JPH1195077A - 光ケーブル用スペーサの製造方法及びその製造装置 - Google Patents
光ケーブル用スペーサの製造方法及びその製造装置Info
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- JPH1195077A JPH1195077A JP9256910A JP25691097A JPH1195077A JP H1195077 A JPH1195077 A JP H1195077A JP 9256910 A JP9256910 A JP 9256910A JP 25691097 A JP25691097 A JP 25691097A JP H1195077 A JPH1195077 A JP H1195077A
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Abstract
率を向上させることのできる光ケーブル用スペーサの製
造方法を提供すること。 【解決手段】 押出成形機5のヘッド部51内で抗張力
体L2の周囲に溶融樹脂を押し出すと共に、ヘッド部5
1に配置された回転ダイ52を交互反転させて、外周面
にSZ溝を有するスペーサSを製造する光ケーブル用ス
ペーサの製造方法において、回転ダイ52の上流側に、
抗張力体L2を把持した状態で抗張力体L2を回転軸心
として交互反転可能な抗張力体把持部4を備えた状態
で、回転ダイ52の交互反転に同期させて、回転ダイ5
2の交互反転方向とは逆方向に、抗張力体把持部4を交
互反転させることを特徴とする。
Description
収納され、光ファイバを保護しつつ光ファイバ心線を保
持するスペーサを製造するための方法及び装置に関す
る。
イバへの異常張力の負荷防止及び中間後分岐時の作業性
向上のために、光ファイバ心線収納用の溝Gを蛇行させ
た(SZ溝とした)図5に示すようなスペーサSが用い
られている。このようなスペーサSは、押出成形機のヘ
ッド部内で抗張力体Lの周囲に溶融樹脂を押し出すと共
に、ヘッド部に配置された回転ダイを交互反転させて、
外周面に上述のSZ溝Gを形成させて製造されるのが一
般的である。
イの交互反転に伴って抗張力体にねじれが発生し、成形
されたスペーサSのSZ溝Gの反転角(回転ダイの回転
が反転してから次に反転するまでの間に形成されるSZ
溝に対応するスペーサ断面上の中心角:図6参照)が、
回転ダイの反転角(回転ダイの回転が反転してから次に
反転するまでの間の角度)よりも小さくなってしまう。
このため、SZ溝Gを所望の反転角とするには回転ダイ
の反転角を大きくせざるを得ず、交互反転速度に依存す
る製造速度を向上させ難いといった欠点があった。
しては、特開平3-110509号公報や特開平1-303408号公報
に記載の製造装置が知られている。特開平3-110509号公
報には、抗張力体(スペーサ)のねじれを抑制するため
に、回転ダイの上流側で抗張力体を把持するようにした
製造装置が記載されている。特開平1-303408号公報に
は、回転ダイの上流側で抗張力体を把持させると共に、
この把持部を回転ダイの交互反転に同期させて、回転ダ
イの交互反転と同方向に交互反転させるようにした製造
装置が記載されている。
09号公報に記載の製造装置においては、抗張力体の把持
部と回転ダイとの間にはねじれが生じるため、回転ダイ
の反転角をある程度小さくすることはできても、依然と
してSZ溝の反転角よりも回転ダイの反転角を大きくし
なくてはならなく、上述の欠点を完全に解消することは
できない。また、特開平1-303408号公報に記載の製造装
置は、製造時にスペーサに加わる捻回力を低減させるこ
とを目的としており、回転ダイの反転角を小さくするも
のではなく、上述の欠点を解消することはできない。
つつ、製造効率を向上させることのできる光ケーブル用
スペーサの製造方法及びその製造装置を提供することを
目的とする。
ペーサの製造方法は、押出成形機のヘッド部内で抗張力
体の周囲に溶融樹脂を押し出すと共に、ヘッド部に配置
された回転ダイを交互反転させて、外周面にSZ溝を有
するスペーサを製造するもので、回転ダイの上流側に、
抗張力体を把持した状態で抗張力体を回転軸心として交
互反転可能な抗張力体把持部を備えた状態で、回転ダイ
の交互反転に同期させて、回転ダイの交互反転方向とは
逆方向に、抗張力体把持部を交互反転させることを特徴
としている。
反転を回転ダイの交互反転とは逆方向に回転させること
で、回転ダイの反転角を十分に小さくすることができ
る。この結果、回転ダイの交互反転角速度が遅くなり、
スペーサの製造線速を上げても回転ダイを十分に追従さ
せることが可能となり、高線速化による製造効率向上を
行うことができる。また、回転ダイの駆動負荷を軽減す
ることができるため、装置を小型で安価にできる。
時に樹脂に加わる剪断応力を小さくすることができる。
この結果、製造されるスペーサ(特にSZ溝底部)の表
面粗さをより滑らかにすることができる。表面粗さが粗
いと、、表面の凹凸により光ファイバに応力が加わりや
すく、伝送特性に悪影響を与えてしまうおそれがある。
さらに、抗張力体把持部を交互反転させる機構は、複雑
な押出機構に組み込まれた回転ダイを交互反転させる機
構よりも簡単な構造とすることができ、容易に実現する
ことができるという利点もある。
ペーサにおけるSZ溝の反転角とが等しくなるように、
抗張力体把持部の反転角(抗張力体把持部の回転が反転
してから次に反転するまでの間の角度)を設定すること
が好ましい。このようにすることで、回転ダイが交互反
転される場所、即ち、抗張力体の外周にSZ溝を形成さ
せるべく押出成形を行うヘッド部においては、押出成形
されている抗張力体にはほとんど捻れが生じていないこ
とになり、安定した製造条件下でスペーサを製造するこ
とができる。安定した製造条件下での製造は、高線速化
による製造効率向上の点からも重要なポイントであり、
成形後のスペーサの品質向上にも繋がるものである。
転ダイの反転角よりも大きく設定することが好ましい。
このようにすることで、回転ダイの反転角を小さくする
ことができ、さらなる高線速化が可能となる。即ち、複
雑な押出機構内に配置される回転ダイは回転体としての
慣性が大きくなるが、簡単な構造で実現される抗張力体
把持部は回転体としての慣性が小さい。このため、慣性
の大きい回転ダイの反転角を小さくして高速追従性を向
上させ、その分慣性の小さい抗張力体把持部の反転角を
大きくする。抗張力体把持部の慣性は小さいので、反転
角を大きくしても十分に高線速化に追従させることが可
能である。また、回転ダイが交互反転されるヘッド部に
おいて、押出成形される樹脂に加わる剪断応力を軽減さ
せ、製造されるスペーサの表面粗さをより滑らかにする
ことができる。
ペーサにおけるSZ溝の反転角を測定するSZ溝反転角
測定部を設け、SZ溝反転角測定部により測定されたS
Z溝の反転角に基づいて、回転ダイ及び/又は抗張力体
把持部の反転角を制御することが好ましい。このように
することで、実際に製造されているスペーサのSZ溝の
反転角を回転ダイ及び/又は抗張力体把持部の反転角に
フィードバックして、SZ溝の反転角精度をさらに向上
させることができる。SZ溝の反転角は、溝断面形状や
反転ピッチと同様に、スペーサの品質上重要なポイント
である。また、所望の反転角を実現するための回転ダイ
及び/又は抗張力体把持部の反転角の条件出しを自動化
することができる。条件出しの自動化は、条件出しのた
めの人及び資材を削減し、省力化・省資源化に繋がる。
は、直線状に繰り出されている抗張力体の周囲に溶融樹
脂を押し出す押出成形機と、押し出し成形機のヘッド部
に配置され、抗張力体を回転軸心として交互反転可能な
回転ダイと、回転ダイの上流側に配設され、繰り出され
ている抗張力体を把持すると共に、回転ダイの交互反転
に同期して、回転ダイの交互反転方向とは逆方向に交互
反転される抗張力体把持部とを備えていることを特徴と
している。
は逆方向に回転する抗張力体把持部を備えることで、回
転ダイの反転角を十分に小さくすることができる。この
結果、回転ダイの交互反転角速度が遅くなり、抗張力体
(スペーサ)を繰り出す線速を上げても回転ダイを十分
に追従させることが可能となり、高線速化による製造効
率向上を行うことができる。また、回転ダイの駆動部を
小容量化することができ、装置を小型で安価にできる。
形されたスペーサのSZ溝の反転角を測定するSZ溝反
転角測定部と、SZ溝反転角測定部により測定されたS
Z溝の反転角に基づいて、回転ダイ及び/又は抗張力体
把持部の反転角を制御する制御部とを有していることが
好ましい。このような構成とすることで、実際に製造さ
れているスペーサのSZ溝の反転角を回転ダイ及び/又
は抗張力体把持部の反転角にフィードバックして、SZ
溝の反転角精度をさらに向上させることができる。SZ
溝の反転角は、スペーサの品質上重要なポイントであ
る。また、所望の反転角を実現するための回転ダイ及び
/又は抗張力体把持部の反転角の条件出しを制御部にお
いて行うことにより自動化することができる。条件出し
の自動化は、条件出しのための人及び資材を削減し、省
力化・省資源化に繋がる。
モーターと、第1駆動モーターとは独立して抗張力体把
持部を交互反転させる第2駆動モーターとを有し、第1
駆動モータ及び第2駆動モーターには、同一の制御信号
に基づいた制御信号が送られるようにされていることが
好ましい。このような構成とすることで、比較的簡単な
構造で回転ダイ及び抗張力体把持部を互いに逆方向に交
互反転させることができる。回転ダイと抗張力体把持部
とは、互いに同期されるので、実際は反転角と回転方向
とが異なるだけである。このため、第1及び第2駆動モ
ーターのうちの一方のモーターを駆動する制御信号を生
成すれば、その制御信号から他方の駆動モーターの制御
信号を容易に生成させることができる。即ち、上述した
ように、第1及び第2駆動モーターに同一の制御信号に
基づいた制御信号が送られるようにしておけば、2つの
モーターを最も効率よく制御することができる。
交互反転させる駆動モーターと、駆動モーターと回転ダ
イ又は抗張力体把持部との間に配置された変速機構とを
有していることが好ましい。このような構成とすること
で、回転ダイ及び抗張力体把持部は、単独の駆動モータ
ーに物理的に接続されるため、両者の交互反転を完全に
同期させることができる。また、このとき、回転ダイと
抗張力体把持部とは、反転角と回転方向とが異なるだけ
であり、反転角の比率は、変速機構で容易に変換が可能
である。即ち、単独の駆動モーターにより、回転ダイ及
び抗張力体把持部のうちの一方を駆動する駆動力を発生
させ、この駆動力を利用して、他方を駆動する駆動力を
変速機構を介して発生させることが容易に行える。
用スペーサの製造装置の一実施形態について、図面を参
照しつつ説明する。
左方から抗張力線L1を供給し、図中右方に行くにつれ
て、押出成形機2,5等を介して、順に抗張力体L2,
スペーサーSとし、最後に巻き取る構成とされている。
この構成による工程に従って、上流側に配置された各部
分から順に説明する。
巻き付けた抗張力線供給機1が配置されており、抗張力
線L1を繰り出している。抗張力線L1としては、鋼線
以外の金属線や、鋼撚線、FRP線等を用いることもで
きる。
囲に樹脂を1次被覆させる押出成形機2が配置されてい
る。抗張力線L1は、この押出成形機2のヘッド部内で
周囲に樹脂が被覆され、抗張力体L2とされて次工程に
繰り出される。ここで1次被覆される樹脂は、後述する
工程においてSZ溝Gを形成させる際に使用される樹脂
と抗張力線L1との間に配置され、両者の密着性を高め
る役割をする。また、ここで1次被覆される樹脂は、製
造されるスペーサSの寸法精度を向上させるという役割
もある。
置されており、冷却用の水が充てんされている。抗張力
体L2は、被覆された樹脂が完全に固化されておらず、
そのままでは抗張力体把持部4で把持することができな
い。このため、冷却槽3内を挿通させ、把持することが
できる程度に固化させる。
が配設されている。抗張力体把持機構4は、対向して配
される複数の把持ローラー41を有しており、この把持
ローラー41により抗張力体L2を挟み込んで把持す
る。この把持ローラー41の外周面には、抗張力体L2
を把持しやすくするために円周方向に凹溝を形成させた
り、抗張力体L2との間の滑りを防止するためにゴム状
の被覆を形成させたりしておくことが好ましい。
力体把持部4全体は、挿通される抗張力体L2を軸心と
して回転可能に構成されている。抗張力体把持部4は、
第2駆動モーター12からの駆動力を受けるプーリー4
2を有しており、この第2駆動モーター12により交互
反転駆動される。第2駆動モーター12としては、その
回転量・回転方向・回転速度を制御可能なACサーボモ
ーターなどの種々のモーターを用いることができる。こ
の第2駆動モーター12も、駆動力を抗張力体把持部4
に伝達させるためのプーリー121を有している。駆動
力の伝達は、上述したようにプーリー42,121とこ
れらの間に調節されるベルトにより行っても良いし、プ
ーリー42,121及びベルトの代わりにギアを配置
し、ギアにより伝達させても良い。
れている抗張力体L2は、把持ローラー41により把持
された状態で捻られながら、押出成形機5に順次に繰り
出される。本実施形態では抗張力体4の回転体としての
慣性を小さくしたいため把持ローラー41を回転駆動さ
せていないが、把持ローラー41を回転駆動させて、抗
張力体L2を積極的に繰り出すようにすることも可能で
ある。また、把持ローラー41に代えて、ベルトキャプ
スタン等を使用することも可能である。
成形機5は、これまで光ケーブル用の外周面にSZ溝を
有するスペーサを製造するのに用いていた従来の押出成
形機とほぼ同様な構成を有している。
抗張力体L2の周囲に樹脂を押し出すヘッド部51を有
している。このヘッド部51内には、製造されるスペー
サSの断面形状にほぼ等しい形状の孔部を有する回転ダ
イ52が配設されており、この孔部の中心に抗張力体L
2が挿通される。また、回転ダイ52は、挿通される抗
張力体L2を軸心として回転可能に構成されている。
らの駆動力を受けるプーリー53と結合されており、こ
の第1駆動モーター11により交互反転駆動される。第
1駆動モーター11としては、上述した第2駆動モータ
ー12と同様に種々のモーターを用いることができる。
第1駆動モーター11も、駆動力を回転ダイ52側に伝
達させるためのプーリー111を有している。プーリー
52,111及びベルトの代わりにギアを配置し、ギア
により駆動力を伝達させても良いのも、上述した第2駆
動モーター12及び抗張力体把持部4と同様である。
設されている。冷却槽6の下流側には、スペーサSを一
定速度で引き取る引取機7が配設されている。引取機7
の下流側には、成形後のスペーサSのSZ溝Gの反転角
を測定するSZ溝反転角測定部8が配設されている。S
Z溝反転角測定部8は、図2に示すように、ベース板8
0上に構築されている。図8において、スペーサSは、
図中左方から右方に向けて繰り出されている。
ングル材82を介して固定されている。案内筒81内部
の貫通孔は、スペーサSが挿入される側が徐々に狭くな
るような円錐状に形成されており、上流側でのスペーサ
Sの振れを吸収するようにされている。案内筒81の下
流側には、回転筒83が、台座84及びベアリング84
aを介してベース板80に回転自在に取り付けられてい
る。回転筒83は、その軸心と案内筒81の軸心とが一
致するように配置される。
ペーサSの外径とほぼ等しいか、又はやや大きい内径を
有している。回転筒83の下流側端部内面には、挿通さ
れるスペーサSのSZ溝G内に突出されるピン83aが
形成されている。回転筒83の上流側には、回転筒83
の軸線とその中心を一致させたギア85が結合されてい
る。なお、製造するスペーサSの外径やSZ溝Gの溝幅
の違いに対応し易くするために、回転筒83を2つの筒
体からなる入れ子構造とし、種々の形態のスペーサSに
対応させて内側の筒体を交換可能とすることも考えられ
る。
ータリーエンコーダ86が、アングル材87を介してベ
ース板80に固定されている。ロータリーエンコーダー
86の検出軸にはギア88が結合されており、このギア
88は、上述した回転筒83のギア85と噛み合ってい
る。即ち、回転筒83の回転量を、ギア85,88を介
してロータリーエンコーダ86で検出することができ、
検出した回転量からスペーサSのSZ溝Gの反転角を得
ることができる。なお、ロータリーエンコーダー86に
代えて、回転量を測定できる種々のセンサーを用いるこ
とが可能である。
機9が配設され、製造後のスペーサSを順次巻き取って
いる。また、SZ溝反転角測定部8は、制御部10と接
続されており、制御部10は上述した第1駆動モーター
11及び第2駆動モーター12と接続されている。制御
部10は、SZ溝反転角測定部8により測定されたSZ
溝Gの反転角に基づいて、第1駆動モーター11及び第
2駆動モーター12を制御している。
検出されたSZ溝Gの反転角が、所望の反転角よりも大
きくなっているようであれば、SZ溝Gの反転角が所望
の反転角まで小さくなるように、第1駆動モーター11
及び/又は第2駆動モーター12を制御して回転ダイ4
2及び/又は抗張力体把持部4の反転角を小さくする。
一方、SZ溝反転角測定部8により検出されたSZ溝G
の反転角が、所望の反転角よりも小さくなっているよう
であれば、SZ溝Gの反転角が所望の反転角まで大きく
なるように、第1駆動モーター11及び/又は第2駆動
モーター12を制御し、回転ダイ42及び/又は抗張力
体把持部4の反転角を大きくする。
11及び/又は第2駆動モーター12に送られる制御信
号の生成について図3を参照しつつ説明する。回転ダイ
52と抗張力体把持部4とは、互いに同期されるので、
実際は反転角と回転方向とが異なるだけである。即ち、
図3の最下方に示すグラフのように、横軸に時間・縦軸
に回転ダイ52又は抗張力体把持部4の回転角(ここ
で、回転角の最大幅が反転角となる)として表せば、図
3の上方に示す2つのグラフのように、第1駆動モータ
ー11に送られる制御信号と、第2駆動モーター12に
送られる制御信号とは、その縦軸方向の倍率が異なるだ
けである(−1倍すると位相が変わるとする)。言い換
えれば、このように表したときに、一方のグラフの縦軸
方向の倍率を変更(変更しない場合もあり得るが)して
やれば、他方のグラフと一致させることができるとき
は、同期していると言うことができる。
で、図3の最下方に示すグラフに表されているような制
御信号を生成させ、これをそのまま第1駆動モーター1
1に送る制御信号として利用する(第1駆動モーター1
1用の制御信号として生成する)。そして、この制御信
号から第2駆動モーター12に送る制御信号を生成する
ため、この制御信号の縦軸方向の倍率を変換する(位相
は必ず逆となるようにする)。このようにすれば、一方
の駆動モーターの制御信号から他方の駆動モーターの制
御信号を容易に生成させることができる。
号を生成させ、第1駆動モーター11用の制御信号を、
基準信号の縦軸方向の倍率を変更することにより生成さ
せ、第2駆動モーター12用の制御信号を、基準信号の
縦軸方向の倍率を変換(位相は必ず逆となるようにす
る)して、それぞれの制御信号を生成させることも可能
である。また、SZ溝反転角測定部8によって検出され
たスペーサSの実際の反転角に基づいて、第1駆動モー
ター11及び/又は第2駆動モーター12にフィードバ
ックをかける場合にも、それぞれに送られる制御信号の
縦軸方向の倍率を調整することになる。
用スペーサの製造方法の一実施態様について説明する。
ら、抗張力線L1を押出成形機2に供給する。押出成形
機2に供給された抗張力線は、そのヘッド部内で押出成
形により樹脂が1次被覆され、抗張力体L2とされて冷
却槽3へ送られる。冷却槽3では、冷却水中に抗張力体
L2を挿通させ、抗張力線L1の周囲に被覆された樹脂
を固化させる。周囲を固化された抗張力体L2は、抗張
力体把持部4に供給され、把持ローラー41により把持
されながら繰り出される。
の制御信号により第2駆動モーター12により交互反転
される。この交互反転は、もちろん後述する回転ダイ5
2の交互反転と同期されており、その回転方向が逆とな
るようにされている。このとき、抗張力体L2は、把持
ローラー41により把持された状態で、抗張力体把持部
4の交互反転に追従するようにして交互反転方向に捻ら
れる。
られつつ繰り出されている抗張力体L2の下流側は、押
出成形機5のヘッド51内に供給されている。ヘッド部
51内では、抗張力体L2の周囲に樹脂が押し出されて
スペーサSが押出成形されると共に、回転ダイ52によ
り、スペーサSの外周面にSZ溝Gが形成される。回転
ダイ52は、上述した抗張力体把持部4の交互反転と同
期されており、その回転方向が逆となるようにされてい
る。
4の反転角について説明する。上述した製造装置におい
ては、回転ダイ52の反転角と成形後のスペーサSにお
けるSZ溝Gの反転角とが等しくなるように、抗張力体
把持部4の反転角が設定されている。このように設定す
れば、ヘッド部51においては、押出成形されているス
ペーサSにはほとんど捻れが生じていないことになり、
安定した製造条件下でスペーサを製造することができ
る。
部4の反転角を、回転ダイ52の反転角よりも大きく設
定すれば、さらなる高線速化の点で有効である。この場
合は、慣性の大きい回転ダイ52の反転角を小さくして
高速追従性を向上させ、その分、反転角を大きくしても
十分に高線速化に追従することのできる慣性の小さい抗
張力体把持部4の反転角を大きくする。また、ヘッド部
51の内部において、樹脂に加わる剪断応力を軽減し、
製造されるスペーサSの表面粗さをより滑らかにするこ
とができる。
ド部51から出てきたスペーサSは、冷却槽6において
冷却固化される。十分に冷却固化された下流側では、上
述の工程にわたる抗張力線L1−抗張力体L2−スペー
サSが、引取機7により図中右方に引き取られており、
さらに上流側のSZ溝反転角測定部8に繰り出されてい
る。
サSの実際の反転角が検出され、制御部10に送られて
いる。そして、スペーサSは、SZ溝反転角測定部8の
上流側で、巻取機9により巻き取られている。なお、制
御部10に送られたSZ溝Gの実際の反転角は、事前に
設定されているSZ溝Gの反転角の規定値と比較され、
規定範囲を超えるようであれば、制御部10から第1駆
動モーター11及び/又は第2駆動モーター12に送ら
れる制御信号が調整され、SZ溝Gの実際の反転角が規
定範囲内におさまるようにフィードバックが行われる。
ーサSを製造すれば、抗張力体把持部4の交互反転を回
転ダイ52の交互反転とは逆方向に回転させることで、
回転ダイ52の反転角を小さくし、高線速化による製造
効率向上を行うことができる。また、回転ダイ52の駆
動部を小容量化することができ、製造装置を小型で安価
にできる。
機構は、回転ダイ52を交互反転させる機構よりも簡単
で軽量な構造とすることができ、高速反転を容易に実現
することができる。また、SZ溝反転角測定部8により
測定されたSZ溝Gの実際の反転角に基づいて、回転ダ
イ52及び/又は抗張力体把持部4の反転角を制御する
ので、製造されるスペーサのSZ溝の反転角精度をさら
に向上させることができると共に、省力化・省資源化に
繋がる。
できることをを確認するために、上述の方法及び装置に
より実際にスペーサを製造した。直径1.4mmの7本の鋼
線を撚った鋼撚線を抗張力線L1として用い、この周囲
に樹脂を押し出して、直径8mmの抗張力体L2を得た。
次いで、この抗張力体L2の周囲に樹脂を押し出すと共
に4本のSZ溝Gを形成させて、直径15.5mmのスペーサ
Sを得た。抗張力体把持部4における抗張力体L2の把
持位置は、回転ダイ52の上流側600mmの位置であっ
た。回転ダイ52を、反転ピッチ470mmの条件で反転角3
60°で交互反転させ、抗張力体把持部4を、反転角120
°で交互反転(回転ダイ52とは逆方向反転)させる
と、実際に製造されたスペーサSにおけるSZ溝Gの反
転角は、361°となり、回転ダイ52の反転角とSZ溝
Gの反転角とは、ほぼ等しくなった。
おける交互反転を停止させた以外は上述の条件と全く同
条件でスペーサSを製造したところ、実際に製造された
スペーサSにおけるSZ溝Gの反転角は275°となり、
回転ダイ52の反転角よりもSZ溝Gの反転角の方が小
さくなってしまう。このように、本発明方法及び装置に
よれば、回転ダイ52の反転角を小さくすることができ
る。また、上述の条件において、回転ダイ52の反転角
を120°とし、抗張力体把持部4の反転角(回転ダイ5
2とは逆方向反転)を240°とした場合は、実際に製造
されたスペーサSにおけるSZ溝Gの反転角は262°と
なり、回転ダイ52の反転角をSZ溝Gの反転角よりも
小さくすることができることも確認できた。
サの製造装置の他の実施形態を示す。なお、この製造装
置は、上述した図1に示す製造装置に準じた構成とされ
ており、以下には、図1に示す製造装置と異なる構成に
ついて詳述し、図1に示す製造装置と同一又は同等の構
成についてはその説明を省略する。
び抗張力体把持部4を交互反転させるために、1つの駆
動モーター13が設置されている。また、この駆動モー
ター13と抗張力体把持部4との間には、変速機構14
が配設されている。駆動モーター13は、駆動力を回転
ダイ52側に伝達させるためのプーリー131を有し、
変速機構14は、駆動モーター13からの駆動力を抗張
力体把持部4に伝達するためのプーリー141を有して
いる。この製造装置においては、回転ダイ52及び抗張
力体把持部4は、単独の駆動モーター13に物理的に接
続されるため、両者の交互反転を完全に同期させること
ができる。また、このとき、回転ダイ52と抗張力体把
持部4とは、反転角と回転方向とが異なるだけであり、
単独の駆動モーター13からの駆動力を変速機構14で
容易に変換が可能である。なお、図4における製造装置
とは逆に、単独のモーターにより抗張力体把持部4を直
接駆動し、回転ダイ52を変速機構を介して駆動するよ
うにしても良い。
2として、鋼線等の抗張力線L1の周囲に密着性向上を
目的とする樹脂を被覆させたものを用いたが、鋼線等を
そのまま抗張力体として用いることも可能である。ま
た、押出成形機5において、抗張力線L1への密着性向
上を目的とする樹脂の被覆させる押出成形と、SZ溝G
を形成させる押出成形とをほぼ同時に行うことも可能で
ある。
造方法は、回転ダイの上流側に、抗張力体を把持した状
態で抗張力体を回転軸心として交互反転可能な抗張力体
把持部を備えた状態で、回転ダイの交互反転に同期させ
て、回転ダイの交互反転方向とは逆方向に、抗張力体把
持部を交互反転させるため、回転ダイの反転角を小さく
して、製造装置に加わる負荷を軽減しつつ、製造効率を
向上させることができる。
装置は、直線状に繰り出されている抗張力体の周囲に溶
融樹脂を押し出す押出成形機と、押し出し成形機のヘッ
ド部に配置され、抗張力体を回転軸心として交互反転可
能な回転ダイと、回転ダイの上流側に配設され、繰り出
されている抗張力体を把持すると共に、回転ダイの交互
反転に同期して、回転ダイの交互反転方向とは逆方向に
交互反転される抗張力体把持部とを備えているため、回
転ダイの反転角を小さくして、ヘッド部に加わる負荷を
軽減しつつ、製造効率を向上させることができる。
の一実施形態を示す側面図である。
におけるSZ溝反転角測定装置を示す(a)平面図(b)側断
面図である。
ターに送られる制御信号についての説明図である。
の他の実施形態を示す部分側面図である。
する光ケーブル用スペーサを示す斜視図である。
する(1つのSZ溝についての)外周面展開図である。
力体把持部、5…押出成形機、51…ヘッド部、52…
回転ダイ、8…SZ溝反転角測定部、10…制御部、1
1…第1駆動モーター、12…第2駆動モーター、13
…駆動モーター、14…変速機構。
Claims (8)
- 【請求項1】 押出成形機のヘッド部内で抗張力体の周
囲に溶融樹脂を押し出すと共に、前記ヘッド部に配置さ
れた回転ダイを交互反転させて、外周面にSZ溝を有す
るスペーサを製造する光ケーブル用スペーサの製造方法
において、 前記回転ダイの上流側に、前記抗張力体を把持した状態
で前記抗張力体を回転軸心として交互反転可能な抗張力
体把持部を備えた状態で、 前記回転ダイの交互反転に同期させて、前記回転ダイの
交互反転方向とは逆方向に、前記抗張力体把持部を交互
反転させることを特徴とする光ケーブル用スペーサの製
造方法。 - 【請求項2】 前記回転ダイの反転角と成形された前記
スペーサにおけるSZ溝の反転角とがほぼ等しくなるよ
うに、前記抗張力体把持部の反転角を設定する請求項1
に記載の光ケーブル用スペーサの製造方法。 - 【請求項3】 前記抗張力体把持部の反転角を、前記回
転ダイの反転角よりも大きく設定する請求項1に記載の
光ケーブル用スペーサの製造方法。 - 【請求項4】 前記回転ダイの下流側に、成形された前
記スペーサにおけるSZ溝の反転角を測定するSZ溝反
転角測定部を設け、前記SZ溝反転角測定部により測定
されたSZ溝の反転角に基づいて、前記回転ダイ及び/
又は前記抗張力体把持部の反転角を制御する請求項1〜
3の何れかに記載の光ケーブル用スペーサの製造方法。 - 【請求項5】 直線状に繰り出されている抗張力体の周
囲に溶融樹脂を押し出す押出成形機と、 前記押し出し成形機のヘッド部に配置され、前記抗張力
体を回転軸心として交互反転可能な回転ダイと、 前記回転ダイの上流側に配設され、繰り出されている前
記抗張力体を把持すると共に、前記回転ダイの交互反転
に同期して、前記回転ダイの交互反転方向とは逆方向に
交互反転される抗張力体把持部とを備えていることを特
徴とする光ケーブル用スペーサの製造装置。 - 【請求項6】 前記回転ダイの下流側に配設され、成形
された前記スペーサのSZ溝の反転角を測定するSZ溝
反転角測定部と、前記SZ溝反転角測定部により測定さ
れたSZ溝の反転角に基づいて、前記回転ダイ及び/又
は前記抗張力体把持部の反転角を制御する制御部とを有
している請求項5に記載の光ケーブル用スペーサの製造
装置。 - 【請求項7】 前記回転ダイを交互反転させる第1駆動
モーターと、前記第1駆動モーターとは独立して前記抗
張力体把持部を交互反転させる第2駆動モーターとを有
し、前記第1駆動モータ及び前記第2駆動モーターに
は、同一の制御信号に基づいた制御信号が送られる請求
項5又は6に記載の光ケーブル用スペーサの製造装置。 - 【請求項8】 前記回転ダイ及び前記抗張力体把持部を
交互反転させる駆動モーターと、前記駆動モーターと前
記回転ダイ又は前記抗張力体把持部との間に配置された
変速機構とを有している請求項5又は6に記載の光ケー
ブル用スペーサの製造装置。
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