JPH06140222A - 金属磁性粉末及びその製造方法 - Google Patents

金属磁性粉末及びその製造方法

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JPH06140222A
JPH06140222A JP4288627A JP28862792A JPH06140222A JP H06140222 A JPH06140222 A JP H06140222A JP 4288627 A JP4288627 A JP 4288627A JP 28862792 A JP28862792 A JP 28862792A JP H06140222 A JPH06140222 A JP H06140222A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度磁気記録媒体用の磁性粉末として用い
られる、保磁力が高く、保磁力分布がシャープであり、
X線粒径が小さく、分散性、パッキング性に優れ、加え
て酸化安定性にも優れた金属磁性粉末を提供する。 【構成】 粒子の表面近傍に稀土類元素及びアルカリ土
類元素並びにAl及び/又はSiを含有し、平均長軸径
が0.05〜0.3 μm 、保磁力が1600〜2000 Oe、飽和磁化
量が100 〜150emu/g、比表面積が45〜70m2/g、X線
粒径が120 〜170 Åであることを特徴とする金属磁性粉
末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度磁気記録媒体用
の磁性粉末として用いられる、保磁力が高く、保磁力分
布がシャープであり、X線粒径が小さく、分散性、パッ
キング性に優れ、加えて酸化安定性にも優れた金属磁性
粉末とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属磁性粉末は、高密度磁気記録
媒体用の磁性粉末としてオーディオ用メタルテープ、8
ミリVTR用メタルテープ、DAT用テープ、業務用メ
タルテープ等に広く使用されている。また、最近では、
磁気記録装置の小型軽量化、長時間記録、高画質化、高
密度化を目指した研究開発が盛んに行われており、それ
に伴って、使用する磁気記録媒体である磁気テープなど
においても、より高性能化、高密度記録化(即ち、高出
力化と低ノイズ化)が要求され、特に短波長領域での高
出力化が望まれている。このような、優れた特性を備え
た磁性材料を作製するための要件を満たす金属磁性粉末
は、微細であること、保磁力・飽和磁化量が共に高いこ
と、保磁力分布(SFD)がシャープであり、分散性、
パッキング性に優れることが要求される。しかしなが
ら、従来の方法によると、高密度磁気記録に適するよう
に、金属磁性粉末を微粒子化すると、保磁力は低下し、
分散性・パッキング性・酸化安定性が揃って悪化する問
題があった。そこで、かかる従来の方法を改良するもの
として、アルカリ土類金属あるいはAlまたはSiと組
み合わせて焼結防止剤として使用する方法(例えば、特
開昭57-5805 号公報、特開平3-205601号公報)や、稀土
類元素を添加して酸化安定性を改良する方法(例えば、
特開昭64-17801号公報、特開平2-205601号公報)等が提
案されている。しかしながら、上記改良方法を用いても
上記項目全てを満足する金属磁性粉末は得られないた
め、本発明者らは、従来法で得られる金属磁性粉末が上
記項目全てを満足しえない原因について鋭意調査検討を
行った。まず、磁気記録媒体の高出力化を達成するに
は、使用する磁性材の保磁力及び飽和磁化量が高いこと
が必要であるが、最近、特に保磁力をできるだけ高くす
ることが磁気記録媒体の記録密度を上げるのに有効であ
る旨が報告されている(例えば、1992年8月25日に、社
団法人日本応用磁気学会により実施された「応用磁気の
基礎」講習会における資料の78〜79頁の記載「3.3長
手磁化メディアの記録能力……結局、保磁力Hcをでき
るだけ高くすることが記録密度と再生電圧の両方に対し
て有効になる。」を参照)。また、上記金属磁性粉末の
保磁力は、一般には粒子の大きさに密接に関係してお
り、粒子が細かくなればなるほど保磁力を高く保つこと
は困難である。例えば、針状粒子の短軸径が一定の場
合、その保磁力は、軸比(長軸径/短軸径)が大である
ほど高くなるが、一方、短波長領域で高出力を得るため
には、粒子の長さ(長軸径)は、記録波長の1/2以下
が望ましいことから、粒子の長さ(長軸径)は、記録波
長でほぼ決まってしまうこととなる。従って、保磁力を
高く保ち且つ短波長領域における高出力を得るために
は、粒子の長軸が限定されてしまう以上、短軸を短くし
て軸比を大きくすることにより保磁力を高めるしかな
い。しかしながら、粒子の短軸径が余り小さくなると、
いわゆる超常磁性が発現して保磁力を示さないことが知
られ、短軸径の短縮化にも限界があった。また、上述し
た保磁力と同様、金属磁性粉末の飽和磁化量も、以下に
示す理由により粒子の大きさに密接に関係している。即
ち、現在一般に使用されている金属磁性粉末は、還元し
たままの金属では大気中で安定に取り扱うことができな
いことから、その粒子表面に厚さ30Å前後の酸化皮膜を
形成してあるが、この酸化皮膜は、飽和磁化量の増大に
対する寄与は小さいのにもかかわらず、粒子が細かくな
ってもその厚さは変えることができないため、必然的に
磁性粒子に占める酸化皮膜の割合が増大して同一組成の
金属磁性粉末であっても、粒子が細かくなればなるほど
飽和磁化量が小さくなってしまう問題があった。また、
磁気記録媒体のノイズの改良には、用いる磁性材料たる
金属磁性粉末粒子の微細化が有効であることが知られて
いる。即ち、磁気記録媒体の単位面積当たりに充填され
る粒子数を多くすることにより、ノイズの低減化が達成
できるのである。ところで、粒子の大きさを表す一つの
指標として、比表面積があるが、金属磁性粉末の比表面
積と、磁気記録媒体のノイズとの関係が、社団法人日本
磁気メディア工業会発行の「磁気メディア技術マニュア
ル No.3」(「磁気記録の原理」中の図4−4,5)に
報告されている。これによれば、磁性材料の比表面積が
大きくなると、直線的にノイズが低減化していくが、比
表面積が余り大きくなるとその分散性が悪くなるので、
比表面積の増大が好ましくない場合もあることがわか
る。一方、別の観点として、金属磁性粉末のX線粒径と
ノイズとの関係、即ちX線粒径が小さければ小さいほど
ノイズは小さくなることが知られている。従って、上述
した種々の事実より、ノイズを小さくする為には、微細
な粒子で、比表面積が、分散性、パッキング性に悪影響
を与えない程度に大きく、X線粒径の小さい金属磁性粉
末が要求される。更に、金属磁性粉末の酸化安定性は、
磁気記録媒体の保存安定性に関係するので、大幅な改良
が望まれている。なお、酸化安定性の評価は、高温高湿
の雰囲気中に金属磁性粉末を一定期間静置しておき、取
り出した後の飽和磁化量を測定し、試験前における飽和
磁化量と比較することによりこれを行うものである。一
般に、金属磁性粉末は、その粒子が細かくなればなるほ
ど表面活性が増して酸化され易くなり、安定性は悪くな
る。また、分散性・パッキング性は、双方とも磁性粉末
粒子の形状、及び粒子表面の化学的・物理的性質に左右
されると考えられ、形状については、枝分かれ・空孔の
ない単分散粒子が好適であると考えられている。しかし
ながら、一般に粒子を微細化すると、分散性・パッキン
グ性は悪化する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、近
年の磁気記録再生装置の高性能化に伴い、併せて使用さ
れる磁気記録媒体においても高出力化、低ノイズ化が強
く要望されている。従って、磁気記録媒体に使用される
金属性磁性粉末も微細で、保磁力が高く、テープにした
ときの保磁力分布がシャープであり、飽和磁化量も大き
く、さらにX線粒径が小さくて、分散性・パッキング性
・酸化安定性に優れるものが求められている。しかしな
がら、上述した従来の技術では、金属磁性粉末を微細化
すると、保磁力は低下し、分散性・パッキング性・酸化
安定性が揃って悪化するため、上記項目全てを満足する
金属磁性粉末は未だ得られていない。本発明は上記事情
に鑑みなされたもので、本発明者らは従来例の金属磁性
粉末が上記良好な性質を全て満足し得ない原因を追及
し、鋭意研究を重ねた結果本発明を完成するに到ったも
のである。即ち本発明は、微細でありながら、保磁力が
高く、保磁力分布がシャープであり、飽和磁化量も大き
く、さらにはX線粒径が小さくて、分散性・パッキング
性・酸化安定性に優れた金属磁性粉末と、その製造方法
の提供を目的とする。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成するべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに到
った。即ち本発明は、粒子の表面近傍に稀土類元素及び
アルカリ土類元素並びにAl及び/又はSiを含有し、
平均長軸径が0.05〜0.3 μm 、保磁力が1600〜2000 Oe
、飽和磁化量が100 〜150emu/g、比表面積が45〜70m
2/g、X線粒径が120 〜170 Åであることを特徴とす
る金属磁性粉末、及びオキシ水酸化鉄あるいは酸化鉄を
分散させた懸濁液に、稀土類元素、アルカリ土類元素、
Al及び/又はSiの水溶性塩を添加し、該水溶性塩添
加後の懸濁液に酸又はアルカリを加えて中和することに
より、上記添加元素類の水酸化物の微小結晶をオキシ水
酸化鉄あるいは酸化鉄の粒子表面に被着させることを特
徴とする上記金属磁性粉末の製造方法、並びに第一鉄塩
を水酸化アルカリ及び/又は炭酸アルカリで中和し、次
いで酸化性ガスを吹き込みオキシ水酸化鉄を製造する工
程で、酸化率50%以上の段階において稀土類元素及びア
ルカリ土類元素の水溶液塩を添加して酸化反応を終了さ
せ、稀土類元素及び/又はアルカリ土類元素をオキシ水
酸化鉄の表面近傍にドープし、次いで得られたオキシ水
酸化鉄を分散させた懸濁液に、Al及び/又はSiの水
溶性塩を添加し、該水溶性塩添加後の懸濁液に酸又はア
ルカリを加えて中和することにより、上記Al及び/又
はSiの水酸化物の微小結晶をオキシ水酸化鉄粒子表面
に被着させることを特徴とする上記金属磁性粉末の製造
方法である。
【0005】本発明の金属磁性粉末は、以下に述べる本
発明の方法により製造することができる。まず、本発明
の金属磁性粉末の出発原料となるα−オキシ水酸化鉄
は、一般的な製法(第1の方法)、即ち第一鉄塩を水酸
化アルカリ水溶液で中和し、生成した沈澱物を含む懸濁
液に酸化性ガスを吹き込むことにより製造できる。上記
第一鉄塩としては、硫酸第一鉄、塩化第一鉄が好まし
く、水酸化アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化アンモニウム等が使用できる。ま
た、炭酸アルカリとしては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナ
トリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等が
使用できる。また、上記α−オキシ水酸化鉄粒子中に
は、形状コントロール剤あるいは磁気特性コントロール
剤として、Co、Ni、Zn、Mn、アルカリ土類元
素、稀土類元素、Sn、Zr、Cr、P、Si、B、A
l等の金属化合物がドープされていても良い。次に製造
したオキシ水酸化鉄粒子の表面近傍に、稀土類元素及び
アルカリ土類元素及びAl及び/又はSiの水溶性塩を
添加し、酸またはアルカリで中和して添加元素類の水酸
化物の微小結晶を粒子表面に被着するものである。ここ
で用いる水溶性塩としては、添加元素の塩化物、硫酸
塩、硝酸塩が使用可能で、Alの場合は、この他にアル
ミン酸ソーダが、またSiの場合にはケイ酸ソーダ、水
ガラスが使用可能である。
【0006】また、中和に用いる酸としては塩酸、硫
酸、硝酸等が、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、アンモニア水、炭酸ナトリウム、重炭酸
ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等
が使用できる。なお、中和の方法としては、添加する元
素の水溶性塩を一括してオキシ水酸化鉄の懸濁液に投入
し、よく撹拌した後、酸あるいはアルカリを逐次添加し
てpH=8とする。また、あるいは懸濁液のpHが一定
となるように添加元素の水溶性塩と中和剤を同時に添加
していく方法のいずれでもよい。次に、α−オキシ水酸
化鉄を製造する第2の方法について述べる。この方法で
は、第一鉄塩を水酸化アルカリ及び/又は炭酸アルカリ
で中和し、次いで酸性化ガスを吹き込んでオキシ水酸化
鉄を製造する工程で、酸化率50%以上の段階において稀
土類元素及び/又はアルカリ土類元素の水溶性塩を添加
して酸化反応を終了させ、稀土類元素及び/又はアルカ
リ土類元素をオキシ水酸化鉄の粒子表面近傍にドープす
るものである。この場合は、Al、Siは第1の方法で
表面に被着する。なお、本発明で用いる稀土類金属は、
La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy、Yの内の
一種類以上であり、アルカリ土類金属は、Mg、Ca、
Sr、Baの内の一種類以上である。また、各元素の好
ましい添加量は、鉄を100 としたときの重量比で以下の
通りである。 ・稀土類元素=0.2 〜8.0 ・アルカリ土類元素=0.2 〜5.0 ・Al=0.5 〜8.0 ・Si=0.5 〜8.0 ・但しAl+Si=2.0 〜15.0 上記添加元素は、粒子の焼結防止剤として、また、金属
磁性粉末となった後の酸化安定性を向上させるために添
加されるもので、添加量が少なすぎると、その効果が発
現せず、また、添加量が過剰だと、磁気能を有しない酸
化物が多くなって金属磁性粉末の磁気特性が低下する。
また、稀土類元素とアルカリ土類元素をオキシ水酸化鉄
にドープする場合は、酸化率50%以上の粒子の表面近傍
が好ましく、かかる酸化率より低い状態から添加を始め
ると、粒子の形状が変化したり、還元反応が進行し難く
なる。また、既に述べたが、酸化率を100 %とした場合
は、新たに第一鉄塩と添加元素の水溶性塩とを添加し、
必要量のアルカリを添加した後酸化反応を行って添加す
る方法を用いてもよい。
【0007】以上述べた操作により、各添加元素を所定
量被着あるいはドープした金属磁性粉末は、十分に水洗
した後乾燥させ、非還元性雰囲気中300 〜800 ℃で熱処
理をする。次いで水素ガス雰囲気下として300 〜600 ℃
の温度で還元し、後は公知の方法を用いて酸化皮膜を形
成させて目的の金属磁性粉末を得る。
【0008】
【作用】本発明の金属磁性粉末にあっては、粒子の表面
近傍に稀土類元素及びアルカリ土類元素並びにAl及び
/又はSiを含有し、平均長軸径が0.05〜0.3 μm 、保
磁力が1600〜2000 Oe 、飽和磁化量が100 〜150emu/
g、比表面積が45〜70m2/g、X線粒径が120 〜170 Å
を示す構成としたので、微細でありながら保磁力が高
く、かつ媒体(テープ状)とした際の保磁力分布(SD
F)がシャープであり、分散性、パッキング性に優れ、
かつ酸化安定性に優れるものである。本発明では、粒子
の表面近傍に稀土類元素とアルカリ土類元素並びにAl
及び/又はSiを含有させることによって、該オキシ水
酸化鉄を非還元性雰囲気中で熱処理する事により、ヘマ
タイト粒子表面に難還元性の添加元素の複酸化物が形成
され、このものの焼結防止効果が優れるためにオキシ水
酸化鉄粒子の形状が良好に保持され、さらにこの複酸化
物は、熱処理及び還元での粒子体積の縮小時にも追従す
るので、内部の鉄を主体とする成分との分離を引き起こ
さず、粒子内部に空孔が発生しにくく、この結果、本発
明の如く保磁力が高く、保磁力分布のシャープな金属磁
性粉末が得られるものと推定している。またこの複酸化
物で覆われた粒子は表面が滑らかで、焼結や形状の崩れ
もないために分散及びパッキング性に優れ、さらに粒子
表面の緻密な複酸化物が内部の鉄を主体とする磁性体を
保護するために、良好な酸化安定性が得られるものと推
定される。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1 撹拌装置と、ガス導入管とを装着した反応容器に、窒素
ガスを流して酸化性ガスを追い出し、2.5mol/リットル
の水酸化ナトリウム水溶液20リットルを仕込み、撹拌し
ながら8.0 mol の塩化第一鉄と、0.15 molの塩化ニッケ
ル、0.3 mol の塩化コバルトを4リットルの蒸留水に溶
解した混合水溶液を徐々に添加して懸濁液を得、この懸
濁液を40℃に保持しつつ、10リットル/分の空気を2時
間吹き込み、ニッケルとコバルトをドープした針状のα
−オキシ水酸化鉄を得た。このα−オキシ水酸化鉄粒子
の比表面積は76m2/gであった。次に、得られたα−オ
キシ水酸化鉄を濾取し、それを水洗した後40リットルの
蒸留水中に分散させ、さらにこの懸濁液を撹拌しながら
塩化ネオジム0.06mol、塩化カルシウム0.056mol、塩化
アルミニウム0.66mol を2リットルの蒸留水中に溶解さ
せた水溶液を添加し、30分間撹拌した後、次いで、Si
換算で0.32 molを含む水ガラス水溶液を徐々に滴下し
た。滴下終了後、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に滴下
して懸濁液のpHを8に調整し、30分間撹拌した。次に
これをろ過して残渣を水洗し、120 ℃の乾燥機内で乾燥
した。このようにして得られた乾燥ケーキを窒素雰囲気
中600 ℃で2時間熱処理し、次いで水素ガス流下480 ℃
で4時間還元した。還元後、ガスを窒素ガスに変え、反
応容器内の温度を室温にまで冷却した後、窒素ガス流に
空気を徐々に送入して常法に従って安定化処理を行っ
た。上記操作により得られた金属磁性粉末は、平均長軸
径は0.25μm 、X線粒径=153 Å、比表面積=58.5m2
g、保磁力=1744 Oe 、飽和磁化量=126.4emu/gであ
った。また得られた粉末粒子を透過電子顕微鏡で観察し
たところ、焼結がなく、粒子表面が滑らかであり、粒子
中にも空孔の少ないものであった。なお、本実施例の評
価として表1に金属磁性粉末中に含有されている異種金
属の量と得られたα−オキシ水酸化鉄の比表面積を示し
た。また表2に、得られた金属磁性粉末の磁気特性と温
度60℃、相対湿度90%の雰囲気中に7日間静置した後の
飽和磁化量の数値を示した。また、表3には得られた金
属磁性粉末を後記方法によりテープ化した際の磁気特性
を示し、さらにこのテープ化のBrの数値及び角型比よ
り、分散性・パッキング性を評価し、SFD値より金属
磁性粉末の保磁力分布を評価した結果を示した。
【0010】実施例2 稀土類元素としてYを3.0 添加し、アルカリ土類元素と
してBaを2.0 添加した(何れも鉄を100 としたときの
重量比)以外は、実施例1と同様に処理して金属磁性粉
末を得た。
【0011】実施例3 酸化反応時の空気の吹き込み量を20リットル/分とし、
被着添加元素量を表1に示す量配合した以外は、実施例
1と同様に処理して金属磁性粉末を得た。
【0012】実施例4 撹拌装置と、ガス導入管とを装着した反応容器に、窒素
ガスを流して酸化性ガスを追い出し、2.5mol/リットル
の水酸化ナトリウム水溶液20リットルを仕込み、撹拌し
ながら8.0molの塩化第一鉄と、0.15mol の塩化ニッケ
ル、0.3molの塩化コバルトを4リットルの蒸留水に溶解
した混合水溶液を徐々に添加して懸濁液を得、この懸濁
液を40℃に保持しつつ、10リットル/分の空気を2時間
吹き込み酸化率70%まで反応させた。次に吹き込みガス
を窒素ガスに変え、0.06mol の塩化ネオジムと、0.056m
olの塩化カルシウムを、2リットルの蒸留水中に溶解さ
せた水溶液を反応容器に加えよく撹拌した後、再び10リ
ットル/分の空気を吹き込み、酸化を続けて粒子表面近
傍にカルシウム及びネオジム元素をドープした針状のα
−オキシ水酸化鉄を得た。次に、得られたα−オキシ水
酸化鉄を濾取し、それを水洗した後40リットルの蒸留水
中に分散させ、さらにこの懸濁液を撹拌しながら0.66 m
olの塩化アルミニウムを2リットルの蒸留水中に溶解さ
せた水溶液を添加し、30分間撹拌した後、次いで、Si
換算で0.32 molを含む水ガラス水溶液を徐々に滴下し
た。滴下終了後、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に滴下
して懸濁液のpHを8に調整し、30分間撹拌した。次に
これをろ過して残渣を水洗・乾燥し、後の操作は実施例
1と同様に操作して処理して金属磁性粉末を得た。
【0013】実施例5 撹拌装置と、ガス導入管とを装着した反応容器に、窒素
ガスを流して酸化性ガスを追い出し、2.5mol/リットル
の水酸化ナトリウム水溶液20リットルを仕込み、撹拌し
ながら8.0 mol の塩化第一鉄と、0.1 molの塩化亜鉛、
0.15 molの塩化ニッケル、0.3molの塩化コバルトを4リ
ットルの蒸留水に溶解した混合水溶液を徐々に添加して
懸濁液を得、この懸濁液を40℃に保持しつつ、10リット
ル/分の空気を2時間吹き込み、針状性の良好なα−オ
キシ水酸化鉄を得た。次に、得られたα−オキシ水酸化
鉄を濾取し、それを水洗した後40リットルの蒸留水中に
分散させ、さらにこの懸濁液を撹拌しながら0.09mol の
塩化ディスプロシウムと、0.11mol の塩化カルシウム、
0.66 molの塩化アルミニウムを2リットルの蒸留水中に
溶解させた混合液を徐々に添加し、30分間撹拌した後、
次いでSi換算で17.9g を含有する水ガラス水溶液を徐
々に滴下した。滴下終了後、水酸化ナトリウム水溶液を
徐々に滴下して懸濁液のpHを8に調整し、30分間撹拌
した。次にこれをろ過して残渣を水洗・乾燥し、後の操
作は実施例1と同様に操作して処理して金属磁性粉末を
得た。
【0014】実施例6 撹拌装置と、ガス導入管とを装着した反応容器に、窒素
ガスを流して酸化性ガスを追い出し、0.7mol/リットル
の炭酸ナトリウム水溶液20リットルと、2mol/リット
ルの水酸化ナトリウム水溶液1リットルを入れ、撹拌し
ながら8.0molの硫酸第一鉄と、0.05 molの塩化ストロン
チウムを4リットルの蒸留水に溶解した水溶液を徐々に
添加して懸濁液を得た。次にこの懸濁液を40℃に保持し
つつ、10リットル/分の空気を送入して紡錘状のα−オ
キシ水酸化鉄を得た。次に、得られたα−オキシ水酸化
鉄を濾取し、それを水洗した後40リットルの蒸留水中に
分散させ、さらにこの懸濁液に、0.6molの塩化ネオジム
と、0.03 molの塩化バリウムと、1.0molの塩化アルミニ
ウムとを2リットルの蒸留水中に溶解させた混合液を徐
々に添加し、30分間撹拌した。次いで、水酸化ナトリウ
ム水溶液を徐々に滴下して懸濁液のpHを8に調整し、
30分間撹拌した。次にこれを濾過して残渣を水洗・乾燥
し、後の操作は実施例1と同様に操作して処理して金属
磁性粉末を得た。なお、この金属磁性粉末の平均長軸径
は0.15μm と短針であるにも拘らず、保磁力1712 Oeの
ものが得られた。
【0015】実施例7 撹拌装置と、ガス導入管とを装着した反応容器に、窒素
ガスを流して酸化性ガスを追い出し、0.7mol/リットル
の炭酸ナトリウム水溶液20リットルと、2mol/リット
ルの水酸化ナトリウム水溶液1リットルを入れ、撹拌し
ながら8.0molの硫酸第一鉄と、0.15mol の塩化ニッケ
ル、0.38mol の塩化コバルトを4リットルの蒸留水に溶
解した水溶液を徐々に添加して懸濁液を得た。次にこの
懸濁液を40℃に保持しつつ、10リットル/分の空気を送
入してニッケルとコバルトをドープした紡錘状のα−オ
キシ水酸化鉄を得た。次に、得られたα−オキシ水酸化
鉄を濾取し、それを水洗した後40リットルの蒸留水中に
分散させ、さらにこの懸濁液に、0.12 molの塩化ネオジ
ムと、0.11 molの塩化カルシウムと、0.66 molの塩化ア
ルミニウムとを2リットルの蒸留水中に溶解させた混合
液を徐々に添加し、30分間撹拌した。次いで、Si換算
で、17.9 gの水ガラスを徐々に添加し、続けて水酸化ナ
トリウム水溶液を徐々に添加して懸濁液のpHを8に調
整し、30分間撹拌した。次にこれを濾過して残渣を水洗
・乾燥し、後の操作は実施例1と同様に操作して処理し
て金属磁性粉末を得た。
【0016】比較例1 Ndを添加しなかった以外は、全て実施例1と同様の処
理を行って金属磁性粉末を得た。この磁性粉末の保磁力
は1530 Oe で、実施例1に比較して214 Oeも低かった。
また、この磁性粉末はX線粒径も大きく粒子の透過電子
顕微鏡写真では粒子中に空孔が観察された。
【0017】比較例2 Caを添加しなかった以外は、全て実施例1と同様の処
理を行って金属磁性粉末を得た。この磁性粉末の保磁力
は1595 Oe で、実施例1に比較して149 Oeも低かった。
【0018】比較例3 NdとCaを添加しなかった以外は、全て実施例1と同
様の処理を行って金属磁性粉末を得た。この磁性粉末の
保磁力は1515 Oe で、実施例1に比較して229Oeも低か
った。また、この磁性粉末はX線粒径も大きく粒子の透
過電子顕微鏡写真では粒子中に多数の空孔が観察され
た。
【0019】比較例4 Ndを添加しなかった以外は、全て実施例6と同様の処
理を行って金属磁性粉末を得た。この磁性粉末の保磁力
は1488 Oe で、実施例6に比較して224 Oeも低かった。
また、この磁性粉末はX線粒径も大きく185 Åであっ
た。
【0020】比較例5 Baを添加しなかった以外は、全て実施例6と同様の処
理を行って金属磁性粉末を得た。この磁性粉末の保磁力
は1565 Oe で、実施例6に比較して147 Oeも低かった。
【0021】比較例6 Alを添加しなかった以外は、全て実施例6と同様の処
理を行って金属磁性粉末を得た。この磁性粉末の保磁力
は1226 Oe で、実施例6に比較して486 Oeも低かった。
【0022】(テープ化の方法)上述した実施例・比較
例においては、金属磁性粉末を以下のようにしてテープ
化した。金属磁性粉末100 gとポリウレタン樹脂11g、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体7.75g、トルエン/メ
チルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1/1の混
合溶液345 gとを混合し、サンドグラインダーで5時間
分散を行って磁性塗料を作成した。次にこの塗料に架橋
剤としてコロネートL2.5 g添加した後、ポリエステル
フィルムに塗布し、3000ガウスの磁界を印加して100 ℃
で乾燥した。次いで、80℃、線圧200 kg/cmでカレンダ
ー処理を行い、60℃で24時間熟成を行った後、カットし
てVSM磁力計を用いて最大印加磁場5k Oe で磁気特
性を測定した。 (X線粒径の測定法)上述した実施例・比較例における
X線粒径は、X線回折装置で得られたFe(110) の回折
ピークの半価幅、2θ値から次式により求めた。 D(110) =Kλ/βcosθ K:シェラー定数(0.9) λ:照射X線の波長 β:回折ピークの半価幅(真値に補正して用いる)
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明の金属磁性粉末の製造方法にあっ
ては、上述した本発明にかかる実施例と比較例との対比
からも明らかなように、微細でありながら、高密度磁気
記録媒体用の磁性粉に要求される高い保磁力を有し、テ
ープ化した際のSFD値で示される保磁力分布もシャー
プであり、分散性、酸化安定性にも優れている本発明の
金属磁性粉末を製造することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】本発明の金属磁性粉末は、以下に述べる本
発明の方法により製造することができる。粒子の表面近
傍に稀土類元素及びアルカリ土類元素並びにAl及び/
又はSiを含有させる第1の方法(請求項3記載の方
法)は、オキシ水酸化鉄あるいは酸化鉄を分散させた懸
濁液に、稀土類元素、アルカリ土類元素、Al及び/又
はSiの水溶性塩を添加し、該水溶性塩添加後の懸濁液
に酸又はアルカリを加えて中和することにより、上記添
加元素類の水酸化物の微結晶をオキシ水酸化鉄あるいは
酸化鉄の粒子表面に被着させるものである。この方法で
使用できるオキシ水酸化鉄は、一般的な製法、即ち第一
鉄塩を水酸化アルカリ及び/又は炭酸アルカリで中和
し、次いで酸化性ガスを吹き込んで製造できる針状、棒
状、紡錘状のα−オキシ水酸化鉄が好適である。酸化鉄
としては、オキシ水酸化鉄の脱水反応により合成したも
の、あるいは水酸化鉄をアルカリ雰囲気下で水熱反応す
ることにより製造できる米粒状あるいは棒状のα−酸化
鉄が使用できる。上記第一鉄塩としては、硫酸第一鉄、
塩化第一鉄が好ましく、水酸化アルカリとしては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等
が使用できる。また、炭酸アルカリとしては、炭酸ナト
リウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸
アンモニウム等が使用できる。また、上記α−オキシ水
酸化鉄中には、形状コントロール剤あるいは磁気特性コ
ントロール剤として、Co、Ni、Zn、Mn、アルカ
リ土類元素、稀土類元素、Sn、Zr、Cr、P、S
i、B、Al等の金属化合物がドープされていても良
い。次に製造したオキシ水酸化鉄粒子の表面近傍に、稀
土類元素及びアルカリ土類元素及びAl及び/又はSi
の水溶性塩を添加し、酸またはアルカリで中和して添加
元素類の水酸化物の微小結晶を粒子表面に被着するもの
である。ここで用いる水溶性塩としては、添加元素の塩
化物、硫酸塩、硝酸塩が使用可能で、Alの場合は、こ
の他にアルミン酸ソーダが、またSiの場合にはケイ酸
ソーダ、水ガラスが使用可能である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】また、中和に用いる酸としては塩酸、硫
酸、硝酸等が、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、アンモニア水、炭酸ナトリウム、重炭酸
ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等
が使用できる。なお、中和の方法としては、添加する元
素の水溶性塩を一括してオキシ水酸化鉄の懸濁液に投入
し、よく撹拌した後、酸あるいはアルカリを逐次添加し
てpH=8とする。また、あるいは懸濁液のpHが一定
となるように添加元素の水溶性塩と中和剤を同時に添加
していく方法のいずれでもよい。次に、粒子の表面近傍
に稀土類元素及びアルカリ土類元素並びにAl及び/又
はSiを含有させる第2の方法(請求項4記載の方法)
について述べる。この方法では、第一鉄塩を水酸化アル
カリ及び/又は炭酸アルカリで中和し、次いで酸化性ガ
スを吹き込んでオキシ水酸化鉄を製造する工程で、酸化
率50%以上の段階において稀土類元素及び/又はアルカ
リ土類元素の水溶性塩を添加して酸化反応を終了させ、
稀土類元素及び/又はアルカリ土類元素をオキシ水酸化
鉄の粒子表面近傍にドープするものである。この場合
は、Al、Siは第1の方法で表面に被着する。なお、
本発明で用いる稀土類金属は、La、Ce、Pr、N
d、Sm、Gd、Dy、Yの内の一種類以上であり、ア
ルカリ土類金属は、Mg、Ca、Sr、Baの内の一種
類以上である。また、各元素の好ましい添加量は、鉄を
100 としたときの重量比で以下の通りである。 ・稀土類元素=0.2 〜8.0 ・アルカリ土類元素=0.2 〜5.0 ・Al=0.5 〜8.0 ・Si=0.5 〜8.0 ・但しAl+Si=2.0 〜15.0 上記添加元素は、粒子の焼結防止剤として、また、金属
磁性粉末となった後の酸化安定性を向上させるために添
加されるもので、添加量が少なすぎると、その効果が発
現せず、また、添加量が過剰だと、磁気能を有しない酸
化物が多くなって金属磁性粉末の磁気特性が低下する。
また、稀土類元素とアルカリ土類元素をオキシ水酸化鉄
にドープする場合は、酸化率50%以上の粒子の表面近傍
が好ましく、かかる酸化率より低い状態から添加を始め
ると、粒子の形状が変化したり、還元反応が進行し難く
なる。また、既に述べたが、酸化率を100 %とした場合
は、新たに第一鉄塩と添加元素の水溶性塩とを添加し、
必要量のアルカリを添加した後酸化反応を行って添加す
る方法を用いてもよい。
フロントページの続き (72)発明者 須貝 尚史 群馬県渋川市金井425番地 関東電化工業 株式会社研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子の表面近傍に稀土類元素及びアルカ
    リ土類元素並びにAl及び/又はSiを含有し、平均長
    軸径が0.05〜0.3 μm 、保磁力が1600〜2000Oe 、飽和
    磁化量が100 〜150emu/g、比表面積が45〜70m2/g、
    X線粒径が120 〜170 Åであることを特徴とする金属磁
    性粉末。
  2. 【請求項2】 稀土類元素がLa、Ce、Pr、Nd、
    Sm、Gd、Dy、Yの内の1種類以上、アルカリ土類
    元素がMg、Ca、Sr、Baの内の1種類以上である
    請求項1記載の金属磁性粉末。
  3. 【請求項3】 オキシ水酸化鉄あるいは酸化鉄を分散さ
    せた懸濁液に、稀土類元素、アルカリ土類元素、Al及
    び/又はSiの水溶性塩を添加し、該水溶性塩添加後の
    懸濁液に酸又はアルカリを加えて中和することにより、
    上記添加元素類の水酸化物の微小結晶をオキシ水酸化鉄
    あるいは酸化鉄の粒子表面に被着させることを特徴とす
    る請求項1記載の金属磁性粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 第一鉄塩を水酸化アルカリ及び/又は炭
    酸アルカリで中和し、次いで酸化性ガスを吹き込みオキ
    シ水酸化鉄を製造する工程で、酸化率50%以上の段階に
    おいて稀土類元素及びアルカリ土類元素の水溶液塩を添
    加して酸化反応を終了させ、稀土類元素及び/又はアル
    カリ土類元素をオキシ水酸化鉄の表面近傍にドープし、
    次いで得られたオキシ水酸化鉄を分散させた懸濁液に、
    Al及び/又はSiの水溶性塩を添加し、該水溶性塩添
    加後の懸濁液に酸又はアルカリを加えて中和することに
    より、上記Al及び/又はSiの水酸化物の微小結晶を
    オキシ水酸化鉄粒子表面に被着させることを特徴とする
    請求項1記載の金属磁性粉末の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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