JPH0456709A - 紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造法 - Google Patents

紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造法

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JPH0456709A
JPH0456709A JP2168684A JP16868490A JPH0456709A JP H0456709 A JPH0456709 A JP H0456709A JP 2168684 A JP2168684 A JP 2168684A JP 16868490 A JP16868490 A JP 16868490A JP H0456709 A JPH0456709 A JP H0456709A
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谷原 守
Yasutaka Ota
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Kenji Okinaka
健二 沖中
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浩史 川崎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度記録用として高出力特性及び低ノイズ
レベルを有する磁性粒子粉末として最適である軸比(長
軸径:短軸径)が大きく、粒度が均斉であって、樹枝状
粒子が混在しておらず、しかも、結晶子サイズが小さく
、適当な大きさの比表面積と高い保磁力を有している紡
錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造
法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、ビデオ用、オーディオ用の磁気記録再生用機器の
長時間記録化、小型軽量化が激化しており、特に、昨今
におけるVTR(ビデオ・テープ・レコーダー)の普及
は目覚ましく、長時間記録化並びに小型軽量化を目指し
たVTRの開発が盛んに行われている。一方においては
、磁気記録媒体である磁気テープに対する高性能化、高
密度記録化の要求が益々高まってきている。
即ち、磁気記録媒体の高画像画質、高出力特性、殊に周
波数特性の向上及びノイズレベルの低下が要求され、そ
の為には、残留磁束密度Brの向上、高保磁力化並びに
、分散性、充填性、テープ表面の平滑性の向上が必要で
あり、益々5/N比の向上が要求されてきている。
磁気記録媒体のこれらの諸特性は磁気記録媒体に使用さ
れる磁性粒子粉末と密接な関係を有するものであるが、
近年においては、従来の酸化鉄磁性粒子粉末に比較して
高い保磁力と大きな飽和磁化を有する鉄を主成分とする
金属磁性粒子粉末が注目され、ディジタルオーディオチ
ーブ(DAT )、81IIIビデオテープ、旧−8テ
ープ並びにビデオフロッピー等の磁気記録媒体に使用さ
れ実用化されている。しかしながらこれらの鉄を主成分
とする金属磁性粒子粉末についても更に特性改善が強く
望まれている。
今、磁気記録媒体の諸特性と使用される磁性粒子粉末の
特性との関係について詳述すれば次の通りである。
ビデオ用磁気記録媒体として高画像画質を得る為には、
日経エレクトロニクス(1976年)5月3日号第82
〜105頁の記載からも明らかな通り、■ビデオS/N
比、■クロマS/N比、■ビデ1周波数特性の向上が要
求される。
ビデオS/N比の向上をはかる為には、磁性粒子粉末の
微粒子化及びそのビークル中での分散性、塗膜中での配
向性及び充填性を向上させること、並びに、磁気記録媒
体の表面平滑性を改良することが重要である。
即ち、ビデオS/N比の向上を計る一つの方法としては
磁気記録媒体に起因するノイズレベルを低下させること
が重要であり、そのためには、上記記載から明らかなよ
うに使用される磁性粒子粉末の粒子サイズを微細化する
方法が有効であることが知られている。
磁性粒子粉末の粒子サイズを表す一つの方法として粒子
粉末の比表面積の値がしばしば用いられるが、磁気記録
媒体に起因するノイズレベルは使用される磁性粒子粉末
の比表面積が大きくなる程低くなる傾向にあることも一
般的に知られているところである。
この現象は、例えば特開昭58−159231号公報の
「第1図」等に示されている。「第1図」は金属磁性粒
子粉末を用いて得られる磁気テープにおける粒子の比表
面積とノイズレベルとの関係を示す図であり、粒子の比
表面積が大きくなる程ノイズレベルは直線的に低下して
いる。
従って、ビデオS/N比の向上をはかり、ノイズレベル
を低下させる為には、磁性粒子粉末の比表面積が出来る
だけ大きいことが要求されている。
しかしながら、磁性粒子粉末の比表面積があまりにも大
きくなると、磁性粒子の単位表面積当たりのバインダー
量が減り、磁性粒子粉末のビークル中での分散性、塗膜
中での配向性及び充填性を上げることが困難となり、表
面平滑性が得られなくなるのでビデオS/N比が低下す
る原因となり、−概に磁性粒子粉末の比表面積のみを大
きくすることはかえって好ましく無い場合もある。その
為、磁性粒子粉末のビークル中への分散技術との兼ね合
わせて最適な大きさの比表面積を選ぶことが重要となっ
てくる。
一方、金属磁性粒子粉末のノイズに関して言えば、金属
磁性粒子粉末の結晶子サイズとも関係があることが知ら
れている。
この現象は、例えば「総合電子リサーチ発行、r磁気記
録媒体総合資料集J (昭和60年8月15日)の第1
23頁」の「図38」等に示されている。
「図38」は鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を用い
て得られる磁気テープにおける粒子の結晶子サイズとノ
イズの相関を示す図であり、粒子の結晶子サイズが小さ
くなる程ノイズが小さくなることを示している。
従って、磁気記録媒体に起因するノイズレベルを低下さ
せる為には、金属磁性粒子の結晶子サイズを出来るだけ
小さくすることも有効な手段である。
上述した通り、ビデオS/N比の向上をはかり、ノイズ
レベルを低下させる為には、磁性粒子粉末の結晶子サイ
ズが出来るだけ小さく、しかも、適当な大きさの比表面
積、殊に、30〜60 n(/g程度を有し、且つ、粒
度が均斉であり、樹枝状粒子が混在していないことによ
って、磁性粒子粉末のビークル中での分散性、塗膜中で
の配向性及び充填性が優れていることが要求されている
次に、クロマS/Nの向上を図る為には、磁気記録媒体
の表面性の改良、配向度の改良が重要であり、その為に
は分散性、配向性の良い磁性粒子粉末がよく、そのよう
な磁性粒子粉末としては、軸比(長軸径:短軸径)が大
きく、粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在しておら
ず、しかも、適当な大きさの比表面積を有していること
が要求される。
更に、ビデオ周波数特性の向上を図る為には、磁気記録
媒体の保磁力Hcが高く、且つ、残留磁束密度Brが大
きいことが必要である。
磁気記録媒体の保磁力Hcを高める為には、磁性粒子粉
末の保磁力Hcができるだけ高いことが要求されており
、現在、ビデオフロッピー用、DAT用、8III11
ビデオ用、Hi−8用等に使用される磁性粒子粉末の保
磁力は、13000e〜17000e程度が要求されて
いる。
磁性粒子粉末の保磁力は、一般にはその形状異方性に起
因して生じる為粒子の軸比(長軸径:短軸径)が大きく
なる程保磁力は増加する傾向にあるが、一方、結晶子サ
イズが小さくなる程保磁力は小さくなる傾向にある為、
上述したビデオS/N比の向上をはかる目的でノイズレ
ベルを低下させる為に結晶子サイズを小さくすると、保
磁力が低下し、ビデオ周波数特性を向上させることが困
難となる。従って、磁性粒子粉末の保磁力を出来るだけ
高く維持しながら、小さい結晶子サイズを有する磁性粒
子粉末が強く要求されている。
鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末は、一般に、出発原
料であるゲータイト粒子、これを加熱脱水して得られる
ヘマタイト粒子、又はこれらに鉄以外の異種金属を含有
する粒子を還元性ガス中、加熱還元することにより得ら
れている。
従来、出発原料であるゲータイト粒子粉末を製造する方
法としては、第一鉄塩水溶液に当量以上の水酸化アルカ
リ水溶液を加えて得られる水酸化第一鉄を含む懸濁液を
pH11以上にて80℃以下の温度で酸素含有ガスを通
気して酸化反応を行うことにより針状ゲータイト粒子を
生成させる方法、及び、第一鉄塩水溶液と炭酸アルカリ
水溶液又は炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水溶液とを反
応させて得られたFeCO3又はFe含有沈澱物を含む
懸濁液に酸素含有ガスを通気して酸化反応を行うことに
より紡錘状を呈したゲータイト粒子を生成させる方法等
が知られている。
〔発明が解決しようとする課B] 軸比(長軸径:短軸径)が大きく、粒度が均斉であって
、樹枝状粒子が混在しておらず、しかも結晶子サイズが
小さく、適当な大きさの比表面積と高い保磁力を有して
いる鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末は、現在、最も
要求されているところであるが、前述公知方法のうち前
者の方法によって得られた針状晶ゲータイト粒子は、軸
比(長軸径:短軸径)が10以上と大きいものであるが
、樹枝状粒子が混在しており、また、粒度から言えば、
均斉な粒度を有した粒子とは言い難く、該針状晶ゲルタ
イト粒子を加熱還元して得られた鉄を主成分とする金属
磁性粒子粉末は、軸比(長軸径:短軸径)が大きいこと
によって高い保磁力を有するものではあるが、樹枝状粒
子が混在しており、均斉な粒度を有したものとは言い難
い。
前述公知方法のうち後者の方法によって得られた紡錘形
を呈したゲータイト粒子は、粒度が均斉であり、また、
樹枝状粒子が混在していない粒子ではあるが、一方、軸
比(長軸径:短軸径)の大きな粒子が生成し難いという
欠点があり、殊に、この現象は生成粒子の長軸径が小さ
くなる程顕著になるという傾向にある。この紡錘形を呈
したゲータイト粒子を加熱還元して得られた鉄を主成分
とする金属磁性粒子粉末は、粒度が均斉であり、また、
樹枝状粒子が混在していないことによってビークル中に
おける分散性、塗膜中での配向性及び充填性が優れたも
のではあるが、軸比 (長軸径:短軸径)が小さい為高
い保磁力を持つ粒子を得ることが困難であるという欠点
を有している。
更に、後述のような軸比改良の検討により比較的高い保
磁力を持つ粒子も得られるようになっているが、これら
の粒子は、その結晶子サイズが大きいという欠点を有し
ている。粒度が均斉であって、樹枝状粒子が混在してお
らず、しかも、高い保磁力を持ちながら、結晶子サイズ
が小さく、且つ、適当な大きさの比表面積を有する鉄を
主成分とする金属磁性粒子は、未だ得られていない。
従来、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておらず
、しかも、高い保磁力を有する紡錘形を呈した鉄を主成
分とする金属磁性粒子粉末を得る為、紡錘形を呈したゲ
ータイト粒子の軸比(長軸径:短軸径)を大きくする方
法が種々試みられており、例えば、特開昭59−232
922号公報、特開昭60−21307号公報、特開昭
60−21819号公報、特開昭60−36603号公
報及び特開平2−51429号公報に記載の方法がある
が、これらの方法により得られた紡錘形を呈した鉄を主
成分とする金属磁性粒子粉末は、後出図2及び図3に示
す通り、結晶子サイズが小さく、適当な大きさの比表面
積と高い保磁力を有する粒子であるとは言い難い。
そこで、本発明は、軸比(長軸径−短軸径)が大きく、
粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在しておらず、しか
も、結晶子サイズが小さく、適当な大きさの比表面積と
高い保磁力を有している紡錘形を呈した鉄を主成分とす
る金属磁性粒子粉末を得ることを技術的課題とする。
〔課題を解決する為の手段〕
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成でき
る。
即ち、本発明は、炭酸アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ
・水酸化アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応させ
て得られたFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液
を非酸化性雰囲気下において熟成した後、該FeC0z
又はFe含有沈澱物を含む懸濁液中に酸素含有ガスを通
気して酸化することにより紡錘形を呈したゲータイト粒
子を生成させるにあたり、前記炭酸アルカリ水溶液、前
記炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水溶液、前記第一鉄塩
水溶液及び酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記F
eCO5又はFe含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかに
、あらかじめプロピオン酸又はその塩を存在させておく
ことにより、紡錘形を呈したゲータイト粒子を生成させ
、必要により、該紡錘形を呈したゲータイト粒子又は、
該紡錘形を呈したゲータイト粒子を加熱脱水して得られ
た紡錘形を呈したヘマタイト粒子をNi、 A1.、S
i、 P 、 Co5Mg、 B及びZnから選ばれる
金属化合物の少なくとも1種で被着処理し、次いで、被
着処理をしていないか若しくは被着処理をしている上記
紡錘形を呈したゲータイト粒子又は、これら粒子を非還
元性雰囲気中、300〜800℃の温度範囲で加熱処理
をして得られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子を還元性
ガス中で加熱還元して紡錘形を呈した鉄を主成分とする
金属磁性粒子を得ることよりなる紡錘形を呈した鉄を主
成分とする金属磁性粒子粉末の製造法である。
次に、本発明方法実施にあたっての諸条件について述べ
る。
本発明において使用される第一鉄塩水溶液としては、硫
酸第一鉄水溶液、塩化第−鉄水溶液等がある。
本発明における炭酸アルカリ水溶液としては、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム等の水溶液が
、水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の水溶液を使用することができる。
本発明における熟成は、N2ガス等の不活性ガスを液中
に通気することにより不活性雰囲気下において行い、ま
た、当該通気ガスや機械的操作等により撹拌しながら行
う。
本発明におけるFeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸
濁液の熟成温度は35〜60℃1熟成時間は50〜50
0分間である。
35℃未満の場合には、軸比(長軸径:短軸径)が小さ
くなり、本発明の目的とする軸比(長軸径:短軸径)の
大きい紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末が得られない
。60℃を越える場合にも、本発明の目的とする軸比(
長軸径:短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト粒
子粉末を得ることができるが、必要以上に熟成温度を上
げる意味がない。
50分間未満である場合には、本発明の目的とする軸比
(長軸径:短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータイト
粒子粉末が得られない。500分間を越える場合にも、
本発明の目的とする軸比(長軸径:短軸径)の大きい紡
錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得ることができるが
、必要以上に長時間にする意味がない。
本発明におけるpHは7〜11である。7未満、又は1
1を越える場合には、紡錘形を呈したゲータイト粒子粉
末を得ることができない。
本発明のゲータイト生成反応の酸化時における反応温度
は、35〜70’Cである。35℃未満である場合には
、本発明の目的とする軸比(長軸径:短軸径)の大きい
紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末を得ることができな
い。
70℃を越える場合には、紡錘形を呈したゲータイト粒
子中に粒状へマタイト粒子粉末が混在してく る。
本発明のゲータイト生成反応の酸化時における酸化手段
は、酸素含有ガス(例えば空気)を液中に通気すること
により行い、また、当該通気ガスや機械的操作等により
撹拌しながら行う。
本発明におけるプロピオン酸又はその塩は、生成する紡
錘形を呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径:短軸径)
及び短軸径に関与するものであるから、酸素含有ガスを
通気して酸化する前の段階で反応中に存在させておく必
要があり、炭酸アルカリ水溶液、炭酸アルカリ・水酸化
アルカリ水溶液、第一鉄塩水溶液及び酸素含有ガスを通
気して酸化する前のFeCO5又はFe含有沈澱物を含
む懸濁液のいずれかの段階で存在させることができる。
本発明におけるプロピオン酸の塩としては、プロピオン
酸ナリトウム、プロピオン酸カリウム、プロピオン酸カ
ルシウム、プロピオン酸亜鉛、プロピオン酸コバルト、
プロピオン酸マグネンウム等を使用することができる。
本発明におけるプロピオン酸又はその塩の存在量は、F
eに対し01〜100モル%の範囲である。
0.1モル%未満である場合には、本発明の目的とする
軸比(長軸径:短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータ
イト粒子粉末を得ることができない。
10.0モル%を越える場合にも、本発明の目的とする
軸比(長軸径:短軸径)の大きい紡錘形を呈したゲータ
イ1粒子粉末を得ることができるが、必要以上に添加す
る意味がない。
本発明において、加熱還元時の粒子形状のくずれ及び粒
子間の焼結を防止する為に、あらかじめ出発原料をNi
、 AI、5iSP 、 Co、 Mg、 B及びZn
から選ばれる金属化合物の少なくとも1種で被着処理を
施すことが好ましい。これらの金属化合物は焼結防止効
果を有するだけでなく、還元速度を制御する働きも有す
るので、必要に応して組み合わせて使用することが好ま
しい。
上記金属化合物で被着処理を施した出発原料は、そのま
ま還元しても目的とする鉄を主成分とする金属磁性粒子
粉末を得ることができるが、磁気特性、粉体特性のコン
トロール及び形状のコントロールの為には、常法により
、還元に先立って、あらかじめ、非還元性ガス雰囲気中
において加熱処理を施しておくことが好ましい。
上記非還元性ガス雰囲気中における加熱処理は、空気、
酸素ガス、窒素ガス流下、300〜800℃の温度範囲
で行うことができ、該加熱処理温度は、出発原料粒子の
被着処理に用いた金属化合物の種類に応じて適宜選択す
ることがより好ましい。
800 ”Cを越える場合には、粒子の変形と粒子及び
粒子相互間の焼結を引き起こしてしまう。
本発明における加熱還元の温度範囲は、300〜550
℃が好ましい。
300℃未満である場合には、還元反応の進行が遅く、
長時間を要する。
また、550 ’Cを越える場合には、還元反応が2激
に進行して粒子の変形と、粒子及び粒子相互間の焼結を
引き起こしてしまう。
本発明における加熱還元後の鉄を主成分とする金属磁性
粒子粉末は周知の方法、例えば、トルエン等の有機溶剤
中に浸漬する方法及び還元後の鉄を主成分とする金属磁
性粒子粉末の雰囲気を−H不活性ガスに置換した後、不
活性ガス中の酸素含有量を徐々に増加させながら最終的
に空気とすることによって徐酸化する方法等により空気
中に取り出すことができる。
本発明においては、従来から鉄を主成分とする金属磁性
粒子粉末の各種特性の向上の為に、出発原料であるゲー
タイト粒子の生成に際し、通常添加されるCo、 Ni
、 Cr、、Zn、 AI、Mn等のFe以外の異種金
属を添加することができ、この場合にも、本発明の目的
とする軸比(長軸径:短軸径)が大きく、しかも、結晶
子サイズが小さく、適当な大きさの比表面積と高い保磁
力を有しているゲータイト粒子粉末を得ることができる
〔作  用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、炭酸アルカリ水
溶液又は炭酸アルカリ・水酸化アルカリ水溶液と第一鉄
塩水溶液とを反応させて得られたFeC0,又はFe含
有沈澱物を含む懸濁液を非酸化性雰囲気において熟成し
た後、該FeCO3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液中
に酸素含有ガスを通気して酸化することにより紡錘形を
呈したゲータイト粒子粉末を生成させるにあたり、前記
炭酸アルカリ水溶液、前記炭酸アルカリ・水酸化アルカ
リ水溶液、前記第一鉄塩水溶液及び酸素含有ガスを通気
して酸化する前の前記FeCO5又はFe含有沈澱物を
含む懸濁液のいずれかに、あらかじめプロピオン酸又は
その塩を存在させておくことにより紡錘形を呈したゲー
タイト粒子を生成させ、該紡錘形を呈したゲータイト粒
子又は該紡錘形を呈したゲータイト粒子を加熱脱水して
得られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子を還元性ガス中
で加熱還元した場合には、軸比(長軸径:短軸径)が大
きく、粒度が均斉であって樹枝状粒子が混在しておらず
、しかも、結晶子サイズが小さく、適当な大きさの比表
面積と高い保磁力とを有している紡錘形を呈した鉄を主
成分とする金rIA磁性粒子粉末を得ることができると
いう事実である。
また、本発明においては、生成する紡錘形を呈したゲー
タイト粒子をNi、、AI、 Si、、P 、 Co、
 Mg。
B及びZnから選ばれる金属化合物の少なくとも1種で
被着処理し、次いで、該粒子または該粒子を非還元性雰
囲気中、300〜800℃の温度範囲で加熱処理を行っ
て得られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子を還元性ガス
中で加熱還元した場合にも、本発明の目的とする鉄を主
成分とする金属磁性粒子粉末を得ることができるととも
に、加熱還元時の粒子の形状のくずれ及び粒子間の焼結
が防止されることによって、紡錘形を呈したゲータイト
粒子の形状及び軸比(長軸径:短軸径)をより効果的に
保持継承することができる。
本発明において、軸比(長軸径−短軸径)の大きな紡錘
形を呈したゲータイト粒子が得られる理由について、本
発明者は、後出の比較例に示す通リ、プロピオン酸又は
その塩を存在させずに熟成のみを行った場合、塾成を行
わずにプロピオン酸又はその塩を存在させた場合のいず
れの場合にも本発明の効果が得られないことから、熟成
工程とプロピオン酸又はその塩との相乗効果ムこよるも
のと考えている。
従来、炭酸アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ・水酸化ア
ルカリ水溶液と第一鉄塩水?8液とを反応させて得られ
たFeC0,又はFe含有沈澱物を含む懸濁液を得た後
、該FeC0,+ヌはFe含有沈澱物を含む懸ifi液
中に酸素含有ガスを通気して酸化することにより得られ
た紡錘形を呈したゲータイト粒子は、電子顕微鏡で注意
深く観察すると、細長い1次粒子が藁を束ねたような結
晶成長をし2ており、1次粒子の個数が増えることによ
りゲータイト1ケの粒子の幅方向が大きく成長する為に
軸比(長軸径:短軸径)の小さい紡錘形を呈し7たゲー
タイト粒子が得られ易い。
しかも、該紡錘形を呈したゲータイト粒子を通常の方法
で、焼結防止処理を施し7て還元性ガス巾で加熱処理を
行うことによって金属磁性粒子粉末を得た場合、前記藁
を束ねたような細長い1次粒子間の結晶成長が進むたぬ
、得られた金属磁性粒子粉末の結晶子サイズは、Fe(
OR)zの酸化反応によって得られた針状のゲータイト
を出発原料とした金属磁性粒子粉末の結晶子サイズに比
較して大きい(直のものしか得られていない3 本発明において、結晶子サイズが小さいにもがかわらず
適当な大きさの比表面積と高い保磁力を有する鉄を主成
分とする金属磁性粒子粉末が得られる理由ムこついて、
本発明者は、本発明における紡錘形を呈したゲータイト
粒子は、熟成工程とプロピオン酸又はその塩との相乗効
果に起因し2て、粒子の幅方向をせばめることが出来る
ごとによって軸比(長軸径:短軸径)が向−トシ、てお
り、粒子成長過程でゲータイト粒子の幅方向の成長を制
御することによって還元時の一次粒子の幅方向の成長を
抑えていることによるものと考えている。
今、本発明者が行った数多くの実験例からその一部を抽
出して説明すれば、以下の通りである。
図Iは、プロピオン酸ナトリウムの存在量と紡錘形を呈
しまたゲータイト粒子の軸比(長軸径:短軸径)との関
係を示したものである。
即ち、プロピオン酸ナトリウムをFeLこ対しO〜・1
00モル%を存在させた以外は、後出実施例1、実施例
5及び実施例7の各実施例と同様にして得れた紡錘形を
呈したゲータイト粒子の軸比(長軸径:短軸径)とプロ
ピオン酸ナトリウl、の存在量との関係を示したもので
ある。
図1中、曲線A、B及びCは、それぞれ長軸径0.3〜
0.5μ雫程度、長軸径0.2μm程度及び長軸径0.
1 μ−程度の紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末であ
る。
図1から明らかな通り、プロピオン酸ナトリウトの存在
量が増加する程得られる紡錘形を呈したゲータイト粒子
の軸比(長軸径:短軸径)が大きくなる傾向にある。
従来、炭酸アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応さ
せて得られたFeC0rを含む懸濁液中に酸素含有ガス
を通気して酸化する、:とにより紡錘形を呈したゲータ
イト粒子粉末を生成させる方法において、クエン酸、酒
石酸等のカルボン酸及びその塩を存在させるものとし、
て特開昭50〜)i0999号公報に開示の方法がある
が、この場合には、「紡錘状から球状に近い回転ダ円体
の粒子が得られる。」なる記載の通り、軸比(長軸径:
短軸径)の小さいゲータイト粒子が得られており、本発
明におけるプロピオン酸又はその塩の作用、効果とは全
く相違するものである5 図2は、紡錘形を呈しまた鉄を主成分とする金属磁性粒
子粉末のBET比表面積と結晶子サイズとの関係を示し
たものである。
図2中、△印及びX印は、いずわも従来法により得られ
た紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末で
あり、それぞれ、前出特開昭60−36603号公報及
び前出特開平2−51429号公報に記載する方法によ
り得られた鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末である。
また、O印は、本発明に係る紡錘形を呈した鉄を主成分
とする金属磁性粒子粉末である。
本発明に係る紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性
粒子粉末は、従来法により得られた紡錘形を呈した鉄を
主成分とする金属磁性粒子粉末に比べ結晶子サイズが小
さいにもかかわらず適当な大きさの比表面積を有するも
のである。
図3は、紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子
粉末の保磁力と結晶子サイズとの関係を示したものであ
る。
図3中、Δ印及びX印は、いずれも従来法により得られ
た紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末で
あり、それぞれ、前出特開昭60−36603号公報及
び前出特開平2−51429号公報に記載する方法によ
り得られた鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末である。
また、Q印は、本発明に係る紡錘形を呈した鉄を主成分
とする金属磁性粒子粉末である。
本発明に係る紡錘形を呈した金属磁性粒子粉末は、従来
法により得られた紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属
粒子粉末に比べ、結晶子サイズが小さいにもかかわらず
高い保磁力を有するものである。
〔実施例] 次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明する。
尚、以下の実施例並びに比較例における粒子の長袖径、
軸比(長軸径:短軸径)は、いずれも電子顕微鏡写真か
ら測定した数値の平均値で示した値であり、また、比表
面積はBET法によるN2ガス吸着量から測定した値で
示した。
結晶子サイズは、X線回折法で測定される結晶粒子の大
きさを(110)結晶面に垂直な方向における結晶粒子
の径で表したものであり、その測定は、結晶度測定法に
基づいて、下記のシェラ−の式を用いて計算した値で示
した。
β cosθ 但し、β−装置による機械幅を差し引いた真の回折ピー
クの半値幅 に=シェラ一定数(0,9) λ=特性X線の波長 θ=回折角 〈紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の製造〉実施例1
〜9、比較例1〜3; 実施例1 毎秒3.4cmの速度でNZガスを流すことによって非
酸化性雰囲気に保持された反応容器中に、1945gの
プロピオン酸ナトリウム(Feに対し5.0モル%に該
当する。)を含む1.35mol/ j!のNa2CO
3水溶液6001を添加した後、Fe”1.35+mo
l/ lを含む硫酸第一鉄水溶液3001を添加、混合
し、温度50℃においてFeCO3の生成を行った。
上記FeC0,を含む懸濁液中に、引き続きN2ガスを
毎秒3.4cmの速度で吹き込みながら、温度50℃で
300分間保持した後、当該FeCO3を含む懸濁液中
に、温度50℃において毎秒2.8cmの速度で空気を
5.5時間通気して黄褐色沈澱粒子を生成させた。
尚、空気通気中におけるpHは8.5〜9.5であった
黄色褐色沈澱粒子は、常法により、炉別、水洗、乾燥、
粉砕した。
得られた黄褐色粒子粉末は、X線回折の結果、ゲータイ
トであり、図4に示す電子顕微鏡写真(x 30000
)から明らかな通り、平均値で長軸径0゜31μ朔、軸
比(長軸径:短軸径)ts、e:tの紡錘形を呈した粒
子からなり、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しないもの
であった。
実施例2〜7、比較例1〜3 PeCO3又はFe含有沈澱物の生成反応における炭酸
アルカリ水溶液の種類、濃度及び使用量、水酸化アルカ
リ水溶液の使用の有無、プロピオン酸又はその塩の種類
、量及び存在時期、第一鉄塩水溶液の種類、濃度及び使
用量、温度、熟成工程における温度及び時間並びに酸化
工程における温度及び反応時間を種々変化させた以外は
、実施例1と同様にして紡錘形を呈したゲータイト粒子
粉末を得た。
この時の主要製造条件及び緒特性を表1及び表2に示す
実施例2〜7で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒子
粉末は、いずれも粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しない
ものであった。
実施例5で得らねだ紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末
の電子顕微鏡写真(X 30000)を図5に示す。
また、比較例1で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒
子粉末は図6の電子顕微鏡写真(x 30000)に示
される通り、短軸径が太き(、軸比(長軸径:短軸径)
が小さいものであった2 実施例8 2、OLlot/IV、のCo50a ・IHzO水溶
液961Cに、撹拌しながら1.o、Omo1/fのN
a0Hi液365!を添加し7てCo (OH) zの
沈澱を生成した。このCo (OH) z沈澱物の上澄
液をできるだけ排出した後、36.5mo+のプロピオ
ン酸を添加して全容積を2542としたプロピオン酸コ
バルト溶液を用意する。
毎秒3.4cmの速度でN2ガスを流すことによって非
酸化性雰囲気に保持された反応容器中に、1.35mo
l/ 1.のNazCOz水溶液6001を添加した後
、Fe”1.35mol/ lを含む硫酸第一鉄水溶液
3001を添加、混合し、温度48℃においてFeCO
3の生成を行った。
上記FeC0*を含む懸濁液中、あらかじめ用意した前
記プロピオン酸コバルト溶液を添加する。
得られたFeC0yを含む懸濁液中に、引き続きN2ガ
スを毎秒3.4ctsの速度で吹き込みながら、温度4
8℃で300分間保持した後、該FeC0+を含む懸濁
液中に、温度48゛Cにおいて毎秒2.8cmの速度で
空気を5.1時間通気して黄褐色沈澱粒子を生成させた
尚、空気通気中におけるpHは8.4〜9,5であった
黄褐色沈澱粒子は、常法により、炉別、水洗、乾燥、粉
砕した。
得られた黄褐色粒子粉末は、X線回折の結果、ゲータイ
トであり、平均値で長軸径0.27μ側、軸比(長軸径
:短軸径)14.8:1の紡錘形を呈し5た粒子からな
り、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しないものであった
実施例9 プロピオン酸コバル) 4.5mol/ eを使用する
代わりにプロピオン酸亜鉛3.0moI/ lを使用し
た以外は、実施例8と同様にして紡錘形を呈したゲータ
イト粒子粉末を得た。
この時の主要製造条件及び緒特性を表1及び表2に示す
実施例9で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末
は、いずれも粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しないもの
であった。
〈紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の金属化合物によ
る被着処理)実施例10〜18、比較例4〜6;実施例
10 実施例1で得られた炉別、水洗した紡錘形を呈したゲー
タイト粒子のプレスケーキ4000g  (紡錘形を呈
したゲータイト粒子1000gに相当する。)を302
の水中に懸濁させた。この時の懸濁液のpHは9.1で
あった。
次いで、上記懸濁液にゲータイトに対し120重量%と
なるようにAl(NOz)r・9H20を120g添加
して10分間撹拌した。
次いで、上記懸濁液にゲータイトに対し21゜1重量%
となるようにCo(CHiCOO) 2 ・4Hz02
11g添加して10分間撹拌した。この時の懸濁液のp
Hは5.03であった。
次いで、上記懸濁液にゲータイトに対し18.0重量%
となるようにHJOiを300g溶解した溶液をゆっく
りと添加して、15分間撹拌し、た。
更に、NaOHを添加してpHを9.5に調整し、た後
、フィルタープレスで炉別し、続いて温水を用いて洗浄
した後、乾燥してA1. Co、 B化合物が被着され
たゲータイトを得た。
得られたゲータイト中のA1. Co、Bの含有量は、
それぞれAIとして0.71wt! 、Coは4.24
wt! 、Bとし、70.74wtX テあった。
実施例11〜18、比較例4〜6 被処理粒子の種類、月、Si、、P 、、Ni、 Mg
、 Co、B及びZn化合物の種類及び添加量を種々変
化させて、実施例10と同様の方法で金属化合物が被着
された紡錘形を呈したゲータイト粒子を得た。
この時の主要処理条件を表3に示す。
〈紡錘形を呈したヘマタイト粒子粉末の製造〉実施例1
9 実施例2で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒子を空
気中300℃で脱水して紡錘形を呈したへマタイト粒子
を得た。
得られたヘマタイト粒子は、電子顕微鏡写真の結果、平
均値で長軸径が0,36μm、軸比(長軸径;短軸径)
15.0:1であった。
〈紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の
製造〉実施例20〜29、比較例7〜9:実施例20 実施例10で得られたAI、 Co、B化合物が被着さ
れた紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末700gを空気
中410’Cで加熱処理してA1、C03B化合物が被
着されている紡錘形を呈したヘマタイト粒子粉末を得た
上記AI、Co、 B化合物が被着された紡錘形を呈し
たヘマタイト粒子粉末100gを約101の容積の回転
レトルト還元容器に投入し、駆動回転させなからH2ガ
スを毎分40ffiの割合で通気し、還元温度400′
Cで還元した。
還元して得られた^I、 Co、Bを含有する鉄を主成
分とする金属磁性粒子粉末は、空気中に取り出した時!
激な酸化を起こさないように、トルエン液中に浸漬して
取り出した。
一部を取り出し、トルエンを蒸発させながら表面に安定
な酸化被膜を形成した。
このAI、Co及びBを含有する鉄を主成分とする金属
磁性粒子粉末は、図7に示す電子顕微鏡写真(x 30
000)から明らかな通り、平均長軸0.27μm、軸
比(長軸径:短軸径H4,8:1、比表面積49.8r
I?/g及び結晶子サイズ160人であり、粒度が均斉
で樹枝状粒子の混在しない微細なものであった。
また、磁気特性は、保磁力Hc 15500e、飽和磁
化σs 156.9 emu/gであった。
実施例21〜29、比較例7〜9 出発原料の種類、加熱処理温度及び非還元性雰囲気の種
類並びに還元温度及びH2流量を種々変化させた以外は
実施例20と同様にして紡錘形を呈した鉄を主成分とす
る金属磁性粒子粉末を得た。
この時の主要製造条件及び緒特性を表4に示す。
実施例20乃至29で得られた紡錘形を呈した鉄を主成
分とする金属磁性粒子粉末は、いずれも、粒度が均斉で
樹枝状粒子が混在しないものであった。
実施例24で得られた鉄を主成分とする金属磁性粒子粉
末の電子顕微鏡写真(x 30000)を図8に示表 〔発明の効果] 本発明に係る紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性
粒子粉末の製造法によれば、前出実施例に示した通り、
軸比(長軸径:短軸径)が大きく粒度が均斉であって、
樹枝状粒子が混在しておらず、しかも、結晶子サイズが
小さく、適当な大きさの比表面積と高い保磁力を有して
いる紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末
を得ることができるので、高密度記録用、低ノイズレベ
ル用の磁性粒子粉末として好適である。
更に、磁性塗料の製造に際して、本発明に係る鉄を主成
分とする金属磁性粒子粉末を用いた場合には、ビークル
中への分散が良好であり、充挙性が極めて優れ、S/N
比が大きい好ましい磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、プロピオン酸ナトリウムの存在量と紡錘形を呈
したゲータイト粒子粉末の軸比(長軸径:短軸径)との
関係を示したものである。 図1中、曲IA、B及びCは、それぞれ、長軸径0.3
〜0.5μ−程度 、長袖径0.2μm程変、長袖径0
.1 μm程度の紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末で
ある。 図2は、紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子
粉末のBET比表面積と結晶子サイズとの関係を示した
ものである。 図2中、△印及びX印は、従来法により得られた紡錘形
を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末、○印は、
本発明における鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末であ
る。 図3は、紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子
粉末の保磁力と結晶子サイズとの関係を示したものであ
る。 閲3中、△印及びX印は、従来法により得られた紡錘形
を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末、○印は、
本発明における鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末であ
る。 図4乃至回6は、それぞれ、実施例1、実施例5及び比
較例1で得られた紡錘形を呈したゲータイト粒子粉末の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(X 30000)であ
る。 図7及び図8は、実施例20及び実施例24で得られた
紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の粒
子構造を示す電子顕微鏡写真(X 30000)である
。 特許出暉人 戸田工業株式会社 記 6   8   10    /2 プOピオン−シブトリウムの41hl(rno1%)図 ? BET辻濠命株(mγ3) 図 図 CX30000) 口 /60 純品6+)イズ゛Cス) 回 (χ60000ン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炭酸アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ・水酸化ア
    ルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応させて得られた
    FeCO_3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液を非酸化
    性雰囲気下において熟成した後、該FeCO_3又はF
    e含有沈澱物を含む懸濁液中に酸素含有ガスを通気して
    酸化することにより紡錘形を呈したゲータイト粒子を生
    成させるにあたり、前記炭酸アルカリ水溶液、前記炭酸
    アルカリ・水酸化アルカリ水溶液、前記第一鉄塩水溶液
    及び酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記FeCO
    _3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかに、あ
    らかじめプロピオン酸又はその塩を存在させておくこと
    により、紡錘形を呈したゲータイト粒子を生成させ、該
    紡錘形を呈したゲータイト粒子または該紡錘形を呈した
    ゲータイト粒子を加熱脱水して得られた紡錘形を呈した
    ヘマタイト粒子を還元性ガス中で加熱還元して紡錘形を
    呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子を得ることを特徴
    とする紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉
    末の製造法。
  2. (2)炭酸アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ・水酸化ア
    ルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応させて得られた
    FeCO_3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液を非酸化
    性雰囲気下において熟成した後、該FeCO_3又はF
    e含有沈澱物を含む懸濁液中に酸素含有ガスを通気して
    酸化することにより紡錘形を呈したゲータイト粒子を生
    成させるにあたり、前記炭酸アルカリ水溶液、前記炭酸
    アルカリ・水酸化アルカリ水溶液、前記第一鉄塩水溶液
    及び酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記FeCO
    _3又はFe含有沈澱物を含む懸濁液のいずれかに、あ
    らかじめプロピオン酸又はその塩を存在させておくこと
    により紡錘形を呈したゲータイト粒子を生成させ、該紡
    錘形を呈したゲータイト粒子または該紡錘形を呈したゲ
    ータイト粒子を加熱脱水して得られた紡錘形を呈したヘ
    マタイト粒子をNi、Al、Si、P、Co、Mg、B
    及びZnから選ばれる金属化合物の少なくとも1種で被
    着処理し、次いで、該粒子または該粒子を非還元性雰囲
    気中、300〜800℃の温度範囲で加熱処理をして得
    られた紡錘形を呈したヘマタイト粒子を還元性ガス中で
    加熱還元して、紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁
    性粒子を得ることを特徴とする紡錘形を呈した鉄を主成
    分とする金属磁性粒子粉末の製造法。
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CN114796588A (zh) * 2022-04-19 2022-07-29 西安交通大学医学院第一附属医院 一种磁性微米栓塞热疗介质及其制备与应用

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