JP2945457B2 - 針状磁性酸化鉄粉末及びその製造方法 - Google Patents

針状磁性酸化鉄粉末及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録用強磁性酸化鉄粉末、とくに音響
および画像の高記録密度用磁気記録媒体に好適な針状強
磁性酸化鉄粉末の原料として有用な針状磁性酸化鉄粉末
及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、音響および画像の磁気記録、再生機器の小型
化、高品位化、磁気記録情報処理容量の著大化にともな
って、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラムなどの磁
気記録媒体に対する高性能化がますます指向されてきて
いる。すなわち、高記録密度特性、高出力特性、などの
諸特性の向上が一段と要求されてきており、これとあい
まって磁気記録媒体に使用される磁性体粒子は、微粒子
のものであってかつ高い保磁力と大きな飽和磁化特性を
有するものであることが特に求められている。
上記市場の要求に応える磁性体粒子としては、金属鉄
を主体とするものや、亜鉛成分を含有するベルトライド
粒子を加熱処理するか、もしくは亜鉛成分を含有するマ
グネタイト粒子を加熱処理した後酸化処理することによ
って得られる、粒子結晶の一部が亜鉛イオンによって変
成されたベルトライド粒子が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記金属鉄を主体とする磁性体粒子は、高い保磁力と
大きな飽和磁化特性を有するものである反面、高価であ
ること或いは激しく酸化するものであることからその取
扱いが難しく、安価で取扱いの容易な酸化鉄系の磁性体
粒子で、高い保磁力と大きな飽和磁化特性を有するもの
の出現が望まれている。そのような磁性体粒子として
は、前記提案の亜鉛イオンによって変成されたベルトラ
イド粒子がある。
しかしながら、前記提案の粒子結晶の一部が亜鉛イオ
ンによって変成されたベルトライド粒子においても、前
記市場の要請に応えるには、さらなる磁気特性の改善が
望まれている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、かねてより前記磁気記録媒体の高記録
密度化、高出力化および低ノイズ化の指向とあいまっ
て、それに適用し得るべく酸化鉄系磁性体粒子の性能改
善について種々検討を進めてきているが、微量金属イオ
ンの変成による飽和磁化の増大をはかるべくさらに検討
を進めてきた。その結果、マグネタイトとウスタイトと
の中間酸化物〔FeOx(1.0<x<1.33)で表される〕粒
子に、特定の金属イオンの特定量を変成させ、このもの
を酸化処理することによって、該金属イオンによって粒
子結晶が変成された高飽和磁化のベルトライド粒子〔Fe
Ox(1.33<x<1.5)で表されるマグネタイトとマグヘ
マイトとの中間酸化物〕とすることができ、しかも該磁
化特性が安定したものであり、かつ媒体への分散性も良
好なものであって角形比なども優れたものであり、さら
にこのものにコバルト化合物、またはコバルト化合物と
第一鉄化合物とを処理することによって、一層磁気特性
の望ましいものにすることができ、音響および画像の高
記録密度用記録テープに極めて好適なものであることの
知見を得た。
すなわち、本発明は、前記知見にもとづいてなし得ら
れたものであって、 (1) 粒子結晶がZn/Feとして2〜15原子重量%の亜
鉛イオンによって変成された式FeOx(1.0<x<1.33)
で表される針状磁性酸化鉄粉末、 (2) 飽和磁化量が90emu/g以上である請求項(1)
記載の針状磁性酸化鉄粉末、 (3) (a)亜鉛成分を含有する針状含水酸化鉄を30
0〜750℃で加熱脱水し、次いで300〜500℃で還元した
後、不活性雰囲気下400〜700℃で加熱処理するか、
(b)亜鉛成分を含有する針状酸化鉄を300〜500℃で還
元した後、不活性雰囲気下400〜700℃で加熱処理する
か、または(c)亜鉛成分を含有する式FeOx(1.0<x
<1.33)で表される針状酸化鉄を不活性雰囲気下400〜7
00℃で加熱処理する、粒子結晶がZn/Feとして2〜15原
子重量%の亜鉛イオンによって変成された式FeOx(1.0
<x<1.33)で表される針状磁性酸化鉄粉末の製造方
法、及び (4) 飽和磁化量が90emu/g以上である請求項(3)
記載の針状磁性酸化鉄粉末の製造方法である。
本発明方法において使用する出願原料としての亜鉛成
分を含有する針状含水酸化鉄としては、オキシ水酸化鉄
があり、例えばゲーサイト(α−FeOOH)、アガゲナイ
ト(β−FeOOH)、レピドクロサイト(γ−FeOOH)など
が挙げられる。また、亜鉛成分を含有する針状酸化鉄と
しては、例えばヘマタイト(α−Fe2O3)、マグネタイ
ト(Fe3O4)、マグヘタイト(γ−Fe2O3)、マグネタイ
トとマグヘマイトとの中間酸化物であるベルトライド化
合物(FeOx;1.33<X<1.5)などが挙げられる。
亜鉛成分を含有する針状含水酸化鉄を使用する場合に
は、亜鉛成分は、針状含水酸化鉄を生成させる際に添
加しても、あるいは針状含水酸化鉄に添加、被着して
もよい。また、亜鉛成分を含有する針状酸化鉄を使用す
る場合には、亜鉛成分は、針状含水酸化鉄をたとえば
300〜750℃で加熱脱水したり、もしくは水熱処理して得
られたヘマタイト粒子に添加、被着しても、ヘマタイ
トをたとえば300〜500℃で還元して得られたマグネタイ
ト粒子もしくはマグネタイトとマグヘマイトとの中間
的組成物であるベルトライド化合物粒子に添加、被着さ
せても、さらにはマグネタイトをたとえば100〜500℃
に酸化して得られたマグヘタイト粒子に変化、被着させ
てもよい。なお、前記の含水酸化鉄の加熱脱水やヘマタ
イトの還元の際に、焼結防止剤としてたとえばリン化合
物、ケイ素化合物、アルミニウム化合物などを添加処理
する場合は、粒子形状の崩れや粒子焼結などを防止し
得、本発明の効果を一層好ましいものとすることができ
る。さらに、亜鉛成分を含有する式FeOx(1.0<x<1.3
3)で表される酸化鉄を使用する場合には、亜鉛成分
は、通常非酸化性雰囲気下で該針状酸化鉄に添加、被
着させるが、前記Xが1.33以上とならない範囲内であれ
ば、酸化性雰囲気下で添加、被着させてもよい。
前記亜鉛成分として使用し得る亜鉛化合物としては種
々のものを使用し得るが、たとえばその塩化物、硫酸
塩、硝酸塩などを用いることができる。
前記亜鉛成分の添加量は、亜鉛イオンによって変成さ
れたFeOx(1.0<x<1.33)粒子中のZn/Feとして2〜15
原子重量%、好ましくは2.5〜10原子重量%となるよう
に被処理体の含水酸化鉄、酸化鉄もしくは式FeOx(1.0
<x<1.33)で表される酸化鉄に添加する。添加量が前
記範囲よりも少なきに過ぎると所望の効果がもたらされ
ず、また前記範囲より多きに過ぎると飽和磁化が低下す
る。また、前記〜の場合に亜鉛成分の添加処理は、
被処理物の含水酸化鉄もしくは酸化鉄の水性懸濁液ある
いは湿ケーキに亜鉛化合物を添加し、この懸濁液または
湿ケーキを乾燥して蒸発乾涸させるか、あるいは水性懸
濁液に亜鉛化合物を添加し、さらにアルカリを添加して
被処理粒子上に水酸化物として沈澱させて被着してもよ
い。
次に、前記のようにして調製された、[I]亜鉛成分
を含有させた含水酸化鉄粒子を加熱脱水処理する。前記
加熱脱水処理は、通常非還元性雰囲気下、たとえば酸素
含有ガス雰囲気下、最も普通には空気中300〜750℃、好
ましくは350〜700℃で、通常0.5〜10時間程度加熱処理
する。次に、還元性雰囲気下、たとえば水素ガス雰囲気
下300〜500℃で還元処理し、その後、不活性雰囲気下40
0〜700℃で加熱処理する。また[II]亜鉛成分を含有さ
せた酸化鉄粒子を還元処理するには、還元性雰囲気下、
たとえば水素ガス雰囲気下300〜500℃で還元処理し、そ
の後、不活性雰囲気下400〜700℃で加熱処理する。さら
に[III]亜鉛成分を含有させた式FeOx(1.0<X<1.3
3)で表される酸化鉄粒子を加熱処理するには、不活性
雰囲気下、たとえば窒素ガス雰囲気下400〜700℃で熱処
理する。
なお、[I]の方法における加熱脱水処理の温度が、
前記範囲より低きに過ぎると脱水孔が残ったり、逆に高
きに過ぎると焼結が起こるなどして好ましくない。ま
た、[I]及び[II]の方法における還元処理の温度
が、前記範囲より低きに過ぎると還元が不十分でヘマタ
イトが一部残留したり、亜鉛の変成による所望の飽和磁
化の向上がもたらされず、逆に高きに過ぎると焼結が起
こるなどして好ましくない。さらに、[I]〜[III]
の方法における不活性雰囲気下での加熱処理の温度が、
前記範囲より低きに過ぎると亜鉛の変成による所望の飽
和磁化の向上がもたらされず、逆に高きに過ぎると焼結
が起こるなどして好ましくない。
このようにして得られた本発明の亜鉛イオンで変成さ
れた針状磁性酸化鉄粉末は、酸化性物質、最も普通には
空気を用い、50〜250℃で乾式又は湿式の酸化処理を施
して、式FeOx(1.33≦X<1.5)で表される亜鉛イオン
で変成された磁気記録用の針状強磁性酸化鉄粉末とす
る。
前記磁気記録用の針状強磁性酸化鉄粉末は、必要に応
じ、コバルト化合物またはコバルト化合物と第一鉄化合
物とを処理することによって、保磁力さらには飽和磁化
を一層好ましいものとすることができる。コバルト化合
物等の処理方法は、公知の種々の方法を適用でき、それ
らは表面変成であっても、固溶であってもよい。たとえ
ば、式FeOx(1.33≦X<1.5)で表される亜鉛イオンで
変成された針状強磁性酸化鉄粉末の粒子を基体粒子とし
て、その基体粒子のアルカリ性水懸濁液中でコバルト化
合物、もしくはコバルト化合物と第一鉄化合物とを反応
させるが、それらの添加方法、処理温度、アルカリ濃
度、処理雰囲気などは適宜選択しておこなうことができ
る。処理量は基体粒子のFe基準に対して通常Coとして0.
5〜10原子重量%、好ましくは1〜8原子重量%であ
り、Fe2+として0〜25原子重量%、好ましくは0〜18原
子重量%である。
なお、本発明の式FeOx(1.0<x<1.33)で表される
針状磁性酸化鉄粉末は、それを原料として製造される式
FeOx(1.0≦x<1.33)で表される亜鉛イオンで変成さ
れた磁気記録用の針状強磁性酸化鉄粉末がより望ましい
磁気特性を具備するようにする為、或いはその原料を製
造するに当たっての還元や前記針状強磁性酸化鉄粉末を
製造するに当たっての酸化等の各種製造条件を考慮する
と、工業的にはX>1.25、更にはX≧1.30とすることが
望ましい。
また、本発明の式FeOx(1.0<x<1.33)で表される
針状磁性酸化鉄粉末を原料として製造した式FeOx(1.33
≦x<1.5)で表される亜鉛イオンで変成された磁気記
録用の針状強磁性酸化鉄粉末(ベルトライド粉末)は、
前記提案の、針状ブロトライド粉末や針状マグネタイト
粉末について亜鉛イオンで変成されたものよりも飽和磁
化量が大きくなる。この理由は、必ずしも明らかではな
いが、本発明に係る式FeOx(1.0<x<1.33)で表され
る針状磁性酸化鉄粉末は、前記の針状ベルトライド粉末
や針状マグネタイト粉末に比べて第一鉄イオンの比率が
高く、これが結晶粒子中における亜鉛イオンの変成に影
響し、その結果として飽和磁化量が大きくなるものと推
定されている。
更に、本発明においては、たとえば(1)ゲーサイト
の原料である硫酸第一鉄に由来するマンガン、(2)ゲ
ーサイトの形状調節剤として添加するカルシウム、マグ
ネシウム、錫など、(3)マグヘマイトの熱安定性付与
のため添加するニッケル、カルシウム、シリカなどの金
属イオンが共存しても本発明の効果を損なうものではな
い。
以下実施例および参考例を挙げて本発明をさらに説明
する。
〔本発明の実施例〕
実施例1 針状磁性酸化鉄粉末(FeOx;X=1.30,保磁力3940e,飽
和磁化84.5emu/g,平均長軸粒子径約0.28μm,軸比約10,F
e2+/Fe3+=0.65)200gを水2中に分散させスラリーと
し、このスラリー温度を30℃に保ちながら撹拌下に窒素
ガス雰囲気下で0.18モルの硫酸亜鉛を溶解した水溶液20
0mlを添加し、さらに1規定の水酸化ナトリウム水溶液
をpHが9.5となるまで添加した。次いで、該スラリーを7
0℃まで昇温し、pHを稀薄な水酸化ナトリムウ水溶液で
一定に保ちながら2時間熟成した。熟成完了後、濾過、
水洗して得られた湿ケーキを、管状炉において窒素ガス
雰囲気下120℃で乾燥した。その後、同雰囲気下600℃で
1時間加熱処理して、本発明の亜鉛変成された(Zn/Fe
=8.0wt%)針状磁性酸化鉄粉末(FeOx;X=1.30)を得
た。
以上のようにして得られた針状磁性酸化鉄粉末をグロ
ーブボックス中で窒素ガス雰囲気下に取り出し、このも
のの飽和磁化量を東英工業製のVSM装置を用いて測定し
た結果、98.0emu/g(印加磁場10KOe)であった。
実施例2 針状のα−FeOOH粉末(平均長軸粒子径約0.30μm,軸
比約14,比表面積約60m2/g)200gを水2に分散させて
スラリーとし、このスラリー温度を30℃に保ちながら0.
15モルの硫酸亜鉛を溶解した水溶液200mlを添加し、さ
らに1規定の水酸化ナトリウム水溶液をpHが9.5となる
まで添加した。次いで該スラリーを90℃まで昇温し、pH
を稀薄な水酸化ナトリウム水溶液で一定に保ちながら3
時間熟成した。熟成完了後、ケイ酸ナトリウム水溶液を
Feに対する重量基準でSiが0.5%となるように添加し、
次いで稀硫酸をpHが7になるまで滴下した。その後1時
間熟成させた後、濾過、水洗して得られた湿ケーキを10
0℃で乾燥後、管状炉にて空気雰囲気下600℃で2時間加
熱脱水処理し、さらに冷却後窒素ガスで管状炉内を置換
したのち水素ガス流通下420℃で2時間還元処理した。
その後、窒素ガス雰囲気下550℃で1時間加熱処理し
て、本発明の亜鉛変成された(Zn/Fe=7.5wt%)針状磁
性酸化鉄粉末(FeOx;X=1.32)を得た。
このものの飽和磁化量を、前記実施例1と同様にして
測定した結果、93.7emu/gであった。
実施例3 針状のα−Fe2O3粉末(平均長軸粒子径約0.29μm,軸
比約10,比表面積約33m2/g)200gを水2に分散させて
スラリーとし、このスラリー温度を30℃に保ちながら0.
16モルの硫酸亜鉛を溶解した水溶液200mlを添加し、さ
らに1規定の水酸化ナトリウム水溶液をpHが9.5となる
まで添加した。次いで該スラリーを90℃まで昇温し、pH
を希薄な水酸化ナトリウム水溶液で一定に保ちながら3
時間熟成した。熟成完了後、濾過、水洗して得られた湿
ケーキを100℃で乾燥後、管状炉にて水素ガス流通下420
℃で2時間還元処理した。その後、窒素ガス雰囲気下55
0℃で1時間加熱処理して、本発明の亜鉛変成された(Z
n/Fe=7.5wt%)針状酸化鉄粉末(FeOx;X=1.32)を得
た。
このものの飽和磁化量を、前記実施例1と同様にして
測定した結果、94.0emu/gであった。
参考例1 前記実施例2で得られた本発明の亜鉛変成された(Zn
/Fe=7.5wt%)針状酸化鉄粉末100gを水1に分散させ
てスラリーとし、このスラリー温度を80℃に保ちながら
酸素ガス雰囲気下で湿式酸化した。Fe2+/Fe3+が0.30と
なったところで吹き込みガスを酸素から窒素に代え、さ
らにスラリーを室温まで冷却した。冷却後スラリーの体
積を水で1に調整し、温度を室温に保ちながら10モル
/の水酸化ナトリウム水溶液196mlを加え、さらに0.8
5モル/の硫酸コバルト水溶液140mlと0.90モル/の
硫酸第一鉄水溶液140mlとを添加した。添加終了後、1
時間撹拌熟成し、さらにその後80℃に昇温して4時間撹
拌熟成した。熟成完了後、濾過、水洗して得られた湿ケ
ーキを再び水中に分散してスラリーとし、窒素ガスで置
換したオートクレーブ中で145℃4時間の加熱処理を行
った。冷却後、濾過、水洗し、窒素ガス雰囲気下120℃
で乾燥してコバルト含有強磁性針状酸化鉄粉末(A)を
得た。
参考例2 前記実施例3で得られた本発明の亜鉛変成された(Zn
/Fe=7.5wt%)針状酸化鉄粉末を、前記参考例1と同様
にして(但し、Fe2+/Fe3+が0.31となったところで吹き
込みガスを酸素から窒素に代えた)処理し、コバルト含
有強磁性針状酸化鉄粉末(B)を得た。
前記参考例試料A及びBについて、通常の方法によ
り、保磁力(Hc:Oe)、飽和磁化量(σs:emu/g)を測定
した。これらの結果を表1に示す。
〔発明の効果〕 本発明の亜鉛変成された針状磁性酸化鉄粉末は、工業
的実施容易な方法で得られ、高飽和磁化量を有するもの
である。このものは、高記録密度用磁化記録媒体の材料
として極めて好適な、高飽和磁化、高保磁力であって、
その磁化特性も安定な亜鉛変成された磁気記録用の針状
強磁性酸化鉄粉末を製造するための原料として好適なも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 政秀 三重県四日市市石原町1番地 石原産業 株式会社四日市工場内 (72)発明者 平井 恭正 三重県四日市市石原町1番地 石原産業 株式会社四日市工場内 審査官 平田 和男 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 49/00 H01F 1/11

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子結晶がZn/Feとして2〜15原子重量%
    の亜鉛イオンによって変成された式FeOx(1.0<x<1.3
    3)で表される針状磁性酸化鉄粉末。
  2. 【請求項2】飽和磁化量が90emu/g以上である請求項
    (1)記載の針状磁性酸化鉄粉末。
  3. 【請求項3】(a)亜鉛成分を含有する針状含水酸化鉄
    を300〜750℃で加熱脱水し、次いで300〜500℃で還元し
    た後、不活性雰囲気下400〜700℃で加熱処理するか、
    (b)亜鉛成分を含有する針状酸化鉄を300〜500℃で還
    元した後、不活性雰囲気下400〜700℃で加熱処理する
    か、または(c)亜鉛成分を含有する式FeOx(1.0<x
    <1.33)で表される針状酸化鉄を不活性雰囲気下400〜7
    00℃で加熱処理する、粒子結晶がZn/Feとして2〜15原
    子重量%の亜鉛イオンによって変成された式FeOx(1.0
    <x<1.33)で表される針状磁性酸化鉄粉末の製造方
    法。
  4. 【請求項4】飽和磁化量が90emu/g以上である請求項
    (3)記載の針状磁性酸化鉄粉末の製造方法。
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