JPH1197164A - 加熱調理器およびこれを用いた加熱調理方法 - Google Patents

加熱調理器およびこれを用いた加熱調理方法

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JPH1197164A
JPH1197164A JP25340997A JP25340997A JPH1197164A JP H1197164 A JPH1197164 A JP H1197164A JP 25340997 A JP25340997 A JP 25340997A JP 25340997 A JP25340997 A JP 25340997A JP H1197164 A JPH1197164 A JP H1197164A
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JP
Japan
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temperature
heating
cake
heated
time
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JP25340997A
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Masae Nishida
正枝 西田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーキの種類、生地の量および周囲の温度に
影響されることなく、一定の仕上がりのケーキを焼き上
げることができる加熱調理器を提供する。 【解決手段】 第1温度T1から第2温度T2までに達
するのにかかる加熱所要時間を計時し、この時間に基づ
いてケーキの生地の量を決定する。ケーキの生地の量と
使用者がメニュー選択部7から設定したケーキの種類と
に基づいて、ケーキを焼き上げるのに適した加熱温度T
3および加熱時間M1を設定する。その加熱温度T3お
よび加熱時間M1に基づいてケーキを焼き上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱調理器に関
し、特にフライパン等の調理容器でケーキ、タルト等を
焼き上げる場合に適用される誘導加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来より一般に用いられている
誘導加熱調理器の構成を示す図である。この図を参照し
て簡単に説明すると、この誘導加熱調理器は、ケーキ生
地を収容したフライパン等の調理容器Fを載置するため
のトッププレート21と、誘導磁界を発生して調理容器
Fを加熱する加熱コイル22と、加熱コイル22から発
生する誘導磁界を制御するインバータ制御部23と、イ
ンバータ制御部23を制御して加熱の出力を調整する制
御部24と、調理容器Fの温度を検出する温度検出素子
25と、使用者が調理に応じた温度を設定入力する設定
部26とを備え、これらが調理器本体27に収容されて
いる。
【0003】上記の構成の誘導加熱調理器において、調
理容器Fでケーキ等を焼き上げる場合には、使用者が設
定部26から所定の温度を設定すると、調理容器Fの温
度(温度検出素子25の検出温度)を設定した温度にほ
ぼ一定に保ちながら加熱の出力を調整してケーキを焼き
上げる(例えば、この加熱調理器において、ケーキを焼
き上げるときに使用するモードのことを「焼きもの」モ
ードという。)。
【0004】図5は、この「焼きもの」モードにおける
加熱制御を説明したフローチャートである。この図を参
照すると、使用者は設定部26から調理に応じた温度T
5および時間M2を設定し、加熱をスタートさせる。こ
のとき、温度検出素子25の検出温度が設定温度T5に
達するまで、調理容器Fは一定の規定出力P2で加熱さ
れる(ステップST1,2)。そして、温度検出素子2
5の検出温度が設定温度T5に達すれば、制御部24は
加熱信号および加熱停止信号を交互にインバータ制御部
23に出力し、加熱を間欠的に行う。これにより、温度
検出素子25の検出温度は、設定温度T5にほぼ一定に
保たれるよう制御され(ステップST3)、設定した時
間M2経過後(ステップST4)、調理を終了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、ケーキの種類や生地の量が異なると、そのケーキを
焼き上げるのに適した加熱温度や加熱時間も異なってく
る。そのため、使用者はレシピ等を参考にして適切な加
熱温度や加熱時間を設定するが、実際には、加熱中にそ
の都度焼け具合を見ながら加熱温度や加熱時間を調節す
る必要があった。
【0006】特開平7−272844号公報には、誘導
加熱調理器を用いた煮込みに関する加熱の制御方法が開
示されている。この公報によると、調理物が沸騰した
後、自動的に低出力で加熱して煮込みを行う方法が記載
されている。しかし、上記公報では、調理物の種類や量
については考慮されておらず、調理物を適切に煮込むた
めには加熱温度や加熱時間を調節する必要があるという
問題点は解消されていない。
【0007】また、誘導加熱調理器を用いてフライパン
等の調理容器でケーキを焼き上げる場合、加熱されるの
は調理容器の底部だけである。また、オーブンのように
囲まれた空間の中で焼くのではないため、調理器本体の
周囲の温度の影響を大きく受ける。そのため、同じ種
類、同じ生地の量のケーキを、同じ設定温度、同じ加熱
時間で焼き上げても、周囲の温度が低いとケーキ生地が
収容された調理容器の温度も変化し、ケーキの表面が生
焼けになることがあった。つまり、使用者が経験を重ね
ないとうまくケーキが焼けないという問題点があった。
【0008】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、調理
の種類、被加熱物の量および周囲の温度に影響されるこ
となく、一定の仕上がりの被加熱物を焼き上げることが
できる加熱調理器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、被加熱物の温度を検出する温度検出手段と、調理
の種類を設定入力するための入力手段と、被加熱物を加
熱する加熱手段とを備えた加熱調理器において、一定出
力で加熱した被加熱物の温度が予め定める第1温度から
その温度より高い第2温度に達するまでに要する時間に
基づいて被加熱物の量を判別する判別手段と、入力手段
によって設定入力された調理の種類および判別手段によ
って判別された被加熱物の量に基づいて、被加熱物の加
熱温度および加熱時間を設定し、設定された加熱温度お
よび加熱時間に応じて加熱を制御する加熱制御手段とを
備えるものである。
【0010】具体的には、ケーキ生地を収容する容器の
温度を検出する容器温度検出手段と、ケーキの種類を設
定入力するための入力手段と、誘導磁界により容器を加
熱してケーキを焼き上げる加熱手段とを備えた加熱調理
器において、一定出力で加熱した容器の温度が予め定め
る第1温度からその温度より高い第2温度に達するまで
に要する時間に基づいて容器内のケーキ生地の量を判別
する判別手段と、入力手段によって設定入力されたケー
キの種類および判別手段によって判別されたケーキ生地
の量に基づいて、ケーキを焼き上げるための加熱温度お
よび加熱時間を設定し、設定された加熱温度および加熱
時間に応じて加熱を制御する加熱制御手段とを備えるも
のである。
【0011】上記構成によれば、温度検出手段が検出す
る被加熱物の温度が第1温度から第2温度に達するまで
の時間から判定した被加熱物の量と、使用者が入力手段
によって選択した調理の種類、具体的にはケーキ等の種
類とから焼き上げに適する加熱温度および加熱時間を設
定し、その温度および時間に基づいて自動的に被加熱物
を焼き上げることができる。そのため、使用者は焼け具
合をみながらその都度加熱温度や加熱時間を調節する必
要なく、容易に被加熱物を焼き上げることができる。
【0012】また、周囲の温度を検出する周囲温度検出
手段と、周囲温度検出手段によって検出された周囲の温
度に基づいて加熱温度または加熱時間を補正する補正手
段とを備えるようにしてもよい。
【0013】この構成によれば、周囲温度検出手段によ
って検出された周囲の温度が規定温度より低い場合に
は、それに応じて加熱温度を高くしたり、加熱時間を長
くしたりして補正する。そのため、例えば、冬場や屋外
等の低温時でも表面が生焼けになることなく、一定の仕
上がりのケーキを得ることができる。
【0014】また、本加熱調理器における加熱調理方法
としては、予め定める第1温度からその温度より高い第
2温度に達するまで一定出力で被加熱物を加熱する加熱
工程と、被加熱物の温度が第1温度から第2温度に達す
るまでに要する時間および予め設定入力された調理の種
類に基づいて被加熱物の加熱温度および加熱時間を設定
する設定工程と、設定された加熱温度および加熱時間に
応じて被加熱物を加熱する焼き上げ工程とを有する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図2は、本発明の一実施形態に係る加熱調
理器の内部構成を示す図である。この加熱調理器は、誘
導磁界を利用した誘導加熱調理器であり、調理器本体1
上面に設けられ、被加熱物としてのケーキ生地を収容し
た調理容器Fを載置するトッププレート2と、誘導磁界
を発生させることにより生じるうず電流を利用して調理
容器Fを加熱する加熱手段としての加熱コイル3と、加
熱コイル3から発生する誘導磁界を制御するインバータ
制御部4と、インバータ制御部4を制御して加熱出力を
制御する制御部5と、調理容器Fの温度を検出する、例
えばサーミスタからなる温度検出手段としての温度検出
素子6と、使用者が焼き上げるケーキの種類(例えば、
スポンジケーキ、バターケーキ、タルト等)を設定する
ための入力手段としての、例えばタッチキーからなるメ
ニュー選択部7と、調理器本体1の周囲の温度を検出す
るための周囲温度検出手段としての、例えばサーミスタ
からなる周囲温度検出部8とを備えている。
【0017】温度検出素子6は、調理容器Fを載置する
トッププレート2の近傍に配置され、調理容器Fの底に
直接接触して、あるいはトッププレート2を介して調理
容器Fの温度を検出する。
【0018】制御部5は、マイクロコンピュータを備え
ており、本実施形態の特徴である、一定出力で加熱した
調理容器Fの温度(温度検出素子6の検出温度)が予め
定める第1温度T1から第2温度T2(T1<T2)に
達するまでに要する時間に基づいてケーキの生地の量を
判別する機能と、メニュー選択部7によって設定入力さ
れたケーキの種類およびケーキの生地の量に基づいて、
ケーキを焼き上げるのに適した加熱温度および加熱時間
を設定し、その設定された加熱温度および加熱時間に応
じて加熱を制御する機能と、周囲温度検出部8によって
検出された周囲の温度に基づいて加熱温度または加熱時
間を補正する機能とを有している。
【0019】また、制御部5には、加熱時間を計時する
ためのタイマー9とプログラムや変数データが格納され
たメモリ10とが備えられている。特に、メモリ10に
は、ケーキの生地の量を判別するためのデータ、ケーキ
の生地の量とケーキの種類から加熱温度および加熱時間
を設定するためのデータ、および加熱温度または加熱時
間を補正するときのデータが格納されている(詳細は後
述する。)。
【0020】この構成により、使用者によりメニュー選
択部7からケーキの種類が設定されると、そのケーキの
種類に応じた加熱出力に相当する制御信号が制御部5よ
りインバータ制御部4に与えられる。インバータ制御部
4は、その加熱出力に応じた誘導磁界を加熱コイル3に
発生させる。加熱コイル3に発生した磁界は、トッププ
レート2上に載置された調理容器Fにうず電流を生じさ
せ、このうず電流により調理容器F自体が加熱され、調
理容器Fに収容されたケーキの生地が加熱調理される。
【0021】図3は、図2に示す制御部5の加熱制御を
示すフローチャートである。図1は、温度検出素子6の
検出温度の変化を示す図である。図1,3を参照して制
御部5の制御内容を説明する。
【0022】まず、使用者はケーキ生地を流し込んだフ
ライパン等の調理容器Fをトッププレート2の上にのせ
る。そして、焼き上げるケーキの種類をメニュー選択部
7から設定入力すると、調理がスタートする。
【0023】まず、第1立ち上げ工程が行われる。第1
立ち上げ工程とは、調理開始から温度検出素子6の検出
温度が予め定める第1温度T1になるまで加熱する工程
をいい、例えば、調理容器Fあるいは加熱調理器を他の
調理に使用した後この調理に使用するとき、温度検出素
子6の初期検出温度を抑える等のために行われる。
【0024】通常、温度検出素子6の初期検出温度は第
1温度T1より低い。しかし、調理容器Fを他の調理に
使用した後この加熱調理器に使用する場合には、調理容
器Fの温度が第1温度T1より高くなることがある。そ
のときは、調理開始後に加熱を行わない待機時間を設
け、検出温度が第1温度T1より低い温度まで降下すれ
ば、加熱を開始するようにする。
【0025】また、他の調理を行って引き続き、加熱調
理器を使用する場合、加熱調理器自体が熱くて初期検出
温度が第1温度T1より高いときがある。このとき、温
度検出素子6は調理容器Fの真の温度を検出していると
は限らないので、このような場合にも、調理開始後に加
熱を行わない待機時間を設け、検出温度が第1温度T1
より低い温度まで降下すれば、加熱を開始するようにす
る。
【0026】第1立ち上げ工程では、周囲温度検出部8
によって周囲の温度が検出され(ステップS1)、その
ときの周囲温度がメモリ10に一旦記憶される(ステッ
プS2)。次いで、調理開始時の調理容器Fの温度が第
1温度T1より低い場合には、温度検出素子6の検出温
度が第1温度T1(例えば、100℃)に達するまで、
調理容器Fを加熱出力P1で連続加熱する(ステップS
3)。
【0027】次に、加熱工程としての第2加熱工程が行
われる。この第2加熱工程では、調理容器F内のケーキ
生地のおおよその量を判別するための処理が行われる。
すなわち、温度検出素子6の検出温度が第1温度T1に
なれば(ステップS4のYES)、タイマー9をスター
トさせ計時を開始する(ステップS5)。そして、温度
検出素子6の検出温度が予め定める第2温度T2(例え
ば、160℃)に達すれば(ステップS6のYES)、
計時を終了し、第1温度T1から第2温度T2に達する
までの加熱所要時間を計測する。
【0028】次に、設定工程としての第3設定工程が行
われる。この第3設定工程は、ケーキを焼き上げるのに
適した加熱温度と加熱時間を設定する工程である。詳細
には、第2加熱工程で計測された加熱所要時間からケー
キの生地の量を判別し、そのケーキの生地の量と使用者
によって設定されたケーキの種類とに基づいて、そのケ
ーキを焼き上げるのに適した加熱温度T3と加熱時間M
1を決定する(ステップS7)。この場合、制御部5は
判別手段として機能する。
【0029】すなわち、ケーキ生地の量が多ければ、図
1に示す検出温度−時間特性における直線部分(S部参
照)の勾配は緩やかになる。つまり、第1温度T1から
第2温度T2に達するまでに長い時間がかかる。逆に生
地の量が少なければ、勾配は急になる。つまり、より短
い時間で第1温度T1から第2温度T2に達することに
なる。このように、第1温度T1から第2温度T2の間
の温度上昇に要した加熱所要時間を計時すれば、ケーキ
の生地のおおよその量を判別することができる。そし
て、ケーキの生地の量とケーキの種類からケーキを焼き
上げるのに適した加熱温度T3と加熱時間M1を決定す
る。
【0030】具体的には、メモリ10に格納されている
データに基づいてケーキの生地の量が判別され、加熱温
度T3および加熱時間M1が決定される。表1に、例え
ば、スポンジケーキの場合の基準データを示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1によれば、この第1温度T1から第2
温度T2までの加熱所要時間が2分を越えるか否かで生
地の量を判別する。すなわち、加熱所要時間が2分を越
えれば、生地の量は多いと判別し、加熱温度T3を15
5℃、加熱時間M1を38分に設定する。一方、加熱所
要時間が2分を越えなければ、生地の量は少ないと判別
し、加熱温度T3を145℃、加熱時間M1を27分に
設定する。
【0033】なお、図1に示す検出温度−時間特性にお
ける直線部分の勾配は、ケーキの種類によっても異なる
ため、メモリ10内に他のケーキ(バターケーキ、タル
ト等)の判定基準データが格納されている。例えば、タ
ルトは、スポンジケーキに比べ、加熱温度T3はやや高
めの温度に設定される。
【0034】また、表1ではケーキの生地の量を、多い
または少ないの2種類から判別するようにしたが、多
い、中ぐらい、少ない等の3種類またはそれ以上の種類
に分けて判別してもよい。判別する種類が多いほど、生
地の量に適した加熱温度および加熱時間が求められ、適
度に焼き上げられたケーキを得ることができる。
【0035】次に、ステップS1において記憶された周
囲温度が予め定める規定温度T4以下であるかどうかの
判別が行われる(ステップS8)。制御部5は、周囲温
度が規定温度T4以下であれば、ステップS7において
決定した加熱温度T3および加熱時間M1に対して補正
が必要と判断する。そして、周囲温度に応じて加熱温度
T3を高くしたり(補正加熱温度T3′)、加熱時間M
1を長くしたり(補正加熱時間M1′)する(ステップ
S9)。この場合、制御部5は、補正手段として機能す
る。
【0036】表2は、スポンジケーキの場合の補正量の
基準を示す表であり、メモリ10に予め格納されてい
る。なお、メモリ10には、スポンジケーキ以外のケー
キについての補正量も格納されている。
【0037】
【表2】
【0038】表2によれば、周囲の温度が17℃未満で
あれば、補正が必要であるとしている。例えば、周囲の
温度が10℃であり、生地の量が少ないと判別されてお
れば、表1から求めた加熱温度T3(145℃)に3℃
を加え148℃に補正する。また、加熱時間M1(27
分)に10分を加え37分に補正する。なお、この場
合、周囲の温度が規定温度の17℃以上であれば補正は
行われない(ステップS8のYES)。
【0039】次に、焼き上げ工程としての第4焼き上げ
工程が行われる。この第4焼き上げ工程では、第3設定
工程で決定された加熱温度、加熱時間に基づいて実際に
ケーキを焼き上げる処理が行われる。すなわち、温度検
出素子6の検出温度が、ステップS7またはステップS
9において決定した加熱温度T3(またはT3′)にほ
ぼ一定に保たれるよう制御する。
【0040】すなわち、加熱出力P1で連続加熱し、温
度検出素子6の検出温度が加熱温度T3に達すると、制
御部5は加熱信号および加熱停止信号を交互にインバー
タ制御部4に出力して、加熱出力の停止および作動を繰
り返して温度検出素子6の検出温度を加熱温度T3にほ
ぼ一定に保つよう温度制御を行う(ステップS10)。
【0041】また、温度検出素子6の検出温度が加熱温
度T3に達すると、タイマー9によって加熱時間の計時
を開始する(ステップS11)。そして、加熱時間M1
(またはM1′)経過すれば(ステップS12のYE
S)、加熱を終了し、表示あるいは音声等で使用者に焼
き上がりを報知する(ステップS13)。
【0042】このように、温度検出素子6の検出温度が
第1温度から第2温度に達するまでの加熱所要時間に基
づいてケーキの生地の量を判別し、このケーキ生地の量
および設定されたケーキの種類に基づいて、ケーキ等を
焼き上げるのに適切な加熱温度および加熱時間が設定さ
れ、その温度および時間に基づいてケーキを焼き上げる
ことができる。そのため、使用者は、調理中に焼け具合
をみながらその都度温度や加熱時間を調節する必要な
く、ケーキ等を容易に適切な焼け具合で調理することが
できる。しかも、単にケーキの種類に基づいて調理する
のではなく、ケーキの生地の量も考慮されて加熱温度お
よび加熱時間が決められるので、材料に応じたきめ細か
な加熱制御を行うことができる。
【0043】また、上記加熱温度および加熱時間は、周
囲の温度が低い場合には加熱温度を高めに設定したり、
加熱時間を長めに設定したりして、補正することができ
る。そのため、例えば、冬場や屋外等の低温時でもケー
キの表面が生焼けになることなく、一定の仕上がりのケ
ーキを得ることができる。
【0044】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることができる。例えば、上
記実施形態では第1および第2温度の間における加熱所
要時間に基づいてケーキの生地の量を判別したが、ある
所定時間内における温度上昇の値からケーキの生地の量
を判別するようにしてもよい。また、上記の実施形態で
は、例えば、第1温度を100℃、第2温度を160℃
と設定していたが、これらの値をケーキの種類別にそれ
ぞれ設定するようにしてもよい。
【0045】また、第3設定工程で設定された加熱温度
および加熱時間を補正する場合、周囲の温度が真夏等で
著しく高いときは、加熱温度を低めにしたり加熱時間を
短めにしたりするようにしてもよい。また、周囲温度を
検出することに加え周囲の湿度を検出するようにしても
よい。あるいは、周囲の湿度のみを検出するようにして
もよい。この場合、検出された湿度が高い場合には、加
熱温度を高くしたり加熱時間を長くしたりし、逆に湿度
が低い場合には、加熱温度を低くしたり加熱時間を短く
したりする。
【0046】また、温度検出素子はサーミスタ以外に、
例えば、赤外線温度検出器を用いて被加熱物の表面温度
を検出するようにしてもよい。あるいは、熱電対温度検
出器を用いて調理容器内の被加熱物の温度を直接検出し
てもよい。このようにすれば、実際の被加熱物の温度と
センサの検出温度との差が小さくなるので、より好まし
い状態で被加熱物を焼き上げることができ、直接温度を
検出する分、加熱時間を短縮することができる。
【0047】また、上記の加熱制御をケーキ以外の加熱
調理、例えば、パン、クッキー、ビスケット、ピザ、グ
ラタン、お好み焼き、煮物または炊飯等の加熱調理に用
いてもよい。また、上記の加熱制御を誘導加熱調理器に
限らず、電気こんろ、オーブン、ホットプレートまたは
電子レンジ等に適用するようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、被加
熱物の温度が第1温度から第2温度に達するまでの加熱
所要時間から被加熱物の量を判別し、この判別結果と使
用者が設定した調理の種類とから、焼き上げに適する加
熱温度と加熱時間を設定し、この温度および時間に基づ
いて自動的に被加熱物を加熱調理することができるの
で、使用者は焼け具合をみながらその都度加熱温度や加
熱時間を調節する必要なく、初心者でも容易に適度な焼
け具合に被加熱物を調理することができる加熱調理器を
提供することができる。このような加熱制御を、例え
ば、誘導加熱によりケーキを焼き上げる場合に適用すれ
ば、最適な焼け具合にケーキを焼き上げることができ
る。
【0049】また、周囲の温度を検出しその温度に応じ
て加熱温度および加熱時間を補正することができるの
で、冬場や屋外等の低温時でも表面が生焼けになること
なく、一定の仕上がりの被加熱物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る誘導加熱調理器にお
ける温度検出素子の検出温度の変化を示す図
【図2】同じく誘導加熱調理器の構成図
【図3】同じく加熱制御を示すフローチャート
【図4】従来の誘導加熱調理器の構成図
【図5】従来の加熱制御を示すフローチャート
【符号の説明】
3 加熱コイル 5 制御部 6 温度検出素子 7 メニュー選択部 8 周囲温度検出部 9 タイマー 10 メモリ F 調理容器 T1 第1温度 T2 第2温度

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物の温度を検出する温度検出手段
    と、調理の種類を設定入力するための入力手段と、前記
    被加熱物を加熱する加熱手段とを備えた加熱調理器にお
    いて、 一定出力で加熱した被加熱物の温度が予め定める第1温
    度からその温度より高い第2温度に達するまでに要する
    時間に基づいて被加熱物の量を判別する判別手段と、 前記入力手段によって設定入力された調理の種類および
    前記判別手段によって判別された被加熱物の量に基づい
    て、被加熱物の加熱温度および加熱時間を設定し、前記
    設定された加熱温度および加熱時間に応じて加熱を制御
    する加熱制御手段とを備えたことを特徴とする加熱調理
    器。
  2. 【請求項2】 ケーキ生地を収容する容器の温度を検出
    する容器温度検出手段と、ケーキの種類を設定入力する
    ための入力手段と、誘導磁界により前記容器を加熱して
    ケーキを焼き上げる加熱手段とを備えた加熱調理器にお
    いて、 一定出力で加熱した容器の温度が予め定める第1温度か
    らその温度より高い第2温度に達するまでに要する時間
    に基づいて容器内のケーキ生地の量を判別する判別手段
    と、 前記入力手段によって設定入力されたケーキの種類およ
    び前記判別手段によって判別されたケーキ生地の量に基
    づいて、ケーキを焼き上げるための加熱温度および加熱
    時間を設定し、前記設定された加熱温度および加熱時間
    に応じて加熱を制御する加熱制御手段とを備えたことを
    特徴とする加熱調理器。
  3. 【請求項3】 周囲の温度を検出する周囲温度検出手段
    と、該周囲温度検出手段によって検出された周囲の温度
    に基づいて前記加熱温度または加熱時間を補正する補正
    手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載
    の加熱調理器。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、周囲の温度が予め定め
    る規定温度より低い場合には、前記加熱温度を高めに設
    定するまたは前記加熱時間を長めに設定することを特徴
    とする請求項3記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】 予め定める第1温度からその温度より高
    い第2温度に達するまで一定出力で被加熱物を加熱する
    加熱工程と、 前記被加熱物の温度が前記第1温度から第2温度に達す
    るまでに要する時間および予め設定入力された調理の種
    類に基づいて被加熱物の加熱温度および加熱時間を設定
    する設定工程と、 前記設定された加熱温度および加熱時間に応じて前記被
    加熱物を加熱する焼き上げ工程とを有する加熱調理方
    法。
JP25340997A 1997-09-18 1997-09-18 加熱調理器およびこれを用いた加熱調理方法 Pending JPH1197164A (ja)

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JP25340997A JPH1197164A (ja) 1997-09-18 1997-09-18 加熱調理器およびこれを用いた加熱調理方法

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