JP2678480B2 - 金属磁性粉 - Google Patents

金属磁性粉

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JP2678480B2 JP63258399A JP25839988A JP2678480B2 JP 2678480 B2 JP2678480 B2 JP 2678480B2 JP 63258399 A JP63258399 A JP 63258399A JP 25839988 A JP25839988 A JP 25839988A JP 2678480 B2 JP2678480 B2 JP 2678480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,磁器テープや磁器デイスク等の磁気記録媒
体の磁性層を構成するのに用いられる鉄を主成分とする
金属磁性粉に関するものである。
〔従来の技術〕
磁器テープや磁器デイスク等の高密度磁気記録媒体の
磁性層を構成するのに有用な強磁性粉末は今日まで数多
くのものが提案され,また実用化に至っているが,これ
らの中で鉄を主成分とする金属磁性粉は高いHc(保磁
力)とσ(飽和磁化)を有するものとして知られてい
る。
従来,かような鉄を主成分とする金属磁性粉は鉄の酸
化物もしくはオキシ水酸化鉄を主体とする粉末を加熱還
元する製法によって製造されているが,α−FeOOH,α−
Fe2O3或いはこれらにコバルト等を添加した粉末を加熱
還元する場合,針状のくずれや粒子間の焼結が起こりや
すく,このためにHcが低くなったり,テープにした場合
のSFD(保磁力分布)やBr/Bm(角形比)が悪くなりやす
い。そこで,一般に焼結を抑えるために,針状粒子の表
面にSi,Al,Ti等の焼結防止剤を付着又は吸着させたのち
還元する方法が知られている。
〔発明の目的〕
本発明は,かような鉄を主成分とする金属磁性粉の磁
気特性を一層改善することを目的としたものであり,磁
気記録媒体用の新規な金属磁性粉を得ることにある。
〔発明の構成〕
本発明は,鉄を主成分とする金属磁性粉中に適量のAl
とCaを共存させた新規な金属磁性粉を提供するものであ
る。本発明者らは,鉄を主成分とする金属磁性粉中にAl
とCaを共存させるとHcやSFDおよびBr/Bmを飛躍的に向上
させることができることを見出した。特にAlの量がAl/F
eの重量比で0.005〜0.20の範囲,そしてCaの量がCa/Fe
の重量比で0.001〜0.10の範囲にある場合に優れた磁気
特性が得られることがわかった。
〔発明の記述〕
本発明者らは,種々の量のAlとCaを含む鉄を主成分と
した金属磁性粉を試作し,それらの磁気特性を測定し
た。それらの結果を第1図〜第3図に示した。
第1図は,該金属磁性粉中のAlとCaの量を種々変化さ
せたさいのHcの値を示したものである。横軸にCa/Feの
重量比,縦軸にAl/Feの重量比をとり(いずれも対数目
盛),図中の数値はHc(Oe)を表し,同じHcレベルを線
図で描いてある。第1図からAlとCaがHc向上に及ぼす効
果が明瞭である。すなわち,Hcは微量のAlの存在によっ
て向上するが,Al/Fe=0.10付近でピークとなり,Al/Feが
0.20を超えると顕著な効果は見られなくなる。加えて,C
aを含む場合は更にHcが大巾に向上し,Ca/Fe=0.02付近
でピークとなり,Ca/Fe=0.07まで含有すると効果はむし
ろ落ちてくる。
第2図は,該金属磁性粉を使用して公知法で磁気テー
プを試作し,そのSFD(保磁力分布)の測定結果を,第
1図同様の表示法で示したものである。図から明らかな
ようにSFDは微量のAlの存在によって向上し,Al/Fe=0.1
0付近でピークとなり,Al/Feが0.20を超えると顕著な効
果は見られなくなる。加えて,Caを含む場合はSFDが更に
大巾に向上し,Ca/Fe=0.02付近でピークとなってCa/Fe
=0.07まで含有すると効果はむしろ落ちてくる。
第3図は,第2図と同様に磁気テープを作製した場合
のBr/Bm(角形比)を第2図同様の表示法で示したもの
であるが,Br/Bmも第2図のSFDと全く同様な傾向を示し
ている。
このように,鉄を主成分とする金属磁性粉中にAlとCa
を共存させた場合には,Hc並びにBr/BmとSFDを向上させ
ることができ,とくにAlの量がAl/Feの重量比で0.005〜
0.20の範囲,好ましくは0.01〜0.20の範囲で,且つCaの
量がCa/Feの重量比で0.001〜0.10の範囲,好ましくは0.
005〜0.07の範囲にある場合は,Hc並びにBr/BmとSFDが飛
躍的に向上する事実が見出された。
なお,金属磁性粉の焼結防止剤としては,Siも一般的
で良く使用される。そこで,本発明者らは,SiとCaの組
合せで前記同様の試験を行ったが,AlとCaの組合せのよ
うな顕著な効果は見られず,Siのみを含む場合と比較し
てHc並びにBr/BmとSFDの改善効果は確認されなかった。
すなわちCaはAlとの共存において特に顕著な効果を発揮
することがわかった。しかし本発明はSiの添加を排除す
るものではない。AlとCaとを共存させることが重要であ
り,かような金属磁性粉に各種の目的で添加されること
が周知の例えばSi,Ti,Co,Cr,Ni,Mn,Mg,Znその他の元素
類を含有させることは任意である。
本発明に従う金属磁性粉を製造するには,オキシ水酸
化鉄又は酸化鉄に所定量のAlとCaを含有させ,これを加
熱還元して得る方法が好適である。被還元物のオキシ水
酸化鉄ないし酸化鉄を主体として含む金属化合物粉末と
してはα−FeOOH,β−FeOOH,α−Fe2O3,γ−Fe2O3,Fe2O
4及びこれらの中間型に相当するものの他,これらにNi,
Co,Cr,Mn,Mg,Zn等の金属成分を含有したものが好適なも
のとして挙げられ,針状性の良いものが好ましく使用さ
れる。
Alを含有させるのに使用できるAl化合物としてはAl2
(SO43,Al(NO33,AlCl3などの水可溶塩,さらにはN
aAlO2(アルミン酸ナトリウム)などの水可溶性アルミ
ン酸などが挙げられ,これらのAl化合物を被還元物の粒
子表面に被着させるには,通常これらのAl化合物をアル
カリ水溶液中に溶解させ,この溶液中に被還元物粉末を
分散させた後,炭酸ガスを吹き込む酸を添加して中和す
ることによって行われ,結晶質ないし非晶質なAl2O3・n
H2O(含水酸化アルミニウム)として粒子表面に被着さ
れる。また,Alを該被還元物の粒子に固溶させる方法で
もよい。α−FeOOHやβ−FeOOHに固溶させるにはFeSO4,
FeCl2等の第一鉄塩の水溶液をNaOH,KOH等の中和剤で中
和した後に空気等により酸化してα−FeOOHやβ−FeOOH
を生成させる反応系に上記の水可溶性のAl塩やアルミン
酸塩を添加すればよい。さらにα−Fe2O3に固溶させる
にはFe2(SO43,FeCl3等の第2鉄塩の水溶液とNaOH,KO
H等の中和剤を使用し,水熱合成法によりα−Fe2O3を合
成する反応系に水可溶性のAl塩やアルミン酸塩を添加す
ればよい。
こうして得られたA4lで含有オキシ水酸化鉄ないし酸
化鉄を250〜400℃で加熱してAlをAl2O3として固定した
うえ,これを次のCaを含有させる工程の原料粒子として
使用するのがよい。この時,オキシ水酸化鉄は脱水反応
により酸化鉄に変成されている。カルシウムを含有させ
るにはCaを含有する液中に原料粒子を分散させて炭酸ガ
スを吹き込んだり,アルカリを添加してCaCO3やCa(O
H)の形で析出させる方法,Ca化合物含有液中に原料粒
子を分散させ,水分を蒸発させる方法,各種のCa化合物
の粉末,水溶液,懸濁液あるいは,Ca金属の粉末,懸濁
液等を直接に原料粒子に添加混合する方法等が適用でき
る。これらの方法のうち,前2者は,後1者のCa成分を
原料粉末に直接添加する方法に比較して粒子表面に付着
するCa成分の緻密性に優れ,加熱還元時の焼結防止効果
及び生成した金属磁性粉の磁気特性がより良好となる。
上記の各種方法にて所定量のAlとCaを含有させた酸化
鉄の粉末は,還元性雰囲気中で加熱することによって還
元され,鉄を主成分とするAlとCaを含有する金属磁性粉
となる。加熱還元は被還元物の種類によって最適条件が
異なるが,通常は,水素気流中で300〜700℃の温度下で
行うのがよい。
〔実施例〕
純水5中に硫酸アルミニウム〔Al2(SO4〕14.3
gを溶解させ,さらに10%濃度NaOH水溶液を使用してpH
を12.5に調整した。この溶液中に長軸長0.6μ,軸比15
のα−FeOOHを50g懸濁させ,充分撹拌した後,このスラ
リー中に炭酸ガスを吹き込みpH9以下に中和してα−FeO
OHの粒子表面に,含水酸化アルミニウム(Al2O3・nH
2O)を被着させた。この含水酸化アルミニウムを被着し
たα−FeOOHを過,水洗,乾燥後,350℃で3Hr加熱し,A
l2O3被着α−Fe2O3に変成させた。
次にこのAl2O3被着α−Fe2O3を解粒後,塩酸カルシウ
ム(CaCl2・2H2O)を2.3g溶解した1の水溶液中へ懸
濁させ,充分撹拌した後,このスラリーを乾燥機に入
れ,100℃で水分を蒸発させてCaをAl2O3被着α−Fe2O3
さらに被着させた。
こうして得られたAlとCaを含有するα−Fe2O3を10g採
取し,回転炉へ装入し,H2気流を導入して450℃で10時間
加熱還元した。還元終了後,N2ガスを導入して室温まで
冷却した後,1%のO2を含むN2ガスを導入して5時間除酸
化処理を行ない,AlとCaを含有する金属磁性粉を得た。
この金属磁性粉の分析をしたところ,Feの含有量が80%
で,AlとCaの含有量はそれぞれAl/Feの重量比で0.10,Ca/
Feの重量比で0.02であった。
またこの金属磁性粉の磁気特性はHc=1660(Oe),σ
=125emu/g,σr(角形比)=0.52であった。さ
らにこの金属磁性粉を使用して公知法により磁気テープ
を製作し,磁気特性を測定したところ,SFD=0.38,Br/Bm
=0.91であった。
〔実施例2〕 純水5中にアルミン酸ナトリウム(NaAlO2)5.2gを
溶解させ,さらに10%濃度のNaOH水溶液を使用してpHを
13に調整した。この溶液中に,長軸長0.5μ,軸比16で,
NiをNi/Feの重量比で0.03含む針状のα−Fe2O3 50gを懸
濁させ,充分撹拌した。その後,このスラリーを5%の
HCl水溶液でpH=9以下まで中和してα−Fe2O3の粒子表
面に含水酸化アルミニウム(Al2O3・nH2O)を被着させ
た。この含水酸化アルミニウムを被着したα−Fe2O3
過,水洗,乾燥後,350℃で3Hr加熱し,Al2O3被着α−F
e2O3に変成させた。
次にこのAl2O3被着α−Fe2O3を解粒後,塩化カルシウ
ム(CaCl2・2H2O)0.62g溶解した1の水溶液中へ懸濁
させ,充分撹拌した。この後,このスラリーを5%のNa
OH水溶液でpH=13.5に調整し,CaをCa(OH)として,Al
2O3被着α−Fe2O3に被着させた。さらにこのα−Fe2O3
を過し,Na成分を洗浄する目的で,充分水洗した後,10
0℃で乾燥した。
こうして得られたAlとCaを含有するα−Fe2O3を10g採
取し,回転炉へ装入し,H2気流を導入して450℃で10時間
加熱還元した。還元終了後,N2ガスを導入して室温まで
冷却した後,1%のO2を含むN2ガスを導入して5時間徐酸
化処理を行ないAlとCaを含有する金属磁性粉を得た。こ
の金属磁性粉の分析をしたところFeの含有量が85%で,A
lとCaの含有量はそれぞれAl/Feの重量比で0.05,Ca/Feの
重量比で0.005であった。
さらにこの金属磁性粉の磁気特性はHc=1590(Oe),
σ=135emu/g,σr(角形比)=0.50であった。
さらにこの金属磁性粉を使用して公知法により磁気テー
プを製作し,磁気特性を測定したところ,SFD=0.45,Br/
Bm=0.87であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は金属磁性粉中のAlとCaの含有量とHcとの関係を
示す図,第2図は金属磁性粉中のAlとCaの含有量とSFD
の関係を示す図,第3図は金属磁性粉中のAlとCaの含有
量とBr/Bmの関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 7/12 PSK H01F 1/06 J

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄を主成分とする金属磁性粉において,Al
    およびCaを,AlについてはAl/Feの重量比で0.005〜0.20
    の範囲,CaについてはCa/Feの重量比で0.001〜0.10の範
    囲で含有することを特徴とする金属磁性粉。
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