は、出発原料であるゲータ
イト粒子を、水素等還元性ガス中300〜400℃で還元して
マグネタイト粒子又は鉄を主成分とする金属粒子とし、
または次いで、該マグネタイト粒子を、空気中200〜300
℃で酸化してマグヘマイト粒子とすることにより得られ
ている。
磁気記録媒体の残留磁化Brは、磁性粒子粉末のビーク
ル中での分散性、塗膜中での配向性及び充填性に依存し
ており、これら特性の向上の為には、ビークル中に分散
させる磁性粒子粉末が粒度が均斉であって樹枝状粒子が
混在しておらず、しかも、出来るだけ大きな軸比(長軸
径/短軸径)を有することが要求される。
上述した通り、粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混
在しておらず、しかも軸比(長軸径/短軸径)が大きい
磁性粒子粉末は、現在、最も要求されているところであ
り、このような特性を備えた磁性粒子粉末を得るために
は、出発原料であるゲータイト粒子粉末の粒度が均斉で
あって、樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、軸比
(長軸径/短軸径)が大きいことが必要である。
従来、出発原料であるゲータイト粒子粉末を製造する
方法としては、第一鉄塩水溶液に当量以上の水酸化ア
ルカリ水溶液を加えて得られる水酸化第一鉄コロイドを
含む懸濁液をpH11以上にて80℃以下の温度で酸素含有ガ
スを通気して酸化反応を行うことにより針状ゲータイト
粒子を生成させる方法(特公昭39−5610号公報)、第
一鉄塩水溶液と炭酸アルカリ水溶液とを反応させて得ら
れたFeCO3を含む懸濁液に酸素含有ガスを通気して酸化
反応を行うことにより紡錐状を呈したゲータイト粒子を
生成させる方法(特開昭50−80999号公報)及び第一
鉄塩水溶液に当量以下の水酸化アルカリ水溶液又は炭酸
アルカリ水溶液を添加して得られる水酸化第一鉄コロイ
ドを含む第一鉄塩水溶液に酸素含有ガスを通気して酸化
反応を行うことにより針状ゲータイト核粒子を生成さ
せ、次いで、該針状晶ゲータイト粒子を含む第一鉄水溶
液に、該第一鉄塩水溶液中のFe2+量に対し当量以上の水
酸化アルカリ水溶液を添加した後酸素含有ガスを通気し
て前記針状晶ゲータイト核粒子を成長させる方法(特公
昭59−48766号公報、特開昭59−12893号公報、特開昭59
−12894号公報、特開昭59−128295号公報、特開昭60−2
1818号公報)等が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも軸比(長軸径/短軸径)の大きい磁性粒子粉末
は、現在、最も要求されているところであるが、出発原
料であるゲータイト粒子粉末を製造する前出の方法に
よる場合には、軸比(長軸径/短軸径)の大きな殊に、
10以上の針状晶ゲータイト粒子が生成するが、樹枝状粒
子が混在しており、また、粒度から言えば、均斉な粒度
を有した粒子とは言い難い。尚、「針状」とは長軸方向
の稜線がほぼ平行である形状を言う。
前出の方法による場合には、粒度が均斉であり、ま
た、樹枝状粒子が混在していない紡錐状を呈した粒子が
生成するが、一方、軸比(長軸径/短軸径)は高々7程
度であり、軸比(長軸径/短軸径)の大きな粒子が生成
し難いという欠点があり、殊に、この現象は生成粒子の
長軸径が小さくなる程顕著になるという傾向にある。紡
錐状を呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径/短軸径)
を大きくする方法は種々試みられてはいるが高々17〜18
程度であり未だ十分とは言えない。また、粒子形状が、
長軸方向の両先端が先細りになった紡錐状である為、加
熱還元時に焼結が生起して粒子形状が崩れやすく、軸比
(長軸径/短軸径)の大きな磁性粒子粉末を得ることが
困難である。
前出の方法は、前出及びのそれぞれの方法によ
って得られる針状晶ゲータイト粒子の諸特性、即ち、粒
度、軸比(長軸径/短軸径)及び樹枝状粒子の有無等の
改良を目的とするものではあるが、未だ十分満足出来る
諸特性を有するゲータイト粒子粉末は得られていない。
そこで、本発明は、粒度が均斉であって樹枝状粒子が
混在しておらず、しかも、軸比(長軸径/短軸径)が大
きい針状晶ゲータイト粒子粉末を得ることを技術的課題
とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成で
きる。
即ち、本発明は、第一鉄塩水溶液と該第一鉄塩水溶液
中のFe2+に対し当量未満の水酸化アルカリ水溶液又は炭
酸アルカリ水溶液とを反応して得られた水酸化第一鉄コ
ロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを含む第一鉄塩反応溶
液に、酸素含有ガスを通気することにより上記水酸化第
一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを酸化して針状
晶ゲータイト核粒子を生成させ、次いで、該針状晶ゲー
タイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶液に、該第一鉄塩反
応溶液中のFe2+に対し当量以上の炭酸アルカリ水溶液を
添加した後酸素含有ガスを通気することにより、前記針
状晶ゲータイト核粒子の成長反応を行うことよりなる軸
比(長軸径/短軸径)20〜28を有する針状晶ゲータイト
粒子粉末の製造法である。
〔作用〕
先ず本発明において最も重要な点は、第一鉄塩水溶液
と該第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量未満の水酸化ア
ルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液とを反応して得ら
れた水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロイドを
含む第一鉄塩反応溶液に、酸素含有ガスを通気すること
により上記水酸化第一鉄コロイド又は鉄含有沈澱物コロ
イドを酸化して針状晶ゲータイト核粒子を生成させ、次
いで、該針状晶ゲータイト核粒子を含む第一鉄塩反応溶
液に、該第一鉄塩反応溶液中のFe2+に対し当量以上の炭
酸アルカリ水溶液を添加した後酸素含有ガスを通気する
ことにより、前記針状晶ゲータイト核粒子の成長反応を
行った場合には、粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在
しておらず、しかも、軸比(長軸径/短軸径)が大き
い、殊に、軸比(長軸径/短軸径)20〜28を有する針状
晶ゲータイト粒子粉末が得られるという事実である。
ゲータイト核粒子の成長反応にあたり炭酸アルカリ水
溶液に代えて水酸化アルカリ水溶液を使用した場合、ゲ
ータイト核粒子の生成反応にあたり当量以上の水酸化ア
ルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液を使用した場合の
いずれの場合も後出比較例に示す通り、本発明の目的と
する粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも、軸比(長軸径/短軸径)の大きい針状晶ゲータ
イト粒子粉末は得られない。
次に、本発明方法実施にあたっての諸条件について述
べる。
本発明において使用される第一鉄塩水溶液としては、
硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等がある。
本発明の針状晶ゲータイト核粒子の生成反応において
使用される水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化ナト
リウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等を、炭酸アルカ
リ水溶液としては、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウ
ム水溶液、炭酸アンモニウム等を使用することができ
る。
水酸化アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液の使用
量は、第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量未満である。
当量以上の場合には、粒度が不均斉であって樹枝状粒子
が混在しているゲータイト粒子が得られる。また、粒子
のマグネタイト粒子が混在してくる。
本発明における針状晶ゲータイト核粒子の存在量は、
生成ゲータイト粒子に対し25〜90mol%の範囲が好まし
い。25mol%未満の場合には、針状晶ゲータイト粒子中
に紡錐状のゲータイト粒子が混在してくる。90mol%を
越える場合には、針状晶ゲータイト核粒子に対する炭酸
鉄の割合が少なくなる為、反応が不均一になり、得られ
るゲータイト粒子の粒度が不均斉となる。
本発明の針状晶ゲータイト核粒子の成長反応において
使用される炭酸アルカリ水溶液としては、針状晶ゲータ
イト核粒子の生成反応において使用した同一の炭酸アル
カリ水溶液が使用できる。
炭酸アルカリ水溶液の使用量は、残存第一鉄塩水溶液
中のFe2+に対し当量以上である。当量未満の場合には、
得られるゲータイト粒子の粒度が不均斉となり、また、
球状マグネタイト粒子が混在してくる。
本発明における酸化手段は、酸素含有ガス(例えば空
気)を液中に通気することにより行い、必要により機械
的操作等による攪拌を伴ってもよい。
本発明における反応温度は、通常、ゲータイト粒子が
生成する80℃以下の温度で行えばよい。80℃を越える場
合には、針状晶ゲータイト粒子中に粒状マグネタイト粒
子粉末が混在してくる。
尚、本発明において、ゲータイト核粒子の生成反応と
該ゲータイト核粒子の成長反応とを同一の反応塔を用い
て行うことができることはもちろん、別々の反応塔を用
いる場合でも本発明の目的とするゲータイト粒子が得ら
れる。
また、本発明においては、従来から磁性粒子粉末の各
種特性の向上の為に、ゲータイト粒子の生成に際して通
常添加されるCo、Ni、Zn、Al、P等のFe以外の異種元素
を添加することができ、この場合にも本発明と同様の効
果が得られる。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明す
る。
尚、以下の実施例並びに比較例における粒子の長軸
径、軸比(長軸径/短軸径)は、いずれも電子顕微鏡写
真から測定した数値の平均値で示した。
実施例1 Fe2+ 1.5mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液12.8lと0.44−
NのNaOH水溶液30.2l(硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対
し0.35当量に該当する。)とを混合し、pH6.7、温度38
℃においてFe(OH)2を含む硫酸第一鉄水溶液の生成を行
った。
上記Fe(OH)2を含む硫酸第一鉄水溶液に温度40℃にお
いて毎分130lの空気を3.0時間通気してゲータイト核粒
子を生成させた。反応溶液の一部を抜き取り、常法によ
り、過、水洗、乾燥して得られた粒子粉末の電子顕微
鏡写真(×30000)を図1に示す。
上記ゲータイト核粒子を含む硫酸第一鉄水溶液(ゲー
タイト核粒子の存在量は生成ゲータイト粒子に対し35mo
l%に該当する。)に、5.4−NのNa2CO3水溶液7.0l(残
存硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し1.5当量に該当す
る。)を加え、pH9.4、温度42℃において毎分130lの空
気を4時間通気してゲータイト粒子粉末を生成した。
生成ゲータイト粒子は、常法により、過、水洗、乾
燥した。
得られたゲータイト粒子粉末は、図2の電子顕微鏡写
真(×30000)に示す通り、粒度が均斉であって樹枝状
粒子が混在しておらず、しかも、長軸0.33μm、軸比
(長軸径/短軸径)25の針状晶粒子であった。
実施例2〜8 ゲータイト核粒子の生成における第一鉄塩水溶液の種
類、Fe2+濃度及び使用量、アルカリ性水溶液の種類、濃
度及び使用量、異種元素の種類及び量、反応温度並び
に、ゲータイト核粒子の成長におけるアルカリ性水溶液
の種類、濃度及び使用量、異種元素の種類及び量、反応
温度を種々変化させた以外は実施例1と同様にしてゲー
タイト粒子粉末を得た。
この時の主要製造条件及びゲータイト粒子粉末の諸特
性を表1及び表2に示す。
実施例2〜8で得られた針状晶ゲータイト粒子粉末
は、電子顕微鏡観察の結果、いずれも粒度が均斉であっ
て樹枝状粒子が混在しないものであった。
比較例1 5.4−NのNa2CO3水溶液7.0lに代えて5.4−NのNaOH水
溶液7l(残存硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し1.5当量
に該当する。)を使用した以外は、実施例1と同様にし
てゲータイト粒子粉末を得た。
得られたゲータイト粒子粉末は、図3の電子顕微鏡写
真(×30000)に示す通り、粒度が不均斉であって樹枝
状粒子が混在したものであった。
比較例2 0.44−NのNaOH水溶液30.2lに代えて0.44−NのNa2CO
3水溶液30.2l(硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し0.35当
量に該当する。)を使用するとともに、5.4−NのNa2CO
3水溶液7.0lに代えて5.4−NのNaOH水溶液7.0l(残存硫
酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し1.5当量に該当する。)
を使用した以外は、実施例1と同様にしてゲータイト粒
子粉末を得た。
得られたゲータイト粒子粉末は、図4の電子顕微鏡写
真(×30000)に示す通り、粒度が不均斉であって樹枝
状粒子が混在したものであった。
比較例3 Fe2+ 1.0mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液7.5lと1.3−N
のNa2CO3水溶液24.2l(硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対
し2.1当量に該当する。)とを混合し、pH9.9、温度42℃
においてFeCO3の生成を行った。上記FeCO3を含む水溶液
に温度45℃において毎分100lの空気を5時間通気して紡
錐状を呈したゲータイト粒子を生成させた。
上記紡錐状を呈したゲータイト粒子を含む水溶液に、
Fe2+ 1.8mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液8.3lと13−NのN
aOH水溶液10l(添加した硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対
し4.4当量に該当する。)とを添加して攪拌混合(紡錐
状を呈したゲータイト粒子は生成ゲータイト粒子に対し
33mol%に該当する。)した後、温度50℃において毎分1
50lの空気を3時間通気してゲータイトの成長反応を行
った。
生成ゲータイト粒子粉末は、常法により、過、水
洗、乾燥した。
得られたゲータイト粒子粉末は、図5の電子顕微鏡写
真(×30000)に示す通り、粒度が均斉であって樹枝状
粒子が混在しないものであるが、軸比(長軸径/短軸
径)が小さく短冊状を呈した粒子であった。
比較例4 Fe2+ 1.3mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液12.8lと2.4−
NのNaOH水溶液30.2l(硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対
し2.2当量に該当する。)とを混合し、pH13.2、温度40
℃においてFe(OH)2の生成を行った。上記Fe(OH)2を含む
水溶液を温度45℃において毎分130lの空気を15時間通気
して針状を呈したゲータイト粒子を生成させた。生成ゲ
ータイト粒子粉末は、常法により、過、水洗した。
上記針状ゲータイト粒子586gを含む水溶液27.5lに、F
e2+ 1.0mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液12.5lと3.8−Nの
Na2CO3水溶液10l(添加した硫酸第一鉄水溶液中のFe2+
に対し1.5当量に該当する。)とを添加して攪拌混合
(針状ゲータイト粒子は生成ゲータイト粒子に対し35mo
l%に該当する。)した後、温度42℃において毎分130l
の空気を4時間通気してゲータイトの成長反応を行っ
た。
生成ゲータイト粒子粉末は、常法により、過、水
洗、乾燥した。
得られたゲータイト粒子粉末は、粒度が不均斉であっ
て樹枝状粒子が混在したものであり、軸比(長軸径/短
軸径)は10と小さいものであった。
比較例5 Fe2+ 1.5mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液10lと2.1−N
のNaOH水溶液33l(硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し2.3
当量に該当する。)とを混合し、pH13、温度38℃におい
てFe(OH)2コロイドの生成を行った。上記Fe(OH)2コロイ
ドを含む懸濁液に温度42℃において毎分13lの空気を15
時間通気して針状晶ゲータイト粒子を生成させた。生成
ゲータイト粒子粉末は、常法により、過、水洗、乾燥
した。
得られたゲータイト粒子粉末は、図6の電子顕微鏡写
真(×30000)に示す通り、粒度が不均斉であって樹枝
状粒子が混在したものであった。
比較例6 Fe2+ 1.5mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液10lと1.8−N
のNa2CO3水溶液33l(硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し
2.0当量に該当する。)とを混合し、pH9.8、温度45℃に
おいてFeCO3の生成を行った。上記FeCO3を含む水溶液に
温度50℃において毎分100lの空気を5時間通気してゲー
タイト粒子を生成させた。生成ゲータイト粒子粉末は常
法により、過、水洗、乾燥した。
得られたゲータイト粒子粉末は、図7の電子顕微鏡写
真(×30000)に示す通り、紡錐状を呈しており、軸比
(長軸径/短軸径)7と軸比が小さいものであった。
〔発明の効果〕 本発明に係る針状晶ゲータイト粒子粉末の製造法によ
れば、前出実施例に示した通り、粒度が均斉であって樹
枝状粒子が混在しておらず、しかも、軸比(長軸径/短
軸径)が大きい針状晶ゲータイト粒子粉末を得ることが
できる。
本発明に係る針状晶ゲータイト粒子粉末を出発原料と
し、加熱還元、または、更に酸化して得られた磁性粒子
粉末もまた粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在してお
らず、しかも、軸比(長軸径/短軸径)が大きい針状晶
粒子であるので、高記録密度、高感度、高出力用磁性粒
子粉末として好適である。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図7はいずれもゲータイト粒子粉末の粒子構造
を示す電子顕微鏡写真(×30000)である。 図1は実施例1で得られた針状晶ゲータイト核粒子粉末
であり、図2乃至図7は、それぞれ実施例1、比較例1
乃至3、比較例5及び比較例6で得られたゲータイト粒
子粉末である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一鉄塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中のFe
    2+に対し当量未満の水酸化アルカリ水溶液又は炭酸アル
    カリ水溶液とを反応して得られた水酸化第一鉄コロイド
    又は鉄含有沈殿物コロイドを含む第一鉄塩反応溶液に、
    酸素含有ガスを通気することにより上記水酸化第一鉄コ
    ロイド又は鉄含有沈殿物コロイドを酸化して針状晶ゲー
    タイト核粒子を生成させ、次いで、該針状晶ゲータイト
    核粒子を含む第一鉄塩反応溶液に、該第一鉄塩反応溶液
    中のFe2+に対し当量以上の炭酸アルカリ水溶液を添加し
    た後酸素含有ガスを通気することにより、前記針状晶ゲ
    ータイト核粒子の成長反応を行うことを特徴とする軸比
    (長軸径/短軸径)20〜28を有する針状晶ゲータイト粒
    子粉末の製造法。
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