JPS632118A - 磁気記録用針状鉄粉の保磁力低下方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 産業上の利用分野 このｆｆ１ｌｌＪ１は磁気記録材ネ１として優れた性質
を有する針状鉄粉の保磁力を低下する方法に関するもの
である。

従来の技術 録１キ◆録画テープ等を製造するための磁気記録材料と
しては、従来は針状γ−Ｆｅ２Ｏ３又はそれを基本にし
た素材が多く用いられて来た。

酸化鉄が磁気テープに用いられ始めた頃は粒状のものが
使われたが、これは保磁力（Ｈｃ）が小さく、可聴周波
数の記録・再生を行うにはテープ速度を大きくする必要
があった。しかし針状酸化鉄の出現により保磁力が３０
００ｅ（エールステッド）程度のものが得られるように
なり、磁気記録が本格的に実用化されるようになった。

その後も磁気テープを小型化し、かつ高密度、高忠実度
記録をも満足させたいというニーズは強く、コバルト系
酸化鉄や二酸化クロムのように保磁力が５０００ｅ前後
或いはそれ以」二の物が開発され、現在重版されている
テープデツキのヘッドはこの範囲の保磁力を有する磁気
テープを用いて記録・再生成いは消去ができるように設
計されている。

−・方最近になって針状鉄粉が開発され、それをを用い
たメタルテープが実用化された。

針状鉄粉は、通常保磁力（Ｈｃ）が１４００〜１５００
０ｅと高く、これを使用したメタルテープは高密度・高
忠実度記録という点で非常に優れているが、ＨＣが高す
ぎるため、従来南画され汗及しているテープデツキのヘ
ッドでは記録の消去や再録音、再録画ができない。

また針状鉄粉は化学的活性が高く、磁気テープ製造用磁
気塗料の製造時等において空気中の酸素と反応して発火
する危険が大きいという問題点がある。

、明が解決しようとする問題点 未発１ｇ＋は、磁気記録用針状鉄粉の保磁力を低下させ
、従来南画され汗及しているテープデツキのヘッドでも
記録の消去や再録音、再録画が可を艶な程度、即ち８０
０〜９０００ｅ前後にすることができる方法を提供する
ことを目的とし、併せて磁性塗料を製造するｌ＃２ｋｊ
；＝における発火をも防止する方法をも提供するもので
ある。

本発明の磁気記録用針状鉄粉の保磁力低下方法は、針状
鉄粉を有機ケイ素化合物で処理することを特徴とする。

この方法は市販されているＨｃ＝１４００〜１５０００
ｅの磁気記録用針状鉄粉の保磁力低下方法としても効果
があるが、製造段階から低Ｈｃ化の方向で条件を設定し
た針状鉄粉に適用した場合に最も効果的であり、目標と
するＨｃ＝８００〜９０００ｅの針状鉄粉を容易に得る
ことができる。

即ち針状鉄粉が、塩化第１鉄の水溶液をフルカリ領域で
酸化して得られる針状のα−Ｆ　ｅ　ＯＯＨを、好まし
くは水ガラス又は有機ケイ素化合物で前処理した後、脱
水して得られるα−Ｆｅ２ｅｓを還元したものであり、
好ましくは更にその針状鉄粉の表面を窒化処理したもの
を、本発明により有機ケイ素化合物処理すれば、少ない
有機ケイ素化合物処郡回数でＨｃ＝８００〜９０００ｅ
の針状鉄粉を得ることができる。

１回の有機ケイ素化合物処理による針状鉄粉への有機ケ
イ素化合物の付着量は１玉量％以下とするのが良い、１
回の処理でｌ！ｌｉ量％以−ヒ付着させようとすると、
針状鉄粉表面への付着ムラを生じ易いので好ましくない
。

１回の有機ケイ素化合物処理で被処理針状鉄粉の保磁力
をおよそ１００〜１５００ｅ低下させることができるの
で、目標とする保磁力値に応じて有機ケイ素化合物処理
を複数回繰り返して行えばよい。

本発明において使用する有機ケイ素化合物としては、下
記の一般式（１）で示される、通常シリコーンオイルと
して市販されているものを用いるのが良い。

このような有機ケイ素化合物を適当な有機溶剤例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の溶液とし、針状鉄粉を
含浸処理し、分離乾燥する。

ここで−般的な針状鉄粉の製造方法について述べると、
２価の鉄塩１例えば硫酩第１鉄（ＦｅＳ０４）又は塩化
第１鉄（ＦｅＣｕ２）の水溶液をアルカリ性とし空気で
酸化すると針状のゲータイト（α−ＦｅＯＯＨ）が得ら
れる。ここで鉄塩のｃ度、アルカリが比、空気が１反応
時間、反応温度、攪拌条件等の条件を３ＪｔＭすること
により粒子の長袖（Ｌ）、軸比（Ｌ／Ｄ）（Ｄは直径）
、比表面桔、最終製品である針状鉄粉の保磁力等をコン
トロールすることができる。

高保磁力針状鉄粉を製造するためには軸比（Ｌ／Ｄ）を
１０／１前後とするのが良いが、低保磁方針状鉄粉を得
るには軸比（Ｌ／Ｄ）が７／３前後のライスパーティク
ル（米粒）状とする方が良い。

このようにして得られた針状ゲータイト（α−ＦｅＯＯ
Ｈ）を脱水することにより、針状のα−Ｆｅ２Ｏ３が得
られるが、脱水に先立って水ガラス（Ｎａ２Ｓ　ｉ　０
３　＊　ｘ口２Ｏ）を用いてＳｉ処理する。このＳｉ処
理はα−Ｆｅ２Ｏ３を還元して鉄粉にする際の形崩れ防
止を目的とするものであり、有機ケイ素化合物で前処理
しても良い。

このＳｉ処理はＳ　ｉ　／　Ｆ　ｅ　＝　１％程度にな
るように行うのが適当である。

かくして得られたα−Ｆｅ２Ｏ３を７００度前後で水素
還元することにより針状鉄粉が製造される。

低保磁力針状鉄粉を得るには、水素還元後窒素気流を導
入して金属Ｆｅの表面を窒化した方が良い。

［実施例１］ 塩化第１鉄（ＦｅＣ１２）のアルカリ性水溶液に空気を
吹き込み、酸化して軸比Ｌ／Ｄ＝７／３（Ｌは粒子の長
軸、Ｄは直径）の針状（ライスパーティクル状）のα−
ＦｅＯＯＨを得、これを水ガラス水溶液で前処理した。

この水ガラス前処理は、後述の１［程でα−ＦｅｚＯ３
を還元して鉄粉にする際の形崩れ防止が目的である。

このように前処理したα−ＦｅＯＯＨを脱水するとα−
Ｆｅ２ｅ３となる０次にこのα−Ｆｅ２Ｏ３を７００度
で水素気流中で還元して針状鉄粉とし、続けて窒素気流
を導入して金属Ｆｅの表面を窒化した。

この針状鉄粉の保磁力（Ｈｃ）を測定したところ、１Ｏ
５００ｅであった。

これをシリコンオイル（信越化学昧製：銘柄Ｆ９６）の
５０％トルエン溶液に含浸し、分離乾燥してシリコンオ
イルを１％付着させたもののＨｃを測定したところ、９
２Ｏ０ｅであった。この処理を再度行ったところＨｃ＝
８０００ｅの針状鉄粉を得た。

またこのように有機ケイ素化合物で処理した針状鉄粉は
、磁気テープ製造用磁気塗料の製造時等において空気中
の酸素と反応して発火することがなくなった。

［実施例２］ 関東電化（財）型針状鉄粉（Ｈｃ＝１５０００ｅ）をシ
リコンオイル（信越化学鱈製：銘柄Ｆ９６）の５０％ト
ルエン溶液に含浸し、分離乾燥してシリコンオイルを１
％付着させたもののＨｃを測定したところ、１３５００
ｅであった。この処理を再度行ったところ、Ｈｃ＝１２
Ｏ００ｅの針状鉄粉を得た。シリコンオイル処理を繰り
返し行って、最終的にＨｃ＝８８００ｅの針状鉄粉を得
た。

発明の効果 ■簡単な処理で針状鉄粉の保磁力を低下させ、従来布板
され普及しているテープデツキのヘッドでも記録の消去
や再録音、再録画が回部な程度、即ち保磁力が８００〜
９０００ｅ前後の針状鉄粉にすることができる。

■磁気テープ製造用磁気塗料の製造時等において空気中
の酸素と反応して発火することがない針状鉄粉が得られ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　針状鉄粉を有機ケイ素化合物で処理することを特徴
   とする磁気記録用針状鉄粉の保磁力低下方法。 ２　１回の有機ケイ素化合物処理による針状鉄粉への有
   機ケイ素化合物の付着量を１重量％以下とし、有機ケイ
   素化合物処理を複数回繰り返して行うことよりなる特許
   請求の範囲第１項記載の磁気記録用針状鉄粉の保磁力低
   下方法。 ３　針状鉄粉が、２価の鉄塩の水溶液をアルカリ領域で
   酸化して得られる針状のα−ＦｅＯＯＨを脱水して得ら
   れるα−Ｆｅ＿２Ｏ＿３を還元したものである特許請求
   の範囲第１項記載の磁気記録用針状鉄粉の保磁力低下方
   法。 ４　針状鉄粉が、塩化第１鉄の水溶液をアルカリ領域で
   酸化して得られる針状のα−ＦｅＯＯＨを水ガラス又は
   有機ケイ素化合物で前処理した後脱水して得られるα−
   Ｆｅ＿２Ｏ＿３を還元し、さらに窒化処理したものであ
   る特許請求の範囲第１項記載の磁気記録用針状鉄粉の保
   磁力低下方法。